説明

ミルクベースの製品の安定化

約0.01〜約20%の乳タンパク質を含む乳製品由来の食品、特に、ミルク/ジュースブレンド、ヨーグルトベースのドリンク、発酵乳飲料、およびソフトドリンクなどの特定の飲料を開示する。これらの組成物は、亜鉛またはマグネシウムなどの金属(イオン、塩、または酸化物の形態)を単独かアスコルビン酸などの添加物と共に含む安定化混合物を含む。これらの飲料は、日光または蛍光に曝露した場合に臭気を発しない。これは、より有効且つ安価な製品の製造を提供し、高価な不透明の包装材は必要ない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2003年12月16日出願の米国特許仮出願第60/529,814号および2004年3月17日出願の米国特許仮出願第60/554,045号(その両方が本明細書中で参考として援用される)の優先権に基づき、これを主張する。
【背景技術】
【0002】
ミルクベースの製品は、紫外線または蛍光に曝露された場合に臭気(off-flavor)形成の影響を受けやすい。臭気形成は、以下の2つの機構のうちの1つに起因し得る:(1)脂質酸化または(2)ミルクアミノ酸のリボフラビン触媒分解(すなわち、メチオニンからメチオナールへの光酸化)。この問題に取り組む上での現在の取り組みには、不透明な容器への乳製品のパッケージング(光への曝露を最小にするため)または乳製品中のアスコルビン酸の含有(臭気形成の最小化)が含まれる。パッケージングアプローチにより、乳製品の費用が増大し、アスコルビン酸アプローチは完全な解決策ではなく、それ自体により乳製品に臭気をもたらし得る。本発明は、乳製品の臭気形成を防止または最小にするための効果のある方法を提供する。
【0003】
光誘導性臭気形成が含まれる種々の供給源に起因する乳製品の臭気の存在は、当該分野で既知の問題であり、この問題に取り組むための種々のアプローチが提案されている。
【0004】
2000年8月22日に公開されたHiroshi他の日本国特許公開第2000−228952号は、臭気生成の防止のためのミルク含有飲料への5〜5,000ppmのビタミンE(トコフェロール)の添加を記載する。
【0005】
2003年7月10日に公開されたBeaverson他の米国特許公開公報第2003/0129403号は、樹脂製の悪臭(odor)吸収パッケージングを記載し、このパッケージングは、樹脂シクロデキストリン内にナノサイズ化亜鉛粒子を含む。このパッケージングは、特に、乳製品中の光誘導性臭気を吸収することが教示されている。この引例で採用されているアプローチは、記載のパッケージングが本発明で悪臭形成を防止するように悪臭形成を防止せず、むしろ、形成された悪臭を保持する点で本発明のアプローチと対照的である。この出願は、樹脂中に含まれる金属粒子は実質的にその酸化化合物を含まないことが好ましいと教示している。PCT公開WO93/10174号は、アルミニウム、マグネシウム、マンガン、または亜鉛の粉末を含む熱可塑性フィルムを記載しているものとして引用されている。
【0006】
1999年3月30日にMehansho他に付与された米国特許第5,888,563号は、鉄などのミネラルサプリメントの含有に起因する臭気を最小にするために配合されたミルクまたはダイズベースの飲料を記載している。この飲料は、所望の効果を得るために二重層構造を形成可能な乳化剤を使用する。サプリメントのうち、フマル酸鉄およびフマル酸亜鉛は、この飲料に含まれるサプリメントである。実施例IIIは、鉄、亜鉛、およびアスコルビン酸を含むミルクベースの飲料を記載している;これらの材料の使用レベルおよび使用比率はこの実施例に記載されていない。
【0007】
2003年10月16日に公開されたKonkoly他の米国特許公開公報第2003/0194468号は、栄養が強化された乳飲料の製造方法を記載している。この出願は、飲料への栄養補助食品レベルのビタミンおよびミネラルの含有を教示している。この飲料は、ヨーグルトベースの発酵乳飲料である。
【0008】
2002年10月24日に公開された、Mehansho他の米国特許公開公報第2002/0155194号は、アラビノガラクタンを使用して繊維を得て組成物を安定化させた安定化乳製品組成物を記載している。この出願は、いくつかのミネラル(例えば、鉄)の含有によって組成物中に臭気が形成され得ることを教示している。組成物を栄養補助食品レベルでビタミンおよびミネラルを強化可能であることを教示している。
【0009】
1996年6月25日にMaatに付与された米国特許第5,529,926号は、スルフヒドリルオキシダーゼ(SOX)活性を有するポリペプチドのDNA配列を記載している。このポリペプチドを使用してミルクの超高温殺菌時の焦げた臭いを除去可能であると教示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、乳製品の臭気形成を防止または最小にするための効果のある方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
(a)約0.01%〜約20%の乳タンパク質、
(b)安定化混合物であって、
(i)亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%(好ましくは、約0.000001%〜約0.1%)の金属(イオン形態、金属化合物形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン形態である)
