説明

モニタリングセンター計算機,モニタリングシステム

【課題】解決しようとする問題点は、手順のエラーの指示を簡単にすることである。
【解決手段】作業員により行われる作業のマニュアルをマニュアル作業データとして記録したデータベースと、作業員により行われた作業の状況である作業状況データ及び前記データベースのマニュアル作業データを対比する手順確認手段と、前記手順確認手段で対比された結果、一致しなかった場合は、一致しない作業についての作業場所に対応するモバイル装置を特定する作業場所確認手段と、前記一致しなかった場合に、前記モバイル装置へ手順エラー情報を送信する送信手段を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントの定期点検またはメンテナンスの現場から離れた場所から作業,補修判断を支援する遠隔メンテナンスシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
モバイル機器は、無線通信または局所ネットワークによる情報通信が可能である。また電子タグについては、既にプラントメンテナンスにおいて、軸受け状態確認システムや、原子力発電所のような管理区域の入出室管理システム等に、一部適用検討されつつある。
【0003】
実際のプラントでの点検又はメンテナンスでは、現場に検査指導員がメーカーまたは保守会社より派遣され、該指導員の判断のもと、実際の作業を実施する場合と、設備の運用者によって、直接機器交換や補修を実施する場合がある。
【0004】
しかしながら、昨今の景気動向による人員合理化や、地域政情不安等により、作業現場への指導員派遣や、設備運用者における熟練技術者の確保が困難な場合が多くなっており、作業指示を遠隔地より間接的に実施する必要性が大きくなってきている。
【0005】
一方、通信事情は世界的に改善されてはいるが、前述の政情不安定地域や、通信利用者が極めて少ない地域では、依然として衛星通信のような小容量通信のみ、実施可能である場合が多い。
【0006】
点検又はメンテナンス作業指示において、上記問題は作業工程に関して大きな障害である。具体的には、指示の作業手順が不明確であったり、想定外の事象が発生した場合、現場での即時判断が不可能であるなどの問題がある。
【0007】
更に、通信容量の不足や双方の使用言語の違いにより、双方向での意思疎通に多大な時間を要する場合もある。
【0008】
この改善策として、遠隔保守支援システムがあり、現場の保全員が、メンテナンス情報サーバあるいはテクニカルサポートセンターのサポート員から的確なメンテナンス情報を得て、復旧作業を行う技術が挙げられる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−91913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
解決しようとする問題点は、手順のエラーの指示を簡単にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、作業員により行われる作業のマニュアルをマニュアル作業データとして記録したデータベースと、作業員により行われた作業の状況である作業状況データ及び前記データベースのマニュアル作業データを対比する手順確認手段と、前記手順確認手段で対比された結果、一致しなかった場合は、一致しない作業についての作業場所に対応するモバイル装置を特定する作業場所確認手段と、前記一致しなかった場合に、前記モバイル装置へ手順エラー情報を送信する送信手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、手順のエラーの指示を簡単にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ガスタービン発電機への適用例を示した説明図である。
【図2】モニタリングPC5の通信環境概要を示した説明図である。
【図3】ネットワークベイ23の機能を示した説明図である。
【図4】モバイル装置12の内容例を示した説明図である。
【図5】ビジュアルマニュアル機能14の内容例を示した説明図である。
【図6】据付データベース48の内容例を示した説明図である。
【図7】試運転データベース49の内容例を示した説明図である。
【図8】メンテナンスデータベース50の内容例を示した説明図である。
【図9】センターPC9の内容例を示した説明図である。
【図10】3D−CADマッチング機能19の内容例を示した説明図である。
【図11】部位毎差異判別機能81の内容例を示した説明図である。
【図12】部位毎差異判別機能81の出力情報例を示した説明図である。
【図13】主要部位許容差異データベース82の内容例を示した説明図である。
【図14】ビジュアルマニュアル機能14の内容例を示した説明図である。
【図15】センターPC9が作業項目入力機能98を有する説明図である。
【図16】モニタリングPC5が作業項目入力機能98を有する説明図である。
【図17】図15のセンターPC9の機能をモニタリングPC5が有する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
遠隔地に設置された設備の据付又はメンテナンスに対する指示情報を、モバイル機器やIT技術を応用することによって、直接作業現場に提供するシステムを実現する。
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明装置のガスタービン発電機1への適用例であって、対象設備の運転制御装置の入出力プロセス値情報及び制御信号情報を定期的に集録するモニタリングPC5と、該装置と局所ネットワークを構成する複数個のモバイル装置12と、該モバイル装置に接続可能な画像取り込み装置13と、前記モニタリングPC5に収録された情報を公衆回線7経由にて監視するモニタリングセンター4に設置したセンターPC9で構成している。
【0016】
