説明

ロール状封緘テープ

【課題】 確認印や確認署名がされる分離可能部分を有するとともに、封緘用テープとして使用されることで、情報を表示し控えとなるラベルとしての機能と封緘用テープとしての機能とを兼ね備えたロール状封緘テープを提供することにある。
【解決手段】 テープ1は、感熱紙22の両端表面にシリコン被膜21が形成されており、表面を構成する感熱紙22とシリコン被膜21を合わせてテープ基材Kとすると、テープ基材Kの幅方向の中間位置にシリコン被膜21が存在しない剥離被膜空白部26が形成されている。剥離被膜空白部26には印取り部20aが形成され、ミシン目20bによって切取りが可能となっている。さらに、テープ基材Kの裏面には糊層23が形成され、糊層23に対してテープ基材Kの幅方向の中間位置において、テープ基材Kの長手方向に連続的に帯状に封緘用糊層空白部27が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール状封緘テープに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなロール状のテープとして、例えば下記特許文献1に記載されているように、ラベル本体の中央部分の印刷部には糊も離型剤も塗布されておらず、書き込みや押印が可能であるライナーレスラベルが知られている。
【0003】
また、封緘装置として、例えば下記特許文献2に記載されているように、ダンボールケースを左右一対のベルトコンベアにより送り出し、包装テープを上部に貼り付ける封緘装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−333740号公報
【特許文献2】特開平7−215316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来よりダンボール等に情報が記載されたラベル等を貼付する際は、封緘用テープとは別にそれらラベルを荷物に貼っていた。そして、それらラベルの一部は確認印や確認署名が可能であり、それを控えとして切り取り保管していた。しかし、封緘用のテープとは別にラベルを使用するので、資材の無駄が多かった。
【0006】
本発明の解決すべき課題は、確認印や確認署名がされる分離可能部分を有するとともに、封緘用テープとして使用されることで、情報を表示し控えとなるラベルとしての機能と封緘用テープとしての機能とを兼ね備えたロール状封緘テープを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のロール状封緘テープは、
裏面に封緘用糊層が、表面にその封緘用糊層との剥離を可能にするシリコン被膜等の剥離被膜が形成され、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように形成され、前記剥離被膜が存在しない又は該剥離被膜上に重層された分離可能部分を含む剥離被膜空白部と、
前記テープ基材の裏面に形成された前記封緘用糊層に対し、前記テープ基材の幅方向の中間位置において前記剥離被膜空白部以上の幅で、該テープ基材の長手方向に連続的かつ帯状に形成された封緘用糊層空白部と、
前記分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とする。
【0008】
これによれば、分離可能部分は切取り可能となっているので、その部分を切取り、控えとして残しておくことができる。また、分離可能部分は剥離被膜が形成されていない又は剥離被膜上に重層された部分に位置しているから、その部分に書き込みをすることも可能である。もし、分離可能部分にシリコン被膜等の剥離被膜が形成されていれば、剥離被膜によりインク等を弾いてしまい書き込みをすることができないが、分離可能部分は、剥離被膜空白部上に形成(又は剥離被膜空白部上に重層も含む)されているので問題なく書き込みをすることができる。また、剥離被膜空白部以上の幅で封緘用糊層空白部が形成されているので、剥離被膜空白部に形成される分離可能部分は封緘対象物と接着していないので容易に切り取ることが可能である。
【0009】
さらに、剥離被膜空白部以上の幅で封緘用糊層空白部が形成されているので、封緘テープ表面の剥離被膜空白部と裏面の封緘用糊層が接着しないため封緘テープをロール状とすることができる。このように、封緘対象物の封緘テープとして使用でき、かつ、書き込み等が可能な控えとしての役割を兼ねることが可能となる。
【0010】
具体的には、前記剥離被膜空白部における分離可能部分は、封緘対象物に関係して確認印が押印される若しくは確認署名がされる部分である構成としてもよい。また、前記分離可能部分の裏面には前記封緘用糊層が存在せず、その分離可能部分は、前記テープ基材の長手方向において前記1封緘単位の長さ領域に1箇所設けられている構成としてもよい。
【0011】
これによれば、剥離被膜空白部には確認印が押印される若しくは確認署名がされる分離可能部分があり、それを分離助成部(ミシン目やカット部、あるいは切取り線の印刷)に沿って切り取ることで証明や確認のための控えとすることができる。
【0012】
また、本発明のロール状封緘テープは、
