説明

リリース弁

【課題】 閉弁時には確実に弁部と弁座とを密着させ、冷媒の漏洩を防止するシール性を備えるリリース弁を提供することを目的とする。
【解決手段】 リリース弁8を、弁体収納部11aを備えた弁本体11と、同弁本体11に接続された流入管13及び流出管14と、前記弁本体11から側方に突設された有蓋円筒状の係止桿収納部12とで構成し、前記係止桿収納部12の内部に、横長状の係止桿18と、同係止桿18と前記係止桿収納部12内壁との間に配置されたコイルスプリング20と、前記係止桿18の所定位置と前記係止桿収納部12内壁とを連結する伸縮自在な係止桿ベローズ19とを収納するとともに、前記係止桿収納部12と前記流入管13とを細径の連通路20で連通し、前記流入管13側の冷媒圧力が所定値以下の場合、前記コイルスプリング20に付勢された前記係止桿18を弁体15の弁部15a上端縁に係止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機等の冷媒回路に用いられるリリース弁に係わり、より詳細には、閉弁時に冷媒の漏洩を防止するシール性を向上させた構成に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機の冷媒回路等に用いられる従来のリリース弁50は、例えば図6で示すように、有蓋円筒状に形成され、下部に、弁孔56aを穿設した弁座56を設けた弁本体51と、同弁本体51の下端に前記弁座56に臨んで接続され冷媒が流入する流入管52と、同弁本体51の側面に接続され、冷媒が流出する流出管53とからなり、更に、前記弁本体51内には、前記弁座56に当接または離脱し、前記弁孔56aの開閉を行う球形状の弁部55と、同弁部55を前記弁座56に押圧するスライド軸54と、同スライド軸54を付勢するコイルスプリング58と、前記スライド軸54と前記コイルスプリング58とを冷媒から絶縁する伸縮自在なベローズ57とが設けられている。
【0003】
前記流入管52側から前記弁部55に対し所定圧以上の流体圧が掛かると、同弁部55は前記コイルスプリング58の押圧力に抗して前記弁座56から離脱し、これにより前記流出管53から前記弁本体51を介して前記流出管53側に冷媒が流出するようになっている。
【0004】
しかしながら、前記コイルスプリング58の押圧力のみで前記弁部55の押圧を行った場合、前記流入管52側からの流体圧が所定圧以下であっても、前記弁部55は僅かながら前記弁座56から離脱する現象が起こるため、前記流出管53から前記流出管53側に冷媒が漏洩してしまうという不具合が発生する場合があった。
【0005】
また、他の従来例として、例えば特許文献1に示されているように、弁部に補強部材が埋設されるよう弾性材料によって弁体と弁部を一体に形成し、弁部のシール性を向上させた技術が提示されているが、構造がやや複雑になるという点があった。
【0006】
【特許文献1】特開平6−109152号公報(3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、閉弁時には確実に弁部と弁座とを密着させ、冷媒の漏洩を防止するシール性を向上させたリリース弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するため、流入管及び流出管とを接続した弁本体と、同弁本体内に前記流入管に臨んで形成され弁孔を備えた弁座と、前記弁本体内に、前記流入管と同一軸線上に移動可能に設けられ、前記弁座に当接する弁部を備え前記弁座に付勢される弁体と、前記弁本体の側方に、前記弁座に対応して設けられた係止桿収納部と、同係止桿収納部内に設けられ、前記弁体と異なる方向に移動可能に支持され、前記弁体の弁部を前記弁座に保持する係止桿と、同係止桿を前記弁体側に付勢する付勢手段と、前記係止桿収納部と前記流入管とを連通させる連通路とからなる構成となっている。
【0009】
また、前記流入管内の流体圧が所定値以下の場合、前記付勢手段により付勢されて前記係止桿が前記弁体を係止する一方、前記流入管内の流体圧が所定値以上となった場合、前記連通路を介して伝搬される流体圧により前記係止桿が移動し、前記弁体から離脱するようにした構成となっている。
【0010】
また、前記弁座の上面が平坦面に形成され、前記弁体に備えられた弁部下面が、前記弁座に対応して平坦面に形成される一方、弁部上面に、前記係止桿の先端部が係止する傾斜面を形成した構成となっている。
