説明

一体化されたポストテンション組積式構造物のためのボルト・ア・ブロックシステム

複数の金属バーと複数の標準金属ネジ付きファスナとによって相互に連結されてポストテンション構造物を形成する、複数の定番組積ブロックおよび/またはレンガを備えるモルタルレス組積式構造物が開示される。これらのブロックは、好適にも単純な機械式工具によって1つの構造物として効果的に相互に連結され、一体化されたポストテンション部材となり、モルタルと鉄筋入りモルタルとによって作られたシステムと比較してより高強度の構造物を形成する。この構造物を作るために用いる方法は、水を必要としないモルタルレスの単純な相互連結プロセスであり、複数のブロックと複数のバーとを締結することによって強度および耐久性の高い1つの構造物にするための一連の単純な個別ステップから成る。必要に応じて、この構造物を分解し、構成要素を再利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一体化された組積式構造物(masonry structure)に関し、特にポストテンション鉄筋を有する構造物に関する。本発明はまた、概して、普通のモルタルと中空ブロックまたはレンガとの組み合わせが用いられる全ての一般の建造、および構造物のための他の建造手段に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書に記載の新しい一体化された組積式構造物は、モルタル、水、または動力を必要とせずに、任意の場所に容易に素早く設置できるように考案された建造システムである。米国だけでも4000を超えるブロック製造会社が存在する。伝統的に、建築用のブロックおよびレンガを相互に取り付ける方法は、次の2つのどちらかである。第1は、重力による方法であり、それは積み重ね、アーチ、および飛び梁(flying buttress)を含む。第2は、モルタルおよびモルタルと同等の方法、たとえば各種のモルタル、エポキシ、またはコアにコンクリートを充填したブロックなどであり、補強用鉄筋(鉄筋)を入れる場合も、入れない場合もある。この取り付けは、接合部に補強用ワイヤを有するモルタルを含み、さらに接合梁ブロックおよびピアブロックなどの形状を有する、コンクリートと鉄筋とによる組積ユニット間の取り付けを含む。
【0003】
通常、ブロックに補強手段が使用されるときは、それは、長尺鉄筋または長尺鋼ロッドのどちらかを空洞に配置して行われる。ポストテンショニングは、各層間のモルタルと共に積み上げられたブロックの積み重ね完成体に対してのみ使用されてきた。複数のロッドと複数のプレートを用いる特殊なブロックシステムは、複雑な設計と技能とを必要とする。
【0004】
(A.取り組んだ問題の紹介)
大半の組積式構造物はモルタルを使用するために、いくつかの物が必要とされる。第1に、モルタルは水を必要とする。第2に、大半の場合、ブロック積みは、熟練したブロックまたはレンガ職人を必要とする。第3に、モルタルを混合するための動力手段は当然である。第4に、モルタルが硬化してその強度に達するまでは、精巧な控え(bracing)38と補強とが必要である(図3B)。この構造物全体は、風、過酷な温度、および他の自然の天候および環境条件に対して「脆弱」である。この期間中、この構造物の占有および使用は賢明でない。さらに、足場37をその場に置いたままで硬化を待ち、その後でさらなるブロックを追加する(図3A)。環境の影響を減らすための適切な準備および配慮を怠ると、モルタルおよび構造物全体が亀裂を生じ、構造強度の低下を生じ得る。強度を向上させるために、補強手段35がしばしば設けられる(図2D)が、しかし、何日も何週間もの間、控えおよび他の防護手段をその場に配置しておく必要がある。最後に、いったん構築されると、伝統的な組積システムは固定された構造物となる。ブロックと、鉄筋と、モルタルとによる通常のシステムに極めて特殊な措置を追加しない限り、この構造物は再利用されず、取り除くためには「取り壊す」しかない。
【0005】
上記の各要件は、モルタルシステムによる伝統的な組積の用途を制限する。ボルト・ア・ブロック(BOLT−A−BLOK)システムは、伝統的な建造システムおよびその限界に対して明確な改良をもたらす。したがって、建造に特殊技能を必要とせず、水および動力を必要とせず、精巧な控えを必要とせず、直ちに使用可能であり、硬化時間を必要とせず、所望されれば再利用可能であり、破壊せずに分解および移動できるシステムを有することは、好都合となる。この改良は、構築時間または再構築面積を減らし、熟練作業者の制約を最小限にする。重要なことは、控えがなく、モルタルの擾乱によって弱体化されることのない、ボルト・ア・ブロックシステムは、モルタルで建造された構造物と比べて、はるかに優れ、かつより均一な強度を提供することである。
【0006】
(B.従来技術)
歴史的に、上記の問題に取り組むことを試みた特許取得装置は、ほとんど存在しない。建築業界は、一体化された、ポストテンションシステムに関しては殆ど進歩していない。進歩したとしても、ブロックは、ロッドとプレートとを扱うためにさえ特殊な構成を必要とし、それゆえに、教示内容は異形ブロック(special block)におけるロッドのみに限られる。このような装置の1つがCenterに発行された特許文献1(1996年)に説明されている。ここには、インスタント・レヴィ・ブロックシステムが教示されている。これは、複数のブロックと、複数の連結ペグと、複数の杭とを備える、レヴィ(levy)の建造用の複雑な特別に作られたブロックである。各部品は独自に設計および製造されるが、これに対して、ボルト・ア・ブロックシステムは、標準の、容易に入手可能な構成要素を使用する。
