レバー式コネクタ
【課題】小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができ、且つ、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができるレバー式コネクタを提供すること。
【解決手段】回動操作時に第1のコネクタハウジング10の嵌合操作用突起12を引き込む嵌合操作レバー30の突起誘導溝35が、コネクタハウジング相互を嵌合開始位置に突き合わせたときに嵌合操作用突起12が進入する導入部35aと、導入部35aに連続して形成されて嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作によりコネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる嵌合実行部35bと、嵌合実行部35bの終端に連続して形成されて嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作によりコネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す嵌合戻し部35cと、を備える。
【解決手段】回動操作時に第1のコネクタハウジング10の嵌合操作用突起12を引き込む嵌合操作レバー30の突起誘導溝35が、コネクタハウジング相互を嵌合開始位置に突き合わせたときに嵌合操作用突起12が進入する導入部35aと、導入部35aに連続して形成されて嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作によりコネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる嵌合実行部35bと、嵌合実行部35bの終端に連続して形成されて嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作によりコネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す嵌合戻し部35cと、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方のコネクタハウジングに装備された嵌合操作レバーの回動操作によってコネクタハウジング相互を低操作力で嵌合接続することができるレバー式コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図11は、下記特許文献1に開示されたレバー式コネクタを示している。
このレバー式コネクタ100は、第1のコネクタハウジング110と、第2のコネクタハウジング120と、嵌合操作レバー130と、を備える。
【0003】
第1のコネクタハウジング110は、第1の接続端子を収容すると共に、上下の両外表面のそれぞれに、嵌合操作用突起111を有している。
【0004】
第2のコネクタハウジング120は、第1の接続端子に導通接続させる第2の接続端子を収容しており、第1のコネクタハウジング110に嵌合接続される。図11に示した矢印X1は、第2のコネクタハウジング120に対する第1のコネクタハウジング110の嵌合接続方向を示している。この第2のコネクタハウジング120は、第1のコネクタハウジング110へ嵌合接続されることにより、第2の接続端子が第1の接続端子に摺動接触して、第2の接続端子が第1の接続端子に導通接続される。
【0005】
嵌合操作レバー130は、コネクタハウジング120に回動可能に装備されている。嵌合操作レバー130は、第2のコネクタハウジング120の上下に配置された一対のカム板131と、これらの一対のカム板131の端部を連結した操作部132と、を備えている。一対のカム板131は、カム支持軸133を回動中心として回動可能に、第2のコネクタハウジング120に連結されている。
【0006】
一対のカム板131は、第1のコネクタハウジング110における嵌合操作用突起111の配置に対応して配置されたもので、嵌合操作用突起111が進入可能な突起誘導溝135を備えている。
【0007】
嵌合操作レバー130は、操作部132を操作することで図11の矢印A方向に回動させると、回動操作に伴い嵌合操作用突起111を突起誘導溝135の始端135aから終端135bに引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる。
【0008】
特許文献1のレバー式コネクタ100の場合、嵌合操作レバー130の嵌合推進方向(図11の矢印A方向)への回動操作が完了して、嵌合操作用突起111が突起誘導溝135の終端まで移動したときに、コネクタハウジング相互の嵌合が一番深くなり、コネクタハウジング相互が正規の嵌合完了位置に到達した状態になる。
【0009】
言い換えると、コネクタハウジングの嵌合操作時に、嵌合操作レバーの回動量の増加に伴い、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は嵌合方向に移動して、嵌合操作用突起111が突起誘導溝135の終端まで移動したときに、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した状態になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平04−62773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、摺動接触する第1の接続端子や第2の接続端子の接点部にメッキが施されている場合、摺動接触によってメッキの摩耗粉が発生する。
【0012】
第1の接続端子や第2の接続端子の接点部に施されているメッキが錫合金あるいは純錫によるメッキの場合、摺動接触により発生した摩耗粉に押圧荷重が作用すると、ウィスカ(針状単結晶)が発生し易い。
【0013】
前記ウィスカは、メッキ被膜表面に発生したヒゲ状の結晶生成物であり、錫合金あるいは純錫でメッキした場合に発生し易く、発生後には、成長して短絡等の障害を招くことがあった。
【0014】
特許文献1のレバー式コネクタ100の場合、嵌合操作レバーの回動によるコネクタハウジング相互の嵌合が完了したときに、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した状態になるため、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉は、摺動接点の最終到達地点に集まっており、摺動接点から押圧荷重を受け易い。
【0015】
そのため、摺動接点が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合に、ウィスカが発生し易く、ウィスカによる障害が発生するおそれがあった。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができ、且つ、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができるレバー式コネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1)第1の接続端子を収容すると共に嵌合操作用突起を有した第1のコネクタハウジングと、
前記第1の接続端子に導通接続させる第2の接続端子を収容すると共に前記第1のコネクタハウジングへ嵌合接続されることにより前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に摺動接触して前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に導通接続される第2のコネクタハウジングと、
前記第2のコネクタハウジングに回動可能に装備されると共に前記嵌合操作用突起が進入可能な突起誘導溝を備え、回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の始端から終端に引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる嵌合操作レバーと、
