説明

マルチチップタッチスクリーン

【課題】大きなタッチスクリーンと共に使用される測定デバイスを複数のチップ上で結合する技術を提供する。
【解決手段】例示的なデバイス及び処理技術は、測定デバイスの中でX又は駆動線の共有を可能にすることにより、複数の測定デバイス又はチップを協働させ、1つの測定デバイスがサンプリングするよりも大きいスクリーンをサンプリングすることを可能にする。本明細書の主題の特定の実施例は、以下の任意的な利点の1つ又はそれよりも多くを達成するために実施することができる。駆動線の共有は、個々のデバイスによって測定することができるものの合計によって生成されるものよりも多い測定ノードを有するようにサイズを決めるか又は他の方法で構成されたスクリーンを可能にすることができる。複数の測定デバイスを必要とするスクリーンに対して、駆動線共有は、従って、より少数の測定デバイスの使用を可能にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に説明する主題は、タッチスクリーン技術、例えば、大きなタッチスクリーンを形成する複数のタッチスクリーン又は区域の配置を有することができるような大きなタッチスクリーンと共に使用される測定デバイスを例えば複数のチップ上で結合するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ポジションセンサは、例えば、ユーザの指又はスタイラスのような物体によるタッチの存在及びロケーションをポジションセンサ表示スクリーンの表示区域内で検出することができるデバイスである。タッチ感応ディスプレイ用途において、ポジションセンサにより、ユーザは、マウス又はタッチパッドによって間接的にではなく、スクリーンに表示されているものと直接対話することができる。ポジションセンサは、コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、衛星ナビゲーションデバイス、携帯電話、携帯式メディアプレーヤ、携帯式ゲームコンソール、パブリック情報キオスク、及び販売時点管理システムなどに取り付けることができ、又はその一部として提供することができる。ポジションセンサはまた、様々な家電上の制御パネルとして使用されている。
【0003】
抵抗タッチスクリーン、表面音波タッチスクリーン、容量タッチスクリーンなどのようなポジションセンサ/タッチスクリーンのいくつかの異なるタイプが存在する。例えば、容量タッチスクリーンは、特定のパターンで透明導体によって被覆された絶縁体を含むことができる。ユーザの指又はスタイラスのような物体が、スクリーンの表面にタッチするか、スクリーンの表面のすぐ近くにもたらされた時に、キャパシタンスの変化がある。キャパシタンスのこの変化は、処理のためのコントローラにタッチのポジションを判断するために送信される。
【0004】
導電材料の駆動(1つの実施例ではX)電極又は線、及び感知(この実施例ではY)電極又は線のアレイを使用して、複数のノードを有するタッチスクリーンを形成することができる。ノードは、X及びY電極の各交点で形成される。交点と呼ばれているが、電極の交差は、電気接点を作らない。代わりに、感知電極が、交点ノードで駆動電極に容量結合される。電極のアレイにわたって電圧を印加することで、コンデンサのグリッドを作成する。物体がスクリーンの表面にタッチした(接触又はすぐの近くに来た)時に、グリッド上の全ての個々のポイントでのキャパシタンス変化を測定して、タッチのロケーション又はポジションを判断することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、大きなスクリーンで使用されるタッチ感応ポジションセンサを必要とするようになってきた。タッチスクリーンサイズが増大すると、タッチスクリーンに収容される容量感知ノードの数が増加する。スクリーン上のより多くのノードでキャパシタンスを測定することは、大きなスクリーンサイズのノードの全てを処理するために、より複雑な測定デバイス又はチップの形態又はより多くの測定デバイスの形態のいずれかの増加した測定デバイス容量を必要とする。例えば、測定チップの特定のサイズ/容量によって処理することができるものよりも4倍のノードカウントのスクリーンは、各々がタッチスクリーンの1/4に対する信号を測定する4つの測定チップを使用するであろう。各測定チップの容量が同じままである場合、大きなスクリーンは、非常に多数の測定チップを必要とすると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に例示的に説明するデバイス及び処理技術は、測定デバイスの中でX又は駆動線の共有を可能にすることにより、複数の測定デバイス又はチップを協働させ、1つの測定デバイスがサンプリングするよりも大きいスクリーンをサンプリングすることを可能にする。本明細書に説明する特定的な例は、以下の任意的な利点の1つ又はそれよりも多くを達成するために実施することができる。駆動線の共有は、個々のデバイスによって測定することができるものの合計によって生成されるものよりも多い測定ノードを有するようにサイズを決めるか又は他の方法で構成されたスクリーンを可能にすることができる。複数の測定デバイスを必要とするスクリーンに対して、駆動線共有は、従って、より少数の測定デバイスの使用を可能にすることができる。
【0007】