【0007】
Farmer,Srらに発行された特許文献2(1998年)には、別のブロック装置が説明されている。ここには、板が埋め込まれた組積ブロックが教示されている。このコンクリート組積ブロックは、コンクリート組積ブロックを通して定着される外板(単数または複数)を有する。外板は、成形中に型枠内でコンクリート組積ブロックに先付けされる。これらは、ボルト・ア・ブロックシステムで使用されような、世界中で入手可能な中空の定番(regular)ブロックではない。
【0008】
Franklinらに発行された特許文献3(2000年)には、建造用の別の装置が教示されている。この技術は、壁サブシステムと基礎サブシステムとを有するモジュール式プレキャスト建造ブロックシステムを開示している。壁サブシステムは、空洞を有するいくつかの壁ユニットを有し、プレストレス引張ケーブルが空洞内に先付けされる。ここに教示されているプレキャスト壁および貫通ケーブルは、特別に製造され、水を必要とし、ボルト・ア・ブロックシステムのように容易に再利用可能ではない。
【0009】
Carney,Jrに発行された特許文献4(2001年)には、再利用可能なシステム32が教示されている(図2Aおよび図2B)。異形ブロックおよびプレキャスト構造物の開口にロッドが通される。特別な長さのロッドと、異形ブロックと、異形板と、建造に動力装置を必要とする複雑なシステムとから成る構成は、ボルト・ア・ブロックシステムの単純で手近な構成要素とは異なる。
【0010】
Priceに発行された特許文献5(2004年)には、モルタルレス壁構造物が教示されている。ここでは、壁構造物は予備成形された軽量の積み重ねられたブロックの柱で構成され、ブロックの柱は、鉛直方向の細長い支持梁によって相互に連結される。この壁構造物は、1つ以上のブラケットによって効果的に構造物に連結されることが好ましい。これらの梁およびブロックは特殊な構成であり、容易に入手することは不可能であり、用途も限られる。
【0011】
モルタルを使用する伝統的な組積式構造物はいくつかの特徴を有するが、それは、従来技術としての手短な説明で十分である。大半は、ボルトによって中空の空洞に繋止される上端板に、屋根構造34、39が取り付けられるように建造される(図2Cおよび図3C)。隅部40および直線区間41はしばしば雁行配置され、ワイヤメッシュ、場合によってはさらに鉄筋を有する(図3Dおよび図3E)。最後に、ドアおよび窓用の開口部がしばしば、プレキャストまぐさ(lintel)42によって開けられる(図3F)。
【0012】
ボルト・ア・ブロックシステムによって提供される重要な技術的長所および改良点を完全に理解するために役立つ他の従来技術に関しては、今日建造に使用されているポストテンショニング技術についての多少の説明が必要である。簡単に言うと、ポストテンショニングは、コンクリート、組積、および他の構造要素を補強する方法である。ポストテンショニングは依然として最新の工学技術であるが、これまではポストテンショニングは、ロッドおよびケーブルによって複数のコンクリートユニットを相互に直接取り付けることのみが可能であった。ボルト・ア・ブロックシステムは、単一の組積ユニットのポストテンショニングを可能とし、それは、同時に全ユニットのポストテンショニングを結合して保持しつつ、追加の単一のポストテンション組積ユニットを取り付けることを可能にする。
【0013】
伝統的なポストテンションユニット36は、さまざまな構成を有し得る(図2E)。今日まで、この技術は、一体化された構成での適用という点では不明確であった。個々のブロックが相互に取り付けられると、これらのブロックは1つの新しい組み合わせ体として、あたかも全体が1つのポストテンション梁、橋梁、壁、または構造物であるかのように機能する。このボルト・ア・ブロックシステムは、あらゆるサイズの組積ユニットに等しく有効である。
【0014】
伝統的なポストテンション補強は、極めて高強度の鋼より線またはバーで構成される。一般的に、より線は基礎、スラブ、梁、および橋梁のような水平用途に使用され、バーは壁および柱のような鉛直用途に使用される。ポストテンショニングに使用される一般的な鋼より線は、平方インチ当り270,000ポンドの引張強度を有する。このことは、個々の標準ボルトおよび単純なファスナの使用を、ボルト・ア・ブロックシステムに対して実際に教示する。組積ユニット間に板またはバーを使用するポストテンショニングは、鉄鋼とコンクリートとを組み合わせる全く新しい方法であり、信頼のおける技術的手法である。
【0015】
ボルト・ア・ブロックシステムの特徴および機能をすべて教示している従来技術は皆無である。知られている限りにおいて、ボルト・ア・ブロックシステムのような、一体化されたポストテンション組積ブロック構造物に対するニーズに完全に合致したシステムは、現時点では存在しない。このシステムは、標準部品で作られ、簡単な工具を用いて構築され、モルタルを必要とせず、モルタル構造物よりはるかに強力な構造物を提供し、建造後直ちに使用および占有が可能になるものと考えられる。
【特許文献1】米国特許第5,511,902号明細書
