説明

レーザー加飾用シートとこれを用いたレーザー加飾柄付きシート及びレーザー加飾品の製造方法

【課題】 レーザー照射により任意のパターンを成形品に付与できかつ、トップ層を傷つけることのないレーザー加飾用シートとこれを用いたレーザー加飾柄付きシート及びレーザー加飾品の製造方法を提供する。
【解決手段】 基体シート上に、少なくとも剥離層、レーザー照射により変色を起こす添加物を含有する変色層が設けられたこレーザー加飾用シートを用い、前記基体シートが表側となるように成形品の表面に接着した後、前記基体シートを剥離する前又は剥離した後に、レーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与し、レーザー加飾品を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車内装用部品、家電製品装飾用部品、表示パネル、操作パネル、アミューズメント機器用操作部品および筐体、通信機器用操作部品および筐体などの成形品表面への装飾に用いられ、とくにレーザー照射により任意のパターンを成形品に付与できかつ、トップ層を傷つけることのないレーザー加飾用シートとこれを用いたレーザー加飾柄付きシート及びレーザー加飾品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、市販されているAV機器のカセット蓋やフロントパネルやボタン、カメラのフレーム部品などの部品の表面には、例えば完成品の製造元社名(セットメーカー名を含む。)、販売元社名、製品名、製品番号、センサー部等の部位表示名、ON/OFF表示等のモード表示名などの基本パターンが形成されている。
【0003】
また、パソコンのキートップ、自動車の計器パネル部品などの部品の表面には、アルファベットや数字、記号など基本パターンが形成されている。ところで、AV機器やカメラ、パソコン、自動車の計器パネルなどの市場は、日本および英語圏の国が大半を占めている。そこで、基本パターンに使用される文字は、日本語または/および英語などの主要言語で表現された文字である。このような基本パターンは、大ロットの完成部品に形成されるので、以下、基本パターンを大ロット用パターンと称する。
【0004】
一方、主要言語国以外の国へ輸出する部品には、製品名、製品番号、部位表示名などの大ロット用パターンを輸出先国の言語に翻訳した文字を、非主要国翻訳語パターンとして、前記大ロット用パターンの真上あるいは真下などに併記している。このような主要言語国以外の国の市場は小さい。よって、輸出する部品の生産量はごく少量となる。したがって、非主要国翻訳語パターンは、主要国向けの生産量に比べると、少ない生産量つまり小ロットの部品に形成されることになる。
【0005】
このような小ロット生産に対応した加飾品の製造方法として、レーザーマーキング用転写箔を用いたものが知られている。例えば、特許文献1には、基体シート21上に、剥離層22、抜きパターン部23とレーザーマーキング予定部24とを有する隠蔽層25、抜きパターン部23とレーザーマーキング予定部24とを少なくとも覆う単一色層26、接着層27の各層が順次積層された転写層70を有するレーザーマーキング用転写箔(図19参照)を用い、これを射出成形金型内に挟み込み、キャビテイ内に成形樹脂を射出充満させ、冷却してプラスチック成形品29を得るのと同時にその面に転写箔を接着させた後、基体シートを剥離して、プラスチック成形品29表面に転写層が形成されたレーザーマーキング前のインモールド成形品を得、隠蔽層25のレーザーマーキング予定部24にレーザー光線28を照射して、パターン状に単一色層26を露出させる(図20参照)ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−329112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の加飾品の製造方法の場合、隠蔽層25を文字や記号、数字、模様などのパターン状で部分的に剥離(蝕刻)する際、トップ層である剥離層22が隠蔽層25とともに除去されてしまう(図21参照)。そのため、剥離層22がハードコート性をもった転写箔である場合は、ハードコート性のない単一色層6が露出することになるため、耐擦傷性が悪くなる問題がある。さらに、剥離層22と隠蔽層25が部分的に除去されることでこの部分が凹み、汚れがたまりやすい、剥離層22及び隠蔽層25の剥離のきっかけになるなどの問題があった。
