説明

ラベル貼付システム及び貼付方法

【課題】設備投資の負担を軽減することができ、貼付手段や印刷手段の操作を楽に行えるようにすること。
【解決手段】ラベル貼付システム10は、貼付装置11と、この貼付装置11を操作するためのコントローラ12とを備えて構成されている。コントローラ12は、実際にラベルLに印刷される印刷動作情報F2及びラベル貼付のための貼付操作情報F3を無線送信する。貼付装置11は、ラベルLを被着体Wに貼付する貼付手段20と、貼付前のラベルLに印刷する印刷手段21と、印刷動作情報F2及び貼付動作情報F31を受信する貼付装置用通信手段24と、この貼付装置用通信手段24が受信した情報により貼付手段20及び印刷手段21の動作を制御する制御手段25とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル貼付システム及び貼付方法に係り、更に詳しくは、貼付装置により貼付されるラベルの印刷内容をコントロールすることができるラベル貼付システム及び貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、帯状の剥離シートの一方の面にラベルが仮着された原反を繰り出す過程でラベルを剥離して被着体に貼付する貼付装置が利用されている(特許文献1参照)。また、かかる貼付装置にプリンタを設けた装置も利用されており、同装置では、原反から繰り出されて剥離される前のラベルに、プリンタにより所定の印刷を行えるようになっている。このような貼付装置にあっては、原反の繰り出し及びその停止や、原反の繰り出し速度の調整を操作するための操作盤を備えている。更に、前記プリンタを設けたタイプのものでは、印刷内容を入力及び編集可能なパーソナルコンピュータが並設されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−114235号公報
【特許文献2】特開2005−335317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した構成では、貼付装置やプリンタを制御するため、操作盤やパーソナルコンピュータを設けることが不可欠となる。この操作盤等は大掛かりとなったり、高価となったりする場合が多く、設備投資の負担が増大する、という不都合がある。
また、広大な面積を有する工場に貼付装置を設置すると、操作盤等を操作する毎に、作業者が貼付装置の設置位置に近付いて作業する等、多大な労力と時間が必要になるという不都合を生じる。しかも、複雑な製造ラインに貼付装置を組み込んだ場合、貼付装置に近付くこと自体が困難であり危険も伴う他、そのルートを確保する手間が煩雑になる、という不都合もある。従って、作業者が貼付装置に近付くことなく、貼付装置やプリンタの動作を操作可能とする要請がある。
【0005】
ここで、引用文献2には、携帯電話等により送信された情報を赤外線通信により受信し、印刷を行うプリンタが開示されている。同文献は、送受信された情報に応じて印刷を行うだけのものであって、プリンタ本体を制御しているものではなく、プリンタ本体の起動/停止や印刷後の用紙の送り速度、その送り量、インク又はインクリボンの残量検知等の操作はプリンタ側で行わなければならない。つまり、同文献のようなプリンタにあっても、前記要請を十分に満たすことができなくなる。
【0006】
[発明の目的]
本発明は、前述の不都合に着目しつつ前記要請に対応するように案出されたものであり、その目的は、設備投資の負担を軽減することができ、貼付手段や印刷手段の操作を楽に行うことができるラベル貼付システム及び貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、ラベルに印刷処理を行った後、当該ラベルを所定の被着体に貼付可能に設けられた貼付装置と、この貼付装置を操作するためのコントローラとを備えたラベル貼付システムであって、
前記コントローラは、前記印刷のための印刷操作情報及びラベル貼付のための貼付操作情報を入力する入力手段と、
前記印刷操作情報を、実際にラベルに印刷される印刷動作情報に変換する機能と前記貼付操作情報を貼付動作情報に変換する機能とを有する変換手段と、
前記印刷動作情報及び貼付動作情報を無線送信するコントローラ用通信手段とを備え、
