説明

レシピ作成システム、及びレシピ作成方法

【課題】レシピ作成用入力ファイルに対して最適化を行って得られた値を自動でレシピ作成用入力ファイルに反映することにより、最適値・変更値の入力ファイルへの反映の時間を短縮するレシピ作成装置及び方法を提供する。
【解決手段】本発明では、一旦作成したオフラインレシピを編集した場合に変更した値を自動でレシピ作成用入力ファイルに反映することにより、マニュアルで変更点をレシピ作成用入力ファイルに反映して最適化する煩を回避し、処理時間の短縮を図っている。また、走査型電子顕微鏡のレシピから自動でオフラインレシピやレシピ作成用ファイルを逆に作成する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシピ作成システム、及びレシピ作成方法に関し、例えば、設計データを用いて走査型電子顕微鏡のレシピをオフラインで作成するアプリケーションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
CD−SEM(Critical Dimension Scanning Electron Microscope:測長走査型電子顕微鏡)を用いて測長する場合には、レシピと言われる、アライメント点の情報(アライメントチップ、チップ内座標、アライメント条件、自動検出のための画像等)および、測長点の情報(測長チップ、チップ内座標、測長条件、自動検出・自動測長のための画像等)を記録したファイルが必要となる。そして、このレシピは、測長をするために必要な1撮像画像毎に作成する必要がある。
【0003】
このようなレシピを、走査型電子顕微鏡装置を用いて実際にSEM画像を見ながら作成すると装置の稼働率が下がるため、オフラインで作成したいというニーズが非常に高い。そのニーズに対応し、CD−SEMのレシピをオフラインで作成するためのオフラインレシピ作成システムが開発されてきている。オフラインレシピを作成方法は、大まかに2通りあるといわれている。つまり、画面で入力する方法(方法1)と、それら値を入力したレシピ作成用の入力ファイルを使用する方法である(方法2)。
【0004】
画面で入力する方法(方法1)は、CD−SEMで測定する座標値や撮像条件などレシピに必要な値をGUI上で入力し、CD−SEMのレシピを作成するものである。また、入力ファイルを使用する方法(方法2)は、オフラインレシピ作成用の入力ファイルとデザインデータを入力データとしてレシピを作成するものである。例えば、撮像画像が数千個必要な場合には、方法1によりGUI上でレシピをマニュアルで設定すると時間がかかるため、方法2によりレシピを作成する方が効率は良い。
【0005】
上記方法2の例として、オフラインレシピ作成用の入力ファイルにユーザが設定した値をそのままレシピに変換するだけの処理や、アライメント点の情報や測長点の情報の値を最適化し、最適化した値をレシピへ出力する処理がある。このように作成されたレシピは、GUI上で表示でき、変更することができる。また、実際にCD−SEM上でレシピを動かしてみて、アライメント情報、測定点の情報を変更することもできる。このように再作成したレシピは最適化処理とユーザの修正が入って精度のよいレシピであり、ユーザがこのレシピをコピーして、他のレシピ作成時に使い回したいというニーズがある。
【0006】
【特許文献1】特開2007−3212号公報
【特許文献2】特開2006−351746号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、生成されたレシピにおいて、オフラインレシピ作成用入力ファイルの値と、最適化された値やユーザ変更の値が異なることもある。このように入力ファイルとの値が異なる場合、従来の方法では、精度のよいレシピと同じレシピを作成するために、オフラインレシピ作成用入力ファイルに、変更した値をユーザが1個1個マニュアルで入力しなければならず、入力ファイルの最適化に非常に時間を要するという問題がある。
【0008】
また、変更点が多い場合、ユーザがこれら変更した値をすべて反映しようとしても漏れてしまう可能性もある。さらに、最適化或いは修正した値をレシピ作成用入力ファイルに容易に反映できない状況では、レシピ作成時に既に得られた最適化および修正の値を流用するとしても再度最適化および修正に時間が掛かってしまうという問題もある。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、レシピ作成用入力ファイルに対して最適化を行って得られた値を自動でレシピ作成用入力ファイルに反映することにより、最適値・変更値の入力ファイルへの反映の時間を短縮するレシピ作成装置及び方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明では、一旦作成したオフラインレシピを編集した場合に変更した値を自動でレシピ作成用入力ファイルに反映することにより、マニュアルで変更点をレシピ作成用入力ファイルに反映して最適化する煩を回避し、処理時間の短縮を図っている。また、走査型電子顕微鏡のレシピから自動でオフラインレシピやレシピ作成用ファイルを逆に作成する方法も提供する。
【0011】
即ち、本発明は、測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成システムであって、オフラインレシピ作成用入力ファイルと設計データに基づいてオフラインレシピを作成するレシピ作成部と、指示に対応して、オフラインレシピを編集して編集済オフラインレシピを作成するレシピ編集部と、編集済オフラインレシピにおける編集内容を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して、変更済オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する反映処理部と、を備えることを特徴としている。作成したオフラインレシピ、或いは編集済オフラインレシピは、測長SEMに転送するようにしてもよい。