【0008】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、上記問題を解決し、レーザー照射により任意のパターンを成形品に付与できかつ、トップ層を傷つけることのないレーザー加飾用シートとこれを用いたレーザー加飾柄付きシート及びレーザー加飾品の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のレーザー加飾品の製造方法、レーザー加飾用シート、レーザー加飾柄付きシート及びレーザー加飾柄付きシートの製造方法を提供する。
【0010】
本発明の第1態様によれば、基体シート上に、少なくともレーザー照射により変色を起こす添加物を含有する変色層が設けられたことを特徴とするレーザー加飾用シートを提供する。
【0011】
本発明の第2態様によれば、前記レーザー照射により変色を起こす添加物が インキ中に分散した場合に未照射において白色または透明になるものであることを特徴とする、第1態様のレーザー加飾用シートを提供する。
【0012】
本発明の第3態様によれば、前記レーザー照射により変色を起こす添加物の含有率が添加物/樹脂=0.01 %〜12%であることを特徴とする、第1態様又は第2態様のレーザー加飾用シートを提供する。
【0013】
本発明の第4態様によれば、前記基体シートの前記変色層が設けられた側に、さらにレーザー照射により変色を起こさない着色剤を含有する着色層が設けられたことを特徴とする、第1〜第3態様のレーザー加飾用シートを提供する。
【0014】
本発明の第5態様によれば、前記基体シートの前記変色層が設けられた側に、さらに前記基体シートから剥離可能な剥離層が全面的に設けられたことを特徴とする、第1〜第4態様のレーザー加飾用シートを提供する。
【0015】
本発明の第6態様によれば、前記剥離層のJIS K 5600−5−4:1999に準拠する引っかき硬度(鉛筆法)が、2H以上であることを特徴とする、第5態様のレーザー加飾用シートを提供する。
【0016】
本発明の第7態様によれば、前記基体シートの前記剥離層を形成する面に、微細凹凸模様が形成されていることを特徴とする、第5態様又は第6態様のレーザー加飾用シートを提供する。
【0017】
本発明の第8態様によれば、第1〜第7態様のレーザー加飾用シートにレーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与することを特徴とする、レーザー加飾柄付きシートの製造方法を提供する。
【0018】
本発明の第9態様によれば、第1〜第4態様のレーザー加飾用シートを前記基体シートが表側となるように成形品の表面に接着した後、レーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与することを特徴とする、レーザー加飾品の製造方法を提供する。
【0019】
本発明の第10態様によれば、第5〜第7態様のレーザー加飾用シートを前記基体シートが表側となるように成形品の表面に接着した後、前記基体シートを剥離する前又は剥離した後に、レーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与することを特徴とする、レーザー加飾品の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の第1態様によれば、レーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与できるので、最終的に得られるレーザー加飾品は表面が蝕刻されていない。すなわち、レーザー加飾品のレーザー加飾が施された部分には凹みが生じないため、汚れがたまることがない、表層部分の剥離のきっかけにもならない。そして、基体シートを剥離しない場合には、この基体シートによってレーザー加飾が施された部分か否かに関係なく耐擦傷性が得られる。さらに、前記変色層がレーザー加飾が施された部分において変色に伴う僅かに体積の増減が生じたとしても、当該変色層を被覆する前記基体シート又は剥離層により前記変色層体積の増減を軽減し目立たなくできる。なお、前記基体シートの前記変色層が設けられた側に、さらにレーザー照射により変色を起こさない着色剤を含有する着色層が設けられることにより、前記変色層のパターン化だけでは得られなない多彩な色からなる加飾を実現できる。
【0021】
また、第1態様において、前記基体シートの前記変色層が設けられた側に、さらに前記基体シートから剥離可能な剥離層が全面的に設けられているようにしてもよい。この場合、最終的に得られるレーザー加飾品は、前記基体シートを剥離することにより前記剥離層が最表面となるが、当該剥離層もレーザー加飾が施された部分に凹みが生じないし、レーザー加飾が施された部分か否かに関係なく耐擦傷性が得られる。また、この剥離層のJIS K 5600−5−4:1999に準拠する引っかき硬度(鉛筆法)を2H以上とすれば、前記基体シートを剥離した後の剥離層の耐擦傷性がさらに向上する。さらに、前記基体シートの前記剥離層を形成する面に、微細凹凸模様が形成されていれば、レーザー加飾が施された部分か否かに関係なく前記基体シートを剥離した後の剥離層表層部分の任意の箇所に微細凹凸模様を形成することができる。
