ワーク搬送装置及び該搬送装置を用いたリインフォースメントとルーフパネルの組み付け方法
【課題】マスチックシーラを塗布された複数のリインフォースメントを、ルーフパネルと溶接する溶接位置へ自動的に搬送するワーク搬送装置を提案する。
【解決手段】ロボットアーム5に支持されていて、そのロボットによって所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向へ駆動される支持体2を設けると共に、その支持体2の周方向に複数のワーク把持装置3を設け、そのワーク把持装置3を回転、上下動、及び水平動させながら、各ワーク把持装置3に各リインフォースメントを把持して、そのリインフォースメントを溶接位置に搬送する。
【解決手段】ロボットアーム5に支持されていて、そのロボットによって所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向へ駆動される支持体2を設けると共に、その支持体2の周方向に複数のワーク把持装置3を設け、そのワーク把持装置3を回転、上下動、及び水平動させながら、各ワーク把持装置3に各リインフォースメントを把持して、そのリインフォースメントを溶接位置に搬送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク搬送装置と、その搬送装置を用いてリインフォースメントとルーフパネルとを組み付ける組み付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車工場などの各種工場において、或る間隔をあけてほぼ平行に配置された複数のワークに対して所定の加工を施し、次いで、その各ワークを別の場所に移送して、その複数のワークを所定の間隔をあけてほぼ平行に配列し、しかる後、そのワークと、他のワークを組み付ける一連の作業が行われている。例えば、自動車工場においては、ワークの一例である複数のリインフォースメントを、他のワークの一例であるルーフパネルにスポット溶接し、両者を一体化してルーフ組立体を構成する際に上述した一連の作業が行われる。
【0003】
ここで、ルーフ組立体の構造の一例と、リインフォースメントをルーフパネルに組み付けてルーフ組立体を構成する方法の一従来例を説明する。
【0004】
図12はルーフ組立体23の概略平面図であり、図13は図12のII−II線に沿う断面図、図14は図13のIII−III線に沿って切断した拡大断面図である。ここに示したルーフ組立体23は、鋼板より成るルーフパネル24と、同じく鋼板より成る複数のリインフォースメント21を有している。図12における矢印Frは、ルーフ組立体23が他の車体の部材に組み付けられて自動車が完成したときの当該自動車の前進方向を示し、符号Wはその車幅方向を示している。複数のリインフォースメント21は、ルーフパネル24の車室内側の面となる下面の側に配置されていて、各リインフォースメント21はそれぞれほぼ平行に車幅方向に延びている。
【0005】
図13及び図14に示すように、各リインフォースメント21は、底壁25と、その底壁25から立ち上がった一対の側壁26と、その各側壁26の上端から水平方向に張り出した一対のフランジ部27とから構成され、かかるリインフォースメント21の長手方向各端部が、スポット溶接によってルーフパネル24に固着されている。図12及び図13における×印は、スポット溶接の打痕を模式的に示している。
【0006】
各リインフォースメント21のフランジ部27とルーフパネル24との間には、そのリインフォースメント21の長手方向に沿って所定の間隔をあけてマスチックシーラSが塗布されている。このようにシーラSを塗布することによって、ルーフ組立体23の全体の剛性を高めることができる。
【0007】
図15は、リインフォースメント21をルーフパネル24に組み付けてルーフ組立体23を構成する方法の一従来例を示す平面図である。
【0008】
図15の(a)に示すように、シーラ塗布位置SPに、複数のリインフォースメント21が所定の間隔D1をあけてほぼ平行に配置されている。各リインフォースメント21は、図示していない位置決め治具によって位置決めされている。このように配置された各リインフォースメント21に、自動シーラ塗布装置28によって、マスチックシーラSが所定の間隔をあけて塗布される。自動シーラ塗布装置28は、そのアーム29の先端部にノズルを有し、そのアーム29が移動しながら、先端のノズルからマスチックシーラが押し出されて、該シーラが各リインフォースメント21に塗布される。便宜上、図15においては、各リインフォースメント21の幅方向中央部にマスチックシーラSが塗布されるように図示されているが、実際には、各リインフォースメント21のフランジ部27にマスチックシーラSが塗布されることは、図13及び図14から明らかである。
【0009】
マスチックシーラSを塗布されたリインフォースメント21は、作業者Pの手作業によって、2本ずつ溶接位置WPに運ばれる。図15の(b)は、このようにして全てのリインフォースメント21が、溶接位置WPに運ばれたときの様子を示している。このとき、各リインフォースメント21は、図示していない位置決め治具によって位置決めされて、互いに間隔D2をあけて配置される。
【0010】
次いで、図15の(c)に示すように、図示していないルーフ搬送装置によって、ルーフパネル24が溶接位置WPに搬送され、該ルーフパネル24が複数のリインフォースメント21の上に位置決めされて配置される。引き続き、自動スポット溶接装置30によって、各リインフォースメント21の長手方向各端部とルーフパネル24とがスポット溶接される。自動スポット溶接装置30は、そのアーム31の先端部に一対の電極チップを有し、これらの電極チップによってリインフォースメント21とルーフパネル24を挟み付け、その電極チップに電流を供給してリインフォースメント21とルーフパネル24を溶着する。このようにしてルーフ組立体23が完成する。完成したルーフ組立体23は、図示していないルーフ搬送装置によって次の工程に搬送される。
【0011】
上述のように、従来はリインフォースメント21を、作業者Pの手作業によってシーラ塗布位置SPから溶接位置WPへ運んでいた。これに対し、省力化を図るため、リインフォースメント21をワーク搬送装置によって搬送することも考えられる。例えば、ロボットによって水平方向と上下方向に駆動される複数のワーク把持装置を水平方向に配列してワーク搬送装置を構成し、その複数のワーク把持装置を下降させて、各ワーク把持装置によって、シーラ塗布位置SPに存する各リインフォースメント21を把持し、次いで複数のワーク把持装置を上昇させた後、これらを溶接位置WPの上方まで移動させ、さらにその複数のワーク把持装置を下降させて、各把持装置から各リインフォースメント21を離脱し、該リインフォースメント21を溶接位置WPに位置決めして載置するのである。このようにすれば、人手によらずに、自動的に複数のリインフォースメントをシーラ塗布位置SPから溶接位置WPへと搬送することができる。
【0012】
