説明

ワイヤレス通信システム内で優先度に基づいてグループ呼間で切り替えるべきかどうかを判断する方法

本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システム内で優先度に基づいてグループ呼間で切り替えるべきかどうかを判断することを対象とする。一実施形態では、所与のアクセス端末が第1のグループセッションに参加しているとき、第2のグループセッションを告知する告知メッセージを所与のアクセス端末において受信する。所与のアクセス端末は、第1のグループセッションおよび第2のグループセッションのうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数の優先度レベルを収集する。アクセス端末は、1つまたは複数の優先度レベルに基づいて第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断する。アクセス端末は、その判断に基づいて第1のグループセッションから第2のグループセッションに選択的に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2009年3月30日に出願された「DETERMINING WHETHER TO SWITCH BETWEEN GROUP CALLS BASED ON PRIORITY WITHIN A WIRELESS COMMUNICATIONS SYSTEM」と題する仮出願第61/164,626号の優先権を主張する。
【0002】
本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システム内で優先度に基づいてグループ呼間で切り替えるべきかどうかを判断することを対象とする。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、ならびに第3世代(3G)高速データ/インターネット対応ワイヤレスサービスを含む、様々な世代を通じて発展してきた。現在、セルラーシステムとパーソナルコミュニケーションズサービス(PCS)システムとを含む、多くの様々なタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例には、セルラーAnalog Advanced Mobile Phone System(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのGlobal System for Mobile接続(GSM)変形に基づくデジタルセルラーシステム、およびTDMA技術とCDMA技術の両方を使用するより新しいハイブリッドデジタル通信システムがある。
【0004】
CDMAモバイル通信を提供するための方法は、本明細書ではIS-95と呼ぶ、「Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System」と題するTIA/EIA/IS-95-Aにおいて、米国電気通信工業会/米国電子工業会によって米国で規格化された。複合AMPS&CDMAシステムはTIA/EIA規格IS-98に記載されている。他の通信システムは、広帯域CDMA(WCDMA)、CDMA2000(たとえば、CDMA2000 1xEV-DO規格など)またはTD-SCDMAと呼ばれるものをカバーする規格である、IMT-2000/UM、すなわちInternational Mobile Telecommunications System 2000/Universal Mobile Telecommunications Systemに記載されている。
【0005】
ワイヤレス通信システムでは、移動局、ハンドセット、またはアクセス端末(AT)が、基地局に隣接するかまたはこれを囲む特定の地理的領域内での通信リンクまたはサービスをサポートする、固定位置の基地局(セルサイトまたはセルとも呼ばれる)からの信号を受信する。基地局は、一般に、サービス品質(QoS)要件に基づいてトラフィックを区別するための方法をサポートする標準Internet Engineering Task Force(IETF)ベースのプロトコルを使用するパケットデータネットワークである、アクセスネットワーク(AN)/無線アクセスネットワーク(RAN)にエントリポイントを与える。したがって、基地局は、一般に、無線インターフェースによってATと対話し、インターネットプロトコル(IP)ネットワークデータパケットによってANと対話する。
【0006】
ワイヤレス電気通信システムでは、プッシュツートーク(PTT)機能がサービスセクタおよび消費者に普及している。PTTは、CDMA、FDMA、TDMA、GSMなど、標準の商用ワイヤレスインフラストラクチャ上で動作する「ディスパッチ」ボイスサービスをサポートすることができる。ディスパッチモデルでは、エンドポイント(AT)間の通信が仮想グループ内で行われ、そこでは1人の「送話者(talker)」のボイスが1人または複数の「受話者(listener)」に送信される。このタイプの通信の単一のインスタンスは、通常、ディスパッチ呼、または単にPTT呼と呼ばれる。PTT呼は、呼の特性を定義する、グループのインスタンシエーションである。グループは、本質的に、グループ名またはグループ識別情報など、メンバーリストおよび関連情報によって定義される。
【0007】
従来、ワイヤレス通信ネットワーク内のデータパケットは、単一の宛先またはアクセス端末に送信されるように構成された。単一の宛先へのデータの送信は「ユニキャスト」と呼ばれる。モバイル通信が増加するにつれて、所与のデータを複数のアクセス端末に同時に送信する能力がより重要になった。したがって、複数の宛先またはターゲットアクセス端末への同じパケットまたはメッセージの同時データ送信をサポートするためのプロトコルが採用された。「ブロードキャスト」は、(たとえば、所与のセル内にある、所与のサービスプロバイダによってサービスされるものなど)すべての宛先またはアクセス端末へのデータパケットの送信を指し、「マルチキャスト」は、宛先またはアクセス端末の所与のグループへのデータパケットの送信を指す。一例では、宛先の所与のグループまたは「マルチキャストグループ」は、(たとえば、所与のセル内にある、所与のサービスプロバイダによってサービスされるものなど)可能な宛先またはアクセス端末のうちの2つ以上およびすべてよりも少ない数を含むことができる。ただし、少なくともいくつかの状況においては、マルチキャストグループが、ユニキャストと同様に、ただ1つのアクセス端末を含むこと、あるいは代替的に、マルチキャストグループが、ブロードキャストと同様に、(たとえば、セルまたはセクタ内の)すべてのアクセス端末を含むことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0049314号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】「CDMA2000 High Rate Broadcast-Multicast Packet Data Air Interface Specification」と題する、2006年2月14日付けの3GPP2のBCMCS規格のバージョンである、バージョン1.0 C.S0054-A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ブロードキャストおよび/またはマルチキャストは、マルチキャストグループに対応するために複数の連続ユニキャスト動作を実行する、複数のデータ送信を同時に処理するための一意のブロードキャスト/マルチキャストチャネル(BCH)を割り当てるなど、いくつかの方法でワイヤレス通信システム内で実行され得る。プッシュツートーク通信のためのブロードキャストチャネルを使用する従来のシステムが、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Push-To-Talk Group Call System Using CDMA 1x-EVDO Cellular Network」と題する、2007年3月1日付けの米国特許出願公開第2007/0049314号に記載されている。公開第2007/0049314号に記載されているように、従来のシグナリング技法を使用するプッシュツートーク呼のためにブロードキャストチャネルを使用することができる。ブロードキャストチャネルの使用は従来のユニキャスト技法よりも帯域幅要件を改善することができるが、ブロードキャストチャネルの従来のシグナリングは、依然として追加のオーバーヘッドおよび/または遅延を生じる可能性があり、システムパフォーマンスを劣化させることがある。
【0011】
