説明

メディア配信切替え方法、受信装置、送信装置

【課題】パケットネットワーク上でのメディア情報の伝送において、リアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送とが混在する伝送技術に関し、リアルタイム性伝送によるメディア情報と非リアルタイム性伝送によるメディア情報とを識別して受信可能とする。
【解決手段】要求パケット生成部/送信部は、メディア情報の配信を要求する要求パケットを生成し、送信装置に送信する。要求応答パケット受信部が、送信装置から要求パケットに対応する要求応答パケットを受信すると、要求応答解析部は、要求応答パケットに設定されている要求応答を解析する。モード判定部は、要求応答に付加されたリアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送のどちらの伝送を行う装置タイプであるかを示す装置タイプ情報に基づいて、リアルタイム性伝送を行う動作モードと非リアルタイム性伝送を行う動作モードとを切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示する技術は、パケットネットワーク上でのメディア情報の伝送において、リアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送とが混在する伝送技術に関する。
【背景技術】
【0002】
IP(Internet Protocol)ネットワーク等のパケットネットワーク上で、送信装置と受信装置が、映像や音声等のメディア情報の通信を行う場合、リアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送とが混在する場合がある。
【0003】
リアルタイム性伝送では、例えば図13に示されるように、監視カメラ1305で得られる映像信号が、リアルタイム映像配信装置1303で符号化され、リアルタイムの動画パケットとして、リアルタイム映像受信装置1301に伝送されて復号、再生される。リアルタイム映像受信装置1301で復号、再生される映像信号のクロックを、リアルタイム映像配信装置1303での符号化時のクロックに同期させるために、例えばPCRを使用した方式が採用される。この方式では、伝送される動画パケットにPCR(Program Clock Reference)と呼ばれるクロック同期用パケットが多重される。復号側では、受信されたPCRデータと受信時の復号器側のシステムタイムクロック(STC:System Time Clock)との差分が算出される。そして、この差分値によって電圧制御水晶発振器VCXO(Voltage Controlled Xtal Oscillator)が制御されて、再生クロックが生成される。即ち、リアルタイム性伝送では、リアルタイム映像配信装置1303(エンコーダ)とリアルタイム映像受信装置1301(デコーダ)のクロックが同期させられることにより、リアルタイム映像受信装置1301側のパケット受信バッファのサイズが極力小さくされて映像の遅延が極力回避される。
【0004】
一方、非リアルタイム性伝送では、例えば図13に示されるように、サーバ配信用映像受信装置1302からの要求に基づき、ファイル配信サーバ1304内の記憶装置に蓄積された符号化された映像信号ファイルが読み出されてパケット伝送される。サーバ配信用映像受信装置1302は、パケット伝送されてくる映像信号ファイルを、自装置内のシステムタイムクロックに基づいて復号し再生する。非リアルタイム性伝送では、映像信号ファイルが符号化されたときのタイミングと全く同じタイミングで伝送を行うことは技術的に困難である。このため、サーバ配信用映像受信装置1302は、再生タイミングと伝送タイミングの差を吸収するために、フロー制御を実施する。フロー制御では、パケット受信バッファに滞留するパケットがバッファサイズを超えそうになると、サーバ配信用映像受信装置1302からファイル配信サーバ1304に送信停止要求パケットが送信され、ファイル配信サーバ1304が映像信号ファイルの伝送を停止する。逆に、パケット受信バッファに滞留するパケットがなくなりそうになると、サーバ配信用映像受信装置1302からファイル配信サーバ1304に送信開始要求パケットが送信され、ファイル配信サーバ1304が映像信号ファイルの伝送を開始(再開)する。
【0005】
ここで、図13に示されるリアルタイム映像受信装置1301は、通常はリアルタイム映像配信装置1303からのリアルタイム性伝送による映像信号を受信するが、装置の有効活用のために、サーバ配信用映像受信装置1302からの非リアルタイム性伝送による映像信号ファイルも受信できるようにしたいという要請がある。
【0006】
このような混在受信を可能とするためには、リアルタイム映像受信装置1301が、非リアルタイム性伝送のためのフロー制御機能を実装する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、リアルタイム映像受信装置1301が、ファイル配信サーバ1304からの非リアルタイム性伝送による映像信号ファイルを受信しようとした場合、リアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送を識別するような従来技術はなかった。このため、従来は、リアルタイム映像受信装置1301にフロー制御機能を実装することができなかった。
【0008】
このため、リアルタイム映像受信装置1301が、図13に示されるように、ファイル配信サーバ1304からの非リアルタイム性伝送による映像信号ファイルをフロー制御無しで受信した場合、再生タイミングと伝送タイミングとの差が拡大する可能性が高い。この結果、リアルタイム映像受信装置1301のパケット受信バッファにおいて、パケットのオーバーフロー又はアンダーフローが発生してしまい、映像信号ファイルを正常に受信できなくなってしまうという問題点を有していた。
【0009】
