説明

モリブデンを含有する多金属酸化物を含むシェル触媒

本発明は、(a)担体、(b)モリブデン酸化物またはモリブデン酸化物を形成する前駆体化合物を含有する第一の層、(c)モリブデンおよび少なくとも1の別の金属を含有する多金属酸化物を含有する第二の層を含むシェル触媒に関する。有利には第一の層のモリブデン酸化物は、MoO3である。有利には第二の層の多金属酸化物は、一般式(II)Mo12BiaCrb1cFed2e3fyの多金属酸化物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒活性モリブデンを含有する多金属酸化物を含むシェル触媒に関する。
【0002】
前記の種類のシェル触媒の製造方法は、たとえばWO95/11081、WO2004/108267、WO2004/108284、US−A2006/0205978、EP−A714700およびDE−A102005010645から公知である。この場合、活性材料はモリブデンを含有する多金属酸化物である。この場合、多金属酸化物という名称は、活性材料がモリブデンおよび酸素以外に、さらに少なくとも1の別の化学元素を含有していることを表現している。
【0003】
前記の種類の触媒は、アクロレインからアクリル酸への不均一系触媒による部分気相酸化の触媒反応のために適切である。
【0004】
DE−A10350822およびDE−A102004025445から、1の触媒固定床を用いて実質的に連続的に、比較的長い時間にわたってアクロレインからアクリル酸への不均一系触媒による接触気相部分酸化を運転できることが公知である。しかし、触媒固定床の活性は運転の過程で低下する。
【0005】
触媒固定床の交換は比較的高価であり、かつコストがかかるので、触媒固定床を、できる限り長い時間にわたって運転することができるために、従来技術において触媒固定床の老化プロセスを防止する種々の方法が試されている。
【0006】
EP−A990636およびEP−A1106598は、触媒固定床の活性の低下を、運転時間の過程で、その他はほぼ同一の運転条件において、触媒固定床の温度を徐々に高めてアクロレイン変換率を反応ガス混合物が触媒固定床を1回通過する際に実質的に維持することによって十分に補うことができることを提案している。この方法の欠点は、触媒固定床の温度が上昇すると共に、老化プロセスがますます促進されることである。最終的に触媒床は完全に交換しなくてはならない。
【0007】
DE−A102004025445は、アクロレインからアクリル酸への不均一系触媒による接触部分気相酸化の長期運転のために、気相中の作業圧力を触媒固定床の運転時間の増加と共に高めることにより触媒固定床の失活を防止することを提案している。この方法の欠点は、作業圧力が増大すると共に、不均一系触媒による部分気相酸化の際に、コンプレッサ出力を高める必要があることである。
【0008】
EP−A614872は、触媒固定床の寿命を、触媒固定床の数年間の運転期間の後に、部分酸化のプロセスを中断し、かつ高温で触媒固定床に酸素、水蒸気および不活性ガスからなる再生ガス混合物を通過させ、引き続き部分酸化を継続することを推奨している。
【0009】
触媒固定床の寿命を延長するための前記の従来技術の方法における共通点は、触媒固定床の失活を防止することではなく、すでに開始された失活の結果を防止することを試みていることである。
【0010】
EP−A0630879は、モリブデン、ビスマスおよび鉄を含有する多金属酸化物触媒を用いたプロペン、イソブテンまたはt−ブタノールの接触酸化のための方法を記載しており、その際、実質的に触媒不活性であるモリブデン酸化物の存在下に作業される。モリブデン酸化物の存在により多金属酸化物の失活は防止される。モリブデン酸化物は、場合により担体上の、別個のモリブデン酸化物粒子の形で、多金属酸化物触媒の粒子との混合物として存在している。粉末状のモリブデン酸化物と粉末状の多金属酸化物触媒とからなる混合物を製造し、かつ該混合物を触媒成形体へと押出成形するか、または担体上に施与する可能性も言及されている。
【0011】
未公開のドイツ特許出願DE102007010422には、アクロレインからアクリル酸への不均一系触媒による接触部分気相酸化のためのシェル触媒であって、その活性材料が担体上に施与されたMoおよびVを含有する微粒子状の多金属酸化物であるシェル触媒の失活を、MoおよびVを含有する多金属酸化物からなる触媒活性材料に、モリブデンの酸化物またはモリブデン酸化物を形成するモリブデンの化合物を添加混合することにより防止することが記載されている。このシェル触媒は、モリブデン酸化物もしくは前駆体化合物と、多金属酸化物とからなる混合物により被覆されている。
【0012】
本発明の課題は、改善された失活特性を有する、モリブデンを含有する多金属酸化物をベースとする触媒を提供することである。
【0013】
前記課題は、
(a)担体、