【0012】
また、別の態様の本発明は、測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成システムであって、オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる測定点の情報と前記設計データに基づいて、オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる各項目における画像撮像条件の最適値を生成する最適値生成部と、最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映する旨の指示に基づいて、最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して最適値設定済入力ファイルを生成する最適値反映処理部と、を備えることを特徴としている。
【0013】
さらに、別の態様の本発明は、測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成システムであって、オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる測定点の情報と設計データに基づいて、オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる各項目における画像撮像条件の最適値を生成する最適値生成部と、最適値をオフラインレシピに反映する旨の指示に基づいて、設計データと最適値及びオフラインレシピ作成用入力ファイルとに基づいてオフラインレシピを作成するレシピ作成部と、を備えることを特徴としている。本態様のシステムは、さらに、最適値をオフラインレシピ作成用入力ファイルに反映する旨の指示に基づいて、最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して最適値設定済入力ファイルを生成する最適値反映処理部を備えるようにしてもよい。また、本態様のシステムは、さらに、指示に対応して、オフラインレシピを編集して編集済オフラインレシピを作成するレシピ編集部と、編集済オフラインレシピにおける編集内容をオフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して、変更済オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する編集反映処理部と、を備えるようにしてもよい。
【0014】
また、別の態様の本発明によるレシピ作成システムは、N個(Nは正の整数)の測定点について、既存のオフラインレシピを格納するオフラインレシピ格納部と、既存のオフラインレシピにおいて選択された1つの測定点について最適値を生成する項目を設定する項目設定部と、項目設定部において設定された項目について、画像撮像条件の最適値を生成する最適値生成部と、最適値を前記既存のオフラインレシピの前記選択された1つの測定点に反映する反映処理部と、を備え、既存のオフラインレシピにおける全ての選択点について前記最適値生成及びその反映処理を実行することを特徴としている。本態様のシステムは、さらに、指示に基づいて、前記最適値が反映されたオフラインレシピから、測長SEMのオフラインレシピ作成用入力ファイルを生成する入力ファイル生成部を備えるようにしてもよい。なお、既存のオフラインレシピの代わりに、オフラインレシピ作成用GUIによって作成すされたオフラインレシピを用いてもよい。
【0015】
さらに、別の態様の本発明によるレシピ作成システムは、測長SEMで実際に用いられるレシピを取得するレシピ選択部と、指示に対応し、レシピに基づいて、オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する入力ファイル作成部と、指示に対応し、レシピに基づいて、オフラインレシピを生成するレシピ作成部と、を備えることを特徴としている。
【0016】
なお、本発明は、上述のシステムに対応するレシピ作成方法も提供する。
【0017】
さらなる本発明の特徴は、以下本発明を実施するための最良の形態および添付図面によって明らかになるものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明のレシピ作成装置及び方法によれば、レシピ作成用入力ファイルに対して最適化を行って得られた値を自動でレシピ作成用入力ファイルに反映するので、最適値・変更値の入力ファイルへの反映の時間を短縮することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
従来、ユーザはレシピ作成の作業を電子顕微鏡の前で実際のウェハーの画像を見ながら行っていた。従って、測定点が多い場合、レシピの作成に装置を使用する時間が長くなり、装置の稼動率が下がる問題点があった。この問題点を解決するのが、本発明によるオフラインレシピ作成システムであり、レシピ作成用入力ファイルと設計データを用いてレシピ作成するというものである。また、本発明は、ユーザが変更または、最適化を行ったレシピ中の値を、自動でレシピ作成用入力ファイルへ反映するものである。
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。また、各図において共通の構成については同一の参照番号が付されている。
【0021】
<第1の実施形態>
(1)オフラインレシピ作成システムの構成
図1は、本発明の各実施形態に適用されるオフラインレシピ作成システム100の概略構成を示すブロック図である。図1に示されるように、オフラインレシピ作成スシステム100は、オフラインレシピを作成する基礎データであるレシピ作成用入力ファイル104を作成するための入力ファイル作成GUI101と、レシピ作成用入力ファイル104から走査型電子顕微鏡のレシピをオフラインで作成するレシピ作成装置102と、作成したレシピを使用して測定を行う走査型電子顕微鏡103と、設計(例えば、CAD)データを格納した設計データ格納部107と、を備えている。