(ii)アスコルビン酸、エリソルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸塩、糖アルコールおよびこれらの組み合わせから選択される約0.01%〜約2.5%(好ましくは、約0.01%〜約1.5%)の添加物(adjunct component)を含む乳製品由来の食品(特に、飲料)に関する。
【0012】
好ましい金属(イオンまたは化合物の形態で存在する)には、亜鉛、マグネシウム、およびマンガンが含まれ、好ましい添加物(adjunct component)には、アスコルビン酸およびイノシトールが含まれる。
【0013】
本発明はまた、
(a)約0.01%〜約20%の乳タンパク質、および
(b)亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%(好ましくは、約0.000001%〜約0.1%)の金属(イオン形態、金属化合物形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン形態で存在する)
を含むミルク、フレーバーミルク、ミルク/ジュースブレンド、発酵または非発酵乳製品ベースのドリンク、酸性化乳飲料、およびソフトドリンクから選択される乳製品由来の製品に関する。
【0014】
本発明はまた、プリンまたはカスタードなどの乳製品由来の非飲料に関する。本発明はまた、カップヨーグルト、サラダドレッシング(バターミルクまたはRANCH(登録商標)タイプドレッシング)、サワークリーム、ディップ、およびカッテージチーズなどの発酵乳製品由来の製品に関する。
【0015】
本明細書中に記載の全ての比率および比は、他で特定しない限り、「重量」に基づく。特許請求の範囲で使用される場合、「金属」成分の比率は、金属自体の重量に基づき、組成物への金属導入のために使用される化合物全体に基づかない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、日光または蛍光に供した場合の臭気形成を最小にする乳製品由来の食品、特に飲料(これに限定されない)に関する。これらの組成物は、乳タンパク質ならびにアスコルビン酸などの添加物と共に金属または金属混合物(イオン形態、金属化合物形態、複合体形態、酸化物形態、キレート形態、または非イオン性形態で存在する)を含む安定化成分が含まれるいくつかの必要な成分を含む。これらの成分および本発明の組成物中に含めることができる任意選択的なさらなる成分を以下に記載する。
【0017】
本発明は、約0.01%〜約20%、好ましくは約0.01%〜約10%、より好ましくは約0.05%〜約4%の乳タンパク質を含む乳製品由来の食品に関する。本発明に含まれる好ましい製品は、ミルク、フレーバーミルク、ミルク/ジュースブレンド、発酵または非発酵乳製品ベースのドリンク、酸性化乳飲料、炭酸飲料および非炭酸飲料、ソフトドリンク、およびヨーグルトベースの飲料(スムージーおよびラッシーなど)などの乳製品由来の飲料である。ヨーグルト、サワークリーム、サラダドレッシング(バターミルクまたはRANCH(登録商標)タイプ)、ディップ、およびカッテージチーズなどの非飲料発酵乳製品由来の製品ならびにプリンまたはカスタードなどの非飲料非発酵乳製品由来の製品も本発明に含まれる。
【0018】
本発明で使用することができる乳タンパク質は、当該分野で一般に既知である。乳タンパク質には、例えば、全ての形態のミルク(例えば、哺乳動物)が含まれ得る。ミルクには、全乳、脱脂粉乳、加糖練乳、無糖練乳、低脂肪ミルク、低脂肪乳、無脂肪ミルク、乳固形分(脂肪または無脂肪であり得る)が含まれるが、これらに限定されない。本発明に含まれるいくつかの組成物は、実質的にヨーグルトを含まない(すなわち、発酵または非発酵ミルク)。「実質的にヨーグルトを含まない」は、組成物が、1gの組成物あたりの約100万個未満の細菌、好ましくは、1gの組成物あたり約500,000個未満の細菌、さらにより好ましくは1gの組成物あたり約20,000個未満の細菌、最も好ましくは1gの組成物あたり約10,000個未満の細菌を含むことを意味する。典型的なヨーグルトは、1gのヨーグルトあたり約10億個の細菌を含む。James M. Jay, Modem Food Microbiology, 4th edition, Chapman & Hall, page 379(1992)を参照のこと。本明細書中で使用される場合、用語「細菌」には、生きた細菌および死んだ細菌の両方が含まれる。
【0019】
本発明の組成物は、典型的には、約0.01%〜約20%、より好ましくは約0.01%〜約10%、さらにより好ましくは約0.05%〜約5%、最も好ましくは約0.05%〜4%の乳タンパク質を含み、その量を、組成物の全重量に対する乳固形分で示す。
【0020】
