説明

ミリ波多分岐装置

【課題】 1台のミリ波無線送信機からのミリ波無線信号を複数のミリ波無線受信機で受信することができるようにし、特にミリ波無線受信機の設置位置に応じて分岐方向を変更可能にする。
【解決手段】 反射鏡2は、接触板6と、反射面8aとを、有している。反射鏡4は接触板6と面接触している接触板10と、反射面12aとを、有している。接触板6、10にほぼ直交して通る仮想線18の回りに、接触板6、10を蝶ネジ14とナット16が相対回転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミリ波無線信号を複数の方向に分岐するミリ波多分岐装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ミリ波無線伝送システムとしては、例えば特許文献1に開示されているようなものがある。特許文献1の技術は、建築物の天井空間や床下空間に設置された送信機からミリ波無線信号を天井空間または床下空間に送信する。受信機が設置された建築物の部屋の天井または床下には、前記送信機から天井または床下空間に送信されたミリ波無線信号を前記受信機側に反射させる反射板が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−274147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術によれば、天井や床下を利用してミリ波無線信号を伝送し、反射器によって部屋にミリ波無線信号を反射させて受信機に供給しているので、受信機の設置位置に制約を受けないが、送信機と受信機とが1対1の関係であるので、多数の受信機に同一のミリ波無線信号を伝送する場合には、多数の送信機が必要になる。
【0005】
本発明は、1台の送信手段から送信されたミリ波無線信号を複数の受信手段で受信することができるようにするミリ波多分岐装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様のミリ波多分岐装置は、第1及び第2の反射手段を有している。第1の反射手段は、平板状の第1の接触部と、この第1の接触部に対して予め定めた第1の角度をなすように配置され、ミリ波無線信号を反射する第1の反射面とを、有している。第2の反射手段は、平板状に形成され、前記第1の接触部と面接触している第2の接触部と、この第2の接触部に対して予め定めた第2の角度をなし第1の反射面と反対方向に伸び、前記ミリ波無線信号を反射する第2反射面とを、有している。第1及び第2の角度としては鋭角、直角及び鈍角のいずれの角度とすることもできる。第1及び第2の反射面は、金属を使用することもできるし、合成樹脂のような絶縁体の表面に反射膜を貼り付けたものを使用することもできる。第1及び第2の接触部にほぼ直交して通る仮想線の回りに、第1及び第2の接触部を相対回転手段が相対回転させる。仮想線が鉛直となるように第1及び第2の反射手段を配置することもできるし、仮想線が水平となるように、或いは水平面と鉛直面とにそれぞれ所定の角度をなすように、第1及び第2の反射手段を配置することもできる。相対回転手段としては、前記仮想線に一致するように配置された回転軸を使用することもできるし、第1及び第2の接触部の一方に設けられ仮想線を中心とする円弧状の溝と、この円弧状の溝に沿って移動可能に第1及び第2の接触部の他方に設けられた案内部材とを有するものとすることもできる。
【0007】
このように構成したミリ波多分岐装置では、第1及び第2の反射手段を仮想線の回りに相対回転させることができるので、適切に第1及び第2の反射手段を相対回転させることによって同一のミリ波送信源からのミリ波無線信号を、異なる方向に分岐させることができる。しかも、第1及び第2の反射手段の少なくとも一方では、分岐させる方向を任意に変更することができる。
【0008】
前記第1の反射面を、前記第1の接触部に対してほぼ直角に設けることができる。これによって、例えば第2の接触部を固定し、第1の接触部を仮想線の回りに回転させると、ミリ波無線信号を仮想線の回りの任意の方向に反射させることができる。
【0009】
前記第2の反射面を、前記第2の接触部に対して鋭角をなすように設けることもできる。この場合、概ね第2の接触部から第1の接触部と反対方向に概ね仮想線に沿って反射させたミリ波無線信号を伝送させることができる。第2の反射面を、前記第2の接触部に対してほぼ45度をなすように設けたならば、第2の接触部から第1の接触部と反対方向に仮想線に沿って反射させたミリ波無線信号を伝送させることができる。
