説明

ラジアル転がり軸受特に1列球面ころ軸受

本発明は、ラジアル転がり軸受特に1列球面ころ軸受に関し、この軸受は外レース(2)、内レース(3)、及びこれらのレース(2,3)の間に設けられる多数の球面ころ(4)を含み、これらの球面ころ(4)が、球基本形状から対称に平らにされかつ互いに平行に配置されるそれぞれ2つの側面(5,6)を持ち、かつ保持器により周方向に互いに等間隔に保持される。球面ころ(4)は、その側面(5,6)の間にその球基本形状の直径の学70%の幅(b)を持ち、かつその転動面(7)で、外レース(2)の内側(8)及び内レース(3)の外側(9)にそれぞれ加工される溝状転動路(10,11)内を転がる。本発明によれば、レース(2,3)にある溝状転動路(10,11)を区画する軸線方向曲げ縁(12,13,14,15)の少なくとも1つが、その高さを減少されて形成されて、ラジアル軸受(1)が、この曲げ縁(12,13,14,15)と半径方向に対向する曲げ縁(12,13,14,15)との間の増大される間隔(aL2)を介して、軸線方向組立て方法で、増大する数の球面ころ(4)を装着可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念を形成する特徴を持つラジアル転がり軸受に関し、例えば自動車変速機の駆動軸及び従動軸用固定軸受けとして利用される1列球面ころ軸受において特に有利に実現可能である。
【背景技術】
【0002】
1列深溝玉軸受が分解不可能な剛体ラジアル転がり軸受であり、その半径方向及び軸線方向負荷能力が同じように大きく、その少ない摩擦のためすべての軸受種類のうちで最高の回転数限界を持っているという点で特に優れていることは、転がり軸受技術における当業者に周知である。これらの深溝玉軸受は以前から公知であり、外レース、内レース、及び転動体としてこれらのレースの間に設けられる多数の玉を含んでいる。外レースの内側及び内レースの外側にはそれぞれ溝状の玉転動路が加工されており、これらの転動路内に玉が、保持器により互いに等間隔に案内される。ラジアル玉軸受の玉の充填は、ドイツ国特許第168499号明細書により公知になっている偏心組立て方法で行われ、両方のレースが互いに偏心して配置され、それにより両方のレースの間に生じる自由空間に玉が充填される。玉の大きさ及び数は軸受の大きさに応じて設定されて、内レースが、最初の玉と最後の玉との間で、両方のレースの弾性を利用して、外レースに対して同心的な位置へもたらされるので、玉が最後に両方の玉転動路のピッチ円上に互いに等間隔で分布され、保持器が挿入されるようになっている。
【0003】
しかしこのような深溝玉軸受には、内レースと外レースの寸法及び玉直径に関係する玉の最大に挿入可能な数が少ないため、軸受の負荷能力に関して限界があることが、実際にわかった。従って過去に多数の解決策、例えば外レース及び内レースの対向する曲げ縁に設けられて閉鎖されない充填開口がトイツ国特許第151483号明細書により提案され、同じように形成される閉鎖可能な充填開口がドイツ連邦共和国特許出願公開第2407477号明細書により提案され、玉の数を増大することにより深溝玉軸受の負荷能力の増大がおこなわれるようにした。しかしこのような充填開口は、閉鎖される構成でも、玉の転動路への楔状入口又は稜により、転動体の引っ掛かり又は充填開口における拘束が起こるという欠点をもっているので、このような解決策は、実際には実施されなかった。
【0004】
ラジアル転がり軸受の転動体の数を増大する別の可能性は、更にドイツ連邦共和国特許出願公開第4334195号明細書により公知になっている。しかし1列深溝玉軸受として構成されるこのラジアル転がり軸受では、転動体は玉でなくいわゆる球面ころにより形成され、これらの球面ころは、球基本形状から対称に平らにされかつ互いに平行に配置される2つの側面を持っている。これらの球面ころの両側面の間の幅は、外レースの内側と内レースの外側との間の間隔より小さく構成されているので、軸受への球面ころの充填はいわゆる軸線方向組立て方法で行うことができ、球面ころが内レースと外レースとの間の間隔を通って軸線方向に導入可能である。その場合球面ころの中心が転動体転動路軸線の高さにあると、球面ころが90°回されるので、その球転動面で転動体転動路内を転がることができる。
【0005】
