説明

マレイミジル基含有材料、及びその製造方法

【課題】 水分散性が良好な新規のマレイミジル基含有材料、及びおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 下記一般式(1)で表されるマレイミジル基を含有していることを特徴とするマレイミジル基含有材料、及び、ポリエチレングリコール鎖含有材料又はエチレングリコール鎖含有材料と、ヒドロキシアルキルマレイミジルとを反応させることを特徴とするマレイミジル基含有材料の製造方法。
【化1】


一般式(1)中、mは1以上の整数を表し、nは2以上の整数を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断薬および医薬品担体、クロマトグラフィ担体、粘性調整剤、樹脂成形材料、塗料添加剤、架橋/硬化剤および化粧品添加剤のような用途に好適に使用可能なマレイミジル基含有材料、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イオン交換樹脂、キレート樹脂のような機能性材料は、種々の化学物質の担体として従来から広く用いられている。このような機能性材料は、材料の表面に種々の反応性基を有する。従来からカルボキシル基、水酸基、および1級および2級アミノ基のような種々の活性水素含有基が導入された機能性材料が種々の用途に用いられてきた。
【0003】
近年では、核酸やペプチド、抗体のような生体分子あるいは生体分子類似の合成分子を活性を保持したまま材料に固定し、アフィニティクロマトグラフィや診断薬、検査薬などに用いられるようになった。このように選択性の高い担持体として用いる場合は、生体分子あるいは生体分子類似の合成分子中のSH基との間に温和な反応条件で選択的にかつ安定な結合の形成が可能なマレイミジル基を有するものが望まれている。このような用途では、担体は所望量のマレイミジル基を均一かつ確実に担持する必要があり、また生体分子が可溶な水性媒体に対する良好な分散性を有する必要がある。
【0004】
このようなマレイミジル基を有する化合物としては、Fulka社2001/2002製品カタログ(909ページ)において、マレイミジル基を含有するポリスチレン粒子が掲載されている。しかしながらこの材料は、疎水性が高いため、水性媒体中での分散性が非常に悪いものであった。
【0005】
また、生体分子の生理活性を低下させないためにマレイミジル基を含有するリン脂質膜を表面に存在させた微粒子が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この材料は、N−(6−マレイミジルカプロイロキシ)サクシンイミドのような一分子中にサクシンイミド基とマレイミジル基を含有する二価性試薬をリン脂質と反応させ、カラムクロマトグラフィなどの方法で精製してマレイミジル基含有リン脂質をあらかじめ作製し、さらに多段の処理を経てマレイミジル基を含有するリン脂質膜を作製し、これを磁性粒子のごとき核粒子上に形成する。しかし、この材料は、核粒子とマレイミジル基を含有するリン脂質膜とは化学結合していないため耐溶剤性が低いなど物理的に弱いという欠点がある。また製造工程がきわめて複雑であり、原料である二価性試薬は高価な試薬であるためコストが高くなるという欠点がある。
【0006】
マレイミジル基含有材料の他の製造方法として、4,4’−ビスマレイミジルジフェニルメタン、1,2−ビスマレイミジルエタン、1,6−ビスマレイミジルヘキサンなどのように、一分子中にマレイミジル基を二分子含有する化合物とSH基を含有する材料との反応によりマレイミジル基含有材料を製造する方法がある。この方法によると一分子のマレイミジル基導入時にさらにもう一分子イミド基が導入されるため、水性媒体への分散性が悪い材料となる。また、一分子中にマレイミジル基を二分子含有する化合物は高価な試薬であるためコストが高くなり、また、化学的に不安定なSH基を含有する材料を予め作製しなければなら無いという欠点がある。
【0007】
ポリスチレンとN−クロロメチルマレイミジルの反応によりマレイミジル基含有材料を作製する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この方法によると一段階の反応によりマレイミジル基の導入を行うことができる。しかし、この方法では、母材がポリスチレンであるため疎水性が高くなる。また、N−クロロメチルマレイミジルは有毒な三塩化リンを使用して合成するため、製造上好ましい方法ではない。
【0008】
このように、水性媒体に対する分散性が十分なマレイミジル基含有材料、及びその製造方法はなかった。
【特許文献1】特開平11−106391号公報
【非特許文献1】J.Polym.Sci.:Polymer Chemistry Edition,Vol.17,3675−3685(1979)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的は、水分散性が良好な新規のマレイミジル基含有材料、及びおよびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記の本発明が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
<1> 下記一般式(1)で表されるマレイミジル基を含有していることを特徴とするマレイミジル基含有材料である。
【0011】
【化1】

【0012】
一般式(1)中、mは1以上の整数を表し、nは2以上の整数を表す。
【0013】
