説明

一重項酸素消去剤

【課題】本発明は、カロテノイドを有効成分として含有する一重項酸素消去剤であって、その効果がさらに改善されたものを提供する。
【解決手段】本発明の一重項酸素消去剤は、(A)クロセチンと(B)キサントフィルとを有効成分として含有すると共に、当該(A)及び(B)のモル比(A)/(B)が0.4〜20である。本発明の一重項酸素消去剤は、優れた一重項酸素消去能を有し、一重項酸素が関与する各種障害又は疾患の予防に利用し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一重項酸素消去剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、活性酸素の一種である一重項酸素(1O2)が老化や様々な疾患に関与することが注目されている。例えば、目や皮膚のように太陽光に直接曝される部位では一重項酸素が特に発生し易いため、このような部位で発生する一重項酸素が白内障や加齢黄斑変性、皮膚の老化などの原因になると考えられている。そこで、このような疾患や障害の予防を目的として、一重項酸素を消去する方法がいくつか提案されている。
【0003】
例えば、コエンザイムQ10からなる一重項酸素消去剤(特許文献1参照)、焙煎植物繊維物質熱水抽出エキスの有機溶媒抽出物を有効成分として含有する一重項酸素消去剤(特許文献2参照)、D−システノール酸を有効成分として具備する一重項酸素産生抑制剤(特許文献3参照)などが提案されている。
【0004】
一方、カロテノイドの一種でありクチナシの果実やサフランの雌しべなどに含まれるクロセチンなどが一重項酸素消去剤としての効果を発揮することが知られている(特許文献4参照)。しかし、このような一重項酸素消去剤は、その効果において必ずしも満足できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−213660号公報
【特許文献2】特開2005−325034号公報
【特許文献3】特開2001−288078号公報
【特許文献4】特開平05−320036号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、カロテノイドを有効成分として含有する一重項酸素消去剤であって、その効果がさらに改善されたものを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、カロテノイドの一種であるクロセチンとルテインとを併用した場合に顕著な一重項酸素消去能が発揮されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、
[1].(A)下記(1)式で表されるクロセチンと(B)キサントフィルとを有効成分として含有する一重項酸素消去剤であって、当該(A)及び(B)のモル比(A)/(B)が0.4〜20であることを特徴とする一重項酸素消去剤、
【0008】
【化1】

[2].前記キサントフィルが、ルテイン、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、β-クリプトキサンチン、フコキサンチン、フコキサンチノール、カプサンチン、カプソルビン、ビキシン及びノルビキシンの群から選ばれる一種又は二種以上である[1]に記載の一重項酸素消去剤、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一重項酸素消去剤は、優れた一重項酸素消去能を有する。
本発明の一重項酸素消去剤は、一重項酸素が関与する各種障害又は疾患の予防に利用し得る。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明で(A)成分として用いられるクロセチンは、下記(2)式で表される化合物(分子量328.40)である。
【0011】
【化2】