ところが、シーラ塗布位置SPにおいて、複数のリインフォースメント21が占める面積を小さくするために、シーラ塗布位置SPに位置する各リインフォースメント21の間隔D1を、溶接位置WPに位置する各リインフォースメント21の間の間隔D2よりも狭くする必要があるので、ワーク搬送装置の各ワーク把持装置によって、シーラ塗布位置SPにある各リインフォースメント21を把持してこれらを持ち上げ、次いでその各リインフォースメント21を溶接位置WPへ運ぶ間に、各ワーク把持装置の間の間隔を広げて、各リインフォースメント21の間の間隔が図15の(b)に示した間隔D2となるように各ワーク把持装置をシフトさせなければならない。このため、複数のワーク把持装置の間の間隔を調整するためのシフト装置をワーク搬送装置に設けなければならず、これによってワーク搬送装置の構造が複雑化し、かつそのコストが大きく上昇する欠点を免れない。また、溶接位置WPにセットされた各リインフォースメント21の間の間隔D2は、自動車の車型によって相違するので、その意味でも、ワーク搬送装置にとって、上述したシフト装置は必須の構成となる。
【0013】
なお、自動車工場などにおいて、ワークを運搬するワーク搬送装置を用いること自体は、次に示す特許文献にも示されているように従来より周知である。
【0014】
【特許文献1】特開2002−239851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであって、その目的とするところは、リインフォースメントの如き複数のワークを自動的に搬送することができ、しかも構造が簡単で低コストなワーク搬送装置と、そのワーク搬送装置を用いて、リインフォースメントとルーフパネルを組み付けてルーフ組立体を構成する組み付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、ロボットと、該ロボットによって所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向に駆動される支持体と、該支持体の周方向に配列されて該支持体に支持された複数のワーク把持装置とを具備するワーク搬送装置を提案する。
【0017】
その際、前記ワーク把持装置は、ワークの上面に圧接する押え部材と、該ワークの下面に圧接するクランプ爪とを有し、ワークの上面に圧接した前記押え部材とワークの下面に圧接した前記クランプ爪とによって該ワークを挟み付けて当該ワークを把持するように構成されていると有利である。
【0018】
また、上記ワーク搬送装置において、前記押え部材は、前記支持体に対して摺動可能に組み付けられ、該支持体が下降するとき、当該支持体が最下位置に至る前に、押え部材がワークの上面に当接し、支持体がさらに下降することによって、押え部材は、該押え部材のまわりに巻回された圧縮コイルばねの加圧作用によりワークの上面に圧接し、前記クランプ爪は、駆動装置を介して前記支持体に支持されているクランプ棒の先端に固定され、該支持体の下降に伴って、クランプ爪は、ワークに形成された長孔をその上方から下方へと通過し、次いで前記駆動装置の作動により突出位置に移動し、再び支持体が上昇することによって、当該クランプ爪がワークの下面に圧接するように構成されていると有利である。
【0019】
さらに、本発明は、シーラ塗布位置に所定の間隔をあけてほぼ平行に配置された複数のリインフォースメントにマスチックシーラを塗布し、次いで請求項1乃至3のいずれかに記載のワーク搬送装置の複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各ワーク把持装置により前記リインフォースメントを1つずつ把持し、次いで把持したリインフォースメントを溶接位置に向けて搬送すると共に、前記複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各リインフォースメントを所定の間隔をあけて溶接位置に載置し、次いで複数のリインフォースメントの上にルーフパネルを配置して、各リインフォースメントをルーフパネルにスポット溶接することを特徴とするリインフォースメントとルーフパネルの組み付け方法を提案する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数のワークを自動的に搬送でき、しかも構成が簡単で、コストの低いワーク搬送装置と、そのワーク搬送装置を用いたリインフォースメントとルーフパネルを組み付ける組み付け方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0022】
図1はワーク搬送装置の概略平面図であり、図2は図1の矢印I方向に見た正面図である。ここに示したワーク搬送装置は、ロボット1と、支持体2と、その支持体2に後述するように支持された複数のワーク把持装置3を有している。これらのワーク把持装置3は、後述する如く、リインフォースメントを把持する用をなす。
【0023】
ロボット1は、図1に示すように、ロボット本体4と、そのロボット本体4から水平方向に突出したロボットアーム5とを有し、そのロボットアーム5に支持体2が着脱可能に固定連結されている。図2にはロボット本体の図示を省略してある。
【0024】
本例の支持体2は、多角柱状に形成され、その各面6にワーク把持装置3がそれぞれ支持されている。図1においては、図の煩雑化を避けるため、各ワーク把持装置3を単なる四角形のブロックで示してある。
【0025】
ここで、支持体2の複数の面6を識別する必要のあるときは、これらを第1の面6A、第2の面6B、第3の面6C、第4の面6D、第5の面6E及び第6の面6Fと称し、同様にその各面6に支持された複数のワーク把持装置3を識別する必要のあるときは、これらを、それぞれ第1のワーク把持装置3A、第2のワーク把持装置3B、第3のワーク把持装置3C、第4のワーク把持装置3D、第5のワーク把持装置3E及び第6のワーク把持装置3Fと称することにする。
【0026】
ロボット本体4に支持されたロボットアーム5は、ロボット本体4に設けられた図示していない駆動装置によって、支持体2及び複数のワーク把持装置3と共に、図2に矢印A,Bで示すように回転駆動され、しかも図1と図2にそれぞれ矢印C,DとE,Fで示すように水平方向と上下方向に走行駆動される。このように、本例のワーク搬送装置は、ロボット1によって、所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向に駆動される支持体2と、その支持体2の周方向に配列されてその支持体2に支持された複数のワーク把持装置3を有しているのである。
【0027】
図3は、支持体2の第1の面6Aに支持された第1のワーク把持装置3Aだけを示し、第2乃至第6のワーク把持装置3B乃至3Fの図示を省略した斜視図である。図3から判るように、支持体2の第1の面6Aには、2つの第1のワーク把持装置3Aが設けられ、その2つの第1のワーク把持装置3Aは、互いに対称に配置されている。
【0028】
図4は、一方の第1のワーク把持装置3Aを示す概略側面図であり、図7はその第1のワーク把持装置3Aの概略斜視図である。これらの図に示すように、支持体2の第1の面6Aには、駆動装置7が支持されていて、この駆動装置7は、支持体2に固定されたケーシング8と、そのケーシング8内に配置されてエアを給排される図示していないシリンダと、そのエアの給排によって矢印G,H方向に作動するピストンロッド9と、ケーシング8に摺動自在に嵌合した一対のガイドロッド10と、これらのロッド9,10の先端に固定された連結板11とを有している。さらに、この連結板11には、クランプ棒12が固定され、そのクランプ棒12の先端には、クランプ爪13が固定されている。このように、クランプ棒12は駆動装置7を介して支持体2に支持され、そのクランプ棒12の先端にクランプ爪13が固定されている。駆動装置7のシリンダにエアが給排されることにより、クランプ爪13は、クランプ棒12と共に、図4に示した退避位置と図6に示した突出位置との間を移動する。
【0029】