<2> ポリマー粒子であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料である。
<3> 架橋ポリマー粒子であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料である。
【0014】
<4> 水酸基含有無機粉体であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料である。
<5> アクリレート重合体又はメタクリレート重合体を構成成分に有することを特徴とする<2>に記載のマレイミジル基含有材料である。
【0015】
<6> アクリレート又はメタクリレートと、スチレン系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする<2>に記載のマレイミジル基含有材料である。
<7> アクリレート又はメタクリレートと、アクリルアミド系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする<2>に記載のマレイミジル基含有材料である。
【0016】
<8> 体積平均粒径が、0.01〜500μmであることを特徴とする<2>に記載のマレイミジル基含有材料である。
<9> ポリエチレングリコール鎖含有材料又はエチレングリコール鎖含有材料と、ヒドロキシアルキルマレイミジルとを反応させることを特徴とするマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、水分散性が良好な新規のマレイミジル基含有材料、及びおよびその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明のマレイミジル基含有材料は、下記一般式(1)で表されるマレイミジル基を含有している、つまり、エーテル基を介してマレイミジル基を含有していることを特徴とするマレイミジル基含有材料である。
本発明のマレイミジル基含有材料において、マレイミジル基を含有している位置としては、材料表面にのみ、又は、材料表面及び材料内部双方であることが好ましい。
【0019】
【化2】

【0020】
一般式(1)中、mは1以上の整数を表し、1〜100であることが好ましい。一方、nは2以上の整数を表し、2〜15であることが好ましい。
【0021】
本発明のマレイミジル基含有材料は、単位質量当たりの反応量をできるだけ多くするという観点で、前記一般式(1)で表されるマレイミジル基を0.001mmol以上含有することが好ましく、0.01mmol以上含有することがより好ましい。
【0022】
本発明のマレイミジル基含有材料の形状は、球状、板状、針状、紡錘状、無定形のいずれでもよい。また大きさも限定されないが、表面積が大きい方が良い場合はその体積平均粒径は、球状、板状、無定形のものの場合は0.01μm〜500μmが好ましく、さらに好ましくは、10μm〜200μmである。針状、あるいは紡錘状のものの場合は、長軸長が0.01μm〜500μmで、軸比が3〜20であるものが好ましい。この中で球形の形状は製造しやすいため好ましい。また、上記材料は架橋構造を有していなくてもかまわないが、材料の耐溶剤性を上げるために架橋構造のある材料の方がより好ましい。
【0023】
本発明のマレイミジル基含有材料は、官能基の導入のしやすさの点で、ポリマー粒子であることが好ましく、耐溶剤性が向上する点で、架橋ポリマー粒子であることがより好ましい。また、入手しやすい点で、水酸基含有無機粉体でもよい。
【0024】
本発明のマレイミジル基含有材料の構成成分としては、(メタ)アクリレート重合体、ポリスチレン重合体、アクリルアミド重合体、(メタ)アクリレート−スチレン−アクリルアミド共重合体、コア・シェル型有機ポリマー、酸化チタン、シリカゲル、架橋シリコーン樹脂、アガロース、セルロースまたはデキストランなど、及びこれらの共重合体を挙げることができ、材料組成の制御が容易な点で、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレートとスチレン系化合物との共重合体、(メタ)アクリレートとアクリルアミド系化合物との共重合体を構成成分に有することが好ましい。また、これらの構成成分は、架橋していることがより好ましい。
尚、本発明において、「(メタ)アクリレート」等の記載は、「アクリレート」及び「メタクリレート」等を意味するものとする。
【0025】
前記(メタ)アクリレート重合体の具体例としては、後述するエチレングリコール鎖含有材料又はポリエチレングリコール鎖含有材料における(1)において、ラジカル重合性単量体として記載の(メタ)アクリレートからなる重合体が挙げられる。また、前記(メタ)アクリレートとアクリルアミド系化合物との共重合体におけるアクリルアミド系化合物の具体例としては、後記アミド基を有するラジカル重合性単量体として記載の具体例が挙げられ、前記(メタ)アクリレートとスチレン系化合物との共重合体におけるスチレン系化合物の具体例としては、スチレンが挙げられる。
【0026】
一方、本発明のマレイミジル基含有材料の製造方法は、ポリエチレングリコール鎖含有材料又はエチレングリコール鎖含有材料(以下、ポリエチレングリコール及びエチレングリコールを併せて「(ポリ)エチレングリコール」という場合がある。)と、ヒドロキシアルキルマレイミジルとを反応させることを特徴とする。上述の本発明のマレイミジル基含有材料は、以下の本発明のマレイミジル基含有材料の製造方法により得られる。本発明のマレイミジル基含有材料の製造方法によると、親水性母材((ポリ)エチレングリコール鎖含有材料)を元に作製するため親水性の高いマレイミジル基を有する材料を簡易な作製方法により提供でき、上記目的が達成される。以下、本発明のマレイミジル基含有材料の製造方法について説明する。
