説明

モータ制御装置

【課題】交流を直流に変換したのちさらに交流に変換してこれを駆動電力とするモータを、容易に制御できるモータ制御装置を実現する。
【解決手段】モータ51−1および51−2の駆動に関する指令をする数値制御部11と、交流を直流に変換する順変換部12と、数値制御部11による指令に基づき、順変換部12から出力された直流をモータ51−1および51−2の駆動のための交流に変換する逆変換部13−1および13−2と、を備えるモータ制御装置1において、逆変換部13−1および13−2は、数値制御部11および順変換部12と通信する第1の通信手段21を有し、順変換部12は、逆変換部13−1および13−2と通信する第2の通信手段22と、第1の通信手段21および第2の通信手段22を介して数値制御部11から転送された情報に基づいた順変換部12の動作設定に、順変換部12の動作を制御する順変換制御部23と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電力を直流電力に変換したのちさらに交流電力に変換してこれを駆動電力とするモータを制御するモータ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械におけるサーボシステムでは、工作機械の送り軸および主軸ごとにサーボモータ(以下、単に「モータ」と称する。)を有し、これらモータを数値制御により駆動する。サーボシステムは、工作機械の送り軸および主軸を直接駆動する制御軸数分のモータと、このモータを制御するモータ制御装置として、モータに対し駆動電力を供給して位置、速度もしくはトルクを制御するサーボアンプと、サーボアンプに対しモータの位置、速度もしくはトルクを指令する数値制御部(CNC)と、から構成される。サーボモータに交流の駆動電力を供給するためのサーボアンプは、商用交流電力を直流電力に変換する順変換部と、順変換部が出力する直流電力を所望の周波数の交流電力に変換する逆変換部と、を備える。
【0003】
汎用サーボアンプでは、駆動するモータが一台であるため、上記の順変換部と逆変換部が一体となった構成で提供される。これに対し、工作機械は通常は複数の軸を持つため、このような工作機械におけるサーボアンプは、モータ制御装置のコストや占有スペースを低減する目的で、制御軸数(すなわちモータの個数)と同数個の逆変換部と、1個もしくは制御軸数よりも少ない個数の順変換部と、から構成されることが多い。図3は、工作機械における一般的なサーボシステムの構成を示す図である。この図において、工作機械の制御軸数(すなわちモータの個数)を2個としたが、これはあくまでも一例である。サーボシステム100は、工作機械の送り軸および主軸を直接駆動する制御軸数分のモータ51−1および51−2、ならびに、これらモータ51−1および51−2を制御するモータ制御装置の構成要素の1つとして、モータ51−1および51−2の位置、速度もしくはトルクを指令する数値制御部(CNC)52を備える。また、サーボシステム100は、モータ制御装置の構成要素の1つであるサーボアンプとして、商用交流電源50の交流電力を直流電力に変換する順変換部53と、順変換部53とDCリンクにて結合され、直流電力を交流電力に変換してサーボモータ52−1および52−2に供給する制御軸数分の逆変換部54−1および54−2と、を備える。このように、複数の逆変換部54−1および54−2に対し、順変換部を1個とすることで、モータ制御装置のコストや占有スペースを低減している。
【0004】
逆変換部54−1および54−2は、モータ51−1および51−2の位置、速度もしくはトルクについて数値制御部52の指令どおりに駆動するよう、各モータ51−1および51−2に対して交流電力を供給する。このため、逆変換部54−1および54−2には、数値制御部52と通信を行う手段が設けられている。図示の例では、逆変換部54−1および54−2はケーブルを介して数値制御部52とカスケード接続されている。
【0005】
また、順変換部53は、交流電力を整流して直流電力に変換し、その直流電力をDCリンクを介して逆変換部54−1および54−2に供給する動作を行うだけであり、モータ51−1および51−2の制御には直接的には関係しないので、数値制御部52と直接通信する手段は設けられないことが多い。この場合、順変換部53と逆変換部54−1および54−2との間については、通信容量が比較的小さいケーブル56が接続され、レディ信号やアラームステータスなど必要最低限の情報のみが、逆変換部54−1および54−2を経由して、数値制御部52と順変換部53の間で間接的に伝達されることになる。また、順変換部53については、受信したレディ信号やアラームステータスなど必要最低限の情報に基づいた整流動作をすればよいだけなので、それに特化したカスタムLSI(参照符号57)が設けられる。