【特許文献2】米国特許第5,809,732号明細書
【特許文献3】米国特許第6,098,357号明細書
【特許文献4】米国特許第6,178,714号明細書
【特許文献5】米国特許第6,691,471号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0016】
ボルト・ア・ブロックシステムは、さまざまな種類の構造物を建造するために開発された。ボルト・ア・ブロックシステムは、バーとボルトとのシステムの使用によって、個々の中空ブロックまたはレンガを分解可能に連結する構築システムである。この連結が、建物のより強力な、より迅速な、より安価な建造をもたらす。3つの主要構成要素、すなわち、バー、ボルト、およびブロックが確実に連結される一方で、これらの取り付け手段は、必要な場合には、完全に分解可能である。ボルト・ア・ブロックシステムは、非熟練者によって簡単なレンチを用いて完成され得る。水は不要、専用工具も不要(簡単なレンチで十分)、控えも不要であり、ボルト・ア・ブロックシステムによって作られた構造物は即時使用が可能である。この新たに発明されたボルト・ア・ブロックシステムは、即時入手可能な中空の組積ユニットとファスナ(ボルト)およびプレートとを特徴とする。
【0017】
(目的、長所、および利点)
ボルト・ア・ブロックシステムは、極めて多数の利点および長所を有する。即時入手可能な部品を使用して、これほど容易に実施できる建造システムは、今日存在しない。しかしながら、一体化されたポストテンショニング技術を有することによって、構造物は、モルタルを使用した伝統的手法で構築された構造物よりもはるかに高強度のユニットとなる。長所および利点の一覧については、表Aを参照されたい。
【0018】
【表1】

【0019】
【表2】

構造物、特に組積、コンクリート、および鋼構造の建造技術の当業者であれば、このシステムの例に示された特徴が、他の種類の建造物の改良に容易に適合することが、容易に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、ボルト・ア・ブロックシステムの好適な実施形態を示す。図面は、上記の概要説明および以下の詳細説明と共に、ボルト・ア・ブロックシステムの原理を説明するために役立つ。しかしながら、本ボルト・ア・ブロックシステムは、図示されたとおりの配置および手段に限定されるものではないことを理解されたい。
【0021】
本装置は、ボルト・ア・ブロックシステム31と呼ばれる建造システムである。このシステムは、少ない種類の構成要素、すなわち、中空ブロック46と、ファスナ(通しボルトのような)43と、いくつかの特徴が追加された単純なバー44とで構成される。本システムは、隣接するブロック46を構成し、複数のボルト43と複数のバー44とによって、これらのブロックを分解可能に連結する。この連結によって、複数の一体化されたポストテンションブロックまたはレンガから1つの構造物が形成され、この構造物は、モルタルと標準補強材とによって構築された通常のブロック構造物と比較して、集合体としてはるかに強力である。建造分野、特に鉄筋組積式構造物の当業者であれば、このボルト・ア・ブロックシステム31の製作および利用を物理的に可能にするために使用され得る様々な部品を理解する。既存の技術を超えるこの改良が、前節「目的、長所、および利点」で述べたような多くの長所および利点を有する建造システムを提供する。
【0022】
図1および図4から図15までには、ボルト・ア・ブロックシステム31の完全な効果的実施形態が示されている。これらの図面および例示において、図1および図4から図15までは、この発明の全般的構成を示していることに十分留意されたい。本システムの好適な実施形態は、図示のように少数の部品のみで構成される。これらの構成要素のさまざまな重要な特徴は、これらの図面の図1および図4から図15までに描かれており、当業者がボルト・ア・ブロックシステム31に対するその重要性および機能性を理解できるように、以下に適切に詳細に説明される。
【0023】
本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付図面は、ボルト・ア・ブロックシステム31の好適な実施形態を例示する。これらの図面は、上記の概要説明および下記の詳細説明と共に、ボルト・ア・ブロックシステム31の原理を説明するために役立つ。しかしながら、ボルト・ア・ブロックシステム31は、図示されたとおりの配置および手段に限定されるものではないことを理解されたい。
【0024】
図1は、ボルト・ア・ブロックシステム31全体のスケッチである。図2Aから図2Eまでは、組積およびポストテンション構造のための従来技術のスケッチであることに留意されたい。さらに、図3Aから図3Fまでは、さらなる従来技術の描写であることに留意されたい。これらについては、上記の背景技術の節で述べている。しかしながら、このような従来技術の構成および構築方法に関する知識は、ボルト・ア・ブロックシステム31によって提供される固有の特徴を当業者が十分に理解するための重要な背景として役立つ。何十年もの間、実際には丸々1世紀の間、組積職人および施工者、建築家および建築技師は、中空の組積ブロックおよびレンガを使用してきた。同様に、鋼製バーおよび各種ファスナも容易に入手可能であった。しかしながら、この独自の単純な組み合わせを建造技術の明らかな拡張として教示または開発した者は、だれもいなかった。