次に、図1を用いて、本実施例での運転制御及びメンテナンスそれぞれの情報の流れを説明する。
【0017】
ガスタービン発電機1を制御する運転用制御装置2の入出力情報(例えば、監視若しくは制御用プロセス値,制御用デジタル信号又は試運転時特殊計測値等)は、HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)3の、外部出力端子を介し、モニタリングPC5に入力される。
【0018】
入力された信号は、予め設定された閾値により、傾向及び警報発生範囲を逸脱するかどうかを判別された後、送受信装置6により、公衆回線7を介し、送受信装置8により、モニタリングセンター4のセンターPC9に送信される。
【0019】
一方、据付またはメンテナンスを行う作業者は、予め設置されている構内LAN10の複数箇所に設置された通信モデム11に、携帯したモバイル装置12を接続し、該モバイル装置12に内包した電子タグ15の読取機能(図4の記号43にて後述)により、前記ガスタービン発電機1の各所に設置された、電子タグ15の情報を受信する。前記モバイル装置12には、さらに前記ガスタービン発電機1の画像および周辺音声を記録及び伝達する画像取り込み装置13が接続されており、該画像取り込み装置13からの情報も合せて前記通信モデム11及び構内LAN10を介し、前記モニタリングPC5へ伝達する。該電子タグ15の情報又は画像取り込み装置13からの情報の信号は、前述の送受信装置6,8及び公衆回線7を介し、前記センターPC9に送信される。尚、電子タグ15の情報又は画像取り込み装置13からの情報は、モバイル装置12に記憶させる様にしても良い。
【0020】
該センターPC9では、送信されたデジタル画像データ16と、予め準備された対象プラントの3Dデジタル画像データベース20の情報と、3D−CADマッチング機能19により組合され、画像表示画面に表示される。画像指示機能17は、画像表示画面を指示して、メンテナンスに必要な情報を得ることができる。また、画像指示機能17には、対象プラントのリアルタイム画像表示機能18が内包されており、作業状況を確認しながら指示をすることが可能となっている。さらに、該画像指示機能17には、作業ナビゲーション指示機能21、及び画像計測機能22が内包されている。該作業ナビゲーション指示機能21には、対象部位の分解又は組立手順情報が内包されており、前記画像計測機能22には、前記画像指示機能17にて、例えば2本の配管のクリアランスを選択し、計測できる機能を有している。計測は、同じ画像内にある基準となる長さとの対比等により行うことができる。前述の種々の機能により得られた情報と、作業上有益な情報を、前記画像指示機能17の画面上に上書きし、前述の通信手段を介し、モバイル装置12に伝達する。伝達された情報により、前記電子タグ15は、例えば定期的な点検や補修実施時には、前記モバイル装置に入力した点検又は補修履歴情報を、アップデートする機能により、点検又は検査の人為的なもれを無くすことができる。
【0021】
画像指示機能17は、上述した画像表示画面を指示してメンテナンスに必要な情報を得る際に、寸法差異が予め設定された許容範囲を逸脱する箇所を選定し、該当箇所を選定すると同時に、メンテナンスに必要な情報を得ることができる。該情報とは、例えばガスタービン翼部分では酸化による減肉暑さ,軸受け部分で磨耗による肉厚,燃焼器高温部分では高温腐食による肉厚等の数値を言う。
【0022】
さらに、前記モバイル装置12,モニタリングPC5とセンターPC9の表示機能において、相互の表示画面を同じとする機能、もしくはお互いの表示情報を共有化する機能をもち、例えば一方の着目点(カーソル)情報を変化すると、他方のカーソルの情報を変化させる機能を有し、同座標に移動させることができる。
【0023】
以下、図1に示した各要素について、詳細な内容説明を図2から図9を用いて記述する。
【0024】
図2は、モニタリングPC5の通信環境を示している。前記制御装置2の信号は、前記HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)3のインターフェイスよりネットワークベイ23に伝達される。一方、前記モバイル装置12からの信号も、前記ネットワークベイ23に伝達される。該ネットワークベイ23により、種々の信号が整理され、前記モニタリングPC5に伝達される。該PC5では、据付又はメンテナンス作業の場合には、画像又は音声データを、試運転作業の場合には、運転データ信号をセキュリティ装置24を介し、前記公衆回線7に送信する。逆に、前記モニタリングセンター4からの信号は、前記セキュリティ装置24によって、認証された相手からの信号であることを確認後、前記モニタリングPC5に伝達される。該信号は、据付又はメンテナンス又は試運転各々の作業状態に合わせ、必要となる情報を、前記ネットワークベイを介し、前記モバイル装置12へ配信する。
【0025】
PC5では、上述した試運転作業の場合には、運転データ信号の他、音声データもセキュリティ装置24を介し、前記公衆回線7に送信することができる。
【0026】
図3は、図2中のネットワークベイ23の機能を示している。前記HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)3からのプロセスデータと制御データ、及びモバイル装置12からの画像データ,音声データと、電子メールは、切替器25を介し、データ分配器27へ伝達される。前記切替器25には、外部選択機能より作業フェーズである(据付又は試運転又はメンテナンス)作業フェーズ信号26が入力され、試運転の場合には、第一次診断機能28へ、据付又はメンテナンスの場合には、画像,音声又はメールデータ等の履歴管理機能31へ伝達される。前記第一次診断機能28では、伝達されたデータを蓄えるプロセス又は制御データ記録装置30が付加されている。該データをもとに、対象プラントの運転状態の健全性と、試運転時に調整が必要となる緒設定条件に対する運転計画値と実測値との差異を認識し、調整すべき項目を選択し、表示機能29へ伝達した後、前記セキュリティ装置24へ伝送する。一方、前記画像,音声又はメールデータ履歴管理機能31では、伝達されたデータを蓄える画像,音声又はメールデータ記録装置33が付加されている。該データは、さらにサーバ機能32へ伝達され、前記セキュリティ装置24へ伝送される。