組成物を安定化し、且つ臭気形成を防止するために使用することができる金属には、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、およびこれらの組み合わせが含まれる。好ましい金属には、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、マンガン、およびこれらの組み合わせが含まれる。これらの金属は、組成物中にそのイオン形態または酸化物などの化合物として含まれ、金属を、組成物中にその酸化物形態またはグルコン酸塩、アスコルビン酸塩、クエン酸塩、または乳酸塩などの種々の塩形態で導入することができる。例えば、本明細書中で使用される場合、「亜鉛」は、塩形態、複合体形態、または他の亜鉛形態が含まれる亜鉛を含む任意の化合物を含むことが意図される。許容可能な亜鉛形態は、当該分野で既知である。本発明で使用することができる亜鉛は、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、アスコルビン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、アミノ酸キレート化亜鉛、および酸化亜鉛などの任意の一般的に使用されている形態であり得る。酸化亜鉛およびグルコン酸亜鉛は、本発明の組成物への亜鉛の好ましい導入方法である。上記列挙の他の金属イオンを、上記の亜鉛と同様の塩形態、酸化物形態、または複合体形態で本発明の組成物に導入することができる。金属を、単独または混合物として使用することができる。
【0021】
酸化亜鉛を亜鉛供給源として使用する場合、酸化亜鉛は、約0.0002%〜約0.5%、好ましくは、約0.0004%〜約0.05%(含まれる酸化物の量に基づく)のレベルで組成物中に含まれる。酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム三塩基五水和物、炭酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、およびリンゴ酸マグネシウムは、使用する場合、約0.0005%〜約0.2%のレベルで組成物中に含まれ、好ましくは、約0.0007%〜約0.05%のレベルで使用される。酸化カルシウム、乳酸カルシウム、水酸化カルシウム、または塩化カルシウムなどのカルシウム塩を、約0.05%〜約0.75%、好ましくは約0.0075%〜約0.5%のレベルにて組成物中で使用することができる。亜鉛、マグネシウム、およびマンガンが本発明で使用される好ましい金属であり、亜鉛およびマグネシウムが特に好ましい。
【0022】
本発明で使用される安定化添加物には、アスコルビン酸、糖アルコール、エリソルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸塩、およびこれらの混合物が含まれる。したがって、例えば、エリソルビン酸ナトリウムまたはパルミチン酸アスコルビルを、エリソルビン酸またはアスコルビン酸の代わりに使用することができる。糖アルコール(ポリオール)は当該分野で既知であり、糖分子に由来する。糖アルコールには、例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、加水分解硬化デンプン(hydrogenated starch hydrolysates)、エリスリトール、イヌリン、ガラクチトール、イノシトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、およびグリセロールが含まれる。マンニトール、イノシトール、キシリトール、およびエリスリトールは、本発明で使用される好ましい糖アルコールである。好ましい添加物は、アスコルビン酸である。使用する場合、アスコルビン酸もしくはエリソルビン酸またはこれらの酸性塩は、約0.01%〜約0.3%、好ましくは約0.02%〜約0.15%で組成物中に存在する。添加物の混合物を、本発明の組成物で使用することができる。金属(鉄形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン性形態)と添加物との混合物が好ましい。マグネシウム、マンガン、および/または亜鉛(イオン形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン性形態)とアスコルビン酸との混合物が特に好ましい。このような混合物では、亜鉛、マンガン、および/またはマグネシウムを、典型的には、それぞれ約0.0004%〜約0.03%のレベルで使用し、アスコルビン酸を、約0.02%〜約0.15%のレベルで使用する。
【0023】
本発明の例示的な成分には、約0.0013%〜約0.34%のマグネシウム、約0.000013%〜約0.0034%のマンガン、約0.000025%〜約0.0031%の鉄(第一鉄または第二鉄)、約0.0000048%〜約0.00048%の銅、約0.0065%〜約0.65%のカルシウム、約0.00037%〜約0.037%の亜鉛およびそれらを組み合わせたもの、ならびに、0.01%〜約1%の糖アルコール、約0.001%〜約0.2%のアスコルビン酸およびそれらを組み合わせたものから選ばれる添加物、から選ばれる金属が挙げられる。
【0024】
マグネシウムの供給源としては、例えば、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウムおよびそれらを組み合わせたものが挙げられる。好ましい原料として、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、リン酸マグネシウムおよびそれらを組み合わせたものが挙げられる。もちろん、他の供給源がマグネシウムおよび以下に述べる他の金属に使われてもよい。
【0025】
