説明

メタデータ管理システム、メタデータ更新方法、およびマッピング装置

【課題】サービス要素を意味的メタデータで管理するサービス合成システムにおけるサービス要素の意味的メタデータを良好に管理し、更新するメタデータ管理システム、およびメタデータ更新方法、およびマッピング装置を提供する。
【解決手段】メタデータ管理装置12は、サービス要素の意味的メタデータと、その意味的メタデータ同士の同値関係および継承関係のリンクの情報とを、与えられた意味的メタデータを用いて意味的に同値関係にあるサービス要素を検索できるように記憶する。マッピング装置14は、メタデータ管理装置12に記録されている意味的メタデータの、互いにリンクされていない2つの部分を比較対象としてオントロジマッピングを行って同値関係を導出する。そして、マッピング装置14は、導出された同値関係のリンクをメタデータ管理装置12に追加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク上の複数のサービス要素を意味的メタデータに基づいて1つのサービスに合成して提供するサービス合成システムにおけるサービス要素の意味的メタデータの管理に関する。
【背景技術】
【0002】
IT技術の進歩に伴い、パーソナルコンピュータだけでなく、携帯電話、家電製品、センサなど様々な機器がネットワークに接続されてユーザの生活を支援する、いわゆるユビキタス環境が実現しつつある。ユビキタス環境では、従来では実現が困難であったような、ユーザの状況や嗜好に適したコンテキストアウェアサービスの提供が期待されている。
【0003】
ところで、ユーザのニーズは場所や時間などの状況に応じて変化するため、提供者が予め全てのパターンのサービスを準備しておくのは困難である。そこで、その場の状況に応じてサービス要素を組み合わせて1つのサービスとして提供するためのサービス合成技術が注目されている。
【0004】
このサービス合成に関連する従来の技術として、個々のWS(Web Service)を連携させる手法である、BPEL(Business Process Execution Language for Web Service)がある。しかし、BPELは、元来B2B(Business to Business)を対象とするものであり、未知のWSを動的に発見してバインドする用途には不向きであり、状況適応性がない。
【0005】
具体的には、サービス設計図であるBPEL文書には、個々のWSのポートタイプ名およびオペレーション名が記述されるので、それらが完全に一致したWSしか適用することができず、すなわち対象がほぼ1つのWSに限定されることとなる。
【0006】
そこで、サービス設計図にネイティブなインタフェース名を記述するのではなく、インタフェースの意味的メタデータを記述し、サービスの状況適応性を高める研究がされている(非特許文献1参照)。
【0007】
この研究では、意味的メタデータは、Semantic Web技術を用い、OWL−S(Web Ontology Language for Service)のプロセスで記述される。サービス設計図であるサービステンプレート(Service Template:ST)には、インタフェースの意味的メタデータが記述される。そして、意味的メタデータの意味情報に基づいてサービス要素(Service Element:SE)を選択し、また切り替えることで、ネイティブなインタフェースは異なるが同等の機能を有するサービス要素の利用を可能にする。それにより、その場の状況に動的に適応したサービスの実現を目指している。
【0008】
ユーザがサービスを利用するとき、サービス合成機能は、STが入力されると、そのSTに記述された機能のメタデータを用いてSEのOWL−S記述を検索する。そして、サービス合成機能は、その検索で取得したOWL−Sを、Grounding記述を用いてSEのネイティブインタフェースに変換し、ネイティブインタフェースでSEを呼び出す。SEのネイティブインタフェースの例としては、WSDL(Web Service Description Language)やUPnP(Universal Plug and Play)documentなどがある。
【0009】
このようなサービスでは1つのSTが利用できるSE数が多いほど選択肢の幅が広く、状況適応性・耐障害性・汎用性が高いといえる。したがって、サービス要素のメタデータの管理が重要であるといえる。
【0010】
SE側のメタデータは、Semantic Web Services技術のOWL−Sを用いて記述されているが、Semantic Webでは、メタデータの継承関係や同値関係を、OWLを用いてリンクとして記述することができる。そのため、サービス合成機能は、このOWLのリンクを辿ることでメタデータが完全に一致していなくても、意味的に同値な機能を発見することができる。これによって、1つのSTが利用できるSE数を増やし、サービス合成の柔軟性が確保されている。
