説明

ワイヤハーネス

【課題】導電路の外装部材として可撓性を有する外装部材を単に備えるだけでなく、外装部材を所望の形状に保持することが可能であり、また、プロテクタを不要にすることも可能なワイヤハーネスを提供することである。
【解決手段】導電路18を覆う柔軟性を有する管状のコルゲートチューブ16を備え、コルゲートチューブ16を曲げて形成される屈曲部20の曲げ形状を保持する機能を有し、幅方向に伸びず、かつ、座屈しない経路保持テープ17を用いる。経路保持テープ17は、屈曲部20において撓み状態を保持して固定するように、屈曲部20に長手方向に沿って巻き付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路保持の機能を有するワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に開示されたワイヤハーネスは、三本の高圧電線と、この三本の高圧電線を一本ずつ収容して保護するための三本の金属保護パイプとを備えて構成されている。高圧電線は、車両の前側に搭載されるモータと、車両の中間又は後側に搭載されるインバータとを接続するものとして備えられている。
【0003】
ワイヤハーネスは、車体フレームの外側となる車体床下を通って配索されるようになっている。このため、金属保護パイプは石跳ねや水跳ねから高圧電線を保護することができるように形成されている。金属保護パイプは、石跳ねや水跳ねから高圧電線を保護し且つ高圧電線の撓みを防止する剛性を有するとともに、金属製であることから電磁シールド機能も有している。
【0004】
ワイヤハーネスは、真っ直ぐな状態の金属保護パイプに高圧電線を挿通し、これを三本分行った後に、車体床下におけるワイヤハーネスの配索経路に沿って金属保護パイプに曲げを施すことにより製造されている。ワイヤハーネスは、ハーネスメーカーの工場で上記の如く製造された後に、自動車メーカーの組み立て工場へと搬送されて車両の所定位置に組み付けられ、これにより配索が完了するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−224156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来技術にあっては、ワイヤハーネスの搬送の際に、金属保護パイプ同士が接触したり変形したりしてしまわないようにするため、金属保護パイプ毎、及びワイヤハーネス毎に十分なスペースを確保する必要があるという問題点を有している。また、金属保護パイプを三次元的に曲げ加工していることから、立体的なスペースを確保する必要もあるという問題点を有している。
【0007】
上記問題点を解消するためとして、可撓性を有する管体を金属保護パイプの代替部材とすることが考えられる。しかしながら上記管体を単に代替部材とするだけでは、次のような幾つかの問題点を解消することは困難である。
【0008】
すなわち、可撓性を有するだけの管体であると、ワイヤハーネスの組み付け・配索時及び配索後において、所望の形状を保持することが困難であるという問題点を有している。また、可撓性を有するだけの管体であると、この管体を車両の所定位置に組み付けるために例えばプロテクタが必要になるが、このプロテクタは配索経路に合わせて樹脂成形される部材であることから、車両毎に専用設計・専用部材になってしまうという問題点、さらには汎用性が低くコスト高になってしまうという問題点を有している。
【0009】
プロテクタに関しては、開発段階で何度も試作金型を起こす場合があることから、設計費用、金型費用、設計時間等が掛かってしまうという問題点を有している。また、プロテクタに関しては、管体への組み付け部分が大型化することから、地面に近づき不具合が生じてしまうという問題点を有している。
【0010】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、可撓性を有する外装部材を単に備えるだけでなく、外装部材を所望の形状に保持することが可能であり、また、プロテクタを不要にすることも可能な、ワイヤハーネスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明のワイヤハーネスは、一又は複数の導電路を覆う柔軟性を有する管状の外装部材を備える。外装部材を曲げて形成される屈曲部の曲げ形状を保持する機能を有し、幅方向に伸びず、かつ、座屈しない経路保持テープを用い、経路保持テープは、前記屈曲部において撓み状態を保持して固定するように、前記屈曲部に長手方向に沿って巻
