説明

メタノールからガソリンを製造するともに発電する方法およびシステム

【課題】 メタノールのガソリン合成反応により発生する熱を冷却することによって発電を行い、トータル的なコストを低減した、メタノールからガソリンを製造するともに発電する方法およびシステムを提供する
【解決手段】 反応器10で、メタノールを触媒存在下で反応させてガソリンを合成し、メタノールのガソリン合成反応により発生する熱を冷却材で冷却し、熱の回収によって冷却材を蒸気化し、この蒸気を用いて高圧タービン30、中圧タービン40、低圧タービン50の一連の蒸気タービンで発電を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタノールからガソリンを製造するともに発電する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
メタノールをジメチルエーテル(DME)やDMEを経てガソリンに変換する触媒は、古くから知られている(例えば、特開昭50−076027号公報や、特開昭51−057688号公報)。この触媒によるメタノールからDMEやガソリンの合成反応は、約400℃と非常に高い温度にする必要があり、また、この反応が発熱反応であるため、反応器を所定の温度域に維持するために絶えず冷却する必要がある。
【0003】
一方、特表平10−506668号公報には、メタノールをガソリンに変換する触媒を備えた反応器を複数段に設け、前段の反応器から排出される排出ガス生成物に、メタノールと、希釈ガスとを混合して混合ガスを生成し、この混合ガスの温度が所定の温度範囲内となるように前記希釈ガスの温度および成分を調整し、この混合ガスを後段の反応器に供給し、新たな排出ガス生成物を得るという制御を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭50−076027号公報
【特許文献2】特開昭51−057688号公報
【特許文献3】特表平10−506668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特表平10−506668号公報に記載された方法では、メタノールからガソリンを製造する装置自体が複雑化かつ大型化となり得るとともに、やはり、反応器を所定の温度域に維持するための運転コストも高くなり得るという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、メタノールのガソリン合成反応により発生する熱を冷却することによって発電を行い、トータル的なコストを低減した、メタノールからガソリンを製造するともに発電する方法およびシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、メタノールからガソリンを製造するとともに発電を行う方法であって、メタノールを触媒存在下で反応させてガソリンを合成するステップと、前記メタノールのガソリン合成反応により発生する熱を、冷却材で冷却して熱を回収するステップと、前記熱の回収によって前記冷却材を蒸気化し、この蒸気を用いて発電を行うステップとを含むものである。
【0008】
前記冷却材は水が好ましく、前記蒸気は飽和水蒸気が好ましく、前記発電ステップは、この飽和水蒸気を用いて蒸気タービンで発電することが好ましい。また、前記発電ステップは、前記蒸気タービンを複数段に設け、前記飽和水蒸気の一部を用いて前段の蒸気タービンで発電するステップと、前記飽和水蒸気の別の一部で、前記前段の蒸気タービンの排気を過熱するステップと、前記過熱した排気を用いて後段の蒸気タービンで発電するステップとを更に含むことが好ましい。
【0009】
本発明は、別の態様として、メタノールからガソリンを製造するとともに発電を行うシステムであって、メタノールからガソリンを合成するための触媒をその内部に備えるガソリン製造装置と、前記メタノールのガソリン合成反応によって発生する熱のために温度上昇をする前記ガソリン製造装置を冷却材で冷却する冷却装置と、前記ガソリン製造装置の冷却によって生じる前記冷却材の蒸気により発電を行う発電装置とを備えるものである。
【0010】
