説明

リニアガイド装置用案内レール

【課題】高い真直度のリニアガイド装置用案内レールを提供する。
【解決手段】リニアガイド装置の案内レール1には、ボルト21を挿通して案内レール1を基台等の被取付部に取り付けるための取り付け孔20が、軸方向に複数個並んでほぼ等間隔を空けて形成されている。これらの取り付け孔20は、互いに対向する案内レール1の上面1bと底面1cとを垂直に貫通する貫通孔である。取り付け孔20は、両端の大径な円筒部がその中間の小径な円筒部で連通された形状をなしており、両端の大径な円筒部は同一の形状且つ同一の大きさであるので、取り付け孔20は上下方向において対称形をなしている。上面1b側の大径な円筒部は、ボルト21の頭を収容する座ぐり穴20aであり、底面1c側の大径な円筒部は、捨て座ぐり穴20bである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リニアガイド装置に用いられる案内レールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のリニアガイド装置の例を、図7,8を参照しながら説明する。軸方向に延びる断面形状略角形の案内レール101の上に、断面形状略コ字状のスライダ102が軸方向に移動可能に組み付けられている。この案内レール101の上面101bと左右両側面101a,101aとが交差する稜線部には、軸方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝110,110が形成され、また、案内レール101の左右両側面101a,101aの上下方向中間位置には、軸方向に延びる断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の凹溝からなる転動体転動溝110,110が形成されている。
【0003】
また、スライダ102は、スライダ本体102Aと、その軸方向両端部に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ102B,102Bと、で構成されており、スライダ本体102Aの左右両袖部106,106の内側面の角部及び上下方向中央部には、案内レール101の転動体転動溝110,110,110,110に対向する断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の転動体転動溝(図示されない)が形成されている。
【0004】
そして、案内レール101の転動体転動溝110,110,110,110と両袖部106,106の転動体転動溝とで、断面ほぼ円形の転動体転動路(図示されない)が形成されていて、これらの転動体転動路は軸方向に延びている。この転動体転動路内には、鋼球からなる多数の転動体(図示されない)が転動自在に装填されていて、これらの転動体の転動を介してスライダ102が案内レール101に沿って軸方向に移動するようになっている。
【0005】
このようなリニアガイド装置の案内レール101は、通常、以下のようにして製造される。まず、完成品の案内レール101と略同一の断面形状(軸方向に直交する平面で切断した場合の断面の形状)を有する長尺の柱状素材を引き抜き加工により製作する。そして、柱状素材に熱処理を施した後に機械加工を施して、案内レール101を完成する。機械加工としては、転動体転動溝110となる溝の形成や、案内レール101を基台等の被取付部にボルト121を用いて取り付けるための取り付け孔120の形成などがある。
【0006】
このとき、案内レール101には、機械加工による応力解放のため湾曲が生じるが、機械加工後の案内レール101の形状のバランスによっては湾曲の程度が大きくなる場合がある(取り付け孔120が形成された案内レール101の湾曲の様子を示す図9を参照)。例えば、案内レール101の形状は、案内レール101を軸方向から見た場合の左右方向においては対称形であるが、案内レール101を軸方向から見た場合の上下方向においては、取り付け孔120の形成によって非対称形となる。すなわち、取り付け孔120は、案内レール101を上下方向に貫通する貫通孔であるが、案内レール101の上面101b側の端部にはボルト121の頭部を収容する座ぐり穴120aが形成されているため、図8のように上下方向に非対称な形状の貫通孔となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−156701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
例えば、精密位置決めテーブルに使用されるリニアガイド装置の案内レールには、通常、高い真直度が要求される。リニアガイド装置が取り付けられる被取付部が、剛性の高いものであれば、案内レールを被取付部に取り付けた際に案内レールの湾曲が被取付部に倣って矯正されるため、ある程度湾曲していたとしても高い真直度に矯正される可能性がある。
【0009】
しかしながら、このような湾曲の矯正には多くの労力を要するという問題があった。また、被取付部の剛性が低い場合には、案内レールを被取付部に取り付けた際に湾曲が十分に矯正されない可能性が高かった。したがって、案内レールの製造時に、案内レールの湾曲を極力抑えることが重要であった。