(b)モリブデン酸化物またはモリブデン酸化物を形成する前駆体化合物を含有する第一の層、
(c)モリブデンおよび少なくとも1の別の金属を含有する多金属酸化物を含有する第二の層
を含むシェル触媒によって解決される。
【0014】
前記課題はさらに、担体上に結合剤によりモリブデン酸化物またはモリブデン酸化物を形成する前駆体化合物からなる第一の層を施与し、第一の層により被覆した担体を場合により乾燥させ、かつか焼し、かつ第一の層上に、結合剤によりモリブデンを含有する多金属酸化物からなる第二の層を施与し、かつ第一の層と第二の層とで被覆した担体を乾燥させ、かつか焼する、本発明によるシェル触媒の製造方法によって解決される。
【0015】
前記課題はさらに、有機化合物の接触気相酸化法における本発明による触媒の使用によって解決される。
【0016】
第一の層はモリブデン酸化物またはモリブデン酸化物を形成する前駆体化合物を含有していてよい。前駆体化合物は高温の作用下に分子酸素の存在下でモリブデンの酸化物を形成するモリブデン化合物である。高温および分子酸素の作用は、担体表面上に前駆体化合物を施与した後に行ってもよい。このために、熱処理はたとえば酸素雰囲気または空気雰囲気下で行ってもよい。
【0017】
モリブデンの酸化物とは異なる適切な前駆体化合物のための例として、モリブデン酸アンモニウム[(NH42MoO4]ならびにポリモリブデン酸アンモニウム、たとえばヘプタモリブデン酸アンモニウム四水和物[(NH46Mo724・4H2O]が挙げられる。さらなる例は、酸化モリブデン水和物(MoO3・xH2O)である。しかしまた、水酸化モリブデンもこのような前駆体化合物として考慮される。
【0018】
熱および酸素の作用によるモリブデンの前駆体化合物から酸化物への変換は、接触気相酸化において触媒を使用している間に初めて行ってもよい。
【0019】
しかし第一の層は有利にはすでに最初からモリブデンの酸化物を含有している。これは、98質量%以上、好ましくは99質量%以上および特に好ましくは99.9質量%以上がMoおよびOのみからなる物質であると理解される。特に有利なモリブデン酸化物は、三酸化モリブデン(MoO3)である。
【0020】
その他の適切なモリブデン酸化物はたとえばMo1852、Mo823およびMo411(たとえばSurface Science 292(1993)、第261〜266頁またはJ. Solid State Chem.124(1996)104を参照のこと)。
【0021】
一般に、適切なモリブデン酸化物の比表面積OMは、10m2/g以下、有利には5m2/g以下および特に有利には2m2/g以下である。しかし通常、比表面積OMは0.01m2/g以下、しばしば0.05m2/g以下、および多くの場合0.1m2/g以下である。この場合、比表面積とはBET表面積であると理解される(ブルナウアー・エメット・テラー(BET)による気体吸着(N2)による測定)。OMに関する前記の記載は特に、微粒子状のモリブデン酸化物がMoO3である場合に該当する。OMの値が小さいことの利点は、OMに関して低い値を有するモリブデン酸化物は、アルカンの酸化脱水素の範囲内でほぼ不活性であることに基づいている。
【0022】
粒径分布ならびに粒径分布から導かれる粒子の直径dx(たとえばd10、またはd50、またはd90)は、レーザー回折分光分析器Malvern Mastersizer S(Malvern Instruments、英国、Worcestshire WR 14 1AT)を用いたISO 13320による測定に関するものである。測定結果として記載される粒径dxは、この場合、全粒子体積のX%が、この粒径またはこれより小さい粒径を有する粒子からなるように定義されている。
【0023】
本発明による触媒を製造するために、一般に、0.1μm≦d50≦800μm、好ましくは0.5μm≦d50≦600μm、特に好ましくは0.75μm≦d50≦400μm、およびとりわけ好ましくは1μm≦d50≦200μmである前駆体化合物またはモリブデン酸化物、特にMoO3を使用する。この場合、基本的に前駆体化合物またはモリブデン酸化物(たとえばMoO3)の粒度は、担体表面上の第一の層の所望の厚さDAに合わせて調整される。通常、d50≦DA、好ましくは≦0.75・DA、特に好ましくは≦0.5・DAおよびとりわけ好ましくは≦0.3・DAである。しかしd50は通常、≧0.001・DA、もしくは≧0.01・DA、しばしば≧0.05・DAおよび多くの場合、≧0.1・DAである。
【0024】
基本的に適切なモリブデン酸化物(たとえばMoO3)は、他のMo含有前駆体化合物から製造することができる。この目的のために、たとえばヘプタモリブデン酸アンモニウム四水和物[(NH46Mo724・4H2O]から出発することができる。たとえば350℃で3時間、同様に温度350℃を有する空気流中で熱処理することによって、これをMoO3に変換する。MoO3の粒度は、相応する粉砕および篩い分けによって任意の方法で必要に応じて調整することができる。相応する方法でMoO3の比表面積を所望する値に調整することができる。熱処理時間の増加および/または熱処理温度の向上と共に(不活性ガスまたは分子酸素を含有する気体雰囲気、たとえば空気中でのMoO3形成の終了後)、比表面積は低下する。