【0006】
一方で、順変換部53と数値制御部52との間で直接通信ができるようにするために、数値制御部と直接通信できる手段を順変換部に設けたものもある(例えば、特許文献1および2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−238490号公報
【特許文献2】特開2002−291274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように順変換部に数値制御部と直接通信する手段を設けず、かつ順変換部と逆変換部の間に通信容量の小さいケーブルが接続される場合において、これまで使っていた順変換部を何らかの理由によりこれまでとは異なる機能や規格を有する新しい仕様の順変換部に交換しようとしても、当該新しい仕様の順変換部が、数値制御部からの情報を認識することができない。したがって、結局のところ、新しい仕様の順変換部ではなく、これまでと同様の仕様の(すなわち古い仕様の)順変換器を用いざるを得なくなる。
【0009】
サーボアンプには、用途に応じて種々の数値制御部が接続される可能性があるが、上述のように順変換部が数値制御部からの情報を認識することができなくなると、例えば次のような問題が生じ得る。
【0010】
例えば、順変換部に異常検出機能を新たに追加しようとする場合、数値制御部がこの異常検出機能に対応していれば、この数値制御部は、逆変換部を経由して順変換部から間接的に送られてきた異常検出に関するステータス信号を受信して所定の表示装置にアラームメッセージを表示させる異常検出表示処理を実行することができる。しかしながら、数値制御部が異常検出機能に対応していない場合には、数値制御部は、順変換部から送られてきた異常検出に関するステータス信号を受信しても異常検出表示処理を実行しない。この場合、特に当該順変換部に異常検出時に自動停止する機能がさらに設けられていた場合には、この自動停止機能により順変換部が停止するが、異常検出表示なしではユーザは停止した状況把握できないという問題があった。
【0011】
また例えば、サーボシステムを構成するモータおよびモータ制御装置の運転状況によっては、サーボシステム中の順変換部の整流動作の方式の変更、例えばダイオード整流方式かPWM整流方式にする変更あるいはPWM整流方式における変調の方法の変更などを機械の運転を停止することなく即座に行いたい場合がある。しかしながら、変更したい順変換部の整流動作に、数値制御部側が対応していない場合には、このような変更をすることができないという問題があった。
【0012】
また例えば、順変換部について仕様の変更、例えば停電検出方法の変更などを行いたい場合や、あるいは順変換部が故障した場合など、新しい仕様の順変換部に交換したい場合がある。しかしながら、当該新しい仕様の順変換部が、これまで使用していた数値制御部に対応していないため、当該新しい仕様の順変換部に交換できず、これまでと同様の仕様の(すなわち古い仕様の)順変換器を用いざるを得なくなるという問題があった。
【0013】
また、特許文献1(特開2001−238490号公報)および特許文献2(特開2002−291274号公報)のように、順変換部と数値制御部との間で直接通信ができるようにすることも考えられるが、この場合は、通信用のLSIや通信容量の大きいケーブルを新たに追加しなければならない。
【0014】
したがって本発明の目的は、上記問題に鑑み、モータの駆動に関する指令をする数値制御部と、交流電力を直流電力に変換する順変換部と、数値制御部による指令に基づき、順変換部から出力された直流電力をモータの駆動のための交流電力に変換する逆変換部と、を備えるモータ制御装置において、数値制御部と順変換部との組み合わせに対応して容易にモータを制御することができるモータ制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を実現するために、本発明においては、モータの駆動に関する指令をする数値制御部と、交流電力を直流電力に変換する順変換部と、数値制御部による指令に基づき、順変換部から出力された直流電力をモータを駆動するための交流電力に変換する逆変換部と、を備えるモータ制御装置において、逆変換部は、数値制御部および順変換部と通信する第1の通信手段を有し、順変換部は、逆変換部と通信する第2の通信手段と、第1の通信手段および第2の通信手段を経由して数値制御部から転送された情報に基づいた順変換部の動作設定に従い、順変換部の動作を制御する順変換制御部と、を有する。
【0016】
上記転送される情報は、モータ制御装置もしくはモータの運転状況に関する情報である。例えば、上記転送される情報は、数値制御部が有する機能もしくは識別に関する情報、数値制御部が指令する順変換部の整流動作に関する情報、あるいは数値制御部が順変換部に対して指令する順変換部を制御するための制御パラメータに関する情報、である。
