説明

モータ及び遊技機用発射装置

【課題】軸方向に偏平化、小型化しても必要なトルクが得られ、回転むらの少ないモータを提供する。
【解決手段】ロータ22は空間部Kに櫛歯体がコイルユニット20と軸方向で所定の隙間を設けて対向して組み付けられ、かつ内側櫛歯体26より軸方向に起立形成された内側環状部24がコイルケース21の内周面21aと、外側櫛歯体29より軸方向に起立形成された外側環状部27がコイルケース21の外周面21bと各々径方向で対向して組み付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてパチンコ機などの遊技機に用いられるモータ及び該モータを駆動源とする遊技機用発射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技機には、外枠に対して開閉可能な内枠に遊技盤が着脱可能に組み付けられ、該内枠には前面枠が開閉可能に設けられている。遊技盤には遊技領域を形成する内外レールが設けられており、その遊技領域には図柄表示装置(液晶表示装置)、遊技釘、入賞口、大入賞口、電動チューリップなどの盤面部品やアウトロなどが設けられている。
【0003】
パチンコ機前面側に設けられるハンドルの背面側に内枠が設置され、その内枠の下部には発射装置が設けられる。発射装置は、球受け皿から供給された遊技球を打球槌により打撃してレールを通じて遊技領域に向けて発射するものである。
【0004】
上記発射装置の駆動源としては、ロータリーソレノイドや制御性がよいステップモータが用いられている。例えば、ステップモータを用いる場合、モータを起動すると打球槌をばねの付勢に抗して原点位置から所定角度回転させて当該打球槌とカムとの係合を外すことにより打球槌がばね力により原点位置へ復帰する動作を利用して当該原点位置にセットされた遊技球をレールに沿って発射するようになっている。ステップモータとしては、ステータコイルに囲まれた空間部にモータ軸に連結されたマグネットロータを回転可能に設けたものが用いられている。(特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開平10−295880号公報
【特許文献2】特開平8−299539号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したステップモータを用いた発射装置には、マグネットロータの重量があるため、モータ軸やこれを支持する軸受部を小型化するには限界がある。また、ステータコアの各極歯に巻き付けるコイルの巻数を確保してトルクをかせぐ必要があるため、軸方向に小型するには限界がある。
【0006】
また、マグネットロータの場合、ステータの極歯とのラジアルギャップを介して反発・吸引を行なって回転するため、マグネットロータにコギングトルクが作用し、回転むらが発生しやすい。
特に、パチンコ遊技機においては、内枠前面側と前面枠背面側の空間は限られており、内枠背面側に設けられる制御系の厚さが増加していることから内枠前面側に設けられる発射装置を軸方向に小型化、偏平化を図りつつ必要トルクを確保したいというニーズがあった。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、軸方向に偏平化、小型化しても必要なトルクが得られ、回転むらの少ないモータ及び該モータを用いて厚さ方向に狭い設置空間に設置可能な遊技機用発射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
モータ軸が軸受部を介して回転可能に軸支されるモータケースと、前記モータケース内に、磁性体よりなる環状のコイルケースが同軸状に配置され該コイルケース内にコイルが収納されたコイルユニットと、前記コイルユニットの開口端と軸方向に空間部を設けて環状に対向配置されたステータマグネットを有するステータと、前記モータ軸と一体に組み付けられ、内側環状部から外周側へ内歯が突設された磁性体からなる内側櫛歯体と外側環状部から内周側へ外歯が突設された磁性体からなる外側櫛歯体とが非磁性の連結部を介して内歯と外歯が交互に配設されるように一体に連結されたロータを具備し、前記ロータは空間部に櫛歯体がコイルユニットと軸方向で所定の隙間を設けて対向して組み付けられ、かつ前記内側櫛歯体より軸方向に起立形成された内側環状部がコイルケースの内周面と、前記外側櫛歯体より軸方向に起立形成された外側環状部がコイルケースの外周面と各々径方向で対向して組み付けられていることを特徴とする。
【0009】
