レバー式コネクタ
【課題】両コネクタハウジングが傾斜嵌合するのを防止する。
【解決手段】雌側のコネクタハウジング60には、雄側のコネクタハウジング10に設けられたフォロワ部に係合されるカム溝71を有するレバー70が設けられる。レバー70は、雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸を挟んだ対称位置にこのコネクタハウジング60に回動支持される軸受け部73を有して、左右一対設けられ、フォロワ部は、両レバー70と対応して左右一対設けられている。両レバー70のうち、軸受け部73から離れた端部側には、幅方向中心軸に沿って進退可能に配されて、その進退動作に伴って両レバー70を左右対称に回動させる操作部材50が係合支持されている。
【解決手段】雌側のコネクタハウジング60には、雄側のコネクタハウジング10に設けられたフォロワ部に係合されるカム溝71を有するレバー70が設けられる。レバー70は、雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸を挟んだ対称位置にこのコネクタハウジング60に回動支持される軸受け部73を有して、左右一対設けられ、フォロワ部は、両レバー70と対応して左右一対設けられている。両レバー70のうち、軸受け部73から離れた端部側には、幅方向中心軸に沿って進退可能に配されて、その進退動作に伴って両レバー70を左右対称に回動させる操作部材50が係合支持されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レバー式コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタとして、特許文献1に記載のレバー式コネクタが知られている。このものは、互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングを備え、一方のコネクタハウジングにはレバーが支軸を中心として回動可能に支持されている。レバーは操作部とその両端から突出する左右一対のアーム部とにより全体として門型に形成され、両アーム部にはカム溝と支軸に対する軸受け部とが形成されている。これに対して、他方のコネクタハウジングには、フォロワ部が突設されており、両コネクタハウジングを嵌合する際には、レバーを初期位置にセットしてフォロワ部をレバーのカム溝に進入させ、その状態からレバーを終端位置へ向けて回動操作することにより、カム溝とフォロワ部との係合によるカム作用により両コネクタハウジングを互いに引き寄せて正規の嵌合状態に至らすようにしている。レバーが回動操作される間、操作部は、一方のコネクタハウジングの幅方向の一端側から他端側にかけて円弧状に押し込み操作されるようになっている。
【特許文献1】特開2001−326024公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記の場合に、コネクタの多極化に伴って両コネクタハウジングが幅方向に長くなると、両コネクタハウジング間のがたつきや撓みなどに起因し、一方のコネクタハウジングの幅方向他端側では操作部への押し込み力によって他方のコネクタハウジングとの嵌合動作を早く進行させるが、一方のコネクタハウジングの幅方向一端側では逆に他方のコネクタハウジングから離れる方向への引っ張り力が作用して他方のコネクタハウジングとの嵌合動作を遅らせる嫌いがある。そのため、両コネクタハウジングが互いに正規の嵌合姿勢から傾いた姿勢をとることがあり、さらに両コネクタハウジングが傾斜嵌合した状態で作業を終えてしまうことが懸念される。
【0004】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、両コネクタハウジングが傾斜姿勢で嵌合しないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングのうち、一方のコネクタハウジングには、他方のコネクタハウジングに設けられたフォロワ部に係合されるカム溝を有するレバーが設けられ、前記カム溝と前記フォロワ部とが係合された状態で前記レバーが回動操作されることによって両コネクタハウジングがその幅方向と直交する方向に嵌合・離脱されるレバー式コネクタであって、前記レバーは、前記一方のコネクタハウジングの幅方向中心軸を挟んだ対称位置にこの一方のコネクタハウジングに回動支持される軸受け部を有して、左右一対設けられ、前記フォロワ部は、前記他方のコネクタハウジングにおいて前記両レバーと対応して同じく左右一対設けられており、さらに、前記両レバーのうち、前記軸受け部から離れた端部側には、前記幅方向中心軸に沿って進退可能に配されて、その進退動作に伴って前記両レバーを左右対称に回動させる操作部材が係合支持されている構成としたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記両レバーは、板状のアーム部からなり、前記一方のコネクタハウジングには、前記他方のコネクタハウジングとの嵌合面とは反対側の端面に、前記両アーム部を収容可能な収容凹部が開口して形成されており、前記操作部材は、後退位置から進出位置へ押し込まれることによって前記収容凹部の内部へ深く進入するようになっているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記操作部材には、同操作部材が進出位置に至ったときに、前記両コネクタハウジングのうちのいずれか一方に設けられたロック受け部に弾性係止可能なロック部が設けられており、このロック部と前記ロック受け部とによるロック構造が前記幅方向中心軸の軸線上に設定されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0007】