図面は、制限的ではなく単に例示的に本発明の教示に従う1つ又はそれよりも多くの実施を示している。図では、同じ参照番号は、同じか又は類似の要素を指している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】キャパシタンスを測定するためのいくつかの制御ユニットが駆動(X)線を共有する4つのより小さなスクリーン又はタッチパネル区域及び関連の測定回路又は制御ユニットを含む大きなタッチスクリーンの例を示す図である。
【図2】タッチを検出するための装置の例を示す概略図である。
【図3】図2の装置を充電及び放電するのに必要とされる時間の例を示す図である。
【図4】指が存在している時の電界の変化の例を示す図である。
【図5A】タッチがない時の図2の装置を充電及び放電するのに必要とされる時間の例を示す図である。
【図5B】タッチがある時の図2の装置を充電及び放電するのに必要とされる時間の例を示す図である。
【図6】基本測定回路の例を示す概略図である。
【図7】タッチのポジションを感知するための複数のノードと制御回路とを含むタッチスクリーンの例を示す概略図である。
【図8】1つの制御ユニットが4つのより小さなスクリーン又はタッチパネル区域の各々のノードでキャパシタンスを測定する4つのより小さなスクリーン又はタッチパネル区域を含む大きなタッチスクリーンを示す概略図である。
【図9】キャパシタンスを測定するためのいくつかの制御ユニットが駆動(X)線を共有する大きなタッチスクリーン及び測定回路の例を示す概略図である。
【図10】いくつかのスクリーン又はタッチパネル区域を有する大きなタッチスクリーンの例をより詳しく示す概略図である。
【図11】制御ユニットへのパネル又はその一部の接続の例を示す概略図である。
【図12】制御ユニットへのパネルの接続の例をより詳しく示す概略図である。
【図13】駆動線共有を使用して大きなタッチスクリーン上の調整された測定のために制御ユニットを結合する方法の例を示す図である。
【図14】駆動線共有を使用して大きなタッチスクリーン上の調整された測定のために制御ユニットを結合する方法の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細説明では、多数の特定の詳細が、関連する教示を例証するために一例として示されている。本発明の教示の態様を不要に曖昧にしないために、当業者に公知のこれらの方法、手順、構成要素、及び/又は回路は、比較的ハイレベルで説明している。
【0010】
ここで、添付の図面に示して下記に説明する例を詳しく参照する。図1は、タッチ反応ポジションセンサの例を概略で示している。センサは、タッチを感知するためのスクリーン又はパネル1と、スクリーン1上のタッチ及びタッチのポジションを検出するスクリーンの駆動及び感知線のための関連の回路とを含む。
【0011】
この第1の簡単な例では、全体的なタッチスクリーン1は、より小さなタッチスクリーン区域2の2x2マトリックスから形成される。従って、例示的なスクリーン1は、4つのタッチスクリーン領域又は区域2Aから2Dを含む。タッチスクリーン1は、駆動線(図示の向きでの水平X線)と感知線(図示の向きでの垂直Y線)の交点で形成された感知ノードのアレイを有する。いくつかのこのようなノードは、4つのタッチスクリーン領域又は区域2Aから2Dの各々内に含まれる。X(駆動)線は、全てのY感知線を横切って、例えば、対応するY軸値でのタッチスクリーン区域の両方を横切って延びている。同様に、Y線は、X線の全てを横切って、例えば、対応するX軸値でのタッチスクリーン区域の両方を横切って延びている。
【0012】
スクリーンが物理的に分離している場合、これらは、より大きなパネルを形成するために物理的及び電気的に接続されることになる。電気接続の一部として、各線は、適切なX又はY方向で1つのスクリーンから次の隣接するスクリーンにおける対応する線に接続されることになる。スクリーンが論理的に分離している場合、すなわち、連続する大きなスクリーンの領域又は区域の場合、線は、それぞれのX及びY方向で、全体的なスクリーンを形成している領域を横切って連続して延びることができる。
【0013】
スクリーン1上のタッチ及びタッチポジションを感知するための例示的なシステムは、いくつかの制御ユニットを含む。しかし、タッチスクリーン1のマトリックスのタッチ感知区域2の数よりも制御ユニットの数は少ない。図1の2x2マトリックスの例では、2つの制御ユニット3A及び3Bが存在する。本発明のシステム又はデバイスはまた、実施例ではプロセッサ4によって表される主制御を含むことができる。いくつかのX駆動線5が、制御ユニット3A及び3Bの各々に接続され、いくつかのY感知線6が、制御ユニット3A及び3Bの各々に接続される。各制御ユニットは、タッチスクリーン1のアレイのいくつかのノードで信号の1つ又はそれよりも多くのパラメータを測定するための測定デバイスを含むか又は測定デバイスとすることができ、測定デバイスが感知するタッチを個々のノードで又は個々のノードの近くで判断する。
【0014】
主制御として機能するプロセッサ4は、データリード7を通じて制御ユニット3A、3Bに接続される。プロセッサ4は、例えば、制御ユニットからのタッチ検出データを処理し、X線駆動及び感知線検出のタイミングに基づいて、タッチがスクリーン1の全体的な区域で検出される1つ又は複数のノードを識別する。タッチが検出された1つ又は複数のノードに基づいて、プロセッサ4は、スクリーン1で検出された各タッチのポジションを判断する。プロセッサ4はまた、データリード7を通じて制御ユニット3A及び3Bに制御信号を提供することができる。実施例では、プロセッサ4はまた、タッチ入力情報を使用するシステム又はデバイス、例えば、コンピュータのプロセッサ、携帯情報端末、又は移動局にタッチ反応ポジションセンサのより高いレベルのインタフェースを提供する。
