ロック装置
【課題】利用者がICカードを使用した際の良好なレスポンスを確保すると共に消費電力を削減する。
【解決手段】パッシブ型非接触ICカード2に電力を与えると共にICカード2のカード情報を搬送するキャリアとなるカード通信信号を発信し、カード通信信号を受信したICカード2から送信されたカード情報を受信し、このカード情報を用いてICカード2の正否判断を行い、ICカード2が正しいICカードである場合には電気錠31を施錠動作または解錠動作させるロック装置1において、ICカード2の使用が開始されてからICカード2の使用終了日時(例えばチェックアウト日時)が到来するまでの間はカード通信信号の発信間隔を比較的短く設定し、ICカード2の使用終了日時が到来した後はカード通信信号の発信間隔を比較的長く設定する。ICカード2の使用終了日時の到来を判断して、カード通信信号の発信間隔を自動的に変更する。
【解決手段】パッシブ型非接触ICカード2に電力を与えると共にICカード2のカード情報を搬送するキャリアとなるカード通信信号を発信し、カード通信信号を受信したICカード2から送信されたカード情報を受信し、このカード情報を用いてICカード2の正否判断を行い、ICカード2が正しいICカードである場合には電気錠31を施錠動作または解錠動作させるロック装置1において、ICカード2の使用が開始されてからICカード2の使用終了日時(例えばチェックアウト日時)が到来するまでの間はカード通信信号の発信間隔を比較的短く設定し、ICカード2の使用終了日時が到来した後はカード通信信号の発信間隔を比較的長く設定する。ICカード2の使用終了日時の到来を判断して、カード通信信号の発信間隔を自動的に変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばICカード、RFID(Radio Frequency Identification)カード等を用いて電気錠を制御するロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ICカード、RFIDカード等を用いて電気錠を制御するロック装置は、例えばホテル等の施設において利用されている。
【0003】
また、下記の特許文献1には、建物に設けられた扉を解錠するためのカードキーシステムであって、ユーザを識別するための識別情報が記載されたカードキーと、前記建物に設けられ、前記カードキーが所定通信範囲内に入ると非接触式の通信により前記カードキーから識別情報を取り出してユーザを識別する読取装置と、前記建物に設けられ、前記読取装置でユーザを識別できた場合にのみ扉の施錠解錠を切り換える施錠装置とを備えたカードキーシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−68483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
カードリーダによりICカードから識別情報を読み取り、この読み取った識別情報を用いて当該ICカードが正しいICカードであるか否かを判断し、当該ICカードが正しいICカードである場合に電気錠を施錠動作または解錠動作させるロック装置において、カードリーダは、ICカードと通信を行うのに必要な通信信号を周期的に発信している。この通信信号は、例えばICカードがパッシブ型非接触ICカード(パッシブ型非接触RFID)である場合には、ICカードにおいて電磁誘導による電力の生成を可能にすると共にICカードからカードリーダへ識別情報を搬送するキャリアとして機能する信号である。
【0006】
カードリーダは上記通信信号を一定の間隔、例えば0.5秒間隔で常時発信している。これにより、ICカードがカードリーダに接近または接触した場合には、概ね0.5秒以内にICカードからカードリーダへ識別情報が送信され、続いて、この識別情報を用いたICカードの正否判断が直ちに行われ、判断の結果に応じて電気錠の施錠動作または解錠動作が即座に行われる。このように、上記通信信号の発信間隔を例えば0.5秒間隔に設定することにより、ロック装置のレスポンスを良くすることができ、利用者にとっての操作性を向上させることができる。
【0007】
しかしながら、上記通信信号を例えば0.5秒といった短い間隔で常時発信しているため、ロック装置の消費電力が大きく、ロック装置が電池駆動である場合には、電池の寿命が短くなるという問題がある。一方、上記通信信号の発信間隔を長くすれば、ロック装置の消費電力を削減することができるが、この場合、ロック装置のレスポンスが悪くなり、利用者にとっての操作性が低下してしまう。
【0008】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、利用者がICカード等の携帯型鍵機能装置を使用した際の良好なレスポンスを確保すると共に消費電力を削減することができるロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1のロック装置は、電気錠の動作を制御するロック装置であって、鍵として機能する携帯可能な装置である携帯型鍵機能装置に対し、通信信号を発信する通信信号発信手段と、前記通信信号の発信間隔を設定する発信間隔設定手段と、前記通信信号発信手段により発信された通信信号を受信した携帯型鍵機能装置から送信される第1の識別情報を受信する識別情報受信手段と、前記第1の識別情報と同一のまたは対応関係にある第2の識別情報を記憶する記憶手段と、前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一であるかまたは対応関係にあるか否かを判断するカード判断手段と、前記カード判断手段による判断の結果、前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一でありまたは対応関係にあるときには前記電気錠を解錠動作させる電気錠制御手段と、前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時を示す使用終了日時情報を取得する日時情報取得手段とを備え、前記発信間隔設定手段は、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を長くすることを特徴とする。
【0010】
本発明の第1のロック装置によれば、例えばICカード等の携帯型鍵機能装置の使用期間中は、通信信号の発信間隔を比較的短くすることにより、当該携帯型鍵機能装置からの第1の識別情報の受信、第1の識別情報を用いた当該携帯型鍵機能装置の正否判断、および当該携帯型鍵機能装置の正否判断に基づく電気錠の解錠動作を迅速に行うことができ、これにより、ロック装置のレスポンスを良くすることができる。一方、携帯型鍵機能装置の使用期間が終了した後は、通信信号の発信間隔を比較的長くすることにより、ロック装置の消費電力を削減することができる。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第2のロック装置は、上述した本発明の第1のロック装置において、前記携帯型鍵機能装置の第1の識別情報には当該携帯型鍵機能装置の前記使用終了日時情報が含まれ、前記日時情報取得手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された第1の識別情報から当該携帯型鍵機能装置の使用終了日時情報を取得することを特徴とする。
【0012】
本発明の第2のロック装置によれば、携帯型鍵機能装置から第1の識別情報を受信する際に、当該携帯型鍵機能装置の使用終了日時情報を取得することができるので、使用終了日時情報の取得、および使用終了日時に基づく通信信号の発信間隔の変更を容易に実現することができる。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の第3のロック装置は、上述した本発明の第1または第2のロック装置において、前記発信間隔設定手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された前記第1の識別情報が前記識別情報受信手段により初めて受信されたとき、前記通信信号の発信間隔を第1の発信間隔に設定し、その後、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を前記第1の発信間隔よりも長い間隔である第2の発信間隔に設定することを特徴とする。