を備えるレバー式コネクタであって、
前記突起誘導溝は、
第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとを嵌合開始位置に突き合わせたときに前記嵌合操作用突起が進入する導入部と、
前記導入部に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる嵌合実行部と、
嵌合実行部の終端に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す嵌合戻し部と、
を備えることを特徴とするレバー式コネクタ。
【0018】
(2)前記第1のコネクタハウジングはプリント回路基板に搭載される基板用コネクタであり、
前記第2のコネクタハウジングは前記プリント回路基板に接続するフラット回路体を収容し、前記フラット回路体上の導体パターンを前記第2の接続端子として保持したケーブル用コネクタであることを特徴とする上記(1)に記載のレバー式コネクタ。
【0019】
上記(1)の構成によれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互が嵌合接続される構成で、嵌合操作レバーに梃子作用を持たせることで、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができる。
【0020】
また、上記(1)の構成によれば、第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとを嵌合接続するために、嵌合操作レバーを嵌合推進方向へ回動操作した際、第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が突起誘導溝の嵌合実行部に係合している状態では、嵌合操作レバーの回動量の増加に伴い第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は嵌合方向に移動する。そして、嵌合操作用突起が嵌合実行部の終端に到達したときには、コネクタハウジング相互が正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合して、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した状態になる。
【0021】
そして、更に、嵌合操作レバーを嵌合推進方向へ回動させると、嵌合操作用突起は突起誘導溝の嵌合戻し部を移動することになる。嵌合操作用突起が嵌合戻し部を移動するときは、嵌合実行部の終端からの移動量に相応して、コネクタハウジング相互が嵌合解除方向に移動する。そして、嵌合操作用突起が嵌合戻し部の終端に達したときには、コネクタハウジング相互の嵌合位置が正規の嵌合完了位置に戻される。
【0022】
即ち、上記(1)の構成によれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互を嵌合接続させた際、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は、一旦、最大限に嵌合方向に移動した後、嵌合方向と逆側に戻って、正規の接続完了位置に位置決めされる。
【0023】
そのため、コネクタハウジング相互の嵌合接続が完了したとき、摺動接点の摺動動作時に発生した摩耗粉は、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した位置に押し出されており、摺動接点が摩耗粉から離れるため、摺動接点から摩耗粉に押圧荷重が作用しない。
【0024】
そのため、摺動接点が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【0025】
上記(2)の構成によれば、レバー式コネクタは、ケーブル用コネクタに装備された嵌合操作レバーの回動操作によって、ケーブル用コネクタと基板用コネクタとを嵌合接続させ、フラット回路体をプリント回路基板上の回路に接続するもので、小さな操作力で、フラット回路体とプリント回路基板との接続を果たすことができる。
【0026】
そして、基板用コネクタに収容される第1の接続端子や、第2の接続端子として該第1の接続端子に摺動接触するフラット回路体上の導体パターンが錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によるレバー式コネクタによれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互が嵌合接続される構成で、嵌合操作レバーに梃子作用を持たせることで、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができる。
【0028】
また、本発明によるレバー式コネクタによれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互を嵌合接続させた際、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は、一旦、最大限に嵌合方向に移動した後、嵌合方向と逆側に戻って、正規の接続完了位置に位置決めされる。
【0029】
そのため、コネクタハウジング相互の嵌合接続が完了したとき、摺動接点の摺動動作時に発生した摩耗粉は、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した位置に押し出されており、摺動接点が摩耗粉から離れるため、摺動接点から摩耗粉に押圧荷重が作用しない。
【0030】
そのため、摺動接点が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るレバー式コネクタの第1実施形態の分解斜視図である。
【図2】図1に示したレバー式コネクタの第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとが嵌合開始位置に突き合された状態の斜視図である。
【図3】図2に示した状態から嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図である。
【図4】図3に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図である。
【図5】図3に示した状態から更に嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合戻し部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図である。
【図6】図5に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図である。
【図7】本発明に係るレバー式コネクタの第2実施形態における第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングの説明図である。
【図8】図7に示した第2のコネクタハウジングに装備された嵌合操作レバーの動作説明図である。
【図9】図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が、嵌合操作レバーの回動操作によって嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで引き込まれたときのコネクタハウジング相互の嵌合状態の説明図である。
【図10】図10(a)は図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が嵌合戻し部の終端まで引き込まれたときの摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略側面図、図10(b)は図10(a)に示した摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略平面図である。