一方、支持体2の第1の面6Aには、逆L字形のブラケット14の基端部が固定され、そのブラケット14の先端部に形成された貫通孔15には、押え部材16が、矢印I,J方向に摺動可能に嵌合している。本例の押え部材16は、貫通孔15に嵌合したロッド部17と、その一方の端部に固定された加圧部18と、他方の端部に固定されたストッパ部19とを有し、加圧部18とブラケット14の間のロッド部17のまわりには、圧縮コイルばね20が巻回されている。このように、押え部材16は、ブラケット14を介して支持体2に対し、摺動可能に組み付けられている。
【0030】
一方の第1のワーク把持装置3Aは、上述のように構成されているが、図3に示した他方の第1のワーク把持装置3Aも、図4及び図7に示したワーク把持装置3Aと対称に配置されている以外は、全く同じく構成されている。しかも、2つの第1のワーク把持装置3Aは、同期して同じ動作を行う。図3には示していないが、支持体2の第2乃至第6の面6B乃至6Fにも、2つずつの第2乃至第6のワーク把持装置3B乃至3Fが支持されていて、これらのワーク把持装置も、上述した第1のワーク把持装置3Aと全く同じく構成されている。よって、図4乃至図7に示した第1のワーク把持装置3A以外のワーク把持装置の具体的構成の説明は省略する。
【0031】
第1乃至第6のワーク把持装置3A乃至3Fは、マスチックシーラの塗布されたリインフォースメントを把持し、ロボット1の動作により、そのリインフォースメントを溶接位置に搬送するのであるが、ここでは、先ずワーク把持装置がリインフォースメントを把持する際の基本動作を明らかにする。
【0032】
図4は、第1のワーク把持装置3Aが、リインフォースメント21の上方に位置したときの様子を示している。このとき、押え部材16は、圧縮コイルばね20により下方に向けて付勢され、その押え部材16のストッパ部19がブラケット14の上面に圧接していて、押え部材16がブラケット14に対して停止している。また、前述のように、クランプ爪13は、クランプ棒12と共に退避位置を占めている。なお、図4に示したリインフォースメント21の構造は、その底壁25に長孔22が形成されている点を除き、図12乃至図15に示したリインフォースメント21と変わりはない。
【0033】
次に、図1乃至図3に示したロボットアーム5が下方に移動することによって、支持体2は、第1のワーク把持装置3Aと共に、図4に矢印Fで示したように下降する。図5は、支持体2が第1のワーク把持装置3Aと共に最下位置に至ったときの状態を示しているが、支持体2がこの最下位置に至る前に、押え部材16は、その加圧部18がリインフォースメント21の底壁25の上面に当接して停止する。このため、支持体2がさらに下降することによって、押え部材16は、図5に矢印Iで示すようにブラケット14に対して相対的に上昇し、圧縮コイルばね20がさらに圧縮される。これにより、押え部材16の加圧部18はリインフォースメント21の底壁25の上面に強く圧接する。このように、支持体2が下降するとき、その支持体2が最下位置に至る前に、押え部材16がワークの一例であるリインフォースメント21の上面に当接し、支持体2がさらに下降することによって、押え部材16は、その押え部材16のまわりに巻回された圧縮コイルばね20の加圧作用によりワークの上面に圧接するのである。
【0034】
これに対し、図4及び図5に示したように、支持体2の下降に伴って、クランプ爪13は、クランプ棒12と共に矢印F方向に下降して、リインフォースメント21に形成された長孔22をその上方から下方へと通過する。このようにして、支持体2が、クランプ爪13及びクランプ棒12と共に、図5に示した最下位置に至る。その後、駆動装置7の作動によって、それまで退避位置を占めていたクランプ爪13がクランプ棒12と共に、図5に矢印Gで示すように作動して、破線で示した突出位置に移動する。
【0035】
次いで、支持体2が再び上昇することによって、クランプ爪13はクランプ棒12と共に矢印Eで示すように上方に移動するので、そのクランプ爪13は、図6に示すように、リインフォースメント21の長孔22の周辺のリインフォースメント下面に圧接する。このとき、押え部材16の加圧部18はリインフォースメント21の底壁25の上面に圧接したままである。図7は、このときの様子を示しており、図7においては、リインフォースメント21を仮想線で示してある。
【0036】
上述のように、本例のワーク把持装置3は、リインフォースメント21より成るワークの上面に圧接する押え部材16と、該ワークの下面に圧接するクランプ爪13とを有し、ワークの上面に圧接した押え部材16とワークの下面に圧接したクランプ爪13とによって該ワークを挟み付けて当該ワークを把持するように構成されている。この状態で支持体2が上昇することにより、図6に矢印Eで示すように、リインフォースメント21が上方に持ち上げられる。
【0037】
逆の動作によって、リインフォースメント21をワーク把持装置3Aから離脱して、そのリインフォースメント21を所定の位置に載置することができる。
【0038】
次に、上述したワーク搬送装置を用いて、シーラ塗布位置に存する複数のリインフォースメントを溶接位置に搬送する際の動作を説明する。
【0039】
図8の(a)に示すように、シーラ塗布位置SPに、所定の間隔D1をあけて、ほぼ平行に複数のリインフォースメント21が位置決めされて配置されている。その複数のリインフォースメント21に、従来と全く同様にして、図8には示していない自動シーラ塗布装置によってマスチックシーラ(図8及び後に説明する図9、図10には示さず)が塗布される。
【0040】
ここで、複数のリインフォースメント21を識別する必要のあるときは、これらをそれぞれ第1のリインフォースメント21A、第2のリインフォースメント21B、第3のリインフォースメント21C、第4のリインフォースメント21D、第5のリインフォースメント21E及び第6のリインフォースメント21Fと称することにする。
【0041】
図8の(a)に示すように、図1に示したロボット1の作動によって、マスチックシーラの塗布された第1のリインフォースメント21Aの上方に、第1のワーク把持装置3Aがもたらされる。引き続き、図4及び図5を参照して先に説明したように、支持体2と共に第1のワーク把持装置3Aが矢印Fで示すように下降し、図8(b)に示すように、その押さえ部材とクランプ爪とによって第1のリインフォースメント21Aを把持する。次いで図8の(b)に矢印Eで示すように支持体2が上昇して、図8の(c)に示すように第1のワーク把持装置3Aが第1のリインフォースメント21Aと共に上方に持ち上げられる。
【0042】
次に、図8の(c)に矢印Dで示すように、支持体2が、ワーク把持装置3と共に水平方向に所定の距離だけ移動し、同時に矢印Aで示すように所定の角度だけ回転する。これによって、図9の(a)に示したように、第2のワーク把持装置3Bが第2のリインフォースメント21Bの上方にもたらされる。次いで、上述したところと同様にして、支持体2と第2のワーク把持装置3Bが図9の(a)に矢印Fで示すように下降して、その第2のワーク把持装置3Bによって第2のリインフォースメント21Bが把持され、引き続き支持体2と第2のワーク把持装置3Bが上昇することによって、第2のリインフォースメント21Bが持ち上げられる。このとき、第1のリインフォースメント21Aは第1のワーク把持装置3Aによって把持されたままである。
【0043】