【0022】
入力ファイル作成GUI(入力ファイル作成部)101では、図2で示されるようなレシピ作成用入力ファイル104が生成される。また、設計データ格納部107は、半導体で作成されるLSI、半導体露光用マスク、液晶等を設計した際のCADデータ等の外形構造がわかる情報を格納している。
【0023】
レシピ作成装置102は走査型電子顕微鏡103のオフラインレシピを作成する装置であって、設計データ格納部107に格納されている設計データとレシピ作成用入力ファイル104を用いて、オフラインでレシピを作成するものである。
【0024】
そして、レシピ作成装置102は、レシピ作成用入力ファイル104と設計データからオフラインレシピを作成するレシピ作成部1021と、一旦作成されたオフラインレシピの各値を最適値に設定する最適値生成部1022と、一旦作成されたオフラインレシピに対して編集処理を可能とするレシピ編集部1023と、最適化されたレシピ或いは編集されたレシピの内容をレシピ作成用入力ファイル104に反映する処理を実行する反映処理部1024と、一旦生成されたオフラインレシピや各種データを格納したり、後述の各処理を実行するためのプログラムを格納する記憶部1025と、オフラインレシピ等を表示する表示部1026と、最終的に生成されたオフラインレシピを格納するオフラインレシピ格納部105と、を備えている。
【0025】
なお、本発明の主眼は、入力ファイル作成GUI(入力ファイル作成部)101とレシピ作成装置102を用いて自動で変更点をレシピ作成用入力ファイル104に反映させる点にあるので、一般的な構成を備える走査型電子顕微鏡の詳細な説明は省略する。
【0026】
ユーザがレシピ作成装置102上でオフラインレシピファイル105を作成する手段としては、レシピ作成用入力ファイル104を入力してレシピを作成する方法と、レシピ作成装置102に備えた画面(表示部1026)上で作成する方法がある。後者の場合、測定情報の数が数千個あると、1測定情報毎に必要な値を画面上で入力、または選択して設定する必要があり、かなりの時間を要する。これに対して、前者の場合(GUI101で作成したレシピ作成用入力ファイル104を入力する場合)には、ファイルを編集する作業が必要なだけであり、容易に測定に必要な情報を複数コピーや削除し、各値を変更(編集)をすることができるので、GUIからのマニュアル入力より短時間でレシピを作成することができる。そのため、ユーザは、測定点が数百個と多くなるほど、レシピ作成入力ファイル104からレシピを作成する方が有利である。
【0027】
(2)レシピ作成用入力ファイルの構成例
図2は、レシピ作成用入力ファイル104の構成例を示す図である。レシピ作成用入力ファイル104は、前述のように、図1の入力ファイル作成GUI101で作成され、オフラインレシピを作成するための情報を設定するためのファイルであり、図2の測定に必要な情報201を1測定情報として、n個の測定情報を持っている。走査型電子顕微鏡103の1測定に必要な情報201は、例えば、ステージ移動情報202、測定点に行くために必要なアドレッシング情報204、測定点情報209、及び測定点で行う測定種類情報216で構成されている。
【0028】
ステージ移動情報202は、ステージ移動座標値(x,y)203である。
【0029】
アドレッシング情報204は、例えば、アドレッシング座標値(x,y)205、アドレッシング用倍率206、アドレッシング用オートフォーカス情報207の座標値(x,y)と倍率、アドレッシング用オートスティグマ情報208の座標値(x,y)と倍率で構成される。
【0030】
測定点情報209は、例えば、測定点座標値(x,y)210、測定点用倍率211、測定点用スキャン方向212、測定点用オートフォーカス情報213の座標値(x,y)と倍率、測定点用オートスティグマ情報214の座標値(x,y)と倍率で構成される。
【0031】
測定種類情報216は、測定点において測定を行うための情報であり、例えば、測定の種類217、測定カーソル情報218、測定用のパラメタ220で構成される。
【0032】
なお、n個の測定点を行うレシピを作成する場合には、ユーザは、n個の“1測定に必要な座標201”をレシピ作成用入力ファイル104に作成する必要がある。
【0033】
(3)レシピ作成及び変更点等自動反映処理
図3は、第1の実施形態による、入力ファイルGUI101で作成したレシピ作成用ファイル104を使用してオフラインレシピ作成する処理を説明するためのシーケンス図である。
【0034】
ステップS301では、入力ファイル作成GUI101で作成されたレシピ作成用入力ファイルが用意され、レシピ作成装置102に入力される。また、ステップS302では、電子顕微鏡103でウェハー上に形成されるパターンに対応する設計データ(理想的な形状をなしている)が用意され、レシピ作成装置102に入力される。
【0035】
ステップS303では、レシピ作成部1201が、設計データ上にレシピ作成用入力ファイル104の内容を反映させて、オフラインレシピを作成する。例えば、入力ファイル104で指定された倍率で設計データを表示し、測定種類情報217や測定カーソル情報218等を設計データ上に重ね合わせる。この処理をN個分の測定点全てについて実行することにより入力ファイル104に従ったオフラインレシピが一旦生成される。そして、ステップS304において、一旦生成されたオフラインレシピは、表示部1026に表示され、記憶部1025に格納される。
【0036】
ただし、この生成されたオフラインレシピはそのまま走査型電子顕微鏡103で使えるレシピとは必ずしもならないので、情報の変更・削除等が行われる場合がある。そこで、必要に応じて、ステップS305において、レシピ編集部1023を用いて、一旦生成されたオフラインレシピに対して情報の削除・変更・補充等が可能となっている。例えば、倍率を変更したり、スキャンの方向を変更したり、測定点の座標を変更したりすること等が考えられる。
【0037】