<請求項1の発明>
操作部材がコネクタハウジングの幅方向中心軸に沿って進退移動すると、一方のコネクタハウジングに設けられた左右一対のレバーが左右対称に回動するようになっているから、コネクタハウジングの幅方向中心軸を挟んだ両側で左右同じタイミングで嵌合動作を進行させることができ、両コネクタハウジングが傾斜嵌合する事態を回避できる。
【0008】
<請求項2の発明>
操作部材が後端位置から進出位置へ押し込まれると、操作部材は他方のコネクタハウジングの端面に開口する収容凹部の内部へ深く進入するようになっているから、操作部材が一方のコネクタハウジングから大きく突き出ることがなく、コネクタの小型化を実現でき、また収容凹部内に保護されて操作部材の損傷を防止できる。
<請求項3の発明>
操作部材が進出位置に至ると、操作部材のロック部が両コネクタハウジングのいずれか一方に設けられたロック受け部に弾性係止されるから、操作部材にロック機能を兼備させることができ、構造の簡略化を図ることができる。また、ロック部とロック受け部とによるロック構造がコネクタハウジングの幅方向中心軸の軸線上に設定されているから、両コネクタハウジングがバランスよく係止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図10によって説明する。本実施形態のレバー式コネクタは、互いに嵌合可能な雌雄一対のコネクタハウジング10,60を備えて構成される。なお、以下の説明において前後方向については両コネクタハウジング10,60の互いの嵌合面側を前方とし、上下方向については図1の紙面手前側を上方とする。
【0010】
雄側のコネクタハウジング10(本発明における他方のコネクタハウジングに相当)は合成樹脂製であって、図7に示すように、全体として幅方向(両コネクタハウジング10,60の嵌合方向と直交する方向)に長く延出して形成されている。そして、雄側のコネクタハウジング10には、横長角筒状のフード部11が前面に開口して形成されている。フード部11内には、複数のタブ片20が突出状態で配されている。各タブ片20は、フード部11の奥壁を貫通して装着され、上下2段で幅方向に複数列となって整列配置されている。
【0011】
フード部11に上壁の内面には、同フード部11の幅方向中心軸から左右両側へ寄った位置に、雌側のコネクタハウジング60に設けられたレバー70のカム溝71と係合可能な略円柱状のカムピン12(本発明のフォロワ部に相当する)が左右一対、対称に突設されている。
【0012】
雌側のコネクタハウジング60(本発明における一方のコネクタハウジングに相当)は同じく合成樹脂製であって、フレーム80、ハウジングブロック40、レバー70、操作部材50、リテーナ90を備えている。
フレーム80は、図8に示すように、横長角筒状をなし、その後面に、ハウジング収容凹部81とレバー収容凹部82(本発明の収容凹部に相当)が開口して形成され、その前半部の全体が上記したフード部11に内嵌可能とされている。ハウジング収容凹部81とレバー収容凹部82は隔壁83を挟んで上下に並んで配され、ハウジング収容凹部81は下段において上下方向に大きく開口して後方からハウジングブロック40を収容可能とされ、レバー収容凹部82は上段において上下方向に小さく開口して後方からレバー70を収容可能とされている。
【0013】
ハウジング収容凹部81は、その前壁に、タブ片20を挿通する複数のタブ片通し孔81Aを有している。ハウジング収容凹部81の上下両縁には、後方から挿入されるハウジングブロック40の段差面と当接可能な段差壁84が全幅に亘って形成されている。また、フレーム80の下壁には、図5に示すように、ハウジング収容凹部81に連通して、リテーナ90が装着されるリテーナ装着孔85が貫設されている。リテーナ90は、詳しくは図示しないが幅方向に延出して形成され、その前面に、後側に行くにつれ段々高くなる階段部91を有している。リテーナ装着孔85の孔面には、階段部91の下段側が嵌着される段付き状の段差部86が形成されている。
【0014】
ハウジングブロック40は、図9及び図10に示すように、全体として横長の角ブロック状をなし、図示しない雌側の端子金具を収容するための複数のキャビティ41が前後両面に貫通して形成されている。各キャビティ41は、タブ片20と対応する位置に整列配置され、その前面に、タブ片20を挿抜可能なタブ挿通口42が間口を窄めるようにして開口しており、その下面に、端子金具を抜け止めするためのランス43が前方へ向けて片持ち状に延出して形成されている。ランス43は両側に入れられた一対のスリット44間にて撓み変形可能とされ、その上面に、端子金具に当接してこれを抜け止め保持する係止突起45が突設されている。また、ハウジングブロック40の下面には有底の係止凹部46が凹設されている。係止凹部46には階段部91の上段側が嵌着される段付状の段差部47が形成されている。ハウジングブロック40がフレーム80に正規挿入されると、係止凹部46がフレーム80のリテーナ装着孔85と通じて両段差部47,86が階段状に連なり、さらに、リテーナ装着孔85から係止凹部46にかけてリテーナ90が貫通することにより、ハウジングブロック40の抜け止めがなされる。
【0015】
レバー収容凹部82は、幅方向中心軸を挟んだ左右両側に、レバー70を収容するための空間領域を保有している。フレーム80の上壁の内面には、幅方向中心軸の軸線上後端に、操作部材50を係止するためのロック受け部87が、レバー収容凹部82側へ突出して形成されている。また、フレーム80の上壁には、レバー収容凹部82に連通するとともに前面に開口しかつ後方へ延出して、雄側のコネクタハウジング10に設けられたカムピン12の突入を許容する受け溝88が貫設されている。受け溝88は、両カムピン12と対応する位置に左右一対配され、それぞれ左右対称形をなしている。そして受け溝88には、レバー70が初期位置にあるときに、カム溝71の入り口が臨むようになっている。また、レバー収容凹部82の下面(隔壁83の上面)には、受け溝88の後端よりも後方に、レバー70を回動可能に支持する左右一対の支軸89が突設されている。
