説明

メッセージングサービスへの簡単化されたアクセス

本発明は、メッセージング・サービス・プロバイダのサーバ(12)においてメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とするための方法、携帯通信装置及びコンピュータプログラムに関する。当該方法において、携帯通信装置(10)のユーザ入力部(26、16、18)は、メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づけられ(32)、ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、ユーザがユーザ入力部(26、16、18)を作動(34)させるのに応じて要求がメッセージング・サービス・プロバイダへ送信され(36)、ユーザのために生成されたメッセージ処理領域を識別するための識別子が、当該領域にログインするためのログインデータと共にメッセージング・サービス・プロバイダから受信され(38)、ユーザにより選択された場合に(46)メッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせる(48)ためのメッセージ処理領域にアクセスする機能がユーザ入力部と関連づけるられる(42)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッセージング・サービス・プロバイダにおける、ユーザのメッセージングアカウントのプロビジョニングに関する。より詳細には、本発明は、メッセージング・サービス・プロバイダのサーバにおけるメッセージ処理領域の直接のプロビジョニングを可能とする方法及び携帯通信装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
セルラー電話のような携帯通信装置は、近年より多くの機能を包含するようになった。そのような機能の一つには、インターネットのようなネットワークをブラウジングする機能が含まれる。該機能は通常、いわゆるウェブブラウザを介して提供される。
【0003】
インターネット上の多くのサービスプロバイダは、メッセージングサービスを提供する。ここで、ユーザはメッセージングアカウント、典型的には電子メールアカウントをサービスプロバイダのサーバにて開設し、そのアカウントに伴う電子メールボックスが提供される。このタイプのサービスにより、ユーザにサーバにログオンし、当該サーバから自分のメールボックスにアクセスしたり、電子メールを他人に送信したりすることができるようになる。
【0004】
携帯通信装置のユーザに、ウェブブラウザを介して電子メールアカウントの設定を行わせたり、アカウントにアクセスさせたりすることが知られている。
【0005】
しかしながら、アカウントを設定したり、メールボックスにアクセスするためには、ユーザは数多くの煩わしい工程や行為を実行しなければならない。
【0006】
それゆえ、ユーザ領域を、そのようなサービスのためにメッセージング・サービス・プロバイダのサーバにおいてユーザのために確保する一方で、アカウントの開設やアカウントに関連するサービスの利用がユーザにとってより簡単化することは利益がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、携帯通信装置のユーザのために、メッセージング・サービス・プロバイダのメッセージ処理領域の設定及び利用を簡単化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの目的は、携帯通信装置のユーザのために、メッセージング・サービス・プロバイダのメッセージ処理領域の設定及び利用を簡単化する方法を提供することである。
【0009】
本発明の第1の側面によれば、この目的は、以下の方法により達成される。該方法は、メッセージング・サービス・プロバイダのサーバにおいてメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とするための方法であって、
携帯通信装置において、ユーザ入力部を、メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づける工程と、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、ユーザがユーザ入力部を作動させるのに応じて、要求をメッセージング・サービス・プロバイダへ送信する工程と、
ユーザのために生成されたメッセージ処理領域を識別するための識別子を、当該領域にログインするためのログインデータと共に、メッセージング・サービス・プロバイダから受信する工程と、
ユーザにより選択された場合にメッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせるためのメッセージ処理領域にアクセスする機能を、ユーザ入力部と関連づける工程とを備える。
【0010】
上記第1の側面の特徴を包含する本発明の第2の側面では、メッセージ処理領域を識別する識別子は、該領域が提供されるサーバをも識別する。
【0011】
上記第1の側面の特徴を包含する本発明の第3の側面では、メッセージ処理領域にアクセスする機能を関連づける工程は、サービス・プロバイダへ接続するための機能への関連づけを、メッセージ処理領域へアクセスする機能への関連づけに置換する工程を含む。
【0012】
