説明

モバイルウェブ閲覧用デバイスにコンテンツを提供する方法

以下の処理により、コンテンツがウェブサーバからモバイルウェブ閲覧用デバイスに自動的に提供される。(a)無線ネットワークを介してデバイスに遠隔接続されたコンピュータにおいて、デバイスにより参照されたコンテンツを識別するデータのログを受信する。(b)ウェブサーバに格納されている更新されたコンテンツを無線ネットワークを介してデバイスに自動的に送信する。(c)更新されたコンテンツがデバイスメモリに自動的に格納されるようにする。ユーザ活動がデバイスからリモートコンピュータに複製されるため、あるデバイスにキャッシュされたコンテンツは、他の誰でもなく、そのデバイスのユーザに対して完全に最適化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイルウェブ閲覧用デバイスにコンテンツを提供する方法に関する。ウェブ閲覧用デバイスは、リモートコンピュータ上のコンテンツにアクセスできるデバイスである。データは通常、HTML、WML等のマークアップ言語形式で格納される。WAP/ウェブページはコンテンツの例であり、他の種類のコンテンツも含まれる。
【背景技術】
【0002】
モバイルウェブ閲覧用デバイスはよく知られている。最も一般的なデバイスの種類は、WAP/ウェブを使用できる移動携帯電話である。
【0003】
WAP/ウェブページ又は「コンテンツ」は、WAP/ウェブサーバ上に保持される。デバイス上で最近参照されたコンテンツは、HTTP/1.1プロトコル(RFC2616で規定される)の標準のキャッシュ管理方式を使用してローカルデバイスメモリに自動的にキャッシュされてもよい。デバイスが携帯ネットワークの範囲外にある時、デバイスキャッシュメモリに格納された任意のWAP/ウェブページは、デバイス上で依然として参照可能である。しかし、殆どのデバイスはメモリが有限であるため、恐らく最新の10〜20ページのWAPページのみがデバイス上に自動的に格納されるだろう。現在の技術において、ある期間中、コンテンツが電話機にキャッシュされる。この期間はコンテンツ作成者によって設定される。その期間が終了すると、ブラウザはそのページをWAP又はインターネットサイトから再ロードすることを要求される。
【0004】
ユーザ体験を向上するために、所定のコンテンツを加入者の電話機に送信し且つ「プリエンプティブに」キャッシュすることが望ましい。すなわち、所定のコンテンツに対する明示的なユーザ要求なしで、そのコンテンツをデバイスに対して自動的に送信することが望ましい。これにより、WAPページが既に電話機上にローカルにキャッシュされているため、ブラウザがWAPページをインターネットからダウンロードする必要がなくなる。
【0005】
これに対する1つの技術は、コグニマリミテッド(Cognima Limited)により提供されるダイナミックサービスデリバリー(Dynamic Service Delivery)である。しかし、この技術は、あるユーザが電話機で参照しているコンテンツに関するフィードバックを提供しない。従って、特定のユーザにプリエンプティブに送信され、且つユーザのデバイス上に自動的にキャッシュされるべきコンテンツに関して高度な判断を行う方法は、現在のところ存在しない。
【0006】
[発明の概要]
第1の態様によると、ウェブサーバからモバイルウェブ閲覧用デバイスにコンテンツを提供する方法であって、
(a)無線ネットワークを介してデバイスに遠隔接続されたコンピュータにおいて、前記デバイスで参照されたコンテンツを識別するデータのログを受信するステップと、
(b)前記ウェブサーバに格納されている更新されたコンテンツを前記無線ネットワークを介して前記デバイスに自動的に送信するステップと、
(c)前記更新されたコンテンツがデバイスメモリに自動的に格納されるようにするステップとを有することを特徴とする方法が提供される。
【0007】
明示的なユーザ要求なしで、このように任意の種類のコンテンツが識別され、デバイスに対して自動的に送信され、格納される。用語「ウェブ」は本明細書において使用されるが、この用語はHTML形式のコンテンツに限定されず、WML、XML等の他の全ての形式のマークアップ言語及び他の種類のコンテンツを含む。例えば、ニュース(RSSフィード等)、天気、ファンサイト及び他の一般のコンテンツの種類を含むことができる。唯一の必要条件は、コンテンツがある記述のコンテンツサーバからデバイスにダウンロードされ、その送信元又はリモートサーバにおいて更新され、且つローカルデバイスメモリに格納されることである。従って、用語「ウェブ閲覧」、「ウェブサーバ」及び「ウェブページ」は、任意の種類のコンテンツ取得、コンテンツサーバ及びコンテンツを含むように広範に解釈されるべきである。