【0017】
また、順変換部は、上記転送される情報に基づいた順変換部の動作設定が記憶される記憶手段をさらに有してもよい。
【0018】
ここで、逆変換部は、モータと同数個設けられ、順変換部は、モータと同数個もしくはそれより少ない個数設けられる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、モータの駆動に関する指令をする数値制御部と、交流電力を直流電力に変換する順変換部と、数値制御部による指令に基づき、順変換部から出力された直流電力をモータの駆動のための交流電力に変換する逆変換部と、を備えるモータ制御装置において、順変換部と数値制御部との組み合わせに対応したモータ制御を、ハードウェアの追加なしで容易に実現することができる。このように、本発明によれば、順変換部と数値制御部との組み合わせに対応したモータ制御を実現することができるので、例えば新しい仕様の順変換部への交換が容易となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例によるモータ制御装置のブロック図(その1)である。
【図2】本発明の実施例によるモータ制御装置のブロック図(その2)である。
【図3】工作機械における一般的なサーボシステムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の実施例によるモータ制御装置のブロック図(その1)である。サーボシステムにおけるモータ制御装置では、工作機械の送り軸および主軸を直接駆動する制御軸数分のモータが設けられる。図示の例では、工作機械の制御軸数(すなわちモータの個数)を2個としたが、これはあくまでも一例である。
【0022】
本発明の実施例によるモータ制御装置1は、モータ51−1および51−2の駆動に関する指令をする数値制御部11と、商用交流電源50の交流電力を直流電力に変換する順変換部12と、数値制御部11による指令に基づき、順変換部12から出力された直流電力をモータ51−1および51−2の駆動のための交流電力に変換する逆変換部13−1および13−2と、を備える。逆変換部13−1および13−2は、モータ51−1および51−2と同数個(図示の例では2個)設けられ、順変換部12は、モータ51−1および51−2と同数個もしくはそれより少ない個数(図示の例では1個)設けられる。このように、複数の逆変換部13−1および13−2に対し、1個の順変換部13を設けることで、モータ制御装置のコストや占有スペースを低減する。順変換部12と逆変換部13−1および13−2とはDCリンクにて結合される。
【0023】
数値制御部(CNC)11は、モータ51−1および51−2の位置、速度もしくはトルクを指令する。
【0024】
本発明の実施例によれば、逆変換部13−1および13−2は、数値制御部11および順変換部12と通信する第1の通信手段21を有する。
【0025】
また、本発明の実施例によれば、順変換部12は、逆変換部13−1および13−2と通信する第2の通信手段22と、第1の通信手段21および第2の通信手段22を経由して数値制御部11から転送された情報に基づいた順変換部12の動作設定に従って、順変換部12の動作を制御する順変換制御部23と、を備える。数値制御部11から転送された情報に基づいた順変換部12の動作設定は、順変換部12内に設けられたCPUからなる順変換制御部23が実行することができるソフトウェアプログラムの形式に従って規定され得る。順変換制御部23は、順変換部12における電力変換処理、データ通信処理、あるいは異常検出処理などを、数値制御部11から転送された情報に基づいた順変換部12の動作設定に従って実行する。したがって、数値制御部11から転送された情報が変更されれば、当該情報に基づく順変換部12の動作設定も変更されるので、順変換制御部23はその変更に対応した事理を実行することになる。なお、順変換部12内に、数値制御部11から転送された情報に基づいた順変換部の動作設定が記憶される記憶手段としてメモリ(図示せず)を設けてもよい。
【0026】