これらの特別に形成される球面ころを軸線方向に軸受へ挿入し、それによりラジアル転がり軸受に多数の転動体をほぼ完全に充填できるにもかかわらず、このような転がり軸受は、軸受の負荷能力の望まれる増大に関して、せいぜい1つの妥協であるにすぎない。これは、球面ころが、軸受への軸線方向導入を可能にするため、適当に幅狭く又はその両側面の間の適当に小さい幅で構成されて、内レースと外レースとの間の間隔を通して軸受へ問題なく導入できるようにできる、という事実に基いている。同様に転動体の回転をその作動姿勢で可能にし、この作動姿勢で軸受全体に大きすぎる半径方向遊隙が生じないようにするため、レースにある転動体転動路を比較的平らにかつ幅狭く形成することができる。しかし比較的幅の狭い球面ころ及び平らな転動体転動路は、転動体転動路に対する球面ころの接触面を比較的小さくするので、このようなラジアル軸受の軸線方向及び半径方向の負荷能力が再び減少し、転動体の数が多いという最初の利点が殆ど相殺される。
【0006】
従ってこれらの欠点を回避するため、本願の出願時点にまだ公開されてないドイツ連邦共和国特許出願第102005014556.6号明細書により、球面ころの側面の間の幅を、その球基本形状の直径の少なくとも70%に増大し、レースにある溝状転動体転動路を、球面ころの球基本形状の直径の17%〜19%の深さ及び75%〜78%の幅を持つように構成することが提案されて。なぜならば、それにより球面ころの転動路に対して球面ころの球基本形状の周囲の約45%の球面ころの全接触面が生じ、従来の深溝玉軸受の玉もレースにあるその転動路に対して同じ全接触面を持っているからである。しかし転動体転動路を区画する内レースの曲げ縁と外レースの曲げ縁との間隔は、それにより球面ころの幅より小さいので、ラジアル転がり軸受へのその挿入は、偏心組立て方法でのみ可能であり、球面ころは、その側面を互いに当接させて、互いに偏心して配置される両方のレースの間の自由空間へ横に、転動体転動路へ挿入される。しかし球面ころの平らにされる側面は、偏心組立て方法によっても、1列深溝玉軸受に対し多い数の転動体を軸受に取付けることが可能である。球面ころを軸受に充填した後、内レースが外レースに対して同心的な位置へもたらされるので、球面ころがその転動軌道のピッチ円上に互いに等間隔で分布され、90°回され、最後に保持器が軸受へ挿入される。
【0007】
このように構成される球面ころ軸受により、球面ころは深溝玉軸受と同じようにレースにあるその転動路に対して大きい接触面を持ち、従来の1列深溝玉軸受より多くの数の転動体を軸受に設けることができたけれども、偏心組立て方法に制約されて、軸線方向組立て方法において可能なもっと多い転動体の数より転動体の数を減少せねばならなかった。それにより従来の深溝玉軸受よりも、軸受の軸線方向構造空間及び重量を減少でき、その軸線方向負荷可能性を高めることはできたが、軸受の軸線方向及び半径方向負荷能力の増大は比較的小さくなった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
公知の従来技術の解決策の考察された欠点から出発して、本発明の基礎となっている課題は、ラジアル転がり軸受特に1列球面ころ軸受において、球面ころが、レースにある転動路に対して大きい接触面を得るため、偏心組立て方法で可能な大きい幅を持ち、かつ軸受の負荷能力を高めるため、軸線方向組立て方法で得られる一層大きい数を持つようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、この課題は、請求項1の上位概念に記載のラジアル転がり軸受において、レースにある溝状転動路を区画する軸線方向曲げ縁の少なくとも1つが、その高さを減少されて形成されて、ラジアル軸受が、この曲げ縁と半径方向に対向する曲げ縁との間の増大される間隔を介して、軸線方向組立て方法で、増大する数の球面ころを装着可能であることによって、解決される。本発明により構成されるラジアル転がり軸受の好ましい構成及び展開は従属請求項に記載されている。
【0010】
請求項2によれば、本発明により構成されるラジアル転がり軸受の特に好ましい実施形態では、内レースの外側にある転動路を区画する曲げ縁の1つが高さを減少して形成されている。なぜならばこれは、球面ころの組立ての際、外レースにある曲げ縁の1つの高さ減少より有利なことがわかったからである。
【0011】
これから出発して、本発明により構成されるラジアル転がり軸受は、請求項3及び4によれば、内レースにある転動路の深さが、高さを減少されない曲げ縁に対して球面ころの球基本形状の直径の約20%であり、この転動路の深さが、高さを減少される曲げ縁に対して、球基本形状の直径の約12%であり、外レースの内側にある転動路の深さが、その曲げ縁に対して、球面ころの球基本形状の直径の約17%である。このような寸法を持つ転動体転動路の構成は、従来の深溝玉軸受において定評のある経験値に一致し、球面ころが、ラジアル軸受遊隙に関係して、中心姿勢から軸受の8〜16分の許容傾斜位置でも、その転動路に対して高い順応度を示し、従って軸受は十分な負荷能力を持つ。