前記貼付装置は、剥離シートの一方の面にラベルが仮着された原反を繰り出す途中で当該ラベルを剥離して前記被着体にラベルを貼付可能な貼付手段と、
この貼付手段に設けられて貼付前のラベルに印刷する印刷手段と、
前記コントローラ用通信手段から送信される各情報を受信する貼付装置用通信手段と、
この貼付装置用通信手段が受信した貼付動作情報及び印刷動作情報により印刷手段及び貼付手段の動作を制御する制御手段と
を備える、という構成を採っている。
【0008】
本発明において、前記コントローラ用通信手段は、所定のサーバから通信網を介して前記変換手段を機能させるための印刷情報処理用プログラムを受信する機能を更に備え、
前記コントローラは、コントローラ用通信手段が受信した印刷情報処理用プログラムを記憶する記憶手段を更に含み、
前記変換手段は、記憶手段に記憶された印刷情報処理用プログラムにより前記印刷操作情報を処理して印刷動作情報に変換する、という構成も好ましくは採用される。
【0009】
また、前記コントローラ用通信手段は、所定のサーバから通信網を介して前記変換手段を機能させるための貼付情報処理用プログラムを受信する機能を更に備え、
前記コントローラは、コントローラ用通信手段が受信した貼付情報処理用プログラムを記憶する記憶手段を更に含み、
前記変換手段は、記憶手段に記憶された貼付情報処理用プログラムにより前記貼付操作情報を処理して貼付動作情報に変換する、という構成も採用することが好ましい。
【0010】
更に、前記貼付装置は、その現状情報を検知する検知手段を更に含み、
前記貼付装置用通信手段は、検知手段が検知した現状情報を無線送信する機能を更に備える、という構成も採用することができる。
【0011】
また、前記コントローラは、携帯電話により構成されることが好ましい。
【0012】
更に、本発明のラベル貼付方法は、ラベルを貼付可能な貼付装置をコントローラにより操作して所定の被着体にラベルを貼付するラベル貼付方法において、
コントローラの入力手段を介して印刷のための印刷操作情報及びラベル貼付のための貼付操作情報を入力するステップと、
コントローラの変換手段が前記印刷操作情報を実際にラベルに印刷される印刷動作情報に変換する処理と、貼付操作情報を貼付動作情報に変換する処理とを行うステップと、
コントローラのコントローラ用通信手段が前記印刷動作情報及び貼付動作情報を無線送信するステップと、
貼付装置の貼付装置用通信手段により、印刷動作情報及び貼付動作情報を無線受信するステップと、
貼付装置の制御手段が、貼付装置用通信手段が受信した貼付動作情報及び印刷動作情報を制御し、貼付装置の印刷手段によりラベルに印刷を行った後、貼付装置の貼付手段により剥離シートの一方の面にラベルが仮着された原反を繰り出す途中で当該ラベルを剥離して前記被着体にラベルを貼付するステップと
を備える、という方法を採っている。
【0013】
また、前記ラベル貼付方法において、前記入力手段による入力を行うステップの前に、前記コントローラ用通信手段によりサーバから通信網を介して印刷情報処理用プログラムと貼付情報処理用プログラムとを受信し、コントローラの記憶手段に記憶するステップとを備えることが好ましい。
【0014】
更に、前記貼付装置によるラベルの貼付中又は貼付の前後に、貼付装置の検知手段を介して現状情報を検知するステップと、前記貼付装置用通信手段を介して現状情報を無線送信するステップと、貼付装置用通信手段により送信された現状情報をコントローラ用通信手段により受信するステップとを備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、コントローラにより貼付手段や印刷手段の動作を操作可能としたので、従来のように高価なパーソナルコンピュータを貼付装置に並設する必要性をなくすことができる他、操作盤を省略した構成としたり小型で簡略な構成としたりすることが可能となる。これにより、貼付装置の設備コストを削減することができるばかりでなく、設置スペースのコンパクト化を図ることができる。しかも、コントローラにより無線で貼付手段及び印刷手段を遠隔操作できるので、貼付装置を操作するために当該貼付装置に近付く手間を排除することができる。これにより、作業者の労力を軽減することが可能となり、例えば、動作不良による不意の警告時であっても、非常停止等で迅速に対応することができる他、製造ラインにおいて、作業者が貼付装置に近付く回数を減少させることで、危険回避ができる。
