説明

マルチモード受信機

本発明は、受信信号(SEQ)を処理するマルチモードの受信機に関する。本発明は、a)いずれのモードでも受信信号(SEQ)を処理するために、受信信号(SEQ)を拡散しベースバンドにダウンコンバートする拡散部(SPREAD_SEC)と、受信信号(SEQ)に対するDCオフセット除去をなすチャネルフィルタリング部(CH_SEC)とを有する単一のRFチップ、及びb)拡散信号(SEQ)を逆拡散する逆拡散手段(DSPR)を有する単一のベースバンドチップ(BB)とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信信号を処理するマルチモードの受信機に関する。本発明はさらに、いずれかのモードにおいて信号を受信する関連の方法に関する。
【0002】
このような受信機は、GSM及びW−CDMA(UMTS)のようなマルチモード規格を用いた移動電話機などのマルチモード端末において特に用いられることのできるものである。
【背景技術】
【0003】
マルチモード端末は、受信信号がどんな規格のものであってもこれを処理することの可能な受信機を有する。
【0004】
今日、RFの観点から、端末における新興のマルチモード受信機は、当該端末により対象とされる規格と同様に多くのRFチップセットを用いることにより実現されている。最新のトリプルバンドモバイルフォンGSM/DCS/PCSも、ブルートゥース規格及びFMラジオ受信機能を含んでおり、例えばRF51176レシーバについてのRFMD UMTS/DCS/GSMのチップセットの文献に記述されているように、各規格につき1つの形で3つの独立チップセットにより実現されている。
【0005】
この種のアーキテクチャにおいては、端末が扱う規格が多いほど、チップセットの数が多くなり、構成部の電力消費の増大を招き、コストが嵩み、複雑なアーキテクチャとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、従来技術の不利な点を克服する信号受信機及び信号受信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このために、本発明の第1の対象によれば、受信機は、
・任意のモードにおいても前記受信信号を処理するチップであって、受信信号を拡散しベースバンドにダウンコンバートする拡散部と、受信信号に対しDCオフセット除去をなすためのチャネルフィルタ処理部とを有する単一のRFチップと、
・拡散信号を逆拡散する逆拡散手段を有する単一のベースバンドチップと、
を有する。
【0008】
また、本発明の第2の対象によれば、信号受信方法は、
・当該受信信号を拡散しベースバンドにダウンコンバートするステップと、
・前記受信信号のDCオフセットを除去するステップと、
・前記拡散信号を逆拡散するステップと、
を有する。
【0009】
さらに詳細において分かるように、このような受信機は、受信信号の拡散によって、唯一のチップ、すなわちGSM又はW−CDMA(UMTSとも呼ばれる)のような、送信に用いられる全ての規格につき1つの受信チェーン(系統)を持つことを可能とする。
【0010】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記拡散部は、受信信号の帯域幅を拡張するために拡散スペクトル発振器と拡散シーケンスとを生成するよう適応させられることを特徴としている。
【0011】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記拡散部は、該当の受信信号の近傍キャリア周波数を抑制するために全てのモードにつき固有の除去手段をさらに有することを特徴としている。
【0012】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記チャネルフィルタ処理部は、全てのモードに対して共通であることを特徴としている。
【0013】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記チャネルフィルタ処理部は、
・各モードについての低ノイズ増幅器及び関連のミキサのブロックと、
・任意のモードに対して拡散受信信号のDCオフセットを除去する固有の第1除去手段と、
を有することを特徴としている。
【0014】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記チャネルフィルタ処理部は、低ノイズ増幅器及び関連のミキサのブロックからの拡散受信信号を前記第1除去手段へ差し向け直す加算手段をさらに有することを特徴としている。
【0015】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記ベースバンドチップは、
・該当の拡散受信信号の近傍キャリア周波数を除去するために各モードに対しての関連フィルタを伴うチャネルフィルタ係数バンクと、
・対応の逆拡散シーケンスにおける拡散信号の同じ歪を生成するマッチングフィルタと、
をさらに有することを特徴としている。
