説明

リレーにおけるサービス品質の制御

本発明は、通信システムにおける方法を提供し、通信システムにおいて、複数のユーザ装置は、リレーノードを介してドナーノードにデータを送信し、複数のユーザ装置は、リレーノードへの送信の前に、それ自身のUEバッファにデータをそれぞれ記憶し、リレーノードは、ドナーノードへの送信の前に、リレーバッファに複数のユーザ装置から受信されたデータを記憶する。本方法は、リレーノードで、バッファリングされたデータ値が閾値を超えるときに、リレーノードからドナーノードにリレーバッファの状態の報告を送出する。バッファリングされたデータ値は、UEバッファに記憶されているデータ、又はリレーバッファに記憶されているデータの何れかを表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイル通信システムに関し、特にリレーを使用してデータを送信及び受信する方法に関する。リレーは、従来の基地局と同じ機能を提供するが、例えばリレーに接続する移動体装置により使用されるのと同じ無線インタフェースを使用することで、ネットワークへのリンクが提供される。
【0002】
本発明は、WiMAX、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)、CDMA(Code Division Multiple Access)プロトコル、GERAN(GSM(登録商標) EDGE Radio Access Network)又は他の電気通信プロトコルで使用されるようなOFDMAシステムに従って動作する通信システムで使用される場合がある。特に、本発明は、データの伝送においてユーザ装置と基地局との間で中継局が使用される電気通信プロトコルで使用される場合がある。
【背景技術】
【0003】
1つの特定の応用は、3Gとしても知られるUMTSである。UMTS無線通信システムは、世界的規模で開発されている。UMTSシステムの将来の開発は、プロジェクト名LTE(Long Term Evolution)と一般的に呼ばれる、いわゆるevolved UTRAN又はeUTRAN(evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)に集中している。
【0004】
LTEは、ユーザの増加されたデータレートをもつ高速データサービスの伝達のための技術である。UMTS又は前の世代のモバイル通信規格と比較して、LTEは低減された遅延、増加されたセルエッジカバレッジ、低減されたビット当たりのコスト、フレキシブルなスペクトルの使用を提供をも提供し、マルチラジオアクセス(multi-radio access)LTEが設計されており、100Mbpsを超える、基地局(BS)からユーザ装置へのダウンリンク(DL)方向の通信においてピークデータレートを与える一方、50Mbpsを超える、ユーザ装置からBSへのアップリンク(UL)方向の通信においてピークデータレートを与える。
【0005】
現在標準化されている開発であるLTE−A(LTE-Advanced)は、ダウンリンクにおいて最大で1GBpsを可能にし、アップリンクにおいて500Mbpsを可能にするLTEシステムを更に改善する。LTE−Aは、特に高いデータレートの伝送及びセルエッジのカバレッジの改善のため、既存のLTEシステムを通してパフォーマンスを改善するための新たな技術を使用する。
【0006】
LTE−A及びLTEは、共通の基本的なアーキテクチャ及びネットワークプロトコルを共有する。現在のUMTSシステムにおけるように、LTE向けに提案された基本アーキテクチャは、基地局として機能するアクセスノードにユーザ(より正確にはユーザ装置)を接続する無線アクセスネットワーク(eUTRAN)から構成され、これらのアクセスノードは、コアネットワークにリンクされる。eUTRANの専門用語において、アクセスノードは、拡張ノード基地局又はeNB(enhanced Node Base-station)と呼ばれる。先に提案されたシステムで使用される個別の無線ネットワークコントローラ(RNC: Radio Network Controller)はもはや必要とされず、その機能の幾つかは、eNBに組み込まれ、幾つかはMME(Mobility Management Entity)に組み込まれ、幾つかはSAE GW(System Architecture Evolution Gateways)に組み込まれる。eNBは、進化したパケットコア(EPC: Evolved Packet Core)とLTEにおいて呼ばれるコアネットワークに接続する。
【0007】
図1は、LTEのプロトコルレイヤ間の関係を示す。PDCP(Packet Data Converge Protocol)は、RLC(Radio Link Control)レイヤの上にある、LTEレイヤ2の上位サブレイヤ(IPレイヤと物理レイヤとの間にあるプロトコルスタックのレイヤ)である。PDCPレイヤは、制御プレーンにおいて、RRC(Radio Resource Control)メッセージのような制御プレーンメッセージを処理し、ユーザプレーンにおいて、IP(Internet Protocol)パケットのようなユーザプレーンパケットを処理する。無線ベアラ(radio bearer)に依存して、PDCPレイヤの主要な機能は、ヘッダ圧縮、セキュリティ(保全性保護及び暗号化)であり、ハンドオーバの間の異なる順序への配置換え(reordering)及び再送信(retransmission)をサポートする。PDCPパケットは、シーケンス番号(SN)を含み、このシーケンス番号は、上位レイヤへのパケットの順序正しい伝達及び欠けているパケットの潜在的な再送信により欠けているパケットの識別を可能にする。また、シーケンス番号は、ユーザプレーン及び制御プレーンの暗号化におけるセキュリティのため、更には制御プレーンにおけるRRCデータの保全性保護のために使用される。等価なプロトコル構造は、UMTSプロトコルにおいて存在する。
【0008】
図2は、ユーザ装置110、2つの拡張ノード基地局120,121及びサービスゲートウェイ130(SGW又はS-GW)の間のネットワークトポロジーを示す。図1において“Uu”でマークされる破線に対応するUu無線インタフェースがマークされており、同様に、図2でマークされるS1−Uは、図1において“S1−U”でマークされる破線に対応する。ユーザ装置110及びeNB120は、Uu無線インタフェースを通して伝達する。2つのeNB120及び121は、有線X2インタフェースを介して互いに通信する。
【0009】
LTE−Advancedは、セルエッジでのユーザ装置へのデータスループットを改善するツールとして中継(relaying)のサポートを提供することでLTE Rel−8を拡張する。また、中継は、グループモビリティ(group mobility)及びテンポラリネットワークデプロイメント(temporary network deployment)を改善し、新たな領域におけるカバレッジを提供する。LTE−Advancedは、例として使用されるが、他の通信プロトコルにおいて中継がサポートされ、例えば類似の中継技術がIEEE規格802.16jにおいて存在する。
【0010】
図3は、ユーザ装置110がリレーノード140を介してドナー拡張ノード基地局(DeNB)120と通信する構成におけるネットワークトポロジーを示す。ユーザ装置110は、Uu無線インタフェースを通してリレーノード140と通信する。リレーノード140は、Un無線インタフェースを通してDeNB120と通信する。DeNB120とeNB121は、X2インタフェースを介して通信する。DeNB120及びeNB121は、S1−Uインタフェースを介してsGW130とそれぞれ通信する。
【0011】
2つの無線インタフェース(Uu及びUn)を通して、ユーザデータのトラフィックは、ユーザプレーン(PDCP(Packet Data Converge Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)及びPHY(PHYsical)プロトコルレイヤから構成される)を使用して伝達される。
【0012】
リレーノード140は、ドナーセルに給仕するドナーノード120を介して無線アクセスネットワークに無線で接続する。LTE−Aは、特に、インバンド接続(in-band connection)によりリレーノードへのサポートを提供する。インバンド接続では、ネットワーク−リレー間のリンクは、ドナーノードにより給仕されるドナーセル内においてダイレクトのネットワーク−UE間のリンクと同じ周波数帯域を共有する。また、他の電気通信プロトコルは、「アウトバンド」接続をサポートし、アウトバンド接続では、ネットワーク−リレー間のリンクは、ドナーノードにより給仕されるドナーセル内においてダイレクトのネットワーク−UE間のリンクと同じ帯域で動作しない。特に、LTE−Aは、「タイプ1」リレーノードをサポートする。タイプ1リレーノードは、TR36.912(Feasibility Study for Further Enhancements for E-UTRA (LTE-Advanced))で述べられるに、以下により特徴付けられる。
【0013】
タイプ1リレーノードは、1以上のセルを制御し、1以上のセルのそれぞれは、ドナーセルとは異なる個別のセルとしてユーザ装置に見える。
1以上のセルは、それら自身の物理セルID(LTE Re−8で定義される)を有し、それら自身の同期チャネル、参照シンボル及び他のパラメータを送信する。
単一セルの動作の環境において、ユーザ装置は、リレーノードからダイレクトにスケジューリング情報とHARQフィードバックを受信し、その制御チャネル(SR/CQ/ACK)をリレーノードに送出する。
【0014】
本明細書において、用語「ベアラ“bearer”」とは、パラメータのセットにより定義される2つのポイント間のデータのストリームを意味する。ベアラは、パラメータのセットにより定義される2つのポイント間の無線ストリームを意味する「無線ベアラ」を包含する。ベアラは、それらのエンドポイントにより、及びQoSラベルのようなそれら定義するパラメータを表すラベルにより互いに区別される。ベアラは、例えばデータストリームが共通のQoSラベルを有する場合に1を超えるデータストリームを含む。
【0015】