そこで、本発明の1つの側面では、リアルタイム性伝送によるメディア情報と非リアルタイム性伝送によるメディア情報とを識別して受信可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
態様の一例は、パケットネットワーク上での送信装置から受信装置へのメディア配信を切り替えるメディア配信切替え方法として実現され、以下の構成を有する。
まず、受信装置から送信装置にメディア情報の配信を要求する要求パケットが送信される。
【0011】
次に、要求パケットに応答して送信装置から受信装置に、その送信装置がリアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送のどちらの伝送を行う装置タイプであるかを示す装置タイプ情報を付加した要求応答パケットが返信される。
【0012】
そして、受信装置において、送信装置から受信した要求応答パケットに付加されている装置タイプ情報に基づいて、リアルタイム性伝送を行う動作モードと非リアルタイム性伝送を行う動作モードとが切り替えられて受信動作が実行される。
【発明の効果】
【0013】
リアルタイム性伝送を実行する送信装置と非リアルタイム性伝送を時刻する送信装置とが混在するような環境において、各送信装置専用の受信装置を用意する必要がなくなり、コストダウンが可能となる。
【0014】
配信元を意識せずにシームレスにメディア情報を受信可能な受信装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】受信装置の第1の実施形態の構成図である。
【図2】送信装置の第1の実施形態の構成図である。
【図3】受信装置の第1の実施形態の制御動作を示す動作フローチャートである。
【図4】送信装置の第1の実施形態の制御動作を示す動作フローチャートである。
【図5】受信装置及び送信装置の第1の実施形態における要求パケットのデータ構成例を示す図である。
【図6】受信装置及び送信装置の第1の実施形態における要求応答パケットのデータ構成例を示す図である。
【図7】受信装置及び送信装置の第1の実施形態の動作シーケンス図である。
【図8】送信装置の第2の実施形態の構成図である。
【図9】受信装置の第2の実施形態の制御動作を示す動作フローチャートである。
【図10】送信装置の第2の実施形態の制御動作を示す動作フローチャートである。
【図11】受信装置及び送信装置の第2の実施形態における要求パケットのデータ構成例を示す図である。
【図12】受信装置及び送信装置の第2の実施形態の動作シーケンス図である。
【図13】従来技術の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、各実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1の100は、非同期かつ品質保証なしのパケットネットワーク上で、リアルタイム性伝送による映像信号と非リアルタイム性伝送による映像ファイルとを識別して受信可能な受信装置の第1の実施形態の構成図である。図2の200は、同じく送信装置の第1の実施形態の構成図である。受信装置100は図13のリアルタイム映像受信装置1301に対応し、送信装置200は図13のリアルタイム映像配信装置1303又はファイル配信サーバ1304に対応する。
【0017】
図1の受信装置100において、要求パケット生成部101は、送信装置200に対して、映像信号又は映像ファイルの配信開始又は配信停止を指示する要求パケットを生成する。要求パケット送信部102は、要求パケット生成部101が生成した要求パケットを、送信装置200に向けて特には図示しないネットワークに送信する。
【0018】
要求応答パケット受信部103は、ネットワークから自装置が送信した要求パケットに対する応答パケットである要求応答パケットを受信する。要求応答解析部104は、要求応答パケット受信部103にて受信された要求応答パケットにて指定されている要求応答の内容を解析する。モード判定部105は、要求応答にリアルタイムエンコーダと配信サーバのどちらの装置タイプ情報が指定されているかを判定する。そして、モード判定部105は、要求応答にリアルタイムエンコーダが指定されているときには、フロー制御部106と切替部115に対して、リアルタイムモードを通知する。モード判定部105は、要求応答に配信サーバが指定されているときには、フロー制御部106と切替部115に対して、サーバモードを通知する。
【0019】
データパケット受信部109は、送信装置200からネットワークを介して伝送されてくるデータパケットを受信する。
パケット判定部110は、データパケットが、PCR(Program Clock Reference)が格納されたパケットであるか、それ以外の映像情報が格納されたパケットであるかを判定する。自装置がリアルタイムモードで動作するときには、パケット判定部110では、PCRが格納されたデータパケット又はリアルタイム映像配信装置である送信装置200から伝送されてきた、映像信号が格納されたデータパケットが検出される。パケット判定部110は、映像信号が格納されたデータパケットはパケット受信バッファ111に書き込み、PCRデータが格納されたデータパケットはパケットをPCR制御部112に転送する。
【0020】
PCR制御部112は、パケット判定部110から転送されたパケットからPCRデータを取り出し、各PCRデータと自装置内のシステムタイムクロック(STC:System Time Clock)との差分値を算出する。そして、PCR制御部112は、その差分値に対応する電圧制御信号を生成し、それをVCXO(電圧制御水晶発振器:Voltage Controlled Xtal Oscillator)に供給する。
【0021】
リアルタイムモード時には、モード判定部105が切替部115に対してVCXO113の出力を選択させる。これにより、リアルタイムモード時には、VCXO113から発振されるPCRに基づいて電圧制御されたクロックが、動画復号部116に供給される。
【0022】