裏面に封緘用糊層が、表面にその封緘用糊層との剥離を可能にするシリコン被膜等の剥離被膜が形成され、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の裏面に該テープ基材の長手方向に形成された中間糊層と、
その中間糊層において該テープ基材の裏面側に該テープ基材をその長手方向に裏打ちするように接合された補強テープ材と、
その補強テープ材の前記中間糊層とは反対側の裏面に形成された封緘用糊層と、
そのテープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように形成され、前記剥離被膜が存在しない又は該剥離被膜上に重層された分離可能部分を含む剥離被膜空白部と、
前記補強テープ材の裏面に形成された前記封緘用糊層に対し、前記テープ基材の幅方向の中間位置において前記剥離被膜空白部以上の幅で、該テープ基材の長手方向に連続的かつ帯状に形成された封緘用糊層空白部と、
前記テープ基材の分離可能部分の裏面に対応する前記補強テープ材の表面に形成され、該テープ基材の該分離可能部分の裏面と該補強テープ材の表面との接着を防止する、前記中間糊層が存在しない又は該中間糊層に重層された、中間糊層空白部と、
前記分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とする。
【0013】
これによれば、剥離被膜空白部の裏面と補強テープ材の表面との接着を防止するために中間糊層空白部(中間糊層が存在しない又は中間糊層に重層された部分)が形成されており、分離可能部分がその上にあるので、分離可能部分を切り取ってもその部分は中間糊層と接着していないので容易に切り取ることが可能である。また、封緘テープのテープ基材には補強テープ材が裏打ちするように接合されているので、封緘テープの強度を向上させることができ、封緘テープの一部を切り取ったとしても箱体の封緘に影響がなく、分離可能部分を切り取った隙間から塵やゴミが入ることを防ぐことができる。
【0014】
具体的には、前記剥離被膜空白部における分離可能部分は、封緘対象物に関係して確認印が押印される若しくは確認署名がされる部分である構成としてもよい。
【0015】
これによれば、剥離被膜空白部には確認印が押印される若しくは確認署名がされる分離可能部分があり、それを分離助成部に沿って切り取ることで証明や確認のための控えとすることができる。
【0016】
また、前記補強テープ材は、合成樹脂で形成された補強フィルムの単層、又は該補強フィルムを含む他の層との複層からなり、前記封緘用糊層空白部は、その封緘用糊層が存在しない、該補強テープ材の長手方向において該補強テープ材の裏面が連続的に露出した部分で形成され、前記中間糊層空白部は、その中間糊層が存在しない、前記剥離被膜に対応する前記テープ基材の裏面の露出部分で形成される構成としてもよい。
【0017】
これによれば、補強テープ材が合成樹脂で形成されるので水滴等にも強い封緘テープとすることができる。また、何層かに重ねることでより強度が上がり、押印又は署名された分離可能部分を切り取ったとしても、切り取った部分から塵やゴミが入ることを防ぐことができ封緘テープとしての機能が損なわれない。
【0018】
また、本発明のロール状封緘テープは、
裏面が封緘用糊層、表面が所定の印刷が可能な印刷可能領域とされ、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の裏面に形成された前記封緘用糊層と、
その封緘用糊層に剥離可能に積層されて前記テープ基材と一体化され、封緘前に剥離されてその封緘用糊層を露出させる剥離シートと、
そのテープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように連続帯状又は所定の間隔で間欠的に形成され、前記封緘用糊層が存在しない又は該封緘用糊層の少なくとも前記テープ基材側の面を非粘着性とする封緘用糊層空白部と、
その封緘用糊層空白部内に対応するように前記テープ基材に形成された分離可能部分と、
その分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とする。
【0019】
また、本発明のロール状封緘テープは、
裏面が封緘用糊層、表面が所定の印刷が可能な印刷可能領域とされ、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の裏面に該テープ基材の長手方向に形成された中間糊層と、
その中間糊層において該テープ基材の裏面側に該テープ基材をその長手方向に裏打ちするように接合された補強テープ材と、
その補強テープ材の裏面に形成された前記封緘用糊層と、
その封緘用糊層に剥離可能に積層されて前記補強テープ材及びテープ基材と一体化され、封緘前に剥離されてその封緘用糊層を露出させる剥離シートと、
前記テープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように連続帯状又は所定の間隔で間欠的に形成され、前記中間糊層が存在しない又は該中間糊層の少なくとも前記テープ基材側の面を非粘着性とする中間糊層空白部と、
その中間糊層空白部に対応するように前記テープ基材に形成された分離可能部分と、