3rd Generation Partnership Project 2(「3GPP2」)は、CDMA2000ネットワークにおけるマルチキャスト通信をサポートするためのブロードキャストマルチキャストサービス(BCMCS)規格を定義する。したがって、「CDMA2000 High Rate Broadcast-Multicast Packet Data Air Interface Specification」と題する、2006年2月14日付けの3GPP2のBCMCS規格のバージョンである、バージョン1.0 C.S0054-Aは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システム内で優先度に基づいてグループ呼間で切り替えるべきかどうかを判断することを対象とする。一実施形態では、所与のアクセス端末が第1のグループセッションに参加しているとき、第2のグループセッションを告知する告知メッセージを所与のアクセス端末において受信する。所与のアクセス端末は、第1のグループセッションおよび第2のグループセッションのうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数の優先度レベルを収集する。アクセス端末は、1つまたは複数の優先度レベルに基づいて第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断する。アクセス端末は、その判断に基づいて第1のグループセッションから第2のグループセッションに選択的に切り替える。
【0013】
本発明の実施形態およびその付随する利点の多くのより完全な諒解は、以下の発明を実施するための形態を参照し、本発明を限定するためではなく単に例示するために提示する添付の図面とともに考察することによってより良く理解されれば、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の少なくとも1つの実施形態によるアクセス端末とアクセスネットワークとをサポートするワイヤレスネットワークアーキテクチャの図である。
【図2】本発明の例示的な一実施形態によるキャリアネットワークを示す図である。
【図3】本発明の少なくとも1つの実施形態によるアクセス端末の図である。
【図4】グループセッション間で切り替える従来の方法を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態による、1つまたは複数の関連付けられた優先度レベルに基づいてグループセッション間で切り替えるためのプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の特定の実施形態を対象とする以下の説明および関連する図面で本発明の態様を開示する。本発明の範囲から逸脱することなく代替実施形態を考案することができる。さらに、本発明の関連する詳細を不明瞭にしないように、本発明のよく知られている要素については詳細に説明しないか、または省略する。
【0016】
「例示的」および/または「例」という用語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明するいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈すべきではない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が論じられた特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0017】
さらに、多くの実施形態については、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行すべき一連のアクションに関して説明する。本明細書で説明する様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実行され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明するこれらの一連のアクションは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実行させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施すべきものと見なすことができる。したがって、本発明の様々な態様は、すべてが請求する主題の範囲内に入ることが企図されているいくつかの異なる形式で実施され得る。さらに、本明細書で説明する実施形態ごとに、そのような実施形態の対応する形式を、たとえば、記載のアクションを実行する「ように構成された論理部」として本明細書で説明することがある。
【0018】
本明細書でアクセス端末(AT)と呼ぶ高データレート(HDR)加入者局は、移動でも固定でもよく、本明細書でモデムプールトランシーバ(MPT)または基地局(BS)と呼ぶ1つまたは複数のHDR基地局と通信することができる。アクセス端末は、1つまたは複数のモデムプールトランシーバを介して、モデムプールコントローラ(MPC)、基地局コントローラ(BSC)および/またはパケット制御機能(PCF)と呼ばれるHDR基地局コントローラとの間でデータパケットを送信および受信する。モデムプールトランシーバおよびモデムプールコントローラは、アクセスネットワークと呼ばれるネットワークの一部である。アクセスネットワークは複数のアクセス端末間でデータパケットをトランスポートする。
【0019】
アクセスネットワークは、企業イントラネットまたはインターネットなど、アクセスネットワークの外部の追加のネットワークにさらに接続でき、各アクセス端末とそのような外部のネットワークとの間でデータパケットをトランスポートすることができる。1つまたは複数のモデムプールトランシーバとのアクティブトラフィックチャネル接続を確立したアクセス端末は、アクティブアクセス端末と呼ばれ、トラフィック状態にあると言われる。1つまたは複数のモデムプールトランシーバとのアクティブトラフィックチャネル接続を確立中であるアクセス端末は、接続セットアップ状態にあると言われる。アクセス端末は、ワイヤレスチャネルを介して、または、たとえば、光ファイバまたは同軸ケーブルを使用するワイヤードチャネルを介して通信する任意のデータデバイスとすることができる。アクセス端末はさらに、限定はしないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、あるいはワイヤレス電話または有線電話を含む、いくつかのタイプのデバイスのいずれかとすることができる。アクセス端末が信号をモデムプールトランシーバに送信するための通信リンクは、逆方向リンクまたは逆方向トラフィックチャネルと呼ばれる。モデムプールトランシーバが信号をアクセス端末に送信するための通信リンクは、順方向リンクまたは順方向トラフィックチャネルと呼ばれる。本明細書で使用するトラフィックチャネルという用語は、順方向トラフィックチャネルまたは逆方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0020】
図1に、本発明の少なくとも1つの実施形態によるワイヤレスシステム100の例示的な一実施形態のブロック図を示す。システム100は、アクセス端末102をネットワーク機器に接続して、パケット交換データネットワーク(たとえば、イントラネット、インターネット、および/またはキャリアネットワーク126)とアクセス端末102、108、110、112との間にデータ接続性を与えることができるエアインターフェース104を介してアクセスネットワークまたは無線アクセスネットワーク(RAN)120と通信している、セルラー電話102などのアクセス端末を含むことができる。本明細書に示すように、アクセス端末は、セルラー電話102、携帯情報端末108、本明細書に双方向テキストページャとして示すページャ110、さらにはワイヤレス通信ポータルを有する別個のコンピュータプラットフォーム112とすることができる。したがって、本発明の実施形態は、ワイヤレスモデム、PCMCIAカード、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せもしくは部分的な組合せを限定なしに含む、ワイヤレス通信ポータルを含むか、またはワイヤレス通信機能を有する任意の形態のアクセス端末上で実現され得る。さらに、本明細書で使用する「アクセス端末」、「ワイヤレスデバイス」、「クライアントデバイス」、「モバイル端末」という用語およびそれらの変形体は、互換的に使用され得る。
【0021】
再び図1を参照すると、ワイヤレスネットワーク100の構成要素および本発明の例示的な実施形態の要素の相互関係は、図示の構成に限定されない。システム100は、例示的なものにすぎず、ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス102、108、110、112などのリモートアクセス端末が、互いに、および/またはキャリアネットワーク126、インターネット、および/または他のリモートサーバを限定なしに含む、エアインターフェース104およびRAN120を介して接続された構成要素との間で無線で通信することを可能にする任意のシステムを含むことができる。
【0022】