【0011】
また、前記係止桿収納部が、前記弁本体に、相対応する一対となって設けられる構成となっている。
【0012】
また、前記連通路が前記弁孔より細径で形成され、前記係止桿収納部から前記流入管に退避する冷媒の退避時間が所定時間を要することにより、前記流入管内の流体圧が所定値以下となった際、前記弁体は前記係止桿より早く前記弁座に復帰する構成となっている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、請求項1に関わる発明は、流入管及び流出管とを接続した弁本体と、同弁本体内に前記流入管に臨んで形成され弁孔を備えた弁座と、前記弁本体内に、前記流入管と同一軸線上に移動可能に設けられ、前記弁座に当接する弁部を備え前記弁座に付勢される弁体と、前記弁本体の側方に、前記弁座に対応して設けられた係止桿収納部と、同係止桿収納部内に設けられ、前記弁体と異なる方向に移動可能に支持され、前記弁体の弁部を前記弁座に保持する係止桿と、同係止桿を前記弁体側に付勢する付勢手段と、前記係止桿収納部と前記流入管とを連通させる連通路とからなる構成することにより、簡素な構成で、弁体を弁座に密着させ、流入管から弁本体を介して流出管に冷媒が漏洩する現象を防止することができるようにとなっている。
【0014】
また、請求項2に関わる発明は、前記流入管内の流体圧が所定値以下の場合、前記付勢手段により付勢されて前記係止桿が前記弁体を係止する一方、前記流入管内の流体圧が所定値以上となった場合、前記連通路を介して伝搬される流体圧により前記係止桿が移動し、前記弁体から離脱するようにした構成により、流体圧が所定値以下の場合、前記係止桿が前記弁体を係止し、弁部が弁座に密着するように保持する一方、流体圧が所定値以上となった場合、前記連通路を介して伝搬される流体圧により前記係止桿が円滑に移動し、前記弁部も移動して前記弁孔が充分に開放されるようになっている。
【0015】
また、請求項3に関わる発明は、前記弁座の上面が平坦面に形成され、前記弁体に備えられた弁部下面が、前記弁座に対応して平坦面に形成される一方、弁部上面に、前記係止桿の先端部が係止する傾斜面を形成した構成により、係止桿の先端部がより前記弁体に確実に係止するようになっている。
【0016】
また、請求項4に関わる発明は、前記係止桿収納部が、前記弁本体に、相対応する一対となって設けられる構成により、更に弁体の弁部を弁座に密着させ、冷媒が漏洩する現象を防止することができるようにとなっている。
【0017】
また、請求項5に関わる発明は、前記連通路が弁座の弁孔より細径で形成され、前記係止桿収納部から前記流入管に退避する冷媒の退避時間が所定時間を要する構成により、前記流入管内の流体圧が所定値以下となった際、確実に前記弁体が前記係止桿より早く前記弁座に復帰するようになっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は本発明によるリリース弁を用いた冷媒回路であり、図2は第一実施例によるリリース弁の断面図である。図3から図5は第二実施例から第四実施例までを示すリリース弁の断面図である。
【0020】
本発明によるリリース弁を用いた空気調和機は、例えば図1(A)で示すように、圧縮機3と、凝縮器となる室外熱交換器4と、膨張弁あるいはキャピラリチューブ等からなる減圧手段5と、蒸発器となる室内熱交換器6とを順次接続するとともに、前記室外熱交換器4の流出側と、前記室内熱交換器の流入側とを、リリース弁8を備えたバイパス路7で接続して冷媒回路1を構成している。同リリース弁8は流入側からの冷媒圧力が所定値以上となると弁を開放し、流出側に冷媒を流出させるようになっている。
【0021】
前記冷媒回路1は、前記圧縮機3から高温高圧の冷媒が、矢印で示す方向に吐出され、前記室外熱交換器4に流入するようになっている。流入した冷媒は周囲に熱を放出して凝縮し、凝縮した冷媒は続いて前記減圧手段5により断熱膨張して低温低圧となり前記室内熱交換器6に流入する。同室内熱交換器6に流入した冷媒は、周囲の熱を吸収して蒸発し、蒸発した冷媒は前記圧縮機3に還流するようになっている。
【0022】