上述したところと全く同様にして、第3乃至第6のワーク把持装置3C乃至3Fによって、第3乃至第6のリインフォースメント21C乃至21Fがそれぞれ把持される。図9の(b)はこのときの様子を示している。このように、ワーク搬送装置の複数のワーク把持装置3を回転、水平移動及び上下移動させながら、各ワーク把持装置3によりリインフォースメント21を1つずつ把持するのである。
【0044】
次に、支持体2を、図9の(b)に矢印Dで示したように、水平方向に移動させ、リインフォースメント21を把持したワーク把持装置3を溶接位置WPの上方に移動させる。複数のワーク把持装置3によって把持したリインフォースメント21を溶接位置WPに向けて搬送するのである。次いで、図10の(a)に矢印Fで示すように支持体2を下降させて、第6のワーク把持装置3Fから第6のリインフォースメント21Fを離脱し、その第6のリインフォースメント21Fを溶接位置WPに位置決めして載置する。
【0045】
引き続き、図10の(b)に示すように、再び支持体2とワーク把持装置3を矢印E方向に上昇させ、次いでこれらを矢印D方向に水平移動させると共に、矢印A方向に回転させて、第1のワーク把持装置3Aを下方に向ける。次に、図10の(c)に示すように、支持体2と共に、その第1のワーク把持装置3Aを矢印Fで示したように下方に下げ、その第1のワーク把持装置3Aから第1のリインフォースメント21Aを離脱し、そのリインフォースメント21Aを溶接位置WPに位置決めして載置する。
【0046】
同様にして、順次第2乃至第5のリインフォースメント21B,21C,21D,21Eを溶接位置WPに順次位置決めして載置する。このようにして、図10の(d)に示すように、全てのリインフォースメント21A乃至21Fが溶接位置WPに載置される。このとき、各リインフォースメント21の間の間隔D2は、各リインフォースメント21がシーラ塗布位置SPにあったときの間隔D1よりも広くなっている。
【0047】
上述のように、複数のワーク把持装置3を回転、水平移動及び上下移動させながら、各リインフォースメント21を所定の間隔D2をあけて溶接位置WPに載置するのである。あとは、従来と全く同様に、溶接位置WPに載置された複数のリインフォースメント21の上に、図15の(c)に示した従来例と全く同様にしてルーフパネル24を配置して、各リインフォースメント21をそのルーフパネル24に自動スポット溶接装置によってスポット溶接する。このようにして、図12乃至図14に示したところと同様なルーフ組立体23が完成する。次いで、そのルーフ組立体23は、従来と同じく次の工程に搬送される。
【0048】
上述のように、ロボット1によって支持体2と複数のワーク把持装置3を上下方向と水平方向に移動させ、かつ回転させることにより、複数のリインフォースメント21をシーラ塗布位置SPから溶接位置WPへ移動させるので、シーラ塗布位置SPにあるときの各リインフォースメント21の間の間隔D1と、溶接位置WPに載置された各リインフォースメント21の間の間隔D2とがいかなる大きさであっても、支障なくリインフォースメント21を搬送することができる。しかも、ワーク把持装置の間の間隔を調整するシフト装置は不要であるため、ワーク搬送装置の構造の複雑化とコストの上昇を抑えることができる。
【0049】
リインフォースメント21の横断面形状が、図11の(a)乃至(c)に示すようなものであるときも、その各リインフォースメント21に長孔22を形成することによって、そのリインフォースメント21を上述したワーク搬送装置によって支障なく搬送することができる。
【0050】
以上、ワークの一例として、リインフォースメントとルーフパネルを挙げ、そのリインフォースメントをワーク搬送装置によって搬送する例を示したが、リインフォースメント以外の各種ワークも、ワーク搬送装置によって所定の位置から他の位置へ搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】ワーク搬送装置の平面図であって、ワーク把持装置を簡略化して示した図である。
【図2】ワーク搬送装置を図1の矢印I方向に見た正面図である。
【図3】支持体と、その支持体の第1の面に装着された第1のワーク把持装置を示す斜視図であって、第2乃至第6のワーク把持装置の図示を省略した図である。
【図4】ワーク把持装置の構成と、その基本動作を明らかにする側面図である。
【図5】ワーク把持装置の構成と、その基本動作を明らかにする側面図である。
【図6】ワーク把持装置の構成と、その基本動作を明らかにする側面図である。
【図7】ワーク把持装置の斜視図である。
【図8】シーラ塗布位置に配置された各リインフォースメントをワーク把持装置によって把持するときの動作を説明する図である。
【図9】シーラ塗布位置に配置された各リインフォースメントをワーク把持装置によって把持するときの動作を説明する図である。
【図10】ワーク把持装置に把持されていた各リインフォースメントを溶接位置に載置するときの動作を説明する図である。
【図11】他の形態のリインフォースメントの横断面図である。
【図12】ルーフ組立体の平面図である。
【図13】図12のII−II線断面図である。
【図14】図13のIII−III線拡大断面図である。
【図15】リインフォースメントをシーラ塗布位置から溶接位置へ搬送する従来例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ロボット
2 支持体
3,3A乃至3F ワーク把持装置
7 駆動装置
12 クランプ棒
13 クランプ爪
16 押え部材
20 圧縮コイルばね
21,21A乃至21F リインフォースメント
22 長孔
23 ルーフ組立体
24 ルーフパネル
SP シーラ塗布位置
WP 溶接位置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク搬送装置と、その搬送装置を用いてリインフォースメントとルーフパネルとを組み付ける組み付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車工場などの各種工場において、或る間隔をあけてほぼ平行に配置された複数のワークに対して所定の加工を施し、次いで、その各ワークを別の場所に移送して、その複数のワークを所定の間隔をあけてほぼ平行に配列し、しかる後、そのワークと、他のワークを組み付ける一連の作業が行われている。例えば、自動車工場においては、ワークの一例である複数のリインフォースメントを、他のワークの一例であるルーフパネルにスポット溶接し、両者を一体化してルーフ組立体を構成する際に上述した一連の作業が行われる。
【0003】
ここで、ルーフ組立体の構造の一例と、リインフォースメントをルーフパネルに組み付けてルーフ組立体を構成する方法の一従来例を説明する。
【0004】
図12はルーフ組立体23の概略平面図であり、図13は図12のII−II線に沿う断面図、図14は図13のIII−III線に沿って切断した拡大断面図である。ここに示したルーフ組立体23は、鋼板より成るルーフパネル24と、同じく鋼板より成る複数のリインフォースメント21を有している。図12における矢印Frは、ルーフ組立体23が他の車体の部材に組み付けられて自動車が完成したときの当該自動車の前進方向を示し、符号Wはその車幅方向を示している。複数のリインフォースメント21は、ルーフパネル24の車室内側の面となる下面の側に配置されていて、各リインフォースメント21はそれぞれほぼ平行に車幅方向に延びている。
【0005】
図13及び図14に示すように、各リインフォースメント21は、底壁25と、その底壁25から立ち上がった一対の側壁26と、その各側壁26の上端から水平方向に張り出した一対のフランジ部27とから構成され、かかるリインフォースメント21の長手方向各端部が、スポット溶接によってルーフパネル24に固着されている。図12及び図13における×印は、スポット溶接の打痕を模式的に示している。