RAN120は、基地局コントローラ/パケット制御機能(BSC/PCF)122に送信される(一般に、データパケットとして送信される)メッセージを制御する。BSC/PCF122は、パケットデータサービスノード100(「PDSN」)とアクセス端末102/108/110/112との間でのベアラチャネル(すなわち、データチャネル)のシグナリング、確立およびティアダウンを担当する。リンクレイヤ暗号化が使用可能である場合、BSC/PCF122はまた、エアインターフェース104を介してコンテンツを転送する前にそのコンテンツを暗号化する。BSC/PCF122の機能は当技術分野でよく知られており、簡潔のためにさらに論じない。キャリアネットワーク126は、ネットワーク、インターネットおよび/または公衆交換電話網(PSTN)によってBSC/PCF122と通信することができる。代替的に、BSC/PCF122はインターネットまたは外部ネットワークに直接接続することができる。一般に、キャリアネットワーク126とBSC/PCF122との間のネットワークまたはインターネット接続はデータを転送し、PSTNはボイス情報を転送する。BSC/PCF122は、複数の基地局(BS)またはモデムプールトランシーバ(MPT)124に接続され得る。キャリアネットワークと同様の方法で、BSC/PCF122は一般に、データ転送および/またはボイス情報のために、ネットワーク、インターネットおよび/またはPSTNによってMPT/BS124に接続される。MPT/BS124は、セルラー電話102などのアクセス端末にデータメッセージをワイヤレスにブロードキャストすることができる。MPT/BS124、BSC/PCF122および他の構成要素は、当技術分野で知られているように、RAN120を形成することができる。ただし、代替構成も使用でき、本発明は、図示の構成に限定されない。たとえば、別の実施形態では、BSC/PCF122の機能とMPT/BS124の1つまたは複数とを、BSC/PCF122とMPT/BS124の両方の機能を有する単一の「ハイブリッド」モジュールに縮小することができる。
【0023】
図2に、本発明の一実施形態によるキャリアネットワーク126を示す。図2の実施形態では、キャリアネットワーク126は、パケットデータサービングノード(PDSN)160と、ブロードキャストサービングノード(BSN)165と、アプリケーションサーバ170と、インターネット175とを含む。ただし、代替実施形態では、アプリケーションサーバ170および他の構成要素はキャリアネットワークの外部に位置することがある。PDSN160は、たとえば、cdma2000の無線アクセスネットワーク(RAN)(たとえば、図1のRAN120)を利用して、インターネット175、イントラネットおよび/またはリモートサーバ(たとえば、アプリケーションサーバ170)へのアクセスを移動局(たとえば、図1の102、108、110、112などのアクセス端末)に与える。アクセスゲートウェイとして働くので、PDSN160は、単純IPおよびモバイルIPアクセス、外部エージェントサポート、およびパケットトランスポートを与えることができる。PDSN160は、認証、認可、および課金(AAA)サーバおよび他のサポートインフラストラクチャのクライアントとして働くことができ、当技術分野で知られているように、IPネットワークへのゲートウェイを移動局に与える。図2に示すように、PDSN160は、従来のA10接続を介してRAN120(たとえば、BSC/PCF122)と通信することができる。A10接続は当技術分野でよく知られており、簡潔のためにさらに説明しない。
【0024】
図2を参照すると、ブロードキャストサービングノード(BSN)165は、マルチキャストおよびブロードキャストサービスをサポートするように構成され得る。BSN165について、以下でより詳細に説明する。BSN165は、ブロードキャスト(BC)A10接続を介してRAN120(たとえば、BSC/PCF122)と通信し、インターネット175を介してアプリケーションサーバ170と通信する。BCA10接続は、グループ(たとえば、マルチキャストおよび/またはブロードキャスト)メッセージングを転送するために使用される。したがって、アプリケーションサーバ170は、インターネット175を介してユニキャストメッセージングをPDSN160に送信し、インターネット175を介してグループメッセージングをBSN165に送信する。
【0025】
一般に、以下でより詳細に説明するように、RAN120は、BCA10接続を介してBSN165から受信したグループメッセージを、エアインターフェース104のブロードキャストチャネル(BCH)を介して1つまたは複数のアクセス端末200に送信する。
【0026】
図3を参照すると、セルラー電話などのアクセス端末200(本明細書ではワイヤレスデバイス)は、キャリアネットワーク126、インターネットおよび/または他のリモートサーバおよびネットワークから最終的に来ることができる、RAN120から送信されたソフトウェアアプリケーション、データおよび/またはコマンドを受信および実行することができるプラットフォーム202を有する。プラットフォーム202は、特定用途向け集積回路(「ASIC」208)、または他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または他のデータ処理デバイスに動作可能に結合されたトランシーバ206を含むことができる。ASIC208または他のプロセッサは、ワイヤレスデバイスのメモリ212中の任意の常駐プログラムとインターフェースするアプリケーションプログラミングインターフェース(「API」)210レイヤを実行する。メモリ212は、読取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EEPROM、フラッシュカード、またはコンピュータプラットフォームに共通の任意のメモリから構成され得る。プラットフォーム202は、メモリ212中でアクティブに使用されないアプリケーションを保持することができるローカルデータベース214を含むこともできる。ローカルデータベース214は、一般にフラッシュメモリセルであるが、磁気メディア、EEPROM、光メディア、テープ、ソフトまたはハードディスクなど、当技術分野で知られている任意の二次記憶デバイスとすることができる。内部プラットフォーム202の構成要素は、当技術分野で知られていているように、構成要素の中でもアンテナ222、ディスプレイ224、プッシュツートークボタン228およびキーパッド226などの外部デバイスに動作可能に結合することもできる。
【0027】
したがって、本発明の一実施形態は、本明細書で説明する機能を実行するための能力を含むアクセス端末を含むことができる。当業者なら諒解するように、本明細書で開示する機能を達成するために、様々な論理要素を、個別要素、プロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール、またはソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで実施することができる。たとえば、ASIC208、メモリ212、API210およびローカルデータベース214をすべて協働的に使用して、本明細書で開示する様々な機能をロード、記憶および実行することができ、したがってこれらの機能を実行する論理部を様々な要素に分散することができる。代替的に、機能を1つの個別構成要素に組み込むことができる。したがって、図3中のアクセス端末の特徴は例示的なものにすぎないと見なすべきであり、本発明は図示の特徴または構成に限定されない。
【0028】
アクセス端末102とRAN120との間のワイヤレス通信は、符号分割多元接続(CDMA)、WCDMA、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多重(OFDM)、Global System for Mobile Communications(GSM)、またはワイヤレス通信ネットワークもしくはデータ通信ネットワークにおいて使用され得る他のプロトコルなど、様々な技術に基づくことができる。データ通信は、一般に、クライアントデバイス102とMPT/BS124とBSC/PCF122との間で行われる。BSC/PCF122は、キャリアネットワーク126、PSTN、インターネット、バーチャルプライベートネットワークなどの複数のデータネットワークに接続され得、したがって、アクセス端末102はより広範囲の通信ネットワークにアクセスできるようになる。前述のように、および当技術分野で知られているように、様々なネットワークおよび構成を使用して、ボイス送信および/またはデータをRANからアクセス端末に送信することができる。したがって、本明細書で提供する例は、本発明の実施形態を限定するものではなく、本発明の実施形態の態様の説明を助けるものにすぎない。
【0029】
図4に、グループセッション間で切り替える従来の方法を示す。詳細には、図4は、第1の現在アクティブなグループセッションから、後で告知される第2のグループセッションへの、アクセス端末における切替えを示す。したがって、所与のAT(「AT1」)が、第1のグループセッション(たとえば、プッシュツートーク(PTT)セッション)を受け付け、その第1のグループセッションに登録し、AT1は、400において、1つまたは複数の他のAT(図示せず)からの第1のグループセッションに関連付けられたグループメッセージを監視し(または、たとえば、AT1が現在のフロア保持者である場合、通話し)、その第1のグループメッセージは、405において、少なくともダウンリンクブロードキャストチャネル(BCH)上でAT1のセクタ内のRAN120において送信するためにアプリケーションサーバ170によって転送されるものと仮定する。
