説明

ラックガイド装置

【課題】ラックガイドのラック軸との摺接部の磨耗を低減するとともに、異音の発生を防止できるラックガイド装置を提供する。
【解決手段】ラックガイド25はラック側ラックガイド26とプラグ側ラックガイド27とに分割され、ラック側ラックガイド26とプラグ側ラックガイド27との間に介装されたボールジョイント28により、ラック側ラックガイド26がプラグ側ラックガイド27に対して揺動可能に継合されている。このとき、ボールジョイント28を構成するプラグ側ラックガイド27の半球面状の支持部34には、それぞれ弾性部材からなるボール部33の上端部に当接する支持部材片35と、ボール部33を保持する半球面状に形成された支持部材板36が固着されている。また、コイルばね29がラックハウジング17に螺着されたプラグ32とプラグ側ラックガイド27の凹部37底面とにより挟み込まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラックガイド装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車用のステアリング装置のギヤとしては、高剛性かつ軽量であること等から、現在ではラックアンドピニオン式が主流となっている。ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック軸は、ラックハウジング(ステアリングギヤケース)に内嵌したラックブッシュと、ピニオンとラック軸のラックとの噛合い部分に設けられたラックガイドとの2点で支持されている。ラックガイドは、ピニオンとラック軸のラックとのバックラッシを無くすべくラック軸をピニオンに圧接させる部材であり、ラックハウジングに螺着されたプラグに保持されたコイルばね等の弾性体により付勢されている。
【0003】
ラックアンドピニオン式ステアリング装置では、操舵時等にラック軸がラックガイドに対して摺動するため、ラックガイド側の摺接面に低摩擦剤を貼着して摩擦抵抗の低減を図ったり(例えば、特許文献1参照)、ラックガイド付勢用弾性体のばね力を管理して適正な圧接力を得るようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−029428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のラックアンドピニオン式ステアリング装置は、ラックガイドがコイルばね等の付勢力によりラック軸をピニオンに圧接する構造であり、ピニオンの回転時に、例えば、逆入力によりラックがラック軸方向以外の方向に不必要に移動するような状態において、ラックガイドがラックの動きに十分に追従できなくなる場合、ラック軸とラックガイドの接触が均一でなくなり、ラックガイドの摺接面の磨耗が大きくなる。また、摺接面の磨耗によりラックガイドが傾倒すると、ラックガイドがラックハウジングの内側壁面に当接することによる異音が発生しやすくなる。すなわち、従来のラックガイド装置では、ラック軸摺動時にラックガイドの摺接面の磨耗と、ラックガイドがラックハウジングの内壁に当接するときに異音が発生する場合がある。さらに、この磨耗に起因して操舵トルクの変動が生じ、操舵フィーリングが悪化する場合がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ラックガイドのラック軸との摺接部の磨耗を低減するとともに、異音の発生を防止できるラックガイド装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ピニオンと噛み合うラックを有するラック軸と、前記ピニオンと前記ラック軸とを収納するラックハウジングと、前記ラックハウジングにて、前記ラック軸を摺動自在に保持するラックガイドと、前記ハウジング内に組付けられて前記ラックガイドを介して前記ラック軸を前記ピニオンの方向に付勢するばね部材と、前記ばね部材の付勢力を調整可能なプラグと、を備えたラックガイド装置において、前記ラックガイドは、前記ラック軸の背面に摺動可能に係合するラック側ラックガイドと、前記ばね部材を収容可能な凹部を有して前記ラック側ラックガイドを揺動可能に支持するプラグ側ラックガイドと、を備え、前記ラック側ラックガイドに一体的に設けた球状凸部と、前記プラグ側ラックガイドに設けた、前記球状凸部を揺動可能に支持する球状凹部と、を有し、前記ラックハウジング内に所定の付勢方向に沿って摺動自在に保持されることを要旨とする。
【0008】
上記構成によれば、ラックガイドはラック側ラックガイドとプラグ側ラックガイドとに分割され、ラック側ラックガイドとプラグ側ラックガイドとの間に介装され、ラック側ラックガイドに設けた球状凸部とプラグ側ラックガイドに設けた球状凹部とにより、ラック側ラックガイドがプラグ側ラックガイドに対して揺動可能に継合されている。これにより、ピニオンの回転時に、ラックがラック軸方向以外の方向に不必要に移動するような状態においても、ラック側ラックガイドはラック軸の動きに追従することが可能でラック軸との摺接面の変化にともなう摩擦変動(磨耗)を抑制することができる。さらに、磨耗に起因して生じるピニオンのトルク(操舵トルク)変動を抑制することが可能で操舵フィーリングの低下も防止できる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のラックガイド装置において、前記球状凹部に固着され、前記ラック側ラックガイドに設けられる前記球状凸部を前記ラックガイドの軸方向に押圧する支持部材片と、前記球状凸部を揺動可能に保持する半球面状の支持部材板と、を備えることを要旨とする。