【0006】
各リインフォースメント21のフランジ部27とルーフパネル24との間には、そのリインフォースメント21の長手方向に沿って所定の間隔をあけてマスチックシーラSが塗布されている。このようにシーラSを塗布することによって、ルーフ組立体23の全体の剛性を高めることができる。
【0007】
図15は、リインフォースメント21をルーフパネル24に組み付けてルーフ組立体23を構成する方法の一従来例を示す平面図である。
【0008】
図15の(a)に示すように、シーラ塗布位置SPに、複数のリインフォースメント21が所定の間隔D1をあけてほぼ平行に配置されている。各リインフォースメント21は、図示していない位置決め治具によって位置決めされている。このように配置された各リインフォースメント21に、自動シーラ塗布装置28によって、マスチックシーラSが所定の間隔をあけて塗布される。自動シーラ塗布装置28は、そのアーム29の先端部にノズルを有し、そのアーム29が移動しながら、先端のノズルからマスチックシーラが押し出されて、該シーラが各リインフォースメント21に塗布される。便宜上、図15においては、各リインフォースメント21の幅方向中央部にマスチックシーラSが塗布されるように図示されているが、実際には、各リインフォースメント21のフランジ部27にマスチックシーラSが塗布されることは、図13及び図14から明らかである。
【0009】
マスチックシーラSを塗布されたリインフォースメント21は、作業者Pの手作業によって、2本ずつ溶接位置WPに運ばれる。図15の(b)は、このようにして全てのリインフォースメント21が、溶接位置WPに運ばれたときの様子を示している。このとき、各リインフォースメント21は、図示していない位置決め治具によって位置決めされて、互いに間隔D2をあけて配置される。
【0010】
次いで、図15の(c)に示すように、図示していないルーフ搬送装置によって、ルーフパネル24が溶接位置WPに搬送され、該ルーフパネル24が複数のリインフォースメント21の上に位置決めされて配置される。引き続き、自動スポット溶接装置30によって、各リインフォースメント21の長手方向各端部とルーフパネル24とがスポット溶接される。自動スポット溶接装置30は、そのアーム31の先端部に一対の電極チップを有し、これらの電極チップによってリインフォースメント21とルーフパネル24を挟み付け、その電極チップに電流を供給してリインフォースメント21とルーフパネル24を溶着する。このようにしてルーフ組立体23が完成する。完成したルーフ組立体23は、図示していないルーフ搬送装置によって次の工程に搬送される。
【0011】
上述のように、従来はリインフォースメント21を、作業者Pの手作業によってシーラ塗布位置SPから溶接位置WPへ運んでいた。これに対し、省力化を図るため、リインフォースメント21をワーク搬送装置によって搬送することも考えられる。例えば、ロボットによって水平方向と上下方向に駆動される複数のワーク把持装置を水平方向に配列してワーク搬送装置を構成し、その複数のワーク把持装置を下降させて、各ワーク把持装置によって、シーラ塗布位置SPに存する各リインフォースメント21を把持し、次いで複数のワーク把持装置を上昇させた後、これらを溶接位置WPの上方まで移動させ、さらにその複数のワーク把持装置を下降させて、各把持装置から各リインフォースメント21を離脱し、該リインフォースメント21を溶接位置WPに位置決めして載置するのである。このようにすれば、人手によらずに、自動的に複数のリインフォースメントをシーラ塗布位置SPから溶接位置WPへと搬送することができる。
【0012】
ところが、シーラ塗布位置SPにおいて、複数のリインフォースメント21が占める面積を小さくするために、シーラ塗布位置SPに位置する各リインフォースメント21の間隔D1を、溶接位置WPに位置する各リインフォースメント21の間の間隔D2よりも狭くする必要があるので、ワーク搬送装置の各ワーク把持装置によって、シーラ塗布位置SPにある各リインフォースメント21を把持してこれらを持ち上げ、次いでその各リインフォースメント21を溶接位置WPへ運ぶ間に、各ワーク把持装置の間の間隔を広げて、各リインフォースメント21の間の間隔が図15の(b)に示した間隔D2となるように各ワーク把持装置をシフトさせなければならない。このため、複数のワーク把持装置の間の間隔を調整するためのシフト装置をワーク搬送装置に設けなければならず、これによってワーク搬送装置の構造が複雑化し、かつそのコストが大きく上昇する欠点を免れない。また、溶接位置WPにセットされた各リインフォースメント21の間の間隔D2は、自動車の車型によって相違するので、その意味でも、ワーク搬送装置にとって、上述したシフト装置は必須の構成となる。
【0013】
なお、自動車工場などにおいて、ワークを運搬するワーク搬送装置を用いること自体は、次に示す特許文献にも示されているように従来より周知である。
【0014】
【特許文献1】特開2002−239851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであって、その目的とするところは、リインフォースメントの如き複数のワークを自動的に搬送することができ、しかも構造が簡単で低コストなワーク搬送装置と、そのワーク搬送装置を用いて、リインフォースメントとルーフパネルを組み付けてルーフ組立体を構成する組み付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、ロボットと、該ロボットによって所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向に駆動される支持体と、該支持体の周方向に配列されて該支持体に支持された複数のワーク把持装置とを具備するワーク搬送装置を提案する。
【0017】
その際、前記ワーク把持装置は、ワークの上面に圧接する押え部材と、該ワークの下面に圧接するクランプ爪とを有し、ワークの上面に圧接した前記押え部材とワークの下面に圧接した前記クランプ爪とによって該ワークを挟み付けて当該ワークを把持するように構成されていると有利である。
【0018】
また、上記ワーク搬送装置において、前記押え部材は、前記支持体に対して摺動可能に組み付けられ、該支持体が下降するとき、当該支持体が最下位置に至る前に、押え部材がワークの上面に当接し、支持体がさらに下降することによって、押え部材は、該押え部材のまわりに巻回された圧縮コイルばねの加圧作用によりワークの上面に圧接し、前記クランプ爪は、駆動装置を介して前記支持体に支持されているクランプ棒の先端に固定され、該支持体の下降に伴って、クランプ爪は、ワークに形成された長孔をその上方から下方へと通過し、次いで前記駆動装置の作動により突出位置に移動し、再び支持体が上昇することによって、当該クランプ爪がワークの下面に圧接するように構成されていると有利である。
【0019】