【0015】
この実施例は、2つの制御ユニット3A及び3Bのみを使用する。線交点でより多くの区域、線及、び/又は感知ノードを有するスクリーンは、より多数の制御ユニットを使用することになり、このようなスクリーン及び付随する構成制御ユニットの例を後で説明する。
【0016】
図1の例は、駆動線共有を実施する。従って、駆動線の各セットは、単に1つの測定デバイス/制御ユニットによって駆動されるが、駆動線の全ては、感知目的のための複数の測定デバイス間で共有される。各個々のX線は、単に1つの制御ユニットによって駆動されるが、測定デバイスの全ては、特定のX線上の何らかの数のノードで信号を感知する。しかし、どの1つの測定デバイスも、測定デバイスに接続した感知線の適切な数又は部分集合のみを通じてノードで信号を感知する。
【0017】
制御ユニット3A及び3Bの各々は、その設計容量内で各タイプの線のそれぞれの数のみを駆動及び感知する。しかし、X駆動線が全てのY感知線を横切って延びるので、X線は、この第1の例において制御ユニット3A及び3Bの両方によって共有される。各ユニットは、X線の適切な数のみを駆動する。しかし、領域/線の垂直セットを横切って(領域2A−2Bのセット及び領域2C−2Dのセットにおける駆動線を横切って)制御ユニットの作動のタイミングを同期させることにより、制御ユニットの各々は、他の制御ユニットによって駆動されるX線の交差でタッチがある時にそれぞれのユニットが均一に接続されるY線でタッチを感知することができるようなる。従って、制御ユニットは、X(駆動)線の共有によって大きなスクリーン1の様々なノードで信号をサンプリングするために協働することができる。
【0018】
従って、タッチポジション検出を容易にするために、制御ユニット3A及び3Bは、同期化される。各制御ユニットの駆動(X)線の1つ又はそれよりも多くは、制御ユニットを同期させるために使用することができる。別の例では、制御ユニットのハードウエアは、個別の同期構成要素を提供するように構成され、タッチ感知サイクルで実際に使用するための駆動(X)線の全てを解放する。別の例では、制御ユニット3A、3Bの同期は、プロセッサ4によってデータ線7を通じて提供することができる。
【0019】
従って、各測定デバイス又は制御ユニット3A又は3Bは、第1の方向に感知区域の少なくとも2つを横切って延びるX駆動線5の全部ではない第1の数を駆動するように構成される。各測定デバイス又は制御ユニット3A又は3Bはまた、第2の方向に感知区域2A−2C又は2B−2Dの少なくとも2つを横切って延びる感知線6の全部ではない第2の数を通じてX駆動線5の全てとの交点のノードでタッチに関する信号を感知するように構成される。測定デバイス又は制御ユニット3A及び3Bは、タッチスクリーン1のマトリックスのタッチ感知区域2A−2Dの全てにおける全ノードから1つ又はそれよりも多くのノードをスクリーンの検出されたタッチのポジションの指示として識別する方式で同期して作動するように構成される。
【0020】
単純な実施例の概要を説明したところで、タッチ感知作動を幾らか詳しく考察し、次に、測定デバイス間での駆動線共有によるタッチ感知のより複雑な例を説明することは有用であろう。本方法の特定的な実施例は、より複雑なパネル実施例の後で以下に説明する。
【0021】
図2は、タッチを検出するための装置の例を概略で示している。装置は、3つのスイッチ12、16、及び18を備えた制御ユニット10を含む。制御ユニット10は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブル論理デバイス/アレイ、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はその組合せのような単一の集積回路チップとして提供することができる。スイッチ12は、VDDと接地の間に提供され、かつセンサ13に接続される。センサ13の自己結合キャパシタンスは、Cxである。センサ13は、2つの電極、X(駆動)電極とY(感知)電極を有する。装置は、XとY電極間の横結合キャパシタンスを測定する。
【0022】
センサ13は、サンプリングキャパシタンスCsを有するサンプリングコンデンサ15に直列に接続される。サンプリングコンデンサ15は、センサキャパシタンスCxよりもかなり大きいサンプリングキャパシタンスCsを有することができる。1つの実施例では、サンプリングキャパシタンスCsは、センサキャパシタンスCxよりも少なくとも1000倍大きく、ここで、センサキャパシタンスCxは、約1pFから10pFとすることができる。サンプリングコンデンサ15はまた、スイッチ16及び18に直列に接続され、スイッチ16及び18の両方は、接地される。
【0023】
キャパシタンスCは、所定の電位に対して蓄えられた電荷の量の尺度である。
C=Q/V
ここで、Vは、プレート間の電圧であり、Qは電荷である。
【0024】
スイッチ16を開けた後、センサ13をVDDに接続されるためにスイッチ12を調節することにより、電圧パルスが装置に印加され、スイッチ18を閉じることにより、電荷が、CxからCsに流れ、Cx及びCsで電荷を蓄積する。センサキャパシタンスCxは、次に、スイッチ18を開き、スイッチ16を閉じ、かつ接地するようにスイッチ12を調節することによって放電される。センサキャパシタンスCxだけが各電圧パルス後に放電されるので、サンプリングコンデンサ15で保持されるキャパシタンスCsは、各電圧パルスと共に増加する。この段階的増加は、図3に示され、ここでVcsは、サンプリングコンデンス15で蓄積された電圧である。