【0016】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記逆拡散手段は、
・単一の乗算器と、
・積分ダンプ手段を備えた単一の相関器と、
を有することを特徴としている。
【0017】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記ベースバンドチップは、拡散信号を対応の逆拡散シーケンスと同期をとる同期手段をさらに有することを特徴としている。
【0018】
本発明の好適な(但し限定はしない)実施例においては、受信機は、前記受信信号の帯域幅を拡張するために拡散スペクトル発振器及び拡散シーケンスを生成するステップも有することを特徴としている。
【0019】
本発明のその他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明を読むことにより、そして添付図面を参照することにより明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下では説明の中で対応する参照符号は対応する構成要素のために用いている。
【0021】
以下の説明において、当業者により周知の機能又は構成は、不必要に本発明を不明瞭にするので詳しく説明しない。
【0022】
本発明は、受信信号を処理するためのレシーバRECに関する。
【0023】
このレシーバRECは、特に通信システムに、さらに特定すればモバイルフォンのようなユーザ機器に用いられる。このレシーバは、マルチモード受信、すなわち、例えばUMTS基地局又はGSM基地局から到来する信号の特に圧縮モード動作による受信を可能とする受信チェーン(受信系統)RX_CHAINを有する。圧縮モード動作においては、当該レシーバは、例えば異なる2つのモードGSM及びUMTSの異なる2つの信号を同時に「取り込み」(すなわち同期、復調及びダウンコンバート)をする必要はない。
【0024】
かかるレシーバRECは図1に示される。
【0025】
レシーバRECは、
・任意のモードにおいて受信信号SEQを処理するために、受信信号SEQを拡散する拡散部SPEAD_SEC受信信号SEQに対してDCオフセット除去をなすチャネルフィルタ処理部CH_SECとを有する単一のRFチップ(RF_CHIP)と、
・単一のベースバンドチップBB_INTと、
を有する。
【0026】
チャネルフィルタ処理部CH_SECは図2に示される。
これは、
・対象とされる規格と同じブロック数の低ノイズ増幅器LNA並びに関連するミキサM1及びM2と、
・拡散信号に対してDCオフセットを除去するための、ハイパスフィルタに相当しかつ対象とされる全ての規格につき独特なものとされる第1の除去手段HPF1と、
・対象の全ての規格について独特なゲインコントローラ増幅器AGCと、
を有する。
【0027】
チャネルフィルタ処理部CH_SECはさらに、当該増幅器・ミキサブロックからの全ての受信信号SEQを加算し結果を第1除去手段HPF1に向けて結果を出力する加算器ADDを有する。
【0028】
拡散部SPREAD_SECは図3に示される。
【0029】
これは、
・モードのUMTSモードを除き受信信号の各対象モードに関連する拡散シーケンスPNを提供するためのシーケンス発生器PN_SEQ_GENと、
・各対象モードに関連する局部発振器LOであって、その拡散スペクトルが受信信号SEQの帯域幅を拡げるために当該PNシーケンスと共に用いられるようにしたものと、
・各対象モードに関連づけられ、各モードの局部発振器LOを生成する電圧コントローラを管理するために用いられるRFシグマ・デルタ合成器RF_SIGMA_DELTAと、
・チップレートクロックCHIP_RATE_CLKと、
・水晶振動子CRISTALと、
・合成器RF_SIGMA_DELTAをプログラムするための3ワイヤバスと、
・チャネル部CH_SEC及び/又はベースバンドチップBB_INTに適正な拡散シーケンスPNを差し向ける一連のマルチプレクサと、
を有する。
【0030】
拡散部SPREAD_SECはさらに、受信信号SEQの隣接キャリア周波数を抑制し、低域通過フィルタに相当する他の除去手段LPF3を有する。
【0031】
ベースバンドチップBB_INTは、図4に示される。
【0032】
これは、
・固有のアナログ/ディジタル変換機ADCと、
・UMTSモード以外の対象モードにおいて拡散信号を逆拡散するための逆拡散手段DSPRと、
・隣接キャリア周波数を除去するための各対象モードに関連するフィルタBB_LPFに関連するチャネルフィルタ係数バンクFIRと、
・遅延ラインDELAYに差し向けられるべき適正な拡散シーケンスPNを選択し、適正なチャネルフィルタ係数バンクFIRを選択する一連のマルチプレクサと、
を有する。
【0033】
逆拡散手段DSPRは、
・固有のディジタルマルチプレクサMと、
・固有の積分ダンプ(integrate-and-dup)手段I&Dを備える相関器と、
を有するベースバンドチップBB_INTはさらに、
・スライディング(変動)クロックS_CLK及び閾値THを生成する遅延ラインDELAYを有する同期手段SYNCと、