前記冷却材は水が好ましく、前記蒸気は飽和水蒸気が好ましく、前記発電装置は蒸気タービンを更に備えることが好ましい。また、前記発電装置は、複数段の前記蒸気タービンを備えることが好ましく、前記飽和水蒸気の一部を前段の蒸気タービンに供給するラインと、前記前段の蒸気タービンの排気を後段の蒸気タービンに供給するラインと、前記前段の蒸気タービンの排気を前記飽和水蒸気の別の一部で過熱する過熱装置とを更に備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
このように本発明によれば、メタノールのガソリン合成反応により発生する熱を冷却材で冷却する一方で、この際の反応は約400℃であることから、冷却材が水であれば約100kg/cmG(310℃飽和)の水蒸気を得ることができる。このような蒸気であれば発電を十分に行うことができ、よって冷却に費やす設備コスト及び運転コストを発電のコストに転化することができる。したがって、ガソリン製造と発電のトータル的なコストとしては十分に採算が見込めるシステムおよび方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るガソリンを製造するともに発電するシステムの一実施の形態を示す模式図である。
【図2】本発明に係るガソリンを製造するともに発電するシステムの別の実施の形態を示す模式図である。
【図3】本発明に係るシステムにおいて水蒸気のエンタルピとエントロピの変化を示す蒸気h−s線図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。図1に示すように、本実施の形態のガソリン製造発電システム1は、主に、メタノールからガソリンを合成する反応器10と、この反応器の冷却に用いた水蒸気を用いて発電を行う一連のタービン、ここでは3つの高圧タービン30、中圧タービン40、低圧タービン50とを備える。
【0014】
反応器10は、以下の式に示す反応によって原料であるメタノールからガソリンを合成する反応器である。
2CHOH→CHOCH+HO・・・式1
1/2nCHOCH→(CH)n+1/2nHO・・・式2
【0015】
このようにメタノールは、式1で示すようにジメチルエーテル(DME)合成反応を経て、式2に示すガソリン合成反応によりガソリンとなる。反応器10内には、DME合成用触媒とガソリン合成用触媒との2種類の触媒を2段階に設け、2つの反応を段階的に進めることができる。反応器10は、これら触媒が充填された触媒層(図示省略)を備え、この触媒層内をメタノールまたはDMEが流通する。DME合成用触媒としては、例えば、アルミノシリケート型ゼオライト系触媒などの公知の触媒を用いることができる。また、ガソリン合成用触媒としても、アルミノシリケート型ゼオライト系触媒などの公知の触媒を用いることができる。これら触媒については、特開昭50−076027号公報や特開昭51−057688号公報に詳しく開示されている。
【0016】
メタノールからDMEへの合成反応は発熱反応であり、その反応熱はメタノール1kg当たり185kcalである。また、ガソリン合成反応も発熱反応であり、その反応熱はメタノール1kg当たりに換算して231kcalである。よって、メタノールからガソリンを合成する場合、その反応熱はメタノール1kg当たり416kcalである。この反応熱を利用して発電を行う。DME合成反応の条件は、35〜45kg/cmGの範囲の圧力が好ましく、250〜300℃の範囲の温度が好ましい。また、ガソリン合成反応の条件は、3〜8kg/cmGの範囲の圧力が好ましく、380〜450℃の範囲の温度が好ましい。
【0017】
反応器10は、反応器にメタノールを供給するためのメタノール供給ライン12と、反応器で合成したガソリンを排出するガソリン排出ライン14とを備えている。また、反応器10は、反応器の温度を上記範囲内に制御すべく、冷却材で冷却される。反応器10は、触媒層(図示省略)の外周を冷却材が流通する流路(図示省略)を備える。冷却材としては、反応器10の温度を上記範囲内に冷却できるものであれば特に限定されないが、例えば、水が好ましい。よって、このシステム1は、反応器を冷却した水蒸気を反応器から排出する冷却材排出ライン16と、冷却に用いた水蒸気を気水分離する気水分離機20と、この気水分離機で分離した水を再び反応器に供給する冷却材循環ライン26を備える。