【0010】
前記第1及び第2の接触部の一方には、前記仮想線を通る予め定めた基準線に対する角度を指示する角度指示手段を設けることができる。この場合、前記第1及び第2の接触部の他方には、前記仮想線を中心とする仮想円弧状に位置し、前記基準線に対する角度を表す角度表示部が設けられる。例えば第1の接触部に角度指示手段を設けた場合、第2の接触部に角度表示部が設けられ、第1の接触部に角度表示部を設けた場合、第2の接触部に角度指示手段が設けられる。このように構成された第1及び第2の反射手段のうち一方が基準線に対してなす角度を容易に知ることができ、特に、第1及び第2の反射手段のうち仮想線の回りに回転させるものにおけるミリ波無線信号を反射させる方向の決定を容易に行える。
【0011】
前記第1及び第2の反射手段の一方を固定することもできる。このように構成した場合、例えば第2の反射手段を固定した場合、第1の反射手段を仮想線の回りに回転させることができ、第1の反射手段を固定した場合、第2の反射手段を仮想線の回りに回転させることができる。
【0012】
前記仮想線に直交しかつ前記第1及び第2の反射面と非交差の軸の回りに第1及び第2の反射手段を回転可能とする角度調整手段を、第1及び第2の反射手段の一方に設けることもできる。このように構成すると、前記仮想線が所定の直線、例えば鉛直線または水平線に一致するように多分岐ミリ波分岐装置を取り付けることができていない場合でも、角度を調整することによって仮想線を鉛直線または水平線に一致させた状態とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、1台の送信手段から送信されたミリ波無線信号を複数の受信手段で受信することができるように分岐することができ、特に、少なくとも1つの分岐方向を任意に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態のミリ波多分岐装置の側面図である。
【図2】図1のミリ波多分岐装置の平面図である。
【図3】図1のミリ波多分岐装置による分岐状態の説明図である。
【図4】図1のミリ波多分岐装置による分岐角度の調整の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態のミリ波多分岐装置の側面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態のミリ波多分岐装置の側面図である。
【図7】図6のミリ波多分岐装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の第1の実施形態のミリ波多分岐装置1は、ミリ波無線信号を多分岐するもので、ミリ波無線信号としては、例えば地上デジタルテレビジョン放送信号、衛星放送中間周波信号、衛星通信中間周波信号等をミリ波帯に周波数変換したものを使用することができる。このミリ波多分岐装置1は、例えば天井付近の見通しのよい場所に設置され、図1及び図2に示すように、第1の反射手段、例えば反射鏡2と第2の反射手段、例えば反射鏡4とを有している。
【0016】
反射鏡2は、第1の接触部、例えば接触板6を有している。接触板6は、平板状体、例えば図2に示すように平面形状が五角形状のものである。この五角形状の接触板6の底辺に相当する縁部には、反射部8が接触板6と一体に形成されている。反射部8は、接触板6の底辺に相当する縁部と同じ長さの縁部を有し、この縁部から接触板6の上方側に伸び、接触板6に対して第1の角度、例えば90度の角度をなしている。この反射部8の接触板6と反対側の面が反射面8aとされている。接触板6と反射部8とは、例えば金属製とすることもできるし、或いは合成樹脂製とし、反射面8aとなる面に反射膜を形成したものとすることもできる。
【0017】
反射鏡4は、第2の接触部、例えば接触板10を有している。接触板10は、平板状体、例えば矩形に形成され、その平面形状の面積が、接触板6の平面形状の面積よりも大きいものである。接触板10は、接触板6と面接触しており、この面接触状態で、反射部8が設けられている辺と接触板10の一辺が一致するように配置されている。反射部8が設けられている辺と一致している接触板10の辺には、反射部12が一体に設けられている。反射部12は、反射部8とは反対側の方向において、接触板10に対して第2の角度、例えば鋭角、具体的には45度をなしている。反射部12の接触板10と反対側の面には、反射面12aが形成されている。反射部12と接触板10とは、反射部8と接触板6と同様に、例えば金属製とすることもできるし、或いは合成樹脂製とし、反射面12aとなる面に反射膜を形成したものとすることもできる。