【0008】
デバイスは、移動電話、スマートフォン、通信機、ラップトップコンピュータ、PDA又は専用のウェブ端末等であってもよい。通常、それらのデバイスは、GSM、UMTS、CDMA等の広域無線ネットワーク又は携帯ネットワークを介して動作する。また(又は、或いは)デバイスは、902.11又はBluetooth(登録商標)無線ネットワーク等のローカルエリア無線ネットワークを使用して(少なくとも部分的に)、送信元ウェブサーバに任意に接続してもよい。
【0009】
一実施形態では、ログはデバイスで生成され、リモートコンピュータに複製される。
【0010】
リモートコンピュータは、ウェブサーバからのコンテンツを参照でき、コンテンツが変更されたかを判定し、且つコンテンツが変更された時期を判定できる。或いは、リモートコンピュータはサーバ上のコンテンツが変更されたかをウェブサーバにより通知される。更新されたコンテンツが存在する場合、リモートコンピュータはその更新されたコンテンツをデバイスに直接送信するか、又は更新されたコンテンツがデバイスに送信されるようにする(例えば、更新されたコンテンツをデバイスにプッシュできる他の種類のサーバに対して命令を送信する)。これは、更新されたコンテンツの検出後すぐに発生しない可能性があり、リモートコンピュータは、以下のうち1つ以上のことを考慮して、更新されたコンテンツを送信するか否か又は送信されるようにするか否かを判断する。
(a)ウェブサーバのコンテンツが変更される速さ
(b)ユーザがコンテンツを参照する頻度
(c)時間
(d)曜日
(e)無線ネットワークのオペレータが推進したい目標
無線ネットワークのオペレータは、上述の全ての条件に対して閾値を設定できる。それら閾値はリモートコンピュータにおいて制御されるため、異なるキャッシュ戦略を実現したい場合、オペレータはそれら閾値を随時更新できる。しかし、ユーザ活動がデバイスからリモートコンピュータに対して複製されるため、あるデバイスにキャッシュされたコンテンツは、他の誰でもなくそのデバイスのユーザに対して完全に最適化される。リモートコンピュータは、以前のログを全く有さないあるページ(例えば、オペレータのホームページ)をキャッシュすることを更に判断できる。最初にキャッシュされたそれらのページは、実際の閲覧のログの生成に伴って改良される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、英国、ロンドンのコグニマリミテッドにより提供される両方向複製技術として実現される。移動電話上でユーザにより参照されているリモートサーバ(例えば、WAP又はウェブサーバ)のコンテンツの識別は電話機上にローカルにログ記録され、その情報は無線ネットワークを介してリモートコンピュータ(「コグニマサーバ」)に複製される(ユーザ承認を必要とする)。この情報とあるWAP/ウェブサイトが変更される速さに関する知識とを使用して、コグニマサーバは、あるユーザの電話機に特定のコンテンツをプリエンプティブにキャッシュする価値があるか否か、すなわちデバイスメモリの自動記憶域(通常、キャッシュメモリ)に対してコンテンツの最新バージョンを自動的に送信する価値があるか否かに関して高度な判断を行うことができる。
1.動作方法
コグニマのダイナミックサービスデリバリー(「DSD」)は、電話機上で参照されるコンテンツを測定し、ユーザがそれを参照した時間をログ記録する。コグニマの複製技術を使用して、このロギング情報がコグニマサーバに複製される。この複製技術の更なる詳細は、PCT/GB02/005308及びPCT/GB03/0055において理解される。それらの内容は、参考として取り入れられている。
【0012】
コグニマサーバにおいて、サーバが参照するように命令されたWAP又はインターネットサイトの集合が存在する。サーバは周期的にそれらのサイトを読み出し、サイトのコンテンツが変更されたかを認識する。そのため、サーバはあるサイトのコンテンツが変更される速さ及び変更される時間を理解する。これは、直接XMLフィードがコグニマサーバに送信されるコンテンツサイトとのより密接な統合により実現され、それにより、サイトが変更される時間がコグニマサーバに通知される。