【0010】
上記構成によれば、プラグ側ラックガイドの球状凹部には、球状凸部の上端部に当接する支持部材片と、球状凸部と対向して球状凹部に半球面状に形成された支持部材板が固着されている。これにより、球状凸部と球状凹部の継合部は、ラックガイドがラックガイド軸方向およびラック軸の動きに追従できるように作用する。その結果、球状凸部と球状凹部の継合部がダンパーとして作用し、ラックガイドがラックハウジングの内壁に当接するときの荷重を低減し、当接時の異音の発生を抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
ラックガイドのラック軸との摺接部の磨耗を低減するとともに、異音の発生を防止できるラックガイド装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図。
【図2】本発明の一実施形態に係るラックガイド装置の構成を示す部分断面図。
【図3】図2において、ラックガイド装置のラックガイド要部の構成を説明する概念図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の一実施形態に係るラックガイド装置について、図に基づいて説明する。以下、本発明を、電動パワーステアリング装置に具体化した一実施の形態を図に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、転舵輪(車輪)2を操向するためにステアリングホイール3の動きを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4を内部に通して回転自在に支持するステアリングコラム5と、ステアリングシャフト4の動きに応じて転舵輪2を操向するための舵取装置(ラックアンドピニオン式ステアリング装置)7とを有する。ステアリングシャフト4の一方の端部8にステアリングホイール3が連結され、他方の端部9に自在継手10、中間軸11等を介して舵取装置7が連結される。
【0015】
舵取装置7は、ステアリングホイール3の回動に連動するピニオン14と、このピニオン14と噛合するラック15が設けられる長尺のラック軸16と、ラック軸16を概ね収容し車体(図示せず)に支持されるラックハウジング17とを有している。ラック軸16の両端に転舵輪2が操向可能に連結される。ステアリングホイール3が回されると、その回転がステアリングシャフト4等を介して舵取装置7に伝達されて、転舵輪2を操向することができる。
【0016】
また、舵取装置7は、ラック軸16の軸長方向Sに関するラックハウジング17の両端部18に、ラック軸16をその軸長方向Sに摺動自在に支持する一対のラックブッシュ20を有する。また、舵取装置7は、ラックハウジング17に支持されピニオン14を回動自在に支持する軸受22,23と、ラック軸16をピニオン14側となる所定の付勢方向F(図2参照)に付勢しながらラック軸16を軸長方向Sに移動自在に支持するラックガイド装置24とを有する。
【0017】
ラックハウジング17は、金属材料(例えば、鉄系金属やアルミニウム合金等)により形成され、ラック軸16の軸長方向Sに延びる略筒形状をなす。ラック軸16の軸長方向Sに関してラックハウジング17の中間部30には、軸受22,23を保持する軸受保持部31が設けられる。軸受保持部31は、円孔からなり、この円孔の中心軸線はピニオン14の回転中心軸線Uに沿って延びる。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態に係るラックガイド装置24の構成を示す部分断面図である。図2に示すように、ラックガイド装置24は、車両の左右方向に延びるラック軸16を備えている。ラック軸16は、両端部にてラックハウジング17にラック軸方向へ移動可能に支持されている。このラック軸16の近傍には、同じくラックハウジング17に回転可能に支持されてラック軸16のラック15と噛み合うピニオン14が配置されている。ピニオン14にはステアリングシャフト(ピニオンシャフト)4が接続されており、このステアリングシャフト4の先端部にはステアリングホイール2(図1参照)が接続されている。これにより、ステアリングホイール2による操舵によりピニオン14が回転するように構成されている。
【0019】
また、ラック軸16に関してピニオン14と反対側の位置には、ラック軸16と略直交する方向(図中、略左右方向)の移動をガイドするラックガイド25が配置されている。ラック軸16は、このラックガイド25の一方の端面に接触するように構成されている。
さらに、ラックガイド25の他方の端部に設けた凹部状の空間には、コイルばね(ばね部材)29が配置されている。このコイルばね29は、ラックハウジング17に螺着されたプラグ32とラックガイド25のプラグ側凹部37(図3参照)底面とにより挟み込まれており、コイルばね29によりラックガイド25およびラック軸16には、図中矢印F方向側に向かう付勢力が作用している。
【0020】