また、前記ロータの櫛歯体とコイルユニット間の軸方向の隙間をL、前記内側環状部とコイルケースの内周面との径方向の隙間をL1、前記外側環状部とコイルケースの外周面との径方向の隙間をL2とすると、L>L1、L>L2となるように組み付けられていることを特徴とする。
【0010】
また、前記コイルへ通電する際にコイルケースの内周面及び外周面を磁束作用面として対向するロータの内側環状部及び外側環状部に連続する櫛歯を磁化することにより連結部を介して隣接する櫛歯どうしの極性が反転する磁極が形成され、当該ロータの櫛歯に発生するロータ磁極と対向するステータマグネットのマグネット磁極との反発及び吸引によりロータがモータ軸と一体となって回転することを特徴とする。
【0011】
また、遊技機用発射装置においては、上述したいずれかのモータを具備し、モータケースより外部に延設されたモータ軸に打球槌が組み付けられ、コイルへ通電することで打球槌が原点位置から作動位置まで所定角度回転する動作を繰り返して遊技球を遊技盤に向けて発射することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
上述したモータを用いれば、ロータは、内側環状部から外周側へ内歯が突設された磁性体からなる内側櫛歯体と外側環状部から内周側へ外歯が突設された磁性体からなる外側櫛歯体とが非磁性の連結部を介して内歯と外歯が交互に配設されるように一体に連結され、内側環状部を介して櫛歯体がモータ軸と一体に組み付けられているので、コイルが巻かれたコアやマグネットなどを用いたロータに比べてロータ重量が軽いためロータに作用する遠心力が小さくモータ軸や軸受部に作用する負担が少なくなり、モータを軸方向に偏平化、小型化することができる。
【0013】
特に、ロータは櫛歯体がコイルユニットとの間に軸方向で所定の隙間を設けて対向して組み付けられ、かつ内側櫛歯体より軸方向に起立形成された内側環状部がコイルケースの内周面と外側櫛歯体より軸方向に起立形成された外側環状部がコイルケースの外周面と各々径方向で対向して組み付けられているので、ロータとコイルケースが軸方向にオーバーラップして配置されかつ櫛歯体とコイルユニットが所定の隙間を介して対向配置されているので、モータの小型化、偏平化を促進することができる。
【0014】
また、モータ軸と同軸状に設けられた磁性体よりなるコイルケースにコイルが巻かれておりコイルの巻数を増やしかつ線径も太くできるので、コイルへの通電量を増やしてより大きな磁力を発生させて、小型化、偏平化しても回転に必要なトルクが得られる。
【0015】
また、磁性体よりなるロータは環状に対向配置されたステータマグネットと軸方向に所定の隙間を設けて組み付けられるので、ロータはステータマグネットの磁気吸引力の影響を全面にわたって均一に受けているので、コギングトルクを低減して回転むらを低減することができる。
【0016】
また、ロータの櫛歯体とコイルユニット間の軸方向の隙間をL、内側環状部とコイルケースの内周面との径方向の隙間をL1、外側環状部とコイルケースの外周面との径方向の隙間をL2とすると、L>L1、L>L2となるように組み付けられていると、ロータの櫛歯体とコイルユニットのアキシャルギャップ及びロータの環状部とコイルケースのラジアルギャップを調整することで、ロータとコイルケース間で形成される磁気回路によりロータの櫛歯面に回転磁界が形成され、ステータマグネットのマグネット磁極との反発及び吸引によりロータを軸方向に狭い空間部でモータ軸と一体となって回転させることができる。
【0017】
上記モータを備えた遊技機用発射装置においては、モータ軸と同軸配置されたコイルユニットとロータを軸方向及び径方向に所定の隙間を設けて対向配置し、ロータとステータマグネットを軸方向に対向配置したことにより、モータの軸方向の寸法を従来のステップモータに比べて短縮化することができる。また、モータを小型化、偏平化することにより、遊技機用発射装置をモータ軸方向の厚さ寸法の限られた設置スペースに配置することができる。また、ロータの櫛歯の数やステータマグネットの磁極数を増やすことで、より高精細な回転角度制御が行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1を参照して本実施形態に係るパチンコ機に設けられる発射装置の概略構成について説明する。
パチンコ遊技機は、遊技機外枠と遊技盤が設けられた内枠と、該内枠を覆う前面枠を備えている。パチンコ機の発射装置は、内枠に対して遊技盤とともに組み付けられる。
【0019】