【0013】
それら2つの測定値を提供することにより、サイトが更新された時に、コグニマサーバは、電話機にプリエンプティブにキャッシュされるべき更新されたサイトに対するデータを送信する価値があるかをユーザ毎に計算できる。この計算に対して、以下の条件が考慮される。
【0014】
・サイトが変更される速さ−ユーザが通常アクセスするよりも非常に速くサイトが変更される場合、プリエンプティブなキャッシュは無駄である可能性がある(例えば、1球毎のクリケットの最新情報)。
【0015】
・ユーザがあるサイトを参照する頻度−ユーザが全く参照しない場合、そのサイトはキャッシュする価値がない。
【0016】
・時間−最小使用時のGPRS時間である場合、より少ない費用でサイトから電話機にページを転送できる。
【0017】
・曜日−数週間又は数ヶ月にわたりユーザ活動を測定することにより、ユーザがあるサイトを週末にのみ参照する可能性が高いなどの使用パターンが推定される。
【0018】
・オペレータが推進したい目標−オペレータがサイトをより高い確率で参照するためにキャッシュしたいサイトを有してもよい。
【0019】
全てのサイトに対して又はサイト毎に、オペレータは上述の全ての条件に対して閾値を設定できる。全ての閾値が満たされる場合、サイトは電話機上にプリエンプティブにキャッシュされる。それらの閾値はサーバにおいて制御されるため、異なるキャッシュ戦略を実現したい場合、オペレータはそれら閾値を随時更新できる。
【0020】
重要な点は、電話機から複製されるユーザ活動ロギングなしでは、それら計算がユーザ毎に適切に行われないことである。このシステムにおいて、ある電話機にキャッシュされたコンテンツは、他の誰でもなくそのユーザに対して完全に最適化される。
【0021】
2.ユーザへの示唆
サイトが電話機にキャッシュされると、APIのセットアップが可能となる。APIにより、コンテンツのある一部が電話機にキャッシュされているか否かに関して、コンテンツのリンクの集合を表示するユーザインタフェース(UI)に対して通知される。UIは、あるサイトがキャッシュされており、そのため、ユーザがそのリンクをクリックすれば「即時の」参照体験が可能であることを示すためにある方法で変更される。
【0022】
電話機のUIの変更を行わずにこのシステムを実現する別の方法は、電話機にローカルにキャッシュされたページを参照するローカルにキャッシュされたサービスのメニューをセットアップすることである。そのメニューはキャッシュコンテンツを含むか、サイトがキャッシュされていなかった場合にはユーザに外部サイトを示す。
【0023】
これにより、即時に利用可能であるためにユーザがコンテンツをクリックする可能性がより高いことに基づきコンテンツを電話機にプリエンプティブに置くことが可能になる。コグニマにより、以下に説明される統計機能を使用して、そのような前提を検査できる。
3.システムの動作方法の測定
コグニマは、デバイス上で参照されているサイトに関する情報をログ記録し、その情報をコグニマサーバに複製できる。含まれる可能性のある情報の追加の1ビットは、ユーザが参照するサイトが電話機にキャッシュされたか否かに関してである。このデータは、コグニマの顧客に対して非常に興味深い統計結果を生成するために使用される。
【0024】
・参照されたキャッシュされているサイトの数。これは、ユーザに対するユーザ体験がどの程度向上されたかを示す。また、サイトの平均ダウンロード時間を知ることは、短縮されたユーザの待ち時間を示す。
【0025】
・参照されたキャッシュされているサイトを知ることにより、オペレータにより節約された帯域幅(これは最大使用時及び最小使用時の帯域幅に分割される)を算出できる。すなわち、ユーザがキャッシュされているサイトを参照する時、そのデータのダウンロードが不要になる。コグニマが第1の段階で電話機上にサイトをプリエンプティブにキャッシュしたため、コグニマはサイトの転送により取得されると考えられるデータ量を正確に認識する。
【0026】