【0025】
350℃でMoO3形成を行った後に、通常、550〜650℃で4〜8時間、相応する温度を有する空気流中で十分に熱処理することにより、MoO3の比表面積OMを2m2/g以下の値に低下させる。
【0026】
しかしまた、市販のモリブデン酸化物を使用することもできる。たとえば本発明による方法のために、Climax Molybdenum Marketing Corporation(米国、Phoenix)の、Mo含有率66.60質量%および比表面積OM 3.7m2/gを有するMoO3(商品名「pure Moly Oxide Crystalline POC」)が適切である。
【0027】
通常、前記のMoO3はさらに、以下の他成分を含有している:Na 8質量ppm以下、K 29質量ppm以下、Fe 4質量ppm以下、Pb 1質量ppm以下、Al 4質量ppm以下、Cr 2質量ppm以下、Ca 2質量ppm以下、Cu 2質量ppm以下、Mg 5質量ppm以下、Ni 2質量ppm以下、Si 5質量ppm以下、Sn 1質量ppm以下、およびTi 2質量ppm以下。
【0028】
あるいはまた、商品名「POS」のClimax Molybdenum Marketing CorporationのMoO3もまた本発明により使用することができる。あるいは市販のMoO3として、H.C.Starck社(D−38615、Goslar)のMoO3を本発明による方法のために使用することもできる(商品名「Molybdenum Trioxide I」)。これは比表面積OM 1m2/gを有する。このMoO3のMo含有率は66.6質量%である。これは以下の他の成分を含有している:NH4 0.01質量%以下、Al 10質量ppm以下、Ca 5質量ppm以下、Co 10質量ppm以下、Cr 5質量ppm以下、Cu 5質量ppm以下、Fe 10質量ppm以下、K 80質量ppm以下、Mg 5質量ppm以下、Mn 10質量ppm以下、Na 20質量ppm以下、Ni 5質量ppm以下、P 10質量ppm以下、Pb 10質量ppm以下、Si 10質量ppm以下、Sn 10質量ppm以下、Ti 5質量ppm以下、V 10質量ppm以下、Zn 10質量ppm以下、およびZr 10質量ppm以下。
【0029】
あるいはまた、H.C.Starck社の「II」型の「Molybdenum Trioxide」を使用することもできる。さらに、以下の製造業者のMoO3を使用することもできる:
Metal−Tech.Ltd.社(イスラエル)、純度>98質量%、OM=1.1m2/g;
Gulf Chemical(米国、Texas)、Mo65.76質量%、OM=1.2m2/g;
Nanjing Chemical Industries(中国)、Mo66.6質量%、OM=0/8m2/g;
Kankal Exports(インド)、純度>99質量%、OM=1.7m2/g;
Taiyo Koko Co.,Ltd.(日本)、純度>99.7質量%、OM=1.6m2/g;
Anhui Chizhou Huangshanling Lead and Zinc Mine(中国)、純度99.7質量%以上、Mo66.5質量%、OM=0.3m2/g;
CCI Moly B.V.(オランダ)、純度>99.5質量%、Mo>66質量%、OM=2.5m2/g。
【0030】
触媒活性のモリブデン含有多金属酸化物はたとえばMoおよびVを含有する、一般式(I)
Mo12a1b2c3d4e5f6gn (II)
[式中、変項は以下の意味を有する:
1=W、Nb、Ta、Crおよび/またはCe、
2=Cu、Ni、Co、Fe、Mnおよび/またはZn、
3=Sbおよび/またはBi、
4=1もしくは複数のアルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)および/またはH、
5=1もしくは複数のアルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)、
6=Si、Al、Tiおよび/またはZr、
a=1〜6、
b=0.2〜4、
c=0〜18、有利には0.5〜18、
d=0〜40、
e=0〜2、
f=0〜4、
g=0〜40、および
n=I中の酸素以外の元素の価数および頻度により決定される数]の多金属酸化物であってもよい。
【0031】
このようなモリブデンおよびバナジウム含有多金属酸化物は、プロペンからアクロレインへの選択的気相酸化のための触媒として公知である。
【0032】
触媒活性のモリブデン含有多金属酸化物は有利には、一般式II