【0025】
所定の数の電圧パルスが、装置に印加される。所定の数のパルスが装置に印加された後、サンプリングコンデンサ15に蓄積されたキャパシタンスCsは、放電される。基準電圧までキャパシタンスを放電するためにかかる時間が測定される。
【0026】
図4に示すように、接地に対するタッチキャパシタンスCtを有するスタイラス又はユーザの指19が、センサ13の近くに移動した(又はセンサ13に接触した)時に、物体のタッチキャパシタンスは、Cxの駆動電極から接地に電荷をそらし、それによって各電圧パルスと共にサンプリングコンデンサ15に蓄積されたキャパシタンスCsが低減される。1つの実施例では、センサ13が、誘電体パネルの背後に設けられ、それによって指19は、センサ13に直接接触しない。別の例では又は誘電体パネルに加えて、指19は、センサ13の近くに近づけることができるが、センサ13に直接接触することはない。
【0027】
図5Aは、タッチがない時にパルスの所定の数の後にサンプリングコンデンサ15で蓄積された電圧Vcs、及びサンプリングコンデンサ15を放電するのに必要な時間を示している。図5Bは、ユーザの指19がセンサ13に近づくか又は接触した時(すなわち、タッチがある時)に、パルスの所定の数の後にサンプリングコンデンサ15に蓄積された電圧VCS、及びサンプリングコンデンサ15を放電するのに必要な時間を示している。図2の例ではサンプリングコンデンサ15がセンサ13の負側に接続されているので、蓄積された電圧VCSは負の値を有する。
【0028】
図5A及び5Bから分るように、図5Bの蓄積された電圧VCSは、図5Aの蓄積された電圧VCSに比較すると低減される。更に、図5Bのサンプリングコンデンサ15を放電するのに必要な時間は、図5Aのサンプリングコンデンサ15を放電するのに必要は時間に比べて低減される。図5Bのサンプリングコンデンサ15を放電するのに必要な時間の低減は、タッチが存在することを示している。タッチがない時にサンプリングコンデンサ15を放電するのに必要な時間(図5Aに示されている)とタッチがある時にサンプリングコンデンサを放電するのに必要な時間(図5Bに示されている)との差は、デルタと呼ばれる。
【0029】
デルタは、タッチがない時にサンプリングコンデンサ15で蓄積されると予想される電荷の量と比べた時にサンプリングコンデンサ15で蓄積された電荷の変化が存在することを示すので、デルタの検出は、タッチを示している。
【0030】
図6は、VCSのマグニチュードを測定するための基本回路を示している。図2の制御ユニット10は、抵抗器49、スイッチ40、比較器41、レジスタ45、カウンタ43、及びクロック信号47を含む。抵抗器49、比較器41、及びカウンタ43は、VCSのマグニチュードを測定するのに使用される。サンプリングコンデンサを基準電圧まで放電するのに必要な時間は、カウンタ値が測定値であるようにカウンタ及び比較器によって測定される。
【0031】
図7に示すように、1つよりも多いタッチセンサ13を有するタッチ感応ポジションセンサスクリーンを作成するために、複数の駆動及び感知電極をポジションセンサのパネル210内の感知要素220のアレイ(タッチセンサ13)を作成するために設けることができる。駆動電極(X)は、各センサ13の一方のプレートを形成し、感知(Y)電極は、キャパシタンスCXを有する各センサ13の他方のプレートを形成する。ポジションセンサはまた、異なる値を有することができる複数の抵抗器230、及び制御ユニット10を含む。図7は、8つの感知要素220の1つの例示的なマトリックスを示すが、多くの他の構成が可能である。
【0032】
図6に示して上述した基本測定回路は、一例としてのみ示されている。タッチを測定する他の方法を使用することもできる。
【0033】
駆動及び感知電極のマトリックスは、パネル210上のタッチのポジションを感知することができる2次元ポジションセンサを形成する。制御ユニット10は、交点又はノードでの結合キャパシタンスを測定するために駆動電極の行及び感知電極の列を通る走査シーケンスを使用する。ポジションセンサの例は、コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、衛星ナビゲーションデバイス、携帯電話、携帯式メディアプレーヤ、携帯式ゲームコンソール、パブリック情報キオスク、及び販売時点管理システムなどに取り付けて又はその一部として設けることができるタッチスクリーン及びタッチパッドを含む。ポジションセンサはまた、様々な家電上の制御パネルとして使用することもできる。
【0034】
図8は、大きなタッチ感応スクリーン500を作成するために配置された感知要素のアレイを各々が有する4つのタッチ感応スクリーン又は領域50A、50B、50C、及び50Dを概略で示している。スクリーン又は領域50Aから50Dの各々は、それぞれの制御ユニット520Aから520Dに接続される。各制御ユニット520Aから520Dは、そのそれぞれのスクリーン50Aから50DのX電極線550を駆動し、そのそれぞれのスクリーン50Aから50DのY電極線540をサンプリングする。従って、各制御ユニット520Aから520Dは、全体的なスクリーン500の一部(図8における1/4)を構成するそのそれぞれのスクリーン50Aから50D上のタッチ及びそのポジションを検出することができる測定デバイスを形成する。各制御ユニットは、個別のチップから形成することができる。図8の構成では、各スクリーンは、論理的又は物理的に分離している。図1とは異なり、図8のX線及びY線は、全スクリーン500を横切って延びない。各スクリーン50A−50Dは、その固有の制御ユニット520Aから520Dに接続したその固有のX線及びY線を有する。
