説明

ワイヤグリッド型偏光素子及びそれを用いた表示装置

【課題】液晶表示装置のような表示装置に配設した場合に、十分な色再現性や黒表示を実現できるワイヤグリッド型偏光素子を提供すること。
【解決手段】本発明のワイヤグリッド型偏光素子は、所定の間隔で格子状凸部1aが並設されてなる基材1と、前記格子状凸部1a上に形成された対象とする光を反射する材料で構成された光反射材料ワイヤ2と、前記光反射材料ワイヤ2上に形成され、対象とする光を吸収する材料で構成された光吸収材料ワイヤ3と、を具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤグリッド型偏光素子及びそれを用いた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のフォトリソグラフィー技術の発達により、光の波長レベルのピッチを有する微細構造パターンを形成することができるようになってきた。この様に非常に小さいピッチのパターンを有する部材や製品は、半導体分野だけでなく、光学分野において利用範囲が広く有用である。
【0003】
例えば、金属などで構成された導電体線が特定のピッチで格子状に配列してなるワイヤグリッドは、そのピッチが入射光(例えば、可視光の波長400nmから800nm)に比べてかなり小さいピッチ(例えば、2分の1以下)であれば、導電体線に対して平行に振動する電場ベクトル成分の光をほとんど反射し、導電体線に対して垂直な電場ベクトル成分の光をほとんど透過させるため、単一偏光を作り出す偏光板として使用できる。ワイヤグリッド型偏光素子は、透過しない光を反射し再利用することができるので、光の有効利用の観点からも望ましいものである。
【0004】
このようなワイヤグリッド型偏光素子としては、例えば、特許文献1に開示されているものがある。このワイヤグリッド型偏光素子は、入射光の波長より小さいグリッド周期で間隔が置かれた金属ワイヤを備えている。
【特許文献1】特開2002−328234号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている構成においては、金属ワイヤがバックライト側からの光だけでなく、外光側からの光も反射するので、ワイヤグリッド型偏光素子を液晶表示装置のような表示装置に配設した場合に、十分な色再現性や黒表示を行うことができないという問題がある。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、液晶表示装置のような表示装置に配設した場合に、十分な色再現性や黒表示を実現できるワイヤグリッド型偏光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のワイヤグリッド型偏光素子は、基材と、前記基材上所定の間隔をおいて格子状に形成され、対象とする光を反射する光反射材料で構成されたワイヤと、前記光反射材料ワイヤ上に形成され、対象とする光を吸収する光吸収材料で構成された光吸収材料ワイヤと、を具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のワイヤグリッド型偏光素子は、基材と、前記基材上所定の間隔をおいて格子状に形成され、対象とする光を吸収する光吸収材料で構成された光吸収材料ワイヤと、前記光吸収材料ワイヤ上に形成され、対象とする光を反射する光反射材料ワイヤと、を具備することを特徴とする。
【0009】
本発明のワイヤグリッド型偏光素子においては、前記光吸収材料は、0.01を超える消衰係数kを持つことが好ましい。
【0010】
本発明のワイヤグリッド型偏光素子においては、前記光吸収材料ワイヤの厚さが10nm以上であり、前記光吸収材料の消衰係数kが0.01<k<2.5の範囲内であることが好ましい。
【0011】
本発明のワイヤグリッド型偏光素子においては、前記光吸収材料は、所望の消衰係数k及び所望の屈折率nを持つ材料から選択されたものであることが好ましい。
【0012】
本発明のワイヤグリッド型偏光素子においては、前記光吸収材料は、炭素、炭化物、酸化物、硫化物及び窒化物からなる群より選ばれた少なくとも一つの材料であることが好ましい。
【0013】
本発明のワイヤグリッド型偏光素子においては、前記光吸収材料は、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅、酸化バナジウム及び酸化クロムからなる群より選ばれたものであることが好ましい。
【0014】
本発明の表示装置は、表示デバイスと、前記表示デバイスを照光する照光手段と、上記ワイヤグリッド型偏光素子と、を具備し、前記ワイヤグリッド型偏光素子は、前記基材が前記照光手段側に配置されることを特徴とする。