ステップS306では、作成されたオフラインレシピ(最終的に完成したレシピ)がオフラインレシピファイル105に格納され、走査型電子顕微鏡103に転送される。この最終的に完成され転送されたオフラインレシピは、走査型電子顕微鏡103のレシピファイル106に追加され、実際の測定に供される。
【0038】
ステップS307では、ステップS305で入力ファイル104から作成されたオフラインレシピに変更等があった場合に、反映処理部1024がステップS301で用意されたレシピ作成用入力ファイル104に変更点を自動で反映する。つまり、反映処理部1024が、ステップS305で実行された変更等処理の内容を保持し、それと図2で示されるファイルの内容を照合して変更された部分の内容を書き換えるのである。これをN個全ての測定点について実行する。
【0039】
(4)利点
ユーザは、実績のあるレシピを編集するのではなく、1から新しいオフラインレシピ304を作成する場合、図2に示した値の調整が必要になるため、オフラインレシピ編集305を行わなければならない。オフラインレシピ編集(S305)を実施した場合、編集前と後でオフラインレシピに対応する図2に示す情報が異なってしまう。編集後のオフラインレシピを、再度レシピ作成用入力ファイル104から作成しようとすると、編集した内容をレシピ作成用ファイル104に反映しなければ、再度同じ編集処理を実行しなければならない。
【0040】
従来、編集した内容をレシピ作成用入力ファイルに反映する方法として、ユーザは、図1の入力ファイルGUI101において、編集して変更した値をメモ等に残して置き、1個ずつレシピ作成用入力ファイルへ反映するという方法がある。図2の1測定に必要な情報201が数百点ある場合には、変更した値を抜けなくすべてレシピ作成用入力ファイル104に反映することは事実上不可能である。
【0041】
そこで、本発明では、編集した内容をレシピ作成用入力ファイル104への反映を自動で行うこととしている。自動で行う手段としては、ユーザがオフラインレシピ編集(S305)を行う画面上に、オフラインレシピのレシピ作成用入力ファイル自動作成のボタンを設ける。ユーザは、そのボタンを押下すると、オフラインレシピからレシピ作成用入力ファイル作成が実行され(S307)、編集後のオフラインレシピの値が反映されたレシピ作成用入力ファイル104が自動的に作成される。
【0042】
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係るシステムは図1のシステム100と同じ構成を有するが、ユーザがレシピ作成用入力ファイル104に設定値を入力しなくても、最適な値を自動生成することができ、自動生成した最適な値をレシピ作成用入力ファイル104に自動で反映することができるものである。
【0043】
本実施形態では、レシピ作成用入力ファイル104からオフラインレシピを作成する場合、最適な値を自動生成する。図4は、設計データ上で測定点の情報を自動で設定する処理を説明するための図である。図4を参照して自動生成する座標値の例を説明する。
【0044】
(1)最適値自動設定の概念
ここでは、ユーザは、測定点座標値(x,y)401だけレシピ作成用入力ファイル104へ入力したとする。設計データから測定点座標値(x,y)401付近のSEM像に代わる外形構造の情報を作成し、その情報により、他パターンと類似していないユニークなパターンを抽出し、その抽出されたユニークパターンを最適なアドレッシング点402として自動設定する。同様に、ビームスキャン方向や、測定点からの最適な距離を考慮して、アドレッシング点のオートフォーカス情報403、測定点のオートフォーカス情報404を自動生成する。その他の項目についても必要に応じて自動生成される。測定点が複数ある場合は、測定点毎に、上記に示した最適値の自動生成を繰り返し行うことによりオフラインレシピの作成を行う。
【0045】
(2)レシピ作成処理、最適値及び変更点等自動反映処理
図5は、第2の実施形態による、オフラインレシピ作成処理、最適値及び変更点等自動反映処理を説明するためのシーケンス図である。
【0046】
ステップS501では、ユーザによって作成されたレシピ作成用入力ファイル104が入力される。この入力ファイルの中で、自動生成可能な項目は、設定されていなくてもよい。最低限必要な情報として、上述の測定点座標値の情報である。また、全ての項目が入力されていても、最適値を自動で生成することができるようになっている。
【0047】
ステップS502では、ユーザによって自動反映処理として何を実行すべきかが自動生成用GUIを用いて指定される。GUI画面の例は図6に示されるようなものである。最適化項目設定601により、個々に最適化を行う項目が設定可能なようになっている。アドレッシング座標値603やアドレッシング倍率604など、図2の201〜219に示す値がここで設定可能である。最適化項目設定のチェックボックス601でチェックされると、チェックされた項目について自動で最適化値が生成される。チェックをしなければ自動生成されないので、ステップS501で入力されたレシピ作成用入力ファイル104の値が有効となる。また、最適値のオフラインレシピへの反映や最適値のレシピ作成用入力ファイルへの反映を実行するか否かは、図6の最適値のレシピ作成用入力ファイルへの反映605と最適値のオフラインレシピへの反映606のチェックボックスをON/OFFすることによって指定することができる。
【0048】
ステップS505では、GUIで設定後、最適値生成部1022が、設計データを参照しながらレシピ作成用入力ファイル104の最適値を自動生成する。例えば、最適値生成部1022は、設計データ上に測定点401を配置し、その近傍でユニークなパターンを探し出し、そこをアドレッシング点402として設定する。また、最適値生成部1022は、測定点401の近傍で、アドレッシング点及び測定点のオートフォーカス処理に供することができる座標情報及びその倍率情報403及び404を設定する。
【0049】