【0030】
第1のグループセッション中のあるポイントにおいて、別のAT(「AT2」)が、第2のグループセッションの開始を要求するメッセージを送信する(410)。たとえば、AT2のユーザはAT2のPTTボタンをプッシュし得、それによりPTT呼要求メッセージがトリガされて逆方向リンクアクセスチャネル上でRAN120に送信され、今度はアプリケーションサーバ170に転送される。415において、アプリケーションサーバ170は、呼イニシエータAT2から第2のグループセッションを開始したいという要求を受信する。
【0031】
420において、アプリケーションサーバ170は、第2のグループセッションを複数のターゲットに告知するための告知メッセージを(たとえば、PDSN160またはBSN165を介して)RAN120に転送する。AT1は、AT1が告知メッセージのターゲットATであるように、図4の説明における第2のグループセッションに関連付けられたグループに属すると仮定され得る。したがって、425において、RAN120は、少なくともAT1のセクタ内で第2のグループセッションを告知する告知メッセージを送信する。
【0032】
(たとえば、PTTプロトコル、PTXプロトコル、ブロードキャストおよびマルチキャストサービス(BCMCS)プロトコルなどの)従来のグループ通信プロトコルは、コールウェイティング機能、またはグループ呼間で切り替える他の方法を提供しない。したがって、第2のグループセッションを告知する告知メッセージを受信すると、AT1は、430において、「ビジー」状態を示す自動拒否メッセージで応答する。諒解されるように、AT1は、AT1のステータスが第1のグループセッション中でアクティブであることにより、グループ告知メッセージに対して自動的に拒否で応答するように構成されているので、AT1のユーザは、この時点において呼を受け付ける選択肢を有しない。
【0033】
それでもやはり、430において、AT1には、第2のグループセッションが告知され、自動拒否されたと通知される。したがって、435において、AT1のユーザは、第1のグループセッションから第2のグループセッションに手動で切り替えるべきかどうかを判断する。AT1がすでに別のグループセッションに関与しているとき、AT1は単に着信グループ告知を拒否するようにデフォルト設定されているので、AT1自体はこの判断を行わないことに留意されたい。435においてAT1のユーザが第1のグループセッションにとどまると判断した場合、プロセスは400に戻る。そうではなく、435においてAT1のユーザが第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えると判断した場合、AT1は、440において、第1のグループセッションを手動で終了し、445において、登録メッセージと、告知メッセージを受け付けるメッセージ(たとえば、ANNOUNCE ACK)とを(たとえば、RAN120を介して中継して)アプリケーションサーバ170に送信することによって、第2のグループセッションに入ることを手動で要求する(たとえば、グループセッションがIPマルチキャスティングセッションに対応する場合、登録メッセージは、RAN120に送信されるBCMCSFlowRegistrationメッセージに対応し得る)。
【0034】
AT1がこの時点で第2のグループセッションに対する最初の応答機であると仮定すると、アプリケーションサーバ170は、ANNOUNCE ACKを受信すると、通話を開始するようにAT2に命令するメッセージを送信し、AT2は、そのメッセージを受信し、450において、第2のグループセッションが開始され、ユーザが通話を開始することができることをAT2のユーザに示すトーンを再生する。したがって、450において、AT2のユーザは、通話することと、ボイスパケット(または、たとえば、任意のタイプのデジタルデータを転送し得るプッシュツートランスファー(PTX)システムの場合のような、他のデータ)をアプリケーションサーバ170に中継することとを開始し、アプリケーションサーバ170は、今度は455において、少なくともダウンリンクBCH上でAT1のセクタ内で送信するためにボイスパケットをRAN120に転送する。460において、AT1は、ダウンリンクBCHを監視し、第2のグループセッションに関連付けられたグループ送信を受信する。
【0035】
図4の上記説明に鑑みて諒解されるように、PTT、PTXおよび/またはBCMCSに関係するプロトコルなど、従来のグループ通信プロトコルに準拠したATは、別のグループセッションがすでにアクティブであるとき、告知メッセージを自動拒否するように構成される(たとえば、図4の430参照)。したがって、より最近に告知されたグループセッションの相対的な重要性とは無関係に、従来のATは、ATのユーザによる手動の判断および実施なしにグループセッションを切り替える選択肢を有しない。
【0036】
図5に、本発明の一実施形態による、1つまたは複数の関連付けられた優先度レベルに基づいてグループセッション間で切り替えるためのプロセスを示す。詳細には、図5は、関連付けられた優先度レベルに基づく、第1の現在アクティブなグループセッションから、後で告知された第2のグループセッションへの、アクセス端末における切替えを示す。したがって、所与のAT(「AT1」)が、第1のグループセッション(たとえば、PTTセッション、PTXセッション、BCMCSセッションなど)を受け付け、その第1のグループセッションに登録し、AT1は、500において、1つまたは複数の他のAT(図示せず)からの第1のグループセッションに関連付けられたグループメッセージを監視し、その第1のグループメッセージは、505において、少なくともダウンリンクBCH上でAT1のセクタ内のRAN120において送信するためにアプリケーションサーバ170によって転送されるものと仮定する。
【0037】
第1のグループセッション中のあるポイントにおいて、別のAT(「AT2」)が、第2のグループセッションの開始を要求するメッセージを送信する(510)。たとえば、AT2のユーザはAT2のPTTボタンをプッシュし得、それによりPTT呼要求メッセージがトリガされて逆方向リンクアクセスチャネル上でRAN120に送信され、今度はアプリケーションサーバ170に転送される。515において、アプリケーションサーバ170は、呼イニシエータAT2から第2のグループセッションを開始したいという要求を受信する。
【0038】
520において、アプリケーションサーバ170は、第2のグループセッションを複数のアクセス端末に告知するための告知メッセージを(たとえば、PDSN160またはBSN165を介して)RAN120に転送する。AT1は、AT1が告知メッセージのターゲットATであるように、図5の説明における第2のグループセッションに関連付けられたグループに属すると仮定され得る。したがって、525において、RAN120は、少なくともAT1のセクタ内で第2のグループセッションを告知する告知メッセージを送信する(たとえば、グループセッションがIPマルチキャスティングプロトコルによってサポートされる場合、ダウンリンク共有チャネル上で送信し、またはグループセッションがIPユニキャスティングプロトコルによってサポートされる場合、特定のターゲットATに宛てられた別々のメッセージを介して送信する)。
【0039】
告知メッセージに対して、AT1がビジーである(すなわち、別のグループ呼に関与している)ことを示す自動拒否メッセージで単に応答する代わりに、AT1は、530において、第1のグループセッションに関連付けられた第1の優先度レベルを判断し、535において、第2のグループセッションに関連付けられた第2の優先度レベルをも判断する。たとえば、530および535においてそれぞれ判断される第1の優先度レベルおよび第2の優先度レベルは、AT1のローカルメモリ中に含まれている優先度プロファイル内に含まれている1つまたは複数の優先度ルールに基づくことができる。一例では、優先度プロファイルは、AT1における告知メッセージの受信の前に確定され得る。別の例では、530および/または535において判断される優先度レベルは外部ネットワークエンティティ(たとえば、RAN120、アプリケーションサーバ170など)から受信され得る。別の例では、AT1は、530および/または535において、固定の優先度値をローカルメモリに記憶する代わりにおよび/またはそれに加えて、優先度レベルを動的に計算することができる。この動的計算は、代替的に、外部ネットワークエンティティにおいて実行され、次いでAT1に伝達され得る。さらに、530の優先度レベルを確定する方法は、535の優先度レベルを確定する方法と同じである必要はないことを諒解されよう。このようにして、530および/または535の優先度レベルは、(たとえば、外部ネットワークエンティティによって)システム定義されるか、または(たとえば、AT1のユーザによって)ユーザ定義され得る。
【0040】