しかし、前記室外熱交換器4の周囲温度が高いため、冷媒の凝縮量が低くなるような場合、同室外熱交換器4の流出側冷媒圧力が以上に高くなり、前記減圧手段5での断熱膨張、及び前記室内熱交換器6での冷媒蒸発に支障が発生する。そのような場合、冷媒圧力の異常な上昇を防止するため、前記バイパス路7での前記リリース弁8の流入側冷媒圧力が所定値以上となると、同リリース弁8が開放され、冷媒は前記室外熱交換器4の流出側から前記室内熱交換器6の流入側に前記バイパス路7を介して放出されるようになっている。
【0023】
他の冷媒回路として、図1(B)に示すように、圧縮機3と、室外熱交換器4と減圧手段5と、室内熱交換器6とを順次接続するとともに、前記室外熱交換器4の流出側と、前記圧縮機3の流入側とを、リリース弁10を備えたバイパス路9で接続して冷媒回路を構成する方式も採られている。同冷媒回路は、前記バイパス路9での前記リリース弁10の流入側冷媒圧力が所定値以上となると、同リリース弁10を開放し、前記室外熱交換器4の流出側から前記圧縮機3の流入側に冷媒を放出するようになっている。
【0024】
前記リリース弁8は、図2(A)の断面図で示すように、有蓋円筒状に形成され、内部に弁体収納部11aを備えるとともに、下部に弁座17を形成した弁本体11と、同弁本体11の下端に前記弁座17に臨んで接続された流入管13と、同弁本体11の側面に開口された開口部に接続された流出管14と、前記弁本体11から側方に突設された有蓋円筒状の係止桿収納部12とを設けている。
【0025】
前記弁座17は上下に貫通する弁孔17aを穿設するとともに、断面円弧状であり円錐形の受部を上面に形成している。前記弁本体11内の弁体収納部11aには、前記弁座17の受部に当接する半球状の弁部15aと、同弁部15aと一体に形成された棒状の連結軸15bとからなる弁体15が収納されており、前記連結軸15bの所定位置と前記弁体収納部11aの上部壁とが、バネ性を有する伸縮自在な弁体ベローズ16により連結されることにより前記弁体15は上下動自在に支持されるとともに、同弁体ベローズ16により弁座17に向かい付勢されるようになっている。
【0026】
前記弁体15が下方に移動すると、前記弁部15aが前記弁座17に密着して前記弁孔17aを閉鎖する一方、前記弁体15が上方に移動すると前記弁部15aが前記弁座17から離脱して前記弁孔17aを開放するようになっており、同弁孔17aが開放されることにより、前記流入管13からの冷媒が前記弁本体11を介して前記流出管14に流出するようになっている。
【0027】
一端が閉じられた有蓋円筒状の前記係止桿収納部12内部には、前記弁体15側の一端を爪部とし、他端に円盤状の受板を形成した横長状の係止桿18と、同係止桿18の受板と前記係止桿収納部12の内壁との間に配置され、前記係止桿18を前記弁体15側に付勢するコイルスプリング20と、前記係止桿18の所定位置と前記係止桿収納部12内壁とを連結する伸縮自在な係止桿ベローズ19とが収納されている。また、係止桿収納部12と前記流入管13とは細経の連通路20aにより連通されており、前記流入管13の冷媒圧力は前記連通路20aを介して前記係止桿ベローズ19に掛かるようになっている。
【0028】
前記係止桿18は、一側を前記弁体収納部11aの側壁に穿設され、シール材11bを備えた支持孔に前後摺動自在に支持され、他側の受板が前記係止桿収納部12の内壁に支持されることにより、前記係止桿収納部12に前後摺動自在に収納されており、前記コイルスプリング20に付勢されると、爪部が前記弁体15の弁部15aの上端縁に係止するようになっている。
【0029】
前記弁体15の弁部15aが前記弁座17の前記弁孔17aを閉鎖している際は、前記係止桿18の爪部が前記弁部15aの上端縁に係止することにより、半球状に形成された前記弁部15aは前記弁座17の円錐形の受部に密着状態となり、前記流入管13側の冷媒圧力が所定値以下の場合、この密着状態が保持されるようになっており、これにより、前記流入管13から前記流出管14への冷媒の漏洩を防止することができるようになっている。
【0030】
前記流入管13側の冷媒圧力が所定値以上に達すると、図2(B)で示すように、冷媒圧力が前記連通路20aを介して前記係止桿収納部12の係止桿ベローズ19に掛かり、同係止桿ベローズ19は圧縮されるようになっている。これに伴い、同係止桿収納部係止桿ベローズ19に連結された前記係止桿18は前記コイルスプリング20の付勢力に抗して前記係止桿収納部12側に後退するようになっている。同係止桿18が後退することにより、爪部が前記弁部15aの上端縁から離脱するようになっている。