ステップS512では、チェックボックス605がONに設定されている場合、最適値生成部1022は、得られた最適値をレシピ作成用入力ファイル104の対応するそれぞれの項目に反映する。
【0050】
チェックボックス606がONに設定されている場合、処理はステップS506に進み、そこでは、レシピ作成部1021が、最適値が設定されたレシピ作成用入力ファイル104の内容を設計データ上に反映させて、オフラインレシピを作成する。例えば、入力ファイル104で指定された倍率で設計データを表示し、測定種類情報217や測定カーソル情報218等を設計データ上に重ね合わせる。この処理をN個分の測定点全てについて実行することにより入力ファイル104に従ったオフラインレシピが一旦生成される。そして、ステップS507において、一旦生成されたオフラインレシピは、表示部1026に表示され、記憶部1025に格納される。
【0051】
なお、レシピ作成用入力ファイルだけが必要であれば、GUI(図6)で最適値のオフラインレシピへの反映ONのチェックボックス605だけチェックし、自動生成された最適値を自動的にレシピ作成用入力ファイルへ反映すること(ステップS512)のみ行い、オフラインレシピ作成(ステップS506)を行わないこともできる。これによりレシピ作成用入力ファイルを作成する時間が短縮できる。
【0052】
ステップS507で記憶部1025に格納されたオフラインレシピは、そのまま走査型電子顕微鏡103で使えるレシピとは必ずしもならないので、情報の変更・削除等が行われる場合がある。そこで、必要に応じて、ステップS508において、レシピ編集部1023を用いて、一旦生成されたオフラインレシピに対して情報の削除・変更・補充等が可能となっている。例えば、倍率を変更したり、スキャンの方向を変更したり、測定点の座標を変更したりすること等が考えられる。
【0053】
ステップS509では、作成されたオフラインレシピ(最終的に完成したレシピ)がオフラインレシピファイル105に格納され、走査型電子顕微鏡103に転送される。この最終的に完成され転送されたオフラインレシピは、走査型電子顕微鏡103のレシピファイル106に追加され、実際の測定に供される。
【0054】
ステップS510では、反映処理部1024がレシピ作成用入力ファイル104に最適値及び変更点を自動で反映する。つまり、反映処理部1024が、ステップS508で実行された変更等処理の内容及びステップS505で設定された最適値を保持し、それと図2で示されるファイルの内容を照合して変更された部分の内容を書き換えるのである。これをN個全ての測定点について実行する。
【0055】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザは、設定値を入力しなくても最適な値を自動で設定するため、レシピ作成時間の大幅な短縮が可能になる。例えば、アドレッシング情報を設定しないレシピ作成用ファイルを作成したとする。また、自動生成用GUI設定(S502)で最適値のレシピ作成用入力ファイルへの反映ON(S504)とし、自動生成された最適値のレシピ作成用入力ファイルへの反映ボタンをON(S503)とする。この指示パターンによれば、最適値を自動生成し、自動生成した最適値のレシピ作成用入力ファイルへの反映が行われ、自動的に最適値及び変更点がレシピ作成用入力ファイルに反映される。
【0056】
<第3の実施形態>
第3の実施形態は、オフラインレシピ作成後に、1測定に必要な情報毎に自動生成する項目を選択し、最適値を自動生成し、最適値を反映したオフラインレシピをレシピ作成用入力ファイルへ反映する処理に関するものである。図7は、そのような第3の実施形態に係る処理を説明するためのシーケンス図である。
【0057】
ステップS701では、オフラインレシピが予め用意される。例えば、第1又は第2の実施形態で作成されたオフラインレシピが用意される。そして、そのオフラインレシピのうち、1測定点の情報が選択される。
【0058】
ステップS702では、自動生成される項目がユーザによって設定され、入力される。より具体的には、ステップS703で自動生成を行う項目が設定され、ステップS704でレシピ作成用入力ファイルへの反映の有無が設定される。自動生成を行う項目は、図6の最適化項目設定601と同様である。自動生成した項目をレシピ作成用入力ファイルへ反映(S706)したい場合には、オフラインレシピのレシピ作成用入力ファイルへの反映をONへ設定し(S704)する。
【0059】
ステップS705では、最適値生成部1022が最適値を自動生成し、レシピ生成部1021がオフラインレシピを作成する。最適値及びオフラインレシピの生成処理については、第1及び第2の実施形態と同様なのでここでは説明を省略する。
【0060】
そして、処理は再度ステップS701に戻り、次の測定点の情報が選択される。全ての、或いは必要な測定点について最適値の生成処理が完了すると、処理はステップS706に移行する。ステップS706では、最適値が反映されたオフラインレシピから図2に示されるフォーマットのレシピ作成用入力ファイルが作成される。
【0061】
ステップS707では、ステップS706で作成されたレシピ作成用入力ファイルが記憶部1025に格納される。なお、このレシピ作成用入力ファイルが入力ファイル作成GUI101に転送されるようにしても良い。
【0062】
このように、本実施形態によれば、最適値が反映されたオフラインレシピからレシピ作成用入力ファイルを自動作成することができるようになる。
【0063】
<第4の実施形態>
第4の実施形態は、ユーザが全くレシピ作成用入力ファイルを作成せずに、既にあるオフラインレシピから自動でレシピ作成用入力ファイルを作成する例に係るものである。
【0064】
レシピ作成装置102の図示しない別のGUIからレシピを作成、または、既に作成済みのオフラインレシピをオフラインファイル105から選択する。例えば、オフラインレシピ作成用GUI画面上に、オフラインレシピのレシピ作成用入力ファイルへの反映用ボタンがあり、そのボタンを押すと、選択したオフラインレシピから逆にレシピ作成用入力ファイルを自動的に作成することができる。処理としては、図7のステップS701、S706及びS707の処理に相当する。なお、ここで、レシピ作成用入力ファイルへ変換可能なオフラインレシピは複数選択でき、作成するレシピ作成用入力ファイル名は、個々に入力できるものとする。