【0022】
本発明の第8態様によれば、前記レーザー加飾用シートにレーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与するため、一種類のレーザー加飾用シートから小ロット多品種のレーザー加飾柄付きシートを得ることができる。なお、このレーザー加飾柄付きシートは、成形品にラミネートまたは転写したり、金型内に配置してインサート成形又はインモールド成形したりすることでレーザー加飾品が得られる。
【0023】
本発明の第9態様によれば、前記レーザー加飾用シートを前記基体シートが表側となるように成形品の表面に接着した後、レーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与するので、一種類のレーザー加飾用シートから小ロット多品種デザインのレーザー品を得ることができる。また、前記レーザー加飾用シートが剥離層を有する場合、レーザー加飾用シートを前記基体シートが表側となるように成形品の表面に接着した後、前記基体シートを剥離する前又は剥離した後に、レーザーを照射してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明にかかるレーザー加飾用シートの一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明にかかるレーザー加飾用シートの別の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明にかかるレーザー加飾用シートの別の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明にかかるレーザー加飾用シートの別の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明にかかるレーザー加飾用シートを用いた射出成形工程を示す断面図である。
【図6】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法によるレーザー加飾前の転写成形品又はインモールド成形品を示す断面図である。
【図7】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法によるレーザー加飾前の転写成形品又はインモールド成形品を示す斜視図である。
【図8】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法による転写成形品又はインモールド成形品にレーザー加飾している工程を示す断面図である。
【図9】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法によって得られたレーザー加飾された転写成形品又はインモールド成形品を示す断面図である。
【図10】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法によって得られたレーザー加飾された転写成形品又はインモールド成形品を示す斜視図である。
【図11】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法によるレーザー加飾前のラミネート成形品又はインサート成形品を示す断面図である。
【図12】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法によるラミネート成形品又はインサート成形品にレーザー加飾している工程を示す断面図である。
【図13】本発明にかかるレーザー加飾品の製造方法によって得られたレーザー加飾されたラミネート成形品又はインサート成形品を示す断面図である。
【図14】本発明にかかるレーザー加飾柄付きシートの製造方法によるレーザー加飾用シートにレーザー加飾している工程を示す断面図である。
【図15】本発明にかかるレーザー加飾柄付きシートの製造方法によって得られたレーザー加飾柄付きシートを示す断面図である。
【図16】本発明にかかるレーザー加飾柄付きシートの製造方法によって得られたレーザー加飾柄付きシートを示す斜視図である。
【図17】本発明にかかるレーザー加飾柄付きシートの製造方法による別のレーザー加飾用シートにレーザー加飾している工程を示す断面図である。
【図18】本発明にかかるレーザー加飾柄付きシートの製造方法によって得られた別のレーザー加飾柄付きシートを示す断面図である。
【図19】従来技術に係るレーザーマーキング用転写箔を示す断面図である。
【図20】従来技術によるレーザーマーキングしている工程を示す断面図である。