オペレータにより選択されるキャッシュ戦略によっては、ページを全く参照していないユーザに対してそれらページがダウンロードされる可能性があるため、全体の帯域幅の使用量が実際には増加する可能性ある。しかし、DSDシステムはこのデータトラフィックの大部分を最大使用期間から最小使用期間に移動して、最小使用時の帯域幅部分を満たし、且つ最大使用時の帯域幅部分を減少する。従って、このデータの転送の限界費用はほぼゼロとなる。ユーザは最大使用時にリアルタイムでWAPページをダウンロードする必要がなくなるため、最大使用時の帯域幅は節約される。ページは、先行する最小使用期間中に電話機に事前にキャッシュされる。
【0027】
このことは、ネットワークオペレータにとって単に興味深い情報以上のものである。新しいキャッシュ戦略が試され、顧客体験及び使用される帯域幅の双方に対する効果が測定される。
4.キャッシュの有効期限
サイトが更新される頻度をコグニマサーバが理解しているため(且つこれは時間又は曜日に依存して変更される可能性があるため)、コグニマサーバは、電話機のキャッシュされたデータが除去され且つ電話機が通常のWAP又はウェブサイトのダウンロードの使用に戻る前に、電話機のキャッシュされたデータがキャッシュされた状態でいるべき期間を計算することができる。
【0028】
例えば、一般に、サイトが1日1回午後4時に変更される場合、コンテンツが電話機にキャッシュされると、このシステムはそのサイトに対して有効期限を次の日の午後4時に割り当てる。コグニマサーバは、デフォルトのサンプリングレート(例えば、1日に2回)で開始することによりサイトが更新される頻度を判定できる。データがその時点で変更されていない場合はサンプリングレートは2倍され、変更されている場合はサンプリングレートは1/2にされるだろう。
【0029】
また、コグニマサーバはサイトを検査し、サイトが更新されていないことを認識することが可能である。そのため、コグニマサーバは、その情報を電話機に複製することにより、電話機のキャッシュされたコンテンツに対するキャッシュの有効期限を延長できる。この場合、コンテンツが既に電話機に存在するため、電話機にコンテンツをダウンロードする必要がなく、帯域幅が更に節約される。
5.ユーザの一連の事象
DSDに対する通常のユーザの一連の事象を以下に概略的に示す。
【0030】
・オペレータが、毎日更新する新しい10代向けのWAPサイトを推進することを望む。
【0031】
・コグニマDSDが、市場の目的とする部門内の加入者に属する電話機にそのWAPサイトの全て又は一部を事前にキャッシュする。
【0032】
・メニューの最新情報が加入者の電話機に送信され、電話機のトップメニューにWAPリンクを作成する。
【0033】
・加入者が電話機のメニューの新しいリンクをクリックすると、電話機のWAPブラウザが起動され、ローカルのキャッシュされたWAPサイトのコピーのページを即時に表示する。
【0034】
・加入者がリンクをたどりキャッシュされていないページまでいく場合、ブラウザは、通常のWAPページの場合と同様に、WAPを介してインターネットに接続し、そのページを電話機にダウンロードする。
【0035】
・WAPサイトの最新情報が加入者の電話機に毎晩キャッシュされる(更新期間中に加入者の電話機の電源が切られている場合、キャッシュは無効となる)。加入者は、毎朝、電話機においてWAPサイトの最新バージョンに即時アクセスできる。
【0036】
・加入者が電話機のキャッシュされたWAPページにアクセスする度に、コグニマは加入者の行動を使用ログに記録する。使用ログは、最小使用時の帯域幅を使用してサーバに毎日複製される。
【0037】
・数日後、コグニマサーバは、サイトにアクセスすることに殆ど興味を示さなかった加入者に対してWAPページをキャッシュすることを停止する。これに対する厳密な規則は、オペレータにより規定される。
【0038】
・数週間後、オペレータはWAPサイトの推進を終了し、加入者の電話機のメインメニューからリンクを除去する。
【0039】
・しかし、オペレータはアクセスの多いユーザに対してはサイトをキャッシュし続ける。また、オペレータは、WAPリンクが利用可能な状態のままであるようにカスタムメニューをそれらユーザに配信してもよい。
6.キャッシュ戦略
このシステムにおいて、単純なモデルからサイトが変更される可能性のある正確な時間の予想及びサイトをキャッシュする費用/利益の計算を含むモデルまで多数のキャッシュ戦略が可能である。単純な例のいくつかを以下に示す。このシステムによりユーザの行動が変更される可能性があるため、最適であると考えられる唯一の方法は実際のユーザを試験することである。
6.1 単純な毎日の更新