マンガンの供給源としては、例えば、グルコン酸マンガン、アスコルビン酸マンガン、乳酸マンガン、硫酸マンガン、炭酸マンガン、酸化マンガン、塩化マンガン、クエン酸マンガンおよびそれらを組み合わせたものが挙げられる。好ましい原料として、グルコン酸マンガン、硫酸マンガン、クエン酸マンガンおよびそれらを組み合わせたものが挙げられる。
【0026】
糖アルコールの供給源としては、例えば、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、水素化デンプン加水分解物、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロールおよびそれらを組み合わせたものが挙げられる。イノシトール、キシリトール、マンニトールおよび/またはエリスリトールが好ましい。
【0027】
本発明で使用される鉄の供給源としては、例えば、クエン酸第二鉄アンモニウム、塩化第二鉄、リン酸第二鉄、硫酸第二鉄、アスコルビン酸第一鉄、炭酸第一鉄、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、フマル酸第一鉄およびそれらを組み合わせたものが挙げられる。好ましい原料として、クエン酸第二鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄および/または硫酸第一鉄が挙げられる。
【0028】
本発明で使用される銅の供給源としては、例えば、クエン酸銅、酢酸銅、硫酸銅、グルコン酸銅およびそれらを組み合わせたものが挙げられる。グルコン酸銅が好ましい。
【0029】
本発明で使用されるカルシウムの供給源としては、例えば、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、酸化カルシウム、プロピオン酸(proprionate)カルシウム、ステアリン酸カルシウム、塩化カルシウムおよびそれらを組み合わせたものが挙げられる。乳酸カルシウムおよび/またはクエン酸カルシウムが好ましい。
【0030】
本発明で使用される亜鉛の供給源としては、例えば、酸化亜鉛、乳酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛およびそれらを組み合わせたものが挙げられる。酸化亜鉛および/またはグルコン酸亜鉛が好ましい。
【0031】
一定の安定化成分を本発明の組成物中に含有する場合、特に、安定化成分が高レベルで含まれる場合、フレーバーマスキング成分を添加し、それにより安定化添加物の使用に伴う任意の臭気をマスキングすることができる。例えば、非常に高レベルのアスコルビン酸または鉄の使用により、組成物に臭気が発生し得る。フレーバーマスキング成分は当該分野で既知であり、例えば、バニラエッセンス、甘草エキス、グリシルリジン、タウマチン、およびこれらの物質の混合物が含まれる。このようなフレーバーマスキング成分は、例えば、本明細書中で参考として援用されるModifying Bitterness : Mechanism, Ingredients and Applications, edited by G. Roy, Technomic Publishing Company, Inc., 1997, Lancaster, PAに記載されている。
【0032】
本発明の組成物はまた、従来より知られており、且つ飲料で使用されている他の成分を含み得る。このような材料の例には、例えば、香味添加剤、着色料、防腐剤、乳化剤、炭酸化組成物、および他の安全且つ適合する成分が含まれる。
【0033】
1つまたは複数の香味添加剤を、本発明の組成物中で使用してその嗜好性を高めることができる。天然または合成の香味添加剤が消費しても安全であり、組成物中の他の成分と適合する限り、任意の天然または合成の香味添加剤を、本発明で使用することができる。例えば、1つまたは複数の植物および/またはフルーツフレーバーを使用することができる。このようなフレーバーは、合成または天然のフレーバーであり得る。特に好ましいフルーツフレーバーは、外来フレーバーおよびラクトン酸フレーバー(例えば、パッションフルーツフレーバー、マンゴーフレーバー、パイナップルフレーバー、クプアスフレーバー、グアバフレーバー、ココアフレーバー、パパイヤフレーバー、ピーチフレーバー、およびアプリコットフレーバーなど)である。これらのフレーバーに加えて、種々の他のフルーツフレーバー(例えば、リンゴフレーバー、シトラスフレーバー、グレープフレーバー、ラズベリーフレーバー、クランベリーフレーバー、サクランボフレーバー、およびグレープフルーツフレーバーなど)を使用することができる。これらのフルーツフレーバーは、フルーツジュースおよびフレーバーオイルなどの天然供給源に由来し得るか、あるいは、合成によって調製することができる。
【0034】
好ましい植物のフレーバーとしては、例えば、茶(例えば、黒茶、白茶、紅茶、ウーロン茶および緑茶)、アロエ、ガラナ、朝鮮人参、銀杏、サンザシ、ハイビスカス、ローズヒップ、カモミール、ペパーミント、ウイキョウ、生姜、甘草、ハスの種、シザンドラ、ノコギリヤシ、サルサパリラ、ベニバナ、セイヨウオトギリソウ、クルクマ、ショウズク、ナツメグ、桂皮、ブチュ、シナモン、ジャスミン、サンザシ、菊、ヒシ、サトウキビ、レイシ、タケノコ、バニラ、コーヒーなどが挙げられる。これらの中で好ましいものは、茶、ガラナ、朝鮮人参、銀杏およびコーヒーである。フレーバー剤はまた、様々なフレーバーを混合したものを挙げられることができる。「アイスクリーム」フレーバーとして、例えば幾つか例を挙げると、バニラ、チョコレート、ストロベリー、モカおよびミントなどもまた、使用され得る。