【0031】
前記係止桿18が離脱すると、前記弁体15は前記弁孔17aを介して前記弁部15aに掛かる冷媒圧力により、前記弁部15aが前記弁座17から離脱するとともに、上方に移動する。これにより、前記弁孔17aが開放され、前記流入管13からの冷媒が、前記弁孔17a及び前記弁体収納部11aを介して前記流出管14に流出するようになっている。この際、前記弁孔17aが完全に開放されることにより、圧力が異常に上昇した冷媒は充分に前記流出管14側に放出されるようになっている。また、前記流入管13側の冷媒圧力が所定値以下となった際は、前記弁体15が下降して前記弁部15aが前記弁座17の弁孔17aを再び閉鎖するとともに、前記係止桿18が前記前記コイルスプリング20に付勢されて前進し、同係止桿18の爪部が前記弁部15aの上端縁に係止するようになっている。
【0032】
前記流入管13側の冷媒圧力が所定値以下となり、前記弁体15と前記係止桿18とが、復帰する際、前記係止桿ベローズ19は前記弁体ベローズ16より剛性が高い部材により形成され伸縮する速度が前記弁体ベローズ16より遅いことにより、前記弁体15は前記係止桿18より早く復帰するようになっている。また、前記係止桿収納部12と前記流入管13とは 前記弁孔17aより細経の連通路20aにより連通されることにより、前記係止桿収納部12から前記流入管13に退避する冷媒の退避時間は所定時間を要するようになっており、これにより前記係止桿18が前記弁体15より早く復帰することを防止するようになっている。また、前記係止桿18の前記弁体15側端面は傾斜面が形成されており、前記係止桿18が前記弁部15aより早く復帰しようとしても、前記弁部15aが傾斜面に当接して押圧することにより、前記弁体15が前記係止桿18より早く復帰するようになっている。
【実施例2】
【0033】
実施例2でのリリース弁21は、図3で示すように、流入管13と流出管14とを接続した弁本体22と、同弁本体22から側方に突設された係止桿収納部12とからなり、同係止桿収納部12の構成は実施例1と同等である。前記弁本体22内には、弁座17に当接する半球状の弁部と、棒状の連結軸とからなる弁体15が収納されており、前記連結軸の所定位置と前記弁本体22の内壁とが伸縮自在な弁体ベローズ16により連結されるとともに、前記弁体15の上部と、前記弁本体22の上面壁との間には、同弁本体22を下方に付勢するコイルスプリング23が配置されている。同コイルスプリング23は前記係止桿収納部12に配置され係止桿18を付勢するコイルスプリング20よりバネ性の高いバネ材で形成されており、これにより、流入管13の冷媒圧力が低下し、前記弁体15と前記係止桿17とが、弁座17方向に復帰する際、前記弁体15が前記係止桿18より迅速に復帰し、続いて前記係止桿18が復帰して前記弁体15の弁部を係止するようになっている。
【実施例3】
【0034】
実施例3は、図4で示すように、弁孔を穿設した弁座25の上面を平坦面とし、弁体24の弁部24a下面を前記弁座25に対応するように平坦面とする一方、同弁部24aの上面に緩やかな傾斜面を形成し、同傾斜面に係止桿18の爪部を係止させるようにしている。これにより、より前記弁部24aが前記弁座25に密着するようになり、冷媒の漏洩を極力防止することができるようになっている。
【実施例4】
【0035】
実施例4は、図5で示すように、弁本体22と、同弁本体22から両側に向かい突設された右側係止桿収納部32aと左側係止桿収納部32bとからなり、これらには夫々、右側係止桿33a、左側係止桿33bと、右側コイルスプリング35a、左側コイルスプリング35bと、右側ベローズ34a、左側ベローズ34bとが収納されている。前記弁本体22の下部には流入管36が接続されるとともに、側面には、前記右側係止桿収納部32aと左側係止桿収納部32bとに夫々直交する方向に流出管37が接続されている。前記弁本体22内には、弁座31に当接する弁部と連結軸とからなる弁体15と、前記連結軸と前記弁本体15の内壁と連結する弁体ベローズ16と、前記弁体15を弁座31に付勢するコイルスプリング23とが収納されている。
【0036】