このようにして、リアルタイムモード時には、動画復号部116は、パケット受信バッファ111に受信された映像信号パケットを、その符号化時のクロックに同期したクロックで復号し再生することができる。即ち、リアルタイムモード時には、データパケット受信部109、パケット判定部110、パケット受信バッファ111、動画復号部116、PCR生成部206、VCXO113、及び切替部115からなる部分が、リアルタイム性伝送を行う動作モードでメディア情報を受信する第1の受信部を形成する。
【0023】
リアルタイムモード時には、上述のように同期再生が可能であるため、パケット受信バッファ111の状態に応じてフロー制御を実施する必要はない。このため、リアルタイムモード時には、モード判定部105がフロー制御部106にリアルタイムモードを通知することにより、フロー制御部106は動作しない。
【0024】
一方、自装置がサーバモードで動作するときには、パケット判定部110においては、PCRデータが格納されたパケットは無視され破棄されるため、データパケットのみがパケット受信バッファ111に書き込まれることになる。このデータパケットには、ファイル配信サーバである送信装置200から伝送されてきた映像ファイルが格納されている。
【0025】
サーバモード時には、モード判定部105が切替部115に対して自走OSC114の出力を選択させる。自走OSC(OSC:OSCillator/発振器)114は、送信側のタイミングとは関係なくシステムタイムクロックを発振する。これにより、サーバモード時には、自走OSC114から発振されるシステムタイムクロックが、動画復号部116に供給される。
【0026】
この結果、サーバモード時には、動画復号部116は、送信装置200からは独立したタイミングで自走OSC114にて発振されたシステムタイムクロックに基づいて、パケット受信バッファ111に受信された映像ファイルパケットを復号し再生する。
【0027】
ここで、サーバモード時には、モード判定部105が、フロー制御部106にサーバモードを通知する。この結果、フロー制御部106は、サーバモード時に、再生タイミングと伝送タイミングの差を吸収するために、フロー制御を実施する。
【0028】
即ち、フロー制御部106は、サーバモード時に、パケット受信バッファ111に滞留するパケットがバッファサイズを超えそうになると、送信停止/開始要求パケット送信部107に第1の指示を出す。この結果、送信停止/開始要求パケット送信部107が、通信を行っている送信装置200に対する送信停止要求パケットを生成し、このパケットが要求パケット送信部108を介してネットワークに送出される。この結果、送信装置200において、映像ファイルが格納されたデータパケットの送出が停止され、受信装置100で受信されるパケット量が調整される。
【0029】
逆に、フロー制御部106は、サーバモード時に、パケット受信バッファ111に滞留するパケットがなくなりそうになると、送信停止/開始要求パケット送信部107に第2の指示を出す。この結果、送信停止/開始要求パケット送信部107が、通信を行っている送信装置200に対する送信開始要求パケットを生成し、このパケットが要求パケット送信部108を介してネットワークに送出される。この結果、送信装置200において、映像ファイルが格納されたデータパケットの送出が開始(再開)され、受信装置100で受信されるパケット量が調整される。
【0030】
ここで、サーバモード時には、再生タイミングと伝送タイミングの差が大きくなりがちであるため、パケット受信バッファ111の容量が増加させられるように制御されてもよい。
【0031】
以上のようにして、サーバモード時には、データパケット受信部109、パケット判定部110、パケット受信バッファ111、動画復号部116、PCR生成部206、自走OSC114、切替部115、フロー制御部106、送信停止/開始要求パケット送信部107、及び要求パケット送信部108からなる部分が、非リアルタイム性伝送を行う動作モードでメディア情報を受信する第2の受信部を形成する。
【0032】
次に、図2の送信装置200において、要求パケット受信部201は、ネットワークを介して、受信装置100(図1)が送出した要求パケットを受信する。
要求パケット解析部202は、受信された要求パケットを解析する。
【0033】
要求パケット解析部202は、解析の結果、要求パケットが映像信号又は映像ファイルの配信開始又は配信停止を要求するパケットであるときには、要求応答パケット送信部203に対して、要求応答パケットの送出を指示する。要求応答パケット送信部203は、上記要求パケットを送信した受信装置100(図1)に向けて、要求応答パケットを送信する。このとき、要求応答パケット送信部203は、配信開始要求に対応する要求応答パケットに、自装置がリアルタイム映像配信装置であるときには、リアルタイムエンコーダであることを示す装置タイプ情報を付加する。逆に、自装置がファイル配信サーバであるときには、要求応答パケット送信部203は、配信サーバであることを示す装置タイプ情報を付加する。
【0034】
また、要求パケット解析部202は、解析の結果、要求パケットが映像信号又は映像ファイルの配信開始又は配信停止を要求するパケットであるときには、動画送信部204に対して、映像信号又は映像ファイルの配信の開始又は停止を指示する。
【0035】
自走OSC205は、システムタイムクロックを発振する。
動画送信部204は、配信開始後配信停止まで、自装置がリアルタイム映像配信装置なら、自走OSC205が生成するクロックに基づいて、映像信号をリアルタイムで符号化して映像信号パケットを生成し、パケット送信バッファ207に順次書き込む。一方、自装置がファイル配信サーバなら、動画送信部204は、配信開始後配信停止まで、映像ファイルを特には図示しない記憶装置から読出し、映像ファイルパケットを生成し、パケット送信バッファ207に順次書き込む。
【0036】