【0014】
本発明の第3のロック装置によれば、携帯型鍵機能装置の使用期間中において通信信号の発信間隔を短くすることで、ロック装置のレスポンスを良くすることができ、その一方で、携帯型鍵機能装置の使用期間が過ぎた後は、通信信号の発信間隔を長くすることで、ロック装置の消費電力を削減することができる。また、携帯型鍵機能装置の使用期間の始点と終点を明確かつ容易に認識することができる。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第4のロック装置は、上述した本発明の第1ないし第3のいずれかのロック装置において、前記携帯型鍵機能装置はパッシブ型非接触ICカードであることを特徴とする。
【0016】
本発明の第4のロック装置によれば、ICカードの使用期間が終了した後は、キャリア(搬送波)として機能する通信信号の発信間隔を長くすることにより、ロック装置の消費電力を削減することができる。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の第5のロック装置は、上述した本発明の第1ないし第4のいずれかのロック装置において、外殻を形成する筐体と、前記筐体内に収容された電池とを備え、前記電池から供給される電力により動作することを特徴とする。
【0018】
本発明の第5のロック装置によれば、携帯型鍵機能装置の使用期間が過ぎた後は、通信信号の発信間隔を長くすることで、ロック装置の電池の寿命を延ばすことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、利用者がICカード等の携帯型鍵機能装置を使用した際の良好なレスポンスを確保することができ、かつ消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態によるロック装置をICカードおよび電気錠と共に示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態によるロック装置が行う処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態によるロック装置を示している。図1において、本発明の実施形態によるロック装置1は、ICカード2から送信されたカード情報を受信し、この受信したカード情報を用いてICカード2が正しいICカードであるか否かを判断し、ICカード2が正しいICカードである場合には、電気錠31を施錠動作または解錠動作させる装置である。本実施形態において、ロック装置1はホテルの部屋のセキュリティ管理に適用されている。ロック装置1は、例えばホテルの部屋の扉に取り付けられ、当該扉に取り付けられた電気錠31を制御し、当該扉の施錠、解錠を行う。
【0022】
ICカード2は、それをロック装置1に対して使用して電気錠31を動作させる点で、鍵として機能する。また、ICカード2は、利用者が例えば衣服のポケットに入れ、または小さな鞄に収容して手軽に携帯することができる。このような点から、ICカード2は携帯型鍵機能装置の一形態である。具体的には、ICカード2はパッシブ型非接触ICカードである。ICカード2は、ロック装置1から発信されるカード通信信号により電磁誘導を生じさせて電力を得て、この電力によりカード情報をロック装置1に送信する。ICカード2とロック装置1との間の通信には、パッシブ型非接触RFIDの通信方式を適用することができる。カード通信信号には、ICカード2に電力を与えるための信号と、カード情報をICカード2からロック装置1に搬送するためのキャリアとなる信号とが含まれている。ICカード2がロック装置1に接近し、ICカード2とロック装置1のアンテナ12との間の距離が例えば12mm以下となったときに、ICカード2はカード通信信号を受信して電力を得てカード情報の送信を行うことが可能になる。
【0023】
ICカード2は、記憶素子3、演算処理回路4およびアンテナ5を備えている。記憶素子3は不揮発性の書換可能な半導体記憶素子である。記憶素子3にはカード情報が記憶されている。カード情報には、ホテルコード、部屋番号、チェックイン日時情報、チェックアウト日時情報等が含まれている。ホテルコードはロック装置1が用いられているホテルを識別するためのコードである。部屋番号はロック装置1が取り付けられた部屋の番号である。チェックイン日時情報は、当該ICカード2の利用者がホテルにチェックインした日時(年月日時分秒)を示す情報である。チェックアウト日時情報は、当該ICカード2の利用者がホテルをチェックアウトする日時(年月日時分秒)を示す情報である。
【0024】
ICカード2は、例えば利用者(宿泊客)がホテルにチェックインしたときに、カード発行機等により発行され、利用者に手渡される。ICカード2の発行時に、上述したカード情報がカード発行機によりICカード2の記憶素子3に記憶される。ICカード2を手渡された利用者は、チェックアウトするまでの間、当該ICカード2をロック装置1に対して使用し(具体的には当該ICカード2をロック装置1にかざし)、当該ロック装置1により電気錠31を動作させ、利用が許可された部屋の扉の施錠、解錠を行うことができる。
【0025】
ロック装置1は、ICカード2から送信されたカード情報を受信し、この受信したカード情報を用いてICカード2が正しいICカードであるか否かを判断するカードリーダ部11と、ICカード2が正しいICカードである場合に電気錠31を施錠動作または解錠動作させる回路である電気錠制御部21と、ロック装置1および電気錠31に電力を供給する電池22とを備えている。ロック装置1は、その外殻を形成する筐体23を備え、カードリーダ部11、電気錠制御部21および電池22は筐体23内に収容されている。
【0026】
カードリーダ部11は、アンテナ12、通信制御部13、発信間隔設定部14、日時情報取得部15、記憶部16、カード登録部17およびカード判断部18を備えている。
【0027】
通信制御部13は、ICカード2と無線通信を行うための通信制御回路であり、アンテナ12を介してカード通信信号を発信すると共に、ICカード2から送信されたカード情報をアンテナ12を介して受信する。発信間隔設定部14は、カード通信信号の発信間隔を設定し、また、ICカード2から送信されたカード情報に含まれるチェックアウト日時情報に基づいてカード通信信号の発信間隔を変更する。日時情報取得部15は、記憶部16に記憶された登録情報からチェックアウト日時情報を抽出する。
【0028】
記憶部16は情報を書換可能に記憶することができる記憶手段であり、例えばロック装置1に内蔵されたメモリにより実現される。記憶部16には登録情報が記憶されている。登録情報には、ホテルコード、部屋番号、チェックイン日時情報、チェックアウト日時情報等が含まれている。なお、登録情報は、現在登録されているICカード2のカード情報と同一である。
【0029】
カード登録部17はICカード2を登録する処理を行う。すなわち、カード登録部17は、ICカード2がロック装置1に対して初めて使用されたときに、当該ICカード2からロック装置1に送信されたカード情報を、所定の登録条件を満足した場合に限り、登録情報として記憶部16に記憶する。カード判断部18は、登録後のICカード2がロック装置1に対して使用されたときに、当該ICカード2からロック装置1に送信されたカード情報と記憶部16に記憶された登録情報とを比較し、当該ICカード2の正否判断を行う。
【0030】