その分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とする。
【0020】
これらによれば、剥離シートを備えているのでテープの保存が良好にでき、手張りによって封緘対象物へテープを貼り付ける際には封緘が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るロール状封緘テープを示す図。
【図2】ダンボールを示す図。
【図3】封緘テープを示す図。
【図4】別実施例の封緘テープを示す図。
【図5】各種印刷が施されたときの封緘テープを示す図。
【図6】封緘テープに印刷がされる際の説明図。
【図7】封緘テープを印字封緘装置に使用する際の説明図。
【図8】各種印刷装置を使用する際の説明図。
【図9】各種物品への封緘を示した説明図。
【図10】各種封緘装置を示した説明図。
【図11】別実施例の封緘テープの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1に示すように本発明に係るロール状封緘テープ1(以下封緘テープ、又は単にテープとして説明する)はロール状に巻かれた形態で保存可能であり、そのテープ1の先端を引き延ばし使用するものである。ここで、テープ1の表面には印取り部20a(確認印が押印される押印箇所)が印刷され、分離可能部分20eを切り離すための分離助成部としてのミシン目20bが形成されている。ここで、分離助成部としてはミシン目20bの他にカット部を形成したり切取り線の印刷部を形成してもよい。
【0023】
次にテープ1が貼り付けられる箱体であるダンボール(封緘対象物)Dについて説明する。図2(a)に示すようにダンボールDは上部が開かれた状態で内フラップFI,FI及び外フラップFO,FOを備えており、それらフラップFI,FOがフラップFI、フラップFOの順に折り曲げられることで図2(b)のような閉止ラインCが形成される。そして、テープ1はダンボールDの閉止ラインCに沿って貼り付けられることで閉止ラインCを封止する。
【0024】
図3により1封緘単位長さLのテープ1について説明する。図3(b)に示すようにテープ1は、感熱紙22の幅方向の両端表面に剥離被膜であるシリコン被膜21が形成されている。ここで、テープ1の表面を構成する感熱紙22とシリコン被膜21を合わせてテープ基材Kとすると、テープ基材Kの幅方向の中間位置を占めるようにシリコン被膜21が存在しない剥離被膜空白部26が形成されている。また、剥離被膜空白部26の外縁にはミシン目(分離助成部)20bが形成されている。また、テープ基材Kの裏面にはシリコン被膜21と対向する位置に糊層(封緘用糊層)23が形成されている。糊層23に対してテープ基材Kの幅方向の中間位置において剥離被膜空白部26以上の幅で、テープ基材Kの長手方向に連続的に帯状に封緘用糊層空白部27が形成されている。
【0025】
ここで、図3(a)に示すようにミシン目20bの内側には確認印が押印される押印箇所としての印取り部20aが印刷されている。また、バーコード20cが3カ所に印刷されている。このバーコード20cはコンピュータを用い、取引に関わるデータを電子データとして交換するいわゆるEDIに対応するために印刷されるものである。ここで、ダンボールDにテープ1が貼られた際はコーナー部20d,20d付近でテープ1が折り曲げられることとなる。また、テープ1をダンボールDに貼った際にダンボールDの閉止ラインC(図2参照)がテープ基材Kの幅方向の中央近辺にくるようになる。このため、バーコード20cはダンボールDの上面と両側面から読み取ることができる。
【0026】
このようなテープ1では、剥離被膜空白部26に荷受人が荷物を受領したことを示す受領印(確認印)が印取り部20aに押印されるようになり、ミシン目20bによって分離可能部分20eを切り取ることで受領の証明とすることができる。また、切取り易いように摘み部20fを形成してもよい。もし、印取り部20a上にシリコン被膜21が形成されていれば、シリコン被膜21によりインク等を弾いてしまい押印ができないが、印取り部20a上は、剥離被膜空白部26が形成されているので問題なく押印を行うことができる。さらに、印取り部20aの代わりに受領署名箇所(確認署名がされる箇所)を形成することも可能である。そして、押印がされた分離可能部分20eはミシン目20bに沿って切り離すことで分離片となり、その分離片を受領の証明とすることができる。また、この分離可能部分20eは1封緘単位長さLの範囲内に1箇所形成されているとともに封緘用糊層空白部27内に位置しているので、裏面がダンボールDに接着しておらず容易に切り取ることができる。また、剥離被膜空白部26以上の幅で封緘用糊層空白部27が形成されているのでテープ1をロール状にしても表面の剥離被膜空白部26と裏面の封緘用糊層23が接着することが起こらない。よって、剥離紙を使用せずに済むので環境にも良い。
【0027】
ここで、剥離被膜空白部26はシリコン被膜21が存在しないような構成としたが、押印や署名が行える塗料をシリコン被膜21の上の押印や署名を行う部分に塗布するようにし、この部分を剥離被膜空白部26としてもよい。このような構成とし、感熱紙22の裏面は同様に封緘用糊層23に対してテープ基材Kの幅方向の中間位置において剥離被膜空白部26以上の幅でテープ基材Kの長手方向に連続的に帯状に封緘用糊層空白部27を形成することで、テープ1をロール状にしても問題なく使用できる。