【0018】
そして、本システム1は、この反応器を冷却した水蒸気で発電を行うため、気水分離機10で分離した飽和状態の水蒸気を高圧タービン30に供給する発電用水蒸気ライン22と、この高圧タービン30で発電に用いた水蒸気を中圧タービン40に供給する発電用水蒸気ライン32と、この中圧タービン40で発電に用いた水蒸気を低圧タービン50に供給する発電用水蒸気ライン42とを備える。タービン間の発電用水蒸気ライン32及び発電用水蒸気ライン42には、タービンでの発電により圧力が低下した水蒸気を過熱するための過熱器34、44をそれぞれ配置する。過熱器34、44には、気水分離機20から温度の高い水蒸気を並列に供給する過熱用水蒸気ライン24A、24Bを設ける。
【0019】
低圧タービン50で発電に用いた水蒸気を再び冷却材として使用するため、本システム1は、低圧タービンから水蒸気を回収する水蒸気回収ライン52を備える。この水蒸気回収ライン52には水蒸気を復水する復水器54を備える。また、本システム1は、過熱器34、44により熱交換を行った水蒸気を凝縮して回収する凝縮器60を備える。そして、本システム1は、これら復水器54で復水した冷却材および凝縮器60内の冷却材を気水分離機20へと送る冷却材回収ライン62を備える。なお、水蒸気回収ライン52および冷却材回収ライン62には、それぞれポンプ56、64を配置する。
【0020】
以上の構成を備えた本システム1によれば、先ず、メタノール供給ライン12から原料であるメタノールを反応器10に供給する。反応器10では、所定の温度および圧力でDME合成反応とガソリン合成反応を行い、DMEを経てガソリンを合成する。ガソリンはガソリン排出ライン14から排出して貯蔵設備(図示省略)に送る。また、DME合成反応及びガソリン合成反応はどちらも発熱反応であることから、所定の温度に維持するために反応器10を冷却材である水で冷却する。これにより冷却材は過飽和の水蒸気となり、冷却材排出ライン16を介して気水分離機20へ送る。
【0021】
気水分離機20では、過飽和の水蒸気を、飽和状態の水蒸気と水に分離して、水は再び冷却材として使用するために、冷却材循環ライン26を介して反応器10へ送る。一方、飽和状態の水蒸気は、発電用水蒸気ライン22を介してその一部を高圧タービン30へ送り、また他の一部を過熱用水蒸気ライン24を介して水蒸気過熱器34、44へ送る。なお、発電用水蒸気と過熱用水蒸気の比は、タービンの数や性能などにより変化することから特に限定されないが、例えば、発電用水蒸気100重量部に対して、45〜65重量部とすることが好ましい。
【0022】
高圧タービン30では飽和水蒸気を膨張させて、その運動エネルギーでタービンを駆動して発電を行う。高圧タービン30で発電に用いた水蒸気は、圧力が低下した過飽和の状態になっているので、発電用水蒸気ライン32を介して過熱器34で過熱し、飽和状態またはそれ以下にしてから、中圧タービン40に供給する。
【0023】
中圧タービン40では、同様に飽和水蒸気を膨張させて、その運動エネルギーでタービンを駆動して発電を行う。中圧タービン40で発電に用いた過飽和の水蒸気は、同様に発電用水蒸気ライン42を介して過熱器44で過熱し、飽和状態またはそれ以下にしてから、低圧タービン50に供給する。中圧タービン50でも同様にして発電を行う。
【0024】
低圧タービン50で発電に用いた水蒸気は、水蒸気回収ライン52で回収し、復水器54で復水する。復水した冷却材は、ポンプ56により先ず凝縮器60へと送る。過熱器34、44でそれぞれ発電用の水蒸気と熱交換を行った過熱用の水蒸気は、過熱用水蒸気ライン24A、24Bを通って凝縮器60へ送り、復水する。そして、凝縮器60内の復水した冷却材を、冷却材回収ライン62およびポンプ64によって気水分離機20へ戻し、再び反応器10の冷却に用いる。
【0025】
なお、図1に示す実施の形態では、上記の式1及び式2の2つの反応を行いメタノールからガソリンを合成する反応器10を備える場合を示したが、図2に示すように、このようなガソリンを合成するガソリン反応器10Bに併設して、上記の式1の反応のみでメタノールからジメチルエーテル(DME)を得るDME反応器10Aを設けてもよい。これによって、ガソリンとともにDMEを製造することができる。DMEは、液化石油ガス(LPG)の代替として燃料等に用いることができる。