さらに、本発明は、シーラ塗布位置に所定の間隔をあけてほぼ平行に配置された複数のリインフォースメントにマスチックシーラを塗布し、次いで請求項1乃至3のいずれかに記載のワーク搬送装置の複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各ワーク把持装置により前記リインフォースメントを1つずつ把持し、次いで把持したリインフォースメントを溶接位置に向けて搬送すると共に、前記複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各リインフォースメントを所定の間隔をあけて溶接位置に載置し、次いで複数のリインフォースメントの上にルーフパネルを配置して、各リインフォースメントをルーフパネルにスポット溶接することを特徴とするリインフォースメントとルーフパネルの組み付け方法を提案する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数のワークを自動的に搬送でき、しかも構成が簡単で、コストの低いワーク搬送装置と、そのワーク搬送装置を用いたリインフォースメントとルーフパネルを組み付ける組み付け方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0022】
図1はワーク搬送装置の概略平面図であり、図2は図1の矢印I方向に見た正面図である。ここに示したワーク搬送装置は、ロボット1と、支持体2と、その支持体2に後述するように支持された複数のワーク把持装置3を有している。これらのワーク把持装置3は、後述する如く、リインフォースメントを把持する用をなす。
【0023】
ロボット1は、図1に示すように、ロボット本体4と、そのロボット本体4から水平方向に突出したロボットアーム5とを有し、そのロボットアーム5に支持体2が着脱可能に固定連結されている。図2にはロボット本体の図示を省略してある。
【0024】
本例の支持体2は、多角柱状に形成され、その各面6にワーク把持装置3がそれぞれ支持されている。図1においては、図の煩雑化を避けるため、各ワーク把持装置3を単なる四角形のブロックで示してある。
【0025】
ここで、支持体2の複数の面6を識別する必要のあるときは、これらを第1の面6A、第2の面6B、第3の面6C、第4の面6D、第5の面6E及び第6の面6Fと称し、同様にその各面6に支持された複数のワーク把持装置3を識別する必要のあるときは、これらを、それぞれ第1のワーク把持装置3A、第2のワーク把持装置3B、第3のワーク把持装置3C、第4のワーク把持装置3D、第5のワーク把持装置3E及び第6のワーク把持装置3Fと称することにする。
【0026】
ロボット本体4に支持されたロボットアーム5は、ロボット本体4に設けられた図示していない駆動装置によって、支持体2及び複数のワーク把持装置3と共に、図2に矢印A,Bで示すように回転駆動され、しかも図1と図2にそれぞれ矢印C,DとE,Fで示すように水平方向と上下方向に走行駆動される。このように、本例のワーク搬送装置は、ロボット1によって、所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向に駆動される支持体2と、その支持体2の周方向に配列されてその支持体2に支持された複数のワーク把持装置3を有しているのである。
【0027】
図3は、支持体2の第1の面6Aに支持された第1のワーク把持装置3Aだけを示し、第2乃至第6のワーク把持装置3B乃至3Fの図示を省略した斜視図である。図3から判るように、支持体2の第1の面6Aには、2つの第1のワーク把持装置3Aが設けられ、その2つの第1のワーク把持装置3Aは、互いに対称に配置されている。
【0028】
図4は、一方の第1のワーク把持装置3Aを示す概略側面図であり、図7はその第1のワーク把持装置3Aの概略斜視図である。これらの図に示すように、支持体2の第1の面6Aには、駆動装置7が支持されていて、この駆動装置7は、支持体2に固定されたケーシング8と、そのケーシング8内に配置されてエアを給排される図示していないシリンダと、そのエアの給排によって矢印G,H方向に作動するピストンロッド9と、ケーシング8に摺動自在に嵌合した一対のガイドロッド10と、これらのロッド9,10の先端に固定された連結板11とを有している。さらに、この連結板11には、クランプ棒12が固定され、そのクランプ棒12の先端には、クランプ爪13が固定されている。このように、クランプ棒12は駆動装置7を介して支持体2に支持され、そのクランプ棒12の先端にクランプ爪13が固定されている。駆動装置7のシリンダにエアが給排されることにより、クランプ爪13は、クランプ棒12と共に、図4に示した退避位置と図6に示した突出位置との間を移動する。
【0029】
一方、支持体2の第1の面6Aには、逆L字形のブラケット14の基端部が固定され、そのブラケット14の先端部に形成された貫通孔15には、押え部材16が、矢印I,J方向に摺動可能に嵌合している。本例の押え部材16は、貫通孔15に嵌合したロッド部17と、その一方の端部に固定された加圧部18と、他方の端部に固定されたストッパ部19とを有し、加圧部18とブラケット14の間のロッド部17のまわりには、圧縮コイルばね20が巻回されている。このように、押え部材16は、ブラケット14を介して支持体2に対し、摺動可能に組み付けられている。
【0030】
一方の第1のワーク把持装置3Aは、上述のように構成されているが、図3に示した他方の第1のワーク把持装置3Aも、図4及び図7に示したワーク把持装置3Aと対称に配置されている以外は、全く同じく構成されている。しかも、2つの第1のワーク把持装置3Aは、同期して同じ動作を行う。図3には示していないが、支持体2の第2乃至第6の面6B乃至6Fにも、2つずつの第2乃至第6のワーク把持装置3B乃至3Fが支持されていて、これらのワーク把持装置も、上述した第1のワーク把持装置3Aと全く同じく構成されている。よって、図4乃至図7に示した第1のワーク把持装置3A以外のワーク把持装置の具体的構成の説明は省略する。
【0031】
第1乃至第6のワーク把持装置3A乃至3Fは、マスチックシーラの塗布されたリインフォースメントを把持し、ロボット1の動作により、そのリインフォースメントを溶接位置に搬送するのであるが、ここでは、先ずワーク把持装置がリインフォースメントを把持する際の基本動作を明らかにする。
【0032】
図4は、第1のワーク把持装置3Aが、リインフォースメント21の上方に位置したときの様子を示している。このとき、押え部材16は、圧縮コイルばね20により下方に向けて付勢され、その押え部材16のストッパ部19がブラケット14の上面に圧接していて、押え部材16がブラケット14に対して停止している。また、前述のように、クランプ爪13は、クランプ棒12と共に退避位置を占めている。なお、図4に示したリインフォースメント21の構造は、その底壁25に長孔22が形成されている点を除き、図12乃至図15に示したリインフォースメント21と変わりはない。
【0033】
次に、図1乃至図3に示したロボットアーム5が下方に移動することによって、支持体2は、第1のワーク把持装置3Aと共に、図4に矢印Fで示したように下降する。図5は、支持体2が第1のワーク把持装置3Aと共に最下位置に至ったときの状態を示しているが、支持体2がこの最下位置に至る前に、押え部材16は、その加圧部18がリインフォースメント21の底壁25の上面に当接して停止する。このため、支持体2がさらに下降することによって、押え部材16は、図5に矢印Iで示すようにブラケット14に対して相対的に上昇し、圧縮コイルばね20がさらに圧縮される。これにより、押え部材16の加圧部18はリインフォースメント21の底壁25の上面に強く圧接する。このように、支持体2が下降するとき、その支持体2が最下位置に至る前に、押え部材16がワークの一例であるリインフォースメント21の上面に当接し、支持体2がさらに下降することによって、押え部材16は、その押え部材16のまわりに巻回された圧縮コイルばね20の加圧作用によりワークの上面に圧接するのである。