典型的に、複数のアプリケーションがユーザ装置において同時に実行される場合があり、それぞれのアプリケーションは、リレーノードを介してドナーノードにデータが送信されるのを必要とし、リレーノードを介してドナーノードからデータが受信されるのを必要とする。例えば、ユーザは、VoIP(Voice over IP)に従事しているのと同時に、ウェブページをブラウジングしているか又はFTP(File Transfer Protocol)アプリケーション(確認メッセージがユーザ装置からドナーノードに送出されるのを必要とする)を使用してファイルをダウンロードする。VoIPは、遅延及び遅延のジッタの観点で、ウェブブラウジング及びFTPよりも厳しいサービス品質(QOS: Quality of Service)の要件を有する一方、後者は、非常に低いパケット損失率を必要とする。多数のQoSの要件をサポートするため、異なるベアラは、ネットワークアーキテクチャにおいてユーザ装置のためにセットアップされ、それぞれのベアラは、特定のQoSセルと関連される。概して、ベアラは、QoSの性質に基づいて2つのカテゴリに分類される。
最小GBR(Minimum GBR)ベアラは、VoIPのような応用向けに使用される。これらは、ベアラの確立/変更の手順の間に(例えばeNodeBにおける受付制御機能により)専用の送信リソースが永続的に割り当てられる。GBRよりも高いビットレートは、リソースが利用可能である場合にGBRベアラについて許容される。係るケースで、MBR(Maximum Bit Rate)パラメータは、GBRベアラと関連付けされ、GBRベアラから期待されるビットレートに上限を設定する。
非GBRベアラは、特定のビットレートを保証しない。これらのベアラは、ウェブブラウジング又はFTP転送のような応用向けに使用される。これらのベアラについて、帯域幅のリソースがベアラに永続的に割り当てられない。アクセスネットワークにおいて、無線インタフェースを通してベアラにとって必要なQoSを保証することが、eNobeBの役割である。それぞれのベアラは、関連するQCI(QoS Class Identifier)及びARP(Allocation and Retention Priority)を有する。それぞれQCIは、優先度、パケット遅延割当量及び許容可能なパケット損失率により特徴付けられる。ベアラのQCIラベルは、eNodeBでどのように処理されるかを決定する。(EPSにおけるPCRF(Policy Charging Rule Function)が選択することができる)標準化されたQCI及びしれらの特性のセットは、(3GPP Technical Specification 23.203, Policy and charging control architecture (Release 8)におけるsection 6.1.7における)表1で提供される。QCIの表は、それぞれのQCIラベル(QoS分類識別子)について、優先処理の値、許容可能な遅延割当量及びパケットエラー損失率を指定する。
【表1】

【0016】
QCIラベルからの優先度及びパケット遅延割当量(及びある程度、許容可能なパケット損失率)は、RLCモードコンフィギュレーションを決定し、(例えばスケジュールポリシー、キュー管理ポリシー及びレートシェーピング(rate shaping)ポリシーの観点で)MACにおけるスケジューラがベアラを通して送出されたパケットをどのように処理するかを決定する。RLCモードは、RLCオーバヘッドを有さず、例えばブロードキャストSIメッセージのために使用されるトランスペアレントモード、データパケットを受信するネットワークコンポーネントが受信を確認する確認モード(AM)、及びデータパケットの受信が確認されていない非確認モード(UM)、の何れかである。
【0017】
例えば、高い優先度をもつパケットは、低い優先度をもつパケットの前にスケジュールされることが期待される。低い許容可能な損失率を持つベアラについて、確認モード(AM)は、パケットが無線インタフェースにわたり上手く伝送されることを保証するため、RLCプロトコルレイヤ内で使用される。ベアラのARPは、コネクション受付制御(call admission control)のために使用され、すなわち、無線の混雑状態の場合に要求されたベアラが確立されるべきか否かを判定するために使用される。また、ARPのベアラは、新たなベアラの確立の要求に関して、プリエンプションのためにベアラの優先度を支配する。ひとたび上手く確立されると、ベアラのARPは、(例えばスケジューリング及びレート制御のために)ベアラレベルのパケット転送処理に影響を及ぼさない。係るパケット転送処理は、QCI,GBR及びMBRのような他のベアラレベルのQoSパラメータによってのみ決定される。
【0018】
図4は、従来のLTE/SAE(System Architecture Evolution)システムにおけるベアラの使用を例示する。この例では、リレーノードが存在しない。異なるネットワークコンポーネント又はノード間のインタフェースは、破線により示される。EPS(Evolved Packet System)ベアラは、複数のインタフェース、すなわちP−GW(Packet GateWay)からS−GWへのS5/S8インタフェース、S−GWからeNodeBへのS1インタフェース、eNodeBからUEへの(Uuインタフェースとしても知られる)無線インタフェースを横断する必要がある。それぞれのインタフェースにわたり、EPSベアラは、それらが自身のベアラのアイデンティティをもつ、低いレイヤのベアラにマッピングされる。それぞれのノードは、その異なるインタフェースにわたりベアラのID間の結合の経過を追跡する。例えばS5/S8ベアラは、P−GWとS−GWとの間でEPSベアラのパケットを伝送する。S−GWは、S1ベアラとS5/S8ベアラとの間の1対1のマッピングを記憶する。ベアラは、両方のインタフェースにわたりGTPトンネルIDにより識別される。
【0019】
エンドツーエンドサービスは、P−GWにより外部ベアラに接続されるEPSベアラにより提供される。EPSベアラは、S−GWによりE−RAB(E-UTRAN Radio Access Bearer)に接続されるS5/S8ベアラにより提供される。E−RABは、eNodeBにより無線ベアラに接続されるS1ベアラにより提供される。LTEアーキテクチャは、ベアラの概念を例示するために、この例において使用されるが、類似のアーキテクチャが他の通信規格又はプロトコルにおいて存在することを理解されたい。
【0020】
図5は、例として、従来のLTE/SAEベアラの確立プロセスを使用した、ベアラをセットアップするために必要とされるメッセージングを例示する。この例ではリレーノードが存在しない。MMEは、UL TFT(Traffic Flow Template)及びEPSベアラアイデンティティを含むセッション管理フォンフィギュレーション情報のセットを構築し、構築したセットをベアラセットアップ要求(Bearer Setup request)メッセージに含め、MMEは、このメッセージをeNodeBに送出する(図5におけるメッセージ4)。セッション管理コンフィギュレーションは、NAS(Non-Access Stratum)情報であり、従ってeNodeBからUEにトランスペアレントに送出される。また、ベアラセットアップ要求は、ベアラのQoSの要件をeNodeBに提供し、この情報は、コネクション受付制御のため、及びユーザのIPパケットの適切なスケジューリングにより必要なQoSを保証するためにeNodeBにより使用される。eNodeBは、EPSベアラのQoSを無線ベアラのQoSにマッピングする。次いで、eNodeBは、無線ベアラをセットアップするため、RRC接続リコンフィギュレーションメッセージ(無線ベアラのQoS、セッション管理コンフィギュレーション及びEPS無線ベアラのアイデンティティを含む)をUEに伝達する。RRC接続リコンフィギュレーションメッセージは、無線インタフェースについて全てのコンフィギュレーションパラメータを含む。これは、主にレイヤ2のコンフィギュレーションについて(PDCP, RLC及びMACパラメータ)であるが、プロトコルスタックを初期化するためにUEについて要求されるレイヤ1パラメータについても同じである。
【0021】
本明細書では、ユーザ装置がリレー又はリレーノードを介して基地局と通信している通信システムにおけるベアラの処理が考慮される。特に、本明細書は、リレーに接続されるユーザ装置の迅速に変化するQoSの要件が、リレーと基地局との間のインタフェースのQoSの要件においてどのように収容することができるかに対処する。
【0022】
R2−094634(3GPP TSG-RAN WG2#67,24th-29th AUG 2009, Shenzhen, China, Discussion on alternative on Relay, LG Electronics)は、LTE-A規格の確立での議論の一部を形成しており、ベアラのGBR及びMBRパラメータの使用を説明している。R2−094634は、所与のUEについて、QoSパラメータがコールの間にセミスタティックである場合があることを開示している。しかし、到来及び出力するUEを連続して管理するRNについて、(RNとeNodeBとの間の)動作しているUnベアラのQoSパラメータは、セミスタティックではない。RNの制御下にある新たなUEがあるコールを開始又は終了したとき、GBR及びMBRパラメータは、RNとDeNBとの間だけでなく、DeNBとEPCとの間で更新される。
【0023】
R2−094634は、(LTE)Rel−8において提供されるように、VoIPサービスについて提供される。更なるホップのため、無線インタフェースにわたる遅延は、RNによるVoIPにとってより重要である。従って、RNが処理するVoIPコールの数が変化するときはいつでも、この変化は、Unインタフェースを通してパラメータの変化に即座に反映されるべきである。
【0024】
R2−094619(3GPP TSG RAN WG2 #67, 24-28 August 2009, Shenzhen, China, Consideration on MAC procedures for Un interface, ETRI)は、UEのアップリンクバッファにおけるデータ量に関する情報を提供するため、BSR(Buffer Status Report)の手順が実行されることを提案している。Unインタフェースでの通常のMAC(Media Access Control)手順は、アップリンクのバックホーリングのため、リレーが、それらのバッファ状態をDeNBに提供するのを可能にする。しかし、この手順は、UE ULデータがリレーのアップリンクバッファに到達し、リレーがバッファリングされているデータのサイズを計算することでバッファの状態を報告した後にのみトリガされる。報告から生じるアップリンクデータ送信の中継の遅延を最小にするため、R2−094619は、現在のMAC仕様に従って許容されるよりも早期に、リレーがBSR手順を開始することを提案している。
【0025】