【0012】
請求項5及び6によれば、本発明により構成されるラジアル転がり軸受の好ましい実施形態は、外レースにある転動路一方の曲げ縁が、半径方向に対向しかつ内レースにある転動路の高さを減少されない曲げ縁に対して、球面ころの球基本形状の直径の約63%の間隔をとっており、外レースにある転動路の他方の曲げ縁が、半径方向に対向しかつ内レースにある転動路の高さを減少される曲げ縁に対して、球面ころの球基本形状の直径の約71%の間隔をとっている。球面ころが、その側面の間に、球面ころの球基本形状の直径の70%の間隔を持っているので、大きい間隔を持つ軸受側から、曲げ縁の間を通って、球面ころを軸受へ導入し、それからその作動位置へ90°揺動させることが、困難なしに可能である。同時に、前記の間隔により十分深い球面ころ用転動路及びその高い曲げ縁は、球面ころが軸受の半径方向負荷能力を高める大きい接触面をその転動面に対して持つのを保証し、高さを減少される曲げ縁の方向における軸受の軸線負荷能力は僅かだけ限定される。
【0013】
本発明により構成されるラジアル転がり軸受の別の実施形態として、更に請求項7によれば、内レースにあって高さを減少される曲げ縁に加えて、対角線上に対向して外レースに設けられる曲げ縁が高さを減少されて形成されていることが提案される。この実施形態において請求項8及び9によれば、外レースにある転動路の深さが、高さを減少される曲げ縁に対して、球面ころの球基本形状の直径の約9%であり、この転動路の深さが、高さを減少されない曲げ縁に対して、球面ころの球基本形状の直径の約17%であり、外レースにある転動路の両方の曲げ縁が、内レースにある転動路の半径方向に対向する曲げ縁に対して、それぞれ球面ころの球基本形状の直径の約71%の間隔を持っている。このような実施形態は、軸受の作動中に生じる軸線方向力が、主としてレースの転動路が高さを減少されない曲げ縁により区画される方向にのみ作用する場合に、特に有利である。しかしこの実施形態の主な利点は、球面ころが軸受の軸線方向両側から球面ころ軸受へ導入可能なことである。なぜならば、両方のレースの半径方向に対向する曲げ縁の間隔は、球面ころの両側面の間の間隔よりそれぞれ大きいからである。
【0014】
本発明により構成される球面ころ軸受は、従って従来技術から公知の球面ころ軸受に対して次の利点を持っている。即ち一方のレースにある転動路の少なくとも1つの高さを減少されて形成される曲げ縁によって、今まで偏心組立て方法によってのみ組立て可能で球基本形状の直径の70%の幅を持ちかつ既に形成されている転動路に対して大きい接触面を持つ球面ころを、軸線方向組立て方法によっても軸受へ挿入するのが今や可能になるので、これらの球面ころの数を、偏心組立て方法において可能な球面ころの数より更に増大することができる。それにより本発明により構成されるラジアル転がり軸受は、従来の1列深溝玉軸受に対する公知の球面ころ軸受の利点、即ち軸線方向に減少する構造空間、減少する重量及び増大する転動体の数と、他の公知の球面ころ軸受に対して偏心組立て方法で組立てられる球面ころ軸受の利点、即ち転動体とその転動路との大きい接続面及び大きい軸線方向負荷能力とをまとめるので、全体として両方の公知の軸受様式に対する本発明による球面ころ軸受の著しく増大した半径方向及び軸線方向負荷能力が生じる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明により構成されるラジアル転がり軸受の好ましい実施例が、添付図面を参照して以下に詳細に説明される。
【0016】
1列球面ころ軸受として構成されるラジアル転がり軸受1が図1から明らかにわかり、外レース2、内レース3、及びこれらのレース2,3の間に設けられる球面ころ4を含み、これらの球面ころ4は、図2から明らかなように、球基本形状から対称に平らにされかつ互いに平行に配置されるそれぞれ2つの側面5,6を持ち、図示しない保持器により周方向に互いに等間隔に保持される。これらの球面ころ4は、同様に図2から明らかにわかるように、その側面5,6の間に、その球基本形状の直径dの約70%の幅bを持ち、その転動面7で、外レース2の内側8及び内レース3の外側9に加工される溝状転動路10,11内を転がり、これらの転動路10,11はそれぞれ2つの曲げ縁12,13及び14,15により区画され、かつ深さtLA,tLI及び幅bLA,bLIを持ち、球面ころ4とその転動路10,11との全接触面は、球面ころ4の球基本形状の周囲の約45%である。