【図11】従来のレバー式コネクタの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係るレバー式コネクタの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
[第1実施形態]
図1〜図6は本発明に係るレバー式コネクタの第1実施形態の説明図で、図1は本発明の第1実施形態のレバー式コネクタの分解斜視図、図2は図1に示したレバー式コネクタの第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとが嵌合開始位置に突き合された状態の斜視図、図3は図2に示した状態から嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図、図4は図3に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図、図5は図3に示した状態から更に嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合戻し部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図、図6は図5に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図である。
【0034】
この第1実施形態のレバー式コネクタ1は、図1に示すように、第1のコネクタハウジング10と、第2のコネクタハウジング20と、嵌合操作レバー30と、を備える。
【0035】
第1のコネクタハウジング10は、第1の接続端子40を収容すると共に、上部外面11に嵌合操作用突起12を有した構造である。本実施形態の場合、嵌合操作用突起12は、円柱状である。
【0036】
本実施形態の場合、第1のコネクタハウジング10はプリント回路基板50に搭載される基板用コネクタであり、第1の接続端子40は基端側が基板の回路接点に半田付け等により導通接続される基板用端子である。
【0037】
第1の接続端子40は、図1に示すように突起状の摺動接点41を有したアーム状の端子本体42と、該端子本体42と平行な挟持アーム43と、を備えている。この第1の接続端子40は、第2のコネクタハウジング20に収容される第2の接続端子61(図4参照)を摺動接点41と挟持アーム43との間に挟持することで、第2の接続端子61に導通接続される。図1に示した矢印Bは、第1のコネクタハウジング10に第1の接続端子40を挿入装着する際の端子の挿入方向を示している。
【0038】
第2のコネクタハウジング20は、第1の接続端子40に導通接続させる第2の接続端子61(図4参照)を収容している。
【0039】
本実施形態の場合、第2のコネクタハウジング20は、プリント回路基板50に接続するフラット回路体60を収容して第1のコネクタハウジング10に嵌合接続されるケーブル用コネクタで、スライダと呼ばれる場合もある。
【0040】
本実施形態の場合、第2の接続端子61は、第2のコネクタハウジング20に収容されたフラット回路体60上の導体パターンである。図示していないが、フラット回路体60は、第2の接続端子61としての導体パターンを下方に向けて、第2のコネクタハウジング20に保持されている。
【0041】
第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とを嵌合接続した際には、導体パターンである第2の接続端子61に第1の接続端子40の摺動接点41が摺動接触して、第2の接続端子61が第1の接続端子40に導通接続される。
【0042】
嵌合操作レバー30は、カム支持軸31を回動中心として回動可能に第2のコネクタハウジング20の上部壁21に連結されたカム板33と、カム板33を回動させる際の取っ手となる操作部34と、を備える。
【0043】
カム板33は、嵌合操作用突起12が進入可能な突起誘導溝35を備え、回動操作により嵌合操作用突起12を突起誘導溝35の始端35aから終端35bに引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる。
【0044】
本実施形態の場合、突起誘導溝35は、図2に示すように、導入部35aと、嵌合実行部35bと、嵌合戻し部35cと、を備えている。
【0045】
導入部35aは、図2に示すように、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とを嵌合開始位置に突き合わせたときに、嵌合操作用突起12が進入する溝の入口である。
【0046】
嵌合実行部35bは、導入部35aに連続して形成されていて、嵌合操作レバー30の嵌合推進方向(図2の矢印R1方向)への回動操作により、嵌合操作用突起12を溝の終端側に引き込む。嵌合実行部35bは、図3に示すように嵌合実行部35bの終端部まで嵌合操作用突起12を引き込んだときは、コネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる。
【0047】
図4は、図3に示したように嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端部に達したときの第2の接続端子61に対する摺動接点41の位置と、摺動接点41の摺動により発生した摩耗粉71の位置とを示している。
【0048】
嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端部に達した状態では、摺動接点41が最大限に嵌合方向(図4の矢印X2方向)に移動した状態になる。そして、図4に示すように、摺動接点41の摺動摩擦により発生した摩耗粉71は、摺動接点41の到達地点に押し出されて、摺動接点41の周辺に溜まっている。
【0049】
嵌合戻し部35cは、図3に示すように、嵌合実行部35bの終端に連続して形成されていて、嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作により、嵌合操作用突起12を更に溝の終端側に引き込む。この嵌合戻し部35cは、嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作に伴い、コネクタハウジング相互を嵌合解除方向に相対移動させ、図5に示すように該嵌合戻し部35cの終端まで嵌合操作用突起12を引き込んだときには、コネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す。
【0050】
図6は、図5に示したように嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端部に達したときの第2の接続端子61に対する摺動接点41の位置と、摺動接点41の摺動により発生した摩耗粉71の位置とを示している。
【0051】
嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端部に達した状態では、摺動接点41が図4に示した最大到達地点から正規の嵌合完了位置Pまで、所定距離L1だけ引き戻される。そのため、図6に示すように、摺動接点41は、摩耗粉71が集積した位置から離れ、摩耗粉71と非接触状態となる。
【0052】
以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、嵌合操作レバー30の回動操作によりコネクタハウジング相互が嵌合接続される構成で、嵌合操作レバー30に梃子作用を持たせることで、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができる。
【0053】