【0035】
各制御ユニット520Aから520Dは、それが制御する区域50Aから50D内のノードで信号を駆動及び感知する。このような構成では、X線は、それぞれのユニットによって制御される領域を横切ってのみ延びることができる。例えば、第1制御ユニット520Aに接続されているX駆動線550は、第1スクリーン又は区域50Aを横切ってのみ延びる。同様に、第2制御ユニット520Bに接続されているX駆動線550は、第2スクリーン又は区域50Bを横切ってのみ延びる。第3制御ユニット520Cに接続したX駆動線550は、第3スクリーン又は区域50Cを横切ってのみ延び、第4制御ユニット520Dに接続したX駆動線550は、第2スクリーン又は区域50Dを横切ってのみ延びる。同様に、感知線は、それぞれのユニットによって制御される領域を横切ってのみ延びる。このような構成は、区域50Aから50Dが実際に個別のスクリーンであるかのように機能する。
【0036】
各制御ユニット520Aから520Dは、ノードの所定の数を駆動及び感知することができるだけであり、これは、各それぞれのスクリーン又は領域50Aから50Dにおけるノードの数を制限する。例えば、各スクリーン又は区域は、10X線及び10Y線を有することができ、各制御ユニットは、100ノードを駆動/感知することができると考えられる。別の例では、各スクリーンは、16X線及び14Y線を有することができ、各制御ユニットは、224ノードを駆動/感知することができると考えられる。従って、タッチスクリーンに存在するノードの数の4倍のノードを有する特定の容量の単一の制御ユニットチップに適合するタッチスクリーンのサイズの4倍の図8に示すような大きなタッチスクリーン500のノードで信号を作成及び測定するために、4つの制御ユニット520Aから520Dが、大きなタッチスクリーン500を駆動するのに必要である。
【0037】
大きなタッチスクリーン500、例えば、特定の容量の単一の制御ユニットチップに適合するタッチスクリーンのサイズの9倍のサイズのタッチスクリーン(例えば、3×3タッチスクリーン)を作成するために、9つの制御ユニットが必要になるであろう。更に、大きなタッチスクリーン500、例えば、基本タッチスクリーンユニットのサイズの16倍のサイズのタッチスクリーン(例えば、4×4タッチスクリーン)を作成するために、16個の制御ユニットが必要になるであろう。この結果、非常に大きなタッチスクリーンは、非常に多数の制御ユニットを必要とする。
【0038】
図9は、それほど多くの制御ユニットを必ずしも必要とすることなく多数のノードの駆動/感知を可能にするために、共有X(駆動)線を使用することによって大きなタッチ感応スクリーンを作成するための代替構成の例を示している。X(駆動)線は共有され、制御ユニット520Aから520Cの全てに接続したスクリーンの全てのY感知線を横切って延びている。図9の例示的な大きなタッチスクリーン500は、3×3マトリックス構成における特定のユニットサイズの9つの個々のタッチスクリーン又はタッチスクリーン区域を有する。図9の構成では、要求される制御ユニットがより少ないように、制御ユニットが結合されている。図9の制御ユニットは、X(駆動)線を共有することによって大きなスクリーン500をサンプリングするために協働する。
【0039】
図10は、図9のスクリーン500を更に詳しく示している。図10から分るように、大きなスクリーン500は、各々が1つの制御ユニットの容量に対応するサイズ(例えば、ノードの数)の9つのタッチスクリーン区域50Aから50Iに分割される。図8に示すような構成では、個別の制御ユニットは、各スクリーン区域50Aから50Iのノードからの信号を測定すると考えられる。しかし、図9の構成により、制御ユニット520A、520B、520Cの1つによって駆動される各X線は、制御ユニット520A、520B、520Cの全てのY線によってサンプリングすることができるようなる。これは、制御ユニット全てのX線の合計×制御ユニット全てのY線の合計であるスクリーンサイズを可能にするが、必要とする制御ユニットはより少ない。図8の構成では、第1制御ユニットによって制御されるX線に沿ったノードでは、別の制御ユニットのY線によって信号を感知することはできない。この結果、これらのX及びY線の組合せが存在しないので、スクリーン10A、10B、10D、10F、10H、及び10Iを検出することはできないと考えられる。
【0040】
制御ユニット520A、520B、及び520Cは同期化される。1つの実施例では、各制御ユニットの駆動(X)線の少なくとも1つが、制御ユニットを同期するのに使用される。制御ユニットが224のノードを駆動/感知することができる実施例では、X線のうちの5つが同期のために使用され、11のX線及び14のY線を有する各スクリーン区域50をもたらす。別の例では、個別の同期構成要素が提供され、感知のために駆動(X)線の全てを解放するように制御ユニットのハードウエアが構成される。別の例では、制御ユニットの同期をプロセッサ530によって提供することができ、プロセッサ530は、制御ユニット520A、520B、520Cの各々に制御信号560を提供する。
【0041】