【0011】
分かりやすい例で言えば、STに記述されたメタデータが「電車」の場合、「電車」という完全に一致するメタデータが見つからなくても、その上位クラスである「乗り物」というメタデータのサービス要素を利用したり、電車と同値クラスである「train」というメタデータのサービス要素を利用したりすることができるということである。
【非特許文献1】武本 充治他、「ユビキタスコンピューティング環境に適したサービス提供アーキテクチャにおけるサービス合成方式とその実装」、社団法人情報処理学会、平成12年2月、第46巻 第2号別刷、p.418−433
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、当然のことながら、非特許文献1に開示された従来技術では、同等の機能を有していてもOWLのリンクが記述されていなければ、SE間にメタデータの互換性はなく、1つのSTから同じように利用することはできない。その場合、OWLのリンクを追加して同値関係や継承関係を記述すれば互換性が生じるが、リンクの追加は人手による以外の方法がなく、手間のかかる作業を強いるものであった。SE数が増えれば、サービス合成システムで利用できるSE間のリンクを良好に管理する手間は膨大なものとなる。
【0013】
本発明の目的は、サービス要素を意味的メタデータで管理するサービス合成システムにおけるサービス要素の意味的メタデータを良好に管理し、更新するメタデータ管理システム、およびメタデータ更新方法、およびマッピング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明のメタデータ管理システムは、
複数のサービス要素を合成して1つのサービスとして提供するシステムで利用される前記サービス要素の意味的メタデータを管理するメタデータ管理システムであって、
前記サービス要素の意味的メタデータと、該意味的メタデータ同士の同値関係および継承関係のリンクの情報とを、与えられた意味的メタデータを用いて同等機能を有するサービス要素を検索できるように記憶するメタデータ管理装置と、
前記メタデータ管理装置に記録されている前記意味的メタデータの、互いにリンクされていない2つの部分を比較対象としてオントロジマッピングを行って同値関係を導出し、導出された前記同値関係のリンクを前記メタデータ管理装置に追加するマッピング装置と、を有している。
【0015】
本発明によれば、マッピング装置が、メタデータ管理装置に記録されている意味的メタデータのオントロジマッピングを行って同値関係を導出し、導出された同値関係のリンクをメタデータ管理装置に追加するので、サービス要素を意味的メタデータで管理するサービス合成システムにおけるサービス要素の意味的メタデータを良好に管理し、更新することができる。
【0016】
また、前記マッピング装置は、互いにリンクされていない、2つの意味的メタデータのツリーを比較対象とすることとしてもよい。
【0017】
また、前記マッピング装置は、言葉同士の関係を意味によって整理したシソーラスおよび前記ツリーのトポロジーを用いて前記同値関係を導出することとしてもよい。
【0018】
また、前記マッピング装置は、前記合成エンジンが前記メタデータ管理装置内を検索したとき、該検索に用いた意味的メタデータと同値関係または継承関係にある意味的メタデータのツリーを比較対象の一方としてオントロジマッピングを実行することとしてもよい。
【0019】
また、前記マッピング装置は、予め与えられた時間毎に定期的にオントロジマッピングを実行することとしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、サービス要素を意味的メタデータで管理するサービス合成システムにおけるサービス要素の意味的メタデータを良好に管理し、更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態による合成サービス提供システムの構成を示すブロック図である。図1を参照すると、本実施形態の合成サービス提供システムは、複数のサービス要素管理データベース(SE管理DB)11、メタデータ管理データベース(メタデータ管理DB)12、合成エンジン13、およびマッピングエンジン14を有している。合成サービス提供システムは、ネットワーク10を介してユーザ機器15から利用することができる。SE管理DB11と合成エンジン13が主にサービス要素の合成およびサービスの提供を行い、主にメタデータ管理DB12とマッピングエンジン14が主にサービス要素の意味的メタデータの管理を行う。
【0023】
SE管理DB11は、1つのサービスに合成して利用することのできるサービス要素(SE)のデータを格納しており、合成エンジン15からのアクセスに対してSEの機能を提供する。
【0024】