また、以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とを嵌合接続するために、嵌合操作レバー30を嵌合推進方向へ回動操作した際、第1のコネクタハウジング10の嵌合操作用突起12が突起誘導溝35の嵌合実行部35bに係合している状態では、嵌合操作レバー30の回動量の増加に伴い第1の接続端子40と第2の接続端子61との間の摺動接点41は嵌合方向に移動する。そして、嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端に到達したときには、コネクタハウジング相互が正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合して、摺動接点41が図4に示したように最大限に嵌合方向に移動した状態になる。
【0054】
そして、更に、嵌合操作レバー30を嵌合推進方向へ回動させると、嵌合操作用突起12は突起誘導溝35の嵌合戻し部35cを移動することになる。嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cを移動するときは、嵌合実行部35bの終端からの移動量に相応して、コネクタハウジング相互が嵌合解除方向に移動する。そして、嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端に達したときには、図6に示したように、コネクタハウジング相互の嵌合位置が正規の嵌合完了位置に戻される。
【0055】
即ち、以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、嵌合操作レバー30の回動操作によりコネクタハウジング相互を嵌合接続させた際、第1の接続端子40と第2の接続端子61との間の摺動接点41は、一旦、最大限に嵌合方向に移動した後、嵌合方向と逆側に戻って、正規の接続完了位置に位置決めされる。
【0056】
そのため、コネクタハウジング相互の嵌合接続が完了したとき、摺動接点41の摺動動作時に発生した摩耗粉71は、摺動接点41が最大限に嵌合方向に移動した位置に押し出されており、摺動接点41が摩耗粉71から離れるため、摺動接点41から摩耗粉71に押圧荷重が作用しない。
【0057】
そのため、摺動接点41が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【0058】
また、以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、レバー式コネクタ1は、ケーブル用コネクタである第2のコネクタハウジング20に装備された嵌合操作レバー30の回動操作によって、ケーブル用コネクタと基板用コネクタとを嵌合接続させ、フラット回路体60をプリント回路基板50上の回路に接続するもので、小さな操作力で、フラット回路体60とプリント回路基板50との接続を果たすことができる。
【0059】
そして、基板用コネクタに収容される第1の接続端子40や、第2の接続端子61として該第1の接続端子40に摺動接触するフラット回路体60上の導体パターンが錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【0060】
[第2実施形態]
図7〜図10は本発明に係るレバー式コネクタの第2実施形態の説明図で、図7は本発明の第2実施形態のレバー式コネクタを構成する第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングの説明図、図8は図7に示した第2のコネクタハウジングに装備された嵌合操作レバーの動作説明図、図9は図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が、嵌合操作レバーの回動操作によって嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで引き込まれたときのコネクタハウジング相互の嵌合状態の説明図である。また、図10(a)は図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が嵌合戻し部の終端まで引き込まれたときの摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略側面図、図10(b)は図10(a)に示した摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略平面図である。
【0061】
この第2実施形態のレバー式コネクタ1Aは、図7に示すように、嵌合操作用突起12の配置を第1のコネクタハウジング10の両側面に変更している。また、嵌合操作用突起12の配置変更に伴い、嵌合操作レバー30の配置も第2のコネクタハウジング20の両側面に変更している。
【0062】
この第2実施形態のレバー式コネクタ1Aの場合も、嵌合操作レバー30に形成される突起誘導溝35には、図7に示すように、第1実施形態において説明した導入部35aと嵌合実行部35bと嵌合戻し部35cとを備える。嵌合操作レバー30の回動操作によって、嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端に到達した時には、図9に示すように、摺動接点41は最大限に嵌合方向に移動し、摺動接点41の摺動により発生した摩耗粉71は摺動接点41の周囲に集積している。この状況下で、摺動接点41から摩耗粉71に押圧荷重が作用すると、図9に示すように摩耗粉71からウィスカWが発生することがある。
【0063】
この第2実施形態の場合、嵌合戻し部35cは、図7に示すように終端までの嵌合操作用突起12の移動長がL2に設定されている。この移動長L2の設定により、嵌合操作レバー30の回動操作によって嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端まで移動したときには、図10に示すように、摺動接点41は摩耗粉71の集積位置からL2だけ離れ位置に戻され、摺動接点41が摩耗粉71に対して非接触状態になるため、第1実施形態の場合と同様に、ウィスカの発生を抑止することができる。
【0064】
この第2実施形態のレバー式コネクタ1Aの場合、嵌合操作用突起12や嵌合操作レバー30の配置を変更した点以外の構成は、第1実施形態と共通で良く、第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態と同番号を付して説明を省略する。
【0065】
なお、本発明のレバー式コネクタは、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
【0066】
特に、第1のコネクタハウジング上の嵌合操作用突起の配置、及び第2のコネクタハウジング上の嵌合操作レバーの配置は、コネクタの形状に応じて、適宜に変更することが可能である。また、第1のコネクタハウジングは上記実施形態に示した基板用コネクタに限るものでなく、第2のコネクタハウジングも上記実施形態に示したケーブル用コネクタに限らない。
【符号の説明】
【0067】
1,1A レバー式コネクタ
10 第1のコネクタハウジング(基板用コネクタ)
12 嵌合操作用突起
20 第2のコネクタハウジング(ケーブル用コネクタ)
30 嵌合操作レバー
35 突起誘導溝
35a 導入部
35b 嵌合実行部
35c 嵌合戻し部
40 第1の接続端子(基板用端子)
61 第2の接続端子(導体パターン)
71 摩耗粉
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方のコネクタハウジングに装備された嵌合操作レバーの回動操作によってコネクタハウジング相互を低操作力で嵌合接続することができるレバー式コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図11は、下記特許文献1に開示されたレバー式コネクタを示している。
このレバー式コネクタ100は、第1のコネクタハウジング110と、第2のコネクタハウジング120と、嵌合操作レバー130と、を備える。
【0003】
第1のコネクタハウジング110は、第1の接続端子を収容すると共に、上下の両外表面のそれぞれに、嵌合操作用突起111を有している。
【0004】