【0027】
図4は、モバイル装置12の内容を示している。前記画像取り込み装置13と該装置に付属または別途接続された音声取り込み装置34からの情報は、記憶装置35に格納される。該記憶装置35の格納データは、画像フィッティング機能38と、前記モニタリングPC5に伝達される。
【0028】
さらに、画像書込み機能36によって入力されるメモランダム情報や指示情報は、画像レイア上書き機能37と処理履歴アップデート機能45に伝達される。該上書き機能37のデータは、前記画像フィッティング機能38に伝達され、前記画像取り込み装置13からの情報へ組み込まれた後、表示機能39によって、画像上に種々の情報を上書きしたものが表示される。同時に、前記上書き機能37のデータは、前記モニタリングPC5に伝達される。前記処理履歴アップデート機能45の履歴情報は、後述電子タグ取り込み又は上書き機能43へ伝達される。
【0029】
電子タグ15のアップデートする機能は、自己の記憶された情報をモバイル装置12に入力した情報へ更新するものである。例えば、定期的な点検や、補修実施時に、モバイル端末を持ったメンテナンス作業者が電子タグの近くに来た際に、電子タグからモバイル端末へ更新したい情報を特定して要求し、モバイル端末から送信された情報を受信し、記憶された古い情報を更新する。または、受信した情報を追加する等、受信した情報を用いて、点検又は補修した履歴の情報として古い情報を更新する。
【0030】
電子メール情報については、メール書込み機能40によって情報分作成後、メール保存機能41へ伝達される。該保存機能41には、前記モニタリングセンター4からの送信メールが、前記モニタリングPC5を介して保存されており、必要に応じて前記表示機能39に開示することができる。
【0031】
さらに、前記モニタリングセンター4からの作業指示信号は、前記モニタリングPC5を介し、ビジュアルマニュアルデータベース42の出力を指示する。この出力信号の選択は、以下の方法にて実施する。前記電子タグ15からのプラント情報を、前記電子タグ取り込み又は上書き機能43にて読み取った後、マニュアル栞機能44へ伝達される。電子タグからの情報とは、例えば前記電子タグ15の設置場所,対象となる部位又は作業来歴等の情報である。マニュアル栞機能44は、前記ビジュアルマニュアルデータベース42中より、作業に必要となる情報を選択し、抽出する。該抽出された情報は、前記表示機能39にて開示される。
【0032】
図5は、ビジュアルマニュアル機能14の内容選択機能を示している。作業フェーズ(据付又はメンテナンス又は試運転)による選択信号46により、選択機能47の出力を、予め準備された据付データベース48,試運転データベース49、及びメンテナンスデータベース50の情報に切替える。選択信号46は手入力又はネットワークベイ23の作業フェーズ信号26等を用いることができる。
【0033】
該出力は、画面選択機能51に伝達される。該選択機能51は、手動にて選択するための外部選択機能52、及び前記マニュアル栞機能44の信号によって、前記表示機能39への出力信号を選択することができる。
【0034】
さらに、前記制御装置2からの情報により、前記モニタリングPC5に内包された診断機能により、不具合発生部位を特定する。該診断機能では、予め対象発電機のプロセス状態計測信号の傾向監視により、例えば排気温度上昇と同時に高温部材メタル温度上昇している場合は、燃焼異常発生中であり、かつ圧縮機出口温度又は圧力が正常の場合には、燃焼器のノズルまたは燃料系統に不具合が発生している可能性が高いという情報を提示し、対象となる部位、例えば燃料制御弁や制御装置の制御ロジック設定値の調査、および高温ガス発生によるダメージ調査のため、燃焼器内筒,トランジションピースおよび膨張タービンノズルやバケットの調査指示とその方法を記憶装置から検索し、表示する。該診断は、特に前記センターPC9においても、同様な診断機能を有し、さらに詳細な検討を要する場合には、設計またや品質保証部門のエンジニアがデータを評価し、該センターPC9に付加したメール機能により、評価結果を送信することで指示を直接与えることができる。
【0035】
以下、各データベースの内容例について説明する。
【0036】
図6は、据付データベース48のマニュアルの内容例を示している。第一画面には、対象部位の取付手順53の動画、又は展開図が表示される。該表示展開図中の各要素の取付部分を選択すると、配管または配線の接続手順54が表示される。さらに、接続するための、例えば「M10スパナ,ハンマーを2本使用」等の使用工具種類及び員数55が表示され、同時に接続するための、例えば「M10ボルト,ワッシャー,ナットを4セット使用」等の必要部品種類及び員数56が表示される。更に、組込完了の判断基準となるズレ又はクリアランス等の管理数値57が表示される。
【0037】
これらの表示は、作業優先度が予め設定されている。例えば、作業工数の多いものや、工数は少ないが取り付けに注意を要するものを優先し、取り付け後に再度取り外すというような後戻り作業が発生しない順番に、番号を表示すると同時に、選択ミスがないように間違った部位を選択した場合や、同じ作業を選択した場合には、表示しないか警告文を提示する。
【0038】
図7は、試運転データベース49のマニュアルの内容例を示している。まず、運転フェーズ選択機能58によって、例えば起動,回転速度昇速,発電併入,負荷上昇若しくは下降,定格負荷,負荷遮断,負荷を急速に低下するランバック又は負荷が瞬時になくなるトリップ等に設定する。該設定信号は、設定ガイダンスデータベース59に伝達され、各運転フェーズ毎に、制御設定値及び燃料弁サーボゲイン等のハードウエア設定値の調整指針情報を、比較機能60に出力する。ここで、各運転フェーズに対応する設定項目例は、以下となる。