図3は、図2のラックガイド装置24のラックガイド要部の構成を説明する概念図である。図3に示すように、ラックガイド25の外周面に形成された凹部状の空間に、シール部材としてゴムで構成されたOリング38が配置されており、ラックガイド25とラックハウジング17を軸封し、ラックハウジング17にラックガイド25が摺動自在に保持されている。
【0021】
ラックガイド25は、金属材料(例えば、焼結材や炭素鋼、アルミニウム合金等)により形成され、ラックハウジング17内に組み付けられてラック軸16を軸方向に移動可能に支持するためのものであり、ラック側ラックガイド26と、プラグ側ラックガイド27と、ボールジョイント28を備えている。ラック側ラックガイド26およびプラグ側ラックガイド27は、それぞれ略円柱形状であって、ラックハウジング17内に収容されている。
【0022】
ラック側ラックガイド26は、ピニオン側にラック軸16の背面に摺動可能に係合する弾性部材(例えば、合成樹脂)からなるシート状の摺動部材39を有していて、プラグ側に球状に形成されたボール部(球状凸部)33が一体的に設けられている。このラック側ラックガイド26の外周とラックハウジング17との間には、径方向に所定量の隙間が設けられている。
【0023】
プラグ側ラックガイド27は、ピニオン側にラック側ラックガイド26のボール部33と対向して支持部材片35および支持部材板36により半球面状に形成された支持部(球状凹部)34を有していて、プラグ側にコイルばね29を収容可能な凹部37を有している。ここで、支持部材片35および支持部材板36は弾性部材(例えば、樹脂材料)からなり、特に支持部材板36は低摩擦部材により形成されている。支持部材片35はボール部33の上端部に対向して配置され、支持部材板36は半球面状にボール部33を保持するように配置されている。また、プラグ側ラックガイド27の外周とラックハウジング17との間には、径方向に所定量の隙間が設けられている。
【0024】
ボールジョイント28は、ラック側ラックガイド26とプラグ側ラックガイド27との間に介装されていて、ラック側ラックガイド26に設けられたボール部33がプラグ側ラックガイド27に設けられた支持部34の半球状面に対して転動可能に組み付けられている。このボールジョイント28によって、プラグ側ラックガイド27はラック側ラックガイド26を揺動可能に支持している。また、ラック側ラックガイド26とプラグ側ラックガイド27との間には、軸方向に所定量の隙間が設けられている。
【0025】
コイルばね29は、プラグ側ラックガイド27とプラグ32との間に弾装されていて、プラグ側ラックガイド27の凹部37底面とプラグ32の内端面に係合している。このコイルばね29は、例えば、圧縮コイルばねからなり、コイルばね軸方向にて、プラグ側ラックガイド27、ボールジョイント28、およびラック側ラックガイド26を介して、ラック軸16を図中下方側に向けて付勢している。
【0026】
プラグ32は、コイルばね29の付勢力を調整するためのものであり、ラックハウジング17と同様の金属材料により形成され、ラックハウジング17内に進退可能に螺着されている。このプラグ32とプラグ側ラックガイド27との間には、軸方向に所定量の隙間が設けられている。また、図示しないロックナットがプラグ32のラックハウジング17に対する緩み防止のために用いられている。
【0027】
次に、本実施形態でのラックガイド25の動作を説明する。
図3を参照して、ラックガイド25はコイルばね29の付勢力によってラック軸16に圧接される。このとき、コイルばね29の付勢力はボールジョイント28の摩擦力より大きく設定されているため、ラック側ラックガイド26はラック軸16の動きに追従し、均一にラック軸16と当接する。また、ラックガイド25がラックハウジング17に当接する場合、ボールジョイント28は粘性抵抗を持つため、ダンパーとして作用する。ここで、支持部材片35はラックガイド軸方向に与圧をかけ、支持部材板36はボール部33をガタのないよう保持して、滑らかに揺動するように作用する。
【0028】
このとき、ラック側ラックガイド26とプラグ側ラックガイド27との間の隙間がラックガイド25の外周とラックハウジング17の間の隙間より小さく設定されていると、まずボールジョイント28の継合部が回動し、対向した面が当接する。続いてラックガイド25が傾倒しラックハウジング17の内壁に当接する。その結果、衝撃荷重は減衰していくため、当接時の異音の発生が低減される。
【0029】
次に、上記のように構成された本実施形態のラックガイド装置24の作用および効果について説明する。
【0030】
上記構成によれば、ラックガイド25はラック側ラックガイド26とプラグ側ラックガイド27とに分割され、ラック側ラックガイド26とプラグ側ラックガイド27との間に介装されたボールジョイント28により、ラック側ラックガイド26がプラグ側ラックガイド27に対して揺動可能に継合されている。このとき、ボールジョイント28を構成するプラグ側ラックガイド27の半球面状の支持部34(球状凹部)には、それぞれ弾性部材からなる(例えば、樹脂材料)ボール部(球状凸部)33の上端部に当接する支持部材片35と、ボール部33を保持する半球面状に形成された支持部材板36が固着されている。また、コイルばね29がラックハウジング17に螺着されたプラグ32とプラグ側ラックガイド27の凹部37底面とにより挟み込まれている。