・PNシーケンス対応ディジタルフィルタIIRと、
を有する。
【0034】
以下の説明では、GSM信号、UMTS信号及びブルートゥース信号を例に挙げることにする。
【0035】
基地局からユーザ機器(例えばモバイルフォン)のアンテナを介して信号SEQを受信すると、この信号は、所定のラジオキャリア周波数において、GSM規格に対しては270kHzの3dB帯域幅で、又はUMTS規格に対しては概ね
5MHzの3dB帯域幅で受信される。信号SEQは、先ず受信機RECを介して当該移動電話機において処理される。より詳しくは、この受信機RECにおいては、当該信号を復調して(ラウド)スピーカのような当該移動電話機の他の何らかの構成部によってさらに処理されることができるようにするために、この高周波数をベースバンド周波数(0Hz)に変換する必要がある。
【0036】
GSM信号は図5に周波数領域で示される。上記信号SEQは、F0のGSMキャリア中心周波数に中心を置いている。幾つかの隣接キャリア周波数があることがあり、所望のGSMキャリア周波数の受信を悪化させる可能性がある。かかる隣接キャリア周波数の中心周波数F1も示される。2つのセンターF0とF1の間の差ΔFは、GSM周波数帯域(例えば900MHz帯域)内にある。
【0037】
受信機RECは、受信信号SEQを次のように処理する。
【0038】
上述したように、受信機RECはマルチモードのものである。図2に示した提案の例に従い、第1ブロックのLNA1〜ミキサM1及びM2は、GSM周波数帯域の条件(すなわちFB1=900MHz)に合うように構成されるとともに、第2ブロックのLNA2〜ミキサM1及びM2は、UMTS(FDD−WCDMA)周波数帯域(すなわちFB2=2110〜2170MHz)に合うように同調される。これがN番目のブロックのLNAN〜ミキサまでなされる。この増幅器LNAは、受信機REC内で対応する受信信号SEQのノイズを減らすことができる。
【0039】
第1のステップ1)において、例えばGSM又はブルートゥース受信信号の如き受信信号SEQがまだ拡散されていない場合、拡散部SPREAD_SEC及びチャネルフィルタ処理部CH_SECによって、当該受信信号SEQのキャリア周波数スペクトルの対応拡散シーケンスPNによる拡散が行われる。この拡散は、当該信号SEQのデータビットを拡散スペクトルLOで乗じることにより信号SEQのキャリア周波数の帯域幅を拡張するにある。図3に示されるように対応の拡散シーケンスPNによりアナログ乗算器M0を介して連続波局部発振器LOを拡散することにより、関連する拡散スペクトル局部発振器LOを発生する。PNシーケンスのスペクトルは無限であり、GSM規格に対しては3.84MHzのカットオフ周波数を、ブルートゥース規格に対しては1MHzのカットオフ周波数を有する。
【0040】
この局部発振器は、狭帯域キャリアを受信する場合にのみ拡散されることが分かる。
【0041】
したがって、2広帯域CDMAキャリアすなわちUMTS受信信号の受信は、当該キャリアが既に拡散スペクトル信号となっているので、簡単である。図3において分かるように、このような信号に対して拡散が行われず、局部発振器LO2は、従来のRFレシーバチェーン(乗算器M0が局部発振器LO2に関連づけられている)に用いられているような単純な正弦波である。
【0042】
なお、シーケンス発生器PN_SEQ_GENは、UMTSのもの以外のあらゆるモードに対してクロックCHIP_RATE_CLKを介して3.84M
チップ/秒の周波数FNで対応の拡散シーケンスPNを発生する。このクロックは、所望の周波数FNの整数倍の値を有することを許容している。
【0043】
しかし、後の復調処理のために、当該シーケンス発生器PN_SEQ_GENは、その出力信号を4にオーバサンプルする。これは、15.36MHzの周波数を有するという作用を奏する。
【0044】
受信信号SEQに応じて、マルチプレクサ系列は、適正な拡散シーケンスPNをチャネル部CH_SEC及びベースバンドチップBB_INTに差し向ける。拡散シーケンスPNは、ウォルシュ(Walsh)コードのような当業者に周知のGold符号又はKasami符号ファミリその他のタイプのものとすることができる。異なる対象モードの異なる受信信号に関連する異なる拡散シーケンスPNを直交させるのが効果的である。
【0045】
大抵は、上述したように受信信号SEQの拡散があるときには、例えばGSM規格の場合では、離れた近傍キャリア周波数の拡散もあり、全動作周波数は900MHzとなることが認められる。
【0046】
この場合、かかる近傍の信号エネルギーは、重要であり、後の説明で述べる逆拡散処理を妨害する可能性がある。
【0047】