ことを特徴とするワイヤハーネス。
【0012】
このような特徴を有する本発明によれば、外装部材に対しプロテクタでなく経路保持テープを用いて、外装部材を曲げて形成される屈曲部において互いに隣接する凸部と凸部の間隔を固定するように、屈曲部に巻き付けることにより外装部材が所望の形状に保持される。
【0013】
また、請求項2に記載の本発明のワイヤハーネスは、請求項1に記載のワイヤ
ハーネスにおいて、前記外装部材は周方向に延在する凸部と凹部が長手方向に沿って交互に形成してなり、前記凸部の山頂を平面形状に形成するとともに該凸部の山頂の幅を前記凹部の谷の幅よりも長く形成したことを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、屈曲部の曲げ形状が保持された状態において互いに隣接する凸部と凸部の間隔が確実に固定される。さらに、互いに隣接する凸部と凸部の山の面に経路保持テープが確実に接着される。
【0014】
また、請求項3に記載の本発明のワイヤハーネスは、請求項1に記載のワイヤ
前記外装部材は、周方向に延在する凸部と凹部が長手方向に沿って交互に形成してなり、前記凸部の山頂を平面形状に形成するとともに該凸部の山の立ち上がり角度を急にし、山の幅を長くしたことを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、屈曲部の曲げ形状が保持された状態において互いに隣接する凸部と凸部の間隔が確実に固定される。さらに、互いに隣接する凸部と凸部の山の面に経路保持テープが確実に接着される。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載された本発明によれば、導電路を覆うための外装部材を所望の形状に保持することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、プロテクタを不要にして汎用性を高めることができるという効果を奏する。
また、外装部材及び経路保持テープといった標準的な部品(代替可能部品)を樹脂成型プロテクタの代替部品として用いるため車両専用部品および金型を用いることがない。したがって、ワイヤハーネスの製造コストの低減を図ることができる。
この他に、経路保持テープを用いているので、軽量化を図ることができるとともに設計変更も容易に行うことができる。
【0016】
請求項2に記載された本発明によれば、外装部材の凸部の山の幅を大きくすることができる。このため、外装部材の凸部の山と経路保持シートの接着面との接触面積が大きくなるので、経路保持力が向上する。
【0017】
請求項3に記載された本発明によれば、外装部材の凸部の山の幅を大きくすることができる。このため、外装部材の凸部と経路保持シートの接着面との接触面積が大きくなるので経路保持力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ハイブリッド自動車に本発明のワイヤハーネスを配索した場合の一例を示した模式図である。
【図2】ワイヤハーネスを屈曲させる前の状態から屈曲させた後の状態を示した外観斜視図である。
【図3】ワイヤハーネスの屈曲部に経路保持テープが巻き付けられた状態を示した外観斜視図である。
【図4】(a)はコルゲートチューブを屈曲させる前のワイヤハーネスの縦断面図であり、(b)はコルゲートチューブを屈曲させた後のワイヤハーネスの縦断面図である。
【図5】経路保持テープの伸張性を説明するための図である。
【図6】(a)はコルゲートチューブの山と谷の断面形状の一例を示した図であり、(b)は他の例を示した図であり、(c)は従来のコルゲートチューブの山と谷の断面形状の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明に係るワイヤハーネスの構造の一実施の形態について詳細に説明する。
【0020】
図1は、ハイブリッド自動車に本発明のワイヤハーネスを配索した場合の一例を示した模式図である。図2は、ワイヤハーネスを屈曲させる前の状態から屈曲させた後の状態を示した外観斜視図である。図3は、ワイヤハーネスの屈曲部に経路保持テープが巻き付けられた状態を示した外観斜視図である。図4(a)はコルゲートチューブを屈曲させる前のワイヤハーネスの縦断面図であり、(b)はコルゲートチューブを屈曲させた後のワイヤハーネスの縦断面図である。図5は、経路保持テープの伸張性を説明するための図である。図6(a)はコルゲートチューブの山と谷の断面形状の一例を示した図であり、(b)は他の例を示した図であり、(c)は従来のコルゲートチューブの山と谷の断面形状の一例を示した図である。