【0031】
これにより、コイルばね29によりラックガイド25およびラック軸16に、ピニオン側に向かう付勢力が作用するとともに、ボールジョイント28の継合部は、ラック側ラックガイド26がラック軸方向以外の方向へのラック軸16の動きに追従できるように作用する。すなわち、ピニオン14の回転時に、ラック軸16が傾動してもラック側ラックガイド26がプラグ側ラックガイド27に対してボールジョイント28のボール部33を中心として揺動してラック軸16の動きに十分に追従することが可能である。その結果、ボールジョイント28の継合部がダンパーとして効果的に作用し、ラックガイド25がラックハウジング17の内壁に当接するときの衝撃荷重を低減し、当接時の異音の発生を抑制できる。
【0032】
また、ラックガイド25は、ラック軸16の動きに追従することが可能であるため、ラック軸16との摺接面の磨耗を抑制することができる。さらに、磨耗に起因して生じるピニオン14のトルク(操舵トルク)変動を抑制することが可能で操舵フィーリングの低下も防止できる。また、ラックガイド25の摺接面がラック軸16に追従するため、接触(面当り)が均一となり、磨耗が均一化し、磨耗量も減少することによって操舵トルクの左右差の発生が少なく、安定した操舵が可能である。
【0033】
以上のように、本実施形態によれば、ラックガイドのラック軸との摺接部の磨耗を低減するとともに、異音の発生を防止できるラックガイド装置を提供できる。
【0034】
以上、本発明に係る一実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することも可能である。
【0035】
上記実施形態では、ラックガイド機構としてラック側ラックガイド、ボールジョイント、プラグ側ラックジョイント、およびコイルばねにより構成されることとしたが、他の部材の組み合わせにより構成してもよい。
【0036】
また、上記実施形態においては、ボールジョイントのボール部をラック側ラックガイドに一体的に設けて実施したが、プラグ側ラックジョイントに一体的に設けて実施することも可能である。
【0037】
上記実施形態では、ボールジョイントのボール部(球状凸部)の曲率および支持部(球状凹部)の曲率は、同じ値であっても、あるいは相異なる値であってもよい。すなわち、球状凹部が球状凸部を揺動可能に支持することにより、ラック軸の摺動抵抗のばらつきを小さくすることができる。
【0038】
さらに、上記実施形態では、電動パワーステアリング装置のいわゆるコラムアシストタイプに適用したステアリングギヤを例に挙げて説明したが、これに限らず、ピニオンアシストタイプやラックアシストタイプの電動パワーステアリング装置に適用してもよいし、油圧パワーステアリング装置に適用してもよく、また、他の一般産業機械等の装置のギヤ機構として適用してもよい。
【符号の説明】
【0039】
1:電動パワーステアリング装置、2:転舵輪、3:ステアリングホイール、
4:ステアリングシャフト、5:ステアリングコラム、
7:舵取装置(ラックアンドピニオン式ステアリング装置)、14:ピニオン、
15:ラック、16:ラック軸、17:ラックハウジング、22,23:軸受、
24:ラックガイド装置、25:ラックガイド、26:ラック側ラックガイド、
27:プラグ側ラックガイド、28:ボールジョイント、29:コイルばね(ばね部材)、
32:プラグ、33:ボール部(球状凸部)、34:支持部(球状凹部)、
35:支持部材片、36:支持部材板、37:凹部、38:Oリング、39:摺動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピニオンと噛み合うラックを有するラック軸と、
前記ピニオンと前記ラック軸とを収納するラックハウジングと、
前記ラックハウジングにて、前記ラック軸を摺動自在に保持するラックガイドと、
前記ハウジング内に組付けられて前記ラックガイドを介して前記ラック軸を前記ピニオンの方向に付勢するばね部材と、
前記ばね部材の付勢力を調整可能なプラグと、を備えたラックガイド装置において、
前記ラックガイドは、
前記ラック軸の背面に摺動可能に係合するラック側ラックガイドと、
前記ばね部材を収容可能な凹部を有して前記ラック側ラックガイドを揺動可能に支持するプラグ側ラックガイドと、を備え、
前記ラック側ラックガイドに一体的に設けた球状凸部と、
前記プラグ側ラックガイドに設けた、前記球状凸部を揺動可能に支持する球状凹部と、を有し、
前記ラックハウジング内に所定の付勢方向に沿って摺動自在に保持されることを特徴とするラックガイド装置。
【請求項2】
請求項1に記載のラックガイド装置において、
前記球状凹部に固着され、前記ラック側ラックガイドに設けられる前記球状凸部を前記ラックガイドの軸方向に押圧する支持部材片と、
前記球状凸部を揺動可能に保持する半球面状の支持部材板と、を備えることを特徴とするラックガイド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−35472(P2013−35472A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174533(P2011−174533)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】