尚、ポリエチレングリコール鎖含有材料は、ポリエチレングリコール鎖を表面、又は、表面及び内部に含有していることが好ましい。
【0027】
(ポリ)エチレングリコール鎖含有材料を作製するに当って、上述の構成成分に(ポリ)エチレングリコール鎖を含有させる方法としては、構成成分が好ましい例として挙げられている(メタ)アクリレート重合体である場合、下記(1)〜(3)の方法が挙げられる。
【0028】
(1)(ポリ)エチレングリコール鎖を有するラジカル重合性単量体、及びそれ以外の重合性単量体を共重合させる方法。
(2)(メタ)アクリレート系重合体を有する重合体を、加水分解して得られたカルボキシル基と(ポリ)エチレングリコールなどの多価アルコール類とを反応させる方法。
(3)下記一般式(A)又は(B)で表される(メタ)アクリレート重合体を有する重合体を、含金属エステル交換反応用触媒の存在下、(ポリ)エチレングリコールと直接エステル交換反応させる方法。
【0029】
【化3】

【0030】
一般式(A)及び(B)中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2〜R4は、炭素数1〜12のアルキルまたはアリール基を表し、R5及びR6は、水素原子またはメチル基を表し、R7及びR8は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基またはアルコキシ基を表し、pは、1以上の整数を表す。
【0031】
前記(1)の方法において、前記水酸基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの(ポリ)エチレングリコールを有する(メタ)アクリレート、N−(ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド等の(ポリ)エチレングリコール基を有する(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシエチルスチレンなどの含有するビニルモノマーなども使用できる。
【0032】
前記それ以外の重合性単量体としては、分子中にカルボキシル基、アミド基、その他の重合性ビニル単量体、及び架橋性を有する単量体が挙げられる。
前記分子中にカルボキシル基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸などを挙げることができる。
【0033】
前記アミド基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのモノアルキロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メチロール)(メタ)アクリルアミド、N−メチロール−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミドなどのジアルキロール(メタ)アクリルアミドを挙げることができる。
【0034】
前記その他の重合性ビニル単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族モノマー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ基、フェノキシ基を含む(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。この中でもスチレンが好ましい。
【0035】
前記架橋性を有する単量体としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、メタクリル酸2−([1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチルなどを挙げることができる。
【0036】
次に、前記(2)の方法を説明する。
(2)の方法は、(メタ)アクリレート系重合体を、酸もしくはアルカリで加水分解し、エステル部を一旦カルボキシル基に変換し、エチレングリコールあるいはポリエチレングリコールなどのジオール化合物の水酸基とエステル反応させることにより水酸基含有重合体を作製する。
【0037】
前記(メタ)アクリレート系重合体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートが好ましく挙げられる。また、これらの重合体は、他のラジカル重合性単量体との共重合体であってもよい。
【0038】
前記(2)の方法で、(メタ)アクリレート系重合体と(ポリ)エチレングリコールとの反応時の比率は(メタ)アクリレート重合体のエステル部の組み合わせ及びこれら官能基の導入量により異なるが、基本的には(メタ)アクリレート重合体の質量で2〜100倍量の前記(ポリ)エチレングルコールを用い、必要に応じて不活性溶媒を用いて、120〜200℃の反応条件で、5〜24時間程度加熱して反応させることにより、水酸基含有重合体を得ることができる。
【0039】
最後に、前記(3)の方法を説明する。
前記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート重合体において、R2〜R4で表されるアルキル基は、炭素数1〜12のアルキル基であり、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ベンジル等が挙げられ、メチル、エチル、プロピル、ベンジルが好ましく、メチルがより好ましい。