【0025】
図4には、ボルト・ア・ブロックシステム31で使用され、構造物を作成するための主な構成要素、すなわち、ブロック46、バー44、ファスナ43、および工具45(オープンエンドレンチのような)、のスケッチが示されている。
【0026】
図5Aおよび図5Bを含む図5は、ボルト・ア・ブロックシステム31および31Aであり、本システム固有の部品および特徴を示す。なお、一連の一般的なブロック46は、ソルジャー(soldier)構成46Aとして積み重ねられるか、または雁行/オーバラップ構成46Bとして積み重ねられる。どちらの場合でも、構造物は、ブロック46の空洞49を通って「延在する」。本システムは、基底手段48(ボード、基礎、岩盤、または固い地盤など)の上の基底に配置されたバー44から成る。最下部のバー44は、短いボルト、大釘、コンクリートアンカーなどのスタータファスナ47によって固定される。次に、貫通ファスナ43が互い違いにネジ無し開口50(図示せず)を通って延在し、ネジ付き開口51(図示せず)によって下側のバー44に取り外し可能に連結される。複数のバー44およびファスナ43が、組積ブロック46の各層または各段を上方に向かって構築し続ける。上端のブロック46の上に最後のファスナが配置され、ブロック46の分解可能な連結が完成する。
【0027】
図6Aから図6Gまでは、ボルト・ア・ブロックシステムの詳細をプロトタイプ構造物のスケッチおよび写真によって示す。図6Aは、参照を容易にするために、ボルト・ア・ブロックシステム31の全体を再度示す。図6Bは、バー44のネジ無し開口50およびネジ付き開口51を強調した上面図である。空洞49の位置においてブロック46を跨ぐ配置に注目されたい。バー44の材料は、鋼、鉄、アルミニウム、その他を含むがこれに限定されない様々な金属、またはプラスチック、ガラス繊維、およびブロック46を所定位置に固定的に保持するために十分な圧力までファスナ43にトルクを掛けられる他の剛体材料などの複合材料であり得る。同様に、材料およびバー44の作成に使用される方法に応じて、ネジ無し開口50およびネジ付き開口51を作成する手段として、たとえば、穿孔、タップ立て、圧延、鋳造などの各種手段があるが、これらに限定はされない。図6Eは、プロトタイプボルト・ア・ブロックシステム52の写真を示す。図6Dは、ブロック46を取り除いたバー44およびファスナ43システムの写真である。図6Eは、バー44およびファスナ(ボルト)43を有する単一の空洞49の断面の写真である。図6Fおよび図6Gは、空洞49を見下ろしている、プロトタイプボルト・ア・ブロックシステム52の上面の写真である。
【0028】
図7Aから図7Cまでは、ボルト・ア・ブロックシステム31の詳細、および建物の壁のような構造物において本システムに付随し得るいくつかの特徴および構成要素を示す。図7Aは、プロトタイプ壁組立体54の写真である。ここで、基底手段48は、コンクリートスラブの上の簡単なボードである。ブロック46は雁行構成であるが、しかし、ソルジャー構成の積み重ねもまた可能である。隣接ブロック図6Aの間には、バー44の配置によって生じたブロック46の離隔によって生成された、極めて小さな空間49Aがある。この空間49Aが、ボルト・ア・ブロックシステム31で使用される多くの特徴および構成要素を可能にする。たとえば、この写真は、ブロック46の間の空間49Aの断熱物57を示す。また、この空間49Aによって拡張用バー55をブロック46の面から突出させることができる。これは、拡張用バー55への梁56の取り付けを可能にするなどの、有用な特徴を有する。パネル58および壁ボードなどを壁54の内面または外面に取り付けられるように、胴縁63が配置され空間49Aに取り付けられ得る。最上層のブロック46の上に、上端板60が据え付けられ得る。上端板60は、次に、屋根トラス61または天井根太を受け止める。最後に、このような壁54が可能とする他のさまざまな特徴の1つとして、風の浸透および構造物の暖房または冷房を助けるプラスチックの層62がある。図7Bは、胴縁63およびパネル58をより良く示す、壁54のクローズアップ写真である。図7Cは、壁54を斜めから見た写真であり、梁56およびトラス61をより明確に示している。また、空洞49の内側にパイプ59が配管されることも注目される。ボルト・ア・ブロックシステム31を用いた壁の下部を隣接構造または基礎の他の部分に連結できることを示す、基底近くの拡張用連結ロッド64が注目される。
【0029】
図8Aから図8Dまでは、屋根構造物61をボルト・ア・ブロックシステム31の壁54に確実に取り付ける方法を示す、異なる角度からのいくつかの写真である。上端板60は、ブロック46の上面に載っている。屋根トラスまたは根太構造61は、上端板60の上端に隣接し、接触している。トラス61をブロック46に取り付ける手段65がある。ここで、手段65は、トラス61を取り囲んでトラス61を確実に連結する鋼製クランプである。この確実な連結は、鋼製クランプ65を空洞49内に挿入し、留められているバー44を取り囲むことによって実現され、それによって、トラス61をバー44に、ひいては壁54に固定的かつ取り外し可能に連結する。
【0030】