【0016】
レバー70は、上記したように全部で2つ設けられ、それぞれが左右対称形をなしている。そして、レバー70は、平板状をなすアーム部72からなり、支軸89を貫通するための軸受け部73を有するとともに、軸受け部73の近傍に、外周縁に開口するカム溝71が所定方向に延出して形成されている。レバー70のうち、軸受け部73の配設位置から最も離れた端部上面には、操作部材50に設けられたガイド溝51に係合可能な略円柱状の係合ピン74が突設されている。また、レバー70のうち、係合ピン74が配される側の領域には、同領域の上面を除肉することによって一段低くなった薄肉部75が形成され、係合ピン74の上端がレバー70の上面から突き出ないようにしてある。両レバー70は、図1に示すように、雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸(図示する二点鎖線)を挟んだ左右両側に左右対称に配され、操作部材50を操作することでこの操作部材50の動きに連動し、軸受け部73を中心として左右対称に回動するようになっている。
【0017】
操作部材50は、図2に示すように、全体として略矩形板状をなし、その幅方向中心軸を雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸に一致させた状態で、同中心軸に沿って前後方向に進退可能とされている。そして操作部材50には、幅方向中心軸を挟んだ両側であって前端寄りの位置に、所定方向に延出して対称形状をなす左右一対のガイド溝51が貫設されている。両ガイド溝51には対応するレバー70の係合ピン74がそれぞれ係合してその溝面に摺接可能とされ、操作部材50が後退位置から進出位置へ押し込み操作されると、係合ピン74がガイド溝51の一端側から他端側へ相対変位するとともに、レバー70が初期位置から終端位置へ左右対称に回動するようになっている。操作部材50のうち、両ガイド溝51が配される側の領域には同領域の下面を除肉することによって薄肉部52が形成されており、ここが操作部材50の操作過程でレバー70側の薄肉部75と上下方向で重なって相互の干渉を回避可能としてある。
【0018】
また、操作部材50の上面には、幅方向中心軸に沿って前後方向に延びる溝部53が凹設されている。操作部材50における溝部53の後端側には、両側に入れられた一対のスリット54間にて上下方向に撓み変形可能とされたロック部55が設けられている。ロック部55は、溝部53底面から溝部53上端に至る範囲で突出するロック突起56を有している。既述したフレーム80のロック受け部87が操作部材50の操作過程で溝部53に進入したあとロック突起56と干渉すると、ロック部55が下方へ撓み変形させられ、そののち操作部材50が進出位置に達すると、ロック部55の弾性復帰に伴ってロック受け部87がロック突起56の後面に係止され、もって操作部材50の抜け止めがなされる。
【0019】
また、ロック部55の後端には、ロック突起56の上端よりも一段高い位置に、解除操作部57が幅方向両側に張り出して形成されている。ロック部55とロック受け部87とが係止状態にあるときに解除操作部57が押圧操作されると、ロック部55が下方へ撓み変形してロック突起56がロック受け部87から解離させられ、これにより操作部材50の後退位置への戻り操作が可能となっている。そして操作部材50の後端には、解除操作部57の周囲を取り囲むようにして矩形枠状をなす保護壁58が設けられている。この保護壁58によって、解除操作部57に対する不用意な解除操作が回避できるようになっている。なお、本実施形態のレバー式コネクタは、コネクタ全体として幅方向中心軸を境として左右対称形をなしている。
【0020】
次に、本実施形態の作用を説明する。まずフレーム80のハウジング収容凹部81にハウジングブロック40を収容したあとリテーナ装着孔85にリテーナ90を差し込み、ハウジングブロック40を抜け止め状態で係止する。これと前後して、フレーム80のレバー収容凹部82に後方から両レバー70をそれぞれ挿入し、両レバー70の軸受け部73にフレーム80の支軸89を嵌合させて、両レバー70を回動可能に支持させる。レバー70の装着過程でレバー70が支軸89に乗り上げられると、フレーム80の上壁がレバー70により押されて上方へ撓み変形させられ、これによりレバー70が支軸89を乗り越え可能となる。またこれに先立って、両レバー70の係合ピン74を操作部材50のガイド溝51に挿通係合させ、両レバー70を操作部材50を介してリンクさせる。
【0021】
操作部材50を後退位置へ引き出すと、係合ピン74がガイド溝51の一端側へ相対変位し、これに伴って両レバー70が初期位置にセットされて、両カム溝71の入り口が受け溝88の入り口と連通してフレーム80の前面に開口する。図1及び図5に示すように、雌雄の両コネクタハウジング10,60を対峙させた状態から、両コネクタハウジング10,60の嵌合操作を開始する。図2に示すように、フード部11内に雌側のコネクタハウジング60のフレーム80を浅く嵌合させると、フード部11の両カムピン12が対応するフレーム80の受け溝88の入り口に進入するとともに対応するレバー70のカム溝71の入り口に進入する。この状態で操作部材50を幅方向中心軸に沿って押し込み操作すると、図3に示すように、係合ピン74がガイド溝51に沿って相対変位するとともに、カムピン12がカム溝71に沿って相対変位し、かつ、両レバー70が終端位置へ向けて回動して、両コネクタハウジング10,60の嵌合動作が左右同じ速度で進行する。この場合に、図1における右側に配されたレバー70は時計回りに回動させられ、左側に配されたレバー70は反時計回りに回動させられる。