通信制御部13の一部、発信間隔設定部14、日時情報取得部15、カード登録部17およびカード判断部18は、ロック装置1に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ロック装置1に内蔵されたメモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、通信制御部13が通信信号発信手段および識別情報受信手段の具体例である。また、発信間隔設定部14が発信間隔設定手段の具体例であり、日時情報取得部15が日時情報取得手段の具体例であり、記憶部16が記憶手段の具体例である。また、カード判断部がカード判断手段の具体例であり、電気錠制御部21が電気錠制御手段の具体例である。また、カード情報が第1の識別情報の具体例であり、登録情報が第2の識別情報の具体例であり、チェックアウト日時情報が使用終了日時情報の具体例である。
【0031】
図2はロック装置1により行われる処理を示している。図2に示すように、ロック装置1は、当該ロック装置1が稼働を開始した当初は、カード通信信号の発信間隔を初期発信間隔に設定し、ICカード2が当該ロック装置1に登録されてから、当該ICカード2のカード情報に含まれるチェックアウト日時情報が示すチェックアウト日時が到来するまでの期間中は、カード通信信号の発信間隔を利用期間中発信間隔(第1の発信間隔)に設定し、当該チェックアウト日時が到来した後は、カード通信信号の発信間隔を利用期間外発信間隔(第2の発信間隔)に変更する処理を行う。初期発信間隔は例えば2秒であり、利用期間中発信間隔は例えば0.5秒であり、利用期間外発信間隔は利用期間中発信間隔よりも長く、例えば2秒である。これにより、ホテルの利用者がホテルにチェックインをし、ICカード2を受け取り、当該ICカード2を、利用が許可された部屋の扉に取り付けられたロック装置1に対して初めて使用してから、当該利用者についてのチェックアウト日時が到来するまでの間、カード通信信号の発信間隔が他の期間と比較して短くなる。すなわち、利用者が部屋を利用している期間中、カード通信信号の発信間隔が他の期間と比較して短くなる。これより、このようなロック装置1による処理について具体的に説明する。
【0032】
図2に示すロック装置1による処理には、未登録のICカード2をロック装置1に登録する処理と、登録されたICカード2が使用されたときにICカード2の正否を判断して電気錠31を制御する処理が含まれている。
【0033】
まず、未登録のICカード2をロック装置1に登録する処理について説明する。図2において、ロック装置1が稼働を開始したとき、カードリーダ部11の発信間隔設定部14がカード通信信号の発信間隔を初期発信間隔に設定する(ステップS1)。続いて、カードリーダ部11の発信間隔設定部14が、チェックアウト日時が到来したか否かを判断するが(ステップS2)、この判断はICカード2が登録された後に意味をなす判断であるので、ICカード2が登録される前の段階では「NO」と判断され、この結果、処理は直ちにステップS4へ移行する。
【0034】
続いて、カードリーダ部11の通信制御部13が、現時点において設定されている発信間隔でカード通信信号を発信し(ステップS4)、カード通信信号を1回発信するたびにICカード2のカード情報を受信したか否かを判断する(ステップS5)。そして、通信制御部13は、ICカード2のカード情報を受信するまで、カード通信信号の1回の発信と、ICカード2のカード情報を受信したか否かの判断とを含む一組の処理を、現時点において設定されている発信間隔で繰り返し行う。現時点では、カード通信信号の発信間隔が初期発信間隔に設定されているので、通信制御部13は上記一組の処理を初期発信間隔で繰り返す。
【0035】
この間、ICカード2がロック装置1に接近すると、ICカード2がカード通信信号を受信して電力を得て、カード情報をロック装置1に送信する。ロック装置1において、通信制御部13がこのカード情報を受信すると(ステップS5:YES)、カードリーダ部11のカード判断部18が、ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とを比較し、両者が一致するか否かを判断し、この判断結果に基づいて当該ICカード2が正しいICカードであるか否かを判断する(ステップS6)。
【0036】
当該ICカード2が未登録である場合には、カード判断部18は、ステップS6で「NO」と判断する。続いて、カード登録部17が、当該ICカード2を登録すべきか否かを判断する(ステップS7)。例えばカードリーダ部11の記憶部16には、当該ロック装置1が設けられたホテルのホテルコードおよび部屋番号が予め記憶されており、当該ICカード2から送信されたカード情報に含まれるホテルコードおよび部屋番号が、記憶部16に予め記憶されたホテルコードおよび部屋番号と一致した場合には、カード登録部17は、当該ICカード2を登録すべきと判断する(ステップS7:YES)。この場合、カード登録部17は当該カード情報を登録情報として記憶部16に記憶する(ステップS8)。なお、この時点で記憶部16に過去の登録情報が記憶されていた場合には、当該過去の登録情報は消去される。
【0037】
ICカード2の登録が行われたとき、発信間隔設定部14は、カード通信信号の発信間隔を利用期間中発信間隔に変更する(ステップS9)。その後、処理はステップS2に戻る。
【0038】
一方、ステップS7で、当該ICカード2から送信されたカード情報に含まれるホテルコードおよび部屋番号と、記憶部16に予め記憶されたホテルコードおよび部屋番号とが一致しない場合には、カード登録部17は当該ICカード2を登録すべきでないと判断する(ステップS7:NO)。この場合、処理はステップS2に戻る。また、この場合、カード通信信号の発信間隔は変更されない。
【0039】
次に、登録されたICカード2が使用されたときのロック装置1の動作について説明する。上述したように、ICカード2が登録されると、ステップS9でカード通信信号の発信間隔が利用期間中発信間隔に変更された後、処理がステップS2に戻る。
【0040】
続いて、発信間隔設定部14は、チェックアウト日時が到来したか否かを判断する(ステップS2)。上述したように、カード情報にはチェックアウト日時情報が含まれている。そして、登録情報は現在登録されているICカード2のカード情報と同一であるから、登録情報には、現在登録されているICカード2のカード情報に含まれているチェックアウト日時情報と同一のチェックアウト日時情報が含まれている。カードリーダ部11の日時情報取得部15は、ステップS2において、登録情報に含まれるチェックアウト日時情報を記憶部16から読み出す。続いて、発信間隔設定部14は、ロック装置1に内蔵されている時計を用いて現在日時を認識し、日時情報取得部15により記憶部16から読み出されたチェックアウト日時情報が示すチェックアウト日時と現在日時とを比較し、当該チェックアウト日時が到来したか否かを判断する。
【0041】
当該チェックアウト日時が到来していない場合には(ステップS2:NO)、通信制御部13は、現時点において設定されている発信間隔でカード通信信号を発信し(ステップS4)、カード通信信号を1回発信するたびにICカード2のカード情報を受信したか否かを判断する(ステップS5)。そして、通信制御部13は、ICカード2のカード情報を受信するまで、カード通信信号の1回の発信と、ICカード2のカード情報を受信したか否かの判断とを含む一組の処理を、現時点で設定されている発信間隔で繰り返し行う。現時点では、カード通信信号の発信間隔が利用期間中発信間隔に設定されているので、通信制御部13は上記一組の処理を利用期間中発信間隔で繰り返す。
【0042】
この間、ICカード2がロック装置1に接近し、ICカード2がカード情報を送信し、ロック装置1において、通信制御部13がこのカード情報を受信すると(ステップS5:YES)、カード判断部18が、ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とを比較し、両者が一致するか否かを判断し、この判断結果に基づいて当該ICカード2が正しいICカードであるか否かを判断する(ステップS6)。
【0043】