【0039】
(起動)では、プラント内ガス流路内の残留ガスを外部に放出するためのパージ運転と、燃料投入して点火した後に熱負荷を低減するため機器を暖める点火及び暖機調整。
【0040】
(昇速)では、起動して圧縮機サージングや回転体の共振を回避するため回転数加速度を調整し、タービンが自律運転可能となるまで電動機または原動機で回転数を制御するトルクコンバータの設定値調整。
【0041】
(併入)では、回転数が目標に達した後に電力系統と同期させる揃速調整や、同期と同時に遮断機の開閉器の調整。
【0042】
(負荷上昇又は下降)では、燃料を増加又は減少させながら安定に運転するための燃料や大気条件等のバイアス調整、及び燃料切替タイミングや回転数制御のためのガバナ設定を調整。
【0043】
(定格)では、燃料や大気条件等のバイアス調整や、燃焼安定を支配する燃料と空気の質量比調整と、排気温度による燃焼温度推測制御のための排気温度制御線調整。
【0044】
(負荷遮断)では、燃料を急速に絞り込んだ場合に火炎を安定するための燃料切替調整と、火炎喪失の限界である最低燃料量調整。
【0045】
(ランバック)では、負荷を急速に低下する過程での燃焼安定を保持するための燃空比調整と、前述最低燃料量調整。
【0046】
(トリップ)では、急速な負荷低下に伴う回転数上昇を抑える燃料弁調整と、負荷に応じた燃料過投入による排気温度(即ち燃焼温度)急上昇を抑える排気温度調整等があげられる。
【0047】
前記比較機能60には、前記制御装置2からのプロセス値計測信号が入力されており、該比較信号は、判別器62に伝達され、予め計画された緒数値との差異が大きい場合は、再度前記ガイダンスデータベース59に戻り、設定値調整を繰り返す。一方、前記差異が許容範囲となった場合は、前記表示機能により、調整結果情報を提示することができる。
【0048】
また、試運転支援を選択すると自動的に、前記モバイル装置12の音声データ収録が設定されるようになっており、オンサイトの状況音データを自動的に採集する。
【0049】
図8は、メンテナンスデータベース50のマニュアルの内容例を示している。まず、部位選択機能63によって、対象とする部位を選別する。例えば、大分類として、主機又は補機又はユティリティ機器とする。中分類は、主機ではタービン又はボイラ又は発電機等であり、補機ではトルクコンバータ又は潤滑油ポンプ又は給水ポンプ等であり、ユティリティでは又は水処理装置又は冷却塔等である。さらに、小分類は、燃焼器又はタービン又は圧縮機等である。例として、主機,タービン及び燃焼器の流れを図示している。前記選択機能63からの情報は、メンテナンスガイダンスデータベース64に伝達される。該データベース64には、対象部位の名称及び場所,構成要素等の情報を含んだ分解又は組立手順65,対象部位の組込み時に基準となる組立時クリアランス又は許容偏差管理値66,劣化や損傷状態の使用限界を指示した部品交換判定基準値67,具体的な交換部位指示68が設定されている。該データベース64にて選択された情報は、前記表示機能39にて開示される。
【0050】
図9は、センターPC9の内容例を示している。前記送受信装置8からの画像、及び音声データは、それぞれ画像データ組合せ機能69と、リアルタイム通信処理機能71に伝達される。前記画像データ組合せ機能69の出力は、前記3D−CADマッチング機能19へ伝送される。
【0051】
マッチング機能19には、前記3Dデジタル画像データベース20が付加されており、前記組合せ機能69からの情報とマッチングされた後、前記画像計測機能22と信号切替機能70へ出力される。前記画像データ組合せ機能69では、対象部位の複数方向からの撮像情報を、任意の座標上に重ね合せることにより、3D座標上の仮想座標を各映像端面につけ、線又は面又はコーナー夫々の属性データを付加して組合せる機能を内包している。前記マッチング機能19では、前述3Dデジタル画像データベース20に予め記録されたデータから、対象部位情報と基準となる座標または線又は面又はコーナー情報を元に、前記画像データ組合せ機能69からの座標情報での同一部分と重ねる機能を内包している。
【0052】
画像計測機能22では、対象部位の寸法を表示画面上にて計測し、計測結果を計測データ保管及び管理機能72並びに前記切替機能70へ出力する。一方、前記音声データは、前記画像データと共にリアルタイム通信処理機能71へ伝達され、該処理機能71より前記切替機能70へ伝送される。
【0053】
切替機能70は、前記リアルタイム画像表示機能18と送信情報処理機能77へ伝達される。
【0054】
リアルタイム画像表示機能18では、前記切替機能70によって選択された情報を表示する。例えば、対象プラントの3D−CADマッチング機能19を選択した場合は、既に準備された3D−CAD情報と組合された画像が表示され、実際の現場画面と設計情報との差異や部品属性データを開示することができる。例えば、前記画像計測機能22を選択した場合は、前記計測データ保管及び管理機能72の情報が表示され、実際の現場設置機器の位置情報属性データを開示することができる。例えば、前記リアルタイム通信処理機能71を選択した場合は、現在の現場状況を確認することができる。該リアルタイム通信処理機能71は、特に一方向通信ではなく、双方向通信が可能であって、前記モニタリングセンター4と、対象現場と情報を共有化したネットミーティングを可能とする。
【0055】
さらに、試運転時には、前述のオンサイト状況音データを自動的に受信し、前記計測データ保管及び管理機能72に蓄積された正常時オンサイト状況音データと、異なる周波数を持つ音が発生した場合には、自動的に警報情報を出力する。
【0056】