【0028】
また、剥離被膜空白部26は1封緘単位長さL上において、テープ1の長手方向で糊層23と対向する位置に連続的かつ帯状に設ける構成に代えて、印取り部20aが形成される部分のみを剥離被膜空白部26とし、1封緘単位長さL上に1箇所ずつ設けるような構成としてもよい。
【0029】
(実施例2)
さらに別形態の封緘テープ10を使用した場合を説明する。図4(b)に示すようにこのテープ10は、感熱紙22の幅方向の両端表面に剥離被膜であるシリコン被膜21が形成されている。ここで、テープ10の表面を構成する感熱紙22とシリコン被膜21を合わせてテープ基材Kとすると、テープ基材Kの幅方向の中間位置を占めるようにシリコン被膜21が存在しない剥離被膜空白部26が形成されている。さらに、テープ基材Kの裏面には中間糊層24が形成されている。そして、その中間糊層24においてテープ基材Kの裏面側にテープ基材Kをその長手方向に裏打ちするように補強テープ材25が接合されている。また、補強テープ材25の裏面にはシリコン被膜21と対向する位置に糊層(封緘用糊層)23が形成されている。糊層23に対してテープ基材Kの幅方向の中間位置において剥離被膜空白部26以上の幅で、テープ基材Kの長手方向に連続的に帯状に封緘用糊層空白部27が形成されている。
【0030】
また、図4(c)に示すようにテープ基材Kの剥離被膜空白部26の裏面に対応する補強テープ材25の表面には、テープ基材Kの剥離被膜空白部26の裏面と補強テープ材25の表面との接着を防止する、中間糊層24が存在しない中間糊層空白部28が形成されている。さらに、剥離被膜空白部26をテープ基材Kから分離するために剥離被膜空白部26に対応して(中間糊層28の外縁上方のテープ基材Kの位置に)ミシン目(分離助成部)20b(カット部を形成又は切り取り線を印刷してもよい)が形成されている。
【0031】
ここで、図4(a)に示すようにミシン目20bの内側には印取り部20aが印刷されている。また、バーコード20cが3カ所に印刷されている。このバーコード20cはコンピュータを用い、取引に関わるデータを電子データとして交換するいわゆるEDIに対応するために印刷されるものである。ここで、ダンボールDにテープ10が貼られた際はコーナー部20d,20d付近でテープ10が折り曲げられることとなる。また、テープ10をダンボールDに貼った際にダンボールDの閉止ラインC(図2参照)がテープ基材Kの幅方向の中央近辺にくるようになる。このため、バーコード20cはダンボールDの上面と両側面から読み取ることができる。
【0032】
このようなテープ10では、剥離被膜空白部26に荷受人が荷物を受領したことを示す受領印が印取り部20aに押印されるようになり、ミシン目20bによって分離可能部分20eを切り取ることで受領の証明とすることができる。また、切取り易いように摘み部20fを形成してもよい。もし、印取り部20a上にシリコン被膜21が形成されていれば、シリコン被膜21によりインク等を弾いてしまい押印ができないが、印取り部20a上は、剥離被膜空白部26が形成されているので問題なく押印を行うことができる。さらに、印取り部20aの代わりに受領署名箇所を形成することも可能である。
【0033】
また、図4(b)、(c)に示すように分離可能部分20eの外側全体には中間糊層24が補強テープ材25の表面全体に形成されているが、分離可能部分20eの内側及びミシン目20bの回りには中間糊層24が形成されていない。よって、押印がされた分離可能部分20eはミシン目20bに沿って切り離すことで分離片となり、その分離片を受領の証明とすることができる。また、この分離可能部分20eは1封緘単位長さLの範囲内に1箇所形成されているとともに中間糊層空白部28内に位置しているので、裏面が補強テープ材25に接着しておらず容易に切り取ることができる。
【0034】
また、剥離被膜空白部26以上の幅で封緘用糊層空白部27が形成されているのでテープ10をロール状にしても表面の剥離被膜空白部26と裏面の封緘用糊層23が接着することが起こらない。さらに、テープ10のテープ基材Kには補強テープ材25が裏打ちされているので、テープ10の強度を向上させることができ、テープ10の一部を切り取ったとしてもダンボールDの封緘に影響がなく、切り取った隙間から塵やゴミが入ることを防ぐことができる。
【0035】
また、剥離被膜空白部26はシリコン被膜21が存在しないような構成としたが、押印や署名が行える塗料をシリコン被膜21の上の押印や署名を行う部分に塗布するようにし、この部分を剥離被膜空白部26としてもよい。このような構成とし、感熱紙22の裏面は同様に封緘用糊層23に対してテープ基材Kの幅方向の中間位置において剥離被膜空白部26以上の幅でテープ基材Kの長手方向に連続的に帯状に封緘用糊層空白部27を形成することで、テープ10をロール状にしても問題なく使用できる。また、テープ基材Kの裏面と補強テープ材25との接着を防ぐために中間糊層24の表面にテープ基材Kと接着をしない層を設け、その部分を中間糊層空白部28としてもよい。この場合も同様に、分離可能部分20eの切取りが可能である。