【図21】従来技術によって得られたレーザーマーキングされた転写成形品を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係るレーザー加飾用シートについて、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、本実施形態にかかるレーザー加飾用シートの層構成を示す断面図である。図1のレーザー加飾用シートは、基体シート1上に、レーザー照射により変色を起こす添加物を含有する変色層2、レーザー照射により変色を起こさない着色剤を含有する着色層3、接着層4が順次積層されている。
【0027】
前記基体シート1の材質としては、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂、アセテート樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の透明な樹脂を使用する。基体シートの膜厚としては、10μm〜200μmのものを使用することができる。また、基体シート1の積層面に強い密着力を必要とする場合、当該積層面にコロナ処理、プラズマ処理、ケミカルエッチング処理などを行い、密着力を向上させるとよい。
【0028】
前記変色層2の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、レーザー照射により変色を起こす添加物を含有する変色インキを用いるとよい。前記変色層2の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、リップコート法などのコート法などを採用することができる。前記変色層2は、全面的に設ける場合や部分的にことができる。
【0029】
前記レーザー照射による変色とは、レーザー照射により添加物自体が変色する場合と、レーザー照射により添加物がその周りのインキバインダー(樹脂成分)を変色させる場合と、これら両方である場合とがある。前記レーザー照射により変色を起こす添加物としては、まず白色顔料(二酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、硫化亜鉛、リトボン、塩基性炭酸鉛、塩基線硫酸鉛または塩基性珪酸鉛など)、さらに金属酸化物(酸化鉄、酸化クロム、酸化銅など)、チタン酸化合物(チタン酸ニッケルーアンチモン、チタン酸クロムーアンチモン)、マンガン青、マンガン紫、コバルト青、コバルトクロム青、コバルトニッケル灰またはウルトラマリン青、ベルリン青、クロム酸鉛、スルホクロム酸鉛、モリブデン酸化合物(モリブデン酸オレンジ、モリブデン酸赤)、さらに金属硫化物(硫化カドミウム、二硫化砒素、三硫化アンチモン)、またはカドミウムスルホセレン化物、珪酸ジルコニウム、さらに低濃度のカーボンブラックおよびグラファイト、などの無機顔料がある。また、アゾー、アゾメチンー、メチンー、アントラキノンー、インダンスロンー、ピランスロンー、フラバンスロンー、ベンザスロンー、フタロシアニンー、ペリノンー、ペリレンー、ジオキサジンー、チオインジゴー、イソインドリシー、イソインドリノン、キナクリドンー、ピロールピロールーまたはキノフタロン顔料、さらに例えば、アゾー、アゾメチンーもしくはメチン染料の金属錯化合物またアゾ化合物の金属塩、などの有機顔料がある。また、分散染料(例えば、アンスラキノン系の分散染料など)、ならびにアゾ染料の金属錯化合物、特に、モノアゾ染料の1:2ークロムーまたはコバルト錯化合物、さらに蛍光染料(例えば、クマリンー、ナフタルイミドー、ピラゾリンー、アクリジンー、キサンテンー、チオキサンテンー、オキサジンー、チアジンーまたはベンゾチアゾール系の蛍光染料など)、などの重合体溶解性染料がある。
【0030】
なお、上記に列挙した添加物のうち 微粉末にインキ中に分散した場合に未照射において白色または透明になるものが、他の着色顔料と併用する場合でも他の顔料の色を阻害しないため、より好ましい。
【0031】
また、前記レーザー照射により変色を起こす添加物の含有率を、添加物/樹脂= 0.01%〜12%であるのが好ましい。0.01%に満たないと変色の効果が乏しくなり、12%を超えるとレーザーによる着色のみでなく他の層へが飛散する、ツヤが変わる等の影響が出る。
【0032】
前記着色層3の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、レーザー照射により変色を起こさない適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。当該レーザー照射により変色を起こさない着色剤としては、レーザー照射により変色を起こさないものあれば特に限定されないが、例えば、有機顔料・無機顔料などがある。前記着色層3の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、リップコート法などのコート法を採用することもできる。前記着色層3は、表現したい図柄に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設ける場合が普通である。