【0040】
2〜R4で表されるアリール基は、炭素数1〜12のアリール基であり、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、フェニル、ナフチル、トリル、p−n−オクチルオキシフェニル等が挙げられるが、フェニルが好ましい。
また、pは1以上の整数を表す。
【0041】
前記炭素数1〜12のアルキル又はアリール基を置換する置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアリール基等が挙げられる。
該炭素数1〜12のアルキル基としては、前記R2〜R4で表されるアルキル基と同様である。
該アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
該炭素数1〜12のアリール基としては、前記R2〜R4で表されるアリール基と同様である。
【0042】
一方、前記一般式(B)で表される(メタ)アクリレート重合体において、R1および
pは、前記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート重合体と同様である。
また、R7及びR8で表される炭素数1〜12のアルキル基は、前記R2〜R4で表されるアルキル基と同様である。
【0043】
また、R7及びR8で表されるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
また、R7及びR8で表されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
【0044】
前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体の具体例としては、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、エトキシベンジル(メタ)アクリレート、ジメトキシベンジル(メタ)アクリレート、メチルベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルベンジル(メタ)アクリレート、エチルベンジル(メタ)アクリレート、4−フルオロベンジル(メタ)アクリレートなどの重合体が挙げられ、この中でも特にt−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートの重合体が単量体の入手性、価格、反応性の点で好ましい。また、この重合体は、前記(1)の方法に記載のラジカル重合性単量体との共重合体であってもよい。
【0045】
前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体の重合は、公知の方法が利用できる。すなわち、順相あるいは逆相懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法、シード重合法が好適に用いられる。さらに膜乳化法と知られる乳化方法を使って懸濁重合することもできる。重合には、必要に応じて、当業者には周知の重合開始触媒を用い得る。具体的にはジアシルパーオキサイド、ケトンパーオキサイドおよびアルキルハイドロパーオキサイドのような有機過酸化物;過酸化水素およびオゾンのような無機過酸化物;およびアゾビスバレロニトリル(AIBN;和光純薬社よりV−60として入手可能)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬社よりV−59として入手可能)および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬社よりV−65として入手可能)のような油溶性アゾ系有機化合物;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二酸塩(和光純薬社よりV−50として入手可能)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](和光純薬社よりVA−086として入手可能)および2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二酸塩(和光純薬社よりVA−044として入手可能)のような水溶性アゾ系有機化合物が挙げられる。重合開始剤を用いる場合は、それらは重合が良好に開始されるのに充分な量で用いられる。このような量は当業者に周知である。一般には、0.1〜5.0質量%の量で用いることが好ましい。
【0046】
更に、上述の重合体には、粒子の着色を目的に公知の染料、顔料、カーボンブラック、磁性粉などを添加することも可能である。また単量体とともにトルエン、オクタン、シクロヘキサノン、ジブチルフタレート、ラウリルアルコール等の非重合性の添加剤を入れ、重合後に抽出除去して粒子を多孔質とすることも可能である。
【0047】
前記(3)の方法は、前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体と、エチレングリコールあるいはポリエチレングリコールなどのジオール化合物を適当なエステル交換触媒で直接エステル交換反応させることにより水酸基含有重合体を作製する。