【0036】
ここで、補強テープ材25はポリプロピレン等の合成樹脂で形成されたフィルムの単層、又は補強フィルムを含む他の層との複層とすることができ、補強テープ材を紙とすることも可能である。このように、フィルムや紙の組合せは様々に変更が可能であり、フィルム層があることで水滴等にも強くなる。
【0037】
また、剥離被膜空白部26は1封緘単位長さL上において、テープ1の長手方向で糊層23と対向する位置に連続的かつ帯状に設ける構成に代えて、印取り部20aが形成される部分のみを剥離被膜空白部26とし、1封緘単位長さL上に1箇所ずつ設けるような構成としてもよい。
【0038】
図5に感熱紙22の表面に各種印刷が施されたときのテープ100について説明する。テープ100表面には、印取り部200a及び署名部(署名箇所)200bが印刷され、それが分離可能部分200eとなっている。データとして読み取るバーコード200cや注意書き200fも同時に印刷されている。また、商品に関する情報200g、あて先200h、荷送先200i、各種配達店舗情報200jも同時に印刷される。そして、テープ100はダンボールDに対し、コーナー部200d,200dから先を側面に、中央部を上面に、貼り付けられる。ここで、分離可能部分200eのみが切取り可能となるようになっているが、例えばあて先200hや荷送先200i等がその裏面に糊なし層を形成することで分離可能部分200eとなり、切取り可能となるようにしてもよい。こうすることで、その部分のみを別で処分することができ、個人情報の保護に繋がる。また、店での商品のロット管理のために商品情報が記載された部分を切り取ることも可能であり、使用形態に合わせ切取り部分の変更が可能となる。また、印取り部200aはテープ100の中央にある場合を示したがコーナー部200dより先に形成されるようにしてもよく(複数箇所に形成が可能)、印刷の配置は使用状況に合わせ適宜変更が可能である。
【0039】
また、印字情報についてはここに示すものだけではなく、商品や店のマークを印刷してもよいし、切取り部を剥がした部分にクーポンや割引情報を印刷するようにしてもよい。さらに、その部分に携帯のカメラで読み取ることのできるQRコードを印刷して、サイトにアクセスできるようにしてもよい。このように、テープの使用状態によって印字内容(情報内容)を変更できるので、どのような状況にも対応できる封緘テープを形成することが可能となる。
【0040】
また、テープの表面に様々な情報を印刷することで、従来のように送り状、商品ラベル、注意ラベルなどを別々にダンボールに貼る必要が無く、テープ100に全ての情報が一体的に印刷されているので、テープ100を貼るだけで良く、作業効率が上がる。そして、テープ100は裏面に糊層のない分離可能部分20eを備えており、その回りのミシン目に沿って(図3、図4参照)分離可能部分200eが容易に切り取られるので、それを受領や確認のための控えとすることができる。
【0041】
次に、図6によりテープ1に印刷がされる際の様子を説明する。テープ1に対して所定の間隔で印字がされる。例えば印字部RがダンボールDを封緘するために必要な1封緘単位長さLの中間に位置しているとすると、先行する印刷が行われる箇所(例えば印刷開始点)から次の印刷がされる箇所(例えば次の印刷開始点)までが1封緘単位長さLに対応するように印字部Rの印刷が行われる。
【0042】
また、上記のような封緘テープ1等を印字封緘装置11に使用する際の様子を図7により説明する。印字封緘装置11は、テープ1、テープ1を引き出し搬送するテープ搬送装置(封緘テープ搬送装置)3、引き出されたテープ1の表面に送付先情報等を印字する印字装置(送付先情報印字装置)4、テープ1をダンボール(封緘対象物、箱体)Dの近傍へ供給するためのテープ供給装置(封緘テープ供給装置)5、ダンボールDを封緘する封緘装置6及びダンボールDを運搬するダンボール供給装置7により構成される。
【0043】
テープ搬送装置3、印字装置4、テープ供給装置5及びダンボール供給装置7はそれぞれモーターMと接続されており、それらモーターMは制御部8において制御され、テープ1の搬送・供給及び印字やダンボールDの運搬について予め定められた動作を実行できる。また、台部90に対し各部位が支持部材(図示せず)により一体的に連結されている。ここで、台部90は作業に合わせ高さ調節ができるようになっていてもよいし、ダンボールDの大きさに合わせて封緘装置6の位置を上下に移動するようにしてもよい。
【0044】
ダンボール供給装置7について説明する。ダンボール供給装置7は複数のローラ70と、ダンボールDの側面と接するように位置する一対の無端ベルト71と、を備える。使用者(作業者等)はダンボールDの内フラップFI及び外フラップFOを予め印字封緘装置1に載せる前に折りたたんでいるものとする。ダンボールDをローラ70上に載せて進ませるとダンボールDの側方は一対の無端ベルト71により両側方を把持されながら前方へ向けて進行し、テープ1の張り合わせ位置まで移動し、封緘装置6によりダンボールDの上面がテープ1で封緘される。
【0045】