このため、図3に示されるような好適実施例では、ラジオ周波数RFチップは、シーケンス発生器PN_SEQ_GENのセットの出力において設定される0.22の減衰係数αを持つ低域通過フィルタである他の除去手段LPF3を有する。このフィルタLPF3は、受信信号SEQの近傍キャリア周波数、特に所望のキャリア周波数F0から離れたものを抑制することが可能である。このような受信信号SEQは、そこで今度は、UMTSモード以外に対し図6に示されるような2.3MHzに等しい3dB帯域幅のルートレイズコサインPRC(not-raised cosine)スペクトル占有を呈する。この占有帯域幅は、FDD−WCDMAキャリア(UMTS信号)のものと同じである。
【0048】
図7においては、前述した他の除去手段LPF3が全通過フィルタとして構成されるときに、乗算器M0出力におけるLO1〜LON(LO2を除く)のスペクトルを確認することができる。すなわち、乗算器M0に入る拡散シーケンスPNは矩形波形である。このスペクトルは、対応する受信信号SEQのものと同じ周波数である周波数F0に中心づけされる。ここでは、F0を中心とする受信信号SEQをF0を中心とするスペクトル局部発振器LO1〜LONと乗算することにより、FCB=F0−F0=0Hz及びFCH=F0+F0に中心を置く出力信号SEQが得られることが理解できる。第2周波数FCHは、約4GHzであり、RFチップの増幅器及びローパスフィルタを通じて後でフィルタ処理される。これは、これら構成部が概して10MHzよりも高い周波数を受けつけないことによる。
【0049】
よって、図2の対応する直交位相ミキサM1及びM2の出力においては、任意のモードの拡散信号SEQが周波数領域において3.84Mチップ/sの拡散シーケンスPNの帯域幅を占める。
【0050】
拡散GSM信号は図8に示すことができる。点線により、初期の受信信号SEQのスペクトルの一例が分かる。このGSMの例では、信号SEQは、ここで、3.84MHzでクロック制御(同期づけ)された代表的矩形波信号のスペクトル占有(すなわちN×3.84MHz(Nは整数)のゼロ交差を伴うsin(x)/xの振幅包路線)を呈している。したがって、主要なキャリア周波数F0は、ベースバンドにダウンコーンバーとされたもの、すなわち0Hz周辺に生成されたものである。
【0051】
よって、ミキサM1及びM2では、UMTS信号を除き、PN拡散シーケンスを掛けることにより受信信号SEQの同時拡散が行われ、UMTSモードに対し、拡散局部発振器LO又は通常スペクトル局部発振器LO2の乗算により全てのモードのベースバンドへのダウンコンバートが行われる。
【0052】
なお、シグマ・デルタ合成部RF_SIGMA_DELTAのクロック基準として用いられる26MHzの外部水晶振動子CRISTALがある。かかる合成部は、コサイン波局部発振器LO1〜LONを生成する電圧制御器VCOを位相ロック(同期)させるのに用いられ、3配線バスBUSによりプログラムされる。チップレートクロック回路CHIP_RATE_clkも、外部水晶振動子と位相ロックさせられ、これにより、全体の回路ICの位相整合性を確かなものとしている。このチップレートクロック回路は、4×チップレートで走るクロックCLKを生成する。このクロックは、次にベースバンドチップBB_INTに供給され、ここでアナログ/ディジタル変換器ADCにより入力波形I及びQをサンプルし、後述するように他の全てのディジタルブロックをクロック制御するのに用いられる。
【0053】
また、受信信号SEQは、2つの直交位相ミキサM1及びM2により当業者に周知の2つの成分I及びQに分割され、並列にこの2つの成分について以下に示す全てのステップが行われる。但し、簡明とするため、I及びQ成分でなく信号SEQという用語を用いることにする。
【0054】
なお、非限定実施例において、LNA〜ミキサ線形でない場合、すなわちLNA〜ミキサがある種の寄生信号により何らかのDCオフセットも生成する場合、LNA〜ミキサM1−M2の各セットにオプションのRF−SAWフィルタを追加することができる。このSAWフィルタは、RFチップに集積させることができない。
【0055】
しかしながら、受信信号SEQはベースバンドにダウンコンバートされ拡散されたものであるが、依然として何らかしらのDCオフセットが依存する。したがって、DC除去が次のように行われる。
【0056】
注記するに、どのキャリアもここで同じ帯域幅、すなわち3.84Mチップ/秒を占有するので、受信機チェーンRX_CHAINの残りは全てのテレコム規格に対して共通である。この態様において、本発明による受信機は、並列に複数の受信チェーンを持つものとは逆に、唯一のチャネルフィルタ処理部CH_SECが再利用され移動電気通信規格を受けることを確実にすることにより、コスト及び複雑さを抑えるものである。
【0057】
DCオフセットの除去前において、第2のステップ2)では、固定ゲイン増幅器AGCFにより信号SEQの各成分1及びQのノイズ要因の低減がなされる。このゲイン増幅器AGCFは、乗算器M1及びM2後続の加算器ADD1及びADD2との間のインピーダンスを適応させることを許容する。
【0058】
第3のステップ3)において、加算器ADD1及びADD2により当該拡散受信信号の総和がとられる。理論上、第1加算器ADD1は、全ての受信信号SEQのI成分の全てを合計し、第2加算器ADD2は、全ての受信信号SEQのQ成分の全てを合計する。
【0059】