第2のコネクタハウジング120は、第1の接続端子に導通接続させる第2の接続端子を収容しており、第1のコネクタハウジング110に嵌合接続される。図11に示した矢印X1は、第2のコネクタハウジング120に対する第1のコネクタハウジング110の嵌合接続方向を示している。この第2のコネクタハウジング120は、第1のコネクタハウジング110へ嵌合接続されることにより、第2の接続端子が第1の接続端子に摺動接触して、第2の接続端子が第1の接続端子に導通接続される。
【0005】
嵌合操作レバー130は、コネクタハウジング120に回動可能に装備されている。嵌合操作レバー130は、第2のコネクタハウジング120の上下に配置された一対のカム板131と、これらの一対のカム板131の端部を連結した操作部132と、を備えている。一対のカム板131は、カム支持軸133を回動中心として回動可能に、第2のコネクタハウジング120に連結されている。
【0006】
一対のカム板131は、第1のコネクタハウジング110における嵌合操作用突起111の配置に対応して配置されたもので、嵌合操作用突起111が進入可能な突起誘導溝135を備えている。
【0007】
嵌合操作レバー130は、操作部132を操作することで図11の矢印A方向に回動させると、回動操作に伴い嵌合操作用突起111を突起誘導溝135の始端135aから終端135bに引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる。
【0008】
特許文献1のレバー式コネクタ100の場合、嵌合操作レバー130の嵌合推進方向(図11の矢印A方向)への回動操作が完了して、嵌合操作用突起111が突起誘導溝135の終端まで移動したときに、コネクタハウジング相互の嵌合が一番深くなり、コネクタハウジング相互が正規の嵌合完了位置に到達した状態になる。
【0009】
言い換えると、コネクタハウジングの嵌合操作時に、嵌合操作レバーの回動量の増加に伴い、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は嵌合方向に移動して、嵌合操作用突起111が突起誘導溝135の終端まで移動したときに、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した状態になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平04−62773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、摺動接触する第1の接続端子や第2の接続端子の接点部にメッキが施されている場合、摺動接触によってメッキの摩耗粉が発生する。
【0012】
第1の接続端子や第2の接続端子の接点部に施されているメッキが錫合金あるいは純錫によるメッキの場合、摺動接触により発生した摩耗粉に押圧荷重が作用すると、ウィスカ(針状単結晶)が発生し易い。
【0013】
前記ウィスカは、メッキ被膜表面に発生したヒゲ状の結晶生成物であり、錫合金あるいは純錫でメッキした場合に発生し易く、発生後には、成長して短絡等の障害を招くことがあった。
【0014】
特許文献1のレバー式コネクタ100の場合、嵌合操作レバーの回動によるコネクタハウジング相互の嵌合が完了したときに、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した状態になるため、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉は、摺動接点の最終到達地点に集まっており、摺動接点から押圧荷重を受け易い。
【0015】
そのため、摺動接点が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合に、ウィスカが発生し易く、ウィスカによる障害が発生するおそれがあった。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができ、且つ、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができるレバー式コネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1)第1の接続端子を収容すると共に嵌合操作用突起を有した第1のコネクタハウジングと、
前記第1の接続端子に導通接続させる第2の接続端子を収容すると共に前記第1のコネクタハウジングへ嵌合接続されることにより前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に摺動接触して前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に導通接続される第2のコネクタハウジングと、
前記第2のコネクタハウジングに回動可能に装備されると共に前記嵌合操作用突起が進入可能な突起誘導溝を備え、回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の始端から終端に引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる嵌合操作レバーと、
を備えるレバー式コネクタであって、
前記突起誘導溝は、
第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとを嵌合開始位置に突き合わせたときに前記嵌合操作用突起が進入する導入部と、
前記導入部に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる嵌合実行部と、
嵌合実行部の終端に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す嵌合戻し部と、
を備えることを特徴とするレバー式コネクタ。
【0018】
(2)前記第1のコネクタハウジングはプリント回路基板に搭載される基板用コネクタであり、
前記第2のコネクタハウジングは前記プリント回路基板に接続するフラット回路体を収容し、前記フラット回路体上の導体パターンを前記第2の接続端子として保持したケーブル用コネクタであることを特徴とする上記(1)に記載のレバー式コネクタ。
【0019】
上記(1)の構成によれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互が嵌合接続される構成で、嵌合操作レバーに梃子作用を持たせることで、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができる。
【0020】
また、上記(1)の構成によれば、第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとを嵌合接続するために、嵌合操作レバーを嵌合推進方向へ回動操作した際、第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が突起誘導溝の嵌合実行部に係合している状態では、嵌合操作レバーの回動量の増加に伴い第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は嵌合方向に移動する。そして、嵌合操作用突起が嵌合実行部の終端に到達したときには、コネクタハウジング相互が正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合して、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した状態になる。
【0021】
そして、更に、嵌合操作レバーを嵌合推進方向へ回動させると、嵌合操作用突起は突起誘導溝の嵌合戻し部を移動することになる。嵌合操作用突起が嵌合戻し部を移動するときは、嵌合実行部の終端からの移動量に相応して、コネクタハウジング相互が嵌合解除方向に移動する。そして、嵌合操作用突起が嵌合戻し部の終端に達したときには、コネクタハウジング相互の嵌合位置が正規の嵌合完了位置に戻される。
【0022】