【0034】
これに対し、図4及び図5に示したように、支持体2の下降に伴って、クランプ爪13は、クランプ棒12と共に矢印F方向に下降して、リインフォースメント21に形成された長孔22をその上方から下方へと通過する。このようにして、支持体2が、クランプ爪13及びクランプ棒12と共に、図5に示した最下位置に至る。その後、駆動装置7の作動によって、それまで退避位置を占めていたクランプ爪13がクランプ棒12と共に、図5に矢印Gで示すように作動して、破線で示した突出位置に移動する。
【0035】
次いで、支持体2が再び上昇することによって、クランプ爪13はクランプ棒12と共に矢印Eで示すように上方に移動するので、そのクランプ爪13は、図6に示すように、リインフォースメント21の長孔22の周辺のリインフォースメント下面に圧接する。このとき、押え部材16の加圧部18はリインフォースメント21の底壁25の上面に圧接したままである。図7は、このときの様子を示しており、図7においては、リインフォースメント21を仮想線で示してある。
【0036】
上述のように、本例のワーク把持装置3は、リインフォースメント21より成るワークの上面に圧接する押え部材16と、該ワークの下面に圧接するクランプ爪13とを有し、ワークの上面に圧接した押え部材16とワークの下面に圧接したクランプ爪13とによって該ワークを挟み付けて当該ワークを把持するように構成されている。この状態で支持体2が上昇することにより、図6に矢印Eで示すように、リインフォースメント21が上方に持ち上げられる。
【0037】
逆の動作によって、リインフォースメント21をワーク把持装置3Aから離脱して、そのリインフォースメント21を所定の位置に載置することができる。
【0038】
次に、上述したワーク搬送装置を用いて、シーラ塗布位置に存する複数のリインフォースメントを溶接位置に搬送する際の動作を説明する。
【0039】
図8の(a)に示すように、シーラ塗布位置SPに、所定の間隔D1をあけて、ほぼ平行に複数のリインフォースメント21が位置決めされて配置されている。その複数のリインフォースメント21に、従来と全く同様にして、図8には示していない自動シーラ塗布装置によってマスチックシーラ(図8及び後に説明する図9、図10には示さず)が塗布される。
【0040】
ここで、複数のリインフォースメント21を識別する必要のあるときは、これらをそれぞれ第1のリインフォースメント21A、第2のリインフォースメント21B、第3のリインフォースメント21C、第4のリインフォースメント21D、第5のリインフォースメント21E及び第6のリインフォースメント21Fと称することにする。
【0041】
図8の(a)に示すように、図1に示したロボット1の作動によって、マスチックシーラの塗布された第1のリインフォースメント21Aの上方に、第1のワーク把持装置3Aがもたらされる。引き続き、図4及び図5を参照して先に説明したように、支持体2と共に第1のワーク把持装置3Aが矢印Fで示すように下降し、図8(b)に示すように、その押さえ部材とクランプ爪とによって第1のリインフォースメント21Aを把持する。次いで図8の(b)に矢印Eで示すように支持体2が上昇して、図8の(c)に示すように第1のワーク把持装置3Aが第1のリインフォースメント21Aと共に上方に持ち上げられる。
【0042】
次に、図8の(c)に矢印Dで示すように、支持体2が、ワーク把持装置3と共に水平方向に所定の距離だけ移動し、同時に矢印Aで示すように所定の角度だけ回転する。これによって、図9の(a)に示したように、第2のワーク把持装置3Bが第2のリインフォースメント21Bの上方にもたらされる。次いで、上述したところと同様にして、支持体2と第2のワーク把持装置3Bが図9の(a)に矢印Fで示すように下降して、その第2のワーク把持装置3Bによって第2のリインフォースメント21Bが把持され、引き続き支持体2と第2のワーク把持装置3Bが上昇することによって、第2のリインフォースメント21Bが持ち上げられる。このとき、第1のリインフォースメント21Aは第1のワーク把持装置3Aによって把持されたままである。
【0043】
上述したところと全く同様にして、第3乃至第6のワーク把持装置3C乃至3Fによって、第3乃至第6のリインフォースメント21C乃至21Fがそれぞれ把持される。図9の(b)はこのときの様子を示している。このように、ワーク搬送装置の複数のワーク把持装置3を回転、水平移動及び上下移動させながら、各ワーク把持装置3によりリインフォースメント21を1つずつ把持するのである。
【0044】
次に、支持体2を、図9の(b)に矢印Dで示したように、水平方向に移動させ、リインフォースメント21を把持したワーク把持装置3を溶接位置WPの上方に移動させる。複数のワーク把持装置3によって把持したリインフォースメント21を溶接位置WPに向けて搬送するのである。次いで、図10の(a)に矢印Fで示すように支持体2を下降させて、第6のワーク把持装置3Fから第6のリインフォースメント21Fを離脱し、その第6のリインフォースメント21Fを溶接位置WPに位置決めして載置する。
【0045】
引き続き、図10の(b)に示すように、再び支持体2とワーク把持装置3を矢印E方向に上昇させ、次いでこれらを矢印D方向に水平移動させると共に、矢印A方向に回転させて、第1のワーク把持装置3Aを下方に向ける。次に、図10の(c)に示すように、支持体2と共に、その第1のワーク把持装置3Aを矢印Fで示したように下方に下げ、その第1のワーク把持装置3Aから第1のリインフォースメント21Aを離脱し、そのリインフォースメント21Aを溶接位置WPに位置決めして載置する。
【0046】
同様にして、順次第2乃至第5のリインフォースメント21B,21C,21D,21Eを溶接位置WPに順次位置決めして載置する。このようにして、図10の(d)に示すように、全てのリインフォースメント21A乃至21Fが溶接位置WPに載置される。このとき、各リインフォースメント21の間の間隔D2は、各リインフォースメント21がシーラ塗布位置SPにあったときの間隔D1よりも広くなっている。
【0047】
上述のように、複数のワーク把持装置3を回転、水平移動及び上下移動させながら、各リインフォースメント21を所定の間隔D2をあけて溶接位置WPに載置するのである。あとは、従来と全く同様に、溶接位置WPに載置された複数のリインフォースメント21の上に、図15の(c)に示した従来例と全く同様にしてルーフパネル24を配置して、各リインフォースメント21をそのルーフパネル24に自動スポット溶接装置によってスポット溶接する。このようにして、図12乃至図14に示したところと同様なルーフ組立体23が完成する。次いで、そのルーフ組立体23は、従来と同じく次の工程に搬送される。
【0048】
上述のように、ロボット1によって支持体2と複数のワーク把持装置3を上下方向と水平方向に移動させ、かつ回転させることにより、複数のリインフォースメント21をシーラ塗布位置SPから溶接位置WPへ移動させるので、シーラ塗布位置SPにあるときの各リインフォースメント21の間の間隔D1と、溶接位置WPに載置された各リインフォースメント21の間の間隔D2とがいかなる大きさであっても、支障なくリインフォースメント21を搬送することができる。しかも、ワーク把持装置の間の間隔を調整するシフト装置は不要であるため、ワーク搬送装置の構造の複雑化とコストの上昇を抑えることができる。
【0049】
リインフォースメント21の横断面形状が、図11の(a)乃至(c)に示すようなものであるときも、その各リインフォースメント21に長孔22を形成することによって、そのリインフォースメント21を上述したワーク搬送装置によって支障なく搬送することができる。