Mo12BiaCrb1cFed2e3fy (II)
[式中、
1=Coおよび/またはNi、
2=Siおよび/またはAl、
3=Li、Na、K、Csおよび/またはRb、
0.2≦a≦1、
0≦b≦2、
2≦c≦10、
0.5≦d≦10、
0≦e≦10、
0≦f≦0.5および
y=電荷中性の前提の下にII中の酸素以外の元素の価数および頻度により決定される数]の多金属酸化物である。
【0033】
有利であるのは、触媒活性酸化物材料がX1としてCoのみを含有するシェル触媒である。有利なX2は、Siであり、X3は有利にはK、Naおよび/またはCsであり、特に有利にはX3はKである。
【0034】
化学量論的な係数であるaは、有利には0.4≦a≦1であり、特に有利には0.4≦a≦0.95である。化学量論係数のbは、有利には0.1≦b≦2の範囲であり、かつ特に有利には0.1≦b≦1の範囲である。化学量論係数cは、有利には4≦c≦8の範囲であり、かつ特に有利には6≦c≦8の範囲である。変数dの値は、有利には1≦d≦5の範囲であり、かつ特に有利には2≦d≦4の範囲である。化学量論係数fは、有利には≧0である。有利には0.01≦f≦0.5であり、かつ特に有利には0.05≦f≦0.2が該当する。
【0035】
酸素の化学量論係数であるyの値は、電荷が中性であるとの前提の下でカチオンの価数および頻度から生じる。触媒活性酸化物材料のCo/Niのモル比が少なくとも2:1、有利には少なくとも3:1および特に有利には少なくとも4:1である触媒活性酸化物材料を含有する本発明によるシェル触媒が有利である。最も良いのはCoのみが存在する場合である。
【0036】
このような、モリブデンを含有する多金属酸化物は、プロペンからアクロレインへの選択的気相酸化のためのみでなく、その他のアルケン、アルカン、アルカノンまたはアルカノールから、α,β−不飽和アルデヒドおよび/またはカルボン酸への部分気相酸化のためにも適切である。たとえばイソ−ブテン、イソ−ブタン、t−ブタノールまたはt−ブチルメチルエーテルからのメタクロレインおよびメタクリル酸の製造が挙げられる。
【0037】
本発明によるシェル触媒を使用する有利な気相酸化は、アルケンから1,3−ジエンへの、特に1−ブテンおよび/または2−ブテンから1,3−ブテンへの酸化脱水素である。
【0038】
本発明により使用すべき微粒子状のMoを含有する多金属酸化物は、基本的に、触媒活性酸化物材料の元素成分の出発化合物から、完全に混和した乾燥混合物を製造し、この完全混和乾燥混合物を150〜350℃の温度で熱処理することにより得られる。
【0039】
このような、およびその他の適切な微粒子状の多金属酸化物材料を製造するためには、そのつどの化学量論比における所望の多金属酸化物材料の酸素以外の元素成分の公知の出発化合物から出発し、かつ該材料からできる限り完全に混和した、有利には微粒子状の乾燥混合物を製造し、次いで該混合物を熱処理する。その際に、供給源はすでに酸化物であってもよいし、あるいは酸素の存在下での加熱によって酸化物に変換することができる化合物であってもよい。従って酸化物以外にも、出発化合物として特にハロゲン化物、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、炭酸塩または水酸化物が考えられる。
【0040】
Moの適切な出発化合物は、そのオキソ化合物(モリブデン酸塩)または該化合物から誘導される酸でもある。
【0041】
Bi、FeおよびCoの適切な出発化合物は特にこれらの硝酸塩である。
【0042】
出発化合物の完全な混和は、原則として乾燥した形で、または水溶液もしくは水性懸濁液の形で行うことができる。
【0043】
有利には完全混和は水溶液または水性懸濁液の形で行う。特に完全混和された乾燥混合物は、記載の混合法において、もっぱら溶解した形で存在する供給源および出発化合物から出発する場合に得られる。溶剤として有利には水を使用する。引き続き水性の材料(溶液または懸濁液)を乾燥させ、こうして得られた完全混和された乾燥混合物を場合により直接熱処理する。有利には乾燥工程は噴霧乾燥(出口温度は通常100〜150℃)およびこれに直接引き続いて水性の溶液または懸濁液の仕上げを行う。
【0044】
その際に生じる粉末が、直接さらに加工するためにはしばしば粒子が細かすぎることが判明した場合には水を添加して適切に混練することができる。むしろ混練の際に低級有機カルボン酸(たとえば酢酸)を添加することは有利であることが判明した。典型的な添加量は、使用される粉末材料に対して5〜10質量%である。生じる混練材料は引き続き、有利にはストランドに成形し、これをすでに記載した熱処理に供し、かつその後、粉砕して微粒子状の粉末にする。
【0045】