【0022】
その後、図4及び図6に示すように、操作部材50が進出位置に至ると、係合ピン74がガイド溝51の他端に位置するとともにカムピン12がカム溝71の他端に位置し、かつ、フレーム80の前面がフード部11の奥面に当接して、両コネクタハウジング10,60が正規嵌合される。こうして両コネクタハウジング10,60が正規嵌合されると、ロック部55がロック受け部87に弾性係止して、操作部材50の戻り操作が規制され、同時に、操作部材50を介してリンクされた両レバー70の戻り操作も規制される。
【0023】
以上説明したように本実施形態によれば、操作部材50を進退移動させることにより、左右一対のレバー70が左右対称の動作をもって回動するから、雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸を挟んだ両側で左右同じタイミングで嵌合動作を進行させることができ、両コネクタハウジング10,60が傾斜嵌合する事態を防止できる。また、操作部材50がレバー70における軸受け部73かた離れた端部側に係合支持されているから、てこの作用により操作部材50の操作力を軽減できる。
【0024】
また、操作部材50が後端位置から進出位置へ押し込まれると、フレーム80のレバー収容凹部82の内部へ深く進入するようになっているから、雌コネクタの小型化を実現でき、またレバー収容凹部82内に保護されることで操作部材50の損傷を防止できる。
さらに、操作部材50が進出位置に至ると、操作部材50のロック部55がフレーム80のロック受け部87に弾性係止されるから、操作部材50にロック機能を兼備させることができ、構造の簡略化を図ることができる。しかも、ロック部55とロック受け部87とによるロック構造が雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸の軸線上に設定されているから、両コネクタハウジング10,60がバランスよく係止される。
【0025】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、ロック受け部を雄側のコネクタハウジングのフード部に設けてもよい。
(2)本発明によれば、ロック部を操作部材に設けなくてもよい。
(3)本発明によれば、レバーを雄側のコネクタハウジングに設け、フォロワ部を雌側のコネクタハウジングに設けてもよい。
【0026】
(4)本発明によれば、軸受け部を突設させ、支軸を凹設させてもよい。
(5)本発明によれば、レバーは、操作部とその両端から突出する一対のアーム部とにより門型をなし、コネクタハウジングに跨って装着されるものであってもよい。
(6)本発明によれば、操作部材の幅方向中心軸とコネクタハウジングの幅方向中心軸とは必ずしも一致していなくてもよい。要は、操作部材がコネクタハウジングの幅方向中心軸に沿って進退移動することにより、その進退動作に伴って左右一対のレバーが対称作動する構成であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施形態1のレバー式コネクタの、嵌合前の平面図
【図2】嵌合開始直後の要部横断面図
【図3】嵌合途中の要部横断面図
【図4】嵌合後の要部横断面図
【図5】嵌合前の要部側断面図
【図6】嵌合後の要部側断面図
【図7】雄側のコネクタハウジングの正面図
【図8】ハウジングブロックを挿入する前の雌側のコネクタハウジングの背面図
【図9】ハウジングブロックの正面図
【図10】ハウジングブロックの横断面図
【符号の説明】
【0028】
10…雄側のコネクタハウジング(他方のコネクタハウジング)
12…カムピン(フォロワ部)
50…操作部材
51…ガイド溝
53…溝部
55…ロック部
60…雌側のコネクタハウジング(一方のコネクタハウジング)
70…レバー
71…カム溝
73…軸受け部
74…係合ピン
80…フレーム
89…支軸
【技術分野】
【0001】
本発明は、レバー式コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタとして、特許文献1に記載のレバー式コネクタが知られている。このものは、互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングを備え、一方のコネクタハウジングにはレバーが支軸を中心として回動可能に支持されている。レバーは操作部とその両端から突出する左右一対のアーム部とにより全体として門型に形成され、両アーム部にはカム溝と支軸に対する軸受け部とが形成されている。これに対して、他方のコネクタハウジングには、フォロワ部が突設されており、両コネクタハウジングを嵌合する際には、レバーを初期位置にセットしてフォロワ部をレバーのカム溝に進入させ、その状態からレバーを終端位置へ向けて回動操作することにより、カム溝とフォロワ部との係合によるカム作用により両コネクタハウジングを互いに引き寄せて正規の嵌合状態に至らすようにしている。レバーが回動操作される間、操作部は、一方のコネクタハウジングの幅方向の一端側から他端側にかけて円弧状に押し込み操作されるようになっている。