R2−094619は、リレーがUEからBSRを受信した直後に、BSR手順をトリガすることを提案している。また、リレーは、バッファリングされているデータに関する情報だけでなく、UEから受信されたBSR情報をも含むBSRを送信する。BSRに関連されるUEのデータは、リレーがDeNBからアップリングの許可を受けたときに、リレーのアップリングのバッファに到達する。BSRは、送信のために利用可能なUEデータの量を示すので、リレーは、例外的なエラーが生じない限り、送信の処理を保証する。従って、リレーは、DeNBスケジューリングと協働して、UEのアップリングデータを送出する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の第一の態様の実施の形態によれば、通信システムにおける方法が提供され、この通信システムにおいて、複数のユーザ装置は、リレーノードを介してドナーノードにデータをアップリングに送信し、複数のユーザ装置は、それぞれ、リレーノードへの送信前に、それ自身のUEバッファにデータを記憶し、リレーノードは、ドナーノードへの送信前に、リレーバッファにおいて、複数のユーザ装置から受信されたデータを記憶する。当該方法は、リレーノードで、バッファリングされているデータ値が閾値を超えたときに、リレーノードからドナーノードに、リレーバッファの状態の報告を送出する。バッファリングされているデータ値は、UEバッファに記憶されているデータ又はリレーバッファに記憶されているデータの何れかを表す。
【0027】
有利なことに、ひとたび閾値を超えたときにドナーノードにリレーバッファの状態の報告を送出することで、シグナリングのオーバヘッドを節約することができる。バッファリングされているデータ値が、送信特性、又はリレーノードからドナーノードにデータを送信するために割り当てられる無線リソースを変えることを必要であるか又は臨まれるポイントにあるように、閾値が設定される。
【0028】
通信システムは、有線又は無線通信システムであるが、更なる実施の形態では、幾つかの特徴は、無線通信システムにおいて使用することに制限される場合がある。特に、通信システムは、LTE−Advanced通信プロトコルに従って動作することに適している。LTE−Advacedプロトコルの場合、ドナーノードは、eNBアクセスノードである。更なる代替として、通信システムは、LTE eNBS及びLTE−A eNBを含む混成ネットワークで動作する場合がある。
【0029】
好適な実施の形態では、リレーノードとドナーノードとの間、複数のユーザ装置のそれぞれとリレーノードとの間に無線インタフェースが存在し、これらのコンポーネント間のデータ伝送は電波による。
【0030】
ユーザ装置は、電話又はPDAのような移動体端末であるが、係る装置に制限されない。例えば、デスクトップタイプのパーソナルコンピュータは、係る通信システムにユーザ装置として加わる場合がある。
【0031】
リレーノードは、ドナーノードにより給仕されるドナーセルにおいて、ドナーノードからユーザ装置へのダイレクトリンクと同じ周波数帯域を共有する。このように、ドナーノードは、リレーノードによる使用向けに幾つかの帯域を効果的に提供する。ユーザ装置の視点から、リレーノードは、基地局又は他のアクセスノードと同じ又は類似の機能を提供するが、ネットワークへのリンクは、そのリレーに接続するユーザ装置により使用されるのと同じ無線インタフェースを使用することで提供される。ドナーノードは、リレー又はリレーノードを介してユーザ装置と通信する基地局である。
【0032】
それぞれのユーザ装置は、ドナーノードへの送信前にデータを記憶するべき少なくとも1つのUEデータを有する。ユーザ装置は、例えば、VoIP(Voice over IP)データ、及びダウンロードされた電子メールのパケット確認応答といった、2つの異なるタイプのデータがリレーノードに送出される。
【0033】
特定の実施の形態に依存して、バッファリングされたデータ値は、UEのデータバッファに記憶されているデータ量又はリレーデータバッファに記憶されているデータ量の何れかを表す。何れかのケースにおいて、リレーノードにより閾値との比較が実行される。任意に、リレーノードは、複数のユーザ装置からリレーノードに送信されるUEのバッファ状態の報告に基づいて、UEのデータバッファに記憶されているデータ量を表すバッファリングされたデータ量の値を保持する。ユーザ装置は、特定のイベントのトリガにより、UEのバッファの状態の報告をリレーノードに送出し、例えば、特定のユーザ装置でのUEのデータバッファのうちの1つに記憶されているデータ量が、リレーノードに送信するために予め決定された時間量を超える時間量を要するため、特定のUEは、UEのバッファの状態の報告を送出する。代替的に、UEのバッファの状態の報告は、特定のユーザ装置でUEのデータバッファのそれぞれにおけるデータ量の示唆をリレーノードに提供するため、周期的に送出される場合がある。係る周期的なUEのバッファの状態の報告間の期間は、固定されているか、又は通信システムにおける環境に従って動的である場合がある。
【0034】
代替的に、バッファリングされたデータ値は、データ量を表さないが、所与の時間長を通してバッファリングされたデータの量における増加又は減少、又は世代のようなバッファリングされているデータの他の特性を表す場合がある。
【0035】
バッファの状態の報告は、リレーバッファ、UEのバッファ又はこれらの両者の組み合わせにおけるバッファリングされているデータの量に関する情報を含む。
【0036】
好ましくは、ユーザ装置は、周期的且つトリガイベントの発生の両者で、UEのバッファの状態の報告をリレーノードに送信する。さらに、UEのバッファの状態の報告にとって、それぞれのUEのデータバッファにおけるデータ量の示唆を含むことが好ましく、その示唆について、特定のUEのデータバッファを識別することに伴って行われることが好ましい。例えば、このバッファを識別する方法は、あるUEのアプリケーションセッションについてUuインタフェースを通してのDRB(data radio bearer)のID又は場合によっては論理チャネルIDである。
【0037】
任意に、バッファリングされたデータ値がある下側の閾値よりも下がったとき、下側の閾値が超えられ、バッファリングされたデータ値が上側の閾値を超えるとき、上側の閾値が超えられるように、上側の閾値と下側の閾値がある。代替的に、閾値は、超えることができないバッファリングされたデータ値の変化の割合(スカラー又は方向)を定義する。変化の割合は、時間に関するものであるか、通信システムにおけるユーザ装置の数に関するものである。
【0038】
好ましくは、バッファリングされたデータ値は、UEバッファに記憶されているデータとリレーバッファに記憶されているデータとの組み合わせを表す。これらのデータ量の組み合わせ(又はそのスケーリング/正規化された表現)は、リレーノードからドナーノードに送信されるべき到来するデータのボリュームの正確な示唆を提供し、結合された値が閾値を超えるときにのみ、バッファの状態の報告のメッセージをドナーノードに送出することは、より効果的な広告の手順となる。
【0039】
2つの値を結合することは、UEのバッファにおける全体のデータ量とリレーバッファにおけるデータ量とを加えることである。代替的に、値は、データ量のスケーリングされた表現として結合される。リレーノードは、UEのバッファにおけるデータ量に関する情報について、複数のユーザ装置からの報告に依存する場合があり、従って、リレーノードは、UEのバッファにおけるデータ量について、正確な同時の値を有さない場合がある。しかし、本明細書では、UEバッファにおけるデータ量としてリレーノードにより保持される値は、UEバッファにおけるデータ量であると考えられる。
【0040】
任意に、UEバッファにおけるデータ量について、及びリレーバッファにおけるデータ量について、データ量の何れか又は両者が閾値を超えたときに、バッファの状態の報告が送出されるように、個別の閾値が存在する場合がある。
【0041】
任意に、リレーノードは、UEバッファにおけるデータ量、リレーバッファにおけるデータ量の何れか、又は2つの組み合わせであるバッファリングされたデータ値を含む報告を生成し、ひとたび閾値を超えたときにのみ、ドナーノードに報告を送信する。報告に含まれる値は、関連するバッファの報告がユーザ装置から受信されたとき、周期的に又は他のトリガに従って更新される。
【0042】
好ましくは、本方法は、ドナーノードで、リレーバッファの状態の報告を受信すること、受信されたリレーバッファの状態の報告に基づいて、リレーノードからドナーノードへのデータの送信を定義するリレー−ドナー送信特性を調節することを更に含む。
【0043】
有利なことに、本発明により提案される報告スキームは、閾値を超えたときにのみバッファの状態の報告がリレーノードからドナーノードに送出され、従って送信特性における変化が必要とされる点で、シグナリングのオーバヘッドの使用の観点で効率的である。例えば、ユーザ装置及び/又はリレーにおける送信のためにバッファリングされる所定のタイプのデータ量は大きい場合があり、従って、余分の無線リソース及び送信特性における調節が要求される。代替的に、バッファリングされるデータ量は小さい場合があり、その場合、割り当てられる無線リソースは低減され、送信パラメータはこれに応じて調節される。
【0044】
ドナーノードは、バッファの状態の報告の内容に基づいてリレー−ドナー送信特性を調整する場合がある。コンテンツは、UEバッファにおけるデータ量、又はリレーバッファにおけるデータ量、或いは両者を示す場合がある。調整された送信特性は、例えばドナーノードからリレーノードへの送信に専用とされる帯域幅であるか、又は、2つのノード間の保証されたビットレートが調整され、割り当てられた無線リソースにおける変化につながる。
【0045】
好適な実施の形態では、複数のユーザ装置のそれぞれからリレーノードに送信されるデータは、サービス品質の要件を含めて、データストリームについてUEの送信特性のセットを有して確立されたデータストリームで送信される。この場合、本方法は、それぞれ新たなデータストリームについて、UEの送信特性のセットを定義し、UEの送信特性の定義されたセットを表す情報をリレーノードからドナーノードに送信することを含む。
【0046】
データストリームは、それらのエンドポイントにより、又はサービス品質の要件のようなデータストリームを定義する他の特性により互いに区別される。データストリームにおけるデータは、一連の連続してマークされるパケットである。あるストリームで送信されるデータパケットは、幾つかのラベル又はストリームを定義する特性の示唆を含む。データストリームは、ひとたび確立されると、例えばVoIPコールの終了又はFTPを通してのファイル転送の終了といった、関連するデータ転送のセッションの終わりまで確立されたままである。