即ち、上記(1)の構成によれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互を嵌合接続させた際、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は、一旦、最大限に嵌合方向に移動した後、嵌合方向と逆側に戻って、正規の接続完了位置に位置決めされる。
【0023】
そのため、コネクタハウジング相互の嵌合接続が完了したとき、摺動接点の摺動動作時に発生した摩耗粉は、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した位置に押し出されており、摺動接点が摩耗粉から離れるため、摺動接点から摩耗粉に押圧荷重が作用しない。
【0024】
そのため、摺動接点が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【0025】
上記(2)の構成によれば、レバー式コネクタは、ケーブル用コネクタに装備された嵌合操作レバーの回動操作によって、ケーブル用コネクタと基板用コネクタとを嵌合接続させ、フラット回路体をプリント回路基板上の回路に接続するもので、小さな操作力で、フラット回路体とプリント回路基板との接続を果たすことができる。
【0026】
そして、基板用コネクタに収容される第1の接続端子や、第2の接続端子として該第1の接続端子に摺動接触するフラット回路体上の導体パターンが錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によるレバー式コネクタによれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互が嵌合接続される構成で、嵌合操作レバーに梃子作用を持たせることで、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができる。
【0028】
また、本発明によるレバー式コネクタによれば、嵌合操作レバーの回動操作によりコネクタハウジング相互を嵌合接続させた際、第1の接続端子と第2の接続端子との間の摺動接点は、一旦、最大限に嵌合方向に移動した後、嵌合方向と逆側に戻って、正規の接続完了位置に位置決めされる。
【0029】
そのため、コネクタハウジング相互の嵌合接続が完了したとき、摺動接点の摺動動作時に発生した摩耗粉は、摺動接点が最大限に嵌合方向に移動した位置に押し出されており、摺動接点が摩耗粉から離れるため、摺動接点から摩耗粉に押圧荷重が作用しない。
【0030】
そのため、摺動接点が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るレバー式コネクタの第1実施形態の分解斜視図である。
【図2】図1に示したレバー式コネクタの第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとが嵌合開始位置に突き合された状態の斜視図である。
【図3】図2に示した状態から嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図である。
【図4】図3に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図である。
【図5】図3に示した状態から更に嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合戻し部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図である。
【図6】図5に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図である。
【図7】本発明に係るレバー式コネクタの第2実施形態における第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングの説明図である。
【図8】図7に示した第2のコネクタハウジングに装備された嵌合操作レバーの動作説明図である。
【図9】図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が、嵌合操作レバーの回動操作によって嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで引き込まれたときのコネクタハウジング相互の嵌合状態の説明図である。
【図10】図10(a)は図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が嵌合戻し部の終端まで引き込まれたときの摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略側面図、図10(b)は図10(a)に示した摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略平面図である。
【図11】従来のレバー式コネクタの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係るレバー式コネクタの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
[第1実施形態]
図1〜図6は本発明に係るレバー式コネクタの第1実施形態の説明図で、図1は本発明の第1実施形態のレバー式コネクタの分解斜視図、図2は図1に示したレバー式コネクタの第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとが嵌合開始位置に突き合された状態の斜視図、図3は図2に示した状態から嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図、図4は図3に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図、図5は図3に示した状態から更に嵌合操作レバーが嵌合推進方向へ回動操作されて、嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合戻し部の終端まで嵌合操作用突起が引き込まれた状態の斜視図、図6は図5に示した嵌合接続状態において、摺動接点の摺動により発生した摩耗粉の位置と摺動接点の位置との位置関係を示す説明図である。
【0034】
この第1実施形態のレバー式コネクタ1は、図1に示すように、第1のコネクタハウジング10と、第2のコネクタハウジング20と、嵌合操作レバー30と、を備える。
【0035】
第1のコネクタハウジング10は、第1の接続端子40を収容すると共に、上部外面11に嵌合操作用突起12を有した構造である。本実施形態の場合、嵌合操作用突起12は、円柱状である。
【0036】
本実施形態の場合、第1のコネクタハウジング10はプリント回路基板50に搭載される基板用コネクタであり、第1の接続端子40は基端側が基板の回路接点に半田付け等により導通接続される基板用端子である。
【0037】
第1の接続端子40は、図1に示すように突起状の摺動接点41を有したアーム状の端子本体42と、該端子本体42と平行な挟持アーム43と、を備えている。この第1の接続端子40は、第2のコネクタハウジング20に収容される第2の接続端子61(図4参照)を摺動接点41と挟持アーム43との間に挟持することで、第2の接続端子61に導通接続される。図1に示した矢印Bは、第1のコネクタハウジング10に第1の接続端子40を挿入装着する際の端子の挿入方向を示している。
【0038】
第2のコネクタハウジング20は、第1の接続端子40に導通接続させる第2の接続端子61(図4参照)を収容している。
【0039】
本実施形態の場合、第2のコネクタハウジング20は、プリント回路基板50に接続するフラット回路体60を収容して第1のコネクタハウジング10に嵌合接続されるケーブル用コネクタで、スライダと呼ばれる場合もある。
【0040】
本実施形態の場合、第2の接続端子61は、第2のコネクタハウジング20に収容されたフラット回路体60上の導体パターンである。図示していないが、フラット回路体60は、第2の接続端子61としての導体パターンを下方に向けて、第2のコネクタハウジング20に保持されている。