モータ1は、基板ケース2内に図示しない発射制御基板とともに収納されている。基板ケース2はケース本体3と蓋4を重ね合わせて筐体状に形成されている。モータ1は、ケース本体3の内面にねじ止め固定され、モータ軸5がケース本体3のケース前面3a側に延設されている。モータ軸5には打球槌6がアーム部6aを通じて一体に組み付けられている。後述するコイルへ通電することで打球槌6が原点位置から作動位置まで所定角度回転する動作を繰り返して遊技球を遊技盤に向けて発射するようになっている。
【0020】
ケース本体3のケース前面3aには、打球槌6のホームポジション(原点位置)を規定する原点ストッパー7が突設されている。原点ストッパー7のアーム当接面(外周面)には緩衝材8(ゴム材、エラストマーなどの樹脂材)が設けられている。また、打球槌6が原点位置から所定角度回転した作動位置には作動ストッパー9が設けられている。作動ストッパー9のアーム当接面には緩衝材10(ゴム材、エラストマーなどの樹脂材)が設けられている。また、打球槌6のアーム部6aにも緩衝材11(ゴム材、エラストマーなどの樹脂材)が設けられている。
【0021】
ケース本体3のケース前面3aには、台座12が設けられている。台座12の凹溝12aには図示しない球受け皿より遊技球が送り込まれる。打球槌6は非通電時には図1に示すように自重により垂下して原点ストッパー7にアーム部6aが当接した状態で待機している。モータ1に通電すると図2に示すように打球槌6はアーム部6aが作動ストッパー9に突き当たるまで回転し、このとき打球槌6が台座12の凹溝12aに挟み込まれて保持された遊技球を打撃してレール(図示せず)に沿って発射するようになっている。
【0022】
図3はモータ1の外観斜視図である。モータケース13は第1のケース15と第2のケース17が一体に組み合わされて形成されている。モータ軸5は第1のケース15から外部へ延設されて軸支されている。モータ1は第1のケース15を取り付け面としてケース本体3(図1参照)に組み付けられる。
【0023】
図4において、モータ1の組立構成について説明する。モータ1はモータ軸5に連繋したロータ22の軸方向両側から第1のケース15と第2のケース17の開口端どうしを突き合わせて、モータ軸5が軸受部19a,19b(図5参照)に各々回転可能に支持されて組み立てられる。
【0024】
図5において、モータケース13は、コイル14を保持する非磁性でカップ状の第1のケース15とステータマグネット16を保持する非磁性でカップ状の第2のケース17とが開口部どうしを突き合わせて形成されている。第1のケース15の開口端には段付部15aが形成されており、当該段付部15aに第2のケース17の開口端が突き当てられて組み付けられている。第1,第2のケース15,17としては、例えば樹脂ケースが用いられる。
【0025】
モータケース13にはモータ軸5が軸受部19a,19bを介して回転可能に軸支されている。第1のケース15の中心部に軸受部19aが設けられ、第2のケース17の中心部に軸受部19bが設けられている。軸受部19a,19bは、玉軸受、スリーブ軸受などが用いられる。
【0026】
図5において、第1のケース15内には、コイルユニット20が設けられている。コイルユニット20は、環状に形成された磁性体(例えばアルミケース)よりなるコイルケース21の溝内にコイル14が同軸状に巻かれて収納されている。このように、モータ軸5と同軸状に設けられたコイルケース21にコイル14が巻かれており、コイル14の巻数を増やしかつ線径も太くできるので、コイル14への通電量を増やしてより大きな磁力を発生させて、モータを小型化、偏平化しても回転に必要なトルクが得られる。
【0027】
また、図5において、第2のケース17内には、コイルユニット20の開口端と軸方向に空間部Kを設けて環状に対向配置されたステータマグネット16が同軸状に組み付けられている。ステータマグネット16は、周方向にN極、S極が交互に着磁されており、例えばネオジウム磁石、サマリウムコバルト磁石、フェライト磁石など希土類磁石が用いられる。
上記モータケース13に空間部Kを設けて収納されたコイルユニット20とステータマグネット16によりステータが構成される。
【0028】
上述したコイルユニット20とステータマグネット16との間に形成された空間部Kにロータ22の櫛歯体が設けられている。図6において、ロータ22は、モータ軸5と一体に組み付けられる内側環状部24から外方向に内歯25が突設された磁性体からなる内側櫛歯体26と、外側環状部27から内方向に外歯28が突設された磁性体からなる外側櫛歯体29とが非磁性の連結部30を介して内歯25と外歯28が交互に配設されるように一体に連結されている。