実用上、圧縮モード動作にあるときには、加算器ADD1及びADD2は、後続段階LPF1〜AGC及びHPF1についてIS及びQS成分を導くマルチプレクサと同じ機能を有する。
【0060】
第4のステップ4)において、上記拡散キャリア周波数スペクトルに残るDCオフセットの除去は、プログラマブルな高域通過カットオフ周波数の2次ハイパスフィルタの如き振舞をする簡単なDC補償ループにより構成される。このハイパスフィルタHPF1(信号SEQSの成分IS及びQSの各々につき1つ)は、チャネルフィルタLPF1とカスケード接続され、このフィルタは、この用途においては、シャープなローパスフィルタLPF3の使用にかかわらず存在しうる突出部すなわち離れた近傍キャリア周波数を除去するために単独で用いられる。チャネルフィルタLPF1は、5次のルジャンドル(Legendre)ローパスフィルタとすることができ、2.2MHzの3dBカットオフ周波数を有する。
【0061】
なお、DCオフセットは、2つの主たる起源がある。1つ目は、局部発信器LOとフロントエンドにおけるLO又はRFの漏れに起因するRFキャリア周波数の自己ミキシングとの間の自己ミキシングである。ここで、DCは、LOとそれ自体とのミキシング及びRF信号とそれ自体とミキシングによって発生する。これは、RF−ICに特有のLOとRFとの隔離(アイソレーション)の程度が限定されていることによる。
【0062】
2つ目は、受信機の2次相互変調性能によるものであり、ベースバンドにおける望ましくないスペクトル成分及び強力なDC成分を発生する。これは、特に受信機のミキサによるものであり、かかるミキサが線形でなくIIP2現象として知られる2次の入力交点を導くものである場合である。
【0063】
この現象は、DC変動を誘導する。DCオフセットが変化すると、受信機の利得増幅器AGCの後に上記DCオフセットが増幅させることになる。そしてこれは、ADCコンバータによる受信信号のクリッピングを意味し、初期の受信信号SEQが正しく回復されないので大きな不具合となる。
【0064】
DCオフセット除去後の任意のモードにおける信号SEQの新しいスペクトルは、図9に示される。これから分かるように、DCオフセットはフィルタ処理されている。低周波数カットオフはここで20kHzであるが、高周波数カットオフは2.25MHzである。
【0065】
なお、低周波数カットオフ及び高周波数カットオフは、プログラミングによって調整可能である。実際、得られる3dBの帯域幅は、RFチップにおいて実現されたアナログフィルタHPF1のカットオフ周波数に応じて1.9から2.2MHzに変化することが可能である。
【0066】
したがって、このDCオフセット除去は、実現し易いという利点がある。複雑な構成要素も必要ない。さらに、対象のモードと同じ数のDC補償ループが必要な最先端のものとは対照的に、全ての対象ループに対して1つのDC補償ループしか必要ない。
【0067】
なお、拡散部SPREAD_SECは、通常のDCオフセットループ補償とは対照的に、DCオフセット除去後に受信信号の良好な復元が可能となるという利点を有する。実際、例えばGSMモードでは、DCオフセットループ補償(抵抗及びキャパシタを有する簡単なフィルタ)を、135kHzの低帯域幅を有するGSM信号に適用する場合、受信信号から遠く離れた歪信号が発せられる。これはDCオフセットループ補償の20kHzのカットオフ周波数によるものであり、GSM帯域幅に対して高過ぎる。実際、130kHzの帯域幅の信号に対し20kHzのカットオフ周波数を適用した場合、当該信号の歪みを伴うが、2200kHzの帯域幅の信号に対して20kHzのカットオフ周波数を適用した場合、そのインパクトは無視できる。
【0068】
なお、チャネルフィルタLPF1直後には、信号SEQのパワー制御がある。この制御は、当該信号SEQのパワーがどんなものでも信号SEQのパワーを一定に維持することを可能にするものであり、他のアナログ/ディジタル変換器ADC要素にとって必要なものである。したがって、固有の増幅器ゲインコントローラAGC(実際にはIS及びQS成分各々につき1つ)によって、当該信号のパワーが減少したとき、例えば移動電話機が基地局から遠く離れたときに、パワーが再び増大される。この逆も行われる。
【0069】
なお、好適実施例(但し限定はしない)においては、拡散信号SEQSの成分IS及びQSの各々につき、関連のゲインコントロール増幅器AGCとの除去手段HPF1及びローパスフィルタLPF1の2つのカスケードがある。これにより、DCオフセットのより良いフィルタ処理がなされる。
【0070】
第5のステップ5)において、DCオフセットがHPF1の手段により除去されていると、ADCサンプリングが行われる。拡散信号SEQのI及びQの成分は、いずでのモードでも、2.2MHz幅(3dB帯域幅)のアナログ信号SEQをサンプルする適正なアナログ/ディジタル変換器ADCを必要とする。サンプリングは4×チップレートクロックにより行われる。
【0071】