【特許文献1】特開2001−326024公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記の場合に、コネクタの多極化に伴って両コネクタハウジングが幅方向に長くなると、両コネクタハウジング間のがたつきや撓みなどに起因し、一方のコネクタハウジングの幅方向他端側では操作部への押し込み力によって他方のコネクタハウジングとの嵌合動作を早く進行させるが、一方のコネクタハウジングの幅方向一端側では逆に他方のコネクタハウジングから離れる方向への引っ張り力が作用して他方のコネクタハウジングとの嵌合動作を遅らせる嫌いがある。そのため、両コネクタハウジングが互いに正規の嵌合姿勢から傾いた姿勢をとることがあり、さらに両コネクタハウジングが傾斜嵌合した状態で作業を終えてしまうことが懸念される。
【0004】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、両コネクタハウジングが傾斜姿勢で嵌合しないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングのうち、一方のコネクタハウジングには、他方のコネクタハウジングに設けられたフォロワ部に係合されるカム溝を有するレバーが設けられ、前記カム溝と前記フォロワ部とが係合された状態で前記レバーが回動操作されることによって両コネクタハウジングがその幅方向と直交する方向に嵌合・離脱されるレバー式コネクタであって、前記レバーは、前記一方のコネクタハウジングの幅方向中心軸を挟んだ対称位置にこの一方のコネクタハウジングに回動支持される軸受け部を有して、左右一対設けられ、前記フォロワ部は、前記他方のコネクタハウジングにおいて前記両レバーと対応して同じく左右一対設けられており、さらに、前記両レバーのうち、前記軸受け部から離れた端部側には、前記幅方向中心軸に沿って進退可能に配されて、その進退動作に伴って前記両レバーを左右対称に回動させる操作部材が係合支持されている構成としたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記両レバーは、板状のアーム部からなり、前記一方のコネクタハウジングには、前記他方のコネクタハウジングとの嵌合面とは反対側の端面に、前記両アーム部を収容可能な収容凹部が開口して形成されており、前記操作部材は、後退位置から進出位置へ押し込まれることによって前記収容凹部の内部へ深く進入するようになっているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記操作部材には、同操作部材が進出位置に至ったときに、前記両コネクタハウジングのうちのいずれか一方に設けられたロック受け部に弾性係止可能なロック部が設けられており、このロック部と前記ロック受け部とによるロック構造が前記幅方向中心軸の軸線上に設定されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0007】
<請求項1の発明>
操作部材がコネクタハウジングの幅方向中心軸に沿って進退移動すると、一方のコネクタハウジングに設けられた左右一対のレバーが左右対称に回動するようになっているから、コネクタハウジングの幅方向中心軸を挟んだ両側で左右同じタイミングで嵌合動作を進行させることができ、両コネクタハウジングが傾斜嵌合する事態を回避できる。
【0008】
<請求項2の発明>
操作部材が後端位置から進出位置へ押し込まれると、操作部材は他方のコネクタハウジングの端面に開口する収容凹部の内部へ深く進入するようになっているから、操作部材が一方のコネクタハウジングから大きく突き出ることがなく、コネクタの小型化を実現でき、また収容凹部内に保護されて操作部材の損傷を防止できる。
<請求項3の発明>
操作部材が進出位置に至ると、操作部材のロック部が両コネクタハウジングのいずれか一方に設けられたロック受け部に弾性係止されるから、操作部材にロック機能を兼備させることができ、構造の簡略化を図ることができる。また、ロック部とロック受け部とによるロック構造がコネクタハウジングの幅方向中心軸の軸線上に設定されているから、両コネクタハウジングがバランスよく係止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図10によって説明する。本実施形態のレバー式コネクタは、互いに嵌合可能な雌雄一対のコネクタハウジング10,60を備えて構成される。なお、以下の説明において前後方向については両コネクタハウジング10,60の互いの嵌合面側を前方とし、上下方向については図1の紙面手前側を上方とする。
【0010】
雄側のコネクタハウジング10(本発明における他方のコネクタハウジングに相当)は合成樹脂製であって、図7に示すように、全体として幅方向(両コネクタハウジング10,60の嵌合方向と直交する方向)に長く延出して形成されている。そして、雄側のコネクタハウジング10には、横長角筒状のフード部11が前面に開口して形成されている。フード部11内には、複数のタブ片20が突出状態で配されている。各タブ片20は、フード部11の奥壁を貫通して装着され、上下2段で幅方向に複数列となって整列配置されている。
【0011】
フード部11に上壁の内面には、同フード部11の幅方向中心軸から左右両側へ寄った位置に、雌側のコネクタハウジング60に設けられたレバー70のカム溝71と係合可能な略円柱状のカムピン12(本発明のフォロワ部に相当する)が左右一対、対称に突設されている。
【0012】
雌側のコネクタハウジング60(本発明における一方のコネクタハウジングに相当)は同じく合成樹脂製であって、フレーム80、ハウジングブロック40、レバー70、操作部材50、リテーナ90を備えている。