【0012】
このクロセチンは、通常、カロテノイド系の黄色色素であるクロシン(クロセチンのジゲンチオビオースエステル)を加水分解することにより得られる。クロシンは、アカネ科クチナシ(Gardenia augusta MERRIL var. grandiflora HORT.,Gardenia jasminoides ELLIS)の果実、サフランの柱頭の乾燥物などに含まれる。クロシンを得るための工業的原料としてはクチナシの果実が好ましく用いられる。
【0013】
上記クチナシの果実からクロシンを抽出する方法に制限はなく、例えば、クチナシの乾燥果実を粉砕し、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノールなど) またはそれらの混合液を用いて抽出するなどの公知の方法が用いられる。抽出条件は、例えば水・アルコール混合液(1:1)を用いる場合、室温(約0〜30℃)〜50℃で約1〜18時間が好ましく、約30〜40℃で約2〜4時間がより好ましい。乾燥果実の粉砕物からのクロシンの抽出率をより高めるため、抽出操作は通常複数回繰り返される。クロシンを含む抽出液は自体公知の方法により濃縮され、通常、濃縮液として冷蔵保存される。
【0014】
クロシンの加水分解は、定法に従って行われてよく、通常、酸、アルカリまたは適当な加水分解酵素を用いて行われる。ここで酸としては、例えば塩酸、硫酸およびリン酸などが挙げられる。アルカリとしては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどが挙げられる。また加水分解酵素としては、β−グルコシダーゼなどが挙げられる。
【0015】
工業的には、クロシンの加水分解は通常アルカリを用いて行われる。一例を示すと、前記クロシンを含む濃縮液に過剰量の水酸化ナトリウム水溶液を加え、好ましくは攪拌下、室温(約0〜30℃)〜70℃で約1〜24時間、好ましくは約40〜60℃で約3〜5時間反応する。
【0016】
アルカリによる加水分解終了後、反応液に塩酸、硫酸またはリン酸などの無機酸、もしくはクエン酸などの有機酸の水溶液を適量加え、液性をpH約4.0以下、好ましくはpH約1.0〜3.0にすることによりクロセチンの結晶を析出させる。これとは別に、反応液を塩酸、硫酸またはリン酸などの無機酸、もしくはクエン酸などの有機酸の水溶液に加えて、クロセチンの結晶を析出させてもよい。その後、クロセチンの結晶を含む混合液を固液分離することにより、クロセチンの結晶を含む懸濁液またはスラリーが得られる。
【0017】
また、クロシンの加水分解が酸を用いて行われる場合、通常、加水分解と同時にクロセチンの結晶が析出するため、反応液はクロセチンを含む懸濁液として得られる。反応終了後、得られた懸濁液を固液分離することにより、クロセチンの結晶を含む懸濁液またはスラリーが得られる。
【0018】
上記のようにして得られたクロセチンの結晶を含む懸濁液またはスラリーには、クロセチンの結晶と共に、酸、中和塩および原料由来の不純物などが混ざり合っているため、これらを除去する目的で、洗浄処理が行われる。該処理は、例えば、上記懸濁液またはスラリーを十分量の水、アルコールまたはそれらの混合液を用いて洗浄するなど、公知の方法にて行ってよい。洗浄処理は、所望する純度が得られるまで、通常複数回繰り返される。洗浄処理後、クロセチンの結晶を含む懸濁液またはスラリーを、例えば真空乾燥機などを用いて約50℃を越えない温度で乾燥し、精製クロセチンを得る。精製クロセチンは、窒素ガスなど不活性ガスで置換された容器に密封され、保存されるのが好ましい。
【0019】
本発明で用いられるクロセチンの含有量は、クロセチンを含む試料の色価から次式に基づいて算出される。
【0020】
【数1】

【0021】
尚、上記色価は、以下の[色価測定方法]に基づき測定される。
【0022】
[色価測定方法]
1)測定する吸光度が0.3〜0.7の範囲になるように、試料を精密に量り、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶かして正確に100mlとする。
2)その5mlを正確に量り、Kolthoff氏緩衝液(50mM Na247・10H2O−50mM Na2CO3,pH10.0)を加えて50mlとする。
3)その5mlを正確に量り、Kolthoff氏緩衝液(pH10.0)を加えて50mlとする。
4)その5mlを正確に量り、Kolthoff氏緩衝液(pH10.0)を加えて50mlとし、試験溶液とする。
5)Kolthoff氏緩衝液(pH10.0)を対照とし、液層の長さ1cmで420nm付近の極大吸収部における吸光度Aを測定し、次式により色価を求める。
【0023】
【数2】