更に、自装置がリアルタイム映像配信装置なら、PCR生成部206が、配信開始後配信停止まで、以下の動作を実行する。即ちPCR生成部206は、自走OSC205が生成するクロックに基づいて、動画送信部204にてリアルタイム配信される映像信号のクロックに対応するPCR(Program Clock Reference)データが格納されたパケットを生成する。そして、PCR生成部206は、そのパケットをパケット送信バッファ207に書き込む。
【0037】
自装置がファイル配信サーバであるときには、PCR生成部206は設置されない。
パケット送信バッファ207は、書き込まれたデータパケットを順次データパケット送信部208に転送する。データパケット送信部208は、データパケットを、受信装置100(図1)に向けてネットワークに送出する。
【0038】
ここで、自装置がファイル配信サーバである場合において、要求パケット解析部202は、解析の結果、要求パケットが送信停止要求パケットであるときには、パケット送信バッファ207に対して、データパケットの送出の停止を指示する。また、要求パケット解析部202は、解析の結果、要求パケットが送信開始要求パケットであるときには、パケット送信バッファ207に対して、データパケットの送出の開始(再開)を指示する。このようにしてフロー制御が実施される。
【0039】
以上の構成を有する受信装置及び送信装置の第1の実施形態の動作について、以下に詳細に説明する。
図3は、図1の受信装置100の制御動作を示す動作フローチャートである。この動作フローチャートの制御動作は、受信装置100内の特には図示しないプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。
【0040】
まず、ユーザによって指定されたIP(Internet Protocol)アドレスに対して、配信開始を要求する要求パケットが送信される(ステップS301)。この動作は、前述したように、図1の要求パケット生成部101及び要求パケット送信部102によって実行される。図5は、受信装置及び送信装置の第1の実施形態における要求パケットのデータ構成例を示す図である。「TYPE」情報は、その値が「0x0001」であるときは配信要求を、「0x0002」であるときは配信停止を指示する。「PORT1」情報及び「PORT2」情報は、送受信アプリケーションのTCP/IPポート番号を指定する。「ID」情報は、コネクションの識別子を指定する。「ABILITY」情報は、伝送能力を示す値を指定する。「PULLRATE」情報は伝送される映像信号又は映像ファイルの品質情報(サンプルレート)を指定する。「SSRC」情報は、セッションを識別するために要求される値である。「PROGRAM」情報は、番組情報を指定する。ステップS301では、「TYPE」情報として配信要求を示す値「0x0001」が指定されることになる。
【0041】
その後、指定IPアドレスの送信装置200からの要求応答パケットを30秒間待った後(ステップS301→S302→S301の繰返し)、要求応答パケットが受信されたら、要求応答パケットにて指定されている要求応答として、リアルタイムエンコーダと配信サーバのどちらの装置タイプ情報が指定されているかが判定される(ステップS303)。この判定結果に基づいて、リアルタイムモードとサーバモードが切り替えられる(ステップS304)。以上の動作は、前述したように、図1の要求応答パケット受信部103、要求応答解析部104、及びモード判定部105によって実行される。
【0042】
そして、リアルタイムモードが設定されたときには、PCR制御に基づくデータ受信が実行される(ステップS305→S306)。この動作は、前述したように、図1の動画復号部116が、データパケット受信部109、パケット判定部110、及びパケット受信バッファ111を介して受信したリアルタイムの映像信号を受信する動作である。このとき、動画復号部116は、PCR生成部206及びVCXO113を介して生成される同期クロックに従って、復号、再生動作を実行する。
【0043】
一方、サーバモードが設定されたときには、フロー制御に基づくデータ受信が実行される(ステップS305→S307)。この動作は、前述したように、図1の動画復号部116が、データパケット受信部109、パケット判定部110、及びパケット受信バッファ111を介して受信した映像ファイルを受信する動作である。動画復号部116は、自走OSC114が生成するシステムタイムクロックに従って、復号、再生動作を実行する。
【0044】
このとき、図1のフロー制御部106は、パケット受信バッファ111を逐次チェックし(ステップS308)、滞留状態に異常がなければそのままデータ受信を続行する(ステップS308→S307)。
一方、前述したように、フロー制御部106は、パケット受信バッファ111に滞留するパケットがバッファサイズを超えそうになると(バッファオーバ)、図1の送信停止/開始要求パケット送信部107に第1の指示を出す。これを受けて、送信停止/開始要求パケット送信部107が、指定IPアドレスの送信装置200(図2)に対する送信停止要求パケットを生成し、このパケットが図1の要求パケット送信部108を介してネットワークに送出される(ステップS308→S309)。この結果、送信装置200において、映像ファイルが格納されたデータパケットの送出が停止され、受信装置100で受信されるパケット量が調整される。
【0045】
逆に、前述したように、フロー制御部106は、パケット受信バッファ111に滞留するパケットがなくなりそうになると(バッファエンプティ)、送信停止/開始要求パケット送信部107に第2の指示を出す。これを受けて、送信停止/開始要求パケット送信部107が、指定IPアドレスの送信装置200に対する送信開始要求パケットを生成し、このパケットが要求パケット送信部108を介してネットワークに送出される(ステップS308→S310)。この結果、送信装置200において、映像ファイルが格納されたデータパケットの送出が開始(再開)され、受信装置100で受信されるパケット量が調整される。
【0046】