フレーム80は、図8に示すように、横長角筒状をなし、その後面に、ハウジング収容凹部81とレバー収容凹部82(本発明の収容凹部に相当)が開口して形成され、その前半部の全体が上記したフード部11に内嵌可能とされている。ハウジング収容凹部81とレバー収容凹部82は隔壁83を挟んで上下に並んで配され、ハウジング収容凹部81は下段において上下方向に大きく開口して後方からハウジングブロック40を収容可能とされ、レバー収容凹部82は上段において上下方向に小さく開口して後方からレバー70を収容可能とされている。
【0013】
ハウジング収容凹部81は、その前壁に、タブ片20を挿通する複数のタブ片通し孔81Aを有している。ハウジング収容凹部81の上下両縁には、後方から挿入されるハウジングブロック40の段差面と当接可能な段差壁84が全幅に亘って形成されている。また、フレーム80の下壁には、図5に示すように、ハウジング収容凹部81に連通して、リテーナ90が装着されるリテーナ装着孔85が貫設されている。リテーナ90は、詳しくは図示しないが幅方向に延出して形成され、その前面に、後側に行くにつれ段々高くなる階段部91を有している。リテーナ装着孔85の孔面には、階段部91の下段側が嵌着される段付き状の段差部86が形成されている。
【0014】
ハウジングブロック40は、図9及び図10に示すように、全体として横長の角ブロック状をなし、図示しない雌側の端子金具を収容するための複数のキャビティ41が前後両面に貫通して形成されている。各キャビティ41は、タブ片20と対応する位置に整列配置され、その前面に、タブ片20を挿抜可能なタブ挿通口42が間口を窄めるようにして開口しており、その下面に、端子金具を抜け止めするためのランス43が前方へ向けて片持ち状に延出して形成されている。ランス43は両側に入れられた一対のスリット44間にて撓み変形可能とされ、その上面に、端子金具に当接してこれを抜け止め保持する係止突起45が突設されている。また、ハウジングブロック40の下面には有底の係止凹部46が凹設されている。係止凹部46には階段部91の上段側が嵌着される段付状の段差部47が形成されている。ハウジングブロック40がフレーム80に正規挿入されると、係止凹部46がフレーム80のリテーナ装着孔85と通じて両段差部47,86が階段状に連なり、さらに、リテーナ装着孔85から係止凹部46にかけてリテーナ90が貫通することにより、ハウジングブロック40の抜け止めがなされる。
【0015】
レバー収容凹部82は、幅方向中心軸を挟んだ左右両側に、レバー70を収容するための空間領域を保有している。フレーム80の上壁の内面には、幅方向中心軸の軸線上後端に、操作部材50を係止するためのロック受け部87が、レバー収容凹部82側へ突出して形成されている。また、フレーム80の上壁には、レバー収容凹部82に連通するとともに前面に開口しかつ後方へ延出して、雄側のコネクタハウジング10に設けられたカムピン12の突入を許容する受け溝88が貫設されている。受け溝88は、両カムピン12と対応する位置に左右一対配され、それぞれ左右対称形をなしている。そして受け溝88には、レバー70が初期位置にあるときに、カム溝71の入り口が臨むようになっている。また、レバー収容凹部82の下面(隔壁83の上面)には、受け溝88の後端よりも後方に、レバー70を回動可能に支持する左右一対の支軸89が突設されている。
【0016】
レバー70は、上記したように全部で2つ設けられ、それぞれが左右対称形をなしている。そして、レバー70は、平板状をなすアーム部72からなり、支軸89を貫通するための軸受け部73を有するとともに、軸受け部73の近傍に、外周縁に開口するカム溝71が所定方向に延出して形成されている。レバー70のうち、軸受け部73の配設位置から最も離れた端部上面には、操作部材50に設けられたガイド溝51に係合可能な略円柱状の係合ピン74が突設されている。また、レバー70のうち、係合ピン74が配される側の領域には、同領域の上面を除肉することによって一段低くなった薄肉部75が形成され、係合ピン74の上端がレバー70の上面から突き出ないようにしてある。両レバー70は、図1に示すように、雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸(図示する二点鎖線)を挟んだ左右両側に左右対称に配され、操作部材50を操作することでこの操作部材50の動きに連動し、軸受け部73を中心として左右対称に回動するようになっている。
【0017】
操作部材50は、図2に示すように、全体として略矩形板状をなし、その幅方向中心軸を雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸に一致させた状態で、同中心軸に沿って前後方向に進退可能とされている。そして操作部材50には、幅方向中心軸を挟んだ両側であって前端寄りの位置に、所定方向に延出して対称形状をなす左右一対のガイド溝51が貫設されている。両ガイド溝51には対応するレバー70の係合ピン74がそれぞれ係合してその溝面に摺接可能とされ、操作部材50が後退位置から進出位置へ押し込み操作されると、係合ピン74がガイド溝51の一端側から他端側へ相対変位するとともに、レバー70が初期位置から終端位置へ左右対称に回動するようになっている。操作部材50のうち、両ガイド溝51が配される側の領域には同領域の下面を除肉することによって薄肉部52が形成されており、ここが操作部材50の操作過程でレバー70側の薄肉部75と上下方向で重なって相互の干渉を回避可能としてある。
【0018】
また、操作部材50の上面には、幅方向中心軸に沿って前後方向に延びる溝部53が凹設されている。操作部材50における溝部53の後端側には、両側に入れられた一対のスリット54間にて上下方向に撓み変形可能とされたロック部55が設けられている。ロック部55は、溝部53底面から溝部53上端に至る範囲で突出するロック突起56を有している。既述したフレーム80のロック受け部87が操作部材50の操作過程で溝部53に進入したあとロック突起56と干渉すると、ロック部55が下方へ撓み変形させられ、そののち操作部材50が進出位置に達すると、ロック部55の弾性復帰に伴ってロック受け部87がロック突起56の後面に係止され、もって操作部材50の抜け止めがなされる。