【0047】
UEの送信特性は、1以上のサービス品質の要件を含む。サービス品質の要件は、例えばエンドポイントからエンドポイントといった最小の遅延時間、優先度レベル、許容可能なパケット損失率、保証されたビットレート、最大のビットレート、最小の遅延の変動又は最小の平均遅延である。
【0048】
確立されたUEの特性を表す情報は、確立されたUEの特性の全体のセットであるか、又は、概要或いはラベルを含む低減されたバージョンである場合がある。例えば、リレーノード及びドナーノードの両者が知っている予め定義された特性のセットが所定の方式でラベル付けされる。代替的に、特定の実施の形態に依存して、ドナーノードは、GBR及びMBRのような所定の情報のみを必要とする場合がある。
【0049】
代替的に、リレーノードは、データストリームに含まれる所定のラベルを、既知の送信特性又は送信特性のセットと関連付けし、それに応じて関連する情報をドナーノードに送信する。
【0050】
データストリームが幾つかのインタフェースを横断すると考えられる間、データストリームは、例えば無線ベアラであるベアラを介して特定のインタフェースを通して送信され、次いで、データストリームは、他の類似のデータストリームと共に、次のインタフェースを通しての送信のために別のベアラとグループ化される。無線ベアラは、1以上のデータストリームと同じサービス品質の要件を有する。1つの無線ベアラがデータストリーム毎に使用されるか、又は、例えばリレーノードとドナーノードとの間で、同じサービス品質の要件を有する幾つかのデータストリームは、同じ無線ベアラにグループ化又は多重化される場合がある。これらのデータストリームは、それらのそれぞれのユーザ装置から、個々の無線ベアラにおけるリレーノードに到達する。
【0051】
特に、本発明の実施の形態は、リレーノードで、UEの送信特性のそれぞれのセットについて、新たなデータストリームのサービス品質の要件に従ってQoSラベルのセットからQoSラベルを選択し、UEの送信特性の定義されたセットを表す情報としてQoSラベルをリレーノードからドナーノードに送信することを更に含む。
【0052】
有利なことに、これは、通信システムにおいて現在アクティブなデータストリームの構成をドナーノードに信号伝達する効率的な方式を提供する。勿論、ドナーノードは、ユーザ装置が通信システムを離れるとき、又は、例えばコールの終わりで又はFTPを介してファイルをダウンロードした後といった、データストリームが終了するときに認識させられ、それに応じてアクティブなデータストリームの全体のビューを調節することができる。
【0053】
ドナーノードでアクティブなデータストリームの及び送信特性を表す統計値又は統計値のセットにより、ドナーノードがリソースを割り当て、リレーノードとユーザ装置との間のデータストリームの数及びタイプに従って送信特性を変更するのを可能にする。
【0054】
データストリームは、それらデータストリームの特定のサービス品質の要件を要約するために使用されるQoSラベルに従って、リレーノードからドナーノードに無線ベアラを介して送信される場合がある。次いで、類似のサービス品質の要件を有するデータストリームは、データストリームのQoSの要件に適切である送信特性を有する無線ベアラを介してノードからノードに送信される。
【0055】
好ましくは、本発明を実施する方法は、ドナーノードで、リレーノードで閾値として使用するために現在確立されているデータストリームのQoSラベルに基づいて閾値を提供すること、閾値をリレーノードに送信することを含む。
【0056】
リレーノードでの閾値は、上述された異なるタイプの閾値の何れかである。例えば、上側又は下側の閾値とすることができるか、又は変化の割合に関する閾値とすることができる。閾値は、例えば割合又は量といった何れかのタイプのバッファリングされたデータ値と比較されるか、或いは、UEのバッファとリレーバッファの一方又は両方を表すバッファリングされたデータ値と比較されることが意図される。
【0057】
現在確立されているデータストリームは、確立されており、データを送信しているデータストリームであり、又は、送信特性は、未だに確立され、データ送信において幾つかの中断が存在する。データストリームは、たとえばVoIPコールの終わり又はFTPを通してのファイル転送が終了したときといった、データストリームが確立されたセッションの終わりで確立が終わる。ドナーノードは、現在確立されているデータストリームの正確な全体の画像が維持されるように、データストリームの確立が終わったときに認識させられる。
【0058】
ドナーノードが現在確立されているデータストリームの数における変化が通知されるたびに閾値が提供されることが好ましい。例えば、データストリームの数が増加した場合、ドナーノードに送出されるようにバッファの状態の報告について超えられる必要がある、UEバッファにおけるデータ量に関する上側の閾値は、増加される。
【0059】
好適な実施の形態では、それぞれのユーザ装置は、そのユーザ装置からリレーノードへのそれぞれのデータストリームに専用とされるUEのバッファを有し、リレーノードは、現在確立されているデータストリームのそれぞれ異なるQoSラベルについてバッファを有する。
【0060】
それぞれのユーザ装置は、データがリレーノードに送信される、1を超える確立されたデータストリームを有する場合がある。例えば、ユーザは、VoIPコールに参加して、音声データのデータストリームを有する場合があり、サーバから電子メールをダウンロードして、パケット確認のデータストリームを有する場合がある。更なる例として、ユーザは、音声電話を行う/受信するのと同時にビデオをストリーミングしているか、デフォルトのIPネットワークの他の従来のアプリケーション(例えばインターネットサーフィン)を使用すること又は音声電話を行う/受信することを同時にモバイルTVを見ている場合がある。従って、ユーザ装置は、それぞれのデータストリームについてUEバッファを有する場合がある。これらのデータストリームが異なるサービス品質の要件を有する場合、異なる無線ベアラは、それぞれの、従って異なるバッファについて使用される場合がある。それぞれのユーザバッファは、関連する送信特性を有しており、これらの特性は、バッファからのデータが送出されるデータストリームの送信特性の確立されたセットである。従って、QoSラベル又は他の分類がそれら送信特性に適用される場合があり、従って、それぞれのユーザバッファは、QoSラベルを有すると考えられる。
【0061】
好適な実施の形態は、リレーノードでのそれぞれのバッファについて、ドナーノードで、現在確立されているデータストリームのQoSラベルに基づいて閾値を提供し、閾値をリレーノードに送信することを更に含む。この場合、QoSのラベルに固有のバッファリングされたデータ値が同じQoSラベルを有するリレーバッファについて提供された閾値を超えるとき、バッファの状態の報告はリレーノードからドナーノードに送信され、QoSのラベルに固有のバッファリングされたデータ値は、特定のQoSラベルを有するデータストリームに専用とされるUEのデータバッファに記憶されるデータ、同じQoSラベルを有するリレーバッファに記憶されるデータ、或いは両者の組み合わせを表す。
【0062】
有利なことに、それぞれのリレーバッファに専用とされる閾値を提供することは、異なる閾値がそれぞれのQoSラベルについて提供されることを意味する。例えば上述されたように、上側及び下側の閾値が存在するといった、1を超える閾値がそれぞれのQoSラベルについて提供される場合がある。それぞれのQoSラベルについて1以上の閾値を提供することで、ドナーノードは、閾値を設定するとき、QoSラベルのそれぞれにより表される特定の要件又は特性を考慮することができる。例えば、データストリームがドナーノードへのリレーノードの送信のため、QoSラベルに従って無線ベアラにグループ化される場合、その無線ベアラに供給するバッファを表す値が閾値を超えるときに、所与の無線ベアラに専用とされる帯域幅を調節することが好ましい。所定のQoSラベルは、リレーノードとドナーノードとの間の帯域幅の頻繁な調節を必要とし、その場合、バッファにおける典型的なデータのレベルからの少量の増加又は減少のみが検出されるときに閾値が超えられるように、閾値が設定される。
【0063】
QoSのラベルに特化したバッファリングされたデータ値は、データ量を表すか、又は例えば割合を表す場合がある。QoSのラベルに固有のバッファリングされたデータ値と関連する閾値との間の関係は、任意のオプション又は先に説明された代替も適用可能であるように、バッファリングされたデータ値と上述された閾値との間の関係と同じ用語であると考えられるべきである。先に記載されたように、ドナーノードは、送信特性、又はデータストリームが確立されたときにデータストリームのQoSラベルが通知され、従って、それぞれのQoSラベルを有する現在確立されているデータストリームの数を認識する。この情報が変化するたび、ドナーノードは、閾値の一部又は全部を定義し直し、これらの新たな値をリレーノードに送信する。
【0064】
本発明の別の態様の実施の形態によれば、それぞれがUEバッファを有する複数のユーザ装置、リレーバッファを有するリレーノード及びドナーノードを備える通信システムが提供される。それぞれのユーザ装置は、リレーノードを介してドナーノードにデータをアップリンクに送信し、リレーノードへの送信前に、それ自身のUEバッファにデータを記憶する。リレーノードは、ドナーノードへの送信前に、リレーバッファにおいて複数のユーザ装置から受信されたデータを記憶し、バッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、バッファの状態の報告をドナーノードに送出する。バッファリングされたデータ値は、UEにおけるバッファにおけるデータ、又はリレーバッファにおけるデータの何れかを表す。
【0065】
本発明の別の態様の実施の形態によれば、リレーノードは、通信システムにおける使用向けに提供され、通信システムは、それぞれがUEバッファを有する複数のユーザ装置も有し、UEバッファにおいて、リレーノード及びドナーノードへのアップリンクへの送信前にデータが記憶される。リレーノードは、リレーバッファを有し、ドナーノードへの送信のために複数のユーザ装置のそれぞれからデータを受信し、ドナーノードへの送信前にリレーバッファにデータを記憶し、バッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、バッファの状態の報告をドナーノードに送出する。バッファリングされたデータ値は、UEバッファにおけるデータ、又はリレーバッファにおけるデータの何れかを表す。