図9Aから図9Eまでは、ボルト・ア・ブロックシステム31によって作り得る構造のスケッチを示す。図9Aでは、ブロック46で作られた壁が土工事70の内部に配置され、コンクリート基礎71によって囲まれている。ボルト・ア・ブロックシステム31の壁を基礎に留めて取り付けるための拡張用連結ロッドまたはバー64(1つ以上)に注目されたい。図9Bには、雁行配置されたブロック46Bの一連の層が示されている。図9Cには、非直線または不規則形状の構造73が示されている。ここでは、個々のブロック72は、湾曲部を作成するための放射形状を有する。図9Dでは、ドア開口部77の上部に一緒に固定された一連のソルジャーブロック76を使用することによって、通常のまぐさ74がボルト・ア・ブロックシステム31によって形成されている。ブロック46が雁行配置で開口部の周囲75を囲んでいることが、注目され得る。図9Eには、階段システムが示されており、ボルト・ア・ブロックシステム31構造物の戸口および開口部77に剛体階段を設けるために、ボルト・ア・ブロックシステム31が如何に効果的に使用され得るかを示す。ブロック46は、以下に図11において説明するような、さまざまなバー44によって連結される。
【0031】
図10Aから図10Gまでは、ボルト・ア・ブロックシステム31のプロトタイプ壁と共に示された、取り付け装置の例の写真である。これら取り付け装置の大半は、以前の段落で説明したので、ここでは追加項目のみを説明する。図10Aには、ブロック46の面から突き出た電線または電気ケーブル66の一例が示されている。電線66はブロック46内部の空洞49を横切っており、空間49Aを通される。図10Cでは、ドア枠68がファスナによって空間49Aに取り付けられている。図10Dには、詰め木(shim)67が強調されている。ボルト・ア・ブロックシステム31は極めて水平および鉛直なシステムを提供するが、組積の当業者であれば、凹凸を補正する手段を有する必要性を理解する。これは、材料が中古であったり多少損傷していることもあり得る、第3世界地域および災害救助現場において特に役立つことが期待され、不完全さを許容する能力が求められる。図10Fには、壁取り付け用ファスナ69が示されている。ファスナの当業者であれば、図示のファスナ、クローズドアイボルト、フックなどの、ボルト・ア・ブロックシステム31で使用され得る多数のさまざまなファスナを理解する。
【0032】
図11Aから図11Mまでは、ボルト・ア・ブロックシステム31のためのバーおよびアタッチメントのスケッチを示す。これらのバーおよびアタッチメントは例示にすぎず、ボルト・ア・ブロックシステム31に適した付属品の種類を限定するものではない。これらのスケッチは、標準の2穴バー78、ブロックを接合するための「H形」バー79、高強度用の「二重H形」バー80、まぐさ板およびコネクタ81、倍長拡張用バー82、隅部および非直線区間連結部用の転向用バー83、コネクタバー84、複列バー85、基底板バー86、ブロックの位置合わせを助ける金属または非金属製の有翼基底板バー87、ドア枠連結手段88、レンガ用の小型バー89、および理論上は工具を一切必要としないT形ハンドル付きファスナ90、を含む。表Bに、これらの種類のブロックおよび他の付属品についてさらに述べる。
【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
【表5】

【0036】
【表6】

【0037】
【表7】

【0038】
【表8】

図12Aから図12Dまでは、ボルト・ア・ブロックシステム31で作成可能なデッキ構造のスケッチを示す。簡略化して、図12Aには、一部の手段92によって支持された単純な側方デッキ91の写真が示されている。この写真例では、ボルト・ア・ブロックシステム31は、ソルジャー構成の一連のブロック46と共に使用されている。図12Bは、支保92を示し、単純な構成要素であるバー44およびボルト43を、ブロック46と共に強調している。図12Cは、側面からの写真である。図12Dは、デッキ91によって支持される人間すなわち荷重93を示す写真である。当業者は、このようなデッキが使用され得る、多くの方法を理解する。たとえば、橋梁、道路、屋根などである。さらに、組積または建造の熟練者であれば、ソルジャーレイアウトが一例であることを理解する。明白であるが、雁行パターンはデッキを敷設するためのさらなる方法を提供する。
【0039】
図13Aから図13Dまでは、ボルト・ア・ブロックシステム31のオリジナルプロトタイプに使用される工具の写真を示す。これらの工具は自明である。プロトタイプビルドの完成における熟練者であれば、ネジ無し開口を提供する手段96によって用意された開口50および51を有する、オリジナルのバー44を認識する。同様に、ネジ山を提供する手段97が写真に示されている。最後に、さまざまな手廻しドライバ94および動力式ドライバが示されている。これらの工具は有用であり生産性を上げるが、しかし、ひとたびブロック46、バー44、およびファスナ43を入手した後に、システムを構築するためには、ボルト・ア・ブロックシステム31は技術的にレンチ45のみを必要とする。補助となり得る他の有用な工具を表Cに示す。
【0040】
【表9】

図14Aから図14Eまでは、一般的な中空組積ブロック46、化粧用ブロック99、レンガ100のスケッチ、および各種形態の空洞ブロックのチャート98を示す。これらの種類の組積ユニットは全て、ボルト・ア・ブロックシステム31での使用に際して補完的であり、かつ有用である。
【0041】