【0024】
本発明の(A)成分としては、クロセチンの薬理学的に許容しうる塩を用いても良い。そのような塩としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどの第1族元素の塩、マグネシウム、カルシウムなどの第2族元素の塩、ピリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミンなどの医薬的に許容される有機アミノ化合物の塩などが挙げられる。
【0025】
本発明で(B)成分として用いられるキサントフィルとしては、例えばルテイン、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、β-クリプトキサンチン、フコキサンチン、フコキサンチノール、カプサンチン、カプソルビン、ビキシン及びノルビキシンの群から選ばれる一種又は二種以上が好ましく、ルテインが特に好ましい。
【0026】
キサントフィルは、本発明の目的に沿うものであれば化学合成したものでも良いし、天然物由来のものでも良い。化学合成したキサントフィルとしては、自体公知の方法により合成したものであれば特に限定されない。天然物由来のキサントフィルとしては、例えばキク科マリーゴールド(Tagetes erecta WILLD)の花を工業的原料とするルテインが挙げられる。
【0027】
キサントフィルには、その水酸基に脂肪酸がエステル結合したエステル体のもの(例えば、ルテイン脂肪酸エステルなど)と、脂肪酸が結合していないフリー体のものが存在するが、本発明ではこれらのうちいずれも好ましく用いられる。該エステル体を構成する脂肪酸は、例えばパルミチン酸、ミリスチン酸、アラキドン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、リノレン酸、オレイン酸またはリノール酸などである。
【0028】
本発明の(B)成分としてフリー体のルテイン(分子式C40562、分子量568.87)を用いる場合、その含有量は、フリー体のルテインを含む試料について下記方法を実施することにより測定することができる。
【0029】
[フリー体のルテイン含有量測定方法]
試料約0.1gを正確に秤量し、エタノールに溶解し100mlとする。これを吸光度が0.3〜0.7になるようにエタノールで希釈し、この希釈液の445nm近辺の極大吸収での吸光度を分光光度計にて測定し、次式により含有量を計算する。
【0030】
【数3】

【0031】
なお、上記式中「2550」は445nmにおけるフリー体のルテインの吸光係数である。
【0032】
本発明の(B)成分としてエステル体のルテイン(ルテイン脂肪酸エステル)を用いる場合、ルテインの含有量は、エステル体のルテインを含む試料について下記方法を実施することにより測定することができる。下記方法によれば、けん化処理によりエステル体のルテインが加水分解されてフリー体のルテインになるため、フリー体のルテインとしての含有量を測定できる。
【0033】
[けん化処理によるフリー体のルテイン含有量測定方法]
試料約0.1gを正確に秤量して100mL容量のメスフラスコに入れ、30mLのn−ヘキサン/アセトン/エタノール/トルエン混合液(10:7:6:7)を加えて混合する。これに2mLの40%水酸化カリウム−メタノール溶液を加えて混合した後、メスフラスコを70度のウォーターバスに静置し、20分間加熱する。加熱後、ウォーターバスからメスフラスコを取り出して室温まで冷却し、暗所に1時間静置する。次いで30mLのn−ヘキサンを加えて混合し、さらに10%硫酸ナトリウム溶液を加えて全量を100mLとする。得られた混合液を攪拌した後、暗所に1時間静置して、メスフラスコの内容物を上層(50mL)と下層(50mL)に分離させる。上層を吸光度が0.3〜0.7になるようにエタノールで希釈し、この希釈液の437〜445nm近辺の極大吸収での吸光度を分光光度計にて測定し、次式により含有量を計算する。
【0034】
【数4】