【0066】
本発明の別の態様の実施の形態によれば、通信システムにおける使用向けにドナーノードが提供され、通信システムは、リレーノードへのアップリンクの送信前に、データを記憶するUEバッファをそれぞれ有する複数のユーザ装置、及びドナーノードへの送信前にデータを記憶するリレーバッファを有するリレーノードを有する。ドナーノードは、バッファリングされたデータ値が閾値を超えたときに、バッファの状態の報告をドナーノードに送出するためにリレーノードをトリガする閾値を提供してリレーノードに送信する。バッファリングされたデータ値は、UEバッファにおけるデータ、又はリレーバッファにおけるデータの何れかを表す。
【0067】
本発明の別の態様の実施の形態によれば、通信システムにおける方法が提供され、通信システムは、ドナーノードは、複数のユーザ装置のうちの定義された1つにリレーノードを介してダウンリンクにデータを送信し、リレーノードは、定義されたユーザ装置への送信前にダウンリンクのバッファにドナーノードから受信されたデータを記憶する。本方法は、リレーノードで、ダウンリンクのバッファに記憶されているデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、リレーノードからドナーノードにダウンリンクのバッファの状態の報告を送出することを含む。
【0068】
有利なことに、閾値が超えられたときにダウンリンクのバッファの状態の報告を送出することは、報告の送出に係る信号伝達プロセスに制御のレベルを導入し、これにより、周期的なダウンリンクのバッファの状態の報告を送出する必要が緩和される。例えば、閾値は、ダウンリンクバッファが過剰な負荷の状態に近いときにのみ送出されるように設定され、この場合、ドナーノードにとってデータがリレーノードに送出される割合を低減することが望まれる。
【0069】
ダウンリンクのバッファリングされたデータ値は、ダウンリンクバッファにおけるデータ量を表す。それに応じて、閾値は、ダウンリンクのバッファにおけるデータ量が上回るか又は下回るとき、ドナーノードに送出されるようにダウンリンクのバッファの状態の報告をトリガする最大又は最小のデータ量の何れかを表す。1を超える閾値が存在する場合があり、そのうちの何れかは、ダウンリンクのバッファの状態の報告がトリガするために超えられる。
【0070】
代替的に、ダウンリンクのバッファリングされたデータ値は、ダウンリンクのバッファにおける変化の割合を表す。それに応じて、閾値は、時間に関するダウンリンクのバッファにおけるデータ量の、変化の最大の割合、正又は負の何れかを表す場合がある。ダウンリンクのバッファにおけるデータ量が迅速に増加する場合、ダウンリンクのバッファの状態の情報をドナーノードに送出することが望まれる。
【0071】
ダウンリンクのバッファの状態の報告は、ダウンリンクのバッファにおけるデータ量を表す情報を含むか、報告が送出された理由に関する示唆を含む場合がある。例えば、示唆は、上側の閾値を超えるダウンリンクのバッファの充填の割合である。
【0072】
ドナーノードに送出されるようにダウンリンクのバッファの状態の報告をトリガするために超えられる多数の閾値が存在するように、これらの閾値とダウンリンクのバッファリングされたデータ値との間の組み合わせが使用される場合がある。
【0073】
好ましくは、本発明のこの態様の実施の形態は、ドナーノードで、ダウンリンクのバッファの状態の報告を受信し、受信されたダウンリンクのバッファの状態の報告に基づいて、ドナーノートからリレーノードへのデータの送信を定義するドナー−リレー送信特性を調整する。
【0074】
例えば、それぞれ定義されたユーザ装置に送信されているデータよりも速い速度でドナーノードからデータを受信することで、ダウンリンクのバッファが過剰な負荷の状態である場合がある。バッファのオーバフローを回避するため、送信特性を調節するか、係る送信に割り当てられた帯域幅を低減することで、リレーノードにデータを送信する割合を低減することがドナーノードについて望まれる。
【0075】
好ましくは、本発明のこの態様の実施の形態では、ドナーノードからリレーノードに送信されるデータは、データの目的地としてユーザ装置の示唆及びサービス品質の要件を含む、ドナー−UE送信特性のセットを有して確定されたデータストリームで送信され、それぞれのデータストリームは、そのデータストリームを定義するドナー−UE送信特性に含まれるサービス品質の要件に従うQoSラベルが、QoSのラベルのセットから割り当てられる。
【0076】
QoSラベルは、送信特性の類似のセットをもつデータストリームをグループ化する方法である。これは、信号伝達の効率を増加するラベリングを簡略化することができる。このようにデータストリームをラベリングすることで、リレーノード及びドナーノードは、異なる伝送特性を有するデータストリームを個別に扱うことができる。
【0077】
QoSラベルは、例えば表1のQCIラベルであり、表1に従うサービス品質の要件を示す。
【0078】
データストリームは、ドナーノードで確立される場合がある。
【0079】
データストリームは、ベアラによりインタフェースを通して送信され、それらのエンドポイントにより互いに区別されるか、サービス品質の要件のようなデータストリームを定義する幾つかの他の特性により互いに区別される。データストリームを搬送するベアラは、ベアラ自身の送信特性により互いに区別されるか、又はデータストリームの送信特性により互いに区別される。データストリームにおけるデータは、一連の連続するマークされたパケットである。あるストリームで伝送されるデータパケットは、幾つかのラベル、又はそのストリームを定義する特性の示唆を含む。データストリームは、ひとたび確立されると、例えばVoIPコールの終わり、FTPを通したファイル転送の終わりといった、関連するデータ伝送セッションの終わりまで確立されたままとなる。
【0080】
同じQoSラベルを有するデータストリームは、(Unインタフェースにわたり)ドナーノードからリレーノードに単一の無線ベアラで送出される。
【0081】
有利なことに、この態様の実施の形態は、ドナーノードで、リレーノードで閾値として使用するために現在確立されているデータストリームのQoSラベルに基づいて閾値を提供すること、閾値をリレーノードに送信することを更に含む。
【0082】
ドナーノードは、データストリームを確立する役割を果たし、それぞれのQoSラベルを有する現在確立されているデータストリームの数を表す情報を有する。閾値は、この情報に基づいて計算される。例えば、保証されたビットレートを示すQoSラベルを有する複数のデータストリームが存在する場合、ドナーノードは、データがリレーノードに送信される割合を減少するのを控える場合があるので、ダウンリンクのバッファの状態の報告が送出される必要がある前に、リレーバッファにおける閾値となるデータ量は、比較的大きく設定される。
【0083】
ドナーノードは、アルゴリズムに従って現在確立されているデータストリームの数に変化があるたびに、1以上の閾値を計算する。代替的に、ドナーノードには、所定のQoSラベルを有するデータストリームの数のそれぞれの組み合わせに対応する閾値をもつルックアップテーブルが予めロードされる。
【0084】
本発明のこの態様の実施の形態では、リレーノードは、現在確立されているデータストリームのそれぞれ異なるQoSラベルについてダウンリンクバッファを有するか、代替的に、リレーノードは、それぞれ現在確立されているデータストリームについてダウンリンクバッファを有する。
【0085】
この態様を実施する好適な方法は、リレーノードのそれぞれのバッファについて、現在確立されているデータストリムのQoSラベルに基づいて閾値を提供すること、閾値をリレーノードに送信することを更に含む。この場合、QoSラベルに固有のダウンリンクのバッファリングされたデータ値が同じQoSラベルを有するリレーバッファについて提供された閾値を超えるとき、ダウンリンクのバッファの状態の報告は、リレーノードからドナーノードに送信され、QoSラベルに固有のダウンリンクのバッファリングされたデータ値は、特定のQoSラベルを有するダウンリンクバッファに記憶されているデータを表す。
【0086】
QoSラベルに固有のダウンリンクのバッファリングされたデータ値は、関連するダウンリンクのバッファにおけるデータ量を表すか、又は、例えばバッファにおけるデータ量における変化の割合を表す。QoSラベルに固有のバッファリングされたデータ値、バッファリングされたデータ値及びダウンリンクのバッファリングされたデータ値と同様に、値が何を表すかに関する選択は、比較されている閾値に依存する。当業者であれば、あるタイプのバッファリングされたデータ値及び関連する閾値に適用可能な実現の選択は、多にも適用可能であることを理解されるであろう。
【0087】
データストリームは、送信のQoSラベルに基づいて無線ベアラにグループ化されるので、ドナーノードは、それぞれの無線ベアラの送信特性を個々に調節することができる。従って、特定のQoSラベルを有するデータストリームのバッファがオーバフローしているか、又は十分に利用されていないときにリレーノードからの報告を受信することで、ドナーノードは、関連する無線ベアラに専用とされる無線リソースを調節することができる。
【0088】
本発明の別の態様の実施の形態によれば、複数のユーザ装置、ダウンリンクバッファを有するリレーノード、及びドナーノードを有する通信システムが提供される。このシステムでは、ドナーノードは、複数のユーザ装置のうちの1つにデータをダウンリンクに送信し、リレーノードは、複数のユーザ装置のうちの1つへの送信前に、ダウンリンクバッファにドナーノードから受信されたデータを記憶し、ダウンリンクバッファに記憶されているデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、リレーノードは、ドナーノードにダウンリンクバッファの状態の報告を送出する。
【0089】
本発明の別の態様の実施の形態によれば、リレーノードは、複数のユーザ装置及びドナーノードをも有する通信システムにおける使用向けに設けられ、リレーノードは、ダウンリンクバッファを有し、複数のユーザ装置のうちの1つについてドナーノードからデータを受信し、複数のユーザ装置のうちの1つへの送信前に、ダウンリンクバッファにデータを記憶し、ダウンリンクバッファに記憶されているデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、ドナーノードにダウンリンクバッファの状態の報告を送出する。
【0090】