エステル交換触媒としては、例えば、酸鉛、酢酸亜鉛、アセチルアセトネート亜鉛、酢酸カドニウム、酢酸マンガン、マンガンアセチルアセトネート、酢酸コバルト、コバルトアセチルアセトネート、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、酢酸ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、酢酸チタン、テトラブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタネート、チタニウムオキシアセチルアセトネート、酢酸鉄、アセチルアセトネート鉄、酢酸ニオブなどの遷移金属化合物、ジブチルスズオキシド、モノブチルヒドロキシスズオキサイド、ジブチルスズジラウレート、三酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、炭酸ビスマスオキシド、酢酸ビスマスオキシドなどの典型金属化合物があげられる。また、酢酸マグネシウム、酢酸リチウム、酢酸カルシウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム,炭酸セシウムなどのアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物、さらに、酢酸ランタン、酢酸サマリウム、酢酸ユウロピウム、酢酸エルビウム、酢酸イッテルビウムなどの希土類化合物も用いることができる。
これらの触媒は、単独で用いても、2種以上組合せて用いてもよい。この中でも、チタニウムテトラアルコキシドが溶媒への溶解性、反応性の点でより好ましい。チタニウムテトラアルコキシドとしては、例えばテトラ−n−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタン、テトラ−第二−ブトキシチタン、テトラ−n−アミルオキシチタン、トリイソアミルオキシイソプロポキシチタンなどが挙げられる。
【0048】
前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体に対する、前記エステル交換触媒の添加量(含有量)は、前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体の総質量100質量部に対して、0.01〜50質量部が好ましく、0.1〜20質量部がより好ましく、さらに好ましくは0.5〜10質量部である。前記エステル交換触媒の添加量が0.01質量部未満であると、水酸基を導入するのが難しくなる場合がある。一方、記エステル交換触媒の添加量が0質量部を超えると、反応後のエステル交換触媒の除去することが困難になる場合がある。
【0049】
前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体と、(ポリ)エチレングルコールとの反応割合は、前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体のエステル部の組み合わせ及びこれら官能基の導入量により異なるが、基本的には前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体の質量で2倍〜10倍量の前記(ポリ)エチレングルコールを用い、必要に応じて用いられる上記不活性溶媒中、120℃から200℃の反応条件で、5〜24時間程度加熱して反応させることにより、水酸基含有重合体を得ることができる。
【0050】
ここで、水酸基導入量の再現性の面で、あらかじめ反応前に前記一般式(A)及び(B)で表される(メタ)アクリレート重合体の粒子を分級処理し、粒径をそろえてから反応させることが望ましい。こうして得られた水酸基含有材料は、メタノール等の溶媒に希釈分散させ、濾別し、更に水洗及び/又は溶剤洗浄の後、噴霧乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥等の通常の手段によって粉体として単離することができる。
【0051】
以上のようにして得られた水酸基含有材料に、ヒドロキシアルキルマレイミジルを反応させることによって本発明のマレイミジル基含有ポリマー粒子が得られる。
前記ヒドロキシアルキルマレイミジルにおけるアルキルとしては、良好な水分散性が得られる点で、炭素数が2以上20以下のアルキルであることが好ましく、炭素数が2又は3のアルキル基がより好ましい。つまり前記ヒドロキシアルキルマレイミジルとしては、ヒドロキシエチルマレイミジル及びヒドロキシプロピルマレイミジルがより好ましく、ヒドロキシプロピルマレイミジル更に好ましい。
【0052】
前記水酸基含有材料とヒドロキシアルキルマレイミジルとの反応は、エーテル化触媒の存在下で行う。この反応には酸性あるいは塩基性の公知のエーテル化触媒が使用できる。例えば、前記塩基性のエーテル化触媒としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩、重炭酸塩等が使用でき、単独又は2種類以上混合して使用できる。前記酸性のエーテル化触媒としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸やp−トルエンスルホン酸、トリクロロ酢酸、酢酸等の有機酸が使用できる。また、ハイドロタルサイト類の固体触媒でも使用が可能である。
【0053】
前記塩基性のエーテル化触媒や酸性のエーテル化触媒を使用する場合は、その使用量は、対応する塩基又は酸として、ヒドロキシアルキルマレイミジルに対して、0.01〜40質量%が好ましく、0.1〜15質量%がより好ましい。また、固体のエーテル化触媒の場合は、ヒドロキシアルキルマレイミジルに対して、0.001〜100質量%が好ましく、0.1〜50質量%がより好ましい。