当該ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とが一致した場合、当該ICカード2は、現在登録されているICカードである。この場合、カード判断部18は、当該ICカードが正しいICカードであると判断する(ステップS6:YES)。そして、この場合には、電気錠制御部21が電気錠31に制御信号を出力し、電気錠31を施錠動作または解錠動作させる。電気錠31が施錠動作をした場合には、部屋の扉が施錠され、電気錠31が解錠動作をした場合には、部屋の扉が解錠される。
【0044】
一方、当該ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とが一致しない場合には、当該ICカード2は現在登録されていないICカード、すなわち未登録のICカードであるから、カード判断部18は、当該ICカードが正しいICカードでないと判断する。この場合には、上述したように、当該ICカード2が上述した所定の登録条件(ホテルコードおよび部屋番号の一致)を満足した場合には、当該ICカード2はカード登録部17により登録される。そして、カード通信信号の発信間隔が利用期間中発信間隔に維持されたまま、処理がステップS2に戻る。一方、当該ICカード2が上述した所定の登録条件を満足しない場合には、当該ICカード2は登録されず、カード通信信号の発信間隔が変更されないまま、処理は直ちにステップS2に戻る。
【0045】
他方、ステップS2で、当該チェックアウト日時が到来したか否かを判断した結果、当該チェックアウト日時が到来した場合には(ステップS2:YES)、発信間隔設定部14は、カード通信信号の発信間隔を利用期間外発信間隔に変更する(ステップS3)。その後、処理はステップS4に移行する。これにより、カード通信信号の1回の発信と、ICカード2のカード情報を受信したか否かの判断とを含む一組の処理が利用期間外発信間隔で繰り返されるようになる。
【0046】
以上説明した通り、本発明の実施形態によるロック装置1によれば、利用者が部屋を利用している期間中はカード通信信号の発信間隔を短くし、ロック装置1のレスポンスを良くすることができ、その一方で、利用者が部屋を利用していない期間中はカード通信信号の発信間隔を長くし、ロック装置1の消費電力を削減し、ロック装置1の電池22の寿命を長くすることができる。
【0047】
なお、上述した実施形態では、利用期間中発信間隔を例えば0.5秒としたが、ロック装置1の良好なレスポンスを実現し得る範囲で利用期間中発信間隔を0.5秒未満としてもよいし、0.5秒より長くしてもよい。また、上述した実施形態では、利用期間外発信間隔を例えば2秒としたが、ロック装置1の消費電力の削減(電池の長寿命化)を実現し得る範囲で利用期間外発信間隔を2秒未満としてもよいし、2秒よりも長くしてもよい。もっとも、利用期間外発信間隔が利用期間中発信間隔よりも長くなるようにする。初期発信間隔については、利用期間外発信間隔と同じの観点で定めることができる。
【0048】
また、上述した実施形態では、ロック装置1をホテルに適用する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。本発明のロック装置はホテル以外の種々の管理対象に適用することができる。上述したようにロック装置1をホテルに適用した場合には、チェックアウト日時をICカード2の使用終了日時とすることが適切であるが、ロック装置1を他の管理対象に適用した場合には、例えば当該管理対象の利用終了日時をICカード2の使用終了日時とすることができる。
【0049】
また、上述した実施形態では、非接触型のICカード2を用いる場合を例にあげたが、本発明はこれに限らず、接触型のICカードを用いる場合にも適用することができる。また、ICカード2と同様に、鍵として機能し、かつ手軽に携帯することができる携帯型鍵機能装置として、携帯電話機やスマートホン等も考えられる。本発明のロック装置において、ICカード2に代えて携帯電話機やスマートホン等を用いる構成としてもよい。
【0050】
また、上述した実施形態では、カード情報と登録情報との一致をもってICカード2が正しいICカードであると判断する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らず、ICカード2から受け取る情報と、ロック装置1の記憶部16に記憶された情報とが予め定められた対応関係にある場合に、当該ICカードが正しいICカードであると判断してもよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、チェックアウト日時情報を、ICカード2から受信したカード情報(登録情報)中から取得する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。チェックアウト日時情報を他の経路から取得してもよい。例えば、利用者がホテルのフロントでチェックインするときに、フロント・スタッフが、フロントに設置された管理用のパーソナルコンピュータにチェックアウト日時情報を入力し、当該管理用のコンピュータからロック装置1にチェックアウト日時情報を無線通信する構成としてもよい。
【0052】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うロック装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1 ロック装置
2 ICカード(携帯型鍵機能装置)
11 カードリーダ部
12 アンテナ
13 通信制御部(通信信号発信手段、識別情報受信手段)
14 発信間隔設定部(発信間隔設定手段)
15 日時情報取得部(日時情報取得手段)
16 記憶部(記憶手段)
17 カード登録部
18 カード判断部(カード判断手段)
21 電気錠制御部(電気錠制御手段)
22 電池
23 筐体
31 電気錠
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばICカード、RFID(Radio Frequency Identification)カード等を用いて電気錠を制御するロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ICカード、RFIDカード等を用いて電気錠を制御するロック装置は、例えばホテル等の施設において利用されている。
【0003】
また、下記の特許文献1には、建物に設けられた扉を解錠するためのカードキーシステムであって、ユーザを識別するための識別情報が記載されたカードキーと、前記建物に設けられ、前記カードキーが所定通信範囲内に入ると非接触式の通信により前記カードキーから識別情報を取り出してユーザを識別する読取装置と、前記建物に設けられ、前記読取装置でユーザを識別できた場合にのみ扉の施錠解錠を切り換える施錠装置とを備えたカードキーシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−68483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
カードリーダによりICカードから識別情報を読み取り、この読み取った識別情報を用いて当該ICカードが正しいICカードであるか否かを判断し、当該ICカードが正しいICカードである場合に電気錠を施錠動作または解錠動作させるロック装置において、カードリーダは、ICカードと通信を行うのに必要な通信信号を周期的に発信している。この通信信号は、例えばICカードがパッシブ型非接触ICカード(パッシブ型非接触RFID)である場合には、ICカードにおいて電磁誘導による電力の生成を可能にすると共にICカードからカードリーダへ識別情報を搬送するキャリアとして機能する信号である。
【0006】
カードリーダは上記通信信号を一定の間隔、例えば0.5秒間隔で常時発信している。これにより、ICカードがカードリーダに接近または接触した場合には、概ね0.5秒以内にICカードからカードリーダへ識別情報が送信され、続いて、この識別情報を用いたICカードの正否判断が直ちに行われ、判断の結果に応じて電気錠の施錠動作または解錠動作が即座に行われる。このように、上記通信信号の発信間隔を例えば0.5秒間隔に設定することにより、ロック装置のレスポンスを良くすることができ、利用者にとっての操作性を向上させることができる。