図5には明示的に示されてはいないが、535は、最初に、525において受信された告知メッセージに基づいて第2のグループセッションの優先度レベルを計算し、その後、優先度レベルにさらに影響を及ぼし得るアプリケーションサーバ170からの補足情報に基づいて第2のグループセッションの優先度レベルを計算することを含み得る。たとえば、アプリケーションサーバ170は、1つまたは複数の他のAT(たとえば、AT3...N)が実際に第2のグループセッションに入ったかどうかを示す情報をAT1に転送することができる。AT1の優先度ルールに基づいて、AT1は、どのATが実際に第2のグループセッションに入ったかに基づいて、セッションの「潜在的な」呼参加者を単に示す告知メッセージと比較して第2のグループセッションの優先度レベルを増加(または低下)させることができる。この場合、告知メッセージが呼ターゲットに呼の切替えを促すには不十分である場合でも、特定の呼参加者が実際に呼に入っていることをさらに知ることにより、呼ターゲットは切替えを行い得る。このタイプの補足情報が、告知された呼の優先度に影響を及ぼすために考慮に入れられる遅延期間は、呼ターゲットが定義することができる。
【0041】
530および535においてそれぞれ第1の優先度レベルおよび第2の優先度レベルを判断した後、540において、AT1は、判断された優先度レベルに基づいて第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断する。
【0042】
530および535に戻ると、第1の例では、第1の優先度レベルおよび第2の優先度レベルのうちの少なくとも一方は、(以下の)Table 1(表1)に示すように、第1のグループセッションおよび第2のグループセッションの発信者の識別情報に基づいて優先度プロファイルから判断され得る。
【0043】
【表1】

【0044】
Table 1(表1)において、(たとえば、より低い数はより高い優先度レベルに対応する)優先度レベル値はAT1...Nの各々に関連付けられている。したがって、AT1が第1のグループセッションの発信者であった場合、530において判断される第1の優先度レベル、すなわち優先度レベル値は「2」である。同様に、AT2は第2のグループセッションの発信者であることが知られているので(たとえば、グループ呼またはセッション発信者の識別情報が告知メッセージ内に含まれているので)、535において判断される第2の優先度レベル、すなわち優先度レベル値は「1」である。したがって、この例では、Table 1(表1)に関して、優先度プロファイルは、グループ呼イニシエータまたは発信者の識別情報が優先度レベルを制御するという優先度ルールに基づく。
【0045】
第2の例では、特定のATごとに優先度レベル値を個々に判断する代わりに、ATの所与のグループまたはクラスをまとめて同じ優先度レベルまたは優先度レベル値に関連付けることができる。たとえば、仕事仲間に関連することが知られているドメインネーム(たとえば、「Qualcomm」など)に相対的に高い優先度レベル値を割り振ることができる。したがって、グループ呼の発信者が、仕事仲間に関連付けられ得るか、または他の方法で(たとえば、関連するドメインネームに基づいて)業務関係として関連付けられ得る場合、その判断される優先度レベルは、(i)クラスベースの優先度レベルおよび(ii)個々のATの優先度レベルの中でより高い優先度レベルになり得る(たとえば、より高い優先度レベルは、より重要な優先度レベル、すなわちより低い優先度レベル値に対応する)。したがって、特に重要な業務連絡先(たとえば、上司、CEOなど)に一般クラスの業務連絡先よりも高い優先度レベルが割り振られる場合、より高い優先度レベルが優先度レベル値として使用される。
【0046】
【表2】

【0047】
(上記の)Table 2(表2)において、(たとえば、より低い数はより高い優先度レベルに対応する)優先度レベル値は、Table 1(表1)の場合のようにAT1...Nの各々に関連付けられている。ただし、Table 2(表2)にはさらに、業務関係であったか、または業務連絡先を含むように定義されたクラスに関係していた発信者のドメインネームをもつ所与の優先度レベル値「1」が関連付けられている。したがって、Table 2(表2)の優先度プロファイルは、グループ呼イニシエータまたは発信者の識別情報またはクラスが優先度レベルを制御するという優先度ルールに基づき、優先度レベル値が、識別されたATと、優先度プロファイル中のそのATの関連付けられたクラスとについて一致しない場合、より低い優先度レベル値(すなわち、より高い優先度レベル)が使用される。
【0048】
たとえば、AT4がAT1の会社のCEOであり、(Table 2(表2)の「ドメインネームが業務関係である」)クラスに属する場合、AT4のクラス関係の優先度レベル値は「1」である。しかしながら、Table 2(表2)におけるAT4の個別の優先度レベル値は(たとえば、AT4はCEOであるので)「0」である。したがって、この場合、「0」は「1」よりも高い優先度レベルを有するので、優先度レベル値「0」が使用されるであろう。
【0049】
第3の例では、グループ呼イニシエータまたは発信者の識別情報またはクラスは、所与のグループセッションに関連付けられた優先度レベルを判断する際に考察される唯一のファクタである必要はない。たとえば、グループセッションに関連付けられたグループに属する1つまたは複数のターゲットATを、530および/または535の優先度レベル判断のファクタとして含めることができる。たとえば、ターゲットATの識別情報は、一例では、第2のグループセッションのための525の告知メッセージ内に(または第1のグループセッションに関する図5に示されていないより以前の告知メッセージ中に)含まれる情報によってAT1に伝達され得る、どのターゲットがグループセッションに入るように勧誘されているかの指示に基づくことができる。代替的に、いずれかのグループセッションについての1つまたは複数のターゲットATの識別情報を伝達するために、別個の帯域外メッセージを使用することができる。代替的に、ターゲットATの識別情報は、どのターゲットATが実際にいずれかのグループセッションに入ったかに基づくことができる。さらなる一例では、所与のAT、またはATのクラスは、ターゲットATであると判断されたとき、グループ呼イニシエータまたは発信者であると判断されたときとは異なる優先度レベルを有し得る。これの一例は、次のように、(以下の)Table 3(表3)に示されている。
【0050】
【表3】

【0051】
(上記の)Table 3(表3)に示すように、ATまたはATのクラスに関連付けられた優先度レベルは、ATまたはATのクラスがターゲットATであるとき、ATまたはATのクラスがグループ呼イニシエータまたは発信者であるときと比較してより低い。たとえば、図5における第2のグループセッションは、AT2を呼イニシエータとして告知され、AT2は(「ドメインネームが業務関係である」)クラスに属さず、AT1およびAT5をターゲットATとし、AT5は(「ドメインネームが業務関係である」)クラスに属すると仮定する。発信者としてのAT2の優先度レベル値は「0」であり、ターゲットとしてのAT5の個別の優先度レベル値は「4」であり、ターゲットとしてのAT5のクラスの優先度レベル値は「2」である。したがって、この例では、「0」が優先度プロファイル内で第2のグループセッションのための最高の適格優先度レベル値であるので、第2の優先度レベルは「0」である。
【0052】
Table 3(表3)では、このイニシエータ対ターゲットの関係を単純なオフセット1として示しているが(たとえば、ターゲットAT優先度レベル値=イニシエータとしてのAT優先度レベル値+1)、他の関係が可能であることを諒解されよう。たとえば、ターゲットATは、グループ呼が告知されたとき、実際にグループ呼に参加することを保証されていないので、ターゲットATに関連付けられる優先度レベルは、(たとえば、ターゲットATの受付けレートの履歴に基づくか、または代替的にデフォルトの期待値レベルに基づく)実際にターゲットATがグループ呼に参加するであろう確率または期待値によって、対応する呼イニシエータ優先度レベルからオフセットまたは調整され得る。したがって、Table 3(表3)の優先度プロファイルは、呼イニシエータ(たとえば、ATのIDもしくはクラス)または最高優先度の呼ターゲット(たとえば、ATのIDもしくはクラス)に基づいてグループ呼に関連付けられた最高優先度レベル(すなわち、最低優先度レベル値)が、グループセッションの優先度レベルとして使用されるという優先度ルールに基づく。
【0053】
別の代替例では、告知されたグループセッションにターゲットATが入るであろう確率または期待値に依拠する代わりに、AT1は、最初はグループセッションに入ることを控え、告知されたグループセッションにアクティブに参加しているATのリストを取得するための周期的ステータスアップデート要求を送信することができる。この例では、ターゲットATが実際にグループセッションに入る前に、ターゲットATは、まったく考慮されないか、または代替的にあまり考慮されない。
【0054】