【0017】
このように構成される球面ころ4により、ラジアル転がり軸受1の負荷能力を高めるため、本発明によれば、内レース3にある溝状転動路11を区画する軸線方向曲げ縁15が、図2に示すように、その半径方向高さを減少されて形成されて、ラジアル転がり軸受1が、外レース2の半径方向に対向する曲げ縁13に対してこの曲げ縁15の増大される間隔aL2を経て、増大する数の球面ころ4を軸線方向組立て方法で装着可能である。
【0018】
転動路10,11への球面ころ4の高い順応度を得るため、これが次のようにして有利に実現される。即ち高さを減少されない曲げ縁14に対して内レース3にある転動路11の深さtLI1が、図2に示すように、球面ころ4の球基本形状の直径dの約20%を持つように構成され、高さを減少される曲げ縁15に対する転動路11の深さtLI2が球基本形状の直径dの約12%を持つように構成されている。同様に図2に寸法矢印で示すように、曲げ縁12,13に対して外レース2の内側にある転動路10の深さtLA1が、いずれも球面ころ4の球基本形状の直径dの約17%であり、従って従来の1列深溝玉軸受にある転動路の構成に一致している。
【0019】
更に図2に示すように、両方のレース2,3にある曲げ縁12,13及び14,15の異なる高さの構成によって、外レース2にある転動路10の一方の曲げ縁12が、内レース3にある転動路11の高さを減少されない半径方向対向曲げ縁14に対して、球面ころ4の球基本形状の直径dの約63%の間隔aL1をとり、外レース2にある転動路10の他方の曲げ縁13が、内レース3にある転動路11の高さを減少される半径方向曲げ縁15に対して、球面ころ4の球基本形状の直径dの約71%の間隔aL2をとっている。球面ころ4は、その側面5,6の間に、その球基本形状の直径の70%の間隔を持っているので、71%の間隔aL2を持つ軸受側から曲げ縁13,15の間を通って、球面ころ4を軸線方向にラジアル転がり軸受1へ導入し、それから図2に運動矢印及び破線の中間位置により示すように、その作動位置へ90°揺動させることが、困難なしに可能である。
【0020】
図3から、本発明により構成されるラジアル転がり軸受1の第2の実施例がわかり、第1実施例において説明したように内レース3にある高さを減少される曲げ縁15に加えて対角線状に対向して外レース2に設けられる曲げ縁12も高さを減少されて形成されている。この実施例では、外レース2にある転動路10の深さtLA1は、高さを減少される曲げ縁12に対して、球面ころ4の球基本形状の直径dの約9%であり、その深さtLA2は、高さを減少されない曲げ縁13に対して球基本形状の直径dの約12%であるので、外レース2にある転動路10の両方の曲げ縁12,13は、内レース3にある転動路11の半径方向に対向する曲げ縁14,15に対して、球面ころ4の球基本形状の直径dの約71%の間隔をそれぞれとっている。軸受の作動中に生じる軸線方向力が、主としてレース2,3の高さを減少されない曲げ縁13,14の方へ作用する時、このような実施例が適用可能であり、軸線方向両側から球面ころ4をラジアル転がり軸受へ導入できるという点で、有利なことがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 本発明により構成される保持器なしの球面ころ軸受の拡大正面図を示す。
【図2】 本発明により構成される球面ころ軸受の第1実施例の拡大断面図を示す。
【図3】 本発明により構成される球面ころ軸受の第2実施例の拡大断面図を示す。
【符号の説明】
【0022】
1 ラジアル転がり軸受
2 外レース
3 内レース
4 球面ころ
5,6 4の側面
7 4の転動面
8 2の内側
9 3の外側
10 8にある転動路
11 9にある転動路
12,13 10の曲げ縁
14,15 11の曲げ縁
4の幅
4の球基本形状の直径
LA1,tLA2 10の深さ
LI1,tLI2 11の深さ
LA 10の幅
L1 11の幅
L1 12と14との間隔