順変換部12内の順変換制御部23は、数値制御部11が接続された逆変換部13−1および13−2に当該順変換部12が新たに接続されたとき、この接続を検知して当該情報を順変換部12に送るよう、数値制御部11に対して指示を発信する。当該指示は、順変換部12内の第2の通信手段22および逆変換部13−1および13−2内の第1の通信手段21を介して発信される。あるいはこの代替例として、数値制御部11が接続された逆変換部13−1および13−2に当該順変換部が新たに接続されたときに、ユーザ操作により、当該情報を順変換部12に送るよう数値制御部11に対して指示できるようにしてもよい。いずれの場合においても、当該指示に従い、逆変換部13−1および13−2は、これに直接接続されている数値制御部11から発せられた情報を第1の通信手段21を介して受信し、そしてこの受信した情報を、第1の通信手段21と順変換部12内の第2の通信手段22を介して順変換部12へさらに転送する。そして、順変換部12内の順変換制御部23は、転送された情報に基づいた順変換部の動作設定に従い、順変換部12の動作を制御する。
【0027】
本発明の実施例によるモータ制御装置1によれば、上記構成を備えることによって、順変換部12の仕様が変更された場合、数値制御部11から所定の情報が逆変換部13−1および13−2を経由して順変換部12に送られてくるので、順変換部と数値制御部との組み合わせに対応したモータ制御装置を容易に実現することができる。
【0028】
上記転送される情報は、数値制御部11が有する機能もしくは識別に関する情報、数値制御部11が指令する順変換部12の整流動作に関する情報、あるいは数値制御部11が指令する順変換部12を制御するための制御パラメータに関する情報である。また、上記転送される情報は、数値制御部11内のメモリに予め記憶されていてもよく、あるいはユーザが数値制御部11に対して外部から入力するものであってもよい。
【0029】
ここで、上記転送される情報が、数値制御部11が有する機能もしくは識別に関する情報である場合について説明すると次の通りである。例えば、順変換部12を新しい仕様のものに交換する場合、逆変換部13−1および13−2は、当該数値制御部11が有する機能もしくは識別に関する情報を第1の通信手段21を介して受信し、そしてこの受信した情報を、第1の通信手段21と順変換部12内の第2の通信手段22を介して順変換部12へさらに転送する。例えば、数値制御部11が、新しい順変換部12が有する異常検出機能を有するものである場合、上記転送される情報は、「当該数値制御部11が異常検出機能を有するものであること」を示す情報である。順変換部12は、転送された情報から、当該数値制御部11が異常検出機能を有するものであるか否かを判断することができる。数値制御部11が順変換部12の有する当該異常検出処理に対応したものであれば、順変換部12内の順変換制御部23および数値制御部11は、異常検出処理を実行する。異常検出処理の例としては、順変換部12において異常を検出する処理のほか、異常を検知したときに数値制御部11もしくはそれに接続された表示装置にアラームメッセージを表示させる異常検出表示処理も含まれる。なお、数値制御部11の仕様が、順変換部12が有する異常検出処理に対応していない場合には、変換部12内の順変換制御部23は、上記転送された情報を受信しても、異常検出処理に関する処理を実行することはない。
【0030】
また例えば、上記転送される情報が、数値制御部11が指令する順変換部12の整流動作に関する情報である場合について説明すると次の通りである。例えば、サーボシステムを構成するモータ制御装置もしくはモータの運転状況によっては、サーボシステム中の順変換部の整流動作の方式の変更、例えばダイオード整流方式かPWM整流方式にする変更あるいはPWM整流方式における変調の方法の変更などを、機械の運転を停止することなく即座に行いたい場合がある。この場合、数値制御部11側からサーボシステムの運転状況に応じた整流動作に関する指令が、逆変換部13−1および13−2の第1の通信手段21ならびに順変換部12の第2の通信手段22を介し、数値制御部11から順変換部12に転送される。順変換部12は、上記転送された情報から、順変換制御部23が実行すべき整流動作を判断することができる。数値制御部11が、サーボシステムの運転状況に応じた整流動作を指令できるソフトウェアやハードウェア構成を有するものである場合には、順変換制御部23は、整流動作に関する情報に基づき、当該整流動作を実行する。なお、数値制御部11が、変更された整流動作を指令できるソフトウェアやハードウェア構成を有するものではない場合には、順変換制御部23は、数値制御部11に対応した所定の整流動作のみを実行することになる。
【0031】
また例えば、上記転送される情報が、数値制御部11が指令する順変換部12を制御するための制御パラメータである場合について説明すると次の通りである。例えば、順変換部について仕様の変更、例えば停電検出方法の変更などを行いたい場合、上記転送される情報は、「数値制御部が順変換部に対して指令する当該順変換部を制御するための制御パラメータに関する情報」である。順変換部12は、上記転送された情報から、数値制御部11が順変換部12に対して指令する当該順変換部を制御するための制御パラメータを知ることができる。上記転送された情報からわかる当該制御パラメータが、順変換部12が実行することができるものであれば、順変換制御部23は、当該制御パラメータに従い処理を実行する。なお、数値制御部11の制御パラメータが順変換部12に対応していない仕様のものである場合には、順変換制御部23は、当該制御パラメータを認識することができないので、当該制御パラメータに従った処理が実行できないことになる。