図4は、図2の送信装置200の制御動作を示す動作フローチャートである。この動作フローチャートの制御動作は、送信装置200内の特には図示しないプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。
【0047】
まず、送信装置200は、要求パケットの受信待ちの状態にある(ステップS401の判定の繰返し)。
要求パケットが受信されると、要求パケットの内容が解析される(ステップS402)。この動作は、前述したように、図2の要求パケット受信部201及び要求パケット解析部202によって実行される。
【0048】
上記解析の結果、要求パケットが映像信号又は映像ファイルの配信開始を要求するパケットであるときには、上記要求パケットを送信したIPアドレスの受信装置100(図1)に向けて、要求応答パケットが送信される(ステップS403)。このとき、自装置がリアルタイム映像配信装置であるときには、要求応答パケットに、リアルタイムエンコーダであることを示す装置タイプ情報が付加される。逆に、自装置がファイル配信サーバであるときには、要求応答パケットに、配信サーバであることを示す装置タイプ情報が付加される。
【0049】
図6は、受信装置及び送信装置の第1の実施形態における要求応答パケットのデータ構成例を示す図である。「PORT1」、「PORT2」、「ID」、「ABILITY」、「PULLRATE」の各情報は、要求パケットに付加されるものと同じである(図5参照)。「TYPE」情報は、配信要求に対するレスポンス値「0x0101」又は停止要求に対するレスポンス値「0x0102」を指示する。「ERRORCODE」情報は、正常状態を示す値「0x0000」又は異常、配信不可状態を示す値「0x0001」を指定する。「EQPTYPE」情報は、装置タイプとして、リアルタイムエンコーダを示す値「0x0000」又は配信サーバを示す値「0x0001」を指定する。この「EQPTYPE」情報によって、受信装置100(図1)からの要求パケットに対して、送信装置200(図2)は、自装置の装置タイプを「EQPTYPE」情報によって通知することができる。そして、受信装置100は、この情報に基づいて、自装置の動作を、リアルタイムモードとサーバモードとで切り替えることが可能となる。図6において、「Rsv.3」、「Rsv.4」、「Rsv.5」の各情報は、将来のために予約されている情報である。
【0050】
その後、図2の要求パケット解析部202から動画送信部204に対して、データパケットの送信開始が指示され、送信が開始される(ステップS404)。これ以降は、要求パケットが受信されたか否かが判定されながら(ステップS405の判定の繰返し)、データパケットの送信が継続される。前述したように、データパケットの送信動作は、図2の動画送信部204、パケット送信バッファ207、及びデータパケット送信部208によって実行され、要求パケットの受信動作は、図2の要求パケット受信部201によって実行される。
【0051】
上述の送信動作において、要求パケットが受信されると、その要求パケットの内容が解析され、その内容が判定される(ステップS405→S406→S407)。この動作は、図2の要求パケット受信部201及び要求パケット解析部202によって実行される。
【0052】
この判定の結果が、要求パケットが配信停止の要求パケットである場合には、図2の要求パケット解析部202から動画送信部204に対して配信動作の停止が指示され、配信開始の要求パケット待ちの処理に戻る(ステップS406→S408→S401)。
【0053】
配信停止の要求パケットでない場合には、自装置がリアルタイム映像配信装置なら、ステップS407は実行されずに、ステップS405の判定処理に戻る。
一方、配信停止の要求パケットでない場合であって、自装置がファイル配信サーバならば、ステップS407のフロー制御処理が実行される。即ち、まず要求パケットが送信停止要求パケットであるか送信開始要求パケットであるかが判定される(ステップS407−1)。送信停止要求パケットが受信された場合には、図2の要求パケット解析部202からパケット送信バッファ207に対して、データパケットの送出の停止が指示される(ステップS407−1→S407−2)。その後、ステップS405の判定処理に戻る。
また、送信開始要求パケットが受信された場合には、要求パケット解析部202からパケット送信バッファ207に対して、データパケットの送出の開始(再開)が指示される(ステップS407−1→S407−3)。その後、ステップS405の判定処理に戻る。このようにしてフロー制御が実施される。
【0054】
以上の受信装置と送信装置の第1の実施形態の動作をまとめると、図7の動作シーケンス図で示されるようになる。
自装置がリアルタイム映像配信装置であれば、図7(a)に示されるように、受信装置100からの映像配信要求に対して(図3のステップS301)、送信装置200は、リアルタイムエンコーダの情報が付加された要求応答を返信する(図4のステップS403)。これを受けて、受信装置100は、自装置の状態をリアルタイムモードに変更する(図3のステップS304)。その後、送信装置200から受信装置100にリアルタイム映像信号が伝送される(図4のステップS404、図3のステップS306)。
【0055】
一方、自装置がファイル配信サーバであれば、図7(b)に示されるように、受信装置100からの映像配信要求(図3のステップS301)に対して、送信装置200は、配信サーバの情報が付加された要求応答を返信する(図4のステップS403)。これを受けて、受信装置100は、自装置の状態をサーバモードに変更する(図3のステップS304)。その後、送信装置200から受信装置100に映像ファイルが伝送される(図4のステップS404、図3のステップS307)。
【0056】
以上のようにして、受信装置と送信装置の第1の実施形態によれば、受信装置100からの配信開始の要求パケットに対して、送信装置200は、自装置の装置タイプを「EQPTYPE」情報によって通知することができ、受信装置100は、この情報に基づいて、自装置の動作を、リアルタイムモードとサーバモードとで切り替えることが可能となる。