第4の例では、グループ呼のグループ呼発信者またはターゲットATに関連付けられたATのIDまたはクラス以外の追加の基準が、優先度レベルに影響を及ぼすように構成され得る。たとえば、カレンダー情報を考慮に入れて、(たとえば、特定の業務連絡先が、クラスの優先度レベル以外の、一例では、親友でもある業務仲間を指定し得る、ATのための別個のより高い優先度レベルを有するのでなければ、)たとえば、勤務時間(たとえば、月〜金、午前9時〜午後5時)中は業務連絡先により高い優先度(すなわち、より低い優先度レベル値)を与え、夜間および週末時間中は業務連絡先により低い優先度を与えることによって、業務連絡先に関連付けられるクラスを調整することができる。さらに別の例では、(たとえば、GPSなどの衛星測位システム(SPS)測定に基づく、セクタまたはサブネット識別子に基づく)(たとえば、グループ呼発信者、1つまたは複数のターゲットAT、告知メッセージを受信したATなどの)ロケーション情報が優先度レベルに影響を及ぼすことができる。
【0055】
第5の例では、上記のように、AT1は、530および/または535において、固定の優先度値をローカルメモリに記憶する代わりにおよび/またはそれに加えて、優先度レベルを動的に計算することができる。たとえば、第1のグループセッションは、最初は、上述の例のいずれかに従って判断されたように優先度レベル「2」を有すると仮定する。たとえば、何らかの理由で、第1のグループセッションはより重要になり、AT1のユーザは、第1のグループセッションの優先度レベルを「1」または「0」に増加させ得る(たとえば、低い優先度レベルを有する旧友が、AT1のユーザに発呼し、興味をそそる商取引を持ちかけることがある)。代替的に、第1のグループセッションは重要性がより少なくなり、AT1のユーザは第1のグループセッションの優先度レベルを「3」または「4」に低下させ得る(たとえば、ATのユーザの会計士と重要な用件について議論した後、その会計士が、関係のない会話を始める)。いずれの場合も、第1のグループセッションに関連付けられる最初の優先度レベルは、530において判断された優先度レベルである必要はないことを諒解されよう。そうではなく、第1のグループセッションの進行する重要度に関するユーザ入力に基づいて、530の優先度レベルを調整するかまたは動的に計算することができる。同様に、第2のグループセッションに切り替えた後、第2の優先度レベルを動的に計算または調整などするために、ユーザ入力を再び使用することができる。
【0056】
上記で与えた例のいくつかは、アクセス端末は、呼参加者の識別情報と、呼参加者がセッションのターゲットであるかまたはセッションの発信者であるかとに基づいて異なる優先度を有することができることを示しているが、別の本発明の実施形態では、呼の受付けは、特定の呼の優先度に影響を及ぼし得る追加のパラメータである。たとえば、大きいグループへの呼では、1人の特定の呼被勧誘者(call invitee)は他の呼参加者よりも高い優先度を有し得る。セッションに高優先度呼被勧誘者が勧誘されるということは、そのセッションに相対的に高い優先度を与える。言い換えれば、高優先度呼被勧誘者が実際に呼を受け付けるであろう投機的(speculative)可能性は、その呼が重要で「あり得る」ことを意味する。諒解されるように、高優先度呼被勧誘者が実際に呼を受け付け、その呼に入った場合、その呼は、高優先度呼被勧誘者の参加が単に投機的であったときと比較してより一層高い優先度をとることができる。諒解されるように、高優先度呼被勧誘者は、アクセス端末が呼の優先度を評価するのと同時に告知メッセージをおそらく受信しているので、高優先度呼被勧誘者が実際に呼を受け付けるかどうかは、告知メッセージが送出されたときに概して知られない。
【0057】
たとえば、Aは現在、呼Xの中にいて、Aは、Bから呼Yへの勧誘を得るものと仮定し、さらに、呼Yは、Cを潜在的な呼参加者(または被勧誘者)として含むことが知られていると仮定する。この場合、Aは、Cが呼Yを受け入れ、実際に呼Yに入っていることを確認することができた場合、Aは呼Yを自動受け付けし、呼Xを放棄することのみを希望し得る。したがって、Aは、Cが呼に入ったことをアプリケーションサーバ170によって通知されるまで、Aは呼Xの中にとどまる。この例は、ユーザのための特定の呼切替えルールを評価するためにより多くの情報が必要とされる場合、いくつかの条件により、新たに告知された呼への切替えが遅延され得ることを示している。この例ではまた、Aが呼切替え判断を行うために、AにCの呼結合(call-joinder)の補足通知が送信される必要があることをアプリケーションサーバ170が知るように、Aのルールがアプリケーションサーバ170に伝達されるものと仮定する。
【0058】
したがって、現在のまたはアクティブなグループセッション(すなわち、第1のグループセッション)と、後で告知されたグループセッション(すなわち、第2のグループセッション)とに関連付けられる、相対的な優先度レベルを判断するために使用される所与のAT(「AT1」)の優先度プロファイルを形成するために多くの様々な優先度ルールを使用することができることを諒解されよう。上記のように、グループ呼(たとえば、PTT、PTXおよび/またはBCMCS呼)を自動的に受け付けるべきかまたはグループ呼間で切り替えるべきかを判断するために使用されるグループ呼の優先度の考慮により、AT1がグループセッションに入った後にグループ呼を単に自動拒否する機構よりも多くの柔軟性が与えられる。
【0059】
図5の540に戻ると、AT1は、それぞれ530および535において判断された第1の優先度レベルおよび第2の優先度レベルに基づいて第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断する。たとえば、第1のグループセッションの第1の優先度レベル値に関連付けられた優先度レベル値が、第2のグループセッションの第2の優先度レベルに関連付けられた優先度レベル値以下である場合、AT1は、540において第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えないと判断し、(すなわち、第2のグループセッションは第1のグループセッションに勝る優先度を有しないので)プロセスは500に戻り、AT1は第1のグループセッションに参加(たとえば、第1のグループセッションを監視)し続ける。別の例では、第1のグループセッションの第1の優先度レベルに関連付けられた優先度レベル値が、第2のグループセッションの第2の優先度レベルに関連付けられた優先度レベル値よりも高い場合、AT1は、540において、(すなわち、第2のグループセッションが第1のグループセッションよりも高い優先度を有するので)第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えると判断する。
【0060】
したがって、AT1が、540において第1のグループセッションから第2のグループセッションに切り替えると判断した場合、AT1は、545において、第1のグループセッションの監視を停止し、550において、第2のグループセッションの受付け(たとえば、アプリケーションサーバ170へのANNOUNCE ACK)と、第2のグループセッションへの登録(たとえば、グループセッションがIPマルチキャスティングプロトコルによってサポートされる場合のBCMCSFlowRegistrationメッセージ)とを示す1つまたは複数のメッセージをRAN120に送信する。一例では、ANNOUNCE ACKメッセージおよび登録メッセージは単一の逆方向リンクパケット内でバンドルされ得る。代替例では、ANNOUNCE ACKメッセージおよび登録メッセージは別々のパケット中でRAN120に送信され得る。さらに、第2のグループセッションのためにさらなるリソースが必要とされるのでなければ、AT1が新しいリソースを要求する必要がないように、第1のグループセッションのために確立されたTCHおよびQoSリソースは、切替え中に第2のグループセッションのために維持され得ることを諒解されたい。
【0061】
AT1がこの時点で第2のグループセッションに対する最初の応答機であると仮定すると、アプリケーションサーバ170は、ANNOUNCE ACKを受信すると、通話を開始するようにAT2に命令するメッセージを送信し、AT2は、そのメッセージを受信し、555において、第2のグループセッションが開始され、ユーザが通話を開始することができることをAT2のユーザに示すトーンを再生する。したがって、555において、AT2のユーザは、通話することと、ボイスパケット(または、たとえば、任意のタイプのデジタルデータを転送し得るプッシュツートランスファー(PTX)システムの場合のような、他のデータ)をアプリケーションサーバ170に中継することとを開始し、アプリケーションサーバ170は、今度は560において、少なくともダウンリンクBCH上でAT1のセクタ内で送信するためにボイスパケットをRAN120に転送する。565において、AT1は、ダウンリンクBCHを監視し、第2のグループセッションに関連付けられたグループ送信を受信する。
【0062】
図5の上記説明に鑑みて諒解されるように、(たとえば、ATの優先度プロファイルによって判断された優先度レベルに基づいて)グループセッションまたは呼の間で切り替えるべきかどうかを判断するようにATを構成することは、ATがグループセッションに関与した後にすべての告知メッセージを自動拒否するよりも多くの柔軟性を可能にし、ならびに、ATのうちの1つまたは複数がグループセッション間で切り替えると判断した場合、(たとえば、ATにおける手動のユーザ介入を必要とすることなしに)潜在的により高速な切替え時間を実現する。