【0016】
また、通信網を介して前述の各プログラムを受信可能とすることにより、当該プログラムを容易に入手して利用することができる。これにより、貼付装置が複数台設置された場合であっても、各貼付装置用のプログラムをシリアル管理しておくことで、コントローラは1台でまかなうことができる。
【0017】
更に、貼付装置の現状情報を検知して無線送信可能とした場合、貼付装置から離れた場所であっても、印刷手段のインク又はインクリボンの残量検知、ラベルの残量やラベル切れ、印字不良、ラベル繰出不良、ラベル貼付不良等の装置の異常情報を容易に把握することができる。
【0018】
また、広く普及している携帯電話によりコントローラを構成したので、特別な装置を別途製作したり準備したりする必要性をなくすことができ、設備に要するコスト的な負担をより一層軽減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1には、本発明に係るラベル貼付システムの概略構成図が示されている。この図において、ラベル貼付システム10は、工場F内に設けられてラベルLを被着体Wに貼付する貼付装置11と、この貼付装置11を操作するためのコントローラ12とを備えて構成されている。コントローラ12は、インターネット機能付き携帯電話からなり、通信網としてのインターネット網14を介してサーバ15から後述する印刷情報処理用プログラムP1及び貼付情報処理用プログラムP2を受信可能に設けられている。サーバ15は、貼付装置11或いはコントローラ12のメーカーやメンテナンスを行う団体に設置若しくは管理されるコンピュータからなる。
【0021】
ここで、本実施形態におけるラベル貼付システム10において送受信される情報は、印刷操作情報F1、印刷動作情報F2、貼付操作情報F3、貼付動作情報F31、現状情報F4があり、また、前記印刷情報処理用プログラムP1及び貼付情報処理用プログラムP2もある。
【0022】
前記印刷操作情報F1は、コントローラ12を操作する作業者が後述する入力手段を介して、印刷動作情報F2を作成するために入力する情報である。
前記印刷動作情報F2は、ラベルLに実際に印刷されて表示される情報であり、具体例としては、図2に示されるような印刷内容となる。また、印刷動作情報F2としては、印刷手段21の起動/停止の情報や、印刷の有無の情報、テキストデータ、文字の書体、サイズ、配置や図形、写真等が例示できる。
前記貼付操作情報F3は、コントローラ12を操作する作業者が後述する入力手段を介して、貼付動作情報F31を作成するために入力する情報である。
前記貼付動作情報F31は、貼付装置11の起動/停止、又は、非常停止、後述する原反の繰り出しの開始及び停止のタイミング、繰り出し速度、ラベルLの貼付枚数、後述の剥離手段からのラベル突出量等が例示できる。
前記現状情報F4は、後述する印刷手段21で使用するインク又はインクリボンの残量、ラベルLの残量やラベル切れ、印字不良、ラベル繰出不良、ラベル貼付不良等のリアルタイムの状態を示す情報である。
前記印刷情報処理用プログラムP1は、後述する変換手段により印刷操作情報F1を印刷動作情報F2に変換する機能を有するアプリケーションである。
前記貼付情報処理用プログラムP2は、後述する変換手段により貼付操作情報F3を貼付動作情報F31に変換する機能を有するアプリケーションである。
【0023】
前記貼付装置11は、貼付手段20、印刷手段21、検知手段22、貼付装置用通信手段24及び制御手段25を含んで構成されている。
【0024】
前記貼付手段20は、帯状をなす剥離シートRLの一方の面にラベルLが仮着された原反Rを繰り出し可能に支持する支持ロール27と、原反Rを繰り出す途中で急激に反転させることで、剥離シートRLからラベルLが一枚ずつ剥離可能な剥離手段28と、原反Rに繰出力を付与する繰出手段29と、ラベルLが剥離された後の剥離シートRLを巻き取る巻取手段30とを備え、剥離手段28の近傍を通過する被着体WにラベルLを貼付できるようになっている。
【0025】