L2 13と15との間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジアル転がり軸受特に1列球面ころ軸受であって、外レース(2)、内レース(3)、及びこれらのレース(2,3)の間に設けられる多数の球面ころ(4)を含み、これらの球面ころ(4)が、球基本形状から対称に平らにされかつ互いに平行に配置されるそれぞれ2つの側面(5,6)を持ち、かつ保持器により周方向に互いに等間隔に保持され、球面ころ(4)が、その側面(5,6)の間にその球基本形状の直径の学70%の幅(b)を持ち、かつその転動面(7)で、外レース(2)の内側(8)及び内レース(3)の外側(9)にそれぞれ加工される溝状転動路(10,11)内を転がり、これらの転動路(10,11)が、それぞれ2つの曲線方向曲げ縁(12,13,14,15)により区画され、かつ転動路(10,11)に対する球面ころ(4)の全接触面を球面ころ(4)の球基本形状の周囲の約40%とする深さ(tLA,tLI)及び幅(bLA,bLI)を持っているものにおいて、レース(2,3)にある溝状転動路(10,11)を区画する軸線方向曲げ縁(12,13,14,15)の少なくとも1つが、その高さを減少されて形成されて、ラジアル軸受(1)が、この曲げ縁(12,13,14,15)と半径方向に対向する曲げ縁(12,13,14,15)との間の増大される間隔(aL2)を介して、軸線方向組立て方法で、増大する数の球面ころ(4)を装着可能であることを特徴とする、ラジアル転がり軸受。
【請求項2】
内レース(3)の外側(9)にある転動路(11)を区画する曲げ縁(14,15)のなるべく1つが高さを減少して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のラジアル転がり軸受。
【請求項3】
内レース(3)にある転動路(11)の深さ(tL2)が、高さを減少されない曲げ縁(14)に対して球面ころ(4)の球基本形状の直径(d)の約20%であり、この転動路の深さ(tL2)が、高さを減少される曲げ縁(15)に対して、球基本形状の直径(d)の約12%であることを特徴とする、請求項2に記載のラジアル転がり軸受。
【請求項4】
外レース(2)の内側(8)にある転動路(10)の深さ(tLA1)が、その曲げ縁(12,13)に対して、球面ころ(4)の球基本形状の直径(d)の約17%であることを特徴とする、請求項3に記載のラジアル転がり軸受。
【請求項5】
外レース(2)にある転動路(10)の一方の曲げ縁(12)が、半径方向に対向しかつ内レース(3)にある転動路(11)の高さを減少されない曲げ縁(14)に対して、球面ころ(4)の球基本形状の直径(d)の約63%の間隔(aL1)をとっていることを特徴とする、請求項4に記載のラジアル転がり軸受。
【請求項6】
外レース(2)にある転動路(10)の他方の曲げ縁(13)が、半径方向に対向しかつ内レース(3)にある転動路(11)の高さを減少される曲げ縁(15)に対して、球面ころ(4)の球基本形状の直径(d)の約71%の間隔(aL1)をとっていることを特徴とする、請求項4に記載のラジアル転がり軸受。
【請求項7】
内レース(3)にあって高さを減少される曲げ縁(15)に加えて、対角線上に対向して外レース(2)に設けられる曲げ縁(12)が高さを減少されて形成されていることを特徴とする、請求項3に記載のラジアル転がり軸受。
【請求項8】
外レース(2)にある転動路(10)の深さ(tLA1)が、高さを減少される曲げ縁(12)に対して、球面ころ(4)の球基本形状の直径(d)の約9%であり、この転動路(10)の深さ(tLA2)が、高さを減少されない曲げ縁(13)に対して、球面ころ(4)の球基本形状の直径(d)の約17%であることを特徴とする、請求項7に記載のラジアル転がり軸受。
【請求項9】
外レース(2)にある転動路(10)の両方の曲げ縁(12,13)が、内レース(3)にある転動路(11)の半径方向に対向する曲げ縁(14,15)に対して、それぞれ球面ころ(4)の球基本形状の直径(d)の約71%の間隔(aL1,aL2)を持っていることを特徴とする、請求項8に記載のラジアル転がり軸受。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−520937(P2009−520937A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−550625(P2008−550625)
【出願日】平成18年12月9日(2006.12.9)
【国際出願番号】PCT/DE2006/002192
【国際公開番号】WO2007/076771
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(506420843)シエフレル・コマンデイトゲゼルシヤフト (80)
【Fターム(参考)】