【0018】
接触板6と接触板10とは、相対回転可能に相対回転手段、例えば蝶ネジ14とナット16とによって結合されている。蝶ネジ14は、面接触している接触板6、10を貫通して直交する仮想線18上に位置して、接触板6側から接触板6、10を貫通し、接触板10側でナット16に螺合している。ナット16は、接触板10に固定することもできる。これによって、接触板6、10は、仮想線18の回りに相対回転可能である。仮想線18は、図2に示すように、反射部8が設けられている辺の中央をこれに垂直に通る直線19上にある。
【0019】
この直線19は、接触板6の尖った頂点を通っており、この直線19に沿ってこの頂点の近傍に位置するように角度指示手段、例えば指針20が接触板6に設けられている。また、接触板10における接触板6と面接触せずに露出している面には、仮想線18を中心とする円弧22が描かれている。上述した直線19上に位置し、円弧22に到達する線が基準線24とされて描かれ、この基準線24の両側にそれぞれ仮想線18を通る複数の角度線26がそれぞれ描かれている。これら角度線26は、隣接するものと所定の角度、例えば15度をなし、基準線24と隣接する角度線26も基準線と所定の角度例えば15度をなしている。これら基準線24と角度線26とによって、角度表示部、例えば角度目盛り28が構成されている。円弧22に沿って基準線24、角度線26が表す角度を数字で表すこともできる。なお、角度線26は、最も細かく例えば1度間隔で設けることもできる。指針20と角度目盛り28とを使用することによって、接触板6、10の相対回転角度を表示することができる。
【0020】
図1に示すように、接触板10における反射部12が設けられている縁部と対向する縁部には、接触板10と直交するように固定板30が反射部12と同じ方向に設けられている。固定板30の接触板10と反対側の面には、1対の角度調整用取付具32aが間隔をおいて固定板30に垂直に固定されている。これら1対の角度調整用取付具32a間に、水平に配置されたネジ33によって、図2に示すように平面形状が概略U字状の角度調整用固定具32bの両脚部が取り付けられている。角度調整用固定具32bに挿通されたU字ボルト34が支柱36の両側を通り、角度調整用固定具32bと支柱36を挟んで反対側に位置する押圧具38に挿通され、蝶ナット40によって支柱36に固定板30を固定している。従って、反射鏡4が支柱36に固定されている。支柱36は、天井に対してほぼ直角になるように一端部に設けたフランジ42をネジ44によって天井に固定することによって取り付けられている。
【0021】
ネジ33は、仮想線18と直交し、かつ反射部8と直交する線(直線19に相当)にも直交して位置している。従って、ネジ33の回りに角度調整用取付具32aを回転させることによって、この実施形態では、ミリ波多分岐装置1の仰角を調整することができる。角度調整用取付具32aと角度調整用固定具32bとネジ33によって角度調整手段、例えば仰角調整手段が構成されている。一般に支柱36は天井等に鉛直に固定されているが、幾分鉛直よりも傾いて支柱36が取り付けられてしまうことがある。このような場合にも仮想線18が鉛直線に一致するようにするために、角度調整手段が設けられている。
【0022】
このミリ波多分岐装置1は、図3(a)に示すように、1台のミリ波無線送信機42から送信されたミリ波無線信号を、ミリ波無線送信機42とほぼ同じ水平面内に位置し、ミリ波無線送信機42と正対していない1台のミリ波無線受信機44で受信できるように、ミリ波無線信号を水平面内で反射させると共に、同図(b)に示すように、ミリ波無線送信機42と異なる高さ位置にあってミリ波多分岐装置1の下方にある別のミリ波無線受信機46でミリ波無線信号を受信できるように、ミリ波無線通信信号を垂直方向に反射させるものである。即ち、ミリ波多分岐装置1は、異なる2方向にミリ波無線信号を分岐させるものである。
【0023】
そのため、まず図1に示すように反射部12が図3(b)に示すミリ波無線送信機42と正対するように、支柱36に固定板30を取り付ける。この状態では、反射部12は接触板10に対して45度の角度をなしているので、ミリ波無線送信機42からのミリ波無線信号は、図1に示すように、反射部12の反射面12aで下方に向かって直角に反射されて、図3(b)に示すようにミリ波無線受信機46に向かい、このミリ波無線受信機46で受信される。