案内レールの製造工程の最後に、案内レールに応力を付加して、強制的に湾曲を矯正することは可能であるが、この方法には、多くの労力を要するという問題があった。また、このような方法により湾曲を矯正すると、その結果、矯正困難な局所的な湾曲が案内レールに生じてしまうおそれがあった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、高い真直度のリニアガイド装置用案内レールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明の各態様は、次のような構成からなる。すなわち、本発明の一態様に係るリニアガイド装置用案内レールは、軸方向に延びる転動体軌道面を有する断面形状略角形の案内レールと、前記案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記案内レールの転動体軌道面及び前記スライダの転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に配された複数の転動体と、を備えるリニアガイド装置の案内レールであって、互いに対向する2面を貫通する貫通孔が形成されており、該貫通孔の形状は、該貫通孔の貫通方向中央位置を対称中心とする対称形をなしていることを特徴とする。
このような本発明の一態様に係るリニアガイド装置用案内レールにおいては、前記貫通孔を、ボルトを挿通して前記案内レールを被取付部に取り付けるための取り付け孔とし、前記取り付け孔の一端に前記ボルトの頭を収容する座ぐり穴を形成し、他端に前記座ぐり穴と同形状の捨て座ぐり穴を形成してもよい。
【0011】
また、本発明の他の態様に係るリニアガイド装置用案内レールは、軸方向に延びる転動体軌道面を有する断面形状略角形の案内レールと、前記案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記案内レールの転動体軌道面及び前記スライダの転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に配された複数の転動体と、を備えるリニアガイド装置の案内レールであって、互いに対向する2面を貫通する貫通孔が、ボルトを挿通して前記案内レールを被取付部に取り付けるための取り付け孔として軸方向に複数個並んで形成されていて、前記取り付け孔の一端には前記ボルトの頭を収容する座ぐり穴が形成されており、隣接する前記取り付け孔同士の間には、前記2面を貫通する捨て孔が形成されていて、前記捨て孔の両端部のうち、前記取り付け孔における前記座ぐり穴が形成されている側とは反対側の端部に、前記座ぐり穴と同形状の捨て座ぐり穴が形成されていることを特徴とする。
このような本発明の他の態様に係るリニアガイド装置用案内レールにおいては、前記捨て孔を、その両端部のうち、前記捨て座ぐり穴が形成されていない側の端部が閉鎖された非貫通孔としてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のリニアガイド装置用案内レールは、真直度が高い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第一実施形態のリニアガイド装置の構造を示す斜視図である。
【図2】図1のリニアガイド装置を軸方向から見た正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図1のリニアガイド装置の案内レールの断面図である。
【図5】第二実施形態のリニアガイド装置の案内レールの断面図である。
【図6】第二実施形態の変形例の案内レールの断面図である。
【図7】従来のリニアガイド装置の構造を示す斜視図である。
【図8】図7のリニアガイド装置の案内レールの断面図である。
【図9】図8の案内レールの湾曲の様子を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係るリニアガイド装置用案内レールの実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第一実施形態〕
図1は、第一実施形態のリニアガイド装置の構造を示す斜視図である。また、図2は、図1のリニアガイド装置を軸方向から見た正面図(ただし、エンドキャップを省略して図示している)であり、図3は、図2のA−A断面図である。なお、これ以降の各図においては、同一又は相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0015】
軸方向に延びる断面形状略角形の案内レール1の上に、断面形状略コ字状のスライダ2が軸方向に相対移動可能に組み付けられている。なお、前記断面形状とは、軸方向に直交する平面で切断した場合の断面の形状を意味する。この案内レール1の上面1bと左右両側面1a,1aとが交差する稜線部には、軸方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝(本発明の構成要件である転動体軌道面に相当する)10,10が形成され、また、案内レール1の左右両側面1a,1aの上下方向中間位置には、軸方向に延びる断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の凹溝からなる転動体転動溝10,10が形成されている。
【0016】
また、スライダ2は、スライダ本体2Aと、その軸方向両端部に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ2B,2Bと、で構成されており、さらに、スライダ2の軸方向両端部(各エンドキャップ2Bの端面)には、案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口部分のうち軸方向に向く開口部分を密封するサイドシール5,5が装着されている。このサイドシール5,5により、外部から前記隙間への異物の侵入や、前記隙間から外部への潤滑剤の流出が防止されている。