【0015】
本発明の表示装置は、表示デバイスと、前記表示デバイスを照光する照光手段と、上記ワイヤグリッド型偏光素子と、を具備し、前記ワイヤグリッド型偏光素子は、前記光反射材料ワイヤが前記照光手段側に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のワイヤグリッド型偏光素子は、基材と、前記基材上所定の間隔をおいて格子状に形成された光反射材料ワイヤと、前記光反射材料ワイヤ上に形成され、光吸収材料で構成された光吸収材料ワイヤと、を具備するので、液晶表示装置のような表示装置に配設した場合に、十分な色再現性や黒表示を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るワイヤグリッド型偏光素子の一部を示す概略図である。図1に示すワイヤグリッド型偏光素子は、所定の間隔で格子状凸部1aが並設されてなる基材1と、基材1の格子状凸部1a上に設けられた光反射材料ワイヤ2と、光反射材料ワイヤ2上に形成され、光吸収材料で構成された光吸収材料ワイヤ3と、から主に構成されている。なお、格子状凸部1a上に設けられる光反射材料ワイヤ2は、格子状凸部1aの側面の少なくとも一部を覆うように設けられていても良い。このワイヤグリッド型偏光素子は、バックライトのような照光手段を備えた表示装置に装着した場合に、光吸収材料ワイヤ3が外光側に位置し、基材1がバックライト側に位置するように配設される。なお、ワイヤグリッド型偏光素子の形態は、フィルム状体でも良く、板状体でも良い。
【0018】
基材1を構成する材料としては、対象とする光に対し実質的に透明であればよい。例えば、ガラスなどの無機材料や、樹脂などの有機材料として、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィン樹脂(COP)、架橋ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの結晶性熱可塑性樹脂や、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの紫外線(UV)硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。また、基材として樹脂基材1である紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂と、ガラスなどの無機基板、上記熱可塑性樹脂、トリアセテート樹脂とを組み合せた構成とすることもできる。
【0019】
基材1の格子状凸部1aのピッチは、対象とする光の偏光特性から決まり、一般には光の波長の1/2以下である。ピッチが小さくなるほど偏光特性が良くなり、例えば可視光に対しては80nm〜150nmで良好な偏光特性が得られる。
【0020】
格子状凸部1aや、複数の格子状凸部によって形成される微細凹凸格子の凹部の断面形状に制限はない。例えば、これらの断面形状は、台形、矩形、方形、プリズム状や、半円状などの正弦波状であってもよい。ここで、正弦波状とは凹部と凸部の繰り返しからなる曲線部をもつことを意味する。なお、曲線部は湾曲した曲線であればよく、例えば、凸部にくびれがある形状も正弦波状に含める。
【0021】
本発明の格子状凸部を有する基材を得る方法に特に限定はないが、本出願人の特開2006−224659号公報に記載の方法を用いることが好ましい。
【0022】
具体的には、本発明の格子状凸部を有する基材を得る方法Iとして、表面に100nm〜100μmピッチの凹凸格子を有する被延伸部材を、前記凹凸格子の長手方向(格子状凸部の格子と平行な方向)と略直交する方向の前記被延伸部材の幅を自由にした状態で前記長手方向と略平行な方向に自由端一軸延伸加工することにより作製することが好ましい。この結果、前記被延伸部材の凹凸格子の凸部のピッチが縮小され、微細凹凸格子を有する基材(延伸済み部材)が得られる。凹凸格子のピッチは、100nm〜100μmの範囲に設定するが、要求する微細凹凸格子のピッチや延伸倍率に応じて適宜変更することができる。
【0023】
ここで、被延伸部材とは、本発明に用いる基材として非晶性熱可塑性樹脂や結晶性熱可塑性樹脂で構成された板状体、フィルム状体、シート状体などの透明な基材を挙げることができる。この被延伸部材の厚さや大きさなどについては、一軸延伸処理が可能な範囲であれば特に制限はない。
【0024】