前記印刷手段21は、前記剥離手段28より支持ロール27側に設けられ、当該剥離手段28により剥離される前のラベルL表面に印刷を行う。印刷手段21は、貼付装置用通信手段24と制御手段25とを介して取得した印刷動作情報F2に基づいて印刷処理を施すようになっている。なお、印刷手段21としては、インキリボンを使用してサーマルヘッドにより印刷したり、ラベルを感熱紙としてサーマルヘッドにより印刷したりする他、インクジェットプリンタやレーザプリンタ等を採用してもよい。
【0026】
前記検知手段22は、印刷手段21で使用するインク又はインクリボンの残量、原反Rの繰出速度やラベルLの貼付枚数やその残量、更に、印刷手段21での印字不良、ラベル繰出不良、ラベル貼付不良等、すなわち前記現状情報F4を検知可能なセンサにより構成されている。
【0027】
前記貼付装置用通信手段24は、赤外線通信によりコントローラ12から送信される印刷動作情報F2及び貼付動作情報F31を無線で受信する機能と、赤外線通信により前記現状情報F4を無線送信する機能とを備えている。
【0028】
前記制御手段25は、貼付装置用通信手段24が受信した貼付動作情報F31及び印刷動作情報F2により貼付手段20及び印刷手段21の起動/停止を含む動作を制御可能に設けられている。具体的には、印刷の有無を含む印刷動作情報F2に応じ、印刷内容をラベルLに印刷するように印刷手段21をコントロールし、また、貼付動作情報F31に応じて、貼付装置11の起動/停止、又は、非常停止、前記繰出手段29を制御し、原反Rの繰り出しや剥離手段28からのラベルL突出量等をコントロールする。また、検知手段22が検知した現状情報F4の貼付装置用通信手段24による送信をコントロールする。
【0029】
前記コントローラ12は、図3に示されるように、入力手段41、コントローラ用通信手段42、記憶手段44及び変換手段45を含んで構成されている。
【0030】
前記入力手段41は、図示しない携帯電話のキー等からなり、所定操作によって前記印刷操作情報F1及び貼付操作情報F3を入力する機能を備えている。
【0031】
前記コントローラ用通信手段42は、赤外線通信により前記印刷動作情報F2及び貼付動作情報F31を無線で送信する機能と、赤外線通信により前記現状情報F4を無線受信する機能と、前記サーバ15からインターネット網14を介して前記印刷情報処理用プログラムP1及び貼付情報処理用プログラムP2を受信する機能とを備えている。
【0032】
前記記憶手段44は、前記印刷情報処理用プログラムP1及び貼付情報処理用プログラムP2を記憶して保存可能なメモリやハードディスク等からなる。
【0033】
前記変換手段45は、記憶手段44に記憶された印刷情報処理用プログラムP1及び貼付情報処理用プログラムP2により、前記印刷操作情報F1を印刷動作情報F2に変換し、また、貼付操作情報F3を貼付動作情報F31に変換可能なCPU等を含む処理装置からなる。
【0034】
ここで、印刷情報処理用プログラムP1について、更に詳述すると、当該印刷情報処理用プログラムP1は、前記入力手段41からの印刷操作情報F1を読み込む入力部と、この入力部から印刷操作情報F1に応じたテキストデータや書体等に変換して印刷動作情報F2を作成する変換部と、この変換部が作成した印刷動作情報F2をコントローラ用通信手段42に出力する出力部とを備えている。
また、貼付情報処理用プログラムP2は、入力手段41からの貼付操作情報F3を読み込む入力部と、この入力部からの貼付操作情報F3に応じた原反Rの繰り出し速度等に変換して貼付動作情報F31を作成する変換部と、この変換部が作成した貼付動作情報F31をコントローラ用通信手段42に出力する出力部とを備えている。
【0035】
次に、前記ラベル貼付システム10の種々の作用について、図4及び図5のフローチャートを用いて説明する。
【0036】
コントローラ12を操作する作業者が貼付装置11によりラベルLに印刷を行い当該ラベルLの貼付を行う場合、図4に示されるフローチャートに沿って貼付装置11及びコントローラ12の処理が行われる。