【0019】
また、ロック部55の後端には、ロック突起56の上端よりも一段高い位置に、解除操作部57が幅方向両側に張り出して形成されている。ロック部55とロック受け部87とが係止状態にあるときに解除操作部57が押圧操作されると、ロック部55が下方へ撓み変形してロック突起56がロック受け部87から解離させられ、これにより操作部材50の後退位置への戻り操作が可能となっている。そして操作部材50の後端には、解除操作部57の周囲を取り囲むようにして矩形枠状をなす保護壁58が設けられている。この保護壁58によって、解除操作部57に対する不用意な解除操作が回避できるようになっている。なお、本実施形態のレバー式コネクタは、コネクタ全体として幅方向中心軸を境として左右対称形をなしている。
【0020】
次に、本実施形態の作用を説明する。まずフレーム80のハウジング収容凹部81にハウジングブロック40を収容したあとリテーナ装着孔85にリテーナ90を差し込み、ハウジングブロック40を抜け止め状態で係止する。これと前後して、フレーム80のレバー収容凹部82に後方から両レバー70をそれぞれ挿入し、両レバー70の軸受け部73にフレーム80の支軸89を嵌合させて、両レバー70を回動可能に支持させる。レバー70の装着過程でレバー70が支軸89に乗り上げられると、フレーム80の上壁がレバー70により押されて上方へ撓み変形させられ、これによりレバー70が支軸89を乗り越え可能となる。またこれに先立って、両レバー70の係合ピン74を操作部材50のガイド溝51に挿通係合させ、両レバー70を操作部材50を介してリンクさせる。
【0021】
操作部材50を後退位置へ引き出すと、係合ピン74がガイド溝51の一端側へ相対変位し、これに伴って両レバー70が初期位置にセットされて、両カム溝71の入り口が受け溝88の入り口と連通してフレーム80の前面に開口する。図1及び図5に示すように、雌雄の両コネクタハウジング10,60を対峙させた状態から、両コネクタハウジング10,60の嵌合操作を開始する。図2に示すように、フード部11内に雌側のコネクタハウジング60のフレーム80を浅く嵌合させると、フード部11の両カムピン12が対応するフレーム80の受け溝88の入り口に進入するとともに対応するレバー70のカム溝71の入り口に進入する。この状態で操作部材50を幅方向中心軸に沿って押し込み操作すると、図3に示すように、係合ピン74がガイド溝51に沿って相対変位するとともに、カムピン12がカム溝71に沿って相対変位し、かつ、両レバー70が終端位置へ向けて回動して、両コネクタハウジング10,60の嵌合動作が左右同じ速度で進行する。この場合に、図1における右側に配されたレバー70は時計回りに回動させられ、左側に配されたレバー70は反時計回りに回動させられる。
【0022】
その後、図4及び図6に示すように、操作部材50が進出位置に至ると、係合ピン74がガイド溝51の他端に位置するとともにカムピン12がカム溝71の他端に位置し、かつ、フレーム80の前面がフード部11の奥面に当接して、両コネクタハウジング10,60が正規嵌合される。こうして両コネクタハウジング10,60が正規嵌合されると、ロック部55がロック受け部87に弾性係止して、操作部材50の戻り操作が規制され、同時に、操作部材50を介してリンクされた両レバー70の戻り操作も規制される。
【0023】
以上説明したように本実施形態によれば、操作部材50を進退移動させることにより、左右一対のレバー70が左右対称の動作をもって回動するから、雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸を挟んだ両側で左右同じタイミングで嵌合動作を進行させることができ、両コネクタハウジング10,60が傾斜嵌合する事態を防止できる。また、操作部材50がレバー70における軸受け部73かた離れた端部側に係合支持されているから、てこの作用により操作部材50の操作力を軽減できる。
【0024】
また、操作部材50が後端位置から進出位置へ押し込まれると、フレーム80のレバー収容凹部82の内部へ深く進入するようになっているから、雌コネクタの小型化を実現でき、またレバー収容凹部82内に保護されることで操作部材50の損傷を防止できる。
さらに、操作部材50が進出位置に至ると、操作部材50のロック部55がフレーム80のロック受け部87に弾性係止されるから、操作部材50にロック機能を兼備させることができ、構造の簡略化を図ることができる。しかも、ロック部55とロック受け部87とによるロック構造が雌側のコネクタハウジング60の幅方向中心軸の軸線上に設定されているから、両コネクタハウジング10,60がバランスよく係止される。
【0025】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、ロック受け部を雄側のコネクタハウジングのフード部に設けてもよい。
(2)本発明によれば、ロック部を操作部材に設けなくてもよい。
(3)本発明によれば、レバーを雄側のコネクタハウジングに設け、フォロワ部を雌側のコネクタハウジングに設けてもよい。
【0026】
(4)本発明によれば、軸受け部を突設させ、支軸を凹設させてもよい。
(5)本発明によれば、レバーは、操作部とその両端から突出する一対のアーム部とにより門型をなし、コネクタハウジングに跨って装着されるものであってもよい。