また、表面に100nmから100μmピッチの凹凸格子を有する被延伸部材を得るには、レーザ光を用いた干渉露光法や切削法などで形成した、100nmから100μmピッチの凹凸格子を有する型を用いて、被延伸部材にその凹凸格子形状を熱プレスなどの方法で転写すれば良い。なお、干渉露光法とは、特定の波長のレーザ光を角度θ’の2つの方向から照射して形成される干渉縞を利用した露光法であり、角度θ’を変化させることで、使用するレーザの波長の範囲内で色々なピッチを有する凹凸格子の構造を得ることができる。干渉露光に使用できるレーザとしては、TEM00モードのレーザに限定され、TEM00モードのレーザ発振できる紫外光レーザとしては、アルゴンレーザ(波長364nm,351nm,333nm)や、YAGレーザの4倍波(波長266nm)などが挙げられる。
【0025】
本発明における一軸延伸処理は、先ず前記被延伸部材の幅方向(凹凸格子の長手方向と直交する方向)は自由にした状態で、前記被延伸部材の凹凸格子の長手方向を一軸延伸処理装置に固定する。続いて、被延伸部材が軟化する適当な温度まで加熱し、その状態で適当な時間保持した後、前記長手方向と略平行な一方向に適当な延伸速度で、目標とする微細凹凸格子のピッチに対応する延伸倍率まで延伸処理する。最後に、延伸状態を保持した状態で材料が硬化する温度まで被延伸部材を冷却することにより、格子状凸部を有する基材を得る方法である。この一軸延伸処理を行う装置としては、通常の一軸延伸処理を行う装置を用いることができる。また、加熱条件や冷却条件については被延伸部材を構成する材料に応じて適宜決定する。
【0026】
また、本発明の格子状凸部を有する基材を得る方法IIは、表面に微細凹凸格子を有する型を用いて、本発明で用いる前記基材の表面に微細凹凸格子を転写し、成型する方法である。ここで表面に微細凹凸格子を有する型は、前記方法Iにより得た、格子状凸部を有する基材を、順に導電化処理、メッキ処理、樹脂基材の除去処理を施すことで作製することができる。
【0027】
この方法によれば、既に格子状凸部を有する型を用いるので、複雑な延伸工程を経ることなく、本発明で用いる格子状凸部を有する基材を量産することが可能となる。更に、方法I、方法IIを適当に組み合わせ、繰り返し用いることで、比較的大きなピッチを持つ凹凸格子から、より微細な凹凸格子を作製することも可能となる。
【0028】
光反射材料ワイヤ2を構成する光反射材料は、所望の領域で光の反射率が高く、基材1を構成する材料との間の密着性の高いものであることが好ましい。例えば、可視光の領域であればアルミニウム、銀又はそれらの合金で構成されていることが好ましい。コストの観点から、アルミニウム又はその合金で構成されていることがさらに好ましい。
【0029】
光反射材料ワイヤ2を形成するために光反射材料を基材1上に積層する方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法を好適に用いることができる。
【0030】
光吸収材料ワイヤ3を構成する材料としては、外光側から入射する光の垂直反射率を低下させる機能を発揮する材料を用いる。具体的には、本発明に係るワイヤグリッド型偏光素子を液晶表示装置のような表示装置に配設した場合において、十分な色再現性や黒表示を実現するためには、外光側から入射する無偏光な光の垂直反射率を約20%以下にすることが望ましい。このときの垂直反射率とは入射光をワイヤグリッド型偏光素子に対して垂直に入射させた場合の反射率を指す。このような観点から、外光側から入射する光の垂直反射率を約20%以下にするための条件について検討した。
【0031】
図2(a)〜(c)、図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)は、光吸収材料ワイヤ3の膜厚(積層方向の厚さ)が50nm、100nm、300nm、500nmで、デューティ比が0.3、0.5、0.7の場合の消衰係数kと波長との間の関係を示す図である。このときデューティ比は、図1に示す格子状凸部1aの幅をWとし、格子状凸部1aのピッチをPとした場合のW/Pの値を指す。これらの図において、実線の範囲内の消衰係数kであれば、外光側から入射する光の垂直反射率を約20%以下にすることが可能となることが分った。したがって、光吸収材料ワイヤ3を構成する光吸収材料は、0.01を超える消衰係数kを持つことが好ましい。また、光吸収材料ワイヤ3の厚さが10nm以上である場合には、光吸収性材料の消衰係数kが0.01<k<2.5の範囲内であることが好ましい。
【0032】