上記第1の側面の特徴を包含する本発明の第4の側面では、メッセージ処理領域へアクセスする機能と関連づけられたユーザ入力部を作動させるユーザ操作に応じて、メッセージ処理領域に直接アクセスする工程を更に備える。
【0013】
上記第4の側面の特徴を包含する本発明の第5の側面では、受信したログインデータを自動的に格納する工程と該ログインデータを自動で使用する工程をさらに備える。
【0014】
上記第1の側面の特徴を包含する本発明の第6の側面では、要求を送信する工程は、生成されたユーザ識別子を自動的に送信する工程を含む。
【0015】
上記第6の側面の特徴を包含する本発明の第7の側面では、メッセージ処理領域にアクセスする機能と関連づけられたユーザ入力部を作動させるユーザ操作に応じて、ユーザ識別子を利用してメッセージ処理領域に直接アクセスする工程を更に備える。
【0016】
上記第6の側面の特徴を包含する本発明の第8の側面では、ユーザ識別子は、携帯通信装置の識別子と、ユーザに関連づけられた識別子との組合せである。
【0017】
上記第8の側面の特徴を包含する本発明の第9の側面では、ユーザ識別子は、2つの識別子のハッシュ値である。
【0018】
上記第1の側面の特徴を包含する本発明の第10の側面では、機能は、携帯通信装置に提供されたネットワーク・ブラウザ・アプリケーションを介して提供される。
【0019】
上記第10の側面の特徴を包含する本発明の第11の側面では、機能は、第1のローカル情報提供ページを介して提供される。
【0020】
本発明の他の目的は、装置のユーザのために、メッセージング・サービス・プロバイダのメッセージ処理領域の設定及び利用を簡単化する携帯通信装置を提供することである。
【0021】
本発明の第12の側面によれば、この目的は、以下の携帯通信装置により達成される。該装置は、メッセージング・サービス・プロバイダのサーバにおけるメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とする携帯通信装置であって、
ユーザ入力部を、メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づけ、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、ユーザがユーザ入力部を作動させるのに応じて、要求をメッセージング・サービス・プロバイダへ送信し、
ユーザのために生成されたメッセージ処理領域を識別するための識別子を、当該領域にログインするためのログインデータと共に、メッセージング・サービス・プロバイダから受信し、
ユーザにより選択された場合にメッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせるためのメッセージ処理領域にアクセスする機能を、ユーザ入力部と関連づける
ように構成された、ネットワーク・ブラウジング部を備える。
【0022】
上記第12の側面の特徴を包含する本発明の第13の側面では、メッセージ処理領域を識別する識別子は、該領域が提供されるサーバをも識別する。
【0023】
上記第12の側面の特徴を包含する本発明の第14の側面では、ネットワーク・ブラウジング部は、メッセージ処理領域にアクセスする機能を関連づけるように構成されている場合に、サービス・プロバイダに接続するための機能への関連づけを、メッセージ処理領域にアクセスする機能への関連づけに置換する。
【0024】
上記第12の側面の特徴を包含する本発明の第15の側面では、ネットワーク・ブラウジング部は、メッセージ処理領域へアクセスする機能と関連づけられたユーザ入力部を作動させるユーザ操作に応じて、メッセージ処理領域に直接アクセスするように更に構成されている。
【0025】
上記第15の側面の特徴を包含する本発明の第16の側面では、ネットワーク・ブラウジング部は、受信したログインデータを自動的に格納し、該ログインデータを自動で使用するように更に構成されている。
【0026】
上記第12の側面の特徴を包含する本発明の第17の側面では、ネットワーク・ブラウジング部は、要求を送信するように構成されている場合、生成されたユーザ識別子を自動的に送信する。
【0027】
上記第17の側面の特徴を包含する本発明の第18の側面では、ネットワーク・ブラウジング部は、メッセージ処理領域にアクセスする機能と関連づけられたユーザ入力部を作動させるユーザ操作に応じて、ユーザ識別子を自動で利用してメッセージ処理領域に直接アクセスするように更に構成されている。
【0028】
上記第17の側面の特徴を包含する本発明の第19の側面では、ユーザ識別子は、携帯通信装置の識別子と、ユーザに関連づけられた識別子との組合せである。
【0029】
上記第19の側面の特徴を包含する本発明の第20の側面では、ユーザ識別子は、2つの識別子のハッシュ値である。
【0030】
上記第12の側面の特徴を包含する本発明の第21の側面では、機能は、ネットワーク・ブラウジング部(20)が提供する第1のローカル情報提供ページを介して提供される。
【0031】
上記第12の側面の特徴を包含する本発明の第22の側面では、携帯通信装置はセルラー電話機である。
【0032】
本発明の第23の側面は、メッセージング・サービス・プロバイダのサーバにおけるメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とする携帯通信装置に関連し、該装置は、
ユーザ入力部を、メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づける手段と、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、ユーザがユーザ入力部を作動させるのに応じて、要求をメッセージング・サービス・プロバイダへ送信する手段と