ここに記載された詳細は、例示を目的とするものであり、限定を目的とするものではない。再度述べることであり、建造材料の当業者には十分に理解されることではあるが、これらの材料のすべての例は、同様の特性を有し、かつこのボルト・ア・ブロックシステム31の範囲および精神に含まれる、他のプラスチックおよび複合材料で代用し得る。建造分野の当業者においては上記の各実施形態から明らかなように、ボルト・ア・ブロックシステム31の記述に特有の他の構成要素が、追加され得る。
【0042】
(好適な実施形態の作業)
上記の実施形態においては、新しいボルト・ア・ブロックシステム31が説明された。本装置の作業方法を以下に説明する。なお、ボルト・ア・ブロックシステム31の概念を十分に解説するためには、上記の説明と本節で説明する作業とを一緒に考慮する必要があることに、十分に留意されたい。
【0043】
図15Aから図15Dまでは、ボルト・ア・ブロックシステム31を使用したプロトタイプの建造工程の写真を示す。図15Aでは、1つ目のブロック46が基底48およびバー44Aの上に配置されている。非熟練作業者102がこの建造工程を開始する。図15Bでは、構築が続行され、2つ目のブロック46が追加される。ここでは、作業者102は動力式ドライバ95を使用しているが、まさに標準のレンチ45(図示せず)も容易に使用できる。図15Cでは、作業者102が3つ目のブロックを雁行構成に配置している。壁が所望の長さおよび高さに達するまで、構築が継続する。控えまたは硬化時間が必要ないので、第1の作業者102のすぐ隣でまたは近くで追加の作業者が作業することもできる。構造物が完成したら、直ちに使用できる。
【0044】
さまざまな構造物におけるボルト・ア・ブロックシステム31の使用方法の例は、極めて多数存在する。以下の表Dが、この独特なボルト・ア・ブロックシステム31の使用方法に関する例として提供されるが、これに限定するものではない。
【0045】
【表10】

【0046】
【表11】

詳細な部品および作業に関する上記説明により、ボルト・ア・ブロックシステム31は開示されている実施形態に限定されないことが、理解されるべきである。ボルト・ア・ブロックシステム31の特徴は本記載の精神および範囲に含まれるさまざまな変更および同等の構成を包含するべく、意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、ボルト・ア・ブロックシステム全体のスケッチである。
【図2】図2A〜図2Eは、組積およびポストテンション構造物の従来技術のスケッチである。
【図3】図3A〜図3Fは、従来技術のさらなる描写である。
【図4】図4は、ボルト・ア・ブロックシステムの主構成要素、すなわち、ブロック、バー、ファスナ、およびレンチのスケッチである。
【図5】図5Aおよび図5Bは、ボルト・ア・ブロックシステムであり、本システム固有の部品および特徴を示す。
【図6】図6A〜図6Gは、プロトタイプ構造物の詳細なスケッチおよび写真によりボルト・ア・ブロックシステムの詳細を示す。
【図7】図7A〜図7Cは、ボルト・ア・ブロックシステムの詳細、および本システムに付随し得るいくつかの特徴を示す。
【図8】図8A〜図8Dは、屋根構造物をボルト・ア・ブロックシステムの壁体に確実に取り付ける方法の写真である。
【図9】図9A〜図9Eは、ボルト・ア・ブロックシステムによって作成可能な構造物のスケッチを示す。
【図10】図10A〜図10Gは、ボルト・ア・ブロックシステムのプロトタイプ壁と共に示された、取り付け装置の例の写真である。
【図11】図11A〜図11Mは、ボルト・ア・ブロックシステムのバーおよびアタッチメントのスケッチを示す。
【図12】図12A〜図12Dは、ボルト・ア・ブロックシステムによって作成可能なデッキ構造物のスケッチを示す。
【図13】図13A〜図13Dは、ボルト・ア・ブロックシステムのオリジナルプロトタイプで使用される工具の写真を示す。
【図14】図14A〜図14Eは、ボルト・ア・ブロックシステムでの使用に際して有用な、一般的な中空組積ブロックおよびレンガのスケッチを示す。
【図15】図15A〜図15Dは、ボルト・ア・ブロックシステムを使用した建造工程の写真を示す。
【符号の説明】
【0048】
31 ボルト・ア・ブロックの組立体全体−ソルジャー構成の積み重ね
31A ボルト・ア・ブロックの組立体全体−ランニングまたはオフセット構成の積み重ね
32 従来技術の異形ブロックおよび貫通ロッド
34 従来技術のブロックシステム上の木製トラス
35 従来技術のブロックシステム内の鉄筋
36 従来技術のコンクリート内のポストテンションケーブル
37 「モルタル」組積システム用の一般的な足場および壁体
38 水およびモルタルシステム用の一般的な仮設控え
39 一般的なモルタルおよびブロック壁体の断面
40 一般的なモルタルおよびブロック壁体の隅部
41 一般的なモルタルおよびブロック壁区間
42 一般的なモルタルおよびブロック窓およびドアのまぐさ
43 ファスナ(ボルト)
44 バー
45 工具(レンチ)
46 中空ブロック−一般的
46A 中空ブロック−ソルジャー構成の積み重ね
46B 中空ブロック−ランニングまたはオフセット構成の積み重ね
47 スタータファスナ
48 基底手段装置(基礎、ボード、プレートなど)
49 組積ブロックの空洞
49A 隣接ブロック(46)間の空間
50 バー(44)を貫通するネジ無し開口