外光側から入射する光の垂直反射率を効率良く低減させるためには、格子状凸部1aの長手方向に振幅を持つ偏光成分の垂直反射率を低減させることが有効である。この場合、光吸収性材料は、所望の消衰係数k及び所望の屈折率nを持つ材料から選択されたものであることが好ましい。ここで、光吸収材料ワイヤ3の厚さを50nm、100nm、300nmとし、デューティ比0.5、0.3の場合の消衰係数kと屈折率nとの間の関係を調べた。その結果を図6(a)〜(d)、図7(a),(b)に示す。これらの図において、各波長において円の範囲は、垂直反射率が15%以下の領域である。このようなことから、格子状凸部1aの長手方向に振幅を持つ偏光成分の垂直反射率を低減させるためには、図6(a)〜(d)、図7(a),(b)における円の範囲内の消衰係数kと屈折率nを持つ光吸収性材料を用いることが好ましい。また、図8に示すように、赤外領域である波長2000nmにおいて、光吸収材料ワイヤ3の膜厚が200nmの場合にも同様に、円の範囲は垂直反射率が15%以下の領域であり、円の範囲内の消衰係数kと屈折率nを持つ光吸収性材料を用いることが好ましい。
【0033】
上述した観点から、光吸収材料ワイヤ3を構成する光吸収材料は、炭素、炭化物、酸化物、硫化物、窒化物の少なくとも一つの材料であることが好ましい。具体的には、光吸収材料は、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅、酸化バナジウム、酸化クロムなどが好ましい。これらの材料は、対象とする光の波長や光吸収材料ワイヤ3の厚さなどを考慮して適宜選択することができる。
【0034】
光吸収材料ワイヤ3を形成するために光吸収材料を光反射材料ワイヤ2上に積層する方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などの物理的蒸着法を好適に用いることができる。
【0035】
また、基材1上に微細な凹凸格子がなくても図1に示すようなワイヤグリッド型偏光素子を作ることができる。例えば、図9(a)に示すように、ガラス基板5上に光反射材料ワイヤ2を成膜し、その上に光吸収材料ワイヤ3を積層する。さらに、スピンコート法などの方法により光硬化性レジスト層4を形成する。次いで、該レジスト層4中の溶剤を除去するためにベーキングを行い、その後、図9(b)に示すように、フォトマスク6を介して露光を行ってフォトマスク6のパターンを該レジスト層4に転写する。そして、図9(c)に示すように、該レジスト層の特性に応じた現像液を用いてパターン以外の部分を除去し、光反射材料ワイヤ2と光吸収材料ワイヤ3の特性に応じたエッチング液を用いて光反射材料ワイヤ2と光吸収材料ワイヤ3をエッチングする。最後に、図9(d)に示すように、該レジスト層4の特性に応じた剥離剤を用いて該レジスト層4を除去する。なお、該レジスト層4にパターンを形成するには、該フォトマスク6を利用した露光法以外にも電子ビームやイオンビームを直接レジスト層4に照射してパターンを描画する方法を用いても良い。
【0036】
また、図10のようにガラス基板5や樹脂基板上に光反射材料ワイヤ2のみ、もしくは光吸収材料ワイヤ3のみが等間隔に形成されている基材に真空蒸着法やスパッタリング法などの物理的蒸着法を用いることによって光吸収材料ワイヤ3、もしくは光反射材料ワイヤ2を積層することもできる。
【0037】
このような構成を有する本発明のワイヤグリッド型偏光素子においては、図1に示すように、バックライト側からの光を光反射材料ワイヤ2で反射し、外光側からの光を光吸収材料ワイヤ3で吸収する。このため、バックライト側からの光の垂直反射率を30%以上とし、外光側からの光の垂直反射率を20%以下とすることができる。
【0038】
図1に示す構成においては、ワイヤグリッド型偏光素子を表示装置に装着した場合に、光吸収材料ワイヤ3が外光側に位置し、基材1がバックライト側に位置するように配設される場合について説明しているが、図11に示すように、本発明はこの構成に限定されず、ワイヤグリッド型偏光素子を表示装置に装着した場合に、基材1が外光側に位置し、光吸収材料ワイヤ3がバックライト側に位置するように配設される構成にも同様に適用することができる。すなわち、図11に示すワイヤグリッド型偏光素子は、所定の間隔で格子状凸部1aが並設されてなる基材1と、格子状凸部1a上に形成され、光吸収材料で構成された光吸収材料ワイヤ3と、光吸収材料ワイヤ3上に形成された光反射材料ワイヤ2と、で構成される。図11に示す構成によれば、基材1の外光側の主面に他の光学素子を配置することができると共に、ワイヤ状体(光反射材料ワイヤ、光吸収材料ワイヤ)を基材1で保護することができる。
【0039】
次に、本発明に係るワイヤグリッド型偏光素子を表示装置である液晶表示装置に用いた場合について説明する。図12は、本発明の実施の形態に係るワイヤグリッド型偏光素子を備えた液晶表示装置を示す図である。
【0040】