このモデルにおける概念では、キャッシュされたサイトの集合が最小使用時の帯域幅を使用して夜間に更新される。サイトが以下の条件を満たす場合にキャッシュする価値があるということに基づいて、キャッシュする内容に関する判断が行われる。
【0040】
1.ユーザが相当頻繁にそのサイトにアクセスする。
【0041】
且つ
2.そのサイトが頻繁に変更されない。
【0042】
サーバにおいて、オペレータは以下の2つの閾値を設定する:
Ta=ユーザが1週間につきサイトにアクセスする必要のある最小回数
Tc=あるサイトが1週間につき変更される最大回数
ユーザが以下のように使用する場合:
a=ユーザが1週間につきあるサイトにアクセスする回数
c=あるサイトが1週間につき変更される回数
この時、サイトは以下の場合にのみキャッシュされる:
(a>Ta)且つ(c<Tc)
6.2 固定キャッシュ割当て
この戦略において、キャッシュされるサイトは、夜間に又は数日毎に1回夜間に更新されるが、更に迅速に変更されるサイトが電話機にキャッシュされる。ここでの前提は、サイトが1時間に1回変更される(例えば、新しい見出しが表示される)などしても、ユーザが依然として1日前までのニュースの見出しを閲覧することに興味があることである。特集記事及び批評記事のような迅速に変更されないコンテンツに対しては、ユーザは1週間前までのコンテンツに興味を持つ可能性がある。従って、例えば、ニュースの見出しは夜間にキャッシュされ、オンラインマガジンは数日毎に1回夜間に更新される。プリエンプティブにキャッシュされたコンテンツは、ユーザに記事全体を取得するために接続させる広告(又は、宣伝)であることが極めて重要である。
【0043】
これを行う1つの方法は、電話機に置きたいデータボリュームを判断し、標準選択のコンテンツをキャッシュすることであろう。データがキャッシュされると、ユーザが1週間又は2週間以上参照していない場合にそのデータは除去される。これにより、ある新しいコンテンツのためにスロットが解放される。コグニマサーバは、ユーザが参照した内容を把握しているため、コンテンツにタグを付けることができ、ユーザが最も頻繁に参照した内容に基づいてユーザが興味を持つ可能性のある新しいコンテンツを提供できる。このように、キャッシュされるコンテンツの選択は一般的なものから開始し、個人的な興味の対象の集合に向けて徐々に発展する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブサーバからモバイルウェブ閲覧用デバイスにコンテンツを提供する方法であって、
(a)無線ネットワークを介してデバイスに遠隔接続されたコンピュータにおいて、前記デバイスで参照されたコンテンツを識別するデータのログを受信するステップと、
(b)前記ウェブサーバに格納されている更新されたコンテンツを前記無線ネットワークを介して前記デバイスに自動的に送信するステップと、
(c)前記更新されたコンテンツがデバイスメモリに自動的に格納されるようにするステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ログは前記デバイスで生成され、前記リモートコンピュータで複製されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記リモートコンピュータは、前記ウェブサーバからの複数のコンテンツを参照して、前記コンテンツが変更されたかを判定することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記リモートコンピュータは、前記ウェブサーバからの複数のコンテンツを参照して、前記コンテンツが変更された時期を判定することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記リモートコンピュータは、前記サーバのコンテンツが変更されたかを前記ウェブサーバにより通知されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記リモートコンピュータは、更新されたコンテンツを前記デバイスに直接送信するか、或いは前記更新されたコンテンツが前記デバイスに送信されるようにすることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記リモートコンピュータは、
(a)前記ウェブサーバの前記コンテンツが変更される速さ