【0057】
次に、受信装置と送信装置の第2の実施形態について説明する。
まず、受信装置の第2の実施形態の構成は、図1に示される第1の実施形態による受信装置100の構成と同じである。
【0058】
ただし、受信装置100において、要求パケット生成部101は、まず、リアルタイムモードの配信要求モード情報が設定された要求パケットを送信装置に向けて送信する。これに対して、送信装置からリアルタイムエンコーダのモードが設定され正常を示す要求応答パケットが返信されてきたなら、受信装置100はそのままリアルタイムモードで動作する。一方、送信装置から配信サーバのモードが設定され異常を示す要求応答パケットが返信されてきたなら、要求パケット生成部101は、サーバモードの配信要求モード情報が設定された要求パケットを再度送信装置に向けて送信する。これに対して、送信装置から配信サーバのモードがされ正常を示す要求応答パケットが返信されてきたなら、受信装置100はサーバモードで動作する。
【0059】
図8の800は、送信装置の第2の実施形態の構成図である。
図8において、図2の第2の実施形態における送信装置200の構成の場合と同じ番号が付された部分は、図2の場合と同じ処理を実行する。
【0060】
図8の構成が図2の構成と異なる点は、要求モード判定部801が、要求パケット解析部202が受信した配信開始の要求パケットに、リアルタイムモードとサーバモードのどちらが設定されているかを判定する点である。
【0061】
自装置がリアルタイム映像配信装置である場合において、配信開始の要求パケットにリアルタイムモードが設定されていれば、要求モード判定部801は要求応答パケット送信部203に対して、正常を示す要求応答パケットの返信を指示する。逆に、配信開始の要求パケットにサーバモードが設定されていれば、要求モード判定部801は要求応答パケット送信部203に対して、異常を示す要求応答パケットの返信を指示する。なお、要求応答パケットには同時に、リアルタイムエンコーダを示す装置タイプが付加される。
【0062】
一方、自装置がファイル配信サーバである場合において、配信開始の要求パケットにリアルタイムモードが設定されていれば、要求モード判定部801は要求応答パケット送信部203に対して、異常を示す要求応答パケットの返信を指示する。逆に、配信開始の要求パケットにサーバモードが設定されていれば、要求モード判定部801は要求応答パケット送信部203に対して、正常を示す要求応答パケットの返信を指示する。なお、要求応答パケットには同時に、配信サーバを示す装置タイプ情報が付加される。
【0063】
図9は、第2の実施形態における図1の受信装置100の制御動作を示す動作フローチャートである。この動作フローチャートの制御動作は、受信装置100内の特には図示しないプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。
【0064】
まず、ユーザによって指定されたIP(Internet Protocol)アドレスに対して、配信開始を要求する要求パケットが送信される(ステップS901)。この場合に、要求パケットには、リアルタイムモードを示す配信要求モード情報が付加される。図11は、受信装置及び送信装置の第2の実施形態における要求パケットのデータ構成例を示す図である。「TYPE」、「PORT1」、「PORT2」、「ID」、「ABILITY」、「PULLRATE」の各情報は、図5に示される第1の実施形態の場合の要求パケットのデータ構成と同じである(図5参照)。「RECEIVETYPE」情報は、上述の配信要求モード情報を指定する。「EQPTYPE」情報は、値0として、リアルタイム配信、サーバ配信の両方に対応したデコーダであることを指定する。ステップS901では、「TYPE」情報として配信要求を示す値「0x0001」が指定され、「RECEIVETYPE」情報としてリアルタイムモードを示す値「0」が指定されることになる。この動作は、図1の要求パケット生成部101及び要求パケット送信部102によって実行される。
【0065】
その後、指定IPアドレスの送信装置200からの要求応答パケットを30秒間待った後(ステップS901→S902→S901の繰返し)、要求応答パケットが受信されたら、要求応答パケットにて指定されている要求応答として、リアルタイムエンコーダの装置タイプ情報が指定されているかが判定される(ステップS903)。
【0066】
この判定がYESならば、図1のモード判定部105は、切替部115及びフロー制御部106に、リアルタイムモードを設定する(ステップS904)。このようにしてリアルタイムモードが設定されたときには、PCR制御に基づくデータ受信が実行される(ステップS306)。この動作は、第1の実施形態における図3のステップS306の動作と同様である。
【0067】
一方、ステップS903の判定がNOならば、モード判定部105は要求パケット生成部101にその旨を通知する。これを受けて要求パケット生成部101は、指定IPアドレスに対して、再度配信開始を要求する要求パケットを送信する(ステップS905)。この場合に、要求パケットには、配信要求モード情報即ち「RECEIVETYPE」情報として、サーバモードを示す値「1」が指定される。
【0068】
その後、指定IPアドレスの送信装置200からの要求応答パケットを30秒間待った後(ステップS905→S906→S905の繰返し)、要求応答パケットが受信されたら、図1のモード判定部105は、切替部115及びフロー制御部106に、サーバモードを設定する(ステップS907)。このようにしてサーバモードが設定されたときには、フロー制御に基づくデータ受信が実行される(ステップS307〜S310)。この動作は、第1の実施形態における図3のステップS307〜S310の動作と同様である。
【0069】