(6)本発明によれば、操作部材の幅方向中心軸とコネクタハウジングの幅方向中心軸とは必ずしも一致していなくてもよい。要は、操作部材がコネクタハウジングの幅方向中心軸に沿って進退移動することにより、その進退動作に伴って左右一対のレバーが対称作動する構成であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施形態1のレバー式コネクタの、嵌合前の平面図
【図2】嵌合開始直後の要部横断面図
【図3】嵌合途中の要部横断面図
【図4】嵌合後の要部横断面図
【図5】嵌合前の要部側断面図
【図6】嵌合後の要部側断面図
【図7】雄側のコネクタハウジングの正面図
【図8】ハウジングブロックを挿入する前の雌側のコネクタハウジングの背面図
【図9】ハウジングブロックの正面図
【図10】ハウジングブロックの横断面図
【符号の説明】
【0028】
10…雄側のコネクタハウジング(他方のコネクタハウジング)
12…カムピン(フォロワ部)
50…操作部材
51…ガイド溝
53…溝部
55…ロック部
60…雌側のコネクタハウジング(一方のコネクタハウジング)
70…レバー
71…カム溝
73…軸受け部
74…係合ピン
80…フレーム
89…支軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングのうち、一方のコネクタハウジングには、他方のコネクタハウジングに設けられたフォロワ部に係合されるカム溝を有するレバーが設けられ、前記カム溝と前記フォロワ部とが係合された状態で前記レバーが回動操作されることによって両コネクタハウジングがその幅方向と直交する方向に嵌合・離脱されるレバー式コネクタであって、
前記レバーは、前記一方のコネクタハウジングの幅方向中心軸を挟んだ対称位置にこの一方のコネクタハウジングに回動支持される軸受け部を有して、左右一対設けられ、前記フォロワ部は、前記他方のコネクタハウジングにおいて前記両レバーと対応して同じく左右一対設けられており、さらに、
前記両レバーのうち、前記軸受け部から離れた端部側には、前記幅方向中心軸に沿って進退可能に配されて、その進退動作に伴って前記両レバーを左右対称に回動させる操作部材が係合支持されていることを特徴とするレバー式コネクタ。
【請求項2】
前記両レバーは、板状のアーム部からなり、前記一方のコネクタハウジングには、前記他方のコネクタハウジングとの嵌合面とは反対側の端面に、前記両アーム部を収容可能な収容凹部が開口して形成されており、前記操作部材は、後退位置から進出位置へ押し込まれることによって前記収容凹部の内部へ深く進入するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項3】
前記操作部材には、同操作部材が進出位置に至ったときに、前記両コネクタハウジングのうちのいずれか一方に設けられたロック受け部に弾性係止可能なロック部が設けられており、このロック部と前記ロック受け部とによるロック構造が前記幅方向中心軸の軸線上に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレバー式コネクタ。
【請求項1】
互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングのうち、一方のコネクタハウジングには、他方のコネクタハウジングに設けられたフォロワ部に係合されるカム溝を有するレバーが設けられ、前記カム溝と前記フォロワ部とが係合された状態で前記レバーが回動操作されることによって両コネクタハウジングがその幅方向と直交する方向に嵌合・離脱されるレバー式コネクタであって、
前記レバーは、前記一方のコネクタハウジングの幅方向中心軸を挟んだ対称位置にこの一方のコネクタハウジングに回動支持される軸受け部を有して、左右一対設けられ、前記フォロワ部は、前記他方のコネクタハウジングにおいて前記両レバーと対応して同じく左右一対設けられており、さらに、
前記両レバーのうち、前記軸受け部から離れた端部側には、前記幅方向中心軸に沿って進退可能に配されて、その進退動作に伴って前記両レバーを左右対称に回動させる操作部材が係合支持されていることを特徴とするレバー式コネクタ。
【請求項2】
前記両レバーは、板状のアーム部からなり、前記一方のコネクタハウジングには、前記他方のコネクタハウジングとの嵌合面とは反対側の端面に、前記両アーム部を収容可能な収容凹部が開口して形成されており、前記操作部材は、後退位置から進出位置へ押し込まれることによって前記収容凹部の内部へ深く進入するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項3】
前記操作部材には、同操作部材が進出位置に至ったときに、前記両コネクタハウジングのうちのいずれか一方に設けられたロック受け部に弾性係止可能なロック部が設けられており、このロック部と前記ロック受け部とによるロック構造が前記幅方向中心軸の軸線上に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレバー式コネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−184164(P2007−184164A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−1698(P2006−1698)
【出願日】平成18年1月6日(2006.1.6)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月6日(2006.1.6)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
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