【0033】
前記接着層4は、被転写物面に上記の各層を接着するものである。前記接着層4としては、被接着物である成形品の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被接着物である成形品の材質がポリアクリル系樹脂の場合はポリアクリル系樹脂を用いるとよい。また、被接着物である成形品の材質がポリフェニレンオキシド共重合体ポリスチレン系共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、被接着物である成形品の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。前記接着層4の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、リップコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。また上記材質よりなる接着性を持つシートをラミネート法などにより貼り合せて前記接着層4とすることも可能である。
【0034】
このようにして、レーザー照射により任意のパターンを成形品に付与できレーザー加飾用シートを得ることができる。なお、レーザー加飾用シートの構成は、上記した態様に限定されるものではない。たとえば、前記変色層2と前記着色層3の積層順を入れ替えてもよい。また、前記変色層2と前記着色層3とを併置してもよい。
【0035】
また、前記着色層3を省略してもよいし(図2参照)、前記接着層4が無くても十分に成形品との一体化が可能な場合には当該接着層4を省略してもよい。
【0036】
また、前記変色層2中にさらにレーザー照射により変色を起こさない着色剤を含有させてもよい。前記変色層2中にさらにレーザー照射により変色を起こさない着色剤を含有させる場合、塗膜特性を損なわないように当該着色剤と前記レーザー照射により変色を起こす添加物を合計した含有率の上限が50%とする。
【0037】
また、金属薄膜層との組み合わせで加飾柄を構成してもよい。当該金属薄膜層は、金属光沢を表現するためのものであり、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、鍍金法などで形成する。この場合、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金又は化合物を使用する。
【0038】
さらに、図3や図4に示すように、前記基体シート1の前記変色層2が設けられた側に、さらに前記基体シート1から剥離可能な剥離層5を全面的に設けて転写箔としてもよい。
【0039】
前記剥離層5は、転写箔を成形品に接着後に前記基体シート1を剥離した際に、前記基体シート1から剥離して被転写物の最外面となる層である。前記剥離層5の材質としては、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。前記剥離層5のJIS K 5600−5−4:1999に準拠する引っかき硬度(鉛筆法)を2H以上とする場合には、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。前記剥離層5の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0040】
また、前記基体シート1の前記剥離層5を形成する面に、微細凹凸模様が形成されていてもよい。この場合、前記基体シート1を剥離した後の前記剥離層5表層部分の任意の箇所にヘアラインや艶消しなどの微細凹凸模様を形成することができる。なお、この微細凹凸模様は、前記剥離層5表層部分にのみ形成されるものであり、レーザー照射によって剥離層自体を除去する方法で形成される凹部の深さとは比較にならない。
【0041】
さらに、前記転写箔においては、前記基体シート1とともに剥離される離型層を全面的に形成してもよい。離型層の材質としては、メラミン樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤およびこれらの複合型離型剤などを用いることができる。離型層の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0042】