本発明により得られるシェル触媒のために適切な担体材料は、たとえば多孔質の、または有利には非多孔質の酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、炭化ケイ素またはケイ酸塩、たとえばケイ酸マグネシウムまたはケイ酸アルミニウム(たとえばCeramTec社のC220タイプのステアタイト)である。担体の材料は化学的に不活性である。
【0046】
担体は規則的な形状または不規則な形状に成形されていてよく、その際、明らかな表面粗さを有する規則的な形状に成形された担体、たとえば粗粒状の層を有する球体、円柱体または中空の円筒体は有利である。これらの長さ方向の広がりは通常1〜10mmである。
【0047】
担体材料は多孔質であっても非多孔質であってもよい。有利には担体材料は非多孔質である(担体の体積に対する細孔の全体積は有利には1体積%以下である)。担体の表面粗さが高まると、通常は第一および第二の層からなる施与されたシェルの付着強度が高められる。
【0048】
有利には担体の表面粗さRzは、30〜100μmの範囲であり、好ましくは50〜70μmの範囲である(Hommelwerke社の「DIN−ISO表面測定パラメータのためのホンメル試験機」を用いて、DIN4768、シート1による測定)。特に有利であるのは、CeramTec社のステアタイトC220からなる粗い表面を有する担体である。
【0049】
本発明により特に適切であるのは、実質的に非多孔質の、粗い表面を有するステアタイトからなり、直径が1〜8mm、有利には2〜6mm、特に有利には2〜3または4〜5mmの球形の担体(たとえばCeramTec社のC220タイプのステアタイト)の使用である。しかし担体として、長さが2〜10mmであり、外径が4〜10mmである円柱体の使用もまた担体として適切である。担体としてのリングの場合、さらに壁厚は通常1〜4mmである。有利に使用されるリング状の担体は、2〜6mmの長さと、4〜8mmの外径と、1〜2mmの壁厚とを有する。特に7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)の形状のリングもまた、担体として適切である。
【0050】
担体上に施与された、モリブデン酸化物もしくは前駆体化合物からなる第一の層のシェル厚さDAは、通常5〜1000μmである。有利には10〜500μm、特に有利には20〜250μm、およびとりわけ有利には30〜150μmである。
【0051】
第一の層上に施与された、モリブデンを含有する多金属酸化物材料からなる第二の層のシェル厚さDBは、通常5〜1000μmである。有利には10〜500μm、特に有利には20〜250μm、およびとりわけ有利には30〜150μmである。
【0052】
Moを含有する微粒子状の多金属酸化物の粒度(微細度)は、モリブデン酸化物もしくは前駆体化合物の粒度と同様に、所望されるシェル厚さDBに適合するよう調整される。従って、モリブデン酸化物もしくは前駆体化合物の長さ方向の広がりdLに関するすべての記載は、相応して、微粒子状のMoを含有する多金属酸化物の長さ方向の広がりdLに該当する。
【0053】
完成したか焼後の触媒中での多金属酸化物からなる第二の層対モリブデン酸化物からなる第一の層の質量比は、一般に、100:1〜1:1、有利には50:1〜5:1である。
【0054】
担体表面上への微粒子状の材料(モリブデン酸化物または前駆体化合物、もしくはモリブデンを含有する多金属酸化物)の施与は、従来技術に記載されている方法、たとえばUS−A2006/0205978ならびにEP−A0714700に記載されている方法に従って行うことができる。
【0055】
一般に微粒子状材料は、液状の結合剤を用いて担体表面もしくは第一の層の表面上へ施与される。液状の結合剤として、たとえば水、有機溶剤または水もしくは有機溶剤中の有機物質の溶液(たとえば有機溶剤)が考えられる。
【0056】
たとえば有機結合剤として、一価もしくは多価の有機アルコール、たとえばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたはグリセリン、一価もしくは多価の有機カルボン酸、たとえばプロピオン酸、蓚酸、マロン酸、グルタル酸またはマレイン酸、アミノアルコール、たとえばエタノールアミンまたはジエタノールアミン、ならびに一価もしくは多価の有機アミド、たとえばホルムアミドが挙げられる。水中、有機液体中、または水と有機液体との混合物中で可溶性の有機結合促進剤は、たとえば単糖類およびオリゴ糖類、たとえばグルコース、フルクトース、サッカロースおよび/またはラクトースが適切である。
【0057】
特に有利には液状結合剤として、水20〜98質量%および有機化合物2〜80質量%からなる溶液を使用する。有利には前記の液状結合剤における有機割合は、2〜50質量%、特に有利には5〜20質量%である。
【0058】