【0026】
また、この場合、図2に示すように、DME反応器10Aおよびガソリン反応器10Bには、それぞれ気水分離機20A、20Bおよび冷却材循環ライン26A、26bを設けるとともに、ガソリン反応器10Bからの発電用水蒸気ライン22Bは高圧タービン30へ配設し、DME反応器10Aからの発電用水蒸気ライン22Aは高圧タービン30と中圧タービン40の間の発電用水蒸気ラインへ配設する。上述したように、ガソリン合成反応よりもDME合成反応の方が反応温度および反応熱が低いため、DME反応器10Aを冷却した水蒸気は中圧タービン40へ供給した方が、効率的に熱エネルギーを回収できる。
【0027】
さらに、図2に示すように、過熱用水蒸気ライン24A、24Bの過熱器34、44の後流側には、冷却材回収ライン62を流れる復水した冷却材を過熱後の過熱用水蒸気で加熱する熱交換器66を設けることもできる。これにより、冷却材回収ライン62A、62Bの冷却材を予熱することにより、全体としての熱効率を高めることができる。
【0028】
また、図1に示す実施の形態では、メタノールからガソリンを生成するためのDME合成反応とガソリン合成反応とを1つの反応器10で行ったが、これらの反応を別々の反応器で行うようにすることもできる。この場合、上記の式1に示すDME合成反応を行うDME反応器と、上記の式2に示すガソリン合成反応を行うガソリン反応器との間に、DMEを供給するラインを設ける。
【0029】
また、本発明に係るガソリン製造発電システムは、原料であるメタノールの生産地、またはメタノールの原料である天然ガスの生産地に立設してもよいが、ガソリンの消費地またはその近隣地に立設することが好ましい。メタノールは常温、常圧で液体状態を維持し、取り扱いが容易であることから、中近東のような天然ガスの生産地でメタノールを生産した後、このメタノールを生産地から都市圏などのガソリンの消費地またはその近隣地へ輸送することで、天然ガスを液化して輸送することに比べて、輸送コストを大幅に低減することができる。更に、ガソリンの消費地は、通常、電気の需要も高いことから、ガソリンの消費地またはその近隣地で発電を行うことで、効率的に電気を需要者に供給することができる。
【実施例】
【0030】
図1に示すシステムにおける発電効率についてシミュレーションを行った。その結果を表1および図3に示す。なお、反応器10では、冷却材として水を用い、80.9×10Kcal/hの熱量で冷却を行い、得られる水蒸気は100ata、310℃という条件とした。この飽和水蒸気は、発電用として高圧タービン30へ100ton/hで供給し、過熱用として54.6ton/hで供給する条件とした。なお、このうち、過熱器34には22.4ton/h(熱量に換算すると7.3×10Kcal/h)、過熱器44には32.2ton/hとした。低圧タービン50からの排気は0.05ataとした。
【0031】
【表1】

【0032】
表1の結果を蒸気h−s線図にプロットしたものが図3である。図3に示すように、高圧タービン30、中圧タービン40、低圧タービン50と3段階としたことで効率良く冷却材が有する熱エネルギーで発電を行うことができた。もちろん、タービンは高圧タービンと低圧タービンの2段でも良いし、4段以上にすることもできる。
【0033】
そして、高圧タービン30の発電量は3488kw、中圧タービン40の発電量は11395kw、低圧タービン50の発電量は14535kwとなり、総出力は29418kwとなった。入熱は80.9×10kcal/hであるので、蒸気効率を31.3%とすることができた。
【0034】