【0050】
以上、ワークの一例として、リインフォースメントとルーフパネルを挙げ、そのリインフォースメントをワーク搬送装置によって搬送する例を示したが、リインフォースメント以外の各種ワークも、ワーク搬送装置によって所定の位置から他の位置へ搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】ワーク搬送装置の平面図であって、ワーク把持装置を簡略化して示した図である。
【図2】ワーク搬送装置を図1の矢印I方向に見た正面図である。
【図3】支持体と、その支持体の第1の面に装着された第1のワーク把持装置を示す斜視図であって、第2乃至第6のワーク把持装置の図示を省略した図である。
【図4】ワーク把持装置の構成と、その基本動作を明らかにする側面図である。
【図5】ワーク把持装置の構成と、その基本動作を明らかにする側面図である。
【図6】ワーク把持装置の構成と、その基本動作を明らかにする側面図である。
【図7】ワーク把持装置の斜視図である。
【図8】シーラ塗布位置に配置された各リインフォースメントをワーク把持装置によって把持するときの動作を説明する図である。
【図9】シーラ塗布位置に配置された各リインフォースメントをワーク把持装置によって把持するときの動作を説明する図である。
【図10】ワーク把持装置に把持されていた各リインフォースメントを溶接位置に載置するときの動作を説明する図である。
【図11】他の形態のリインフォースメントの横断面図である。
【図12】ルーフ組立体の平面図である。
【図13】図12のII−II線断面図である。
【図14】図13のIII−III線拡大断面図である。
【図15】リインフォースメントをシーラ塗布位置から溶接位置へ搬送する従来例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ロボット
2 支持体
3,3A乃至3F ワーク把持装置
7 駆動装置
12 クランプ棒
13 クランプ爪
16 押え部材
20 圧縮コイルばね
21,21A乃至21F リインフォースメント
22 長孔
23 ルーフ組立体
24 ルーフパネル
SP シーラ塗布位置
WP 溶接位置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットと、該ロボットによって所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向に駆動される支持体と、該支持体の周方向に配列されて該支持体に支持された複数のワーク把持装置とを具備するワーク搬送装置。
【請求項2】
前記ワーク把持装置は、ワークの上面に圧接する押え部材と、該ワークの下面に圧接するクランプ爪とを有し、ワークの上面に圧接した前記押え部材とワークの下面に圧接した前記クランプ爪とによって該ワークを挟み付けて当該ワークを把持する請求項1に記載のワーク搬送装置。
【請求項3】
前記押え部材は、前記支持体に対して摺動可能に組み付けられ、該支持体が下降するとき、当該支持体が最下位置に至る前に、押え部材がワークの上面に当接し、支持体がさらに下降することによって、押え部材は、該押え部材のまわりに巻回された圧縮コイルばねの加圧作用によりワークの上面に圧接し、前記クランプ爪は、駆動装置を介して前記支持体に支持されているクランプ棒の先端に固定され、該支持体の下降に伴って、クランプ爪は、ワークに形成された長孔をその上方から下方へと通過し、次いで前記駆動装置の作動により突出位置に移動し、再び支持体が上昇することによって、当該クランプ爪がワークの下面に圧接する請求項2に記載のワーク搬送装置。
【請求項4】
シーラ塗布位置に所定の間隔をあけてほぼ平行に配置された複数のリインフォースメントにマスチックシーラを塗布し、次いで請求項1乃至3のいずれかに記載のワーク搬送装置の複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各ワーク把持装置により前記リインフォースメントを1つずつ把持し、次いで把持したリインフォースメントを溶接位置に向けて搬送すると共に、前記複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各リインフォースメントを所定の間隔をあけて溶接位置に載置し、次いで複数のリインフォースメントの上にルーフパネルを配置して、各リインフォースメントをルーフパネルにスポット溶接することを特徴とするリインフォースメントとルーフパネルの組み付け方法。
【請求項1】
ロボットと、該ロボットによって所望する角度を回転駆動されると共に、所望する距離を上下方向と水平方向に駆動される支持体と、該支持体の周方向に配列されて該支持体に支持された複数のワーク把持装置とを具備するワーク搬送装置。
【請求項2】
前記ワーク把持装置は、ワークの上面に圧接する押え部材と、該ワークの下面に圧接するクランプ爪とを有し、ワークの上面に圧接した前記押え部材とワークの下面に圧接した前記クランプ爪とによって該ワークを挟み付けて当該ワークを把持する請求項1に記載のワーク搬送装置。
【請求項3】
前記押え部材は、前記支持体に対して摺動可能に組み付けられ、該支持体が下降するとき、当該支持体が最下位置に至る前に、押え部材がワークの上面に当接し、支持体がさらに下降することによって、押え部材は、該押え部材のまわりに巻回された圧縮コイルばねの加圧作用によりワークの上面に圧接し、前記クランプ爪は、駆動装置を介して前記支持体に支持されているクランプ棒の先端に固定され、該支持体の下降に伴って、クランプ爪は、ワークに形成された長孔をその上方から下方へと通過し、次いで前記駆動装置の作動により突出位置に移動し、再び支持体が上昇することによって、当該クランプ爪がワークの下面に圧接する請求項2に記載のワーク搬送装置。
【請求項4】
シーラ塗布位置に所定の間隔をあけてほぼ平行に配置された複数のリインフォースメントにマスチックシーラを塗布し、次いで請求項1乃至3のいずれかに記載のワーク搬送装置の複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各ワーク把持装置により前記リインフォースメントを1つずつ把持し、次いで把持したリインフォースメントを溶接位置に向けて搬送すると共に、前記複数のワーク把持装置を回転、水平移動及び上下移動させながら、各リインフォースメントを所定の間隔をあけて溶接位置に載置し、次いで複数のリインフォースメントの上にルーフパネルを配置して、各リインフォースメントをルーフパネルにスポット溶接することを特徴とするリインフォースメントとルーフパネルの組み付け方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−178801(P2009−178801A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−19786(P2008−19786)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000157083)関東自動車工業株式会社 (1,164)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000157083)関東自動車工業株式会社 (1,164)
【Fターム(参考)】
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