図13は、図9の構成を使用してタッチを検出する1つの方法を示している。図13に示すように、処理が段階300で開始される。段階305で、制御ユニットが感知開始に対して待機であるか否かを各制御ユニット520A、520B、及び520Cで判断する。制御ユニットが待機でない場合、ユニットが待機まで処理は待つ。制御ユニットが待機である場合、制御ユニットは、段階310で他の制御ユニットの各々に待機信号を送信する。段階315で、制御ユニットがシステムの他の制御ユニットの全てから待機信号を受信したか否かを判断する。受信していない場合、システムは、各制御ユニットがシステムの他の制御ユニットの全てから待機信号を受信するまで待つ。待機信号がシステムの他の制御ユニットの全てから受信された場合、制御ユニットは、同期化され、感知開始に対して待機する。制御ユニットは、各サンプリングの前に同期化される。
【0042】
段階320で、サンプリングが開始される。段階325で、各X線は、システムの制御ユニット全てに関連付けられたY線を使用してサンプリングされる。いずれかの時点で、1つの制御ユニットが、そのユニットに接続したセットのX線を駆動する。いずれかの所定の時点でそれらのユニットに接続したX線を駆動しない制御ユニットは、ダミーサンプルを提供し、それによって一方の制御ユニットのX線は、システムの制御ユニットの全てのY線全てによってサンプリングすることができる。
【0043】
各制御ユニット520A、520B、及び520Cからのデータ信号560は、段階330でプロセッサ530に転送される。プロセッサ530は、物体のタッチ又は接近を感知し、かつ受信した感知信号に基づいて全体的なスクリーンにおけるそのポジションを判断するために設けられる。段階335で、プロセッサ530は、制御ユニット520A、520B、及び520Cの全てから受信したデータの全てを処理し、タッチスクリーン500にタッチがあった/なかったかを判断する。各制御ユニット520A、520B、及び520Cは、他の制御ユニット520A、520B、及び520Cによって生成されたデータを知らないので、データを処理するためにプロセッサ530が使用される。プロセッサ530がデータを処理するのに使用されなかった場合、エラー読取が、各スクリーン区域50Aから50Iの縁部に発生するであろう。プロセッサ530は、制御ユニット520A、520B、及び520Cの全てからデータを受信し、それによってスクリーン50Aから50Iの境界での非線形性を取り除くことができる。
【0044】
プロセッサ530は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は中央プロセッサのようなあらゆる公知のプロセッサとすることができる。
【0045】
プロセッサ530は、タッチスクリーンが設けられたデバイスに接続されるインタフェース570に接続される。
【0046】
別の例では、プロセッサ530は必要ではない。各制御ユニット520A、520B、520Cには、その固有のプロセッサを提供することができる。このような例では、データの全ては、制御ユニット520A、520B、又は520Cの1つにその制御ユニット520A、520B、又は520Cでの処理のために転送することができる。制御ユニット520A、520B、520Cの全てからのデータは、制御ユニット520A、520B、又は520Cの1つで一緒に処理され、スクリーン区域50Aから50Iの境界での非線形性を取り除く。
【0047】
図14は、図9の構成を使用してタッチを検出する別の方法を示している。図14に示すように、処理が段階400で開始される。段階405で、制御ユニット520A、520B、及び520Cの全てが同期化されているか否かを判断する。制御ユニット520A、520B、及び520Cの全てが同期化されていない場合、処理は、制御ユニット520A、520B、及び520Cが同期化されるのを待つ。制御ユニット520A、520B、及び520Cの全てが同期化されている場合、処理は、段階410に進む。段階410で、サンプリングが開始される。段階415で、各X線は、システムの制御ユニット全てに関連付けられたY線を使用してサンプリングされる。いずれかの所定の時点でX線を駆動していない制御ユニットは、ダミーサンプルを提供し、それによって1つの制御ユニットのX線をシステムの制御ユニットの全てのY線全てによってサンプリングすることができる。
【0048】
システムの各制御ユニットからのデータ信号560は、段階420でプロセッサ530に転送される。最後に、段階425で、プロセッサ530は、制御ユニット520A、520B、及び520Cの全てから受信したデータの全てを処理し、タッチスクリーン500にタッチがあった/なかったかを判断する。
【0049】
図14の処理は、例えば、個別の同期構成要素が提供される時、又はプロセッサ530が制御ユニット520A、520B、520Cの同期を制御する時に利用することができる。図14の処理はまた、例えば、各制御ユニット520A、520B、520Cにその固有のプロセッサが提供された時に利用することができる。このような例では、データの全ては、制御ユニット520A、520B、又は520Cの1つにその制御ユニット520A、520B、又は520Cでの処理のために転送されるであろう。
【0050】
図9及び10の実施例は、3×3構成を有する大きなタッチスクリーン500に関して説明したが、本発明の主題はまた、2つの制御ユニットを必要とする図1のような2×2構成、4つの制御ユニットを必要とする4×4構成、5つの制御ユニットを必要とする5×5構成などを有する大きなタッチスクリーン500を作成するためにも利用することができる。駆動線共有技術も、必要に応じて2×4構成、3×4構成などを有する大きなタッチスクリーン500を作成するために利用することができる。このような構成では、タッチスクリーンは、4つの制御ユニットを必要とすることになる。適切な場合にX線又はY線を駆動していない制御ユニットは、代わりにダミーサンプルを提供することができる。