メタデータ管理DB12は、各SE管理DB11に格納されているSEの意味的メタデータを格納しており、合成エンジン13からのアクセスに対して、サービス合成に利用することのできるSEの意味的メタデータを提供する。メタデータ管理DB13に格納されている意味的メタデータには、意味的メタデータ間の同値関係および継承関係を示すリンクが含まれている。このリンクによりSEの意味的メタデータはツリーを構成している。合成エンジン13は、このリンクを辿ることで同等な機能を有するSEを発見することができる。例えば、意味的メタデータが同値関係にあるSEは同等の機能を有するとすればよい。
【0025】
合成エンジン13は、ユーザ機器15からの要求に応じてサービス要素を合成し、合成サービスをユーザに提供する。サービス設計図であるサービステンプレート(ST)を入力されると、合成エンジン13は、そのSTに記述された機能の意味的メタデータを用いてメタデータ管理DB12を検索し、STに記述された意味的メタデータの機能を提供することのできるSEを検出すると、そのSEを呼び出す。呼び出されたSEの機能は合成サービスの一部としてユーザに提供される。
【0026】
ユーザ機器15は、パーソナルコンピュータや携帯電話などのユーザの利用する情報機器であり、合成エンジン13にSTを送ってサービスを要求し、その提供を受ける。
【0027】
マッピングエンジン14は、メタデータ管理DB12に格納されているSEの意味的メタデータを解析して同値関係または継承関係を新たに規定することのできるSEを検出し、その同値関係または継承関係を示すリンクを追加してSEの意味的メタデータを更新する。マッピングエンジン14は、メタデータ管理DB12内の意味的メタデータを、合成エンジン13がサービスの合成を行うときに更新してもよく、またサービス合成とは関係なくバックグラウンドで更新してもよい。
【0028】
図2は、本実施形態における合成サービス提供システムによるサービス合成を説明するための図である。合成エンジン13にSTが入力されると、合成エンジン13はSTに従ったサービスの合成を開始する。STはサービス設計図であり、意味的メタデータのフローが記述されている。
【0029】
合成エンジン13は、メタデータ管理DB12を検索し、STに記述されている意味的メタデータと同等の機能を示す意味的メタデータを検出する。
【0030】
メタデータ管理DB12には、各SE管理DB11に登録されているSEの意味的メタデータが格納されている。この意味的メタデータには、意味的メタデータ同士の同値関係あるいは継承関係のリンクが、Semantic Web技術のOWL(Web Ontology Language)で記述されている。
【0031】
オントロジ(Ontology)とは、対象世界の概念化の明示的記述であり、本実施形態では、SEの意味的メタデータとその同値・継承関係がこれに相当する。オントロジの有効な利用を可能にするためにオントロジマッピングが重要である。オントロジマッピングとは、異なるオントロジ間の同値関係や継承関係を導き出すことであり、これに関して様々な研究や提案がなされている。メタデータ管理DB12内にて、SEの意味的メタデータの同値関係や継承関係のリンクを導き出すことがオントロジマッピングに相当する。このリンクを辿ることによって、同等の機能を提供するSEの意味的メタデータを発見することができる。
【0032】
図3は、意味的メタデータのリンクの一例を示す図である。メタデータ管理DB12では、意味的メタデータは、同値関係や継承関係のリンクによって、図3に示すようなツリーを構成している。図3の例では、「電車」や「train」などがそのSEの役割を示す情報であり、プログラムで言うところのオブジェクトに相当する。また、aやcなどがそのSEの機能であり、プログラムでいうところのメソッドやイベントに相当する。
【0033】
この例で、STに記述された意味的メタデータが「電車」のとき、「電車」という意味的メタデータが見つかればよいが、見つからない場合もある。その場合に、合成エンジン13は、メタデータ管理DB12の意味的メタデータ間のリンクを辿って、「電車」の同値クラスの「train」あるいは上位クラスの「乗り物」という意味的メタデータを検出することができる。
【0034】
図4は、本実施形態のマッピングエンジン14の構成を示すブロック図である。マッピングエンジン14は、シソーラス記憶部21、マッピング部22、およびメタデータ更新部23を有している。
【0035】
シソーラス記憶部21は、言葉同士の関係を意味によって整理した辞書であるシソーラスを格納している。シソーラスには、様々な言葉が含まれ、また言葉同士の同値関係や継承関係などの関係が示されている。
【0036】
マッピング部22は、シソーラス記憶部21に格納されているシソーラスと、メタデータ管理DB12内の意味的メタデータおよび同値関係、継承関係のリンクとを参照して、メタデータ管理DB12内の意味的メタデータ同士のオントロジマッピングを行い、同値関係を導出する。
【0037】