図12は、図8の送信装置800の制御動作を示す動作フローチャートである。この動作フローチャートの制御動作は、送信装置800内の特には図示しないプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。
【0070】
まず、ステップS401とS402の処理は、第1の実施形態における図4のステップS401とS402の処理と同じである。
即ちまず、送信装置800は、要求パケットの受信待ちの状態にある(ステップS401の判定の繰返し)。
【0071】
要求パケットが受信されると、要求パケットの内容が解析される(ステップS402)。この動作は、図8の要求パケット受信部201及び要求パケット解析部202によって実行される。
【0072】
上記解析の結果、要求パケットが映像信号又は映像ファイルの配信開始を要求するパケットであるときには、その要求パケットに設定されている配信要求モード情報が、自装置のモードと一致するか否かが判定される(ステップS1001)。この動作は、図8の要求モード判定部801によって実行される。
【0073】
配信開始を要求するパケットが第1回目に受信されときには、図9のステップS901により、要求パケットには、「RECEIVETYPE」情報としてリアルタイムモードを示す値「0」が指定されている。従って、自装置がリアルタイム映像配信装置であればステップS1001では一致が判定され、自装置がファイル配信サーバであればステップS1001では不一致が判定される。
【0074】
また、自装置がファイル配信サーバであれば、ステップS1001での不一致の判定の後、図9のステップS905により、第2回目の配信開始を要求するパケットが受信される。このときには、図9のステップS901により、要求パケットには、「RECEIVETYPE」情報としてサーバモードを示す値「1」が指定されている。従って、ステップS1001では一致が判定される。
【0075】
自装置がファイル配信サーバであって、配信開始を要求するパケットが第1回目に受信されることによりステップS1001で不一致が判定されたときには、以下の動作が実行される。即ち、要求モード判定部801は要求応答パケット送信部203に対して、異常を示しかつ配信サーバを示す装置タイプ情報が付加された要求応答パケットの返信を指示する(ステップS1002)。要求応答パケットのデータ構成例は、第1の実施形態における図6に示されるデータ構成例と同じである。ステップS1002では、「TYPE」情報として配信要求レスポンスを示す値「0x0101」が指定され、「ERRORCODE」情報として異常、配信不可を示す値「0x0001」が指定される。また、「EQPTYPE」情報として配信サーバを示す値「0x0001」が指定されることになる。その後、配信開始の要求パケット待ちの処理に戻る(ステップS1002→S401)。
【0076】
自装置がファイル配信サーバであって、配信開始を要求するパケットが第2回目に受信された場合、又は自装置がリアルタイム映像配信装置1403であって、配信開始を要求するパケットが第1回目に受信された場合には、ステップS1001では一致が判定される。この場合には、要求モード判定部801は要求応答パケット送信部203に対して、正常を示しかつ自分のモード(配信サーバ又はリアルタイムエンコーダ)を示す装置タイプ情報が付加された要求応答パケットの返信を指示する(ステップS1003)。即ち、図6のデータ構成例において、「TYPE」情報として配信要求レスポンスを示す値「0x0101」が指定され、「ERRORCODE」情報として正常を示す値「0x0000」が指定される。また、「EQPTYPE」情報として配信サーバを示す値「0x0001」(自装置がファイル配信サーバである場合)又はリアルタイムエンコーダを示す値「0x0000」(自装置がリアルタイム映像配信装置である場合)が指定されることになる。
【0077】
その後、図2の要求パケット解析部202から動画送信部204に対して、データパケットの送信開始が指示され、送信が開始される(ステップS404)。これ以降の動作は、第1の実施形態における図4のステップS405からステップS408までの一連の制御動作と同じである。
【0078】
以上の受信装置と送信装置の第2の実施形態の動作をまとめると、図12の動作シーケンス図で示されるようになる。
自装置がリアルタイム映像配信装置なら、図12(a)に示されるように、受信装置100からのリアルタイムモードが指定された映像配信要求に対し(図9のステップS901)、送信装置800ではモード一致が判定される(図10のステップS1001)。この結果、送信装置800は、リアルタイムエンコーダの情報が付加された正常を示す要求応答を返信する(図10のステップS1003)。これを受けて、受信装置100は、自装置の状態をリアルタイムモードに設定する(図9のステップ904)。その後、送信装置800から受信装置100にリアルタイム映像信号が伝送される(図10のステップS404、図3のステップS306)。
【0079】
一方、自装置がファイル配信サーバなら、図12(b)に示されるように、受信装置100からのリアルタイムモードが指定された映像配信要求(図3のステップS901)に対し、送信装置800では、モード不一致が判定される(図10のステップS1001)。この結果、送信装置800は、配信サーバの情報が付加された異常を示す要求応答を返信する(図10のステップS1002)。これを受けて、受信装置100は、モード不一致を検出することにより(図9のステップS903)、今度はサーバモードが指定された映像配信要求(図9のステップS905)を送信する。この結果、l送信装置800ではモード一致が判定される(図10のステップS1001)。そして、送信装置800は、配信サーバの情報が付加された正常を示す要求応答を返信する(図10のステップS1003)。これを受けて、受信装置100は、自装置の状態をサーバモードに設定する(図9のステップ907)。その後、送信装置800から受信装置100に映像ファイルが伝送される(図10のステップS404、図9のステップS307)。