【0024】
このとき、反射部8の反射面8aがミリ波無線送信機42に正対するように接触板6の位置を調整する。この状態では、図2及び図4(a)に示すように、指針20は、基準線24を指示している。この状態から、図4(b)に示すように反射部8の反射面8aが、ミリ波無線受信機44に正対するように反射部8を回転させる。このとき指針20が指示している角度を読み取る。これによって、ミリ波無線送信機42とミリ波無線受信機44との間の角度が判明する。次に、図4(c)に示すように、読み取った角度の1/2だけ逆方向に反射面8aが向くように接触板6を回転させる。これによって、反射面8aに立てた垂線に対してミリ波無線送信機42がなす角度と、ミリ波無線受信機44とがなす角度が等しくなり、ミリ波無線送信機42からのミリ波無線信号は、反射面8aで反射されて、ミリ波無線受信機44に向かい、ミリ波無線受信機44で受信される。
【0025】
第1の実施形態では、反射部8を仮想線18の回りの任意の位置に回転させることが可能であるので、ミリ波無線受信機44の設置位置が予め判明していなくても、ミリ波無線受信機44に向けてミリ波無線送信機42からのミリ波無線信号を反射させることができる。
【0026】
第2の実施形態のミリ波多分岐装置1aを図5に示す。このミリ波多分岐装置1aでは、支柱36への固定が反射鏡2側で行われる。そのため、反射部8の上端から支柱36側に水平に板状部48が伸び、この板状部48の支柱36側の端部から接触板6側に向かって板状部48に対し垂直に固定板30aが伸びている。この固定板30aには、第1の実施形態のミリ波多分岐装置1の仰角調整用固定具32bと同様な取付具32が直接に取り付けられている。他の構成は、第1の実施形態のミリ波多分岐装置と同一であるので、同一部分には同一符号を付して、説明を省略する。なお、第1の実施形態と同様に仰角調整用取付具32aと仰角調整用固定具32bとネジ33とを利用して仰角を調整できるようにすることも可能である。
【0027】
このミリ波多分岐装置1aでは、図3に示したのと同様にミリ波無線送信機42からのミリ波信号を、ミリ波無線受信機44,46で受信する場合、まずミリ波無線送信機42に反射部8、12が正対するように配置し、反射鏡2が移動しないように支柱36に蝶ナット40によって仮止めする。反射部12がミリ波無線受信機44に正対するように接触板10を蝶ネジ14の回りに回転させる。このとき、指針20に対応する角度を読み取る。この読み取った角度の1/2の角度だけ接触板6を、接触板10を回転させた方向と同じ方向に回転させる。このように調整した後、蝶ナット40を固定し、反射鏡4をミリ波無線送信機42に正対するように回転させる。その後、蝶ネジ14で締め付けて、ミリ波多分岐装置1aを固定する。
【0028】
第3の実施形態のミリ波多分岐装置1bを図6及び図7に示す。このミリ波多分岐装置1bは、壁に取り付けられるようにしたものである。第1の実施形態のミリ波多分岐装置1と同等部分には同一符号を付して、その説明を省略する。ミリ波多分岐装置1bでは、固定板30に第2の実施形態の取付部32と同一の取付部が設けられ、これは押圧金具38とU字ボルト34と蝶ナット40とによって、短円筒状の支持棒36aに固定されている。この支持部36aの下端は、平板状の水平板46の一端に固定されている。水平板46の他端には、水平板46と垂直に固定部48が設けられ、これが垂直な壁に接しており、ネジ50によって壁に固定されている。
【0029】
なお、第1の実施形態のミリ波多分岐装置1と同様に仰角を調整可能に角度調整用取付具32a、角度調整用固定具32b及びネジ33を用いて仰角を調整可能とすることもできる。また、図示は省略したが、第2の実施形態のミリ波多分岐装置1aにおいても、支持棒36a、水平板46、固定部48及びネジ50を使用することによって、ミリ波多分岐装置1aを壁に取り付けることもできる。この場合も、第1の実施形態と同様に角度調整可能とすることもできる。
【0030】
上記の各実施形態では、反射部8は、接触板6に対して直角に配置したが、ミリ波無線受信機44が、ミリ波無線送信機42と異なる高さ位置、例えば上方または下方に配置される場合には、反射部8を接触板6に対して鋭角または鈍角をなすように配置することもできる。
【0031】
また、上記の各実施形態では、反射部12は接触板10に対して45度の角度をなすように配置したが、ミリ波無線受信機46がミリ波多分岐装置1、1aの真下よりも幾分ミリ波無線送信機42側またはミリ波無線送信機42と反対側に位置する場合には、ミリ波無線受信機46の位置に応じて反射部12が接触板10に対して45度以外の鋭角をなすように配置することもできる。