【0054】
前記エーテル化触媒等は、反応液に均一に溶解した状態で使用しても不溶の状態で使用してもよいが、均一溶解状態では、使用量を少なくすることができる。一方、不溶の状態では、反応後に反応液から常法により容易に触媒を分離回収することができる。
【実施例】
【0055】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部は質量部を示す。
<参考例>
(ヒドロキシプロピルマレイミジルの合成)
32部のDL−2−ヒドロキシ−n−ブチル酸と510部の酢酸分散液中に、175部の酢酸に溶解させた42部の無水マレイン酸(和光純薬(株)製)溶液を加えた。室温で3時間反応させた後、析出した白色固体をろ別した。固体を冷水で洗浄後、乾燥させて中間体71部を得た。中間体3部をトリエチルアミン3.6部とトルエン500部中に分散させ、還流脱水を1hr行った。放冷後トルエンをデカント分離し、オレンジ色の油相を減圧乾固した。塩酸溶液に溶解させて溶液をpH2以下にした後、酢酸エチルで抽出を行った。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧留去により溶媒を除去し、ヒドロキシプロピルマレイミジル1.2部を得た。
<実施例1>
(前記(1)の方法による水酸基含有材料の合成)
エチレングリコールメタクリレート(和光純薬(株)製)100部、エチレングリコールジメタクリレート5部を用いて逆相懸濁重合を行い、分級操作を施し体積平均粒径15nmの架橋重合粒子を得た。得られた粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥してエチレングリコール鎖含有材料を得た。
【0056】
(マレイミジル基含有材料の合成)
上記で得られたエチレングリコール鎖含有材料10部に、参考例で合成したヒドロキシプロピルマレイミジル17部、トルエン500部を入れ60〜70℃に加熱撹拌し、触媒のp−トルエンスルホン酸一水和物0.4部を入れ、温度を上げて10時間還流下反応させた。得られた微粒子をメタノールに分散/洗浄しさらにイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥してマレイミジル基含有材料を得た。このようにして得られたマレイミジル基含有材料のマレイミジル基量を以下の方法で測定した。
【0057】
得られた粒子(マレイミジル基含有材料)のマレイミジル基量を以下の方法で測定した。
(1) 反応試薬の調整:100mlメスフラスコに、0.5mmol/lの2−メルカプトエチルアミン溶液を20ml、及び0.1mol/lのりん酸二水素ナトリウム水溶液を5mlを入れ、これに50mmol/lのEDTA/2Na水溶液を加え、100mlの水溶液を調製した。
(2) サンプル(マレイミジル基含有材料)を0.05g量り取り、30mlサンプル管に入れる。
(3) 更に、サンプル管に(1)で調製した反応試薬20mlを入れ、25℃でスターラーで1h攪拌する。
(4) 攪拌後、サンプル管を遠心分離にかけて、粒子を遠枕沈殿させる。
(5) 50mlメスフラスコに、攪拌後のサンプル管の上澄み溶液0.08mlを入れる。更に、0.1mol/lのりん酸二水素ナトリウム水溶液2ml、5mmol/lの4−PDS−EtOH溶液1mlを入れ、メスフラスコの50mlの線まで水を入れる。
(6) 50mlメスフラスコにて調製した溶液を、50mlメスフラスコから50mlサンプル管に移し、25℃で、20min攪拌した。
(7) 20min攪拌した溶液を吸光光度計を用いて、324nmのピーク強度を測定し、その強度値を値1とした。
(8) 更に、(7)で使用した吸光光度計を用いて、サンプルを入れない状態で(7)と同様の操作を行い、324nmのピーク強度を測定し、その強度値を値0とした。
【0058】
[計算]
(9) 値0から、値1を差し引いた値Aを出す。
(10) 値Aを、B=(A−0.0198)/25800に代入し、値Bを出す。
(11) 値A及び値Bを、C=B×(50×15/(0.08×1000))×1000に代入し、値Cを出す。
(12) 値Cを使用したサンプル量(g)で割った値が、マレイミジル基量(mmol/g)となる。
【0059】
上記測定の結果、マレイミジル基含有材料のマレイミジル基量は1.2mmol/gであった。この粒子1部を10部の純水に入れ、30秒間超音波処理して顕微鏡観察したところ良好に分散していることを確認した。
【0060】
<実施例2>
(前記(2)の方法による水酸基含有材料の合成)
t−ブチルメタクリレート(和光純薬(株)製)100部、ジビニルベンゼン(純度55%)5部を用いて懸濁重合を行い、分級操作を施し体積平均粒径15μmの架橋重合粒子を得た。得られた架橋重合粒子は、更にイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥した。
上記単離乾燥した架橋重合粒子を10部をジオキサン(和光純薬(株)製)120部と塩酸(和光純薬(株)製)40部に分散させ、5時間80℃で反応させた。得られた微粒子をイオン交換水に分散/洗浄した後、単離乾燥してカルボキシル基含有ポリマー粒子を得た。このようにして得られたカルボキシル基含有ポリマー粒子10部を硫酸(和光純薬(株)製)50g、ポリエチレングリコール200(和光純薬(株)製)300部の混合液に分散し6時間120℃で反応させた。得られた微粒子をイオン交換水に分散/洗浄した後、単離乾燥して(ポリ)エチレングリコール鎖含有材料を得た。
【0061】