【0029】
内側櫛歯体26と外側櫛歯体29には、例えば、銅板、アルミ板などの磁性体が用いられ、連結部30は例えば非磁性の樹脂材、ゴム材などが用いられる。ロータ22は、内側櫛歯体26と外側櫛歯体29が内歯25と外歯28が互いにかみ合うように金型内にセットされて一体成形されている。
【0030】
図5において、ロータ22は空間部Kに櫛歯体がコイルユニット20と軸方向で所定の隙間を設けて組み付けられ、かつ内側櫛歯体26より軸方向に起立形成された内側環状部24がコイルケース21の内周面21aと、外側櫛歯体29より軸方向に起立形成された外側環状部27がコイルケース21の外周面21bと各々径方向で対向して組み付けられている(図7参照)。
【0031】
具体的には、図7において、ロータ22の内側櫛歯体26及び外側櫛歯体29とコイルユニット20間の軸方向の隙間をL、内側環状部24とコイルケース21の内周面21aとの径方向の隙間をL1、外側環状部27とコイルケース21の外周面21bとの径方向の隙間をL2とすると、L>L1、L>L2となるように組み付けられている。
このように、内側環状部24,外側環状部27とコイルケース21のラジアルギャップ及び櫛歯体26,29とコイルユニット20とのアキシャルギャップを調整することで、ロータ22とコイルケース21間で形成される磁気回路によりロータ22の櫛歯面に回転磁界が形成される。
【0032】
図7において、コイル14へ通電するとコイルケース21の内周面21a及び外周面21bを磁束作用面として対向するロータ22の内側環状部24及び外側環状部27に連続する内歯25と外歯28を各々磁化することにより連結部30を介して隣接する内歯25と外歯28(図6参照)どうしの極性が反転する磁極が形成される(図8(b)参照)。
そして、コイル14への通電方向を切り替えることでロータ22の櫛歯面に形成される回転磁界と対向するステータマグネット16のマグネット磁極との反発及び吸引によりロータ22がモータ軸5と一体となって回転する。
【0033】
尚、図6において打球槌6が原点位置で停止しているとき、ステータマグネット16のマグネット磁極と対向するロータ22の内歯25及び外歯28の位置は、周方向に所定角度位相をずらせて停止するようになっている。このため、ロータ22の内歯25及び外歯28に対向するマグネット磁極と同極に磁化されるようにコイル14へ通電することで、ロータ22はステータマグネット16と反発して、所定方向(時計回り方向)へ回転するようになっている。
【0034】
次に、モータの回転動作について図8(a)(b)を参照して説明する。
図8(a)において、コイル14へ非励磁(非通電)状態においては、ロータ22はステータマグネット16と軸方向にギャップを設けかつマグネットに形成される磁界の向きと略平行な向きに配置されているため、ロータ22にはコギングトルクが作用せず自由に回転可能な状態にある。このとき、ロータ22はモータ軸5に連繋する打球槌6の自重によって垂下し、アーム部6aが原点ストッパー7に当接した状態にある(図1参照)。
【0035】
図8(b)において、コイル14へ通電されると、当該コイル14に軸方向に沿ってN極S極に磁界が発生するが、対向するロータ22の内側櫛歯体26の内歯25及び外側櫛歯体29の外歯28はアキシャルギャップL(図7参照)によってそのまま磁化されず、コイルケース21の内周面21a、外周面21bと内周側環状部24,外周側環状部27とのラジアルギャップL1,L2(図7参照)を通じた磁気回路が形成される。このとき、内歯25と外歯28に形成される磁極と対向するステータマグネット16のマグネット磁極との反発及び吸引によりロータ22がモータ軸5と一体となって回転する。そして、図2において、打球槌6は、原点ストッパー7より所定角度時計回り方向に回転し、アーム6aが作動ストッパー9に当接して回転が規制される直前で、打球槌6により台座12に供給された遊技球が打撃されて発射される。
【0036】
コイル14への通電を遮断すると、打球槌6は自重により反時計回りに回転して、原点ストッパー7に当接する原点位置へ戻る。以上の動作を繰返して発射動作が行なわれる。尚、コイル14への通電制御は矩形波パルス駆動により行なわれ、図示しないハンドル操作により、コイル14に印加されるパルス電圧が微調整される。
【0037】