【0035】
少量の1つまたは複数の着色料を、本発明の組成物中で使用することができる。FD&C色素(例えば、黄色5号、青色2号、赤色40号)および/またはFD&Cレーキを使用することが好ましい。さらに、他の従来の食品および食用色素と組み合わせたFD&C色素とFD&Cレーキ色素との混合物を使用することができる。リボフラビンおよびβカロテンも使用することができる。さらに、他の天然着色料(例えば、ブドウ、クロフサスグリ、海棠、ニンジン、ビーツの根、赤キャベツ、ハイビスカス、アントシアニン、ベタリン(betalin)、ウコン、クルクミン、アンナット、カロテノイド、コチニール、カルミン酸、およびカルミンなどの果物、野菜、および/または植物抽出物が含まれる)を使用することができる。着色料の使用量は、使用作用因子の本質(identity)および最終生成物で望まれる色の強度に依存して変化する。これらの材料を、その従来技術で確立されたレベルで使用する。
【0036】
防腐剤は、本発明の組成物中で使用する必要があるかもしれないし、ないかもしれない。防腐剤、熱充填、トンネル(tunnel)低温殺菌、超高温(UHT)レトルト、および/またはクリーンフィル処理(clean fill processing)などの技術を使用して、防腐剤の必要性を回避することができる。しかし、1つまたは複数の防腐剤を、任意選択的に、その分野で確立されたレベルで本発明の組成物に添加することができる。好ましい防腐剤には、例えば、ソルビン酸防腐剤、安息香酸防腐剤、およびポリリン酸防腐剤(例えば、ヘキサメタポリリン酸ナトリウム)が含まれる。
【0037】
本発明の飲料に二酸化炭素を導入して炭酸化させることができる。炭酸飲料を、ボトルまたは缶などの容器に入れ、密封することができる。任意の従来の炭酸化方法を使用して、本発明の炭酸飲料組成物を作製することができる。飲料に導入される二酸化炭素の量は、使用した特定のフレーバー系および所望の炭酸化量に依存する。
【0038】
本発明の組成物は、典型的には、約2.5と約8.0との間のpHを有する。pHを、成分(例えば、乳酸またはリン酸塩)レベルの操作によって調整することができる。
【0039】
本発明の組成物を、当該分野で既知の従来のプロセスによって作製することができる。金属混合物(イオン/塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン性形態)および安定化添加物を、これらの成分の粉末形態のブレンドから作製することができる。好ましくは、粉末は、均一なブレンドを容易にするために類似の粒子サイズである。このブレンドを、次に、製品中に存在する粉末フレーバーおよび/または他の粉末と混合して最終製品の処理を補助する。金属成分の混合物(イオン/塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン性形態)および安定化添加物を、処理中に個別の成分として最終製品に添加することができる。
【0040】
飲料自体を、例えば、以下のように製造することができる:混合容器中の水の一部への粉末タンパク質の分散および溶解。個別の容器に、残りの水の一部を140〜180°Fに加熱する。滅菌ブレンドを溶解し、熱水中に分散させ、完全に溶解した時点で、溶液を混合容器に添加する。混合容器に乳製品のベース(dairy base)を添加し、十分に混合する。任意の残りの水を混合容器に添加し、十分に混合する。任意の所望の甘味料、ジュース、酸、色素、およびフレーバーを添加する。必要に応じて、製品を均一化することができる。混合容器中の全内容物を、190〜195°Fで低温殺菌する。
【0041】
以下は、本発明の組成物の非限定的な例である。従来の方法を使用して、組成物を調製する。本発明を例示するために以下の実施例を提供し、実施例は、本発明の範囲を制限することを決して意図しない。
【0042】
(実施例)
上記の製造手順を使用して、以下の組成物を作製し、試験する。低温殺菌工程後、完成した飲料を、評価のために以下の3つの保存条件のうちの1つに保持する:コントロール(冷蔵、光曝露なし);冷蔵した(約45°F)蛍光ボックス(最低で評価の5日前);およびライトボックス(10時間、日光テスター、Atlas Suntest、モデルXLS+(Atlas Material Testing Technology, LLC, Chicago, Illinois製))。
【0043】
少なくとも5人の訓練されたパネルによって暗号化サンプルを修正順位づけ(modified ranking)で盲検する。6〜8サンプルが各試験セッションに含まれる。暗号化した非安定化「コントロール」サンプルも各セッションに含まれる。暗所に保持したサンプルを試験し、光曝露サンプルと比較する。試験を、種々の時間(例えば、10時間、数日、2週間、1ヶ月、2ヶ月)で継続することができる。試験者は、サンプルを、「1」〜「8」(8サンプルの場合)または「1」〜「6」(6サンプルの場合)に順位づけし、「1」は最高であり、「8」(または「6」)は最低である。全ての順位づけを合計して、各サンプルについての順位づけスコアの組み合わせを得る。コントロールの順位より低い順位を改善と見なす。
【0044】
【表1】