【0017】
さらに、スライダ本体2Aの左右両袖部6,6の内側面の角部及び上下方向中央部には、案内レール1の転動体転動溝10,10,10,10に対向する断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の転動体転動溝11,11,11,11(本発明の構成要件である転動体軌道面に相当する)が形成されている。そして、案内レール1の転動体転動溝10,10,10,10とスライダ2の転動体転動溝11,11,11,11との間に、断面ほぼ円形の転動体転動路14,14,14,14が形成されていて、これらの転動体転動路14は軸方向に延びている。なお、案内レール1及びスライダ2が備える転動体転動溝10,11の数は片側二列に限らず、例えば片側一列又は三列以上などであってもよい。
さらにまた、スライダ2は、スライダ本体2Aの左右両袖部6,6の肉厚部分の上部及び下部に、転動体転動路14と平行をなして軸方向に貫通する貫通孔からなる直線路13,13,13,13を備えている。
【0018】
一方、エンドキャップ2Bは、例えば樹脂材料の射出成形品からなり、断面形状が略コ字状に形成されている。エンドキャップ2B,2Bは、図3に示すように、スライダ本体2Aとの当接面(裏面)の左右両側に、転動体転動路14とこれに平行な直線路13とを連通させる半ドーナッツ状の湾曲路15を有している。そして、直線路13と両端の湾曲路15,15とで、転動体3を転動体転動路14の終点から始点へ送り循環させる転動体戻し路16が構成され、この転動体戻し路16と転動体転動路14とで、略環状の転動体循環路が形成されている。この転動体循環路内には、例えば鋼球からなる多数の転動体3が転動自在に装填されていて、これらの転動体3の転動を介してスライダ2が案内レール1に沿って軸方向に移動するようになっている。
【0019】
案内レール1に組み付けられたスライダ2を案内レール1に沿って軸方向に移動させると、転動体転動路14内に装填されている転動体3は、転動体転動路14内を転動しつつ案内レール1に対してスライダ2と同方向に移動する。そして、転動体3が転動体転動路14の終点に達すると、エンドキャップ2B内に備えられたタング部17によって転動体転動路14からすくい上げられ、湾曲路15へ送られる。湾曲路15に入った転動体3はUターンして直線路13に導入され、直線路13を通って反対側の湾曲路15に至る。ここで再びUターンして転動体転動路14の始点に戻り、このような転動体循環路内の循環を無限に繰り返す。
【0020】
このリニアガイド装置の案内レール1には、軸方向に沿う垂直面で切断した場合の案内レール1の断面図である図4に示すように、ボルト21を挿通して案内レール1を基台等の被取付部(図示せず)に取り付けるための取り付け孔20が、軸方向に複数個並んでほぼ等間隔を空けて形成されている。これらの取り付け孔20は、互いに対向する案内レール1の上面1bと底面1cとを垂直に貫通する貫通孔であり、その形状は以下の通りである。
【0021】
すなわち、取り付け孔20は、両端の大径な円筒部がその中間の小径な円筒部で連通された形状をなしており、両端の大径な円筒部は同一の形状且つ同一の大きさであるので、取り付け孔20は上下方向において対称形(貫通方向中央位置を対称中心とする対称形)をなしている。上面1b側の大径な円筒部は、ボルト21の頭を収容する座ぐり穴20aであり、底面1c側の大径な円筒部は、捨て座ぐり穴20bである。捨て座ぐり穴20bは、取り付け孔20の形状を対称形とするために設けられたものであり、その他の機能は有していない。
【0022】
案内レール1の製造時に、取り付け孔20を形成する加工を行うと、内部応力が解放されて案内レール1に湾曲が生じやすいが、図4に示すように取り付け孔20を上下方向において対称形状とすると、案内レール1に生じる湾曲が上下方向で相殺されるため、取り付け孔20の形成により案内レール1に生じる湾曲の程度が抑えられる。よって、案内レール1の真直度が高い。
【0023】
このようなリニアガイド装置は高性能であるため、工作機械(例えば各種研削機),射出成形機,半導体製造機械,運搬機械,産業用ロボット等に組み込まれ、直線運動する物体を案内する機械部品として好適である。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、案内レール1に形成された貫通孔が取り付け孔である例を示して説明したが、貫通孔は取り付け孔に限定されるものではなく、位置決め穴、給油穴、給脂穴等、他の目的で設ける貫通孔でもよい。また、貫通孔の形状は、円筒形状に限定されるものではなく、テーパー穴,複雑断面形状穴等でもよい。
【0024】
〔第二実施形態〕
図5は、第二実施形態のリニアガイド装置の構造を説明する案内レール1の断面図(軸方向に沿う垂直面で切断した場合の案内レール1の断面図)である。なお、第二実施形態のリニアガイド装置の構成及び作用・効果は、第一実施形態とほぼ同様であるので、異なる部分のみ説明し、同様の部分の説明は省略する。
【0025】
リニアガイド装置の案内レール1には、図5に示すように、ボルト21を挿通して案内レール1を基台等の被取付部(図示せず)に取り付けるための取り付け孔20が、軸方向に複数個並んでほぼ等間隔を空けて形成されている。これらの取り付け孔20は、互いに対向する案内レール1の上面1bと底面1cとを垂直に貫通する貫通孔であり、その形状は以下の通りである。