図12に示す液晶表示装置は、光を発光するバックライトのような照光装置11と、この照光装置11上に配置されたワイヤグリッド型偏光素子12と、ワイヤグリッド型偏光素子12上に配置された液晶セル(表示デバイス)13とから主に構成される。すなわち、本発明に係るワイヤグリッド型偏光素子12は、液晶セル13と照光装置11との間に配置される。液晶セル13は、一対の基板で液晶層を挟持して構成されており、その一方の基板上にワイヤグリッド型偏光素子12が配設される。液晶セル13は、透過型液晶セルであり、ガラスや透明樹脂基板間に液晶材料などを挟持して構成されている。なお、図12の液晶表示装置中において、通常使用されている偏光板保護フィルム、位相差フィルム、拡散板、配向膜、透明電極、カラーフィルターなどの各種光学素子については説明を省略する。
【0041】
図12において、ワイヤグリッド型偏光素子12が図1に示す構成の場合、ワイヤグリッド型偏光素子12の基材1が照光装置11上に配置され、ワイヤグリッド型偏光素子12が図11に示す構成の場合、ワイヤグリッド型偏光素子の光反射材料ワイヤ2が照光装置11上に配置される。なお、図12に示す液晶表示装置の液晶セル13の他方の基板側に吸収型の偏光素子を配設しても良い。また、図12に示す構成においては、ワイヤグリッド型偏光素子12が照光装置11と液晶セル13との間に配設された場合について示しているが、本発明においては、ワイヤグリッド型偏光素子12が液晶セル13の他方の基板側に配設されても良い。この場合、照光装置11と液晶セル13の一方の基板との間に吸収型の偏光素子を配設しても良い。
【0042】
このような構成の液晶表示装置(図1に示すワイヤグリッド型偏光素子を備える場合)においては、照光装置11から出射された光がワイヤグリッド型偏光素子12の基材1側から入射し、光反射材料ワイヤ側から液晶セル13を通過して外界に出射される(図中の矢印方向)。この場合において、ワイヤグリッド型偏光素子12が可視光領域において優れた偏光度を発揮するので、コントラストの高い表示を得ることが可能となる。一方、外光は、液晶セル13を通過してワイヤグリッド型偏光素子12の光吸収材料ワイヤ3で吸収される。このため、照光装置11からの光を効率良く反射させ、外光を効率良く吸収するので、液晶表示装置において、十分な色再現性や黒表示を実現することができる。
【0043】
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
(実施例1)
上述した方法により、TAC(Triacetylcellulose)基材の片面上にUV転写でピッチ140nm、高さ約150nm、1/2高さにおける幅が約60nmで凸部先端が先細りになった波型断面形状を有する微細凹凸格子を設けたフィルムを用意し、この微細凹凸格子の格子状凸部上にDCマグネトロンスパッタ法によりアルミニウムを厚さ100nm程度成膜して光吸収材料ワイヤを形成し、さらに光反射材料ワイヤ上に、好適な消衰係数k及び屈折率nを持つ酸化アルミニウムを厚さ100nm程度成膜して光吸収材料ワイヤを形成した。このときのスパッタ装置成膜チャンバー内の真空到達度を1.70×10-4Paとし、成膜圧力を2.1×10-1Pa、ターゲット印加電圧を200Wとした。成膜後、水酸化ナトリウム0.01重量%を用いて酸化アルミニウムをエッチングして、光吸収材料ワイヤの膜厚を50nm程度とした。このようにして実施例1のワイヤグリッド型偏光素子を作製した。なお、酸化アルミニウムの光の波長に対する消衰係数k及び屈折率nを図13(a)に示す。また、図13(a)における消衰係数k及び屈折率nは、エリプソ測定により求めた。
【0044】
得られた実施例1のワイヤグリッド型偏光素子について、バックライト側からの光に対する垂直反射率と、外光に対する垂直反射率とを調べた。なお、それぞれの垂直反射率は、分光光度計により測定した。その結果、バックライト側からの光に対する垂直反射率が33%程度であり、外光に対する垂直反射率は図13(b)に示す通りであった。例えば、図13(b)から分かるように、波長500nmで垂直反射率が7%まで減少した。
【0045】
また、得られた実施例1のワイヤグリッド型偏光素子について、分光光度計を用い偏光度を測定した。ここでは、直線偏光に対する平行ニコル、直交ニコル状態での透過光強度を測定し、偏光度は下記式より算出した。また、測定波長域は可視光として波長380nm〜780nmとした。図13(c)には、波長380nm〜780nmにわたる偏光度の変化を示した。図13(c)から分かるように、実施例1のワイヤグリッド型偏光素子は、波長380nm〜780nmにわたって高い偏光度を示した。
偏光度=(Imax−Imin)/(Imax+Imin)×100 %
ここで、Imaxは平行ニコル時の透過光強度であり、Iminは直交ニコル時の透過光強度である。
【0046】
(実施例2)