【0080】
以上のようにして、受信装置と送信装置の第2の実施形態によれば、受信装置100から送信装置800に対して、受信装置100が期待する配信要求モードを、「RECEIVETYPE」情報によって明示的に通知することができる。
【0081】
以上説明しようにして、受信装置と送信装置の第1又は第2の実施形態によれば、監視用のリアルタイム映像配信装置とファイル配信サーバの混在環境において、各装置専用の受信装置を用意する必要がなくなり、コストダウンが可能となる。
【0082】
そして、上記各実施形態による受信装置により、配信元を意識せずにシームレスに映像受信を行うことが可能となる。
なお、上記各実施形態では、映像信号を対象とした例について説明したが、開示した技術は、映像信号以外にも、音声信号等の様々なメディア信号に対して適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
101 要求パケット生成部
102、108 要求パケット送信部
103 要求応答パケット受信部
104 要求応答解析部
105 モード判定部
106 フロー制御部
107 送信停止/開始要求パケット送信部107
109 データパケット受信部
110 パケット判定部
111 パケット受信バッファ
112 PCR制御部
113 VCXO
114 自走OSC
115 切替部
116 動画復号部
201 要求パケット受信部
202 要求パケット解析部
203 要求応答パケット送信部
204 動画送信部
205 自走OSC
206 PCR生成部
207 パケット送信バッファ
208 データパケット送信部
801 要求モード判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットネットワーク上での送信装置から受信装置へのメディア配信を切り替えるメディア配信切替え方法において、
前記受信装置から前記送信装置に前記メディア情報の配信を要求する要求パケットを送信し、
該要求パケットに応答して前記送信装置から前記受信装置に、該送信装置がリアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送のどちらの伝送を行う装置タイプであるかを示す装置タイプ情報を付加した要求応答パケットを返信し、
前記受信装置において、前記送信装置から受信した前記要求応答パケットに付加されている装置タイプ情報に基づいて、リアルタイム性伝送を行う動作モードと非リアルタイム性伝送を行う動作モードとを切り替えて受信動作を実行する、
ことを特徴とするメディア配信切替え方法。
【請求項2】
前記受信装置から前記送信装置に前記要求パケットを送信するときに、該要求パケットに該受信装置が期待する第1の動作モードを指定する配信要求モード情報を付加して送信し、
前記送信装置は、前記要求モードに付加されている配信要求モード情報と該送信装置の動作モードとが一致した場合に、正常を示す情報が付加された前記要求応答パケットを返信し、前記要求モードに付加されている配信要求モード情報と該送信装置の動作モードとが一致しない場合に、異常を示す情報が付加された前記要求応答パケットを返信し、
前記受信装置において、前記送信装置から受信した前記要求応答パケットに正常を示す情報が付加されているときに、該要求応答パケットに付加されている装置タイプ情報に対応する動作モードで受信動作を実行し、
前記受信装置において、前記送信装置から受信した前記要求応答パケットに異常を示す情報が付加されているときに、前記第1の動作モードとは異なる動作モードを指定する配信要求モード情報を付加した要求パケットを、前記受信装置から前記送信装置に再度送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のメディア配信切替え方法。
【請求項3】
パケットネットワーク上で送信装置から送信されるメディア情報を受信する受信装置において、
前記メディア情報の配信を要求する要求パケットを生成する要求パケット生成部と、
前記要求パケットを送信する要求パケット送信部と、
前記送信装置から前記要求パケットに対応する要求応答パケットを受信する要求応答パケット受信部と、
前記要求応答パケットに設定されている要求応答を解析する要求応答解析部と、
前記要求応答に付加され、前記送信装置がリアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送のどちらの伝送を行う装置タイプであるかを示す装置タイプ情報に基づいて、リアルタイム性伝送を行う動作モードと非リアルタイム性伝送を行う動作モードとを切り替えるモード判定部と、
リアルタイム性伝送を行う動作モードで前記メディア情報を受信する第1の受信部と、
非リアルタイム性伝送を行う動作モードで前記メディア情報を受信する第2の受信部と、
を含むことを特徴とする受信装置。
【請求項4】
パケットネットワーク上で受信装置にメディア情報を送信する送信装置において、
前記受信装置から前記メディア情報の配信を要求する要求パケットを受信する要求パケット受信部と、
前記要求パケットに設定されている要求を解析する要求パケット解析部と、
前記要求に応答して該受信装置に、自装置がリアルタイム性伝送と非リアルタイム性伝送のどちらの伝送を行う装置タイプであるかを示す装置タイプ情報を付加した要求応答パケットを返信する要求応答パケット送信部を含む、
ことを特徴とする送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図7】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−15020(P2011−15020A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155503(P2009−155503)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】