メタデータ更新部23は、マッピング部22で導出された同値関係のリンクをメタデータ管理DB12に追加する。異なる定義がされている意味的メタデータ同士の同値関係がオントロジマッピングによって導出されれば、メタデータ管理DB12内の意味的メタデータのツリー構造が更新されることとなる。
【0038】
図5は、本実施形態のマッピングエンジン14の動作を示すフローチャートである。図5を参照すると、マッピングエンジン14は、メタデータ管理DB12に格納されている意味的メタデータの比較対象となる2つの部分を取得する(ステップ101)。次に、マッピングエンジン14は、比較対象部分の意味的メタデータ同士の同値関係を、近似度の計算に基づいて判定する(ステップ102)。同値関係を規定できる意味的メタデータがあれば、マッピングエンジン14は、メタデータ管理DB12内の意味的メタデータのツリーを更新する(ステップ103)。
【0039】
具体的には、マッピングエンジン14は、個々に独立して存在する2つの意味的メタデータのツリーを選択し、それら同士の意味的メタデータのオントロジマッピングを試みる。図9Aおよび図9Bは、オントロジマッピングにおける比較対象となる2つのツリーの例である。ここでは、ネットワークカメラに関連する、互いに意味的に近似し、ツリーのトポロジーも近似した2つのカテゴリツリーが示されている。
【0040】
オントロジマッピングでは、OWL−Sにおいて各カテゴリの持つ情報であるProcessModelファイル群と、メタデータ継承・同値関係の情報であるOWLファイル群とが用いられる。マッピングエンジン14は、意味的メタデータの意味上の近似度とツリーのトポロジーの近似度から点数付けを行い、その点数に基づいて同値関係を判定する。
【0041】
マッピングエンジン14は、同値関係にあると判定した意味的メタデータに対してリンクをOWLファイルで記述し、その意味的メタデータをメタデータ管理DB12に戻す。
【0042】
図6は、同値関係判定の一例を示す図である。図6には、カテゴリBとカテゴリDの間の判定を例示している。サービス合成を考慮したSE間の同値関係を判定するとき、OWL−S Process ModelのAtomic Process(メソッドやイベントのメタデータ)、そのAtomic ProcessのInputおよびOutput(入出力パラメータのメタデータ)を用いて、Atomic Process同士の同値関係を判定し、さらにAtomic Process群の関係からProcess Modelやカテゴリの同値関係、継承関係を判定する。
【0043】
近似度を計算するための要素として、Atomic Processレベルでのシソーラス評価による過去のマッピング結果、入出力パラメータ(入出力メッセージ)の近似度、Atomic Process名(AP名)の近似度、Process Model名(PM名)の近似度などがある。また、パラメータが複数種類あれば、その同数のパラメータ間の近似度が全て高ければ、Process Model間の近似度が高くなるような操作をしてもよい。
【0044】
シソーラスおよびツリーのトポロジーを利用して、入出力メッセージの近似度とAP名の近似度とからAtomic Processの近似度を計算することができる。また、入出力パラメータが抽象レベルで同一ならば、すなわち意味上同一ならば、Atomic Processの互換性がある可能性が高い。
【0045】
図7、8は、マッピングエンジン14によるオントロジマッピングの様子を示す図である。マッピング部22は、図7に示すように、合成エンジン13によるサービス合成と関係ないタイミングで定期的にバックグラウンドでオントロジマッピングを行ってもよく、図8に示すように、合成エンジン13によるサービス合成が行われる毎にオントロジマッピングを行ってもよい。また、これらを組み合わせていずれのタイミングでもオントロジマッピングを行うこととしてもよい。
【0046】
サービス合成と関係なく行うオントロジマッピングでは、例えばマッピング部22が定期的に独立した2つのツリーを選択して実行してもよく、メタデータ管理DB12が定期的に独立した2つのツリーを選択してマッピング部22に通知することとてもよく、またデータベース管理者が2つのツリーを選択してマッピング部22に通知することとしてもよい。
【0047】
サービス合成毎に行うオントロジマッピングでは、ランダムに2つのツリーを選択することとしてもよく、またメタデータ名の文字列一致度の高い2つのツリーを選択することとしてもよい。例えば、合成エンジン13がメタデータ管理DB12の検索に用いた意味的メタデータを含むツリーと、そのツリーとメタデータ名の文字列一致度が高い他のツリーとをオントロジマッピングの対象とすればよい。
【0048】