【0045】
組成物を低温殺菌し、以下の実施例に記載のように試験する。
【0046】
【表2】

【0047】
組成物を低温殺菌し、日光試験装置の光に10時間曝露する。実施例1のサンプルを試験し、暗所に保持したコントロールサンプルと比較する。全試験装置は、実施例1のサンプルがコントロールサンプル(安定化剤なし)よりも優れていると評価した。
【0048】
【表3】

【0049】
組成物を低温殺菌し、日光試験装置の光に10時間曝露する。実施例2のサンプルを試験し、暗所に保持したコントロールサンプルと比較する。全試験装置は、実施例2のサンプルがコントロールサンプル(安定化剤なし)よりも優れていると評価した。
【0050】
【表4】

【0051】
組成物を低温殺菌し、日光試験装置の光に10時間曝露する。実施例3のサンプルを試験し、暗所に保持したコントロールサンプルと比較する。全試験装置は、実施例3のサンプルがコントロールサンプル(安定化剤なし)よりも優れていると評価した。
【0052】
本発明のさらなる実施例は、以下の処方である。
【0053】
【表5】

【0054】
【表6】

【0055】
【表7】

【0056】
【表8】

【0057】
乳製品ベース飲料の例
【0058】
I.味付けしていない乳製品ベース飲料−以下の全実施例を、従来技術を使用して作製し、Atlas SunTest XLS+で10時間試験し(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)、2ヶ月間に設定した乳製品用ケース(冷蔵)中で試験する(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)。
【0059】
【表9】

【0060】
【表10】

【0061】
【表11】

【0062】
【表12】

【0063】
【表13】

【0064】
【表14】

【0065】
【表15】

【0066】
【表16】

【0067】
【表17】

【0068】
【表18】

【0069】
【表19】

【0070】
【表20】

【0071】
【表21】

【0072】
II.味付けした乳製品ベース飲料−以下の全実施例を、従来技術を使用して作製し、Atlas SunTest XLS+で10時間試験し(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)、2ヶ月間に設定した乳製品用ケース(冷蔵)中で試験する(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)。安定化するために、乳酸で約pH3.7に調整する。
【0073】
【表22】

【0074】
【表23】

【0075】
【表24】

【0076】
【表25】

【0077】
【表26】

【0078】
【表27】

【0079】
【表28】

【0080】
【表29】

【0081】
III.味付けしたカルシウムを含まない乳製品ベース飲料−以下の全実施例を、従来技術を使用して作製し、Atlas SunTest XLS+で10時間試験し(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)、2ヶ月間に設定した乳製品用ケース(冷蔵)中で試験する(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)。安定化するために、乳酸で約pH3.7に調整する。
【0082】
【表30】

【0083】
【表31】

【0084】
【表32】

【0085】
【表33】

【0086】
【表34】

【0087】
【表35】

【0088】
【表36】

【0089】
【表37】

【0090】
ミルクベース飲料の例
IV.味付けした1%液体ミルク−以下の全実施例を、従来技術を使用して作製し、6日間に設定した乳製品用ケース(冷蔵)中で試験する(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)。
【0091】
【表38】

【0092】
【表39】

【0093】
【表40】

【0094】
【表41】

【0095】
【表42】

【0096】
【表43】

【0097】
【表44】

【0098】
【表45】

【0099】
【表46】

【0100】
【表47】

【0101】
【表48】

【0102】
V.ストロベリーフレーバーの1%液体ミルク−以下の全実施例を、従来技術を使用して作製し、6日間に設定した乳製品用ケース(冷蔵)中で試験する(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)。
【0103】
【表49】