印字装置4について具体的に説明する。印字装置4は、プリンタ本体40とプラテンローラ42から形成されている。プリンタ本体40にはサーマルヘッド(印字ヘッド)41が搭載されており、サーマルヘッド41により感熱紙で形成されたテープ1を熱変色させることでテープ1の表面に文字等を印刷することが可能である。プラテンローラ42はサーマルヘッド41の圧力を受け止め、安定した印字ができるように紙を支えながら搬送している。
【0046】
また、印字装置4に対し前方(右側)にはテープ搬送装置3が配置され、印字装置4に対し後方(左側)にはテープ供給装置5が配置されている。これらテープ搬送・供給装置3,5はテープ1を上下のローラで挟み込み支持している。テープ搬送・供給装置3,5はモーターMにより制御されているので、テープ1を搬送する際に一定の速度で搬送することが可能であり、安定した印字品質を保つことができる。
【0047】
次に、この印字封緘装置11の全体の流れ・作動を説明する。まず、ロール状に巻かれたテープ1がテープ搬送装置3のローラ等の引出し作用により引出され、印字装置4によりテープ表面に住所・氏名・名称等の送付先情報が印刷される。ここで、モータMの回転数等により、印字がされてから次の印字箇所までの長さが測定される。つまり、テープ1に対して所定の間隔で印字される。印刷が終わると、テープ1は印刷がされた部分とともに下流へ送られて封緘が行われ、封緘装置6によってテープ1が1封緘単位長さL毎に切断される。ここで、予め1封緘単位長さL毎にミシン目等を設けたテープ1を使用して印刷を行ってもよい。
【0048】
このように、テープ1は印字封緘装置11に使用することが可能であるが、テープ1を直接人の手でダンボールDへ貼り付けることも可能である。そのように使用する場合は、予めテープ1に対し一定の長さ毎にミシン目を入れることでそのミシン目に沿ってテープ1を千切ればダンボールDへの封緘が容易となる。また、印字装置4にカッターを装着し、印刷後に1封緘単位長さL毎に切断(又はミシン目を形成)が行われるようにしてもよい。
【0049】
また、テープ1の印刷については、感熱紙22をプリンターのサーマルヘッドにより加熱し、熱変色させるダイレクトサーマル印字方式のものを説明したが、感熱転写リボンのインクを熱で打ち抜くようにテープを熱転写するインクリボン熱溶解転写方式のものを使用することもできる。さらに、シリコン被膜に定着可能なインクにより、そのインクをノズルから噴射してテープに定着させるインクジェットプリンタや、インクを含侵させたインクリボンをドットヘッドで打撃してテープに定着させるドットインパクトプリンタを使用することも可能である。例えば図8に示すようなインクジェットプリンタ400は、印字ヘッド410と複数種類のカラーインクカートリッジの取付部420とテープ送りローラ430とを備え、印字ヘッド410からインクがテープ1の表面に噴射され、インクがその表面に定着することにより印字が行われる。この場合、テープ1の表面には、前述のシリコン被膜21等の剥離被膜が形成されているため、インクジェットプリンタ400のインクはその剥離被膜に定着する組成・性質のインクであることが前提となる。また、必要に応じてインクジェットプリンタ400の印字ヘッド410がテープ表面に噴射されたインクを印字した後に(例えば直後の工程で)加熱する加熱装置を設けて、テープ表面に対するインクの定着を促進することも可能である。また、カラー印刷の場合はシリコン被膜工程の前にその部分だけ予め印刷をしておき、その上から被膜処理をするようにしてもよい。
【0050】
また、図9に示すように封緘テープ1は様々な物品に使用することができる。例えば図9(a)に示すように発泡スチロール箱600にテープ1を使用した場合を示す。このように、発泡スチロール箱600は上面の開口が蓋で塞がれているので、閉止ラインCは側方を囲むように周方向に形成される。よって、テープ1によりその閉止ラインCを封止するために、印字封緘装置11においてテープ1を貼り付ける際は、側方を貼り付けられるようにテープ1を周方向の閉止ラインCに合わせつつ押圧し糊層23で貼着して発泡スチロール箱600を封緘すればよい。図9(b)はプラスチックコンテナ610にテープ1が使用される場合を示しており、このように使用する場合は、プラスチックコンテナ610を組み立てた後に上部の閉止ラインCを封止することとなる。また、図9(c)は封書620にテープ1が使用される場合を示し、閉止ラインCに沿って封書620を宛名などが印刷されたテープ1により封止することができる。また、図9(d)は円筒状容器630の閉止ラインCに沿ってテープ1を巻きつけた場合を示し、このように使用する場合は印字封緘装置11において円筒状容器630を回転するような仕組とすればよい。このように、印字封緘装置11では様々な物品に封緘テープ1を使用することが可能となる。
【0051】
具体的には、図10(a)に示すように発泡スチロール箱600の周方向の側面にテープ1を貼り付ける封緘装置について説明すると、搬送装置605により搬送されてきた発泡スチロール箱600は回転台601上で一旦停止する。そして、押圧ローラ602によりテープ1の先端が発泡スチロール箱600に貼り付けられる。押圧ローラ602はテープ1を一定の圧力で押圧しており、その圧力が掛かったまま、回転台600が回転し、発泡スチロール箱600の周方向にテープ1が貼り付けられる。貼り付けが完了するとカッター604が移動しテープ1が切断される。また、押圧ローラ602が発泡スチロール箱600から離れるとともに吸着ローラ603にテープ1が吸着する。そして搬送装置605により再び発泡スチロール箱600が封緘された状態で搬送される。