すなわち、取り付け孔20は、小径な円筒部の上端(上面1b側の端部)に大径な円筒部が連結された形状をなしており、取り付け孔20は上下方向において非対称形をなしている。この上面1b側の大径な円筒部は、ボルト21の頭を収容する座ぐり穴20aである。
【0026】
一方、隣接する取り付け孔20同士の中間位置には、上面1bと底面1cとを垂直に貫通する捨て孔22が形成されている。この捨て孔22の形状は、取り付け孔20と同一であるが、取り付け孔20とは上下方向逆向きに案内レール1に形成されている。すなわち、捨て孔22は、小径な円筒部の下端(底面1c側の端部)に大径な円筒部が連結された形状をなしており、捨て孔22は上下方向において非対称形をなしている。この底面1c側の大径な円筒部は、座ぐり穴20aと同一の形状且つ同一の大きさである捨て座ぐり穴22aである。
【0027】
このように、取り付け孔20とともに捨て孔22が案内レール1に形成されているので、案内レール1に形成されている孔の形状が、全体として上下方向において対称形をなしている。案内レール1の製造時に、取り付け孔20を形成する加工を行うと、内部応力が解放されて案内レール1に湾曲が生じやすいが、図5に示すように取り付け孔20とともに捨て孔22を形成すると、案内レール1に生じる湾曲が上下方向で相殺されるため、孔の形成により案内レール1に生じる湾曲の程度が抑えられる。よって、案内レール1の真直度が高い。なお、捨て座ぐり穴22aは、案内レール1に形成されている孔の形状を全体として対称形とするために設けられたものであり、その他の機能は有していない。
【0028】
ここで、捨て孔22については、非貫通孔としてもよい。すなわち、図6に示すように、上面1b側の端部(捨て座ぐり穴22aが形成されていない側の端部)が閉鎖された非貫通孔であってもよい。この場合、捨て孔22は案内レール1の上面1bの近傍まで延びている。このような構成であれば、捨て孔22内にゴミ,塵埃等の異物が堆積することが防止される。その結果、スライダ2が捨て孔22の上方を通過する際にスライダ2の転動体転動溝11にゴミ,塵埃等の異物が付着し、スライダ2の円滑な移動が妨げられることが防止される。
【符号の説明】
【0029】
1 案内レール
1a 側面
1b 上面
1c 底面
2 スライダ
2A スライダ本体
2B エンドキャップ
3 転動体
10 転動体転動溝
11 転動体転動溝
13 直線路
14 転動体転動路
15 湾曲路
16 転動体戻し路
20 取り付け孔
20a 座ぐり穴
20b 捨て座ぐり穴
21 ボルト
22 捨て孔
22a 捨て座ぐり穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びる転動体軌道面を有する断面形状略角形の案内レールと、前記案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記案内レールの転動体軌道面及び前記スライダの転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に配された複数の転動体と、を備えるリニアガイド装置の案内レールであって、
互いに対向する2面を貫通する貫通孔が形成されており、該貫通孔の形状は、該貫通孔の貫通方向中央位置を対称中心とする対称形をなしていることを特徴とするリニアガイド装置用案内レール。
【請求項2】
前記貫通孔は、ボルトを挿通して前記案内レールを被取付部に取り付けるための取り付け孔であり、前記取り付け孔の一端に前記ボルトの頭を収容する座ぐり穴が形成され、他端に前記座ぐり穴と同形状の捨て座ぐり穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリニアガイド装置用案内レール。
【請求項3】
軸方向に延びる転動体軌道面を有する断面形状略角形の案内レールと、前記案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記案内レールの転動体軌道面及び前記スライダの転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に配された複数の転動体と、を備えるリニアガイド装置の案内レールであって、
互いに対向する2面を貫通する貫通孔が、ボルトを挿通して前記案内レールを被取付部に取り付けるための取り付け孔として軸方向に複数個並んで形成されていて、前記取り付け孔の一端には前記ボルトの頭を収容する座ぐり穴が形成されており、
隣接する前記取り付け孔同士の間には、前記2面を貫通する捨て孔が形成されていて、前記捨て孔の両端部のうち、前記取り付け孔における前記座ぐり穴が形成されている側とは反対側の端部に、前記座ぐり穴と同形状の捨て座ぐり穴が形成されていることを特徴とするリニアガイド装置用案内レール。
【請求項4】
前記捨て孔は、その両端部のうち、前記捨て座ぐり穴が形成されていない側の端部が閉鎖された非貫通孔であることを特徴とする請求項3に記載のリニアガイド装置用案内レール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−225442(P2012−225442A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94464(P2011−94464)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】