【0032】
図2は、本発明の実施例によるモータ制御装置のブロック図(その2)である。上述の実施例では、工作機械の制御軸数(すなわちモータの個数)を2個としたが、図2に示すような制御軸数(すなわちモータの個数)が1個である場合にも本発明は適用可能である。
【0033】
図2に示す本発明の実施例によるモータ制御装置1は、モータ51の駆動に関する指令をする数値制御部11と、商用交流電源50の交流電力を直流電力に変換する順変換部12と、数値制御部11による指令に基づき、順変換部12から出力された直流電力をモータ51の駆動のための交流電力に変換する逆変換部13と、を備える。順変換部12と逆変換部13とはDCリンクにて結合される。
【0034】
本発明の実施例によれば、逆変換部13は、数値制御部11および順変換部12と通信する第1の通信手段21を有する。また、本発明の実施例によれば、順変換部12は、逆変換部13と通信する第2の通信手段22と、第1の通信手段21および第2の通信手段22を経由して数値制御部11から転送された情報に基づいた順変換部12の動作設定に従い、順変換部12の動作を制御する順変換制御部23と、を備える。各回路構成要素については図1に示す回路構成要素と同様の機能および動作を有するので説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、工作機械におけるサーボシステムにおける、工作機械の送り軸および主軸ごとにサーボモータを有し、これらモータを数値制御により駆動するモータ制御装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 モータ制御装置
11 数値制御部
12 順変換部
13、13−1、13−2 逆変換部
21 第1の通信手段
22 第2の通信手段
23 順変換制御部
51、51−1、51−2 モータ
55、56 ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの駆動に関する指令をする数値制御部と、交流電力を直流電力に変換する順変換部と、前記数値制御部による指令に基づき、前記順変換部から出力された直流電力をモータの駆動のための交流電力に変換する逆変換部と、を備えるモータ制御装置であって、
前記逆変換部は、前記数値制御部および前記順変換部と通信する第1の通信手段を有し、
前記順変換部は、前記逆変換部と通信する第2の通信手段と、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段を介して前記数値制御部から転送された情報に基づいた前記順変換部の動作設定に従って、前記順変換部の動作を制御する順変換器制御部と、を有することを特徴とするモータ制御装置。
【請求項2】
前記情報は、前記モータ制御装置の運転状況に関する情報を含む請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項3】
前記情報は、前記数値制御部が有する機能もしくは識別に関する情報、前記数値制御部が指令する前記順変換部の整流動作に関する情報、あるいは前記数値制御部が前記順変換部に対して指令する前記順変換部を制御するための制御パラメータに関する情報である請求項2に記載のモータ制御装置。
【請求項4】
前記順変換部は、前記情報に基づいた前記順変換部の動作設定が記憶される記憶手段をさらに有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
【請求項5】
前記モータと同数個の前記逆変換部を備える請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
【請求項6】
前記モータと同数個もしくはそれより少ない個数の前記順変換部を備える請求項1〜5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−223054(P2012−223054A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89368(P2011−89368)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(390008235)ファナック株式会社 (1,110)
【Fターム(参考)】