【0051】
図11は、駆動チャンネル280に接続した複数の駆動(X)電極線(図示せず)と感知チャンネル240に接続した複数の感知(Y)電極線(図示せず)とを含むパネル210を概略で示している。駆動チャンネル280及び感知チャンネル240は、コネクタ270を通じて制御ユニット200に接続される。コネクタ270は、導電性トレース又はフィードスルーとすることができる。
【0052】
制御ユニット200は、駆動信号を駆動電極に供給するための駆動ユニット120、及び感知電極からの信号を感知するための感知ユニット140を含む。従って、制御ユニット200は、駆動及び感知ユニット120、140の作動を制御する。制御ユニット200はまた、コンピュータ可読媒体のような記憶デバイス180を含むことができる。
【0053】
駆動ユニット120及び感知ユニット140は、図11で個別の構成要素として示されているが、これらのユニットの機能は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)のような単一の集積回路チップで提供することができる。更に、個別の駆動ユニットを各電極に接続した各駆動チャンネルに対して提供することができる。
【0054】
図12に示すように、駆動チャンネルXn、Xn+1、Xn+2、..Xn+mは、駆動ユニット120に接続されているが、1つの実施例では、各駆動チャンネルは、個別の駆動ユニット120に接続される。更に、感知チャンネルYn、Yn+1、Yn+2、..Yn+mは、感知ユニット140に接続される。
【0055】
別の実施例では、図示していないが、個別の駆動及び感知制御ユニットを設けることができる。この事例では、駆動制御ユニットは、駆動ユニット及び記憶デバイスを含むことができ、感知制御ユニットは、感知ユニット及び記憶デバイスを含むことができる。2×4構成などを有する大きなタッチスクリーン500が提供される場合、2つの駆動制御ユニット及び4つの感知制御ユニットなどを使用することが有利である。
【0056】
以上の実施例は、駆動線共有手法が、より大きなタッチパネル上でより多くのノードを測定するように電子機器を拡張するための効率的な技術を提供することを示している。第1の実施例は、2x2マトリックスタッチパネル上で駆動及び感知を実行するために2つの制御ユニットを使用した。第2の実施例は、3x3マトリックスタッチパネル上で駆動及び感知を実行するために3つの制御ユニットを使用した。類似の手法は、各付加的な行/列に対して1つの付加的な制御ユニット/測定デバイスを備えたより大きな正方形マトリックスパネルに対して使用することができる。しかし、当業者は、制御ユニットの数を拡張するための共有駆動線方法が、様々なパネル寸法でスクリーン又は区域の様々な数を利用するパネル構成にも適用することができることを認識するであろう。例えば、各制御ユニットは、駆動又は感知線のその全容量に満たないものを処理する場合があるが、他のタイプの線のその全容量を処理することができる。代替的に、1つのコントローラは、領域の行に対するX線のセットだけを駆動するか、又は領域の列に対するY線のセットだけを感知することができる。
【0057】
上述のポジションセンサは、コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、衛星ナビゲーションデバイス、携帯電話、携帯式メディアプレーヤ、携帯式ゲームコンソール、パブリック情報キオスク、販売時点管理システムのような多数の電子デバイスに取り付けることができる。これらの電子デバイスは、プログラム命令を実行するための中央プロセッサ又は他の処理デバイス、内部通信バス、コード及びデータ記憶のための様々なタイプのメモリ又は記憶媒体(RAM、ROM、EEPROM、キャッシュメモリ、ディスクドライブなど)、及び通信目的のための1つ又はそれよりも多くのネットワークインタフェースカード又はポートを含むことができる。
【0058】
以上の実施例及び実施形態に様々な修正を行うことができ、あらゆる関連の教示は、多数の用途に適用することができ、その一部だけを本明細書に説明したものである。以下の特許請求の範囲により、本発明の教示の真の範囲に含まれるいずれか及び全ての応用、修正、及び変形を特許請求することを意図している。
【符号の説明】
【0059】
1 タッチスクリーン
2 タッチスクリーン区域
X 駆動線
Y 感知線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックスに配置された複数の4つ又はそれよりも多いタッチ感知区域を含むタッチスクリーンと、
第1の方向に前記マトリックスを横切って延びる駆動線と、
第2の方向に前記マトリックスを横切って延びて前記駆動線との交点で容量結合ノードを形成する感知線と、
前記タッチスクリーンの前記マトリックスの前記複数のタッチ感知区域よりも数が少ない複数の測定デバイスと、
を含み、
(a)各測定デバイスが、前記第1の方向に前記感知区域の少なくとも2つを横切って延びる前記駆動線の全部ではないが第1の数を駆動するように構成され、
(b)各測定デバイスが、前記第2の方向に前記感知区域の少なくとも2つを横切って延びる前記感知線の全部ではないが第2の数を通じて、前記駆動線の全てとの交点のノードでタッチに関連する信号を感知するように構成され、