(b)ユーザが前記コンテンツを参照する頻度
(c)時間
(d)曜日
(e)前記無線ネットワークのオペレータが推進したい目標
のうち1つ以上を考慮して、前記更新されたコンテンツを、送信するか否か、或いは送信されるようにするか否かを決定することを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記無線ネットワークのオペレータは、上記全ての条件に対して閾値を設定できることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記閾値は前記リモートコンピュータにおいて制御されるため、異なるキャッシュ戦略を実現したい場合、前記オペレータは前記閾値を随時更新できることを特徴とする請求項7又は8記載の方法。
【請求項10】
前記リモートコンピュータは、電話機のキャッシュされたデータが除去され、且つ前記デバイスが前記ウェブサーバからの通常のダウンロードの使用に戻る前に、前記データがキャッシュされた状態でいるべき期間を判定することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記リモートコンピュータは、新しいコンテンツに対するリンクを前記デバイスに自動的に表示させるデータを前記デバイスに送信し、前記新しいコンテンツは前記デバイスに自動的に格納されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記デバイスは、あるコンテンツがデバイスメモリに既に格納されているか否かを示すユーザインタフェースを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記ログは、コンテンツの特定項目が前記デバイスで参照された時間を更に記録することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記ログは、参照されているコンテンツがデバイスメモリに以前に格納された更新されたコンテンツであるかを識別することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記更新されたコンテンツは、最小使用期間に送信されるか或いは最小使用時の帯域幅部分を満たすように送信されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項16】
無線ネットワークを介してウェブサーバからコンテンツをダウンロードし、格納できるモバイルウェブ閲覧用デバイスにおいて、
(a)前記デバイスで参照されているコンテンツを識別するデータのログを作成し、
(b)前記ログをリモートコンピュータに送信し、
(c)更新されたコンテンツを受信し、
(d)前記更新されたコンテンツをメモリに自動的に格納するようにプログラムされたことを特徴とするデバイス。
【請求項17】
モバイルウェブ閲覧用デバイスが無線ネットワークを介してウェブサーバからコンテンツをダウンロードし、表示することを可能にするようにプログラムされたソフトウェアアプリケーションにおいて、
(a)前記デバイスにより参照されているコンテンツを識別するデータをログ記録し、
(b)前記ログがリモートコンピュータに送信されるようにし、
(c)更新されたコンテンツが前記デバイスにより受信されたという通知を受信し、
(d)前記更新されたコンテンツがデバイスメモリに自動的に格納されるように更にプログラムされたアプリケーション。

【公表番号】特表2007−506296(P2007−506296A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525905(P2006−525905)
【出願日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003945
【国際公開番号】WO2005/026985
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(504202944)コグニマ リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Cognima Ltd
【住所又は居所原語表記】The Space,57−61 Mortimer Street,London WIW 8HS,United Kingdom
【Fターム(参考)】