【0065】
<第5の実施形態>
第5の実施形態は、走査型電子顕微鏡からのレシピに基づいて、オフラインレシピファイルおよびレシピ作成用入力ファイルを作成する例に関するものである。図8は、そのような第5の実施形態に係る処理を説明するためのシーケンス図である。
【0066】
レシピ作成装置102は、走査型電子顕微鏡103内のレシピ格納部106に格納されたレシピを選択して表示部1026に表示したり、またレシピを選択して編集できるようになっている。
【0067】
ステップS801において、ユーザからの指示に対応して、レシピ作成装置102で走査型電子顕微鏡103のレシピが選択される。
【0068】
ステップS802では、表示部1026に表示されたレシピ変換設定画面で、ステップS801で選択されたレシピからどのファイルを作成するのか設定される。つまり、レシピ作成用入力ファイルが必要な場合にはレシピからレシピ作成用入力ファイル作成をONとし(ステップS803)、オフラインレシピが必要な場合にはレシピからオフラインレシピ作成をON(ステップS804)とする。レシピ作成用入力ファイルとオフラインレシピの両方のファイルが必要な場合には、両方の設定をONとする。
【0069】
そして、ステップS805では、反映処理部1024が、実際の走査型電子顕微鏡で用いるレシピから図2で示されるフォーマットのレシピ作成用入力ファイルが生成される。また、ステップS806では、実際の走査型電子顕微鏡で用いるレシピを設計データ(CADデータ)の座標値に変換して、オフラインレシピを生成する。
【0070】
本機能により、オフラインレシピおよびレシピ作成用入力ファイルを、レシピ作成装置102で作成する必要がなくなり、オフラインレシピ作成時間を大幅に短縮することができる。
【0071】
<応用例>
ユーザは、作成されたレシピ作成用入力ファイルをユーザの調整終了後の精度のよいオフラインレシピ作成ができる共通のファイルとして複数のレシピ作成装置102−1乃至102−3で共有することができる。
【0072】
図9は、そのようなレシピ作成用入力ファイルを共有する場合の接続形態を示す図である。入力ファイル作成GUI101を搭載したPCは、複数の走査型電子顕微鏡のオフラインレシピ作成装置102−1乃至102−3と接続される。まず、(i)レシピ作成用入力ファイルがレシピ作成装置102−1に入力される。そして、レシピ作成装置102−1において、第1乃至5の実施形態に従って作成されたオフラインファイルに基づいて新しいレシピ作成用入力ファイルが作成される。(ii)この新しい入力ファイルの複製が入力ファイル作成GUI101に供給される。そして、(iii)新しい入力ファイルの複製が他のレシピ作成装置102−2及び102−3に提供され、オフラインレシピが作成され、それぞれオフラインレシピファイル格納部105−2及び1−5−3に格納される。よって、レシピ作成装置102−2及び102−3では、短時間で精度のよいオフラインレシピが作成することが可能となる。
【0073】
<その他の実施形態>
本発明は、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0074】
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
【0075】
また、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードがネットワークを介して配信されることにより、システム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納され、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明によるオフラインレシピ作成システム100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】オフラインレシピ作成用入力ファイルの構成であって、走査型電子顕微鏡のレシピファイルの設定に必要な1測定に必要な情報を示す図である。
【図3】第1の実施形態によるオフラインレシピ作成処理及び変更値反映処理を説明するためのシーケンス図である。
【図4】第2の実施形態によるオフラインレシピ作成において、測定点座標値から自動生成する座標値の例を示す図である。
【図5】第2の実施形態によるオフラインレシピ作成処理及び最適値反映処理を説明するためのシーケンス図である。
【図6】自動生成用GUIの例を示す図である。
【図7】第3の実施形態によるオフラインレシピ作成処理及び最適値反映処理を説明するためのシーケンス図である。
【図8】第5の実施形態による処理であって、走査型電子顕微鏡のレシピからオフラインレシピファイルおよびレシピ作成用入力ファイルを作成する処理を説明するためのシーケンス図である。
【図9】複数のレシピ作成システムでレシピ作成用入力ファイルを共有する接続形態(応用例)を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