一般に、標準圧力(1気圧)での沸点もしくは昇華温度が100℃以上、有利には150℃以上である有機結合剤もしくは結合剤割合は有利である。とりわけ有利にはこのような有機結合剤もしくは結合剤割合の沸点または昇華温度は標準圧力で、同時に元素のMoを含有する微粒子状多金属酸化物を製造する範囲で適用される最高のか焼温度を下回る。通常、この最高か焼温度は600℃以下、しばしば500℃以下、または400℃以下、あるいは300℃以下である。
【0059】
特に有利な液状結合剤は、水20〜98質量%およびグリセリン2〜80質量%からなる溶液である。有利にはこの水溶液中でのグリセリン割合は、2〜50質量%、特に有利には5〜20質量%である。
【0060】
モリブデン酸化物または前駆体化合物、およびMoを含有する微粒子状の多金属酸化物の施与は、微粒子状の物質が液状結合剤中に分散して存在しており、その際に得られる懸濁液を、たとえばDE−A1642921、DE−A2106796およびDE−A2626887に記載されているように、移動する、かつ場合により高温の担体上に噴霧して行うことができる。
【0061】
噴霧の終了後に、DE−A2909670に記載されているように、高温の空気を導通させることによって、得られるシェル触媒の水分含有率を低減することができる。
【0062】
モリブデン酸化物または前駆体化合物からなる第一の層を施与した後に、被覆した担体を乾燥させ、かつか焼することができる。引き続き同様にしてMoを含有する多金属酸化物からなる第二の層を第一の層上に施与し、乾燥させ、かつか焼する。あるいはまた、前記の方法で、第一の層をあらかじめ乾燥およびか焼することなく、第二の層を直接、第一の層上に施与し、その後に初めて第一の層および第二の層を施与した担体を乾燥させ、かつか焼することもできる。有利には、第一の層を被覆した後に、被覆した担体を乾燥させる。
【0063】
あるいは有利には担体をまず液状の結合剤により濡らし、次いで微粒子状の材料(モリブデン酸化物または前駆体化合物)を、濡れている担体を微粒子状材料中で転動させることによって、結合剤により濡れている担体の表面上に施与する。所望の層厚さを達成するために、前記の方法を有利には数回繰り返す、つまり下塗りした担体を再度、濡らしてから乾燥した微粒子状材料と接触させて被覆することができる。
【0064】
モリブデン酸化物または前駆体化合物からなる第一の層を施与した後に、被覆した担体を乾燥させ、かつか焼することができる。引き続き同様にして多金属酸化物からなる第二の層を施与し、かつ第一および第二の層により被覆された担体を乾燥させ、かつか焼する。
【0065】
一般に、被覆した担体は、150〜600℃、有利には270〜500℃の温度でか焼する。か焼時間は一般に2〜24時間、有利には5〜20時間である。か焼は酸素を含有する雰囲気で、有利には空気および/またはリーン空気中で実施する。本発明による実施態様ではこのか焼は、150〜350℃、有利には200〜300℃の温度で、かつ引き続き350〜550℃、有利には400〜500℃の温度で合計2〜10時間か焼する温度プログラムに従って行う。第二の層を施与する前に第一の層をか焼するためには、約300℃のか焼温度は十分であり、その際、第二の層を施与した後に、有利には少なくとも400℃でか焼する。
【0066】
モリブデン酸化物、モリブデン酸化物を形成する前駆体化合物および触媒活性のモリブデン含有多金属酸化物材料はそれぞれ細孔形成剤を含有していてもよい。細孔形成剤は微粒子状の材料中に含有されていてもよいし、あるいは液状の結合剤に添加してもよい。適切な細孔形成剤は、たとえばマロン酸、メラミン、ノニルフェノールエトキシレート、ステアリン酸、グルコース、デンプン、フマル酸およびコハク酸である。有利であるのはステアリン酸、ノニルフェノールエトキシレートおよびメラミンである。細孔形成剤は一般に、1〜40質量%の量で、有利には1〜20質量%の量で、担体上に施与される材料中に含有されていてよく、その際、この記載はそれぞれの層のすべての成分(モリブデン酸化物または前駆体化合物、細孔形成剤、結合剤、もしくは多金属酸化物、細孔形成剤、結合剤)の合計に対するものである。
【0067】
本発明による方法を工業的な規模で実施するために、DE−A2909671に開示されている方法の適用が推奨されるが、しかし有利にはEP−A714700で推奨されている結合剤が推奨される。つまり被覆すべき担体を有利には傾斜した(傾斜角度は通常30〜90゜)、回転する回転容器(たとえば回転皿またはコーティング容器)に充填する。回転する回転容器は特に球形、円柱形または中空の円筒形の担体を、一定の間隔で連続して配置された2つの供給装置に通過させる。2つの供給装置の第一の装置は、有利にはノズルであり、該ノズルにより回転する回転皿中で転動している担体を、使用すべき液状結合剤により噴霧し、制御しながら湿らせる。第二の供給装置は、噴霧される液状結合剤の噴霧コーンの外側に存在しており、微粒子状の材料を、たとえば振動する流路を介して供給するために役立つ。制御されて湿らされる球形の担体は、供給される活性材料粉末により被覆され、円柱形もしくは球形の担体の外側表面上で回転運動によって連続したシェルへと圧縮される。