【0041】
第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とを嵌合接続した際には、導体パターンである第2の接続端子61に第1の接続端子40の摺動接点41が摺動接触して、第2の接続端子61が第1の接続端子40に導通接続される。
【0042】
嵌合操作レバー30は、カム支持軸31を回動中心として回動可能に第2のコネクタハウジング20の上部壁21に連結されたカム板33と、カム板33を回動させる際の取っ手となる操作部34と、を備える。
【0043】
カム板33は、嵌合操作用突起12が進入可能な突起誘導溝35を備え、回動操作により嵌合操作用突起12を突起誘導溝35の始端35aから終端35bに引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる。
【0044】
本実施形態の場合、突起誘導溝35は、図2に示すように、導入部35aと、嵌合実行部35bと、嵌合戻し部35cと、を備えている。
【0045】
導入部35aは、図2に示すように、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とを嵌合開始位置に突き合わせたときに、嵌合操作用突起12が進入する溝の入口である。
【0046】
嵌合実行部35bは、導入部35aに連続して形成されていて、嵌合操作レバー30の嵌合推進方向(図2の矢印R1方向)への回動操作により、嵌合操作用突起12を溝の終端側に引き込む。嵌合実行部35bは、図3に示すように嵌合実行部35bの終端部まで嵌合操作用突起12を引き込んだときは、コネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる。
【0047】
図4は、図3に示したように嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端部に達したときの第2の接続端子61に対する摺動接点41の位置と、摺動接点41の摺動により発生した摩耗粉71の位置とを示している。
【0048】
嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端部に達した状態では、摺動接点41が最大限に嵌合方向(図4の矢印X2方向)に移動した状態になる。そして、図4に示すように、摺動接点41の摺動摩擦により発生した摩耗粉71は、摺動接点41の到達地点に押し出されて、摺動接点41の周辺に溜まっている。
【0049】
嵌合戻し部35cは、図3に示すように、嵌合実行部35bの終端に連続して形成されていて、嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作により、嵌合操作用突起12を更に溝の終端側に引き込む。この嵌合戻し部35cは、嵌合操作レバー30の嵌合推進方向への回動操作に伴い、コネクタハウジング相互を嵌合解除方向に相対移動させ、図5に示すように該嵌合戻し部35cの終端まで嵌合操作用突起12を引き込んだときには、コネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す。
【0050】
図6は、図5に示したように嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端部に達したときの第2の接続端子61に対する摺動接点41の位置と、摺動接点41の摺動により発生した摩耗粉71の位置とを示している。
【0051】
嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端部に達した状態では、摺動接点41が図4に示した最大到達地点から正規の嵌合完了位置Pまで、所定距離L1だけ引き戻される。そのため、図6に示すように、摺動接点41は、摩耗粉71が集積した位置から離れ、摩耗粉71と非接触状態となる。
【0052】
以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、嵌合操作レバー30の回動操作によりコネクタハウジング相互が嵌合接続される構成で、嵌合操作レバー30に梃子作用を持たせることで、小さな操作力でコネクタハウジング相互を嵌合接続させることができる。
【0053】
また、以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、第1のコネクタハウジング10と第2のコネクタハウジング20とを嵌合接続するために、嵌合操作レバー30を嵌合推進方向へ回動操作した際、第1のコネクタハウジング10の嵌合操作用突起12が突起誘導溝35の嵌合実行部35bに係合している状態では、嵌合操作レバー30の回動量の増加に伴い第1の接続端子40と第2の接続端子61との間の摺動接点41は嵌合方向に移動する。そして、嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端に到達したときには、コネクタハウジング相互が正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合して、摺動接点41が図4に示したように最大限に嵌合方向に移動した状態になる。
【0054】
そして、更に、嵌合操作レバー30を嵌合推進方向へ回動させると、嵌合操作用突起12は突起誘導溝35の嵌合戻し部35cを移動することになる。嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cを移動するときは、嵌合実行部35bの終端からの移動量に相応して、コネクタハウジング相互が嵌合解除方向に移動する。そして、嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端に達したときには、図6に示したように、コネクタハウジング相互の嵌合位置が正規の嵌合完了位置に戻される。
【0055】
即ち、以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、嵌合操作レバー30の回動操作によりコネクタハウジング相互を嵌合接続させた際、第1の接続端子40と第2の接続端子61との間の摺動接点41は、一旦、最大限に嵌合方向に移動した後、嵌合方向と逆側に戻って、正規の接続完了位置に位置決めされる。
【0056】
そのため、コネクタハウジング相互の嵌合接続が完了したとき、摺動接点41の摺動動作時に発生した摩耗粉71は、摺動接点41が最大限に嵌合方向に移動した位置に押し出されており、摺動接点41が摩耗粉71から離れるため、摺動接点41から摩耗粉71に押圧荷重が作用しない。
【0057】
そのため、摺動接点41が錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【0058】
また、以上に説明した第1実施形態のレバー式コネクタ1では、レバー式コネクタ1は、ケーブル用コネクタである第2のコネクタハウジング20に装備された嵌合操作レバー30の回動操作によって、ケーブル用コネクタと基板用コネクタとを嵌合接続させ、フラット回路体60をプリント回路基板50上の回路に接続するもので、小さな操作力で、フラット回路体60とプリント回路基板50との接続を果たすことができる。
【0059】
そして、基板用コネクタに収容される第1の接続端子40や、第2の接続端子61として該第1の接続端子40に摺動接触するフラット回路体60上の導体パターンが錫合金あるいは純錫でメッキされている場合でも、接続端子相互の導通接続部におけるウィスカの発生を抑止して、ウィスカによる障害の発生を防止することができる。
【0060】
[第2実施形態]