【0052】
また、封書620が封緘される様子を図10(b)において説明する。封書620は無端ベルトを備えたローラ624により搬送され、テープ1が押圧ローラ621により封書の封緘部に押圧される。押圧ローラは一定の力を加えたまま回転し、封書620はローラ624によりさらに移動する。封書620の封緘が終了すると、カッター623によりテープ1が切断される。そして、押圧ローラ621が封書620から離れるとともに吸着ローラ622にテープが吸着し、封書620はローラ624によりさらに搬送される。
【0053】
(実施例3)
また、図11に別形態のテープを示す。図11(a)に示すように剥離シート付きテープ700は、封緘用糊層23の下方に剥離可能に積層された剥離シート(剥離紙)29が備えられている。このように剥離シートのあるテープとすることも可能である。このような場合、表面は糊層23と接着することがないので、テープ基材Kは表面の感熱紙22となりシリコン被膜は必ずしも必要ない。また、テープ基材Kの長手方向にはその幅方向の中間位置を占めるように封緘用糊層空白部27が形成され、この封緘用糊層空白部27に対応するように分離可能部分20eが形成されており、ミシン目20bにより容易に切取りが可能となっている。ここで、封緘用糊層空白部27は分離可能部分20eに合わせテープ基材Kの長手方向に合わせ所定の間隔で形成してもよいし、連続帯状に形成してもよい。
【0054】
また、図11(b)に示すように剥離シート付きテープ700’は、封緘用糊層23の下方に剥離可能に積層された剥離シート29が備えられており、この場合は、中間糊層空白部28に対応するように分離可能部分20eが形成され、ミシン目20bにより容易に切取りが可能となる。ここで、中間糊層空白部28は分離可能部分20eに合わせテープ基材Kの長手方向に合わせ所定の間隔で形成してもよいし、連続帯状に形成してもよい。また、封緘用糊層23は剥離シート29が備えられているため、補強テープ材25の剥離シート29側の全面に渡り塗布される形態とすることができる。
【0055】
また、図11(c)は剥離シート29を印字封緘装置に使用する場合を説明した図であり、剥離シート付きテープ700(700’)は印字装置4により印刷がされた後は、剥離紙吸着ローラ900により剥離シート29のみ剥離された状態で次の工程へ搬送される。
【0056】
このように、剥離紙があることで保存が良好にでき、テープを小ロット用に手張りで箱体等(封緘対象物)に貼り付けることが可能である。さらに、そのテープの1封緘単位長さL毎にミシン目や切取り線を形成するようにすれば封緘が容易となる。
【0057】
また、上記に説明した封緘テープはダンボールD等の箱体の寸法に合わせて長さ方向寸法の変更が可能であり、幅方向についても印字量を増やしたいときは幅を広く取ったテープを使用することができ、箱体に合わせ適宜変更可能である。
【0058】
また、上記に示す封緘テープでは、感熱紙を使用するものを示したが、封緘テープの基材に使用される材質はこれに限らず、ガムテープやPPテープに使用することも可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 テープ(ロール状封緘テープ、封緘テープ)
20a 印取り部(押印箇所)
20b ミシン目(分離助成部)
20e 分離可能部分
21 シリコン被膜(剥離被膜)
22 感熱紙
23 糊層(封緘用糊層)
24 中間糊層
25 補強テープ材
26 剥離被膜空白部
27 封緘用糊層空白部
28 中間糊層空白部
K テープ基材
D ダンボール(封緘対象物、箱体)
FI 内フラップ
FO 外フラップ
C 閉止ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面に封緘用糊層が、表面にその封緘用糊層との剥離を可能にするシリコン被膜等の剥離被膜が形成され、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように形成され、前記剥離被膜が存在しない又は該剥離被膜上に重層された分離可能部分を含む剥離被膜空白部と、
前記テープ基材の裏面に形成された前記封緘用糊層に対し、前記テープ基材の幅方向の中間位置において前記剥離被膜空白部以上の幅で、該テープ基材の長手方向に連続的かつ帯状に形成された封緘用糊層空白部と、
前記分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とするロール状封緘テープ。
【請求項2】
前記剥離被膜空白部における分離可能部分は、封緘対象物に関係して確認印が押印される若しくは確認署名がされる部分である請求項1に記載のロール状封緘テープ。
【請求項3】
前記分離可能部分の裏面には前記封緘用糊層が存在せず、その分離可能部分は、前記テープ基材の長手方向において前記1封緘単位の長さ領域に1箇所設けられている請求項1又は2に記載のロール状封緘テープ。