本発明の別の態様によれば、複数のユーザ装置及び複数のユーザ装置のうちの1つへの送信前にダウンリンクバッファにデータを記憶するリレーノードをも有する通信システムにおける使用向けのドナーノードが提供され、ドナーノードは、リレーノードを介して複数のユーザ装置のうちの1つにデータをダウンリンクに送信し、ドナーノードは、ダウンリンクにリレーバッファにおけるデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値により超えられるとき、ドナーノードにダウンリンクバッファの状態の報告を送出するためにリレーノードをトリガする閾値を提供して、リレーノードに送出する。
【0091】
当該技術分野に精通している読者は、記載又は特許請求される本発明の実施の形態の特徴は、他の実施の形態の特徴と容易に組み合わされることを理解されるであろう。特に、記載された通信システム、リレーノード、ドナーノード又は他の装置は、記載された方法を実行する手段又は機能を有する。
【0092】
本発明の好適な特徴は、添付図面を参照して、例示を通して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】LTE向けのプロトコルレイヤ間の関係を示す図である。
【図2】LTE向けのシンプルなネットワークアーキテクチャを示す図である。
【図3】リレーノードを含むLTE−Aネットワークアーキテクチャを示す図である。
【図4】従来のLTE/SAE(System Architecture Evolution)システムにおけるベアラの使用を示す図である。
【図5】LTE/SAEシステムにおけるベアラの確立におけるメッセージの交換を示す図である。
【図6】本発明を実施する方法に係る報告の概念的な表現を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態を表現するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態における無線ベアラの概念的な表現である。
【図9】本発明の実施の形態を表現するフローチャートである。
【図10】本発明における報告の概念的な表現を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0094】
図6において、2つのユーザ装置211,212、リレー240(リレーノード)、DeNB220(ドナーノード)及び給仕するゲートウェイ230を有する通信システムが示される。第一のユーザ装置211は、QoSラベル’1’が与えられた送信特性のセットにより確立されているデータストリームのUEバッファ2111、及びQoSラベル’2’が与えられる送信特性のセットにより確立されているデータストリームのUEバッファ2112を有する。これに応じて、第二のユーザ装置212は、QoSラベル’1’が与えられる送信特性のセットにより確立されているデータストリームのUEバッファ2121、及びQoSラベル’2’が与えられる送信特性のセットにより確立されているデータストリームのUEバッファ2122を有する。バッファにおけるブロックは、バッファに記憶されるデータを表す。
【0095】
リレーノード240は、QoSラベル’1’が与えられた送信特性により確立されているデータストリームにおけるデータのためのリレーバッファ2401、及びQoSラベル’2’が与えられた送信特性により確立されているデータストリームにおけるデータのためのリレーバッファ2402を有する。さらに、バッファにおけるブロックは、バッファに記憶されているデータを表す。
【0096】
この例では、データストリームは、ユーザ装置211,212で生成され、それらの送信特性は、それらの目的地としてドナーノード220を指定する。しかし、データのストリームは、例えばリレーノード240からドナーノード220へのデータの送信のため、より大きなストリームに多重化される場合がある。データストリームは、該データストリームが発生されたユーザ装置を示す情報を含み、ドナーノード220で、個々のデータストリームは、受信された多重化されたデータストリームで識別される。同じことが、データストリームが無線ベアラを介して送信される実施の形態にも当てはまる。
【0097】
図6において、Un無線インタフェースは、Unでマークされたベアラにより横断される(crossed)。このUnベアラは、幾つかのデータストリームを組み合わせて、多重化されて、或いはその他のやり方で含む。しかし、異なるQoSラベルをもつデータストリームの送信に割り当てられる無線リソースが互いに独立に調節されるように、個別の無線ベアラがそれぞれのQoSラベルについて存在することが好ましい。
【0098】
Uuインタフェースは、Uu1及びUu2とマークされ、Uuインタフェースは、ユーザ装置毎に考慮される。第一のユーザ装置211におけるデータストリームは異なるQoSラベル、従って異なるQoSの要件を有するので、個別のUu無線ベアラは、リレーノード240へのデータの送信においてそれぞれのデータストリームについて使用される。無線ベアラの送信特性は、データストリームの送信特性を反映するが、スタートポイント及びエンドポイントが異なる場合がある。同じことが、第二のユーザ装置212からのデータストリームにも当てはまる。個々のデータストリームは、UEバッファ2111,2112,2121,2122及びリレーバッファ2401,2402以外で、図6で表現されない。
【0099】
リレーノードで、ユーザ装置211,212のそれぞれからのデータストリームは、QoSラベルに従ってバッファに記憶される。しかし、それぞれのユーザ装置からのデータは、データストリームは該データストリームが発生されたユーザ装置の示唆を含むので、互いに異なる。次いで、データは、QoSラベル毎に、Un無線ベアラを介してUnインタフェースを通してドナーノードに送信される。Un無線ベアラについて使用される送信特性は、現在確立されているデータストリームのQoSラベルに依存する。
【0100】
BSRの高さである、図6における矢印は、それぞれのバッファから全体のバッファリングされているデータ値/送信値への寄与を表し、高さが高くなると、値が大きくなる。
【0101】
UEバッファの状態の報告は、ユーザ装置のそれぞれのバッファにおけるデータ量をリレーノード240に報告するため、ユーザ装置211,212の何れかから送出される。次いで、リレーノードは、閾値との比較のためにバッファリングされているデータ値を生成するため、これらのUEバッファの状態の報告を、リレーバッファ2401,2402のそれぞれにおけるデータ量を示す値と結合する。ひとたび閾値を超えると、リレーノードは、リレーバッファの状態の報告をドナーノード220に送出する。
【0102】
図7は、本発明を実施する方法を表すフローチャートである。ステップS1は、データストリームは、特定のユーザ装置211,212及びサービスについてリレーノード240で確立される。データストリームは、送信特性のセットを定義することで確立され、この送信特性のセットは、データストリームのエンドポイントとしてドナーノード220を示す。
【0103】
ステップS2で、確立されたデータストリームのそれぞれについて、(QoS分類識別子(QCI)情報と同じである)QoSラベルは、リレーノード240から、リレーノードがUnインタフェースを介して接続されるドナーノード220に送信される。従って、リ例240に接続されるユーザ装置211,212と通信するためにリレーで必要とされる情報は、ドナーノード220に対して幾つかのやり方(もしかすると低減されたサイズ)において利用可能である。例えば、リレーノード240は、リレーノード240を介して進行している、それぞれ現在確立されているデータストリームについて送信特性の完全なセットを認識している場合があり、ドナーノード220は、それらデータストリームのQoSラベルのみを認識している場合がある。
【0104】
ステップS3で、異なるQoSラベルについてバッファリングされているデータ量の報告の閾値のセットは、ドナーノード220がリレーバッファの閾値の報告について閾値を定義するように、ドナーノード220からリレーノード240に送出される。閾値は、幾つかの予め決定されたアルゴリズムに従って計算されるか、又はドナーノードは、ルックアップテーブルを記憶し、ルックアップテーブルでは、QoSラベル当たりのデータストリームの数の組み合わせは、特定の閾値のセットにリンクされる。閾値のセットは、現在確立されているデータストリームの異なるQoSラベルのそれぞれについて1以上の閾値を含む。代替的に、通信システムにおける現在確立されているデータストリームがそのQoSラベルを有するか否かに係らず、閾値のセットは、それぞれ可能なQoSラベルについて1以上の閾値を含む。
【0105】
ステップS3は、プロセスにおける別のポイントで実行することもでき、他のステップに関して定石にない場合がある。例えば、閾値は、ドナーノードで保持される現在の情報に基づいて周期的に設定される場合がある。代替的に、閾値は、リレーがネットワークでインストールされたときに一度だけ設定される場合がある。特定のQoSラベルにリンクされる閾値は、そのQoSラベルを有するデータストリームの数における変化があるときは何時でも提供される場合がある。代替的に、閾値は、データストリーム自身の数ではなく、データストリームの全体数の特定のQoSラベルを有するデータストリームの割合に基づく場合がある。
【0106】
リレーノード240は、UE2111,2112,2121,2122におけるデータ量と、リレーバッファ2401,2402におけるデータ量とを結合して、結合された値を生成する。この例では、リレーノード240は、問題となっているQoSラベルを有するデータストリームのバッファにおけるデータ量に基づいて、異なるQoSラベルのそれぞれについて結合された値を生成する。ステップS4で、結合された値は、(QoSラベルに従って)閾値のセットからの関連する閾値と比較される。
【0107】
ステップS5で、閾値うちの1つが超えられた場合、リレーバッファの状態の報告は、リレーノード240からドナーノード220に送出される。リレーバッファの状態の報告は、その閾値を超えた結合された値のアイデンティティ及び大きさの示唆を少なくとも含む。リレーバッファの状態の報告は、1を超える結合された値の詳細を含む場合がある。
【0108】
ステップS6で、受信された報告は、閾値を超えたQoSラベルを有するデータストリームを搬送するUn無線ベアラに割り当てられた無線リソースの量を調節するため、ドナーノード220により使用される。
【0109】
図8は、リレーノード240からドナーノード220へのデータの送信を定義する送信特性のセットである、Un無線ベアラに割り当てられた無線リソースにおける調節を例示するものである。
【0110】