なお、全ての波形は本質的に相似であり、すなわちフィルタLPF3及びチャネルフィルタ処理部のフィルタHPF1及びLPF1によってフィルタ処理された3.84MHzを占める拡散スペクトル信号であるので、全ての対象モードに対し、単一のアナログ/ディジタル変換器ADC(実際はI及びQ成分各々につき1つのADC)しか存在しない。
【0072】
第6のステップ6)において、ADCのサンプリングの後、初期の受信信号SEQを復元するために拡散信号SEQの逆拡散が行われる。この逆拡散は、逆拡散手段DSPRによって図4のベースバンドチップBB_INTにおいて達成される。
【0073】
上述したような拡散部SPREAD_SECは、用いられる逆拡散シーケンスPNを送ることができる。入力信号は、2進数のストリームではなく、アナログ波形なので、このシーケンスPNは、追加のアナログ/ディジタル変換器ADC_PNを通じてベースバンドチップBB_INTにより取得されなければならない。
【0074】
なお、非限定の実施例において、当該逆拡散部におけるシーケンスPNの最適なマッチングを確実にするため、RFチップ内の拡散に用いられるPNコード(符号)は、チャネルフィルタ処理部において用いられるものと同じ低域通過段によりフィルタ処理されることが可能である。
【0075】
逆拡散処理は、拡散信号SEQと逆拡散シーケンスPNとの相似性の測定による。逆拡散手段DSPRの相関器は、このような測定を行える。この測定は、当該信号と当該シーケンスを乗算し、規定の時間窓、ここではビット期間にわたり当該結果を合計(積分)することによって行われる。この合計は、例えば、−1,+1の値を導く乗算結果についてのデータ決定の後に行われる。
【0076】
なお、逆拡散シーケンスPNは、分割されており、図4に示されるように信号SEQのI及びQ成分の各々につき1つの乗算器に供給される。
【0077】
拡散信号SEQが拡散部から逆拡散部へ送られるときに拡散信号SEQの時間伝搬があり、この時間伝搬は、大抵は、1つのRFチップからベースバンドチップに、それら2つの部分の間に用いられる成分に応じて、特にローパスフィルタに応じて、変化する。
【0078】
したがって、相関処理を改善しこの時間伝搬すなわち遅延を考慮に入れるために、好適実施例では、同期手段SYNCを介して逆拡散シーケンスPNと拡散信号SEQとの間の同期が行われる。
【0079】
同期手段SYNCは、15.36MHzの変動クロックS_CLKを生成するディジタル遅延ラインDELAYと、閾値THとを有する。逆拡散シーケンスPNは、クロックS_CLKにより4×チップレートでクロック制御されたディジタル遅延ラインDELAYを通じて供給される。これにより4分の1チップ遅延分解能が得られる。逆拡散シーケンスPNは、その後に1/4チップステップでシフト可能となる。このシフトすなわち逆拡散シーケンスPN位相は、4分の1チップだけ増大させられ、逆拡散シーケンスPNは拡散信号SEQと同期化され、時間合わせさせられ又は同相化されるまで、すなわち最適な相関ピークが得られるまで適用される。シフトの最大数は、逆拡散シーケンスPNの長さLGHと等しい。
【0080】
このような同期化達成されたとき、変動クロックS_CLKは停止させられる。同期のための他のトラッキングループは必要ない。
【0081】
詳しい態様では、4分の1チップシフトの各々において、受信信号SEQをベースバンドで復元するために積分ダンプ手段I&Dにより相関処理が行われる。
【0082】
このダンプ中、逆拡散シーケンスPNの各チップと拡散シーケンスSEQの対応チップとの乗算の結果が確認される。
【0083】
そして、積分ダンプ手段I&Dによって当該データ決定結果について積分が行われる。この積分が閾値TH(例えば4)よりも大きい場合、信号SEQ及び逆拡散シーケンスPNは同期した形で表され、最適ピーク相関PEAKが得られる。その結果の値は+1である。
【0084】
最適相関ピークが得られない場合(結果の値が−1)、シーケンスPNは4分の1チップからシフトされ、最適ピークが得られるまで上述した相関処理などが再び行われる。
【0085】
なお、遅延ラインDELAY直後において、図4に示されるように逆拡散シーケンスPNがマッチングフィルタIIRを通じて供給される。こうすることにより、逆拡散シーケンスPNは、拡散信号SEQと殆ど同じ大きさの振幅及び位相歪みを受け、当該拡散信号と逆拡散シーケンスとの正しいマッチングを呈する必要がある。よって、変調されたチップと逆拡散シーケンスの双方は、時間及び周波数領域の両方において同じようになるので、相関の積は、最適となり、最適な信号対雑音比SNRを得ることとなる。
【0086】
なお、UMTS信号の場合、ベースバンドチップBB_INTにおいては、逆拡散は行われない。実際、このような逆拡散は、後に従来のUMTS受信機チップにおいて行われることになる。
【0087】
上述した同期化は、拡散信号SEQの周知の時間伝搬すなわち遅延を呈するという利点があり、当該信号経路が当該RFチップ及びベースバンドチップにおけるAGC増幅器及びローパスフィルタのカスケードを通じる電気的伝送ラインからなるので時間的に変化する可能性は低いことが分かる。したがって、上述したような本発明による受信機のアーキテクチャは、拡散部が基地局にあり逆拡散部が移動電話機にある方策に比べて明らかに有利である。