【0007】
しかしながら、上記通信信号を例えば0.5秒といった短い間隔で常時発信しているため、ロック装置の消費電力が大きく、ロック装置が電池駆動である場合には、電池の寿命が短くなるという問題がある。一方、上記通信信号の発信間隔を長くすれば、ロック装置の消費電力を削減することができるが、この場合、ロック装置のレスポンスが悪くなり、利用者にとっての操作性が低下してしまう。
【0008】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、利用者がICカード等の携帯型鍵機能装置を使用した際の良好なレスポンスを確保すると共に消費電力を削減することができるロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1のロック装置は、電気錠の動作を制御するロック装置であって、鍵として機能する携帯可能な装置である携帯型鍵機能装置に対し、通信信号を発信する通信信号発信手段と、前記通信信号の発信間隔を設定する発信間隔設定手段と、前記通信信号発信手段により発信された通信信号を受信した携帯型鍵機能装置から送信される第1の識別情報を受信する識別情報受信手段と、前記第1の識別情報と同一のまたは対応関係にある第2の識別情報を記憶する記憶手段と、前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一であるかまたは対応関係にあるか否かを判断するカード判断手段と、前記カード判断手段による判断の結果、前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一でありまたは対応関係にあるときには前記電気錠を解錠動作させる電気錠制御手段と、前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時を示す使用終了日時情報を取得する日時情報取得手段とを備え、前記発信間隔設定手段は、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を長くすることを特徴とする。
【0010】
本発明の第1のロック装置によれば、例えばICカード等の携帯型鍵機能装置の使用期間中は、通信信号の発信間隔を比較的短くすることにより、当該携帯型鍵機能装置からの第1の識別情報の受信、第1の識別情報を用いた当該携帯型鍵機能装置の正否判断、および当該携帯型鍵機能装置の正否判断に基づく電気錠の解錠動作を迅速に行うことができ、これにより、ロック装置のレスポンスを良くすることができる。一方、携帯型鍵機能装置の使用期間が終了した後は、通信信号の発信間隔を比較的長くすることにより、ロック装置の消費電力を削減することができる。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第2のロック装置は、上述した本発明の第1のロック装置において、前記携帯型鍵機能装置の第1の識別情報には当該携帯型鍵機能装置の前記使用終了日時情報が含まれ、前記日時情報取得手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された第1の識別情報から当該携帯型鍵機能装置の使用終了日時情報を取得することを特徴とする。
【0012】
本発明の第2のロック装置によれば、携帯型鍵機能装置から第1の識別情報を受信する際に、当該携帯型鍵機能装置の使用終了日時情報を取得することができるので、使用終了日時情報の取得、および使用終了日時に基づく通信信号の発信間隔の変更を容易に実現することができる。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の第3のロック装置は、上述した本発明の第1または第2のロック装置において、前記発信間隔設定手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された前記第1の識別情報が前記識別情報受信手段により初めて受信されたとき、前記通信信号の発信間隔を第1の発信間隔に設定し、その後、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を前記第1の発信間隔よりも長い間隔である第2の発信間隔に設定することを特徴とする。
【0014】
本発明の第3のロック装置によれば、携帯型鍵機能装置の使用期間中において通信信号の発信間隔を短くすることで、ロック装置のレスポンスを良くすることができ、その一方で、携帯型鍵機能装置の使用期間が過ぎた後は、通信信号の発信間隔を長くすることで、ロック装置の消費電力を削減することができる。また、携帯型鍵機能装置の使用期間の始点と終点を明確かつ容易に認識することができる。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第4のロック装置は、上述した本発明の第1ないし第3のいずれかのロック装置において、前記携帯型鍵機能装置はパッシブ型非接触ICカードであることを特徴とする。
【0016】
本発明の第4のロック装置によれば、ICカードの使用期間が終了した後は、キャリア(搬送波)として機能する通信信号の発信間隔を長くすることにより、ロック装置の消費電力を削減することができる。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の第5のロック装置は、上述した本発明の第1ないし第4のいずれかのロック装置において、外殻を形成する筐体と、前記筐体内に収容された電池とを備え、前記電池から供給される電力により動作することを特徴とする。
【0018】
本発明の第5のロック装置によれば、携帯型鍵機能装置の使用期間が過ぎた後は、通信信号の発信間隔を長くすることで、ロック装置の電池の寿命を延ばすことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、利用者がICカード等の携帯型鍵機能装置を使用した際の良好なレスポンスを確保することができ、かつ消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態によるロック装置をICカードおよび電気錠と共に示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態によるロック装置が行う処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態によるロック装置を示している。図1において、本発明の実施形態によるロック装置1は、ICカード2から送信されたカード情報を受信し、この受信したカード情報を用いてICカード2が正しいICカードであるか否かを判断し、ICカード2が正しいICカードである場合には、電気錠31を施錠動作または解錠動作させる装置である。本実施形態において、ロック装置1はホテルの部屋のセキュリティ管理に適用されている。ロック装置1は、例えばホテルの部屋の扉に取り付けられ、当該扉に取り付けられた電気錠31を制御し、当該扉の施錠、解錠を行う。
【0022】
ICカード2は、それをロック装置1に対して使用して電気錠31を動作させる点で、鍵として機能する。また、ICカード2は、利用者が例えば衣服のポケットに入れ、または小さな鞄に収容して手軽に携帯することができる。このような点から、ICカード2は携帯型鍵機能装置の一形態である。具体的には、ICカード2はパッシブ型非接触ICカードである。ICカード2は、ロック装置1から発信されるカード通信信号により電磁誘導を生じさせて電力を得て、この電力によりカード情報をロック装置1に送信する。ICカード2とロック装置1との間の通信には、パッシブ型非接触RFIDの通信方式を適用することができる。カード通信信号には、ICカード2に電力を与えるための信号と、カード情報をICカード2からロック装置1に搬送するためのキャリアとなる信号とが含まれている。ICカード2がロック装置1に接近し、ICカード2とロック装置1のアンテナ12との間の距離が例えば12mm以下となったときに、ICカード2はカード通信信号を受信して電力を得てカード情報の送信を行うことが可能になる。