厚さ100nmの酸化アルミウム光吸収材料ワイヤの代わりに、厚さ60nmの酸化鉄(Fe34)光吸収材料ワイヤをRFマグネトロンスパッタ法により成膜したことと、エッチングをしないこと以外は実施例1と同様にして実施例2のワイヤグリッド型偏光素子を作製した。なお、酸化鉄の光の波長に対する消衰係数k及び屈折率nを図14(a)に示す。また、図14(a)における消衰係数k及び屈折率nは、エリプソ測定により求めた。
【0047】
得られた実施例2のワイヤグリッド型偏光素子を実施例1と同様にしてバックライト側からの光に対する垂直反射率と、外光に対する垂直反射率とを調べた。その結果、バックライト側からの光に対する垂直反射率が36.3%程度であり、外光に対する垂直反射率は図14(b)に示す通りであった。例えば、図14(b)から分かるように、波長550nmで垂直反射率が1.5%まで減少した。
【0048】
また、得られた実施例2のワイヤグリッド型偏光素子について、実施例1と同様にして偏光度を測定した。可視光領域である波長380nm〜780nmの範囲における偏光度は99.77であった。
【0049】
(実施例3)
厚さ100nmの酸化アルミウム光吸収材料ワイヤの代わりに、厚さ60nmの酸化鉄(Fe23)光吸収材料ワイヤをRFマグネトロンスパッタ法により成膜したことと、エッチングをしないこと以外は実施例1と同様にして実施例3のワイヤグリッド型偏光素子を作製した。
【0050】
得られた実施例3のワイヤグリッド型偏光素子を実施例1と同様にしてバックライト側からの光に対する垂直反射率と、外光に対する垂直反射率とを調べた。その結果、バックライト側からの光に対する垂直反射率が36.8%程度であり、外光に対する垂直反射率は図15(a)に示す通りであった。例えば、図15(a)から分かるように、波長490nmで垂直反射率が5%まで減少した。
【0051】
また、得られた実施例3のワイヤグリッド型偏光素子について、実施例1と同様にして偏光度を測定した。可視光領域である波長380nm〜780nmの範囲における偏光度は99.76であった。
【0052】
(実施例4)
厚さ100nmの酸化アルミウム光吸収材料ワイヤの代わりに、厚さ60nmの酸化鉄(FeO)光吸収材料ワイヤをRFマグネトロンスパッタ法により成膜したことと、エッチングをしないこと以外は実施例1と同様にして実施例4のワイヤグリッド型偏光素子を作製した。
【0053】
得られた実施例4のワイヤグリッド型偏光素子を実施例1と同様にしてバックライト側からの光に対する垂直反射率と、外光に対する垂直反射率とを調べた。その結果、バックライト側からの光に対する垂直反射率が36.3%程度であり、外光に対する垂直反射率は図15(b)に示す通りであった。例えば、図15(b)から分かるように、波長490nmで垂直反射率が2%まで減少した。
【0054】
また、得られた実施例4のワイヤグリッド型偏光素子について、実施例1と同様にして偏光度を測定した。可視光領域である波長380nm〜780nmの範囲における偏光度は99.76であった。
【0055】
(実施例5)
厚さ100nmの酸化アルミウム光吸収材料ワイヤの代わりに、厚さ70nmの酸化銅光吸収材料ワイヤをRFマグネトロンスパッタ法により成膜したことと、エッチングをしないこと以外は実施例1と同様にして実施例5のワイヤグリッド型偏光素子を作製した。なお、酸化銅の光の波長に対する消衰係数k及び屈折率nを図16(a)に示す。また、図16(a)における消衰係数k及び屈折率nは、エリプソ測定により求めた。
【0056】
得られた実施例5のワイヤグリッド型偏光素子を実施例1と同様にしてバックライト側からの光に対する垂直反射率と、外光に対する垂直反射率とを調べた。その結果、バックライト側からの光に対する垂直反射率が36.8%程度であり、外光に対する垂直反射率は図16(b)に示す通りであった。例えば、図16(b)から分かるように、波長635nmで垂直反射率が9%まで減少した。
【0057】
また、得られた実施例5のワイヤグリッド型偏光素子について、実施例1と同様にして偏光度を測定した。可視光領域である波長380nm〜780nmの範囲における偏光度は99.85であった。
【0058】
(実施例6)
厚さ100nmの酸化アルミウム光吸収材料ワイヤの代わりに、厚さ70nmの酸化ニッケル光吸収材料ワイヤをRFマグネトロンスパッタ法により成膜したことと、エッチングをしないこと以外は実施例1と同様にして実施例6のワイヤグリッド型偏光素子を作製した。なお、酸化銅の光の波長に対する消衰係数k及び屈折率nを図17(a)に示す。また、図17(a)における消衰係数k及び屈折率nは、エリプソ測定により求めた。
【0059】