次ぎに、このようなレーザー加飾用シート6を用い、インサート成形又はインモールド成形(成形同時転写)及びレーザー照射によりレーザー加飾品を製造する方法を説明する。
【0043】
まず、前記レーザー加飾用シート6を成形用の金型である可動型の表面にクランプ部材によりセットする。可動型7へのセットの仕方の具体例としては、ロール軸に長尺の前記レーザー加飾用シート6を一旦巻き取ってロール状巻物とし、このロール状巻物を成形用の可動型7の上部に可動型7と一体的に移動可能に載置し、ロール状巻物から前記レーザー加飾用シート6を巻き出しながら、退避した可動型7と固定型8との間を通過させ、成形用の可動型7の下部に可動型7と一体的に移動可能に設置したフィルム巻き取り手段のロール軸に前記レーザー加飾用シート6を巻き取るようにすればよい。別の例としては、枚葉の前記レーザー加飾用シート6を用いて、ロボットや人手により可動型7の表面にセットしてもよい。前記レーザー加飾用シート6の可動型の表面へのセットに際しては、前記レーザー加飾用シート6を可動型7の表面に配置した後、可動型7の表面に対する前記レーザー加飾用シート6の位置を位置決めセンサーなどにより決定し、前記レーザー加飾用シート6を成形用の可動型7の表面にクランプ部材によって押さえ付けるとよい。
【0044】
次いで、前記レーザー加飾用シート6を成形用の可動型7の表面にセットした後に、成形用の可動型7に形成された真空吸引孔7aを利用して前記レーザー加飾用シート6を可動型のキャビティ形成面に沿わせるように真空吸引することにより、成形用の可動型の凹部形状、すなわち熱圧を加えて成形品の外形に近似する形状に予備成形する。具体例としては、可動型と固定型との間に挿入した加熱板などのヒーターで、可動型の表面前記レーザー加飾用シート6を加熱して軟化させ、成形用の可動型の凹部と前記レーザー加飾用シート6との間の空間を密閉して真空吸引孔から排気して真空吸引し、成形用の可動型の凹部内面(キャビティ形成面)に前記レーザー加飾用シート6を密着させる方法がある。予備成形を行なう際、あるいはクランプ部材で前記レーザー加飾用シート6を押さえ付けて固定する際に、前記レーザー加飾用シート6の不要部分の打抜き加工をしてもよい。
【0045】
また、予備成形は、上記方法に代えて、前記レーザー加飾用シート6を成形用の可動型7の表面にセットする前に、成形用の可動型7と固定型8とは別の立体加工成形用型を用いて前記レーザー加飾用シート6をあらかじめ所望の立体形状に予備成形し、また所望の形状に打抜き加工したのち、成形用の可動型7の凹部内に、予備成形された前記レーザー加飾用シート6をはめ込むようにしてもよい。所望の立体形状としては、成形用の可動型または固定型のキャビティ形成面に合致する形状などがある。立体形状に加工する方法としては、真空成形法や圧空成形法、熱せられたゴムを押しつける押圧成形法などがある。所望の形状に打抜き加工する方法としては、トムソン打抜き法、金型によるプレス法などがある。打抜き形状としては、所定形状の外周に沿った線や所定形状の孔などがある。なお、立体形状に加工する際に同時に打抜き加工をしてもよい。
【0046】
次いで、前記レーザー加飾用シート6を成形用金型のキャビティ形成面に沿わせた状態で固定型8に対して可動型7を型閉め後、前記レーザー加飾用シート6の各層を積層した側の面に溶融樹脂9が接するようにゲート部8aから金型内に溶融樹脂9を射出(図5参照)し、前記レーザー加飾用シート6と樹脂とが接着し一体化した成形品を得る。
【0047】
その後、樹脂成形品を可動型7から取り出したのち、前記レーザー加飾用シート6がインサート材の場合は、樹脂成形品10に接着した前記レーザー加飾用シート6のうち不要な部分を除去する。また、前記レーザー加飾用シート6が転写箔の場合は、樹脂成形品10を可動型7から取り出したのち、前記基体シート1を剥離する。このようにして、インモールド(成形同時転写)成形品を得ることができる。なお、上記したようにあらかじめ所望の形状に打ち抜き加工していた場合には前記レーザー加飾用シート6の不要な部分を除去する作業は不要である。
【0048】
成形用の金型としての可動型7と固定型8は、上記した実施形態に特に限定されることはなく、溶融樹脂9を射出するゲート部8aを有する固定型8と可動型7から構成され、固定型8と可動型7とが型閉めされることによって、固定型8および可動型7のキャビティ形成面によって囲まれた単数あるいは複数のキャビティが形成されるものを使用すればよい。成形用の可動型7と固定型8とにより形成されるキャビティ内にセットされた前記レーザー加飾用シート6は、キャビティ形成面を覆うことになる。キャビティは樹脂成形品10に孔部を形成するものであってもよい。キャビティを形成する凹部は固定型8あるいは可動型7のいずれかに形成されていてもよい。可動型7または固定型8は、凹部の周囲で前記レーザー加飾用シート6を押さえ付けて固定するクランプ部材を有してもよい。クランプ部材は固定型8あるいは可動型7に設置されてもよい。