【請求項4】
裏面に封緘用糊層が、表面にその封緘用糊層との剥離を可能にするシリコン被膜等の剥離被膜が形成され、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の裏面に該テープ基材の長手方向に形成された中間糊層と、
その中間糊層において該テープ基材の裏面側に該テープ基材をその長手方向に裏打ちするように接合された補強テープ材と、
その補強テープ材の前記中間糊層とは反対側の裏面に形成された封緘用糊層と、
そのテープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように形成され、前記剥離被膜が存在しない又は該剥離被膜上に重層された分離可能部分を含む剥離被膜空白部と、
前記補強テープ材の裏面に形成された前記封緘用糊層に対し、前記テープ基材の幅方向の中間位置において前記剥離被膜空白部以上の幅で、該テープ基材の長手方向に連続的かつ帯状に形成された封緘用糊層空白部と、
前記テープ基材の分離可能部分の裏面に対応する前記補強テープ材の表面に形成され、該テープ基材の該分離可能部分の裏面と該補強テープ材の表面との接着を防止する、前記中間糊層が存在しない又は該中間糊層に重層された、中間糊層空白部と、
前記分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とするロール状封緘テープ。
【請求項5】
前記剥離被膜空白部における分離可能部分は、封緘対象物に関係して確認印が押印される若しくは確認署名がされる部分である請求項4に記載のロール状封緘テープ。
【請求項6】
前記補強テープ材は、合成樹脂で形成された補強フィルムの単層、又は該補強フィルムを含む他の層との複層からなり、前記封緘用糊層空白部は、その封緘用糊層が存在しない、該補強テープ材の長手方向において該補強テープ材の裏面が連続的に露出した部分で形成され、前記中間糊層空白部は、その中間糊層が存在しない、前記剥離被膜に対応する前記テープ基材の裏面の露出部分で形成される請求項4又は5に記載のロール状封緘テープ。
【請求項7】
裏面が封緘用糊層、表面が所定の印刷が可能な印刷可能領域とされ、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の裏面に形成された前記封緘用糊層と、
その封緘用糊層に剥離可能に積層されて前記テープ基材と一体化され、封緘前に剥離されてその封緘用糊層を露出させる剥離シートと、
そのテープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように連続帯状又は所定の間隔で間欠的に形成され、前記封緘用糊層が存在しない又は該封緘用糊層の少なくとも前記テープ基材側の面を非粘着性とする封緘用糊層空白部と、
その封緘用糊層空白部内に対応するように前記テープ基材に形成された分離可能部分と、
その分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とするロール状封緘テープ。
【請求項8】
裏面が封緘用糊層、表面が所定の印刷が可能な印刷可能領域とされ、連続帯状の形態を有してロール状に巻かれるとともに引き延ばされることにより、封緘対象物の閉止ラインに沿って貼り付けられ該閉止ラインを封止する封緘テープであって、
前記表面を構成するテープ基材と、
そのテープ基材の裏面に該テープ基材の長手方向に形成された中間糊層と、
その中間糊層において該テープ基材の裏面側に該テープ基材をその長手方向に裏打ちするように接合された補強テープ材と、
その補強テープ材の裏面に形成された前記封緘用糊層と、
その封緘用糊層に剥離可能に積層されて前記補強テープ材及びテープ基材と一体化され、封緘前に剥離されてその封緘用糊層を露出させる剥離シートと、
前記テープ基材の長手方向において該テープ基材の幅方向の中間位置を占めるように連続帯状又は所定の間隔で間欠的に形成され、前記中間糊層が存在しない又は該中間糊層の少なくとも前記テープ基材側の面を非粘着性とする中間糊層空白部と、
その中間糊層空白部に対応するように前記テープ基材に形成された分離可能部分と、
その分離可能部分を該テープ基材から分離片状に切り離すために該分離可能部分に対応して形成された分離助成部と、を備え、
1回の封緘で使用される1封緘単位の長さ範囲に、少なくとも1の前記分離可能部分が位置することを特徴とするロール状封緘テープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−3140(P2012−3140A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139615(P2010−139615)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【特許番号】特許第4647716号(P4647716)
【特許公報発行日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(399035098)西川コミュニケーションズ株式会社 (5)
【Fターム(参考)】