前記右側係止桿収納部32a、左側係止桿収納部32bに収納された一対の前記係止桿右側係止桿33a、左側係止桿33bを前記弁体15の弁部上端縁を係止することにより、弁部をより前記弁座31に密着させることができるようになっており、これにより冷媒の漏洩を防止することができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(A)、(B)とも本発明によるリリース弁を用いた冷媒回路である。
【図2】(A)は、第一実施例によるリリース弁の断面図である。 (B)は、リリース弁が開放された状態を示す断面図である。
【図3】第二実施例によるリリース弁の断面図である。
【図4】第三実施例によるリリース弁の要部断面図である。
【図5】第四実施例によるリリース弁の断面図である。
【図6】従来例によるリリース弁の断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 冷媒回路
2 冷媒回路
3 圧縮機
4 室外熱交換器
5 減圧手段
6 室内熱交換器
7 バイパス路
8 リリース弁
9 バイパス路
10 リリース弁
11 弁本体
11a 弁体収納部
11b シール材
12 係止桿収納部
13 流入管
14 流出管
15 弁体
15a 弁部
15b 連結軸
16 弁体ベローズ
17 弁座
17a 弁孔
18 係止桿
19 係止桿ベローズ
20 コイルスプリング
20a 連通路
21 リリース弁
22 弁本体
23 コイルスプリング
24 弁体
24a 弁部
25 弁座
27 弁本体
28 コイルスプリング
29 弁体
30 ベローズ
31 弁座
32a 右側係止桿収納部
32b 左側係止桿収納部
33a 右側係止桿
33b 左側係止桿
34a 右側ベローズ
34b 左側ベローズ
35a 右側コイルスプリング
35b 左側コイルスプリング
36 流入管
37 流出管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入管及び流出管とを接続した弁本体と、同弁本体内に前記流入管に臨んで形成され弁孔を備えた弁座と、前記弁本体内に、前記流入管と同一軸線上に移動可能に設けられ、前記弁座に当接する弁部を備え前記弁座に付勢される弁体と、前記弁本体の側方に、前記弁座に対応して設けられた係止桿収納部と、同係止桿収納部内に設けられ、前記弁体と異なる方向に移動可能に支持され、前記弁体の弁部を前記弁座に保持する係止桿と、同係止桿を前記弁体側に付勢する付勢手段と、前記係止桿収納部と前記流入管とを連通させる連通路とからなることを特徴としてなるリリース弁。
【請求項2】
前記流入管内の流体圧が所定値以下の場合、前記付勢手段により付勢されて前記係止桿が前記弁体を係止する一方、前記流入管内の流体圧が所定値以上となった場合、前記連通路を介して伝搬される流体圧により前記係止桿が移動し、前記弁体から離脱するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のリリース弁。
【請求項3】
前記弁座の上面が平坦面に形成され、前記弁体に備えられた弁部下面が、前記弁座に対応して平坦面に形成される一方、弁部上面に、前記係止桿の先端部が係止する傾斜面を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリリース弁。
【請求項4】
前記係止桿収納部が、前記弁本体に、相対応する一対となって設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリリース弁。
【請求項5】
前記連通路が、前記弁孔より細径で形成され、前記係止桿収納部から前記流入管に退避する冷媒の退避時間が所定時間を要することにより、前記流入管内の流体圧が所定値以下となった際、前記弁体は前記係止桿より早く前記弁座に復帰することを特徴とする請求項1に記載のリリース弁。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−271025(P2007−271025A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−99538(P2006−99538)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000006611)株式会社富士通ゼネラル (1,266)
【Fターム(参考)】