【0088】
したがって、前に述べたように、逆拡散シーケンスPNの整合を維持するために一度時間的に整合されると、追加のタイミング調整は必要なくトラッキングループも必要ない。これは、マルチパスフェージング、シャドーイングその他伝搬作用がキャリアの位相を持続的に回転させるだけでなく不変の伝搬遅延を招くようにして受信信号SEQのキャリアが送信され受信される上空の特性により、かかるトラッキングループを必要とするDSSSシステムとして知られている幾つかの従来の無線トランシーバとは反対のものである。
【0089】
本発明による受信機ではトラッキングループが不要なので(一旦正しいタイミングがとれれば、拡散部と逆拡散部との間の伝送ラインの特性によりタイミング遅延は変化しない)、これは逆拡散部を非常に簡単にし、可能な2つの逆拡散実現形態を導く。1つ目は上述したようなベースバンドチップBB_INT内のディジタル逆拡散であり、2つ目はRFチップにおけるアナログ逆拡散である。後者の場合、信号SEQの隣接キャリアの除去は、積分ダンプ手段I&Dを介して行われ、逆拡散手段は、ミキサM1及びM2から受信された信号のパワーにより逆拡散シーケンスPNの振幅を調整するためにフィルタIIRの出力においてゲイン増幅器を有しなければならない。このため、受信信号SEQの成分I及びQの各ブランチにおいては、受信信号SEQのパワーを検出するために増幅器AGC1の直後に自動制御ループが設けられる。
【0090】
第7のステップ7)においては、相関処理後に、逆拡散信号SEQのスペクトル上に残る可能性がありキャリア周波数F0に近い隣接キャリア周波数を除去するために各対象モードに関連づけられたチャネル係数バンクFIRを介してさらなる除去が達成される。処理される信号SEQのモードに応じて、一連のマルチプレクサは、適正な係数を関連のローパスフィルタBB_LPFに適用する。GSMモードにおいては、この係数は130kHzのカットオフ周波数である一方、ブルートゥースモードでは当該係数は300kHzのカットオフ周波数であり、また、UMTSモードでは、α=0.22の減衰ファクタ(帯域幅の22%減少がある)を伴う3.84MHzのカットオフ周波数である。
【0091】
最後に、逆拡散の結果は、受信信号SEQの帯域幅がGSM信号では3.84Mチップ/秒から135kHzに圧縮されるということになる。したがって、相関処理の後は、GSM信号では図10に示されるように初期の受信信号SEQが復元される。
【0092】
最後に、フィルタ出力BB_LPFでは、特に次の事項を達成するために受信機チェーンRX_CHAINの残りにおいて結果としてI及びQ成分を通過させることができる。
【0093】
・このようにして得られる信号SEQの復調手段DEMODによる復調であって、当該モバイルのユーザが例えばヘッドホンでメッセージを聞けるようにするためのもの。
【0094】
・UMTS信号に対して従来のUMTS受信機チップUMTS_CHIPによるスクランブル解除及び逆拡散。
【0095】
したがって、本発明による受信機は、広帯域信号に用いられる技術を用いることによって狭帯域信号についてのDCオフセットループ補償の問題を解決し、低電力消費で簡単な解決法を導くという効果がある。
【0096】
さらに、本発明による受信機は、RFブロックの繰り返しを最小限にし、複雑な構成要素を伴うことなく単一チップにマルチモード受信機能を集積することができる。
【0097】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、添付請求の範囲に記載したような発明の主旨及び範囲から逸脱することなく変形や改変を行うことができる。この点で次の結びの注記をなす。
【0098】
本発明は、DCオフセット除去が必要とされるマルチモード受信機にも適用可能であることを理解されたい。
【0099】
本発明による方法は、上記実現形態に限定されないことを理解されたい。
【0100】
ハードウェア又はソフトウェアの単一アイテムが複雑の機能を実行することができる場合、ハードウェア若しくはソフトウェア又はこれら両方のアイテムによって本発明による方法の機能を実現する数多くの態様がある。また、ハードウェア若しくはソフトウェア又はこれら両方のアイテムのアセンブリが機能を果たし、もって本発明による信号処理方法を変更することなく単一の機能を形成することを排除するものではない。
【0101】
上記ハードウェア又はソフトウェアのアイテムは、有線の電子回路又はプログラムするのに適した集積回路など数多くの態様によりそれぞれ実現可能である。
【0102】
請求項における参照符号は、当該請求項を限定するものと解釈すべきではない。「有する」なる動詞及びその活用形の使用は、請求項に記載されたもの以外に他のステップ又は要素の存在を排除するものではないことは明らかである。要素又はステップの単数表現は、かかる要素又はステップが複数存在することを排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明による受信機のラフ図。