(c)前記測定デバイスが、前記タッチスクリーンの前記マトリックスの前記タッチ感知区域の全てにおける全てのノードの中から1つ又はそれよりも多くのノードを該スクリーンの検出されたタッチのポジションの指示として識別する方式で同期して作動するように構成される、
ことを特徴とするタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項2】
前記測定デバイスの全てからの検出データに応答して前記スクリーン上の前記検出されたタッチの前記ポジションを判断するように構成されたプロセッサを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記測定デバイスに信号を供給して該測定デバイスの前記作動を同期すように更に構成されることを特徴とする請求項2に記載のタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項4】
前記測定デバイスの各それぞれのものが、該それぞれの測定デバイスに接続された前記駆動線の少なくとも1つを通じて同期信号を供給し、該測定デバイスの別のそれぞれのものからの同期信号に応答し、かつ該測定デバイスの同期作動を可能にするように更に構成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項5】
マトリックスに配置された第1の数のタッチ感知区域を含むタッチスクリーンと、
前記第1の数よりも少ない第2の数の測定デバイスと、
第1の方向に前記マトリックスの前記区域の少なくとも2つを横切って延びる感知線と、
第2の方向に前記マトリックスの前記区域の少なくとも2つを横切って延びて前記感知線の全てとの交点で容量結合ノードを形成する駆動線と、
を含み、
(a)各測定デバイスが、全部ではないが複数の前記感知線を通じて、駆動線との容量交点のノードでのタッチに関連する信号を感知するように構成され、
(b)各測定デバイスが、全部ではないが複数の前記駆動線を駆動するように構成され、
(c)前記駆動線の全てが、前記感知線の全てが前記測定デバイスの全てに接続された駆動線と容量的に交差するという意味で該測定デバイスの全てにわたって共有され、
(c)前記測定デバイスが、前記タッチスクリーンの前記マトリックスの前記タッチ感知区域の全てにおける全てのノードの中から1つ又はそれよりも多くのノードを該スクリーンの検出されたタッチのポジションの指示として識別する方式で同期して作動するように構成される、
ことを特徴とするタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項6】
前記測定デバイスの全てからの検出データに応答して前記スクリーン上の前記検出されたタッチの前記ポジションを判断するように構成されたプロセッサを更に含むことを特徴とする請求項5に記載のタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記測定デバイスに信号を供給して該測定デバイスの前記作動を同期するように更に構成されることを特徴とする請求項6に記載のタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項8】
前記測定デバイスの各それぞれのものが、該それぞれの測定デバイスに接続された前記駆動線の少なくとも1つを通じて同期信号を供給し、該測定デバイスの別のそれぞれのものからの同期信号に応答し、かつ該測定デバイスの同期作動を可能にするように更に構成されることを特徴とする請求項5に記載のタッチ反応ポジションセンサ。
【請求項9】
タッチ反応ポジションセンサであって、
(a)タッチスクリーンを横切って第1の方向に延びる複数の駆動電極、及び
(b)前記タッチスクリーンを横切って第2の方向に延びて前記駆動電極の全てとの交点のノードで該駆動電極との容量結合を形成する複数の感知電極、
を含むタッチスクリーンと、
少なくとも2つの制御ユニットと、
を含み、
各制御ユニットは、前記複数の駆動電極の全部ではないが一部分に1つ又はそれよりも多くの駆動信号を供給するように構成され、かつ前記複数の感知電極の全部ではないが一部分からの1つ又はそれよりも多くの感知信号を受信するように構成され、前記少なくとも2つの制御ユニットの1つによって駆動される該複数の駆動電極の該部分は、該少なくとも2つの制御ユニットの該複数の感知電極の全てによってサンプリングされ、
タッチ反応ポジションセンサが、
前記少なくとも2つの制御ユニットから感知信号を受信し、該受信した感知信号を処理してタッチを検出し、かつ前記タッチスクリーン上の該タッチのポジションを判断するように構成されたプロセッサ、
を更に含む、
ことを特徴とするポジションセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A−B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−238240(P2011−238240A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−114135(P2011−114135)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(591225523)アトメル・コーポレイション (57)
【氏名又は名称原語表記】ATMEL CORPORATION
【Fターム(参考)】