図7〜図10は本発明に係るレバー式コネクタの第2実施形態の説明図で、図7は本発明の第2実施形態のレバー式コネクタを構成する第1のコネクタハウジング及び第2のコネクタハウジングの説明図、図8は図7に示した第2のコネクタハウジングに装備された嵌合操作レバーの動作説明図、図9は図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が、嵌合操作レバーの回動操作によって嵌合操作レバーにおける突起誘導溝の嵌合実行部の終端まで引き込まれたときのコネクタハウジング相互の嵌合状態の説明図である。また、図10(a)は図7に示した第1のコネクタハウジングの嵌合操作用突起が嵌合戻し部の終端まで引き込まれたときの摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略側面図、図10(b)は図10(a)に示した摺動接点と摩耗粉との位置関係を示す概略平面図である。
【0061】
この第2実施形態のレバー式コネクタ1Aは、図7に示すように、嵌合操作用突起12の配置を第1のコネクタハウジング10の両側面に変更している。また、嵌合操作用突起12の配置変更に伴い、嵌合操作レバー30の配置も第2のコネクタハウジング20の両側面に変更している。
【0062】
この第2実施形態のレバー式コネクタ1Aの場合も、嵌合操作レバー30に形成される突起誘導溝35には、図7に示すように、第1実施形態において説明した導入部35aと嵌合実行部35bと嵌合戻し部35cとを備える。嵌合操作レバー30の回動操作によって、嵌合操作用突起12が嵌合実行部35bの終端に到達した時には、図9に示すように、摺動接点41は最大限に嵌合方向に移動し、摺動接点41の摺動により発生した摩耗粉71は摺動接点41の周囲に集積している。この状況下で、摺動接点41から摩耗粉71に押圧荷重が作用すると、図9に示すように摩耗粉71からウィスカWが発生することがある。
【0063】
この第2実施形態の場合、嵌合戻し部35cは、図7に示すように終端までの嵌合操作用突起12の移動長がL2に設定されている。この移動長L2の設定により、嵌合操作レバー30の回動操作によって嵌合操作用突起12が嵌合戻し部35cの終端まで移動したときには、図10に示すように、摺動接点41は摩耗粉71の集積位置からL2だけ離れ位置に戻され、摺動接点41が摩耗粉71に対して非接触状態になるため、第1実施形態の場合と同様に、ウィスカの発生を抑止することができる。
【0064】
この第2実施形態のレバー式コネクタ1Aの場合、嵌合操作用突起12や嵌合操作レバー30の配置を変更した点以外の構成は、第1実施形態と共通で良く、第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態と同番号を付して説明を省略する。
【0065】
なお、本発明のレバー式コネクタは、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
【0066】
特に、第1のコネクタハウジング上の嵌合操作用突起の配置、及び第2のコネクタハウジング上の嵌合操作レバーの配置は、コネクタの形状に応じて、適宜に変更することが可能である。また、第1のコネクタハウジングは上記実施形態に示した基板用コネクタに限るものでなく、第2のコネクタハウジングも上記実施形態に示したケーブル用コネクタに限らない。
【符号の説明】
【0067】
1,1A レバー式コネクタ
10 第1のコネクタハウジング(基板用コネクタ)
12 嵌合操作用突起
20 第2のコネクタハウジング(ケーブル用コネクタ)
30 嵌合操作レバー
35 突起誘導溝
35a 導入部
35b 嵌合実行部
35c 嵌合戻し部
40 第1の接続端子(基板用端子)
61 第2の接続端子(導体パターン)
71 摩耗粉
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の接続端子を収容すると共に嵌合操作用突起を有した第1のコネクタハウジングと、
前記第1の接続端子に導通接続させる第2の接続端子を収容すると共に前記第1のコネクタハウジングへ嵌合接続されることにより前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に摺動接触して前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に導通接続される第2のコネクタハウジングと、
前記第2のコネクタハウジングに回動可能に装備されると共に前記嵌合操作用突起が進入可能な突起誘導溝を備え、回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の始端から終端に引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる嵌合操作レバーと、
を備えるレバー式コネクタであって、
前記突起誘導溝は、
第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとを嵌合開始位置に突き合わせたときに前記嵌合操作用突起が進入する導入部と、
前記導入部に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる嵌合実行部と、
嵌合実行部の終端に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す嵌合戻し部と、
を備えることを特徴とするレバー式コネクタ。
【請求項2】
前記第1のコネクタハウジングはプリント回路基板に搭載される基板用コネクタであり、
前記第2のコネクタハウジングは前記プリント回路基板に接続するフラット回路体を収容し、前記フラット回路体上の導体パターンを前記第2の接続端子として保持したケーブル用コネクタであることを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項1】
第1の接続端子を収容すると共に嵌合操作用突起を有した第1のコネクタハウジングと、
前記第1の接続端子に導通接続させる第2の接続端子を収容すると共に前記第1のコネクタハウジングへ嵌合接続されることにより前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に摺動接触して前記第2の接続端子が前記第1の接続端子に導通接続される第2のコネクタハウジングと、
前記第2のコネクタハウジングに回動可能に装備されると共に前記嵌合操作用突起が進入可能な突起誘導溝を備え、回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の始端から終端に引き込むことで、コネクタハウジング相互を嵌合接続させる嵌合操作レバーと、
を備えるレバー式コネクタであって、
前記突起誘導溝は、
第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングとを嵌合開始位置に突き合わせたときに前記嵌合操作用突起が進入する導入部と、
前記導入部に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互を正規の嵌合完了位置よりも深く嵌合させる嵌合実行部と、
嵌合実行部の終端に連続して形成されて前記嵌合操作レバーの嵌合推進方向への回動操作により前記嵌合操作用突起を前記突起誘導溝の終端側に引き込んで前記コネクタハウジング相互の嵌合位置を正規の嵌合完了位置に戻す嵌合戻し部と、
を備えることを特徴とするレバー式コネクタ。
【請求項2】
前記第1のコネクタハウジングはプリント回路基板に搭載される基板用コネクタであり、
前記第2のコネクタハウジングは前記プリント回路基板に接続するフラット回路体を収容し、前記フラット回路体上の導体パターンを前記第2の接続端子として保持したケーブル用コネクタであることを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−45572(P2013−45572A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181772(P2011−181772)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
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