ユーザのために生成された該メッセージ処理領域と該メッセージ処理領域が提供されるサーバとを識別するための識別子を、当該領域にログインするためのログインデータと共に、メッセージング・サービス・プロバイダから受信する手段と、
ユーザにより選択された場合にメッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせるためのメッセージ処理領域にアクセスする機能を、ユーザ入力部と関連づける手段と
を備える。
【0033】
本発明の他の目的は、携帯通信装置のユーザのために、メッセージング・サービス・プロバイダのメッセージ処理領域の設定及び利用を簡単化するコンピュータプログラムを提供することである。
【0034】
本発明の第24の側面によれば、この目的は、以下のコンピュータプログラムにより達成される。該プログラムは、メッセージング・サービス・プロバイダのサーバにおいてメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とするためのコンピュータプログラムであって、
携帯通信装置に
ユーザ入力部を、メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づける工程、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、ユーザがユーザ入力部を作動させるのに応じて、要求をメッセージング・サービス・プロバイダへ送信する工程、
ユーザのために生成されたメッセージ処理領域を識別するための識別子と、該メッセージ処理領域が提供されるサーバとを、当該領域にログインするためのログインデータと共に、メッセージング・サービス・プロバイダから受信する工程、
ユーザにより選択された場合にメッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせるためのメッセージ処理領域にアクセスする機能を、ユーザ入力部と関連づける工程、
を実行させる。
【0035】
本発明は、以下の利点を有する。即ち、ユーザは自信のために生成されたユーザ領域に直接にログオンすることができ、そのユーザ領域では所望のメッセージング機能を実行することができ、ユーザはワンクリックだけでユーザ領域に到達することができる。ユーザは最早、この領域を設定するために携帯通信装置において複雑で煩わしい設定を行う必要がなく、ネットワークを介してメッセージング・サービスの設定を極めて簡単なものとすることができる。
【0036】
「備える/備えている」といった用語が本明細書において使用された場合、そこに記載される特徴、工程又は構成要素は、追加の1以上の他の特徴、工程、構成要素またはそれらの結合を排除することなく解釈されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明に対応する携帯通信装置10は、図1に示す通りである。図1において、携帯通信装置10は、メッセージング・サービス・プロバイダのサーバ12にネットワーク14を介して接続される。携帯通信装置10は、ディスプレイ16を有し、ラップトップコンピュータ、パームトップコンピュータあるいは電子オーガナイザであっても良い。携帯通信装置10は、コンピュータのUSBインタフェースと通信して、ネットワークに接続されても良い。本発明の説明に係る好適な変形例において、携帯通信装置10はセルラー電話である。ここで重要なことは、携帯通信装置10はネットワーク・ブラウジング機能を有しており、少なくとも1つのネットワークを介してメッセージング・サービス・プロバイダにおいて、メッセージングアカウントを設定できる点である。異なるタイプの携帯通信装置を本発明の実施に当たって利用可能であるので、ネットワーク14は、WLAN(無線LAN)ネットワークのような無線ネットワーク、WCDMA(ワイドバンドCDMA)ネットワーク、GPRSネットワーク或いは、LANネットワークのような固定コンピュータネットワークであってもよい。サーバ12は、通常はネットワーク14内には提供されず、携帯通信装置がセルラーネットワークを介して接続可能な、インターネットのような別のネットワーク内で提供される。このことは本発明の実施に当たって大きな問題ではないので、携帯通信装置10及びサーバ12が同一ネットワーク14に接続されている場合を図示している。
【0038】
図2は、セルラー電話機の形態における携帯通信装置10を正面から見た様子を示している。電話機10は、ディスプレイ16及びキーパッド18を有している。
【0039】
図3は、本発明に関連する、図2の電話機の一部の構成を示したブロック図である。電話機10は、ともにネットワーク・ブラウジング部20に接続されたキーパッド18及びディスプレイ16を有する。ネットワーク・ブラウジング部20は、ネットワーク・ブラウジング・アプリケーションを提供する。ネットワーク・ブラウジング部20は、ユーザ領域アクセスストア21、アンテナ24を介してネットワークと通信する無線通信部22に接続されている。ここではアンテナ24は、電話機に内蔵されている。即ち、組み込み型である。電話機が通常は、いくつかの追加のユニットやアプリケーション(これらは1以上のプロセッサやメモリユニットを用いて提供されてもよい)を備える点は理解されるべきである。装置の異なるアプリケーションは、更には、オペレーション・システムを利用して実現されても良い。しかしながら、本発明の説明を簡単化するために、ネットワーク・ブラウジング部20により提供されるネットワーク・ブラウジング・アプリケーションは、無線通信部22と直接に通信するアプリケーションとしてのみ、ここでは記述される。