【0049】
前記溶融樹脂9としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。さらに、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
【0050】
なお、横型射出成形機の場合には、上記のとおりであるが、縦型射出成形機の場合には、固定型8と可動7型の関係が横型射出成形機の場合と逆になる。また、射出成形機の金型は2枚型の場合だけでなく、3枚型の場合にも同様に適用することができる。
【0051】
前記レーザー照射は、前記レーザー加飾用シート6をインサート成形した場合、当該レーザー加飾用シート6を前記基体シート1が表側となるように樹脂成形品10の表面に接着した後(図11参照)、レーザー光線11を照射(図12参照)して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層2に加飾柄を付与する(図13参照)。また、前記レーザー加飾用シート6をインモールド成形(成形同時転写)した場合には、当該レーザー加飾用シート6を前記基体シート1が表側となるように樹脂成形品10の表面に接着した後、前記基体シート1を剥離する前又は剥離した後(図6、図7参照)に、レーザー光線11を照射(図8参照)して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層2に加飾柄12を付与する(図9、図10参照)。使用するレーザーの種類としては特に限定されないが、例えば、YAGレーザー、炭酸レーザー、アルゴンレーザー、エキシマレーザー、YVO4レーザー等が挙げられる。レーザー照射によって得られる加飾柄12としては、文字や記号、数字、模様(図10参照)などのパターンが可能である。
【0052】
また、金型を用いずにレーザー加飾品を製造してもよい。例えば、前記剥離層5の設けられていない前記レーザー加飾用シート6を、あらかじめ成形された樹脂成形品10の表面にラミネートして接着した後、レーザー光線を照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層2に加飾柄12を付与する、また、前記剥離層5の設けられている前記レーザー加飾用シート6を、あらかじめ成形された樹脂成形品10の表面にラミネートして接着した後、前記基体シート1を剥離する前又は剥離した後に、レーザー光線を照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層2に加飾柄12を付与する。なお、これらの金型を用いない製造方法においては、樹脂成形品10に限られず、樹脂成形品10の代わりに、例えば、金属成形品やセラミックス成形品を用いることもできる。
【0053】
また、前記レーザー加飾用シート6を成形品に接着する前に、予め前記レーザー加飾用シート6にレーザー光線11を照射(図14、図17参照)して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層2に加飾柄12を付与してレーザー加飾柄付きシートとしておいてもよい(図15、図16、図18参照)。なお、この場合にはレーザー光線11の照射は、前記レーザー加飾用シート6の前記基体シート1側から行ってもよいし、反対側から行ってもよい。
【0054】
[実施例1] 650mm幅、厚み38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを基体シートとし、その片面にかつ全面的にロールコート法で、厚み0.02μmのシリコーン層を離型層として設けて離型性を付与した。離型層上に、ウレタンアクリレート樹脂を主成分とするハードコートインキを用い全面的にグラビア印刷することにより厚み1μmで引っかき硬度3Hの剥離層を設けた。剥離層上にアクリル樹脂およびレーザー照射により変色を起こすCuO・XMoOを主成分とするインキ(添加物/樹脂=0.3%)を用いグラビア印刷することにより厚み1μmの変色層を全面的に設け、変色層上にビニル・アクリル共重合樹脂およびパール顔料を主成分とする真珠光沢色インキを用い着色パターンをグラビア印刷することにより各着色層を設け、全柄層の合計厚みを5μmとした。これらの層の上にアクリル系樹脂を主成分とするインキを用い全面的にグラビア印刷することにより厚み2μmの接着層を設け、レーザー加飾用シートを得た。
【0055】
前記レーザー加飾用シートを成形金型内に挟み込み、キャビテイ内に溶融状態のポリカーボネート/ABS樹脂を射出充満させ、冷却して樹脂成形品を得るのと同時にその面に前記レーザー加飾用シートを接着させた後、前記基体シートを剥離して、樹脂成形品の表面に剥離層、変色層、着色層及び接着層からなる転写層を転移した。