図8における第一の構成において、矢印の左に、ユーザ装置211,212は、Uu無線ベアラをそれぞれ有し、Uu無線ベアラを介して、リレーノード240にデータを送信する。この例において明確さのため、それぞれのUu無線ベアラが単一のデータストリームのみにおいてデータを送信している場合を考え、それぞれの場合において単一のデータストリームは、同じQoSラベルを有する。従って、リレーノード240に到達する全てのデータは、同じQoSラベルを有し、単一のUn無線ベアラのみが存在する。例えば、ユーザ装置211,212のそれぞれは、音声電話に含まれる場合がある。リレーノード240で、これらのデータストリームからのデータは、単一のバッファにバッファリングされる。これは、リレーノード240は、それぞれのQoSラベルのリレーバッファを有し、両方のデータストリームは同じQoSラベルを有するためである。リレーバッファからのデータは、Un無線ベアラを介してUn無線インタフェースにわたりドナーノード220に送信される。Un無線ベアラは、特定のQoSラベルをもつデータストリームを搬送するために専用とされる送信特性の定義されたセットであり、第一のコンフィギュレーションにおいて小さな帯域幅を有する。
【0111】
第二のコンフィギュレーションにおいて、矢印の右へ、第一のユーザ装置213は、通信システムに加わり、音声データをドナーノード220に送信するデータストリームを確立する。データは、はじめに、Uu無線ベアラを介してリレーノードに送信される。ユーザ装置213は、この例では、音声データを送信しているので、ユーザ装置213からの音声データのデータストリームは、ユーザ装置211及び213からのデータストリームと同じQoSラベルが与えられており、従ってドナーノード220に同じUn無線ベアラで送出される。
【0112】
図7のステップS2に戻り、ドナーノード220は、ユーザ装置213について確立されたデータストリームのQoSラベルが通知される。ドナーノード220は、同じQoSラベルを有する確立されたデータストリームをもつユーザ装置の数における増加に応答して、そのQoSラベルに関して閾値を低減する。第一のコンフィギュレーションと第二のコンフィギュレーションとの間で、閾値における低減により、閾値は超えられ、リレーバッファの状態の報告は、リレーノード240からドナーノード220に送信される(図7からのステップS4,S5)。次いで、図7のステップS6におけるように、ドナーノード220は、Un無線ベアラに専用とされる帯域幅を増加し、第一のコンフィギュレーションに比較して、第二のコンフィギュレーションにおける問題となるQoSラベルのUn無線ベアラのサイズにおける増加につながる。
【0113】
図9は、本発明を実施する方法を表すフローチャートである。図9におけるステップは、リレーノード240で実行される。ステップS11で、バッファの状態値は、閾値と比較される。先に説明されたように、バッファの状態値及び閾値は、多数の形式を取る。この例では、バッファの状態値は、特定のQoSラベルを有するデータストリームのUEバッファ及びリレーバッファにおけるバッファリングされているデータの全体の量を表す。閾値は、ドナーノード220により設定されており、例えばリレーバッファの状態の報告がドナーノード220に送出される前に、バッファに記憶されているそのQoSラベルを有するデータストリームからのデータ量に関する上限である。
【0114】
ステップS12で、比較の結果(閾値を超えたか又は超えていないか)が確定され、否定、すなわち閾値を超えていない場合、フローはステップS11に戻り、閾値の継続したモニタリングとなる。閾値を超えた場合、フローはステップS13に進み、ステップS13で、リレーバッファの状態の報告は、ドナーノード220に送出される。リレーバッファの状態の報告は、送出される報告をトリガした特定のQoSラベルを有するデータストリームのバッファにおけるデータ量の示唆を含む。
【0115】
図10は、本発明を実施する方法に係る幾つかの報告を例示する概念図である。図10に示されるシナリオは、図6におけるシナリオと概して同じであるので、2つの図の間の違いの部分のみが、ここでは詳細に説明される。
【0116】
リレーノード240は、ユーザ装置への送信前にデータを記憶するダウンリンクバッファ2403及び2404を有する。
【0117】
DL Unでマークされた矢印は、ドナーノード220からリレーノード240にUnインタフェースを通して送信されるデータの方法を示す。ユーザ装置にドナーノード220から送信されるデータは、スタートポイント及びエンドポイント、並びにサービス品質の要件のような定義された送信特性を有するデータストリームで送信される。サービス品質の要件は、表1におけるQCIラベルと同じであるQoSラベルにより示されるか、QoSの要件を要約する幾つかの他のシステムに従うことができる。同じQoSラベルを有するデータストリームは、グループ化され、搬送しているデータストリームに対応する送信特性を有する無線ベアラで、ドナーノード220からリレーノード240に送信される。例えば、ユーザ装置211に向かう音声データ及びユーザ装置212に向かう音声データは、個別のデータストリームで送信されるが、(データストリームがそれぞれの場合に同じQoSラベルを有すると仮定して)リレーノード240でドナーノード220から単一のUn無線ベアラで送信される。
【0118】
リレーノード240で、ユーザ装置211に向かう音声データがユーザ装置212に向かう音声データからの個別のバッファに記憶されるように、それぞれのデータストリームについて個別のダウンリンクバッファが存在する。ユーザ装置211が、例えばFTPを介してファイルをダウンロードしている場合、これは、異なるQoSラベルを有するデータストリームにおいてであり、従ってユーザ装置211への送信前に、リレーノード240で個別のダウンリンクバッファを有する。
【0119】
ダウンリンクは、ネットワークアーキテクチャにおけるデータの送信の方向、すなわちユーザ装置に向かう方向を示す。
【0120】
閾値は、それぞれのQoSラベルのダウンリンクバッファについて、ドナーノード220により予め信号伝達され、リレーノード240に送信され、リレーで、ダウンリンクバッファ2403,2404におけるデータと比較される。例えば、閾値が所定のQoSラベルのデータストリームのダウンリンクバッファに記憶することができるデータ量の上限の閾値である場合、そのQoSラベルのデータストリームのダウンリンクバッファ2403,2404におけるデータ量は、閾値と比較される。閾値を超えている場合、ダウンリンクバッファの状態の報告は、問題となるダウンリンクのバッファにおけるデータ量を示して、リレーノード240からドナーノード220に送出される。
【0121】
先に説明されたように、閾値は、下限の閾値であるか、又はバッファにおけるデータレベルの変化の割合に関連される。
【0122】
閾値は、ある閾値に適合するバッファがダウンリンクバッファの状態の報告をトリガするように、バッファ毎に送出される場合がある。代替的に、バッファは、特定のQoSレベルを有するデータストリームについて使用されるダウンリンクバッファの組み合わせについて設定される。次いで、そのQoSラベルを有するデータストリームでデータを搬送する、ドナーノードからリレーノードに無線ベアラに専用とされる無線リソースが調節される。例えば、QoSラベル’1’を有するデータストリームについて使用されているバッファの1つ又は全部におけるデータ量が多すぎる場合、バッファのオーバランの危険が存在する。(ドナーノードにより設定された)閾値が超えられ、ダウンリンクバッファの状態の報告がドナーノードに送出され、到達の割合を遅くするために低減される関連するUn無線ベアラに帯域幅が割り当てられる。
【0123】
本発明の異なる態様が個別に与えられたが、異なる態様の特徴を組み合わせることができることを理解されたい。例えば、リレーバッファにおけるデータについて説明された閾値は、ダウンリンクバッファに適用可能である。さらに、特徴は方法として説明されたが、方法を実行する手段及び機能を有する装置が暗黙的に開示されていることを理解されたい。
【0124】
先の態様の何れかにおいて、様々な特徴は、ハードウェアで実現されるか、又は1以上のプロセッサで実行するソフトウェアモジュールとして実現される場合がある。1態様の特徴は、他の態様の何れかに適用される場合がある。
【0125】
また、本発明は、本明細書で記載される方法の何れかを実行するコンピュータプログラム又はコンピュータプログラムプロダクト、及び記載された方法の何れかを実行するプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0126】
本発明を実施するコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されるか、例えばインターネットのウェブサイトから提供されるダウンロード可能な信号のような信号の形式であるか、或いは任意の多の形式である場合がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ装置がリレーノードを介してアップリンクにあるドナーノードにデータを送信する通信システムにおける方法であって、
前記複数のユーザ装置は、前記リレーノードへの送信の前に、それ自身のUEバッファに前記データをそれぞれ記憶し、前記リレーノードは、前記ドナーノードへの送信の前に、リレーバッファに前記複数のユーザ装置から受信されたデータを記憶し、
当該方法は、
リレーノードが、バッファリングされたデータ値が閾値を超えたときに、前記リレーノードから前記ドナーノードに前記リレーバッファの状態の報告を送出するステップを含み、前記バッファリングされたデータ値は、前記UEバッファに記憶されているデータ、又は前記リレーバッファに記憶されているデータを表す、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記バッファリングされたデータ値は、前記UEバッファに記憶されているデータと前記リレーバッファに記憶されているデータとの組み合わせを表す、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ドナーノードが、前記リレーバッファの状態の報告を受信し、受信されたリレーバッファの状態の報告に基づいて、前記リレーノードから前記ドナーノードへのデータの送信を定義するリレー−ドナー送信特性を調節するステップを更に含む、
請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記複数のユーザ装置のそれぞれから前記リレーノードに送信されるデータは、サービス品質の要件を含む、データストリームのUE送信特性のセットを有して確立されたデータストリームで伝送され、