100…オフラインレシピ作成システム、101…入力ファイル作成GUI、102…レシピ作成装置、103…走査型電子顕微鏡、104…レシピ作成用入力ファイル、105…オフラインレシピファイル、106…レシピファイル、201…1測定に必要な情報、202…ステージ移動情報、203…座標値(x,y)、204…アドレッシング情報、205…座標値(x,y)、206…倍率、207…オートフォーカス情報(座標値(x,y)、 倍率)、208…オートスティグマ情報(座標値(x,y)、 倍率)、209…測定点情報、210…座標値(x,y)、211…倍率、212…スキャン方向、213…オートフォーカス情報(座標値(x,y)、 倍率)、214…オートスティグマ情報(座標値(x,y)、 倍率)、215…オートブライトネス&コントラスト用座標値(x,y)、216…測定種類情報、217…測定種類、218…測定カーソル情報、219…測定用のパラメタ、401…測定点座標値(x,y)、402…アドレッシング点、403…アドレッシング点のオートフォーカス、404…測定点オートフォーカス、601…最適化項目設定、602…チェックボックス、603…アドレッシング用座標値、604…アドレッシング用倍率、605…最適値のレシピ作成用入力ファイルへの反映用のチェックボックス、606…最適値のオフラインレシピへの反映のチェックボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて前記測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成システムであって、
前記オフラインレシピ作成用入力ファイルと前記設計データに基づいてオフラインレシピを作成するレシピ作成部と、
指示に対応して、前記オフラインレシピを編集して編集済オフラインレシピを作成するレシピ編集部と、
前記編集済オフラインレシピにおける編集内容を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して、変更済オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する反映処理部と、
を備えることを特徴とするレシピ作成システム。
【請求項2】
さらに、前記オフラインレシピ、或いは前記編集済オフラインレシピを測長SEMに転送するレシピ転送部を備えることを特徴とする請求項1に記載のレシピ作成システム。
【請求項3】
測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて前記測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成システムであって、
前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる測定点の情報と前記設計データに基づいて、前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる各項目における画像撮像条件の最適値を生成する最適値生成部と、
前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映する旨の指示に基づいて、前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して最適値設定済入力ファイルを生成する最適値反映処理部と、
を備えることを特徴とするレシピ作成システム。
【請求項4】
測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて前記測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成システムであって、
前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる測定点の情報と前記設計データに基づいて、前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる各項目における画像撮像条件の最適値を生成する最適値生成部と、
前記最適値をオフラインレシピに反映する旨の指示に基づいて、前記設計データと前記最適値及び前記オフラインレシピ作成用入力ファイルとに基づいてオフラインレシピを作成するレシピ作成部と、
を備えることを特徴とするレシピ作成システム。
【請求項5】
さらに、前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映する旨の指示に基づいて、前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して最適値設定済入力ファイルを生成する最適値反映処理部を備えることを特徴とする請求項4に記載のレシピ作成システム。
【請求項6】
さらに、指示に対応して、前記オフラインレシピを編集して編集済オフラインレシピを作成するレシピ編集部と、
前記編集済オフラインレシピにおける編集内容を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して、変更済オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する編集反映処理部と、
を備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のレシピ作成システム。
【請求項7】
N個(Nは正の整数)の測定点について、既存のオフラインレシピを格納するオフラインレシピ格納部と、
前記既存のオフラインレシピにおいて選択された1つの測定点について最適値を生成する項目を設定する項目設定部と、
前記項目設定部において設定された項目について、画像撮像条件の最適値を生成する最適値生成部と、
前記最適値を前記既存のオフラインレシピの前記選択された1つの測定点に反映する反映処理部と、を備え、
前記既存のオフラインレシピにおける全ての選択点について前記最適値生成及びその反映処理を実行することを特徴とするレシピ作成システム。
【請求項8】
さらに、指示に基づいて、前記最適値が反映されたオフラインレシピから、測長SEMのオフラインレシピ作成用入力ファイルを生成する入力ファイル生成部を備えることを特徴とする請求項7に記載のレシピ作成システム。
【請求項9】
前記既存のオフラインレシピの代わりに、オフラインレシピ作成用GUIによって作成すされたオフラインレシピを用いることを特徴とする請求項7又は8に記載のレシピ作成システム。
【請求項10】
測長SEMで実際に用いられるレシピを取得するレシピ選択部と、
指示に対応し、前記レシピに基づいて、オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する入力ファイル作成部と、