【0063】
上記で説明した本発明の実施形態では、「マルチキャスト」という用語は、いくつかのタイプの通信セッションおよびシグナリングメッセージを指すように使用したが、この用語はどんなのタイプのグループ呼にも対応するように使用しており、必ずしもグループ呼のIPマルチキャスティング実装形態に限定されるわけではない。たとえば、本発明の他の実施形態では、ユニキャストプロトコルを介して通信する2つ以上のAT間の呼もマルチキャスト呼として解釈することができる。したがって、マルチキャストまたはグループ呼は、IPマルチキャスティングプロトコル、または代替的に複数のIPユニキャストセッションのいずれかを用いて達成され得る。
【0064】
情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0065】
さらに、本明細書で開示した実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0066】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理部、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。
【0067】
本明細書で開示した実施形態と関連して説明した方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、直接ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで実施することができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができる。ASICはユーザ端末(たとえば、アクセス端末)中に常駐することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐することができる。
【0068】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体でよい。限定ではなく、例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含むことができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0069】
上記の開示は本発明の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく本明細書において様々な変更および修正を行うことができることに留意されたい。本明細書で説明した本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションを特定の順序で実行しなくてもよい。さらに、本発明の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
【符号の説明】
【0070】
100 ワイヤレスシステム
100 システム
100 ワイヤレスネットワーク
100 パケットデータサービスノード
102 アクセス端末
102 セルラー電話
102 ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス
102 クライアントデバイス
104 エアインターフェース
108 アクセス端末
108 携帯情報端末
108 ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス
110 アクセス端末
110 ページャ
110 ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス
112 アクセス端末
112 コンピュータプラットフォーム
112 ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス
120 無線アクセスネットワーク(RAN)
120 RAN
122 基地局コントローラ/パケット制御機能(BSC/PCF)
122 BSC/PCF
124 モデムプールトランシーバ(MPT)
124 MPT/BS
126 キャリアネットワーク
160 パケットデータサービングノード(PDSN)
160 PDSN
165 ブロードキャストサービングノード(BSN)
165 BSN
170 アプリケーションサーバ
175 インターネット
200 アクセス端末
202 プラットフォーム
202 内部プラットフォーム
206 トランシーバ
208 特定用途向け集積回路
208 ASIC
210 アプリケーションプログラミングインターフェース
210 API
212 メモリ
214 ローカルデータベース
222 アンテナ
224 ディスプレイ
226 キーパッド
228 プッシュツートークボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システム内で第1のグループセッションから第2のグループセッションに選択的に切り替える方法であって、
所与のアクセス端末が前記第1のグループセッションに参加しているとき、第2のグループセッションを告知する告知メッセージを前記所与のアクセス端末において受信するステップと、
前記第1のグループセッションおよび前記第2のグループセッションのうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数の優先度レベルを収集するステップと、
前記1つまたは複数の優先度レベルに基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断するステップと、
前記判断するステップに基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに選択的に切り替えるステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記収集するステップが、
前記所与のアクセス端末の優先度プロファイルに基づいて前記第1のグループセッションに関連付けられた第1の優先度レベルを判断するステップと、
前記所与のアクセス端末の前記優先度プロファイルに基づいて前記第2のグループセッションに関連付けられた第2の優先度レベルを判断するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記判断するステップは、前記第2の優先度レベルが前記第1の優先度レベルよりも高い優先度を有する場合、前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに切り替えることを判断する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の優先度レベルの前記判断が、
前記第1のグループセッションの発信者のアクセス端末識別子を識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、発信者として前記アクセス端末識別子に関連付けられた優先度レベルとして前記第1の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記アクセス端末識別子が前記所与のアクセス端末を識別する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の優先度レベルの前記判断は、
前記第1のグループセッションの発信者が属するアクセス端末のクラスを識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、発信者としてアクセス端末の前記クラスに関連付けられた優先度レベルとして前記第1の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の優先度レベルの前記判断が、
前記第1のグループセッションの少なくとも1つのターゲットアクセス端末のアクセス端末識別子を識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、ターゲットアクセス端末として前記アクセス端末識別子に関連付けられた優先度レベルとして前記第1の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記アクセス端末識別子が前記所与のアクセス端末を識別する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の優先度レベルの前記判断は、
前記第1のグループセッションの少なくとも1つのターゲットアクセス端末が属するアクセス端末のクラスを識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、ターゲットアクセス端末としてアクセス端末の前記クラスに関連付けられた優先度レベルとして前記第1の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の優先度レベルの前記判断が、