先ず、コントローラ用通信手段42によりサーバ15からインターネット網14を介して前記印刷情報処理用プログラムP1と貼付情報処理用プログラムP2とを受信し、記憶手段44に記憶する(S11)。その後、作業者が入力手段41を介して印刷操作情報F1並びに、貼付操作情報F3を入力すると(S12)、記憶手段44に記憶された印刷情報処理用プログラムP1を用いて変換手段45が印刷操作情報F1を印刷動作情報F2に変換する処理を行う一方、貼付情報処理用プログラムP2を用いて変換手段45が貼付操作情報F3を貼付動作情報F31に変換する処理を行う(S13)。次いで、コントローラ用通信手段42が変換手段45により変換された印刷動作情報F2及び、貼付動作情報F31を赤外線通信により無線で送信し(S14)、これら印刷動作情報F2と貼付動作情報F31とを貼付装置用通信手段24により無線受信する(S15)。そして、貼付装置11の制御手段25により、印刷手段21及び繰出手段29を作動させる。起動指令を受けた貼付装置11は、印刷動作情報F2と貼付動作情報F31によって所定のタイミングで各ラベルLに印刷を行った後剥離シートRLから剥離し、被着体WにラベルLを貼付する(S16)。なお、印刷動作情報F2には印刷の有無情報も含まれるため、作業者が入力手段41を介して印刷を行わないと選択した場合は、印刷が行われないラベルLが被着体Wに貼付されることとなる。
なお、記憶手段44に予め印刷情報処理用プログラムP1及び、貼付情報処理用プログラムP2が記憶されている場合、前記ステップS12から始めればよい。
【0037】
このような処理の流れによれば、コントローラ12によって印刷手段21が印刷するために必要な印刷動作情報F2を作成でき、貼付装置11においてパーソナルコンピュータ等を接続、設置する必要をなくすことができる。また、ラベルLの印刷内容に応じた種々の印刷情報処理用プログラムP1を受信して利用することにより、印刷のバリエーションを容易に増やすことが可能となる。
【0038】
また、コントローラ12により貼付装置11を遠方から操作できるので、作業者の移動量を少なくすることができ、貼付操作情報F3の設定や変更を迅速且つ容易に行うことが可能となる。
【0039】
ここで、貼付装置11によるラベルLの貼付中又は貼付の前後において、前記現状情報F4を取得する場合、図5のフローチャートに示される処理が行われる。
先ず、貼付装置11の検知手段22を介して現状情報F4を検知し(S31)、当該現状情報F4を貼付装置用通信手段24を介して赤外線通信により無線送信する(S32)。次いで、貼付装置用通信手段24により送信された現状情報F4をコントローラ用通信手段42により受信する(S33)。これによれば、貼付装置11におけるラベルLの残量等を簡単且つ略リアルタイムに把握することができ、作業効率を向上させることが可能となる。
【0040】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対する種々の構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
例えば、コントローラ12を携帯電話としたが、PDA等前記コントローラ12と同様に各情報の送受信を行える他の装置としてもよい。
【0041】
また、貼付手段20は、前述と同様にラベルLの貼付を行える限りにおいて、種々の設計変更が可能である。
【0042】
更に、本実施例では、コントローラ用通信手段42を赤外線通信としたが、他の電波帯を利用した無線通信手段を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係るラベル貼付システムの概略構成図。
【図2】印刷されたラベルの一例を示す平面図。
【図3】コントローラの構成を示すブロック図。
【図4】ラベルに印刷する処理とラベルを貼付する処理とを示すフローチャート。
【図5】貼付装置の状態を取得する処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0044】
10 ラベル貼付システム
11 貼付装置
12 コントローラ
20 貼付手段
21 印刷手段
22 検知手段
24 貼付装置用通信手段
25 制御手段
41 入力手段
42 コントローラ用通信手段
44 記憶手段
45 変換手段
L ラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルに印刷処理を行った後、当該ラベルを所定の被着体に貼付可能に設けられた貼付装置と、この貼付装置を操作するためのコントローラとを備えたラベル貼付システムであって、
前記コントローラは、前記印刷のための印刷操作情報及びラベル貼付のための貼付操作情報を入力する入力手段と、