このリアルタイム画像表示機能18に表示する内容は、送信情報処理機能77により、送受信装置8を介してモニタリングPC5又はモバイル装置12へ送信される。監視対象設備の画像情報とCAD情報を合わせ、組合された画像を送信することにより、作業者に設計情報との差異を開示することで適切な指示ができる。
【0057】
さらに、前記電子タグデータを作業内容選択機能74に伝達し、予め設定された前記作業ナビゲーション指示機能21からの情報を選択又は抽出し、書込みデータ添付機能75へ伝達する。
【0058】
該添付機能75へは、画像書込み機能76が付加されており、作業上必要となる情報を上書きし、該情報の画面上位置データのみを前記送信情報処理機能77へ伝達する。該送信情報処理機能77は、前記送受信装置8を介し、対象現場へと作業支援情報を伝達する。
【0059】
尚、作業ナビゲーション指示機能21からの情報だけでなく、画像計測機能22からの情報等、作業に必要となるメンテナンス情報を電子タグの情報により抽出し、送信することもできる。抽出は、予めそれらを対応付けるか、監視対象部の情報等で対応付けることにより行うことができる。
【0060】
図10は、3D−CADマッチング機能19の内容例を示している。前記画像データ組合せ機能69からの信号と、前記3D画像データベース20からの信号は、座標認識機能79によって同一座標上に合致するよう調整された後、重ね合わせ機能80によって、各々の画像を重複させる。該重ね合わせ機能80では、前記画像取り込み装置13の撮影方法情報として、撮影した方向・距離・縮尺信号を受信し、前記3D画像データベース20内の仮想空間上に、撮影点座標を一致させて3D−CAD上の対象部位表面上に重ね合わせる処理を実施する。該重複情報は、部位毎差異判別機能81へ伝達される。該部位毎差異判別機能81には、同時に主要部位許容差異データベース82からの情報が入力されており、差異が許容範囲を逸脱し、メンテナンスが必要と判断される部位情報を、前記送信情報処理機能77へ伝達する。
【0061】
図11は、前記部位毎差異判別機能81の内容例を示している。前記重ね合わせ機能80からの情報は、対象機器全体画像認識機能83により、例えばガスタービン発電機の場合は、ガスタービン全体を示す3D−CADデータと画像データとが重ね合わされた3Dデータを作成し、許容外機器座標認識機能84へ伝達される。該機能84へは、前記主要部位許容差異データベース82からの情報も入力されており、それら2つの情報をもとに、変形や劣化による外形変化値が許容値を逸脱した部位を認識し、前記3Dデータ上に設定する。該信号は、部位座標認識機能85へ伝達され、該当部位を表示する信号を発生させた後、局所部位拡大指示機能86へ伝達される。該機能86では、前記画像データ上の対象部分を拡大した情報を生成して、撮影手順制御機能87へ伝達する。該機能87では、例えば、前記画像取り込み装置13に、撮影方向調整装置が設置されている場合には、該当装置の方向指示制御信号を、ない場合は、前記モバイル装置12画面上に対象部位の撮影方法を表示する信号を、前記送信情報処理機能77へ伝達する。
【0062】
図12は、前記部位毎差異判別機能81の出力情報例を示している。第一の画面例である機器全体表示機能88には、対象機器全体画像データ表示機能89と対象機器CAD表示機能90がある。さらに、該二つの画像を重複し、かつ差異部分を強調した差異位置開示情報付き画像/CAD組合せ表示機能91がある。第二の画面例である局所画像撮影制御情報開示機能92には、前記局所部位拡大指示機能86からの信号を表示する判定部位拡大画像表示機能93があり、前記画像取り込み装置13での撮影手順、例えば「対象部位水平基準より角度φXXX°,距離XXY(mm)の位置から撮影」との情報を提示する
。例えば、該画像取り込み装置13に調整機能が付随している場合は、「水平方向α°,垂直方向β°,フォーカスγ」のような制御信号を伝達する。
【0063】
図13は、前記主要部位許容差異データベース82の内容例を示している。例えば、軸受け許容磨耗厚さ94には、任意の回転軸軸受けでの軸受け側磨耗許容値、及び回転軸側磨耗許容値を指示する機能をもっている。例えば、翼許容減肉厚さ95には、タービン動翼先端部で発生しやすい高温ガスによる酸化減肉許容値を指示する機能を持っている。例えば、ガスタービン燃焼ガスをタービンに導入するトランジションピース許容損傷厚さ96には、燃焼ガスによる損傷許容値を指示する機能を持っている。例えば、センサー部断線97には、温度あるいは圧力センサーの全ての信号線配置情報を、CAD上データとして持っている。これらの情報をもとに、前記差異判別機能81では、補修・交換が必要な部位を選択し、該情報を前記センターPC9への送信情報に内包することが可能となる。
【0064】
図14は、ビジュアルマニュアル機能14と手順エラー提供機能の内容例を示している。各データベースはセンター側と設備側のどちらにあっても良く、両方にあっても良い。
モバイル装置12は選択機能47,選択機能51,作業項目入力機能98,表示機能39を有する。センターPC9は、手順確認機能99,判定器100,作業場所特定機能101,手順エラー作業情報選択機能102を有する。作業項目入力機能98は、モバイル装置12から入力する場合、センターPC9から入力する場合、モニタリングPC5から入力する場合の複数の例が挙げられる。
【0065】
作業フェーズ(据付又はメンテナンス又は試運転)による選択信号46により、選択機能47の出力を、予め準備された据付データベース48,試運転データベース49、及びメンテナンスデータベース50の情報に切替える。
【0066】
該選択機能47の出力は、画面選択機能51および手順確認機能99に伝達される。該選択機能51からの情報は、作業項目入力機能98および前記表示機能39へ伝達される。該作業項目入力機能98では、実際に作業者または監督者が作業項目に沿って工程を確認し、前記モバイル装置12にて入力する。作業項目入力機能98は、センターPC9に備えられ、前記画像取り込み装置13からの情報により作業者の動作を確認して入力する機能を有する場合もありこれは図15で後述する。