【0040】
図4は、ネットワーク・ブラウジング部20により電話機のディスプレイに提供される画面の一例を示す。ここでは、ブラウジング機能が最初に実行され、いわゆるオフラインページが電話機の画面に提供された場合を示している。本実施形態では、セルラー電話機の製造者のロゴタイプ30が示されている。このページでは、メッセージング・サービスへのリンク26(新規メール)と、ブログページ(新規ブログ)、或いは、電話機のユーザと関連するであろうホームページへのリンク28も示されている。
【0041】
本発明の機能を、図1から図4、更には図5を参照して説明する。図5は、電話機のユーザにメッセージ処理エリアを直接に与えることを可能とする方法のフローチャートを示す。当該方法は、ネットワーク・ブラウジング部20により実行される。
【0042】
電話機のユーザは最初に、ネットワーク・ブラウジング部20により提供されるネットワーク・ブラウジング・アプリケーションを利用する。ネットワーク・ブラウジング部20は、ディスプレイ16に領域26を含むオフラインページを提供する。当該領域26には、メッセージ・サービス・プロバイダ・サーバ12へ接続するために利用される第1リンクが提供される。このようにしてブラウジング部20は、ステップ32において、第1リンクをユーザに提供する。ブラウジング部20は、ユーザによりリンクが選択されるのを待機する。この選択は、キーパッド18のナビゲーションキーを利用して行うことができる。もしリンクが選択されない場合は、代わりにブラウザの他の機能が選択されるであろう。しかしながら、ステップ34で第1リンクが選択されると、ブラウザが有するアカウント設定機能が起動される。設定機能を選択するために、設定機能がユーザ入力部と関連づけられている。ここで、ユーザ入力部は、ディスプレイがタッチスクリーンの場合は動作領域26であってもよい。上記のように、それは、ナビゲーションキーであってもよいし、ソフトキー或いは、単独で、或いは、領域26との結合により利用されるキーパッド18の他のキーであってもよい。さらには、ユーザ入力部がマイクの場合には、音声起動を利用することもできる。これらは機能選択に関する例示であって、他の方法も存在する。よって、選択を受け付けるユニットは、ここではユーザ入力部と呼ぶ。機能は、最初にユーザに対し、新規の電子メールアカウントを開設すべきかどうかを問い合わせる。もしユーザの応答が肯定的であれば、ステップ36では、ブラウジング部20からメッセージ・サービス・プロバイダ、ここではサーバ12へ、ユーザの為のメールアカウントの設定要求を送信するように機能が構成される。この処理は、メッセージ・サービス・プロバイダに対し、ユーザにメッセージ処理領域を与えるように要求することと等価である。ユーザは、この領域にてメッセージを処理できる。要求は、GPRSパケットのような1以上のデータパケットを使って送信され、サービス・プロバイダのサーバは、例えば、URLのようなプリセット・ロケーションIDを利用して識別されても良い。よって、ブラウジング部20は、無線通信部22に対し、アンテナ24及びネットワーク14を介してこの要求をサーバ12へ送信するように命令する。ここで、要求はまた、アカウントが設定されるべきユーザの識別子を含む。ユーザは自動生成されたユーザ識別子により識別される。該ユーザ識別子は、本発明の1つの実施形態では、例えば、IMEI(International Mobile Equipment Identity)コードのような電話機識別子と、IMSI(International Mobile Station Identity)コードのようなユーザが関連する無線ネットワークへの加入に関連するユーザ識別子との組合せとして生成される。電話機に簡単にアクセス可能なこれらを利用することにより、ユニークなユーザ識別子を提供することができる。また、ユーザ識別子をこれらの2つの識別子のハッシュ値としてもよい。このユーザ識別子は、ブラウジング部20が最初に利用される前、ブラウジング部20の通常の利用の間、或いは、第1リクが選択された場合に生成されても良い。
【0043】
この要求がサーバ12へ送信された後、サーバ12は当該要求を処理して電子メールアカウントを開設し、ユーザの為にサーバ12上でユーザ領域を確保する。このユーザ領域は通常は電子メールボックスを含む。サーバ12はログインデータを生成する。ログインデータには、ログイン名といくつかの認証用データを含めることができる。ログインデータは、ユーザがアカウントにログインする際に利用される。このログインデータには、ログイン名とパスワードとが通常は含まれる。ログインデータは、ユーザ領域をサーバ上で特定するためのロケーションの識別子、さらに可能であればサーバ自身のロケーションの識別子と共に、ネットワーク14を介して携帯通信装置10へサーバ12から送信される。ステップ38では、携帯通信装置10が、アンテナ24を介して無線通信部22により受信し、受信データをブラウジング部20に転送する。この識別子は、URLの形態において提供されてもよい。ブラウジング部20がこの情報を受信すると、ステップ40にて、第2リンクが生成される。この第2リンクは、ユーザ領域に直接アクセスするために利用され、ステップ42ではオフラインページの第1リンクが第2リンクで置き換えられる。ステップ44では、ユーザ領域にアクセスする際に利用するため、好ましくは、受信したロケーション識別子と先に生成したユーザ識別子と共に、ログインデータがアカウント・アクセス・ストア21に格納される。ここでは、同一のユーザ入力部が、他の機能と関連づけられている。