また、図2に示すシステムにおける発電効率のシミュレーション結果を表2に示す。なお、DME反応器10Aは98.0×10Kcal/hの熱量で、ガソリン反応器10Bは122.4×10Kcal/hの熱量でそれぞれ冷却を行い、DME反応器10Aでは30ata、233℃の水蒸気が、ガソリン反応器10Bでは100ata、310℃の水蒸気が得られる条件とした。DME反応器10Aからの発電用の飽和水蒸気は188.4ton/hで供給し、ガソリン反応器10Bからの発電用の飽和水蒸気は100ton/hで供給する条件とした。また、ガソリン反応器10Bからの過熱用の飽和水蒸気は133.8ton/hで供給し、過熱器34には42.2ton/h(熱量に換算すると13.8×10Kcal/h)、過熱器44に91.6ton/h(熱量に換算すると29.9×10Kcal/h)で供給する条件とした。低圧タービン50からの排気は0.05ataとした。熱交換器66での熱量は17.6×10Kcal/hとした。
【0035】
【表2】

【0036】
図2のシステムでは、高圧タービン30の発電量は3488kw、中圧タービン40の発電量は32400kw、低圧タービン50の発電量は41340kwとすることができ、総出力は77228kwとなった。入熱の合計は220.4×10kcal/hであるので、蒸気効率を30.1%とすることができた。
【符号の説明】
【0037】
1 ガソリン製造発電システム
10 反応器
10A DME反応器
10B ガソリン反応器
12 メタノール供給ライン
14 ガソリン排出ライン
16 冷却材排出ライン
18 DME排出ライン
20 気水分離機
22、32、42 発電用水蒸気ライン
24 過熱用水蒸気ライン
26 冷却材循環ライン
30 高圧タービン
34、44 過熱器
40 中圧タービン
50 低圧タービン
52 水蒸気回収ライン
54 復水器
56、64 ポンプ
60 凝縮器
62 冷却材回収ライン
66 熱交換器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタノールからガソリンを製造するとともに発電を行う方法であって、
メタノールを触媒存在下で反応させてガソリンを合成するステップと、
前記メタノールのガソリン合成反応により発生する熱を、冷却材で冷却して熱を回収するステップと、
前記熱の回収によって前記冷却材を蒸気化し、この蒸気を用いて発電を行うステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記冷却材が水であり、前記蒸気が飽和水蒸気であり、前記発電ステップが、この飽和水蒸気を用いて蒸気タービンで発電を行うことを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記発電ステップが、前記蒸気タービンを複数段に設け、前記飽和水蒸気の一部を用いて前段の蒸気タービンで発電するステップと、前記飽和水蒸気の別の一部で、前記前段の蒸気タービンの排気を過熱するステップと、前記過熱した排気を用いて後段の蒸気タービンで発電するステップとを更に含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
メタノールからガソリンを製造するとともに発電を行うシステムであって、
メタノールからガソリンを合成するための触媒をその内部に備えるガソリン製造装置と、
前記メタノールのガソリン合成反応によって発生する熱のために温度上昇をする前記ガソリン製造装置を冷却材で冷却する冷却装置と、
前記ガソリン製造装置の冷却によって生じる前記冷却材の蒸気により発電を行う発電装置と
を備えるシステム。
【請求項5】
前記冷却材が水であり、前記蒸気が飽和水蒸気であり、前記発電装置が蒸気タービンを更に備える請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記発電装置が、複数段の前記蒸気タービンを備え、前記飽和水蒸気の一部を前段の蒸気タービンに供給するラインと、前記前段の蒸気タービンの排気を後段の蒸気タービンに供給するラインと、前記前段の蒸気タービンの排気を前記飽和水蒸気の別の一部で過熱する過熱装置とを更に備える請求項5に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−24046(P2013−24046A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156647(P2011−156647)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】