【0067】
該機能98の情報は、手順確認機能99へ伝達され、前記選択機能47の情報とともに、実作業とマニュアル手順とを対比により照合を実施し、判定器100に伝達される。判定器100では、マニュアル通りの作業進捗であれば、「good」判定により、前記表示機能39に確認情報が伝達される。一方、マニュアル通りの作業が実施されていない場合や、作業結果が不適切であった場合には、「No Good 」判定により、作業場所特定機能101へ伝達される。マニュアル手順との対比は、モバイル装置12から作業項目を完了した旨の入力に基づいて、この作業項目の識別信号を送信し、この識別信号を受信したセンターPC9はマニュアルの作業項目との一致を比較する。連続した作業手順の場合は、受信した順序通りに一致を比較する。マニュアルの順序通りに作業項目の識別信号を受信しなかった場合は、不一致となる。遠隔での対比を行うので、モバイル装置12から送信される作業項目の識別信号に時間情報をつけると手順対比の精度を向上させることができる。
【0068】
作業場所特定機能101へは、前記モバイル装置12のアドレス情報が入力されており、送付された情報元のモバイル装置12を特定する。さらに、前記作業場所特定機能101の信号は、手順エラー作業情報選択機能102に伝達される。作業場所特定機能101は、一つのモバイル装置12を用いて複数のモバイル装置12を用いない場合には、省略することができる。また、作業場所を特定する方法としては複数あり、一つは後述する手順エラー作業情報選択機能102によりエラーが抽出された受信データは、エラーが抽出された場所から送信されたものであるとして受信データのアドレスを特定する。他の特定する方法としては、前記モバイル装置12のアドレス情報と作業場所との対応を記録した作業場所データを有し、後述する手順エラー作業情報選択機能102の結果から、作業場所を抽出し、その作業場所に対応するアドレス情報を特定することができる。
【0069】
手順エラー作業情報選択機能102には、前記手順確認機能99からの情報も入力されており、作業工程中の不具合発生項目を選択し、前記表示機能39へ伝達する。該伝達情報とは、例えば、図中手順エラー情報例103に示すような、「警報(Warning!)」「不具合発生工程(Step 00x)」「エラー回復情報(See Manual No.1.1.1)」等である。
【0070】
このエラー回復情報は、手順エラーを回復させるための情報であり、作業のマニュアル手順とは異なるエラー回復の手順を示したマニュアルを別途データベースに用意する。エラー情報とともにエラー回復情報を送信することで、エラーの手順と場所を特定して、手順エラーの作業員に手順を回復させる作業手順を提示できる。また、エラー回復情報は複数選択できる。エラー回復情報の一つは、手順エラーとなったマニュアル手順に対応して予め用意されたエラー回復情報であり、他の一つは、手順エラーとなった際のモバイル装置12から送信された手順に対応して予め用意されたエラー回復情報である。
【0071】
エラー回復情報を表示機能39へ表示させた後は、手動又は自動的にエラー回復情報を表示し、再度作業項目入力機能98へ戻り作業項目の入力を受け付け、手順確認機能99でエラー回復情報の手順と入力された手順が確認され、判定器100で「good」判定となるまで繰り返される。例えば、ステップA→B→C→Dの順で行う作業について、ステップA→B→Dと行ってしまった場合、判定器100で「No good 」判定となり、手順エラ
ー情報103として、マニュアルNo.1.1.2を表示し、このマニュアルNo.1.1.2には一つ前の手順であるステップBに戻ることと、行ったステップDの作業を戻す為の作業
内容が含まれている。この手順エラー情報103で正しい作業が行われ、判定器100で「good」判定となった場合、元の作業Bに戻れたので、作業項目入力機能98でステップC→Dの入力される待ち状態となる。
【0072】
この様に、複数のモバイル装置12は、データベースのマニュアル作業データを表示する表示手段39と、作業員により行われた作業の状況である作業状況データを入力する作業項目入力機能98を有し、モニタリングPC5は、モバイル装置の一つからの作業状況データを受信する受信手段と、作業状況データをモニタリングセンター計算機へ送信する送信手段を有し、センターPC9は、複数のモバイル装置の一つで入力された作業状況データ及びデータベースのマニュアル作業データを対比する手順確認機能99と、手順確認機能で対比された結果、一致しなかった場合は、一致しない作業についての作業場所に対応するモバイル装置を特定する作業場所特定機能101と、一致しなかった場合に、前記モバイル装置へ手順エラー情報を送信する送信手段を有するモニタリングシステムにより、手順のエラーの指示を簡単にできる。また、モバイル装置を複数有し、モニタリングセンター計算機が、手順確認手段で対比された結果、一致しなかった場合は、一致しない作業についての作業場所に対応するモバイル装置を特定することにより、広範囲な作業場において手順を指示する必要がある相手へ必要な情報を提供できる。また、作業を監視する監視員により手順を入力しないので、全体の作業を把握する必要がなく、監視漏れによるエラーを排除することができる。
【0073】
図15は、センターPC9が作業項目入力機能98を有している例である。図14と同じ部分の説明は省略する。複数のモバイル装置12は、データベースのマニュアル作業データを表示する表示手段39を有し、モニタリングPC5は、監視対象設備の画像を取り込む画像取り込み装置13を有し、取り込んだ画像を送信し、センターPC9は、画像を受信する手段と、作業員により行われた作業の状況である作業状況データを入力する作業項目入力機能98を有しているシステムである。
【0074】