【0032】
上記の各実施形態では、反射部8を接触板6に対して直角に、反射部12を接触板10に対して45度に設けたが、例えばミリ波無線受信機44は図3に示す場所に位置するが、ミリ波無線受信機46が反射鏡2の真上に位置するような場合には、反射部8を接触板6に対して45度をなすように設け、反射部12を接触板10に対して90度をなすように設けることもできる。
【0033】
上記の各実施形態では、接触板6、10を蝶ネジ14及びナット16によって相対回転可能としたが、これに限ったものではなく、例えば接触板10に仮想線18を中心とする円弧状の溝を形成し、この溝内に接触板6に設けた案内部材を摺動させる構成とすることもできる。
【0034】
上記の各実施形態では、仮想線18が鉛直となるように反射鏡2、4を配置したが、これに限らず、例えば仮想線18が水平となるように反射鏡2、4を配置することもできる。上記の各実施形態では、指針20を接触板6に、角度目盛り28を接触板10に設けたが、逆に指針20を接触板10に、角度目盛り28を接触板6に設けることもできる。
【0035】
上記の各実施形態では、反射鏡2は1台のみ設けたが、反射鏡2と同一構成の別の反射鏡を、追加して設けて、ミリ波無線送信機42やミリ波無線受信機44と同じ水平面上のこれらと異なる位置に設けた別のミリ波無線受信機に対してミリ波無線送信機42からのミリ波無線信号を反射させることもできる。
【符号の説明】
【0036】
1 1a ミリ波多分岐装置
2 反射鏡(第1の反射手段)
4 反射鏡(第2の反射手段)
6 接触板(第1の接触部)
8a 反射面
10 接触板(第2の接触部)
12a 反射面
14 蝶ネジ(相対回転手段)
16 ナット(相対回転手段)
18 仮想線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の第1の接触部と、この第1の接触部に対して予め定めた第1の角度をなすように配置され、ミリ波信号を反射する第1の反射面とを、有する第1の反射手段と、
平板状に形成され、前記第1の接触部と面接触している第2の接触部と、この第2の接触部に対して予め定めた第2の角度をなし第1の反射面と反対方向に伸び、前記ミリ波信号を反射する第2反射面とを、有する第2の反射手段と、
第1及び第2の接触部にほぼ直交して通る仮想線の回りに、第1及び第2の接触部を相対回転させる相対回転手段とを、
具備するミリ波多分岐装置。
【請求項2】
請求項1記載のミリ波多分岐装置において、前記第1の反射面は、前記第1の接触部に対してほぼ直角に設けられているミリ波多分岐装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のミリ波多分岐装置において、前記第2の反射面は、前記第2の接触部に対して鋭角をなすように設けられているミリ波多分岐装置。
【請求項4】
請求項3記載のミリ波多分岐装置において、前記第2の反射面は、前記第2の接触部に対してほぼ45度をなすように設けられているミリ波多分岐装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれか記載のミリ波多分岐装置において、前記第1及び第2の接触部の一方には、前記仮想線を通る予め定めた基準線に対する角度を指示する角度指示手段が設けられ、前記第1及び第2の接触部の他方には、前記仮想線を中心とする仮想円弧状に位置し、前記基準線に対する角度を表す角度表示部が設けられたミリ波多分岐装置。
【請求項6】
請求項1乃至5いずれか記載のミリ波多分岐装置において、前記第1及び第2の反射手段の一方が固定されているミリ波多分岐装置。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれか記載のミリ波多分岐装置において、前記仮想線に直交しかつ前記第1及び第2の反射面と非交差の軸の回りに第1及び第2の反射手段を回転可能とする角度調整手段を、第1及び第2の反射手段の一方に設けたミリ波多分岐装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−166611(P2011−166611A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−29296(P2010−29296)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】