当該方法は、
それぞれ新たなデータストリームについて、前記UE送信特性のセットを定義するステプと、
定義されたUE送信特性のセットを表す情報を前記リレーノードから前記ドナーノードに送信するステップと、
を更に含む請求項1乃至3の何れか記載の方法。
【請求項5】
前記リレーノードが、前記UE送信特性のそれぞれのセットについて、前記新たなデータストリームのサービス品質の要件に従うQoSラベルをQoSラベルのセットから選択するステップと、
前記QoSラベルを前記定義されたUE送信特性のセットを表す情報として前記リレーノードから前記ドナーノードに送信するステップと、
を更に含む請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記ドナーノードが、前記リレーノードでの閾値として使用するため、現在確立されているデータストリームのQoSラベルに基づいて閾値を提供するステップと、
前記閾値を前記リレーノードに送信するステップと、
を更に含む請求項5記載の方法。
【請求項7】
それぞれのユーザ装置は、それぞれのユーザ装置から前記リレーノードへのそれぞれデータストリームに専用とされるUEバッファを有し、
前記リレーノードは、現在確立されるデータストリームのそれぞれの異なるQoSラベルについてバッファを有する、
請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記リレーノードのそれぞれのバッファについて、前記ドナーノードが、現在確立されているデータストリームのQoSラベルに基づいて閾値を提供し、前記閾値を前記リレーノードに送信するステップを更に含み、
前記バッファの状態の報告は、QoSラベルに固有のバッファリングされたデータ値が同じQoSラベルを有する前記リレーバッファについて提供された閾値を超えるとき、前記リレーノードから前記ドナーノードに送信され、前記QoSに固有のバッファリングされたデータ値は、特定のQoSラベルを有するデータストリームに専用にされる前記UEデータバッファに記憶されるデータ、前記同じQoSラベルを有する前記リレーバッファに記憶されるデータ、又はこれら2つのデータの組み合わせを表す、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
UEバッファをそれぞれ有する複数のユーザ装置と、
リレーバッファを有するリレーノードと、
ドナーノードとを有する通信システムであって、
前記複数のユーザ装置のそれぞれは、前記リレーノードを介して前記ドナーノードにデータをアップリンクに送信し、前記リレーノードへの送信の前に、それ自身のUEバッファに前記データを記憶し、
前記リレーノードは、前記ドナーノードへの送信の前に、前記リレーバッファに前記複数のユーザ装置から受信されたデータを記憶し、バッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、バッファの状態の報告を前記ドナーノードに送出し、前記バッファリングされたデータ値は、前記UEバッファにおけるデータ、又は前記リレーバッファにおけるデータを表す、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項10】
通信システムにおいて使用されるリレーノードであって、
前記通信システムは、アップリングにある当該リレーノードに送信する前に、データを記憶するUEバッファをそれぞれ有する複数のユーザ装置と、ドナーノードとを有しており、
当該リレーノードは、リレーバッファを有しており、前記ドナーノードへの送信のために前記複数のユーザ装置のそれぞれからデータを受信し、前記ドナーノードへの送信の前に、前記リレーバッファに前記データを記憶し、バッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、バッファの状態の報告を前記ドナーノードに送出し、前記バッファリングされたデータの値は、前記UEバッファにおけるデータ又は前記リレーバッファにおけるデータの何れかを表す、
ことを特徴とするリレーノード。
【請求項11】
通信システムで使用されるドナーノードであって、
前記通信システムは、アップリンクにあるリレーノードに送信する前に、データを記憶するUEバッファをそれぞれ有する複数のユーザ装置と、前記ドナーノードへの送信の前に前記データを記憶するリレーバッファを有するリレーノードとを有し、
前記ドナーノードは、バッファリングされたデータ値により超えられたとき、前記ドナーノードにバッファの状態の報告を送出するために前記リレーノードをトリガする閾値を提供して前記リレーノードに送出し、前記バッファリングされたデータ値は、前記UEバッファにおけるデータ、前記リレーバッファにおけるデータ又はこれら2つのデータの組み合わせの何れかを表す、
ことを特徴とするドナーノード。
【請求項12】
通信システムにおける方法であって、
前記通信システムにおいて、ドナーノードは、ダウンリンクにある複数のユーザ装置のうちの定義されたユーザ装置にリレーノードを介してデータを送信し、前記リレーノードは、前記定義されたユーザ装置への送信の前に、ダウンリンクバッファに前記ドナーノードから受信されたデータを記憶し、
当該方法は、
前記リレーノードが、前記ダウンリンクバッファに記憶されているデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、前記リレーノードから前記ドナーノードにダウンリンクバッファの状態の報告を送出するステップを含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記ドナーノードが、前記ダウンリンクバッファの状態の報告を受信するステップと、受信されたダウンリンクバッファの状態の報告に基づいて、前記ドナーノードから前記リレーノードへのデータの送信を定義するドナー−リレー送信特性を調節するステップと、
を更に含む請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記ドナーノードから前記リレーノードに送信されるデータは、前記データの目的地としてのユーザ装置の示唆とサービス品質の要件とを含むドナー−UE送信特性のセットを有する確立されたデータストリームで伝送され、
それぞれのデータストリームには、それぞれのデータストリームを定義するドナー−UE送信特性に含まれるサービス品質の要件に従うQoSラベルがQoSラベルのセットのうちから割り当てられる、
請求項12又は13記載の方法。
【請求項15】
前記ドナーノードが、前記リレーノードで閾値として使用するため、現在の確立されたデータストリームのQoSラベルに基づいて閾値を提供するステップと、
前記閾値を前記リレーノードに送信するステップと、
を更に含む請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記リレーノードは、現在確立されているデータストリームのそれぞれ異なるQoSラベルのダウンリンクバッファを有し、
前記リレーノードは、それぞれ現在確立されているデータストリームのダウンリンクバッファを有する、
請求項14又は15記載の方法。
【請求項17】
前記リレーノードのそれぞれのバッファについて、前記ドナーノードで、現在確立されているデータストリームのQoSラベルに基づいて閾値を提供し、前記閾値を前記リレーノードに送信するステップと、
前記ダウンリンクバッファの状態の報告は、QoSのラベルに固有のダウンリンクのバッファリングされたデータ値が同じQoSのラベルを有する前記リレーバッファについて提供された閾値を超えるとき、前記リレーノードから前記ドナーノードに送出され、前記QoSのラベルに固有のダウンリンクのバッファリングされたデータ値は、特定のQoSのラベルを有する前記ダウンリンクバッファに記憶されるデータを表す、
請求項16記載の方法。
【請求項18】
複数のユーザ装置と、
ダウンリンクバッファを有するリレーノードと、
ドナーノードとを備える通信システムであって、
前記ドナーノードは、前記複数のユーザ装置のうちの1つにデータをダウンリンクに送信し、
前記リレーノードは、前記複数のユーザ装置のうちの前記1つへの送信の前に、ダウンリンクバッファに前記ドナーノードから受信されたデータを記憶し、前記ダウンリンクバッファに記憶されているデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、ダウンリンクバッファの状態の報告を前記ドナーノードに送出する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項19】
通信システムにおけるリレーノードであって、
前記通信システムは、複数のユーザ装置とドナー装置とを有し、
当該リレーノードは、ダウンリンクバッファを有しており、前記複数のユーザ装置のうちの1つについて、前記ドナーノードからデータを受信し、前記複数のユーザ装置のうちの前記1つへの送信の前に、前記ダウンリンクバッファに前記データを記憶し、前記ダウンリンクバッファに記憶されているデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値が閾値を超えるとき、ダウンリンクバッファの状態の報告を前記ドナーノードに送出する、
ことを特徴とするリレーノード。
【請求項20】
通信システムにおいて使用されるドナーノードであって、
前記通信システムは、複数のユーザ装置と、前記複数のユーザ装置のうちの1つへの送信の前に、ダウンリンクバッファにデータを記憶するリレーノードとを有し、
ドナーノードは、ダウンリンクにある前記複数のユーザ装置のうちの1つに前記リレーノードを介してデータを送信し、
前記ダウンリンクバッファにおけるデータを表すダウンリンクのバッファリングされたデータ値により超えられたとき、前記ドナーノードにダウンリンクバッファの状態の方向を送出するために前記リレーノードをトリガする閾値を提供して前記リレーノードに送信する、
ことを特徴とするドナーノード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−515420(P2013−515420A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545421(P2012−545421)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/GB2009/002940
【国際公開番号】WO2011/077065
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】