【0023】
ICカード2は、記憶素子3、演算処理回路4およびアンテナ5を備えている。記憶素子3は不揮発性の書換可能な半導体記憶素子である。記憶素子3にはカード情報が記憶されている。カード情報には、ホテルコード、部屋番号、チェックイン日時情報、チェックアウト日時情報等が含まれている。ホテルコードはロック装置1が用いられているホテルを識別するためのコードである。部屋番号はロック装置1が取り付けられた部屋の番号である。チェックイン日時情報は、当該ICカード2の利用者がホテルにチェックインした日時(年月日時分秒)を示す情報である。チェックアウト日時情報は、当該ICカード2の利用者がホテルをチェックアウトする日時(年月日時分秒)を示す情報である。
【0024】
ICカード2は、例えば利用者(宿泊客)がホテルにチェックインしたときに、カード発行機等により発行され、利用者に手渡される。ICカード2の発行時に、上述したカード情報がカード発行機によりICカード2の記憶素子3に記憶される。ICカード2を手渡された利用者は、チェックアウトするまでの間、当該ICカード2をロック装置1に対して使用し(具体的には当該ICカード2をロック装置1にかざし)、当該ロック装置1により電気錠31を動作させ、利用が許可された部屋の扉の施錠、解錠を行うことができる。
【0025】
ロック装置1は、ICカード2から送信されたカード情報を受信し、この受信したカード情報を用いてICカード2が正しいICカードであるか否かを判断するカードリーダ部11と、ICカード2が正しいICカードである場合に電気錠31を施錠動作または解錠動作させる回路である電気錠制御部21と、ロック装置1および電気錠31に電力を供給する電池22とを備えている。ロック装置1は、その外殻を形成する筐体23を備え、カードリーダ部11、電気錠制御部21および電池22は筐体23内に収容されている。
【0026】
カードリーダ部11は、アンテナ12、通信制御部13、発信間隔設定部14、日時情報取得部15、記憶部16、カード登録部17およびカード判断部18を備えている。
【0027】
通信制御部13は、ICカード2と無線通信を行うための通信制御回路であり、アンテナ12を介してカード通信信号を発信すると共に、ICカード2から送信されたカード情報をアンテナ12を介して受信する。発信間隔設定部14は、カード通信信号の発信間隔を設定し、また、ICカード2から送信されたカード情報に含まれるチェックアウト日時情報に基づいてカード通信信号の発信間隔を変更する。日時情報取得部15は、記憶部16に記憶された登録情報からチェックアウト日時情報を抽出する。
【0028】
記憶部16は情報を書換可能に記憶することができる記憶手段であり、例えばロック装置1に内蔵されたメモリにより実現される。記憶部16には登録情報が記憶されている。登録情報には、ホテルコード、部屋番号、チェックイン日時情報、チェックアウト日時情報等が含まれている。なお、登録情報は、現在登録されているICカード2のカード情報と同一である。
【0029】
カード登録部17はICカード2を登録する処理を行う。すなわち、カード登録部17は、ICカード2がロック装置1に対して初めて使用されたときに、当該ICカード2からロック装置1に送信されたカード情報を、所定の登録条件を満足した場合に限り、登録情報として記憶部16に記憶する。カード判断部18は、登録後のICカード2がロック装置1に対して使用されたときに、当該ICカード2からロック装置1に送信されたカード情報と記憶部16に記憶された登録情報とを比較し、当該ICカード2の正否判断を行う。
【0030】
通信制御部13の一部、発信間隔設定部14、日時情報取得部15、カード登録部17およびカード判断部18は、ロック装置1に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ロック装置1に内蔵されたメモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、通信制御部13が通信信号発信手段および識別情報受信手段の具体例である。また、発信間隔設定部14が発信間隔設定手段の具体例であり、日時情報取得部15が日時情報取得手段の具体例であり、記憶部16が記憶手段の具体例である。また、カード判断部がカード判断手段の具体例であり、電気錠制御部21が電気錠制御手段の具体例である。また、カード情報が第1の識別情報の具体例であり、登録情報が第2の識別情報の具体例であり、チェックアウト日時情報が使用終了日時情報の具体例である。
【0031】
図2はロック装置1により行われる処理を示している。図2に示すように、ロック装置1は、当該ロック装置1が稼働を開始した当初は、カード通信信号の発信間隔を初期発信間隔に設定し、ICカード2が当該ロック装置1に登録されてから、当該ICカード2のカード情報に含まれるチェックアウト日時情報が示すチェックアウト日時が到来するまでの期間中は、カード通信信号の発信間隔を利用期間中発信間隔(第1の発信間隔)に設定し、当該チェックアウト日時が到来した後は、カード通信信号の発信間隔を利用期間外発信間隔(第2の発信間隔)に変更する処理を行う。初期発信間隔は例えば2秒であり、利用期間中発信間隔は例えば0.5秒であり、利用期間外発信間隔は利用期間中発信間隔よりも長く、例えば2秒である。これにより、ホテルの利用者がホテルにチェックインをし、ICカード2を受け取り、当該ICカード2を、利用が許可された部屋の扉に取り付けられたロック装置1に対して初めて使用してから、当該利用者についてのチェックアウト日時が到来するまでの間、カード通信信号の発信間隔が他の期間と比較して短くなる。すなわち、利用者が部屋を利用している期間中、カード通信信号の発信間隔が他の期間と比較して短くなる。これより、このようなロック装置1による処理について具体的に説明する。
【0032】
図2に示すロック装置1による処理には、未登録のICカード2をロック装置1に登録する処理と、登録されたICカード2が使用されたときにICカード2の正否を判断して電気錠31を制御する処理が含まれている。
【0033】
まず、未登録のICカード2をロック装置1に登録する処理について説明する。図2において、ロック装置1が稼働を開始したとき、カードリーダ部11の発信間隔設定部14がカード通信信号の発信間隔を初期発信間隔に設定する(ステップS1)。続いて、カードリーダ部11の発信間隔設定部14が、チェックアウト日時が到来したか否かを判断するが(ステップS2)、この判断はICカード2が登録された後に意味をなす判断であるので、ICカード2が登録される前の段階では「NO」と判断され、この結果、処理は直ちにステップS4へ移行する。
【0034】
続いて、カードリーダ部11の通信制御部13が、現時点において設定されている発信間隔でカード通信信号を発信し(ステップS4)、カード通信信号を1回発信するたびにICカード2のカード情報を受信したか否かを判断する(ステップS5)。そして、通信制御部13は、ICカード2のカード情報を受信するまで、カード通信信号の1回の発信と、ICカード2のカード情報を受信したか否かの判断とを含む一組の処理を、現時点において設定されている発信間隔で繰り返し行う。現時点では、カード通信信号の発信間隔が初期発信間隔に設定されているので、通信制御部13は上記一組の処理を初期発信間隔で繰り返す。
【0035】
この間、ICカード2がロック装置1に接近すると、ICカード2がカード通信信号を受信して電力を得て、カード情報をロック装置1に送信する。ロック装置1において、通信制御部13がこのカード情報を受信すると(ステップS5:YES)、カードリーダ部11のカード判断部18が、ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とを比較し、両者が一致するか否かを判断し、この判断結果に基づいて当該ICカード2が正しいICカードであるか否かを判断する(ステップS6)。
【0036】