【図2】図1の受信機のチャネルフィルタリング部のアーキテクチャを示す図。
【図3】図1の受信機のシーケンス発生部のアーキテクチャを示す図。
【図4】図1の受信機のベースバンドインターフェースのアーキテクチャを示す図。
【図5】図1の受信機により受信されたGSM型信号及び1つの隣接キャリアを示す略図。
【図6】図1の受信機の他の除去手段後の拡散シーケンスのスペクトルを示す図。
【図7】図1の受信機の周波数F0に中心付けされた拡散スペクトル局部発振器のスペクトルを示す図。
【図8】初期の受信信号及びダウンコンバート後の図1の受信機の拡散手段により出力された信号のスペクトルを示す図。
【図9】周波数領域における図1の受信機のGSM信号に対してかけられるDCオフセット手段の所定の最初の阻止作用による信号出力を示す図。
【図10】図1の受信機の出力において回復されるGSM信号を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信信号を処理するマルチモードの受信機であって、
・任意のモードにおいても前記受信信号を処理するチップであって、受信信号を拡散しベースバンドにダウンコンバートする拡散部と、受信信号に対しDCオフセット除去をなすためのチャネルフィルタ処理部とを有する単一のRFチップと、
・拡散信号を逆拡散する逆拡散手段を有する単一のベースバンドチップと、
を有する受信機。
【請求項2】
請求項1に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記拡散部は、受信信号の帯域幅を拡張するために拡散スペクトル発振器と拡散シーケンスとを生成するよう適応させられる、受信機。
【請求項3】
請求項1に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記拡散部は、該当の受信信号の近傍キャリア周波数を抑制するために全てのモードにつき固有の除去手段をさらに有する、受信機。
【請求項4】
請求項1に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記チャネルフィルタ処理部は、全てのモードに対して共通である、受信機。
【請求項5】
請求項1に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記チャネルフィルタ処理部は、
・各モードについての低ノイズ増幅器及び関連のミキサのブロックと、
・任意のモードに対して拡散受信信号のDCオフセットを除去する固有の第1除去手段と、
を有する、受信機。
【請求項6】
請求項5に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記チャネルフィルタ処理部は、低ノイズ増幅器及び関連のミキサのブロックからの拡散受信信号を前記第1除去手段へ差し向け直す加算手段をさらに有する、受信機。
【請求項7】
請求項1に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記ベースバンドチップは、
・該当の拡散受信信号の近傍キャリア周波数を除去するために各モードに対しての関連フィルタを伴うチャネルフィルタ係数バンクと、
・対応の逆拡散シーケンスにおける拡散信号の同じ歪を生成するマッチングフィルタと、
をさらに有する、受信機。
【請求項8】
請求項1に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記逆拡散手段は、
・単一の乗算器と、
・積分ダンプ手段を備えた単一の相関器と、
を有する、受信機。
【請求項9】
請求項1に記載の受信信号を処理する受信機であって、前記ベースバンドチップは、拡散信号を対応の逆拡散シーケンスと同期をとる同期手段をさらに有する、受信機。
【請求項10】
任意のモードにおいて信号を受信する方法であって、
・当該受信信号を拡散しベースバンドにダウンコンバートするステップと、
・前記受信信号のDCオフセットを除去するステップと、
・前記拡散信号を逆拡散するステップと、
を有する方法。
【請求項11】
請求項10に記載の信号を受信する方法であって、前記受信信号の帯域幅を拡張するために拡散スペクトル発振器及び拡散シーケンスを生成するステップも有する方法。
【請求項12】
請求項1ないし9のうちいずれか1つに記載の受信機を有する移動電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−512821(P2006−512821A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−563459(P2004−563459)
【出願日】平成15年12月11日(2003.12.11)
【国際出願番号】PCT/IB2003/006038
【国際公開番号】WO2004/059861
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】