【0068】
必要に応じて下塗りされた担体は、その後の回転の過程でふたたび噴霧ノズルを通過し、その際に制御されながら湿らされて、その後の移動の過程で微粒子状の材料のさらなる層によって被覆することができる。中間乾燥は通常不要である。本発明により使用される液状結合剤の除去は、最終的な熱の供給、たとえば高温の気体、たとえばN2または空気を適用することによって、部分的に、または完全に行うことができる。
【0069】
本発明による方法の前記の実施態様の特別な利点は、作業工程でシェル触媒が2以上の異なった材料からなるシェルによって層状に製造されうることである。その際、本発明による方法は、上下に重なっている層同士の、ならびに担体の表面上の下塗り層の完全に満足のゆく付着がもたらされることが特筆すべきである。このことは、リング形の担体の場合にも該当する。
【0070】
本発明の対象は、有機化合物の接触気相酸化法、たとえばプロペンからアクロレイン、アクロレインからアクリル酸、イソブテンまたはt−ブタノールからメタクロレインまたはメタクリル酸への接触気相酸化法、あるいはオレフィンからジエンへの酸化脱水素法における本発明によるシェル触媒の使用でもある。上記の使用の中でも、オレフィンからジエンへの、特に1−ブテンおよび/または2−ブテンからブタジエンへの酸化脱水素法におけるシェル触媒の使用が特に有利である。
【0071】
本発明を以下の実施例により詳細に説明する。
実施例
例1 化学量論Mo12Co7Fe30.08Bi0.6Cr0.5の前駆体材料Aの製造
溶液A:
10lの特殊鋼容器に水3200gを装入した。アンカー型攪拌機による撹拌下に、KOH溶液(KOH32質量%)4.9gを、装入した水に添加した。溶液を60℃に加熱した。次いでヘプタモリブデン酸アンモニウム溶液((NH46Mo724*4H2O、Mo54質量%)1066gを少量ずつ、10分間にわたって添加した。得られた懸濁液をさらに10分間、後攪拌した。
【0072】
溶液B:
5lの特殊鋼容器に硝酸コバルト(II)溶液(Co12.4質量%)1663gを装入し、撹拌下(アンカー型攪拌機)で60℃に加熱した。次いでこの温度を維持しながら、硝酸鉄(III)溶液(Fe13.6質量%)616gを10分間にわたって少量ずつ添加した。得られた溶液を10分間、後攪拌した。次いでこの温度を維持しながら、硝酸ビスマス溶液(Bi10.9質量%)575gを添加した。さらに10分間、後攪拌した後に、硝酸クロム(III)を少量ずつ固体で添加し、生じた暗赤色の溶液を10分間、さらに撹拌した。
【0073】
沈殿:
60℃を維持しながら、チューブポンプで15分以内に溶液Bを溶液Aに添加した。添加の間およびその後に、強力ミキサー(ウルトラ・ツラックス)により撹拌した。添加が終了した後に、さらに5分間、引き続き撹拌した。
【0074】
噴霧乾燥:
得られた懸濁液をNIRO社の噴霧塔(噴霧ヘッド No.F0A1、回転数25000回転/分)中で、1.5時間の時間にわたって噴霧乾燥した。その際、受け器温度は60℃に維持した。噴霧塔の気体入口温度は300℃であり、気体出口温度は110℃であった。得られた粉末は、40μmより小さい粒径(d90)を有していた。
【0075】
か焼:
得られた粉末を回分式(500g)で、強制空気循環炉(500Nl/h)中、フタをした陶製シャーレに入れて、460℃でか焼した。
【0076】
か焼および冷却終了後に、明褐色の粉末(前駆体材料A)296gが得られた。
【0077】
比較例
比較シェル触媒VS1の製造
前駆体材料A49.5gを担体(粗粒状の層を有する2〜3mmのステアタイト球)424g上に施与した。このために、担体をコーティングドラム(内部容積2l、ドラムの中心軸の傾斜角度は水平線に対して30゜)中に装入した。ドラムを回転させた(25回転/分)。圧縮空気により運転される噴霧ノズルにより約30分にわたって液状の結合剤(グリセリン:水の10:1の混合物)約32mlを担体上に噴霧した(噴霧空気500Nl/h)。その際、ノズルは、噴霧コーンが、ドラム中で搬送される担体を転がり区間の上半分で濡らすように設置した。微粉状の前駆体材料Aを粉末用スクリューによりドラムに導入し、その際、粉末を添加する箇所は、転がり区間内であるが、しかし噴霧コーン下に存在していた。その際、粉末の添加は、表面上での粉末の均一な分散が生じるように行った。被覆終了後に、前駆体材料Aおよび担体から生じたシェル触媒を、乾燥棚中、120℃で2時間乾燥させた。
【0078】
その後、シェル触媒をドイツのHeraeus社(K、750/2Sタイプ、内部容積55l)の強制空気循環炉中、455℃でか焼した。
【0079】
例2 本発明による二層のシェルを有するシェル触媒(第一の層:MoO3および細孔形成剤としてのノニルフェノールエトキシレート、第二の層:前駆体材料Aおよび細孔形成剤としてのメラミン)の製造