【0044】
ユーザがオフラインページに戻ると、第1リンクが第2リンクにより置換されている。もしユーザが、第1リンクが提供されていた画面16の同一領域26をクリックすると、ユーザは第2リンクを代わりに選択することになる。ユーザが第2リンクを選択すると、ユーザ識別子、ログインデータ及びロケーション識別子を取得するログイン機能が呼び出される。そして、ステップ48で、これらのデータを全て使ってユーザ領域にアクセスする。
【0045】
このようにしてユーザはワンクリックするだけで、希望するメッセージング機能を実行するための自身のユーザ領域に直接ログオンすることができる。ユーザは、複雑で煩わしい設定を行う必要がなく、ネットワークを介したメッセージングサービスの設定が極めて簡単化される。
【0046】
以上は、本発明の単なる実施形態の一つに過ぎない。本発明は、いく通りもの変形が可能であることを理解されたい。例えば、サービス・プロバイダが、複数のサーバを有しており、1つのサーバが要求を受信して他のサーバがユーザ領域を確保しても良い。更に、第2リンクは、リンクの置換の後、長く使用されなくても良い。ユーザは、アカウント生成とアカウントに関連するユーザ領域へのアクセスとの間で、例えば電話機の電源を切ったり、ブラウザ・アプリケーションをシャットダウンしてもよい。第2リンクはユーザの為に提供されることが重要である。更なる選択肢として、第1リンクは置換されなくても良く、第2リンクが第1リンクに追加して提供されてもよい。第2リンクは、どこか違うロケーション、或いは、オフラインページに追加して提供されてもよい。例えば、オフラインページとは異なる環境でもアクセス可能とするためにブラウザのナビゲーションバーに提供されてもよい。メッセージ処理領域の設定を要求するため、また、メッセージ処理にアクセスするために利用されるロケーション識別子の一方のみ、或いは両方が、携帯通信装置内に格納されておらず、中間サーバに格納されていても良い。この場合、中間サーバ上のこれらのロケーション識別子を指定する更なるロケーション識別子が携帯通信装置に提供される。これは、ユーザが設定の変更をする必要がないユーザ領域が与えられているサーバの変更を許可するか、或いは、アカウント全体で変更を許可するために行われてもよい。もし別のユーザが携帯通信装置を利用している場合、通常は新規アカウントの設定が必要となる。
【0047】
本発明に対応するネットワーク・ブラウジング部は、好ましくは1以上のプロセッサと、上記の動作を実行するためのプログラムコードを記憶した対応メモリとの形態において提供される。アカウント・アクセス・ストアは、RAMやROMメモリのような通常はメモリである。無線通信部は、例えばASIC回路のような独立のハードウェアモジュールであってもよい。
【0048】
サーバも同様に、プロセッサと、サービス実行やユーザ領域設定のためのプログラムコードを格納するメモリとにより実現されても良い。また、サーバは、例えば、1以上のハードディスクの形態でそのような領域のメモリスペースを提供し、ネットワークとインタフェースする好適な通信モジュールが与えられても良い。
【0049】
上述のネットワーク・ブラウジング部のプログラムコードは、適切な処理性能を有する携帯通信装置にロードされると本発明の機能を実行する図6に示すCDROMディスク50のような、1以上のコンピュータプログラム製品上で提供されてもよい。当然ながら、例えば、メモリスティックのようなリムーバブル・メモリのような、他のタイプの製品がこのために提供されてもよい。コンピュータプログラム製品は、ソフトウェアとして提供されてもよく、その場合、ネットワークを介して他のサーバから遠隔的にダウンロードされる。
【0050】
本発明を特定の実施形態との関連で説明したが、このことは本発明を記載の内容に限定することを意図したものではない。むしろ、本発明の内容は特許請求の範囲に記載された内容に限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】ネットワークを介してメッセージング・サービス・プロバイダと通信する携帯通信装置を示す図である。
【図2】セルラー電話の形態を有する形態通信装置の正面図である。
【図3】本発明を実施するために利用される携帯通信装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】図2の電話機のディスプレイにおけるウェブブラウザの初期のオフラインページの表示例を示す図である。
【図5】携帯通信装置のネットワーク・ブラウジング部を介した、メッセージ・サービス・プロバイダのサーバにおけるメッセージ処理領域の直接プロビジョニングを可能とする方法のフローチャートである。
【図6】本発明の方法を実行するためのプログラムコードが提供されるCDROMディスクを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージング・サービス・プロバイダのサーバ(12)においてメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とするための方法であって、