前記印刷操作情報を、実際にラベルに印刷される印刷動作情報に変換する機能と前記貼付操作情報を貼付動作情報に変換する機能とを有する変換手段と、
前記印刷動作情報及び貼付動作情報を無線送信するコントローラ用通信手段とを備え、
前記貼付装置は、剥離シートの一方の面にラベルが仮着された原反を繰り出す途中で当該ラベルを剥離して前記被着体にラベルを貼付可能な貼付手段と、
この貼付手段に設けられて貼付前のラベルに印刷する印刷手段と、
前記コントローラ用通信手段から送信される各情報を受信する貼付装置用通信手段と、
この貼付装置用通信手段が受信した貼付動作情報及び印刷動作情報により印刷手段及び貼付手段の動作を制御する制御手段と
を備えていることを特徴とするラベル貼付システム。
【請求項2】
前記コントローラ用通信手段は、所定のサーバから通信網を介して前記変換手段を機能させるための印刷情報処理用プログラムを受信する機能を更に備え、
前記コントローラは、コントローラ用通信手段が受信した印刷情報処理用プログラムを記憶する記憶手段を更に含み、
前記変換手段は、記憶手段に記憶された印刷情報処理用プログラムにより前記印刷操作情報を処理して印刷動作情報に変換することを特徴とする請求項1記載のラベル貼付システム。
【請求項3】
前記コントローラ用通信手段は、所定のサーバから通信網を介して前記変換手段を機能させるための貼付情報処理用プログラムを受信する機能を更に備え、
前記コントローラは、コントローラ用通信手段が受信した貼付情報処理用プログラムを記憶する記憶手段を更に含み、
前記変換手段は、記憶手段に記憶された貼付情報処理用プログラムにより前記貼付操作情報を処理して貼付動作情報に変換することを特徴とする請求項1記載のラベル貼付システム。
【請求項4】
前記貼付装置は、その現状情報を検知する検知手段を更に含み、
前記貼付装置用通信手段は、検知手段が検知した現状情報を無線送信する機能を更に備えていることを特徴とする請求項1,2又は3記載のラベル貼付システム。
【請求項5】
前記コントローラは、携帯電話により構成されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のラベル貼付システム。
【請求項6】
ラベルを貼付可能な貼付装置をコントローラにより操作して所定の被着体にラベルを貼付するラベル貼付方法において、
コントローラの入力手段を介して印刷のための印刷操作情報及びラベル貼付のための貼付操作情報を入力するステップと、
コントローラの変換手段が前記印刷操作情報を実際にラベルに印刷される印刷動作情報に変換する処理と、貼付操作情報を貼付動作情報に変換する処理とを行うステップと、
コントローラのコントローラ用通信手段が前記印刷動作情報及び貼付動作情報を無線送信するステップと、
貼付装置の貼付装置用通信手段により、印刷動作情報及び貼付動作情報を無線受信するステップと、
貼付装置の制御手段が、貼付装置用通信手段が受信した貼付動作情報及び印刷動作情報を制御し、貼付装置の印刷手段によりラベルに印刷を行った後、貼付装置の貼付手段により剥離シートの一方の面にラベルが仮着された原反を繰り出す途中で当該ラベルを剥離して前記被着体にラベルを貼付するステップと
を備えていることを特徴とするラベル貼付方法。
【請求項7】
前記入力手段による入力を行うステップの前に、前記コントローラ用通信手段によりサーバから通信網を介して印刷情報処理用プログラムと貼付情報処理用プログラムとを受信し、コントローラの記憶手段に記憶するステップとを備えていることを特徴とする請求項6記載のラベル貼付方法。
【請求項8】
前記貼付装置によるラベルの貼付中又は貼付の前後に、貼付装置の検知手段を介して現状情報を検知するステップと、前記貼付装置用通信手段を介して現状情報を無線送信するステップと、貼付装置用通信手段により送信された現状情報をコントローラ用通信手段により受信するステップとを備えていることを特徴とする請求項6又は7記載のラベル貼付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−213896(P2008−213896A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−55256(P2007−55256)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】