【0021】
本実施の形態においては、ハイブリッド自動車(電気自動車であってもよい)に本発明のワイヤハーネスを適用する例を挙げて説明するものとする。
【0022】
図1において、ハイブリッド自動車1は、エンジン2及びモータユニット3の二つの動力をミックスして駆動する車両であって、モータユニット3にはインバータユニット4を介してバッテリー5(電池パック)からの電力が供給されるようになっている。エンジン2、モータユニット3、及びインバータユニット4は、本実施の形態において前輪等がある位置のエンジンルーム6に搭載されている。また、バッテリー5は、後輪等がある自動車後部7に搭載されている(エンジンルーム6の後方に存在する自動車室内に搭載してもよい)。
【0023】
モータユニット3とインバータユニット4は、公知の高圧ワイヤハーネス8により接続されている。また、バッテリー5とインバータユニット4は、本発明のワイヤハーネス9により接続されている。ワイヤハーネス9は、高圧用のものとして構成されている。ワイヤハーネス9は、この中間部10が車体床下11に沿って配索されている。
【0024】
ワイヤハーネス9とバッテリー5は、このバッテリー5に設けられるジャンクションブロック12を介して接続されている。ジャンクションブロック12には、ワイヤハーネス9の後端13がコネクタ接続されている。ワイヤハーネス9の後端13側は、自動車室内側となる床上に配索されている。この床上には、ワイヤハーネス9の前端14側も配索されている。ワイヤハーネス9の前端14側は、インバータユニット4にコネクタ接続されている。
【0025】
モータユニット3はモータ及びジェネレータを構成に含んでいるものとする。また、インバータユニット4は、インバータ及びコンバータを構成に含んでいるものとする。モータユニット3は、シールドケースを含むモータアッセンブリとして形成されるものとする。また、インバータユニット4もシールドケースを含むインバータアッセンブリとして形成されるものとする。バッテリー5は、Ni−MH系やLi−ion系のものであって、モジュール化してなるものとする。尚、例えばキャパシタのような蓄電装置を使用することも可能であるものとする。バッテリー5は、ハイブリッド自動車1や電気自動車に使用可能であれば特に限定されないものとする。
【0026】
以下に、ワイヤハーネス9の構造について図2ないし図5を参照して詳細に説明をする。
【0027】
ワイヤハーネス9は、電線18と、電線18を被覆する電磁シールド部材19と、電磁シールド部材19を覆うための外装部材として機能するコルゲートチューブ16を備えて構成されている。
【0028】
電線18は、導体及び絶縁体を含む導電路であって、電気的な接続に必要な長さを有するように形成されている。導体は、銅や銅合金やアルミニウムやアルミニウム合金により製造されている。導体に関しては、素線を撚り合わせてなる導体構造のものや、断面矩形又は丸形となる棒状の導体構造(例えば平角単心や丸単心となる導体構造であり、この場合、電線自体も棒状となる)のもののいずれであってもよいものとする。電線18の端末には、コネクタ(図示せず)が設けられている。
【0029】
電磁シールド部材19は、電線18を介して伝送される電気信号が外部からの電磁波による影響を受けないようにするためのものであり、導電性の金属箔を含むシールド部材、或いは金属箔単体などにて筒状に形成されている。電磁シールド部材19は、二本の高圧電線18の全長とほぼ同じ長さに形成されている。
【0030】
尚、電磁シールド部材19は、本実施例において金属箔を含んでいるが、これに限定されるものではない。すなわち、電磁波対策をすることが可能であれば、例えば極細の素線を多数有する編組を用いてもよいものとする。編組は、導電性を有して筒状に形成されるものとする。
【0031】
コルゲートチューブ16は、可撓性を有する管状部材(管体)であって、外周面に凹凸を有する樹脂製又は金属製のチューブ(蛇腹管)等が挙げられる。また、本実施例のコルゲートチューブ16は、断面円形状で樹脂製のものが用いられるが、断面円形状に限らず、断面楕円形状や、断面四角形状などの形状のものであってもよい。