指示に対応し、前記レシピに基づいて、オフラインレシピを生成するレシピ作成部と、
を備えることを特徴とするレシピ作成システム。
【請求項11】
測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて前記測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成方法であって、
レシピ作成部が、前記オフラインレシピ作成用入力ファイルと前記設計データに基づいてオフラインレシピを作成する工程と、
レシピ編集部が、指示に対応して、前記オフラインレシピを編集して編集済オフラインレシピを作成する工程と、
反映処理部が、前記編集済オフラインレシピにおける編集内容を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して、変更済オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する工程と、
を備えることを特徴とするレシピ作成方法。
【請求項12】
さらに、転送部が、前記オフラインレシピ、或いは前記編集済オフラインレシピを測長SEMに転送する工程を備えることを特徴とする請求項11に記載のレシピ作成方法。
【請求項13】
測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて前記測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成方法であって、
最適値生成部が、前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる測定点の情報と前記設計データに基づいて、前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる各項目における画像撮像条件の最適値を生成する工程と、
最適値反映処理部が、前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映する旨の指示に基づいて、前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して最適値設定済入力ファイルを生成する工程と、
を備えることを特徴とするレシピ作成方法。
【請求項14】
測長SEMのオフラインレシピ作成用の入力ファイルと設計データを用いて前記測長SEMのレシピをオフラインで作成するレシピ作成方法であって、
最適値生成部が、前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる測定点の情報と前記設計データに基づいて、前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに含まれる各項目における画像撮像条件の最適値を生成する工程と、
レシピ作成部が、前記最適値をオフラインレシピに反映する旨の指示に基づいて、前記設計データと前記最適値及び前記オフラインレシピ作成用入力ファイルとに基づいてオフラインレシピを作成する工程と、
を備えることを特徴とするレシピ作成方法。
【請求項15】
さらに、最適値反映処理部が、前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映する旨の指示に基づいて、前記最適値を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して最適値設定済入力ファイルを生成する工程を備えることを特徴とする請求項14に記載のレシピ作成方法。
【請求項16】
さらに、レシピ編集部が、指示に対応して、前記オフラインレシピを編集して編集済オフラインレシピを作成する工程と、
編集反映処理部が、前記編集済オフラインレシピにおける編集内容を前記オフラインレシピ作成用入力ファイルに反映して、変更済オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する工程と、
を備えることを特徴とする請求項14又は15に記載のレシピ作成方法。
【請求項17】
項目設定部が、指示に基づいて、N個(Nは正の整数)の測定点についての既存のオフラインレシピにおいて選択された1つの測定点における最適値を生成する項目を設定する工程と、
最適値生成部が、前記項目設定部によって設定された項目について、画像撮像条件の最適値を生成する工程と、
反映処理部が、前記最適値を前記既存のオフラインレシピの前記選択された1つの測定点に反映する工程と、を備え、
前記既存のオフラインレシピにおける全ての選択点について前記最適値生成及びその反映処理を実行することを特徴とするレシピ作成方法。
【請求項18】
さらに、入力ファイル生成部が、指示に基づいて、前記最適値が反映されたオフラインレシピから、測長SEMのオフラインレシピ作成用入力ファイルを生成する工程を備えることを特徴とする請求項17に記載のレシピ作成方法。
【請求項19】
前記既存のオフラインレシピの代わりに、オフラインレシピ作成用GUIによって作成すされたオフラインレシピを用いることを特徴とする請求項17又は18に記載のレシピ作成方法。
【請求項20】
レシピ選択部が、指示に基づいて、測長SEMで実際に用いられるレシピを取得する工程と、
入力ファイル作成部が、指示に対応し、前記レシピに基づいて、オフラインレシピ作成用入力ファイルを作成する工程と、
レシピ作成部が、指示に対応し、前記レシピに基づいて、オフラインレシピを生成する工程と、
を備えることを特徴とするレシピ作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−38117(P2009−38117A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−199428(P2007−199428)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】