得られた実施例6のワイヤグリッド型偏光素子を実施例1と同様にしてバックライト側からの光に対する垂直反射率と、外光に対する垂直反射率とを調べた。その結果、バックライト側からの光に対する垂直反射率が36.5%程度であり、外光に対する垂直反射率は図17(b)に示す通りであった。例えば、図17(b)から分かるように、波長575nmで垂直反射率が4%まで減少した。
【0060】
また、得られた実施例6のワイヤグリッド型偏光素子について、実施例1と同様にして偏光度を測定した。可視光領域である波長380nm〜780nmの範囲における偏光度は99.78であった。
【0061】
(実施例7)
厚さ100nmの酸化アルミウム光吸収材料ワイヤの代わりに、厚さ60nmの酸化バナジウム光吸収材料ワイヤをRFマグネトロンスパッタ法により成膜したことと、エッチングをしないこと以外は実施例1と同様にして実施例7のワイヤグリッド型偏光素子を作製した。なお、酸化バナジウムの光の波長に対する消衰係数k及び屈折率nを図18(a)に示す。また、図18(a)における消衰係数k及び屈折率nは、エリプソ測定により求めた。
【0062】
得られた実施例7のワイヤグリッド型偏光素子を実施例1と同様にしてバックライト側からの光に対する垂直反射率と、外光に対する垂直反射率とを調べた。その結果、バックライト側からの光に対する垂直反射率が36.3%程度であり、外光に対する垂直反射率は図18(b)に示す通りであった。例えば、図18(b)から分かるように、波長570nmで垂直反射率が3%まで減少した。
【0063】
また、得られた実施例7のワイヤグリッド型偏光素子について、実施例1と同様にして偏光度を測定した。可視光領域である波長380nm〜780nmの範囲における偏光度は99.75であった。
【0064】
このように本発明に係るワイヤグリッド型偏光素子は、外光側に光吸収材料ワイヤを設けており、照光装置からの光を効率良く反射させ、外光を効率良く吸収するので、液晶表示装置において、十分な色再現性や黒表示を実現することができる。
【0065】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、所定の間隔で格子状凸部が並設されてなる基材の格子状凸部上に光反射材料ワイヤを形成した場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず、格子状凸部を設けない基材上に所定の間隔で光反射材料ワイヤを形成した場合にも同様に適用することができる。また、上記実施の形態においては、ワイヤグリッド型偏光素子を液晶表示装置に適用した場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず、照光装置を備えた他の表示装置にも同様に適用することができる。また、上記実施の形態における寸法、材質などは例示的なものであり、適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態に係るワイヤグリッド型偏光素子を示す図である。
【図2】(a)〜(c)は、消衰係数と波長との間の関係を示す図である。
【図3】(a)〜(c)は、消衰係数と波長との間の関係を示す図である。
【図4】(a)〜(c)は、消衰係数と波長との間の関係を示す図である。
【図5】(a)〜(c)は、消衰係数と波長との間の関係を示す図である。
【図6】(a)〜(d)は、消衰係数と屈折率との間の関係を示す図である。
【図7】(a),(b)は、消衰係数と屈折率との間の関係を示す図である。
【図8】消衰係数と屈折率との間の関係を示す図である。
【図9】(a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係るワイヤグリッド型偏光素子の他の例の製造工程を説明するための図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るワイヤグリッド型偏光素子の他の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るワイヤグリッド型偏光素子の他の例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るワイヤグリッド型偏光素子を装着した液晶表示装置を示す図である。
【図13】(a)は、実施例1のワイヤグリッド型偏光素子に用いる酸化アルミニウムの消衰係数及び屈折率と波長との間の関係を示す図であり、(b)は、実施例1のワイヤグリッド型偏光素子の反射率と波長との間の関係を示す図であり、(c)は、実施例1のワイヤグリッド型偏光素子の偏光度と波長との間の関係を示す図である。
【図14】(a)は、実施例2のワイヤグリッド型偏光素子に用いる酸化鉄の消衰係数及び屈折率と波長との間の関係を示す図であり、(b)は、実施例2のワイヤグリッド型偏光素子の反射率と波長との間の関係を示す図である。