【0032】
ワイヤハーネス9を構成するコルゲートチューブ16は、上述したように曲げ可能な可撓性を有する外装部材であり、山と谷(凸部と凹部)が電線18の長手方向に沿って連続して形成されている。
【0033】
電線18を被覆する電磁シールドを挿通した状態において、図2の矢印の方向にコルゲートチューブ16に曲げが施されると、屈曲部20が形成される。図1の例では、符号20A、20B、20Cの位置に屈曲部20が形成される。
【0034】
屈曲部20における符号21は、曲げRが大きい側となる外側曲率形成部分を示している。また、符号22は、曲げRが小さい側となる内側曲率形成部分を示している。さらに、符号23は、外側曲率形成部分21及び内側曲率形成部分22の連続部分となる側部を示している。
【0035】
次に、屈曲部20が形成された後、経路保持テープ17が屈曲部20の曲げ形状を保持するように屈曲部20に巻き付けられる。
【0036】
以下に、経路保持テープ17を屈曲部20に巻き付けることによる曲げ形状を保持する原理について図4及び図5を参照して説明する。
【0037】
経路保持テープ17は、コルゲートチューブ16に巻き付けて曲げ形状を保持するために用いられるので、幅方向(図5のZ方向)においてほとんど無視できるほどに伸びないように、かつ、座屈しない(折れない)ように加工処理(例えば、配向処理)されていることが必要である。なお、上記加工処理の具体的な内容については公知であるためここでは、その説明を省略する。
【0038】
また、経路保持テープ17としては、金属箔テープ、硬質樹脂テープ等が挙げられる。金属箔テープとしては、例えば、アルミ箔テープ、ステンレステープ等が好適であるがこれに限定されるものではない。また、必要に応じてメッキを施してもよい。なお、金属箔テープの片面には接着剤が施されている。また、硬質樹脂テープとしては、ポリカーボネートシート(テープ形状のもの)、アクリルシート(テープ形状のもの)等が挙げられるが、これに限定されるものではない。なお、硬質樹脂テープの片面には接着剤が施されている。
【0039】
コルゲートチューブ16に曲げを施す前の状態(図4(a)参照)においては、コルゲートチューブ16の上側の山部33とこれに隣接する山部33との間隔(ピッチA1)と、下側の山部31とこれに隣接する山部31との間隔(ピッチA1)は等しい。
【0040】
コルゲートチューブ16に曲げを施した後の状態(図4(b)参照)においては、コルゲートチューブ16の外側曲率形成部分21における山部33とこれに隣接する山部33との間隔(ピッチA2)はピッチA1よりも大きくなる。一方、コルゲートチューブ16の内側曲率形成部分22における山部31とこれに隣接する山部31との間隔(ピッチA3)はピッチA1よりも小さくなる。
【0041】
ここで、例えば、人の手でコルゲートチューブ16に曲げを施した後に手を放すと、コルゲートチューブ16には曲げを施す前の状態に戻ろうとする力が働き、コルゲートチューブ16は図4(a)に示した元の状態に戻ってしまう。すなわち、ワヤハーネス9が直線形状に戻ってしまう。
【0042】
そこで、本発明では、互いに隣接配置された山部33、33の間隔(図4(b)の幅A2)及び山部31、31の間隔(図4(b)の幅A3)を固定するようにコルゲートチューブ16の長手方向に沿って屈曲部20に経路保持テープ17が巻き付けられている。
具体的には、経路保持テープ17が、互いに隣接配置された谷部32、32を覆うとともに互いに隣接配置された谷部34、34を覆うように、長手方向に沿ってコルゲートチューブ16に巻きつけられる(図3参照)。
【0043】
上記したように、互いに隣接配置された山部33、33の間隔及び山部31、31の間隔を固定するように、幅方向に伸びず座屈しない経路保持テープ17をコルゲートチューブ16に巻きつけているので、外側曲率形成部分21における幅A2は幅A1に戻ることはない。また、内側曲率形成部分22における幅A3も幅A1に戻ることはない。
このため、外側曲率形成部分21において互いに隣接配置された山部33、33の間隔と内側曲率形成部分22において互いに隣接配置された山部31、31の間隔を一定に保持することができる。したがって、コルゲートチューブ16の屈曲部20の屈曲状態の保持(経路保持)を確実に行うことができる。
【0044】