前記第2のグループセッションの発信者のアクセス端末識別子を識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、発信者として前記アクセス端末識別子に関連付けられた優先度レベルとして前記第2の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の優先度レベルの前記判断は、
前記第2のグループセッションの発信者が属するアクセス端末のクラスを識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、発信者としてアクセス端末の前記クラスに関連付けられた優先度レベルとして前記第2の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の優先度レベルの前記判断が、
前記第2のグループセッションの少なくとも1つのターゲットアクセス端末のアクセス端末識別子を識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、ターゲットアクセス端末として前記アクセス端末識別子に関連付けられた優先度レベルとして前記第2の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記識別するステップが、前記受信された告知メッセージから、または前記受信された告知メッセージに加えて帯域外メッセージから前記少なくとも1つのターゲットアクセス端末の前記アクセス端末識別子を抽出する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の優先度レベルの前記判断は、
前記第2のグループセッションの少なくとも1つのターゲットアクセス端末が属するアクセス端末のクラスを識別するステップと、
前記優先度プロファイルから、ターゲットアクセス端末としてアクセス端末の前記クラスに関連付けられた優先度レベルとして前記第2の優先度レベルを取得するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記優先度プロファイルが、所与のグループセッションの発信者に対応するアクセス端末のアクセス端末識別子またはクラスの優先度レベル値の第1のセットと、所与のグループセッションのターゲットアクセス端末に対応するアクセス端末の前記アクセス端末識別子または前記クラスの優先度レベル値の第2のセットとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項16】
より低い優先度レベル値がより高い優先度レベルに対応し、優先度レベル値の前記第2のセットが、優先度レベル値の前記第1のセット内の対応するエントリよりも大きいかまたはそれに等しい、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記所与のグループセッションが前記優先度プロファイル内の複数の優先度レベル値に関連付けられている場合、前記複数の優先度レベル値の中で最高の優先度レベルに関連付けられた優先度レベル値を前記所与のグループセッションの前記優先度レベルとして使用する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記切り替えるステップが、前記所与のアクセス端末のユーザによる介入なしに前記所与のアクセス端末によって自動的に実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記収集するステップが、前記所与のアクセス端末にあるメモリに記憶された情報に基づいて、前記所与のアクセス端末の外部にあるネットワークエンティティから、前記所与の端末または前記外部ネットワークエンティティあるいはそれらの組合せにおいて実行される動的計算により前記1つまたは複数の優先度レベルを収集する、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記1つまたは複数の優先度レベルの前記動的計算が、前記第1のマルチキャストセッションの優先度レベルに関係する前記所与のアクセス端末において受信されたユーザ入力に基づく、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ユーザ入力は、前記第1のマルチキャストセッションの重要性が増加または低下していることを示す、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記告知メッセージが受信された後、前記第2のグループセッションの発信者以外の1つまたは複数のアクセス端末が前記第2のグループセッションに入ったことを示す通知を受信するステップ
をさらに含み、
前記収集するステップは、前記1つまたは複数のアクセス端末が前記第2のグループセッションに入ったことを知ることに少なくとも部分的に基づく
請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記収集するステップは、前記1つまたは複数のアクセス端末が前記第2のグループセッションに入ったと知られたとき、前記1つまたは複数の他のアクセス端末による前記第2のグループセッションの受付けが投機的であるときと比較して前記第2のグループセッションについてより高い優先度レベルを収集する、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
ワイヤレス通信システム内で第1のグループセッションから第2のグループセッションに選択的に切り替えるように構成されたアクセス端末であって、
前記アクセス端末が前記第1のグループセッションに参加しているとき、第2のグループセッションを告知する告知メッセージを前記アクセス端末において受信するための手段と、
前記第1のグループセッションおよび前記第2のグループセッションのうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数の優先度レベルを収集するための手段と、
前記1つまたは複数の優先度レベルに基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断するための手段と、
前記判断に基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに選択的に切り替えるための手段と
を含むアクセス端末。
【請求項25】
ワイヤレス通信システム内で第1のグループセッションから第2のグループセッションに選択的に切り替えるように構成されたアクセス端末であって、
前記アクセス端末が前記第1のグループセッションに参加しているとき、第2のグループセッションを告知する告知メッセージを前記アクセス端末において受信するように構成された論理部と、
前記第1のグループセッションおよび前記第2のグループセッションのうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数の優先度レベルを収集するように構成された論理部と、
前記1つまたは複数の優先度レベルに基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断するように構成された論理部と、
前記判断に基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに選択的に切り替えるように構成された論理部と
を含むアクセス端末。
【請求項26】
ワイヤレス通信システム内で第1のグループセッションから第2のグループセッションに選択的に切り替えるように構成されたアクセス端末によって実行されると、前記アクセス端末に動作を実行させる命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、
前記アクセス端末が前記第1のグループセッションに参加しているとき、第2のグループセッションを告知する告知メッセージを前記アクセス端末において受信するためのプログラムコードと、
前記第1のグループセッションおよび前記第2のグループセッションのうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数の優先度レベルを収集するためのプログラムコードと、
前記1つまたは複数の優先度レベルに基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに切り替えるべきかどうかを判断するためのプログラムコードと、
前記判断に基づいて前記第1のグループセッションから前記第2のグループセッションに選択的に切り替えるためのプログラムコードと
を含む、コンピュータ可読記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−522468(P2012−522468A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503584(P2012−503584)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/029123
【国際公開番号】WO2010/117747
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】