(マレイミジル基含有材料の合成)
このようにして得られた(ポリ)エチレングリコール鎖含有材料10部にヒドロキシプロピルマレイミジル17部、トルエン500部を入れ60〜70℃に加熱撹拌し、触媒のp−トルエンスルホン酸一水和物0.4部を入れ、温度を上げて10時間還流下反応させた。得られた微粒子をメタノールに分散/洗浄しさらにイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥してマレイミジル基含有ポリマー粒子を得た。このようにして得られたマレイミジル基含有ポリマー粒子のマレイミジル基量を実施例1と同じ方法で測定を行ったところ、この粒子のマレイミジル基量は1.5mmol/gであった。この粒子1部を10部の純水に入れ、30秒間超音波処理して顕微鏡観察したところ良好に分散していることを確認した。
【0062】
<実施例3>
(前記(3)の方法による水酸基含有材料の合成)
t−ブチルメタクリレート(和光純薬(株)製)100部、ジビニルベンゼン(純度55%)5部を用いて懸濁重合を行い、分級操作を施し体積平均粒径15μmの架橋重合粒子を得た。得られた粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して架橋重合粒子を得た。得られた架橋重合粒子10部をポリエチレングリコール200(和光純薬(株)製)50部に分散させ、メシチレン(和光純薬(株)製)15部を加え、窒素雰囲気下テトラ−n−プロポキシチタンを0.2部滴下し、14時間還流下反応させた。得られた微粒子をメタノールに分散/洗浄しさらにイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して水酸基含有材料を得た。
【0063】
(マレイミジル基含有材料の合成)
このようにして得られたエチレングリコール鎖含有材料10部にヒドロキシプロピルマレイミジル17部、トルエン500部を入れ60〜70℃に加熱撹拌し、触媒のp−トルエンスルホン酸一水和物0.4部を入れ、温度を上げて10時間還流下反応させた。得られた微粒子をメタノールに分散/洗浄しさらにイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥してマレイミジル基含有ポリマー粒子を得た。このようにして得られたマレイミジル基含有ポリマー粒子のマレイミジル基量を実施例1と同じ方法で測定を行ったところ、この粒子のマレイミジル基量は0.9mmol/gであった。この粒子1部を10部の純水に入れ、30秒間超音波処理して顕微鏡観察したところ良好に分散していることを確認した。
【0064】
<比較例1>
(比較用架橋ポリマー粒子の合成)
スチレン(東京化成(株)製)95部、ジビニルベンゼン(純度55%)5部を用いて懸濁重合を行い、分級操作を施し体積平均粒径15μmの架橋ポリマー粒子を得た。得られた粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して架橋重合粒子を得た。得られた架橋重合体粒子10部、N−クロロメチルマレイミジル3部、三塩化鉄1部を塩化メチレン100部中で室温で3日間反応させて比較のマレイミジル基含有粒子を得た。この粒子のマレイミジル基量を実施例1と同じ方法で測定を行ったところ、0.2mmol/gであった。この粒子1部を10部の純水に入れ、30秒間超音波処理して顕微鏡観察したところ、粒子の凝集は全くほぐれず分散状態が悪いものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるマレイミジル基を含有していることを特徴とするマレイミジル基含有材料。
【化1】

一般式(1)中、mは1以上の整数を表し、nは2以上の整数を表す。
【請求項2】
ポリマー粒子であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料。
【請求項3】
架橋ポリマー粒子であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料。
【請求項4】
水酸基含有無機粉体であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料。
【請求項5】
アクリレート重合体又はメタクリレート重合体を構成成分に有することを特徴とする請求項2に記載のマレイミジル基含有材料。
【請求項6】
アクリレート又はメタクリレートと、スチレン系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする請求項2に記載のマレイミジル基含有材料。
【請求項7】
アクリレート又はメタクリレートと、アクリルアミド系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする請求項2に記載のマレイミジル基含有材料。
【請求項8】
体積平均粒径が、0.01〜500μmであることを特徴とする請求項2に記載のマレイミジル基含有材料。
【請求項9】
ポリエチレングリコール鎖含有材料又はエチレングリコール鎖含有材料と、ヒドロキシアルキルマレイミジルとを反応させることを特徴とするマレイミジル基含有材料の製造方法。

【公開番号】特開2006−89639(P2006−89639A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−278190(P2004−278190)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】