【図15】(a)は、実施例3のワイヤグリッド型偏光素子の反射率と波長との間の関係を示す図である。(b)は、実施例4のワイヤグリッド型偏光素子の反射率と波長との間の関係を示す図である。
【図16】(a)は、実施例5のワイヤグリッド型偏光素子に用いる酸化銅の消衰係数及び屈折率と波長との間の関係を示す図であり、(b)は、実施例5のワイヤグリッド型偏光素子の反射率と波長との間の関係を示す図である。
【図17】(a)は、実施例6のワイヤグリッド型偏光素子に用いる酸化ニッケルの消衰係数及び屈折率と波長との間の関係を示す図であり、(b)は、実施例6のワイヤグリッド型偏光素子の反射率と波長との間の関係を示す図である。
【図18】(a)は、実施例7のワイヤグリッド型偏光素子に用いる酸化バナジウムの消衰係数及び屈折率と波長との間の関係を示す図であり、(b)は、実施例7のワイヤグリッド型偏光素子の反射率と波長との間の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
1 基材
1a 格子状凸部
2 光反射材料ワイヤ
3 光吸収材料ワイヤ
4 レジスト層
5 ガラス基板
6 フォトマスク
11 照光装置
12 ワイヤグリッド型偏光素子
13 液晶セル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、前記基材上所定の間隔をおいて格子状に形成され、対象とする光を反射する光反射材料で構成されたワイヤと、前記光反射材料ワイヤ上に形成され、対象とする光を吸収する光吸収材料で構成された光吸収材料ワイヤと、を具備することを特徴とするワイヤグリッド型偏光素子。
【請求項2】
基材と、前記基材上所定の間隔をおいて格子状に形成され、対象とする光を吸収する光吸収材料で構成された光吸収材料ワイヤと、前記光吸収材料ワイヤ上に形成され、対象とする光を反射する光反射材料ワイヤと、を具備することを特徴とするワイヤグリッド型偏光素子。
【請求項3】
前記光吸収性材料は、0.01を超える消衰係数kを持つことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤグリッド型偏光素子。
【請求項4】
前記光吸収材料ワイヤの厚さが10nm以上であり、前記光吸収材料の消衰係数kが0.01<k<2.5の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光素子。
【請求項5】
前記光吸収材料は、所望の消衰係数k及び所望の屈折率nを持つ材料から選択されたものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光素子。
【請求項6】
前記光吸収材料は、炭素、炭化物、酸化物、硫化物及び窒化物からなる群より選ばれた少なくとも一つの材料であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光素子。
【請求項7】
前記光吸収材料は、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅、酸化バナジウム及び酸化クロムからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項6記載のワイヤグリッド型偏光素子。
【請求項8】
表示デバイスと、前記表示デバイスを照光する照光手段と、請求項1、請求項3から請求項7のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光素子と、を具備し、前記ワイヤグリッド型偏光素子は、前記基材が前記照光手段側に配置されることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
表示デバイスと、前記表示デバイスを照光する照光手段と、請求項2から請求項7のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光素子と、を具備し、前記ワイヤグリッド型偏光素子は、前記光反射材料ワイヤが前記照光手段側に配置されることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−186929(P2009−186929A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−29526(P2008−29526)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(309002329)旭化成イーマテリアルズ株式会社 (771)
【Fターム(参考)】