ここで、コルゲートチューブの山部と谷部の形状については、例えば、図6(a)、(b)に示すような形状であることが好ましい。
従来、コルゲートチューブ66の山部71と谷部72が交互に連続する形状は、図6(c)に示すように、頂部が曲面となる形状である。このため、コルゲートチューブ66に上記した方法で経路保持テープ17を巻き付けた場合、経路保持テープ17と谷部72に隣接する両山部71に接着される面積は山部の頂上付近に限られる。
【0045】
これに対し、図6(a)に示すように、コルゲートチューブ46の山部51の形状を矩形状にした場合、山部51の幅(コルゲートチューブの長手方向断面における幅)は図6(c)に示す山部71の幅に比べて長くなるので、経路保持テープ17が山部51に接着される面積は広くなる。したがって、ワイヤハーネス9の経路保持力を向上させることができる。
【0046】
また、コルゲートチューブ56の長手方向断面において、互いに隣接する山部61の立ち上がりから谷部62の立ち上がりまでの距離を長手方向に沿って計測した距離をピッチa(図6(b)参照)とした場合、このピッチaは、通常、ワイヤハーネスの全長に渡って同じである。
【0047】
ここで、図6(b)に示すように、コルゲートチューブ56の山部61の幅を谷部62の幅よりも長くするようにすれば、山部61の幅をより長くすることができる。このため、経路保持テープ17が山部61に接着される面積は従来に比べて広くなる。したがって、ワイヤハーネス9の経路保持力を向上させることができる。
【0048】
以上、説明してきたように、経路保持テープ17を上記したように屈曲部20に長手方向に沿って巻き付けることによって屈曲部20の曲げ形状を保持することができる。
本発明では、導電路の外装部材として可撓性を有するコルゲートチューブを単に備えるだけでなく、コルゲートチューブを所望の形状に保持することが可能であり、また、プロテクタを不要にすることも可能な、低コスト、かつ、汎用性のあるワイヤハーネスを提供することができる。
【0049】
尚、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
上記説明において、経路保持テープ17は、幅方向に伸びず、かつ、座屈しないものであったが、例えば、長手方向に若干伸びてもよいものとする。
【符号の説明】
【0050】
1…ハイブリッド自動車
2…エンジン
3…モータユニット
4…インバータユニット
5…バッテリー
6…エンジンルーム
7…自動車後部
8…高圧ワイヤハーネス
9…ワイヤハーネス
10…中間部
11…車体床下
12…ジャンクションブロック
13…後端
14…前端
16…コルゲートチューブ(外装部材)
17…経路保持テープ
18…電線(導電路)
19…電磁シールド部材
20…屈曲部
21…外側曲率形成部分
22…内側曲率形成部分
23…側部
46…コルゲートチューブ(外装部材)
56…コルゲートチューブ(外装部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の導電路を覆う柔軟性を有する管状の外装部材を備え、
前記外装部材を曲げて形成される屈曲部の曲げ形状を保持する機能を有し、幅方向に伸びず、かつ、座屈しない経路保持テープを用い、
前記経路保持テープは、前記屈曲部において撓み状態を保持して固定するように、前記屈曲部に長手方向に沿って巻き付けられている
ことを特徴とするワイヤハーネス。
【請求項2】
前記外装部材は、
周方向に延在する凸部と凹部が長手方向に沿って交互に形成してなり、前記凸部の山頂を平面形状に形成するとともに該凸部の山頂の幅を前記凹部の谷の幅よりも長く形成した
ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス。
【請求項3】
前記外装部材は、
周方向に延在する凸部と凹部が長手方向に沿って交互に形成してなり、前記凸部の山頂を平面形状に形成するとともに該凸部の山の立ち上がり角度を急にし、山の幅を長くした
ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−27168(P2013−27168A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160134(P2011−160134)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】