画像取り込み装置13からの画像情報により設備側の作業員の動作を確認して、センター側の作業員が入力する作業状況データを作業項目入力機能98で受け付ける。この様に、現場でのモバイル装置12から作業状況データを入力する必要が無いので、現場作業員の入力ミスによる手順エラーを排除でき、広範囲な作業場において手順を指示する必要がある相手へ必要な情報を提供できる。
【0075】
図16は、モニタリングPC5が作業項目入力機能98を有している例である。図14と同じ部分の説明は省略する。設備側の作業監督者が、設備側の作業員の動作を確認して入力し、作業状況データをモニタリングPC5の作業項目入力機能98で受け付ける。
【0076】
図17は、図15のセンターPC9の機能をモニタリングPC5が有する例である。図14と同じ部分の説明は省略する。このモニタリングシステムでは、現地においても手順エラーを確認することができる。
【0077】
以上の実施形態により、発電プラントでの据付,試運転又はメンテナンス作業を、遠隔地に設けられたモニタリングセンターから、画像,音声,電子メール及び設計データを用いて支援することができる。
【0078】
これにより、例えば、作業者と支持者との母国語が異なっていた場合でも、スムーズに双方向の意思疎通が可能となる。
【0079】
また、対象設備の運転制御装置の入出力プロセス値情報、及び制御信号情報を定期的に集録するモニタリング装置と、該装置と局所ネットワークを構成する複数個のモバイル装置と、該モバイル装置に接続可能な画像又は音声入出力装置と、前記モニタリング装置に収録された情報を公衆回線経由にて監視するモニタリングサーバ装置で構成するシステムによって、リアルタイムに作業指示を伝達することができる。
【0080】
また、検査対象部位のメンテナンス情報(例えば、部品図面,補修来歴,分解又は組立手順等のビジュアルマニュアル)を自動的に表示する機能と、対象部位及び部品の組立又は交換許容値(例えば、クリアランス,磨耗量等)を表示する機能と、対象とする部位の健全性を評価するための前記プロセス値情報の許容範囲表示機能と、ディジタル画像取込機能と、該機能で取得した情報上に付加情報(例えば、手書きメモランダムや、スケッチ情報等)を記録する機能のいずれかにより、作業現場から離れることなく必要な作業情報を得ることができる。
【0081】
また、メンテナンス情報の自動表示機能は、予め対象設備の必要箇所に設置した記録機能付電子タグからの信号を、無線通信にて受信し、対応する情報を選択及び開示する機能により、対象機器に必要な作業情報を、検索する必要なく得ることができる。
【0082】
また、電子タグは、例えば定期的な点検や補修実施時には、前記モバイル装置に入力した点検又は補修履歴情報を、アップデートする機能により、点検又は検査の人為的なもれを無くすことができる。
【0083】
また、モバイル装置とモニタリングサーバPCとセンターPCの表示機能において、双方の表示画面を同じとする機能、もしくはお互いの表示情報を共有化する機能をもち、例えば一方の着目点(カーソル)情報を変化すると、他方のカーソルも同座標に移動する機能により、双方の情報を共有化することができ、意思疎通の明確化を図れる。
【0084】
また、カーソル位置変化情報のみを通信する機能により、通信容量が小さい回線を使用する場合に、通信速度の高速化を図れる。
【0085】
尚、上記実施例では、モバイル装置12はモニタリングPC5を経由してモニタリングセンター4のセンターPC9と通信していたが、直接通信する構成とすることもできる。
【0086】
また、モニタリングPC5の機能をモバイル装置12に持たせて、センターPC9と直接通信する構成とすることもできる。
【0087】
また、監視対象設備の画像情報をモニタリングPC5へ記憶させるだけでなく、モバイル装置12に記憶させる様、データベースを持たせる構成とすることもできる。
【0088】
モニタリングPC5,センターPC9及びモバイル装置12等の有する機能は、その機能を有するプログラムをコンピュータに読み込ませることにより使用することができる。また、その機能を有するプログラムを記録媒体に記録し、それをコンピュータに読み込ませることにより使用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
遠隔地での作業を、画像,音声,メール又は設計データ等を用いて支援するに適したシステムの提案であり、発電設備のみならず、製造プラント,化学プラント等の据付又は試運転と日々のメンテナンス業務が付帯する設備への作業支援にも適用できる。
【符号の説明】
【0090】
1…ガスタービン発電機、2…制御装置、3…HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)、4…モニタリングセンター、5…モニタリングPC、6,8…送受信装置、7…公衆回線、9…センターPC、10…構内LAN、11…通信モデム、12…モバイル装置、13…画像取り込み装置、14…ビジュアルマニュアル機能、15…電子タグ、16…デジタル画像データ、17…画像指示機能、18…リアルタイム画像表示機能、19…3D−CADマッチング機能、20…3Dデジタル画像データベース、21…作業ナビゲーション指示機能、22…画像計測機能、23…ネットワークベイ、24…セキュリティ装置、25…切替器、26…作業フェーズ信号、27…データ分配器、28…第一次診断機能、29,39…表示機能、30…プロセス又は制御データ記録装置、31…画像,音声又はメールデータ履歴管理機能、32…サーバ機能、33…画像,音声又はメールデータ記録装置、34…音声取り込み装置、35…記憶装置、36,76…画像書込み機能、37…画像レイア上書き機能、38…画像フィッティング機能、40…メール書込み機能、41…メール保存機能、42…ビジュアルマニュアルデータベース、43…電子タグ取込又は上書き機能、44…マニュアル栞機能、45…処理履歴アップデート機能、46…選択信号、47…選択機能、48…据付データベース、49…試運転データベース、50…メンテナンスデータベース、51…画面選択機能、52…外部選択機能、53