当該ICカード2が未登録である場合には、カード判断部18は、ステップS6で「NO」と判断する。続いて、カード登録部17が、当該ICカード2を登録すべきか否かを判断する(ステップS7)。例えばカードリーダ部11の記憶部16には、当該ロック装置1が設けられたホテルのホテルコードおよび部屋番号が予め記憶されており、当該ICカード2から送信されたカード情報に含まれるホテルコードおよび部屋番号が、記憶部16に予め記憶されたホテルコードおよび部屋番号と一致した場合には、カード登録部17は、当該ICカード2を登録すべきと判断する(ステップS7:YES)。この場合、カード登録部17は当該カード情報を登録情報として記憶部16に記憶する(ステップS8)。なお、この時点で記憶部16に過去の登録情報が記憶されていた場合には、当該過去の登録情報は消去される。
【0037】
ICカード2の登録が行われたとき、発信間隔設定部14は、カード通信信号の発信間隔を利用期間中発信間隔に変更する(ステップS9)。その後、処理はステップS2に戻る。
【0038】
一方、ステップS7で、当該ICカード2から送信されたカード情報に含まれるホテルコードおよび部屋番号と、記憶部16に予め記憶されたホテルコードおよび部屋番号とが一致しない場合には、カード登録部17は当該ICカード2を登録すべきでないと判断する(ステップS7:NO)。この場合、処理はステップS2に戻る。また、この場合、カード通信信号の発信間隔は変更されない。
【0039】
次に、登録されたICカード2が使用されたときのロック装置1の動作について説明する。上述したように、ICカード2が登録されると、ステップS9でカード通信信号の発信間隔が利用期間中発信間隔に変更された後、処理がステップS2に戻る。
【0040】
続いて、発信間隔設定部14は、チェックアウト日時が到来したか否かを判断する(ステップS2)。上述したように、カード情報にはチェックアウト日時情報が含まれている。そして、登録情報は現在登録されているICカード2のカード情報と同一であるから、登録情報には、現在登録されているICカード2のカード情報に含まれているチェックアウト日時情報と同一のチェックアウト日時情報が含まれている。カードリーダ部11の日時情報取得部15は、ステップS2において、登録情報に含まれるチェックアウト日時情報を記憶部16から読み出す。続いて、発信間隔設定部14は、ロック装置1に内蔵されている時計を用いて現在日時を認識し、日時情報取得部15により記憶部16から読み出されたチェックアウト日時情報が示すチェックアウト日時と現在日時とを比較し、当該チェックアウト日時が到来したか否かを判断する。
【0041】
当該チェックアウト日時が到来していない場合には(ステップS2:NO)、通信制御部13は、現時点において設定されている発信間隔でカード通信信号を発信し(ステップS4)、カード通信信号を1回発信するたびにICカード2のカード情報を受信したか否かを判断する(ステップS5)。そして、通信制御部13は、ICカード2のカード情報を受信するまで、カード通信信号の1回の発信と、ICカード2のカード情報を受信したか否かの判断とを含む一組の処理を、現時点で設定されている発信間隔で繰り返し行う。現時点では、カード通信信号の発信間隔が利用期間中発信間隔に設定されているので、通信制御部13は上記一組の処理を利用期間中発信間隔で繰り返す。
【0042】
この間、ICカード2がロック装置1に接近し、ICカード2がカード情報を送信し、ロック装置1において、通信制御部13がこのカード情報を受信すると(ステップS5:YES)、カード判断部18が、ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とを比較し、両者が一致するか否かを判断し、この判断結果に基づいて当該ICカード2が正しいICカードであるか否かを判断する(ステップS6)。
【0043】
当該ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とが一致した場合、当該ICカード2は、現在登録されているICカードである。この場合、カード判断部18は、当該ICカードが正しいICカードであると判断する(ステップS6:YES)。そして、この場合には、電気錠制御部21が電気錠31に制御信号を出力し、電気錠31を施錠動作または解錠動作させる。電気錠31が施錠動作をした場合には、部屋の扉が施錠され、電気錠31が解錠動作をした場合には、部屋の扉が解錠される。
【0044】
一方、当該ICカード2から送信されたカード情報と、記憶部16に記憶された登録情報とが一致しない場合には、当該ICカード2は現在登録されていないICカード、すなわち未登録のICカードであるから、カード判断部18は、当該ICカードが正しいICカードでないと判断する。この場合には、上述したように、当該ICカード2が上述した所定の登録条件(ホテルコードおよび部屋番号の一致)を満足した場合には、当該ICカード2はカード登録部17により登録される。そして、カード通信信号の発信間隔が利用期間中発信間隔に維持されたまま、処理がステップS2に戻る。一方、当該ICカード2が上述した所定の登録条件を満足しない場合には、当該ICカード2は登録されず、カード通信信号の発信間隔が変更されないまま、処理は直ちにステップS2に戻る。
【0045】
他方、ステップS2で、当該チェックアウト日時が到来したか否かを判断した結果、当該チェックアウト日時が到来した場合には(ステップS2:YES)、発信間隔設定部14は、カード通信信号の発信間隔を利用期間外発信間隔に変更する(ステップS3)。その後、処理はステップS4に移行する。これにより、カード通信信号の1回の発信と、ICカード2のカード情報を受信したか否かの判断とを含む一組の処理が利用期間外発信間隔で繰り返されるようになる。
【0046】
以上説明した通り、本発明の実施形態によるロック装置1によれば、利用者が部屋を利用している期間中はカード通信信号の発信間隔を短くし、ロック装置1のレスポンスを良くすることができ、その一方で、利用者が部屋を利用していない期間中はカード通信信号の発信間隔を長くし、ロック装置1の消費電力を削減し、ロック装置1の電池22の寿命を長くすることができる。
【0047】
なお、上述した実施形態では、利用期間中発信間隔を例えば0.5秒としたが、ロック装置1の良好なレスポンスを実現し得る範囲で利用期間中発信間隔を0.5秒未満としてもよいし、0.5秒より長くしてもよい。また、上述した実施形態では、利用期間外発信間隔を例えば2秒としたが、ロック装置1の消費電力の削減(電池の長寿命化)を実現し得る範囲で利用期間外発信間隔を2秒未満としてもよいし、2秒よりも長くしてもよい。もっとも、利用期間外発信間隔が利用期間中発信間隔よりも長くなるようにする。初期発信間隔については、利用期間外発信間隔と同じの観点で定めることができる。
【0048】
また、上述した実施形態では、ロック装置1をホテルに適用する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。本発明のロック装置はホテル以外の種々の管理対象に適用することができる。上述したようにロック装置1をホテルに適用した場合には、チェックアウト日時をICカード2の使用終了日時とすることが適切であるが、ロック装置1を他の管理対象に適用した場合には、例えば当該管理対象の利用終了日時をICカード2の使用終了日時とすることができる。
【0049】
また、上述した実施形態では、非接触型のICカード2を用いる場合を例にあげたが、本発明はこれに限らず、接触型のICカードを用いる場合にも適用することができる。また、ICカード2と同様に、鍵として機能し、かつ手軽に携帯することができる携帯型鍵機能装置として、携帯電話機やスマートホン等も考えられる。本発明のロック装置において、ICカード2に代えて携帯電話機やスマートホン等を用いる構成としてもよい。
【0050】