MoO3 24.7gをVS1の際の手順に相応して、担体(粗粒状の層を有する直径2〜3mmのステアタイト球)400g上に施与した。VS1に記載した方法とは異なって、細孔形成剤(ノニルフェノールエトキシレート2.47g、BASF社製、Lutensol AP6)を結合剤(合計15ml)中に溶解し、かつモリブデン酸化物粉末には混合しなかった。といのも、これは液状の生成物であるからである。得られた生成物はS2aであった。
【0080】
第二工程で、シェル触媒S2を製造した:
前駆体材料A49.5gを、メラミン4.95gと混合した。得られた粉末をVS1の際の手順に相応してS2a 424g上に施与した。使用量および方法はVS1と同様であった。
【0081】
得られた二重のシェルを有するシェル触媒はS2であった。
【0082】
例3 本発明による二層のシェルを有するシェル触媒(第一の層:MoO3、第二の層:前駆体材料Aおよび細孔形成剤としてのメラミン)の製造
MoO3 24.71gをVS1の際の手順に相応して、担体(粗粒状の層を有する直径2〜3mmのステアタイト球)400g上に施与した。結合剤の使用量は10ml、施与時間は15分であった。VS1とは異なって、300℃で120分間か焼したのみであった。得られた生成物はS3aであった。
【0083】
第二工程で、シェル触媒S3を製造した:
前駆体材料A49.5gを、メラミン4.95gと完全に混合した。得られた粉末をVS1の際の手順に相応してS3a 424g上に施与した。結合剤の使用量は31ml、施与時間は43分であった。得られた二重のシェルを有するシェル触媒はS3であった。
【0084】
例4 本発明による二層のシェルを有するシェル触媒(第一の層:MoO3、第二の層:前駆体材料A)の製造
MoO3 24.71gをVS1の際の手順に相応して、担体(粗粒状の層を有する直径2〜3mmのステアタイト球)400g上に施与した。結合剤の使用量は13ml、施与時間は24分であった。VS1とは異なって、300℃で120分間か焼したのみであった。得られた生成物はS4aであった。第二工程で、シェル触媒S4を以下のとおりに製造した:前駆体材料A49.5gを、VS1の際の手順に相応してS4a 425g上に施与した。結合剤の使用量は31ml、施与時間は36分であった。得られた二重のシェルを有するシェル触媒はS4であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)担体、
(b)モリブデン酸化物またはモリブデン酸化物を形成する前駆体化合物を含有する第一の層、
(c)モリブデンおよび少なくとも1の別の金属を含有する多金属酸化物を含有する第二の層
を含むシェル触媒。
【請求項2】
第一の層のモリブデン酸化物が、MoO3であることを特徴とする、請求項1記載のシェル触媒。
【請求項3】
第二の層のモリブデンを含有する多金属酸化物が、一般式II
Mo12BiaCrb1cFed2e3fy (II)
[式中、
1=Coおよび/またはNi、
2=Siおよび/またはAl、
3=Li、Na、K、Csおよび/またはRb、
0.2≦a≦1、
0≦b≦2、
2≦c≦10、
0.5≦d≦10、
0≦e≦10、
0≦f≦0.5および
y=電荷中性の前提の下にII中の酸素以外の元素の価数および頻度により決定される数]の多金属酸化物であることを特徴とする、請求項1または2記載のシェル触媒。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項記載のシェル触媒の製造方法であって、担体上に結合剤によりモリブデン酸化物またはモリブデン酸化物を形成する前駆体化合物からなる第一の層を施与し、第一の層により被覆した担体を場合により乾燥させ、かつか焼し、得られた第一の層上に、結合剤によりモリブデンを含有する多金属酸化物からなる第二の層を施与し、かつ第一の層と第二の層とで被覆した担体を乾燥させ、かつか焼する、請求項1から3までのいずれか1項記載のシェル触媒の製造方法。
【請求項5】
有機化合物の接触気相酸化のための方法における、請求項1から3までのいずれか1項記載のシェル触媒の使用。
【請求項6】
1−ブテンおよび/または2−ブテンからブタジエンへの酸化脱水素のための方法における請求項5記載の使用。

【公表番号】特表2011−516256(P2011−516256A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503437(P2011−503437)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/054238
【国際公開番号】WO2009/124974
【国際公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】