【0056】
その後、転写層表面、すなわち剥離面にアルゴンレーザーを照射し、当該照射部分の前記添加物を黒く変色を起こさせることにより、前記変色層に文様の加飾柄を付与されたレーザー加飾品を得た。
【0057】
[実施例2]
レーザー照射を、前記レーザー加飾用シートを成形金型内に挟み込む前に変更したこと以外は、実施例1と同様にした。
【0058】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、自動車内装用部品、家電製品装飾用部品、表示パネル、操作パネル、アミューズメント機器用操作部品および筐体、通信機器用操作部品および筐体などの成形品表面への装飾用途に用いることができ、産業上有用なものである。
【符号の説明】
【0060】
1 基体シート
2 変色層
2a 変色部
3 着色層
4 接着層
5 剥離層
6 レーザー加飾用シート
7 可動型
7a 真空吸引孔
8 固定型
8a ゲート部
9 溶融樹脂
10 樹脂成形品
11 レーザー光線
12 加飾柄
13 レーザー加飾柄付きシート
18 レーザーマーキング痕
21 基体シート
22 剥離層
23 抜きパターン部
24 レーザーマーキング予定部
25 隠蔽層
26 単一色層
27 接着層
28 レーザー光線
29 プラスチック成形品
30 レーザー装置
70 転写層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体シート上に、少なくともレーザー照射により変色を起こす添加物を含有する変色層が設けられたことを特徴とするレーザー加飾用シート。
【請求項2】
前記レーザー照射により変色を起こす添加物がインキ中に分散した場合に未照射において白色または透明になるものであることを特徴とする、請求項1記載のレーザー加飾用シート。
【請求項3】
前記レーザー照射により変色を起こす添加物の含有率が添加物/樹脂=0.01%〜12%であることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載のレーザー加飾用シート。
【請求項4】
前記基体シートの前記変色層が設けられた側に、さらにレーザー照射により変色を起こさない着色剤を含有する着色層が設けられたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のレーザー加飾用シート。
【請求項5】
前記基体シートの前記変色層が設けられた側に、さらに前記基体シートから剥離可能な剥離層が全面的に設けられたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のレーザー加飾用シート。
【請求項6】
前記剥離層のJIS K 5600−5−4:1999に準拠する引っかき硬度(鉛筆法)が、2H以上であることを特徴とする、請求項5記載のレーザー加飾用シート。
【請求項7】
前記基体シートの前記剥離層を形成する面に、微細凹凸模様が形成されていることを特徴とする、請求項5又は請求項6記載のレーザー加飾用シートを提供する。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のレーザー加飾用シートにレーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与することを特徴とする、レーザー加飾柄付きシートの製造方法。
【請求項9】
請求項1〜4のいずれかに記載のレーザー加飾用シートを前記基体シートが表側となるように成形品の表面に接着した後、レーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与することを特徴とする、レーザー加飾品の製造方法。
【請求項10】
請求項5〜7のいずれかに記載のレーザー加飾用シートを前記基体シートが表側となるように成形品の表面に接着した後、前記基体シートを剥離する前又は剥離した後に、レーザーを照射して当該照射部分の前記添加物に変色を起こさせることにより、前記変色層に加飾柄を付与することを特徴とする、レーザー加飾品の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2010−214666(P2010−214666A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−62018(P2009−62018)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000231361)日本写真印刷株式会社 (477)
【Fターム(参考)】