また、上述した実施形態では、カード情報と登録情報との一致をもってICカード2が正しいICカードであると判断する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らず、ICカード2から受け取る情報と、ロック装置1の記憶部16に記憶された情報とが予め定められた対応関係にある場合に、当該ICカードが正しいICカードであると判断してもよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、チェックアウト日時情報を、ICカード2から受信したカード情報(登録情報)中から取得する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。チェックアウト日時情報を他の経路から取得してもよい。例えば、利用者がホテルのフロントでチェックインするときに、フロント・スタッフが、フロントに設置された管理用のパーソナルコンピュータにチェックアウト日時情報を入力し、当該管理用のコンピュータからロック装置1にチェックアウト日時情報を無線通信する構成としてもよい。
【0052】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うロック装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1 ロック装置
2 ICカード(携帯型鍵機能装置)
11 カードリーダ部
12 アンテナ
13 通信制御部(通信信号発信手段、識別情報受信手段)
14 発信間隔設定部(発信間隔設定手段)
15 日時情報取得部(日時情報取得手段)
16 記憶部(記憶手段)
17 カード登録部
18 カード判断部(カード判断手段)
21 電気錠制御部(電気錠制御手段)
22 電池
23 筐体
31 電気錠
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気錠の動作を制御するロック装置であって、
鍵として機能する携帯可能な装置である携帯型鍵機能装置に対し、通信信号を発信する通信信号発信手段と、
前記通信信号の発信間隔を設定する発信間隔設定手段と、
前記通信信号発信手段により発信された通信信号を受信した前記携帯型鍵機能装置から送信される第1の識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記第1の識別情報と同一のまたは対応関係にある第2の識別情報を記憶する記憶手段と、
前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一であるかまたは対応関係にあるか否かを判断するカード判断手段と、
前記カード判断手段による判断の結果、前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一でありまたは対応関係にあるときには前記電気錠を解錠動作させる電気錠制御手段と、
前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時を示す使用終了日時情報を取得する日時情報取得手段とを備え、
前記発信間隔設定手段は、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を長くすることを特徴とするロック装置。
【請求項2】
前記携帯型鍵機能装置の第1の識別情報には当該携帯型鍵機能装置の前記使用終了日時情報が含まれ、
前記日時情報取得手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された第1の識別情報から当該携帯型鍵機能装置の使用終了日時情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のロック装置。
【請求項3】
前記発信間隔設定手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された前記第1の識別情報が前記識別情報受信手段により初めて受信されたとき、前記通信信号の発信間隔を第1の発信間隔に設定し、その後、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を前記第1の発信間隔よりも長い間隔である第2の発信間隔に設定することを特徴とする請求項1または2に記載のロック装置。
【請求項4】
前記携帯型鍵機能装置はパッシブ型非接触ICカードであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のロック装置。
【請求項5】
外殻を形成する筐体と、前記筐体内に収容された電池とを備え、前記電池から供給される電力により動作することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のロック装置。
【請求項1】
電気錠の動作を制御するロック装置であって、
鍵として機能する携帯可能な装置である携帯型鍵機能装置に対し、通信信号を発信する通信信号発信手段と、
前記通信信号の発信間隔を設定する発信間隔設定手段と、
前記通信信号発信手段により発信された通信信号を受信した前記携帯型鍵機能装置から送信される第1の識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記第1の識別情報と同一のまたは対応関係にある第2の識別情報を記憶する記憶手段と、
前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一であるかまたは対応関係にあるか否かを判断するカード判断手段と、
前記カード判断手段による判断の結果、前記識別情報受信手段により受信された第1の識別情報と前記記憶手段に記憶された第2の識別情報とが同一でありまたは対応関係にあるときには前記電気錠を解錠動作させる電気錠制御手段と、
前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時を示す使用終了日時情報を取得する日時情報取得手段とを備え、
前記発信間隔設定手段は、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す前記携帯型鍵機能装置の使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を長くすることを特徴とするロック装置。
【請求項2】
前記携帯型鍵機能装置の第1の識別情報には当該携帯型鍵機能装置の前記使用終了日時情報が含まれ、
前記日時情報取得手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された第1の識別情報から当該携帯型鍵機能装置の使用終了日時情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のロック装置。
【請求項3】
前記発信間隔設定手段は、前記携帯型鍵機能装置から送信された前記第1の識別情報が前記識別情報受信手段により初めて受信されたとき、前記通信信号の発信間隔を第1の発信間隔に設定し、その後、前記日時情報取得手段により取得された使用終了日時情報が示す使用終了日時が到来したとき、前記通信信号の発信間隔を前記第1の発信間隔よりも長い間隔である第2の発信間隔に設定することを特徴とする請求項1または2に記載のロック装置。
【請求項4】
前記携帯型鍵機能装置はパッシブ型非接触ICカードであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のロック装置。
【請求項5】
外殻を形成する筐体と、前記筐体内に収容された電池とを備え、前記電池から供給される電力により動作することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のロック装置。
【図1】
【図2】
【図2】
【公開番号】特開2013−23883(P2013−23883A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158909(P2011−158909)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
【Fターム(参考)】
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