本実施形態によれば、マッピングエンジン14が、メタデータ管理DB12に記録されている意味的メタデータの、互いにリンクされていない2つの部分を比較対象としてオントロジマッピングを行って同値関係を導出し、導出された同値関係のリンクをメタデータ管理DB12に追加するので、サービス要素を意味的メタデータで管理するサービス合成システムにおけるサービス要素の意味的メタデータを少ない手間で良好に管理し、更新することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態による合成サービス提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における合成サービス提供システムによるサービス合成を説明するための図である。
【図3】意味的メタデータのリンクの一例を示す図である。
【図4】本実施形態のマッピングエンジン14の構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態のマッピングエンジン14の動作を示すフローチャートである。
【図6】同値関係判定の一例を示す図である。
【図7】マッピングエンジン14によるオントロジマッピングの様子を示す図である。
【図8】マッピングエンジン14によるオントロジマッピングの様子を示す図である。
【図9A】オントロジマッピングにおける比較対象となるツリーの例である。
【図9B】オントロジマッピングにおける比較対象となるツリーの例である。
【符号の説明】
【0050】
10 ネットワーク
11 サービス要素管理データベース(SE管理DB)
12 メタデータ管理データベース(メタデータ管理DB)
13 合成エンジン
14 マッピングエンジン
15 ユーザ機器
21 シソーラス記憶部
22 マッピング部
23 メタデータ更新部
101〜103 ステップ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサービス要素を合成して1つのサービスとして提供するシステムで利用される前記サービス要素の意味的メタデータを管理するメタデータ管理システムであって、
前記サービス要素の意味的メタデータと、該意味的メタデータ同士の同値関係および継承関係のリンクの情報とを、与えられた意味的メタデータを用いて同等機能を有するサービス要素を検索できるように記憶するメタデータ管理装置と、
前記メタデータ管理装置に記録されている前記意味的メタデータの、互いにリンクされていない2つの部分を比較対象としてオントロジマッピングを行って同値関係を導出し、導出された前記同値関係のリンクを前記メタデータ管理装置に追加するマッピング装置と、を有するメタデータ管理システム。
【請求項2】
前記マッピング装置は、互いにリンクされていない、2つの意味的メタデータのツリーを比較対象とする、請求項1に記載のメタデータ管理システム。
【請求項3】
前記マッピング装置は、言葉同士の関係を意味によって整理したシソーラスおよび前記ツリーのトポロジーを用いて前記同値関係を導出する、請求項2に記載のメタデータ管理システム。
【請求項4】
前記マッピング装置は、前記合成エンジンが前記メタデータ管理装置内を検索したとき、該検索に用いた意味的メタデータと同値関係または継承関係にある意味的メタデータのツリーを比較対象の一方としてオントロジマッピングを実行する、請求項1から3のいずれか1項に記載のメタデータ管理システム。
【請求項5】
前記マッピング装置は、予め与えられた時間毎に定期的にオントロジマッピングを実行する、請求項1から4のいずれか1項に記載のメタデータ管理システム。
【請求項6】
複数のサービス要素を合成して1つのサービスとして提供するシステムで利用される前記サービス要素の意味的メタデータを更新するためのメタデータ更新方法であって、
前記サービス要素の意味的メタデータと、該意味的メタデータ同士の同値関係および継承関係のリンクの情報とを、与えられた意味的メタデータを用いて意味的に同値関係にあるサービス要素を検索できるように予めデータベースとして記憶し、
前記メタデータ管理装置に記録されている前記意味的メタデータの、互いにリンクされていない2つの部分を比較対象としてオントロジマッピングを行って同値関係を導出し、
導出された前記同値関係のリンクを前記データベースに追加する、メタデータ更新方法。
【請求項7】
複数のサービス要素を合成して1つのサービスとして提供するシステムで利用される前記サービス要素の意味的メタデータを更新するマッピング装置であって、
前記サービス要素の意味的メタデータと、該意味的メタデータ同士の同値関係および継承関係のリンクの情報とを格納しているデータベースから、互いにリンクされていない2つの部分を比較対象とし、該比較対象に対してオントロジマッピングを行って同値関係を導出するマッピング部と、
導出された前記同値関係のリンクを前記データベースに追加するメタデータ更新部と、を有するマッピング装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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