携帯通信装置(10)において、ユーザ入力部(26、16、18)を、前記メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づける工程(32)と、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、前記ユーザが前記ユーザ入力部(26、16、18)を作動(34)させるのに応じて、要求を前記メッセージング・サービス・プロバイダへ送信する工程(36)と、
前記ユーザのために生成されたメッセージ処理領域を識別するための識別子を、当該領域にログインするためのログインデータと共に、前記メッセージング・サービス・プロバイダから受信する工程(38)と、
ユーザにより選択された場合に(46)前記メッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせる(48)ための前記メッセージ処理領域にアクセスする機能を、前記ユーザ入力部と関連づける工程(42)と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
メッセージ処理領域を識別する前記識別子は、該領域が提供されるサーバ(12)をも識別することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メッセージ処理領域にアクセスする機能を関連づける工程は、前記サービス・プロバイダへ接続するための機能への関連づけを、前記メッセージ処理領域へアクセスする機能への関連づけに置換する工程(42)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記メッセージ処理領域へアクセスする機能と関連づけられたユーザ入力部(26、16、18)を作動(46)させるユーザ操作に応じて、前記メッセージ処理領域に直接アクセスする工程(48)を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
受信したログインデータを自動的に格納する工程(44)と該ログインデータを自動で使用する工程をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記要求を送信する工程は、生成されたユーザ識別子を自動的に送信する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記メッセージ処理領域にアクセスする機能と関連づけられた前記ユーザ入力部(26、16、18)を作動(46)させるユーザ操作に応じて、前記ユーザ識別子を利用して前記メッセージ処理領域に直接アクセスする工程(48)を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザ識別子は、前記携帯通信装置の識別子と、前記ユーザに関連づけられた識別子との組合せであることを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザ識別子は、2つの前記識別子のハッシュ値であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記機能は、前記携帯通信装置(10)に提供されたネットワーク・ブラウザ・アプリケーション(20)を介して提供されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記機能は、第1のローカル情報提供ページを介して提供されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
メッセージング・サービス・プロバイダのサーバ(12)におけるメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とする携帯通信装置(10)であって、
ユーザ入力部(26、16、18)を、メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づけ、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、前記ユーザが前記ユーザ入力部(26、16、18)を作動(34)させるのに応じて、要求をメッセージング・サービス・プロバイダへ送信し、
ユーザのために生成されたメッセージ処理領域を識別するための識別子を、当該領域にログインするためのログインデータと共に、メッセージング・サービス・プロバイダから受信し、
ユーザにより選択された場合に(46)前記メッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせる(48)ための前記メッセージ処理領域にアクセスする機能を、前記ユーザ入力部と関連づける
ように構成された、ネットワーク・ブラウジング部(20)を備えることを特徴とする携帯通信装置(10)。
【請求項13】
メッセージ処理領域を識別する前記識別子は、該領域が提供されるサーバ(12)をも識別することを特徴とする請求項12に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項14】
前記ネットワーク・ブラウジング部(20)は、前記メッセージ処理領域にアクセスする機能を関連づけるように構成されている場合に、前記サービス・プロバイダに接続するための機能への関連づけを、前記メッセージ処理領域にアクセスする機能への関連づけに置換することを特徴とする請求項12または13に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項15】