【0104】
【表50】

【0105】
【表51】

【0106】
【表52】

【0107】
【表53】

【0108】
【表54】

【0109】
【表55】

【0110】
【表56】

【0111】
VI.無脂肪プレーンヨーグルト−以下の全実施例を、従来技術を使用して作製し、6日間に設定した乳製品用ケース(冷蔵)中で試験する(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)。7%糖(ヨーグルト成分の重量に対する)を添加してより飲みやすくする。以下の成分を使用して製品を仕上げ、再処理しない。
【0112】
【表57】

【0113】
【表58】

【0114】
【表59】

【0115】
【表60】

【0116】
【表61】

【0117】
【表62】

【0118】
【表63】

【0119】
【表64】

【0120】
VII.99%無脂肪ストロベリーキーウィーヨーグルト−以下の全実施例を、従来技術を使用して作製し、6日間に設定した乳製品用ケース(冷蔵)中で試験する(全実施例の試験結果はコントロールよりも良好であった)。以下の成分を使用して製品を仕上げ、再処理しない。
【0121】
【表65】

【0122】
【表66】

【0123】
【表67】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)約0.01%〜約20%の乳タンパク質、および
(b)
(i)イオン形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン形態である、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、セレン、マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%の金属、および
(ii)アスコルビン酸、エリソルビン酸、糖アルコール、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸塩、およびこれらの組み合わせから選択される約0.01%〜約2.5%の添加物(adjunct component)
を含む、安定化混合物
を含む、乳製品由来の食品。
【請求項2】
飲料形態である、請求項1に記載の食品。
【請求項3】
前記飲料は、液体ミルク(fluid milk)、フレーバーミルク、ミルクベースの飲料、ミルク/ジュースブレンド、ヨーグルトベースのドリンク、発酵または非発酵乳製品ベースのドリンク、酸性化乳飲料、およびソフトドリンクから選択される、請求項2に記載の食品。
【請求項4】
前記添加物は、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、またはこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の食品。
【請求項5】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、マンガン、鉄、およびこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の食品。
【請求項6】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、マンガン、鉄、およびこれらの組み合わせから選択される、請求項4に記載の食品。
【請求項7】
有効量のフレーバーマスキング成分(flavor-masking component)をさらに含む、請求項4に記載の食品。
【請求項8】
前記添加物は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、加水分解硬化デンプン(hydrogenated starch hydrolysates)、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、およびこれらの組み合わせから選択される糖アルコールを含む、請求項2に記載の食品。
【請求項9】
前記添加物は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、加水分解硬化デンプン、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、およびこれらの組み合わせから選択される糖アルコールを含む、請求項5に記載の食品。
【請求項10】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の食品。
【請求項11】
約0.0013%〜約0.34%のマグネシウム、約0.000013%〜約0.0034%のマンガン、約0.000025%〜約0.0031%の鉄(第一鉄または第二鉄)、約0.0000048%〜約0.00048%の銅、約0.0065%〜約0.65%のカルシウム、約0.00037%〜約0.037%の亜鉛、およびこれらの組み合わせから選択される金属、ならびに0.01%〜約1%の糖アルコール、約0.001%〜約0.2%のアスコルビン酸、およびこれらの組み合わせから選択される添加物を含む、請求項2に記載の食品。
【請求項12】
前記金属は、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加されるマグネシウムである、請求項11に記載の食品。
【請求項13】
前記マグネシウムは、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項12に記載の食品。
【請求項14】
前記金属は、グルコン酸マンガン、アスコルビン酸マンガン、乳酸マンガン、硫酸マンガン、炭酸マンガン、酸化マンガン、塩化マンガン、クエン酸マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加されるマンガンである、請求項11に記載の食品。
【請求項15】
前記マンガンは、グルコン酸マンガン、硫酸マンガン、クエン酸マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項14に記載の食品。
【請求項16】
前記添加物は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、加水分解硬化デンプン、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される糖アルコールである、請求項11に記載の食品。
【請求項17】
前記糖アルコールは、イノシトール、キシリトール、マンニトール、エリスリトール、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項16に記載の食品。
【請求項18】
前記金属は、クエン酸第二鉄アンモニウム、塩化第二鉄、リン酸第二鉄、硫酸第二鉄、アスコルビン酸第一鉄、カルボン酸第一鉄、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、フマル酸第一鉄、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される鉄である、請求項11に記載の食品。