…取付手順、54…接続手順、55…使用工具種類及び員数、56…必要部品種類及び員数、57…クリアランス等の管理数値、58…運転フェーズ選択機能、59…設定ガイダンスデータベース、60…比較機能、61…プロセス又は制御データ、62…判別器、63…部位選択機能、64…メンテナンスガイダンスデータベース、65…分解又は組立手順、66…組立時クリアランス又は許容偏差管理値、67…部品交換判定基準値、68…交換部位指示、69…画像データ組合せ機能、70…信号切替機能、71…リアルタイム通信処理機能、72…計測データ保管及び管理機能、73…一時保管データベース、74…作業内容選択機能、75…書込みデータ添付機能、77…送信情報処理機能、79…座標認識機能、80…重ね合わせ機能、81…部位毎差異判別機能、82…主要部位許容差異データベース、83…対象機器全体画像認識機能、84…許容外機器座標認識機能、85…部位座標認識機能、86…局所部位拡大指示機能、87…撮影手順制御機能、88…機器全体表示機能、89…対象機器全体画像データ表示機能、90…対象機器CAD表示機能、91…差異位置開示情報付き画像/CAD組合せ表示機能、92…局所画像撮影制御情報開示機能、93…判定部位拡大画像表示機能、94…軸受け許容磨耗厚さ、95…翼許容減肉厚さ、96…トランジションピース許容損傷厚さ、97…センサー部断線、98…作業項目入力機能、99…手順確認機能、100…判定器、101…作業場所特定機能、102…手順エラー作業情報選択機能、103…手順エラー情報例。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業員により行われる作業のマニュアルをマニュアル作業データとして記録したデータベースと、
作業員により行われた作業の状況である作業状況データ及び前記データベースのマニュアル作業データを対比する手順確認手段と、
前記手順確認手段で対比された結果、一致しなかった場合は、一致しない作業についての作業場所に対応するモバイル装置を特定する作業場所確認手段と、
前記一致しなかった場合に、前記モバイル装置へ手順エラー情報を送信する送信手段を有することを特徴とするモニタリングセンター計算機。
【請求項2】
請求項1に記載のモニタリングセンター計算機において、
前記監視対象設備を画像で監視した情報を受信する手段と、
作業員により行われた作業の状況である作業状況データを入力する作業項目入力手段を有することを特徴とするモニタリングセンター計算機。
【請求項3】
請求項1または2に記載のモニタリングセンター計算機において、
前記手順確認手段で用いる作業状況データを、前記モバイル装置の一つから受信する受信手段を有することを特徴とするモニタリングセンター計算機。
【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載のモニタリングセンター計算機において、
前記送信手段は、手順エラーを回復させるための情報を送信する送信手段であることを特徴とするモニタリングセンター計算機。
【請求項5】
監視対象設備を監視するモニタリング計算機と、前記モニタリング計算機の有する情報を通信回線経由にて監視し、前記モニタリング計算機へ情報を送信するモニタリングセンター計算機と、前記モニタリング計算機に通信回線で接続された複数のモバイル装置と、作業員により行われる作業のマニュアルをマニュアル作業データとして記録したデータベースとを有し、
前記複数のモバイル装置は、
前記データベースのマニュアル作業データを表示する表示手段と、
作業員により行われた作業の状況である作業状況データを入力する作業項目入力手段を有し、
前記モニタリング計算機は、
前記モバイル装置の一つからの作業状況データを受信する受信手段と、
前記作業状況データを前記モニタリングセンター計算機へ送信する送信手段を有し、
前記モニタリングセンター計算機は、
前記複数のモバイル装置の一つで入力された作業状況データ及び前記データベースのマニュアル作業データを対比する手順確認手段と、
前記手順確認手段で対比された結果、一致しなかった場合は、一致しない作業についての作業場所に対応するモバイル装置を特定する作業場所確認手段と、
前記一致しなかった場合に、前記モバイル装置へ手順エラー情報を送信する送信手段を有することを特徴とするモニタリングシステム。
【請求項6】
監視対象設備を監視するモニタリング計算機と、前記モニタリング計算機に通信回線で接続された複数のモバイル装置と、作業員により行われる作業のマニュアルをマニュアル作業データとして記録したデータベースとを有し、
前記複数のモバイル装置は、
前記データベースのマニュアル作業データを表示する表示手段と、
作業員により行われた作業の状況である作業状況データを入力する作業項目入力手段を有し、
前記モニタリング計算機は、
前記モバイル装置の一つからの作業状況データを受信する受信手段と、
前記複数のモバイル装置の一つで入力された作業状況データ及び前記データベースのマニュアル作業データを対比する手順確認手段と、
前記手順確認手段で対比された結果、一致しなかった場合は、一致しない作業についての作業場所に対応するモバイル装置を特定する作業場所確認手段と、
前記一致しなかった場合に、前記モバイル装置へ手順エラー情報を送信する送信手段を有することを特徴とするモニタリングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−160818(P2010−160818A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90012(P2010−90012)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【分割の表示】特願2005−293121(P2005−293121)の分割
【原出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】