51 バー(44)を貫通するネジ付き開口
52 積み重ねられたプロトタイプボルト・ア・ブロックシステム
53 ブロックを取り除いたバーおよびボルトシステム
54 プロトタイプ壁組立体
55 拡張用バー
56 拡張用バー上の梁
57 ブロック(46)間の断熱物
58 サイディングおよび断熱パネル(内部または外部)
59 ブロック空洞(49)内のパイプ
60 トラス支持用の上端板
61 屋根根太/トラスシステム
62 (Visqueen(登録商標)またはTyvek(登録商標))などのプラスチックシートビニール
63 パネル、石膏ボードなどを取り付けるための胴縁
64 拡張用連結ロッドまたはバー
65 バンドクランプなどの取り付け手段(トラスを壁に取り付ける)
66 電気配線
67 安定用詰め木
68 ドアの枠
69 壁取り付け用ファスナ
70 基礎近くの土工事
71 基礎コンクリート
72 非直線または不規則なブロック構成
73 湾曲構成用の放射形ブロック
74 通常のまぐさの用途
75 ドアまたは窓の周囲
76 まぐさ用のソルジャーブロック
77 ドアまたは窓の開口
78 標準の2穴バー
79 ブロック接合用の「H形」バー
80 高強度用途の「二重H形」
81 まぐさ板およびコネクタ
82 倍長拡張用バー
83 隅部および非直線部連結用の転向用バー
84 コネクタバー
85 複列バー
86 基底板バー
87 有翼基底板バー−金属または非金属
88 ドア枠連結構成
89 レンガ用バー
90 T形ハンドルコネクタまたはファスナ
91 側方デッキ構成
92 デッキ支持体
93 デッキ荷重−人々または設備など
94 手廻しソケットドライバ
95 動力インパクトドライバ
96 貫通孔/開口をバー(44)に加工する手段
97 ファスナ(43)を受け止めるためのネジ山をバー(44)に加工する手段
98 一般的な空洞ブロック
99 装飾用または化粧用の中空ブロック
100 中空レンガ
101 レンガ用のファスナ
102 本システムを組み立てている非熟練作業者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組積式構造物を構築するための建造システムであって、該システムは、
a)複数の標準組積ユニットであって、各ユニットは少なくとも1つの空洞を有し、各ユニットは該空洞を内に有する上端面と下端面とを有し、各ユニットは基本的に相互に平行な該両面を有する、複数の標準組積ユニットと、
b)一連のバー対であって、各バーはネジ付き開口とそれよりも大きなネジ無し開口とを有し、該第1のバーは該組積ユニットの該空洞を有する該第1の面に隣接して配置され、該第2のバーは、該組積ユニットの該空洞を有する該上端面に隣接して配置され、該第1のバーと第2のバーとは基本的に互いに平行に配置され、該上端バーの該ネジ無し開口が該下端バーの該ネジ付き開口に位置合わせされるように該両開口が位置合わせされる、一連のバー対と、
c) 該バーのそれぞれを固定的かつ取り外し可能に連結する手段を有する複数のファスナであって、該位置合わせされたバーがあれば、最初に上方の該位置合わせされたバーに連結し、2番目に下方の該バーに連結し、該連結されたバーの間に該組積ユニットを間置する、複数のファスナと、
d)該バーとの該ファスナの連結を容易にするための簡単な工具と、
e)モルタル構造物による標準の組積と比較して、同等および上回る機能を有する該組積式構造物を完成するための、さまざまな付属品と、
を備え、
該システムと構成要素の組み合わせとが、モルタルと組積ユニットとによる構造物と比較してより高い構造強度を有する、普通の手近な材料から作られる、容易に構築される構造物を提供し、かつ、非熟練作業者が簡単な工具によって、組み立ておよびその構成要素を再利用するために分解し得る構造物を提供する、
システム。
【請求項2】
前記組積ユニットは中空の組積ブロックである、請求項1に記載の建造システム。
【請求項3】
前記組積ユニットは中空の組積レンガである、請求項1に記載の建造システム。
【請求項4】
前記ファスナは通しボルトである、請求項1に記載の建造システム。
【請求項5】
前記通しボルトの材料組成は金属である、請求項4に記載の建造システム。
【請求項6】
前記通しボルトの前記金属は鋼である、請求項5に記載の建造システム。
【請求項7】
前記通しボルトの前記鋼の組成はステンレス鋼である、請求項6に記載の建造システム。
【請求項8】
前記ファスナは、ネジ付き端部の溝と、該ネジと反対側の端部に取り付けられたバーとを有するT形ボルトであり、該ファスナは、組積ユニットの前記空洞の内部に挿入され、該T形ボルトの反対側のネジ付き端部の該溝を用いることによって、確実に連結するように調整され得る、請求項1に記載の建造システム。
【請求項9】
前記バーの材料組成は金属である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項10】
前記金属の材料組成は鋼である、請求項9に記載の建造システム。
【請求項11】
前記鋼の材料組成はステンレス鋼である、請求項10に記載の建造システム。
【請求項12】
前記鋼の材料組成は高強度の合金鋼である、請求項10に記載の建造システム。
【請求項13】
前記金属の材料組成は鉄である、請求項9に記載の建造システム。
【請求項14】
前記金属の材料組成はアルミニウムである、請求項9に記載の建造システム。