【請求項19】
前記鉄は、クエン酸第二鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項18に記載の食品。
【請求項20】
前記金属は、クエン酸銅、酢酸銅、硫酸銅、グルコン酸銅、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される銅である、請求項11に記載の食品。
【請求項21】
前記銅は、グルコン酸銅の形態で食品に添加される、請求項20に記載の食品。
【請求項22】
前記金属は、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、カルボン酸カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、酸化カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、塩化カルシウム、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加されるカルシウムである、請求項11に記載の食品。
【請求項23】
前記カルシウムは、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項22に記載の食品。
【請求項24】
前記金属は、酸化亜鉛、乳酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される亜鉛である、請求項11に記載の食品。
【請求項25】
前記亜鉛は、酸化亜鉛、グルコン酸亜鉛、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項24に記載の食品。
【請求項26】
ヨーグルトベースの食品形態である、請求項1に記載の食品。
【請求項27】
前記添加物は、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、またはこれらの組み合わせから選択される物質を含む、請求項26に記載の食品。
【請求項28】
前記金属は、マグネシウム、亜鉛、マンガン、鉄、およびこれらの組み合わせから選択される物質を含む、請求項26に記載の食品。
【請求項29】
有効量のフレーバーマスキング成分をさらに含む、請求項26に記載の食品。
【請求項30】
前記添加物は、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、イソマルト、加水分解硬化デンプン、イヌリン、ガラクチトール、リビトール、ジチオエリスリトール、ジチオスレイトール、グリセロール、およびこれらの組み合わせから選択される糖アルコールを含む、請求項26に記載の食品。
【請求項31】
約0.0013%〜約0.34%のマグネシウム、約0.00003%〜約0.003%のマンガン、約0.0000025%〜約0.00025%の鉄(第一鉄または第二鉄)、約0.0065%〜約0.65%のカルシウム、約0.00039%〜約0.039%の亜鉛、およびこれらの組み合わせから選択される金属、ならびに0.1%〜約10%の糖アルコール、約0.001%〜約0.2%のアスコルビン酸、およびこれらの組み合わせから選択される添加物を含む、請求項26に記載の食品。
【請求項32】
前記金属は、マグネシウムであり、且つ酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項31に記載の食品。
【請求項33】
前記金属は、マンガンであり、且つグルコン酸マンガン、クエン酸マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項31に記載の食品。
【請求項34】
前記添加物は、糖アルコールであり、且つイノシトール形態で食品に添加される、請求項31に記載の食品。
【請求項35】
前記金属は、鉄であり、且つグルコン酸第一鉄形態で食品に添加される、請求項31に記載の食品。
【請求項36】
前記金属は、カルシウムであり、且つクエン酸カルシウム形態で食品に添加される、請求項31に記載の食品。
【請求項37】
前記金属は、亜鉛であり、且つ酸化亜鉛、グルコン酸亜鉛、およびこれらの組み合わせから選択される物質形態で食品に添加される、請求項31に記載の食品。
【請求項38】
サラダドレッシング形態である、請求項1に記載の食品。
【請求項39】
実質的にヨーグルトを含まない、請求項1に記載の食品。
【請求項40】
約0.000001%〜約0.1%の金属および約0.01%〜約1.5%の添加物を含む、請求項1に記載の食品。
【請求項41】
(a)約0.01%〜約20%の乳タンパク質、および
(b)イオン形態、塩形態、酸化物形態、複合体形態、キレート形態、または非イオン形態である、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%の金属
を含む、液体ミルク、フレーバーミルク、ミルクベースの飲料、ミルク/ジュースブレンド、発酵乳飲料、ソフトドリンク、および酸性化乳飲料から選択される非発酵乳製品由来の飲料。
【請求項42】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、マンガン、およびこれらの組み合わせを含む、請求項41に記載の飲料。
【請求項43】
約0.000001%〜約0.1%の金属を含む、請求項41に記載の飲料。
【請求項44】
(a)約0.01%〜約20%の乳タンパク質、および
(b)イオン形態、複合体形態、キレート形態、非イオン形態、塩または酸化物形態である、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、マンガン、およびこれらの組み合わせから選択される約0.000001%〜約0.2%の金属
を含む、発酵乳製品由来の飲料。
【請求項45】
前記金属は、亜鉛、マグネシウム、マンガン、およびこれらの混合物を含む、請求項44に記載の飲料。
【請求項46】
約0.000001%〜約0.1%の前記金属を含む、請求項44に記載の飲料。
【請求項47】
サワークリームまたはディップ形態である、請求項1に記載の食品。

【公表番号】特表2007−514444(P2007−514444A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545476(P2006−545476)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/042444
【国際公開番号】WO2005/058052
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(506200326)ワイルド フレーバーズ インク. (5)
【Fターム(参考)】