前記ネットワーク・ブラウジング部(20)は、前記メッセージ処理領域へアクセスする機能と関連づけられたユーザ入力部(26、16、18)を作動(46)させるユーザ操作に応じて、前記メッセージ処理領域に直接アクセスするように更に構成されていることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項16】
前記ネットワーク・ブラウジング部(20)は、受信したログインデータを自動的に格納し、該ログインデータを自動で使用するように更に構成されていることを特徴とする請求項15に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項17】
前記ネットワーク・ブラウジング部(20)は、前記要求を送信するように構成されている場合、生成されたユーザ識別子を自動的に送信することを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項18】
前記ネットワーク・ブラウジング部(20)は、前記メッセージ処理領域にアクセスする機能と関連づけられた前記ユーザ入力部(26、16、18)を作動(46)させるユーザ操作に応じて、前記ユーザ識別子を自動で利用して前記メッセージ処理領域に直接アクセスするように更に構成されていることを特徴とする請求項17に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項19】
前記ユーザ識別子は、前記携帯通信装置の識別子と、前記ユーザに関連づけられた識別子との組合せであることを特徴とする請求項17または18に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項20】
前記ユーザ識別子は、2つの前記識別子のハッシュ値であることを特徴とする請求項19に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項21】
前記機能は、前記ネットワーク・ブラウジング部(20)が提供する第1のローカル情報提供ページを介して提供されることを特徴とする請求項12乃至20のいずれか1項に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項22】
セルラー電話機であることを特徴とする請求項12乃至21のいずれか1項に記載の携帯通信装置(10)。
【請求項23】
メッセージング・サービス・プロバイダのサーバ(12)におけるメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とする携帯通信装置(10)であって、
ユーザ入力部(26、16、18)を、メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づける手段(20)と、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、前記ユーザが前記ユーザ入力部(26、16、18)を作動(34)させるのに応じて、要求をメッセージング・サービス・プロバイダへ送信する手段(20)と
ユーザのために生成された該メッセージ処理領域と該メッセージ処理領域が提供されるサーバ(12)とを識別するための識別子を、当該領域にログインするためのログインデータと共に、メッセージング・サービス・プロバイダから受信する手段(20)と、
ユーザにより選択された場合に(46)前記メッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせる(48)ための前記メッセージ処理領域にアクセスする機能を、前記ユーザ入力部と関連づける手段(20)と
を備えることを特徴とする携帯通信装置(10)。
【請求項24】
メッセージング・サービス・プロバイダのサーバ(12)においてメッセージ処理領域を直接プロビジョニング可能とするためのコンピュータプログラムであって、
携帯通信装置(10)に
ユーザ入力部(26、16、18)を、前記メッセージング・サービス・プロバイダへ接続するために利用される機能と関連づける工程、
ユーザのためにメッセージング処理領域を設定するために、前記ユーザが前記ユーザ入力部(26、16、18)を作動させるのに応じて要求を前記メッセージング・サービス・プロバイダへ送信する工程、
ユーザのために生成されたメッセージ処理領域を識別するための識別子と、該メッセージ処理領域が提供されるサーバ(12)とを、当該領域にログインするためのログインデータと共に、メッセージング・サービス・プロバイダから受信する工程、
ユーザにより選択された場合に前記メッセージ処理領域にユーザを直接アクセスさせるための前記メッセージ処理領域にアクセスする機能を前記ユーザ入力部と関連づける工程、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−533734(P2009−533734A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504657(P2009−504657)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【国際出願番号】PCT/EP2007/050539
【国際公開番号】WO2007/115838
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】