【請求項15】
前記容易に構築される構造物は、組積ユニットの最下層および最上層を有する壁である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項16】
屋根トラスが、前記壁の前記最上層に手段によって取り付けられる、請求項15に記載の壁構造物。
【請求項17】
前記取り付けるための手段は、前記壁構造物の金属バーと前記屋根トラス部材とを取り囲む金属のバンドクランプである、請求項16に記載の壁構造物。
【請求項18】
前記金属は鋼である、請求項17に記載の金属のバンド。
【請求項19】
前記鋼はステンレス鋼である、請求項18に記載の鋼。
【請求項20】
前記鋼は高強度の合金鋼である、請求項18に記載の鋼。
【請求項21】
前記取り付けるための手段は、高強度の複合材料で構成されたバンドクランプであり、該バンドは、前記壁構造物の前記金属バーと前記屋根トラス部材とを取り囲み、該取り囲むことにより該取り付け手段を形成する、請求項16に記載の壁構造物。
【請求項22】
前記容易に構築される構造物は基礎である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項23】
前記容易に構築される構造物は擁壁である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項24】
前記容易に構築される構造物はデッキである、請求項1に記載の建造システム。
【請求項25】
前記デッキは屋根デッキである、請求項24に記載の建造システム。
【請求項26】
前記デッキは橋梁デッキである、請求項24に記載の建造システム。
【請求項27】
前記デッキは道路デッキである、請求項24に記載の建造システム。
【請求項28】
前記容易に構築される構造物は、化粧用の店舗ディスプレイパネルである、請求項1に記載の建造システム。
【請求項29】
前記容易に構築される構造物は、少なくとも1つの自立柱である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項30】
前記容易に構築される構造物は、床および橋梁用のピアである、請求項1に記載の建造システム。
【請求項31】
前記容易に構築される構造物は、バリケードである、請求項1に記載の建造システム。
【請求項32】
前記容易に構築される構造物は、保管用金庫および金庫室構造である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項33】
前記容易に構築される構造物は、遮音筐体である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項34】
前記容易に構築される構造物は、レヴィおよび堰き止め構造である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項35】
前記容易に構築される構造物は、耐爆風性建物である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項36】
前記容易に構築される構造物は、耐火性、耐風性、および耐爆風性建築構造物である、請求項1に記載の建造システム。
【請求項37】
組積式構造物を構築するための建造システムであって、該システムは、
a)雁行配列の層に配置された複数の標準空洞組積ユニットと、
b)一連のバー対であって、バーは、長さが約(6+3/4)インチ、幅が約(1+1/2)インチ、厚さがほぼ3/8インチであり、直径7/16インチの単一の平滑なネジ無し開口と第2のネジ付き開口とを有し、該ネジ付き開口は、16TPI米国並目ネジ(National Coarse)付きの3/8インチ16TPIネジ付き通しボルト用のネジ形状を有する、一連のバー対と、
c)16TPI米国並目ネジ(National Coarse)のネジ山を有する、長さがほぼ(8+1/2)インチの、3/8インチネジ付きグレード2の複数の通しボルトと、
d)3/8インチ通しボルトの六角頭に嵌まる簡単なオープンエンドボックスレンチと、
e)モルタル構造物による標準組積と比較して、同等および上回る機能を有する該組積式構造物を完成するための、様々な付属品であって、該システムと構成要素の組み合わせとが、モルタルと組積とで構築される構造物よりも高い強度および耐久性を有し、普通の手近な材料から作られる、高強度の容易に構築される構造物を提供し、かつ、非熟練作業者が簡単な工具によって、組み立ておよびその構成要素を再利用するために分解し得る構造物を提供する、様々な付属品と、
を備える、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2009−516100(P2009−516100A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540005(P2008−540005)
【出願日】平成18年5月5日(2006.5.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/017364
【国際公開番号】WO2007/061443
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(508139239)
【出願人】(508139240)
【Fターム(参考)】