以上のように、モータ軸5と環状に同軸配置されたコイルユニット20とロータ22を軸方向及び径方向に所定の隙間を設けて対向配置し、ロータ22とステータマグネット16を軸方向に対向配置したことにより、モータの軸方向の寸法を従来のステップモータに比べて短縮化することができる。また、モータを軸方向に偏平化、小型化することにより、パチンコ機の発射装置をモータ軸方向の厚さ寸法の限られた設置スペースに配置することができる。また、ロータ22の櫛歯の数やステータマグネット16の磁極数を増やすことで、より高精細な回転角度制御が行なえる。
【0038】
上述した遊技機用発射装置は、パチンコ遊技機について説明したが、他の装置、例えば雀球遊技機やアレンジボール遊技機などの発射装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】待機状態にある遊技機用発射装置の斜視図である。
【図2】動作状態にある遊技機用発射装置の斜視図である。
【図3】モータの外観斜視図である。
【図4】モータの分解斜視図である。
【図5】モータの断面図である。
【図6】ロータとステータマグネットの位相関係を示す正面図である。
【図7】コイルユニットとロータに形成されるギャップ寸法を示す説明図である。
【図8】モータの非通電状態と通電状態の断面説明図である。
【符号の説明】
【0040】
K 空間部
1 モータ
2 基板ケース
3 ケース本体
3a ケース前面
4 蓋
5 モータ軸
6 打球槌
6a アーム部
7 原点ストッパー
8,10,11 緩衝材
9 作動ストッパー
12 台座
12a 凹溝
13 モータケース
14 コイル
15 第1のケース
15a 段付部
16 ステータマグネット
17 第2のケース
19a,19b 軸受部
20 コイルユニット
21 コイルケース
22 ロータ
24 内側環状部
25 内歯
26 内側櫛歯体
27 外側環状部
28 外歯
29 外側櫛歯体
30 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ軸が軸受部を介して回転可能に軸支されるモータケースと、
前記モータケース内に、磁性体よりなる環状のコイルケースが同軸状に配置され該コイルケース内にコイルが収納されたコイルユニットと、
前記コイルユニットの開口端と軸方向に空間部を設けて環状に対向配置されたステータマグネットを有するステータと、
前記モータ軸と一体に組み付けられ、内側環状部から外周側へ内歯が突設された磁性体からなる内側櫛歯体と外側環状部から内周側へ外歯が突設された磁性体からなる外側櫛歯体とが非磁性の連結部を介して内歯と外歯が交互に配設されるように一体に連結されたロータを具備し、
前記ロータは空間部に櫛歯体がコイルユニットと軸方向で所定の隙間を設けて対向して組み付けられ、かつ前記内側櫛歯体より軸方向に起立形成された内側環状部がコイルケースの内周面と、前記外側櫛歯体より軸方向に起立形成された外側環状部がコイルケースの外周面と各々径方向で対向して組み付けられているモータ。
【請求項2】
前記ロータの櫛歯体とコイルユニット間の軸方向の隙間をL、前記内側環状部とコイルケースの内周面との径方向の隙間をL1、前記外側環状部とコイルケースの外周面との径方向の隙間をL2とすると、L>L1、L>L2となるように組み付けられている請求項1記載のモータ。
【請求項3】
前記コイルへ通電する際にコイルケースの内周面及び外周面を磁束作用面として対向するロータの内側環状部及び外側環状部に連続する櫛歯を磁化することにより連結部を介して隣接する櫛歯どうしの極性が反転する磁極が形成され、当該ロータの櫛歯に発生するロータ磁極と対向するステータマグネットのマグネット磁極との反発及び吸引によりロータがモータ軸と一体となって回転する請求項1又は2記載のモータ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかのモータを具備し、モータケースより外部に延設されたモータ軸に打球槌が組み付けられ、コイルへ通電することで打球槌が原点位置から作動位置まで所定角度回転する動作を繰り返して遊技球を遊技盤に向けて発射する遊技機用発射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−153285(P2009−153285A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−328447(P2007−328447)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(591150270)日本ぱちんこ部品株式会社 (293)
【Fターム(参考)】