【0035】
なお、上記式中「2550」はフリー体のルテインの吸光係数である。
【0036】
本発明の一重項酸素消去剤は、上記(A)及び(B)成分をそのまま、あるいは医薬品添加物、食品添加物および食品素材などを適宜配合し、常法に従い、例えば液剤(例えばドリンク剤など)、散剤、顆粒剤、錠剤、マイクロカプセル、ソフトカプセル、ハードカプセル、油脂組成物、O/W型乳化液、W/O型乳化液または可溶化液などの形状の製剤として製造され得る。
【0037】
上記製剤の製造に用いられる医薬品添加物、食品添加物および食品素材としては、例えば賦形剤(乳糖、デキストリン、コーンスターチ、結晶セルロースなど)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなど)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロースカルシウム、無水リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウムなど)、結合剤(デンプン糊液、ヒドロキシプロピルセルロース液、アラビアガム液など)、溶解補助剤(アラビアガム、ポリソルベート80など)、甘味料(砂糖、果糖ブドウ糖液糖、ハチミツ、アスパルテームなど)、着色料(β−カロテン、食用タール色素、リボフラビンなど)、保存料(ソルビン酸、パラオキシ安息香酸メチル、亜硫酸ナトリウムなど)、増粘剤(アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(BHT、BHA、アスコルビン酸、トコフェロールなど)、香料(ハッカ、ストロベリー香料など)、酸味料(クエン酸、乳酸、DL−リンゴ酸など)、調味料(DL−アラニン、5´−イノシン酸ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウムなど)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなど)、pH調整剤(クエン酸、クエン酸三ナトリウムなど)、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類などが挙げられる。
【0038】
上記製剤100質量%中、上記(A)成分と(B)成分の合計の含有量は、通常約0.0001〜50質量%、好ましくは約0.001〜20質量%、より好ましくは約0.01〜10質量%である。
【0039】
更に、本発明の一重項酸素消去剤は、飲食品の形態をとることが可能である。該飲食品としては、例えば清涼飲料、ドロップ、キャンディ、チューインガム、チョコレート、グミ、ヨーグルト、アイスクリーム、プリン、ゼリー菓子、クッキーなどが挙げられる。
【0040】
本発明の一重項酸素消去剤を経口摂取する場合、上記(A)成分の成人1日当たりの用量は、約0.1〜500mgの範囲であり、また、上記(B)成分の成人1日当たりの用量は、約1〜100mgの範囲である。但し、実際の用量は、目的や摂取者の状況(性別、年齢、健康状態など)を考慮して決められるべきである。
【0041】
本発明の一重項酸素消去剤は、一重項酸素消去能に優れているため、一重項酸素が関与する様々な障害又は疾患(例えば、白内障、加齢黄斑変性症、網膜血管閉塞症など)の予防に利用し得る。
【0042】
以下に本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0043】
[試験例]
[一重項酸素消去能の評価]
【0044】
クロセチンとルテイン及びルテイン脂肪酸エステルとを併用する場合の一重項酸素消去能をESR法により評価した。
【0045】
(1)サンプル溶液の調製
(a)精製クロセチン(クロセチン含有量99%)3.3mgを10mLの100%DMSOに溶解し、1mMのクロセチン溶液を調製した。
(b)ルテイン(製品名;ルテイン含有量98%;EXTRASYNTHESE社製)5.7mgを10mLの100%DMSOに溶解し、1mMのルテイン溶液を調製した。
(c)クロセチン溶液及びルテイン溶液を表1に示す割合で各々混合し、サンプル溶液1〜8を調製した。
【0046】
【表1】

【0047】
(2)評価検体の調製
以下の1)〜5)を混合して評価検体を調製した。また、対照として、4)のサンプル溶液50μLに替えて上記クロセチン溶液50μLを用いて同様に評価検体を調製した。
1)リン酸緩衝液(pH7.2) 700μL
2)ローズベンガル(50μM) 100μL
3)4−OH−TEMP 100μL
4)サンプル溶液(1〜8のうちいずれか) 50μL
5)超純水 50μL
なお、ローズベンガルは、光照射により一重項酸素を発生させるために用いた。また、4−OH−TEMP(2,2,6,6-tetramethyl-4-hydroxyl-piperidine)は、一重項酸素の補足剤として用いた。
【0048】
(3)ESR装置による測定
(2)で得た評価検体をフラットセルに回収し、このフラットセル内の評価検体に対し光照射(18000lux、5分間)を行った。光照射の直後にこの評価検体をESR装置(型式:JES−RE1X;日本電子社製)に供して以下の条件でESRシグナル強度を測定した。
[ESR測定条件]
Center Field: 335.9mT
Modulation Width: 79μT
Sweep Width: 5.0mT
Time constant: 0.03sec
Seep Time: 1.0min
Gain: 400
【0049】
(4)結果
(1)〜(3)を3回繰り返し実施して得られたESRシグナル強度及び次式に基づいて一重項酸素消去率(%)を求め、該一重項酸素消去率(%)の平均値±標準偏差を算出した。結果を表2に示す。
【0050】
【数5】

【0051】
尚、上記式中、S1は、評価検体について測定されたESRシグナル強度であり、S2は、サンプル溶液に替えて5%DMSOを用いて調製した評価検体について測定したときのESRシグナル強度である。
【0052】
【表2】

【0053】
表2の結果は、(A)クロセチンと(B)ルテインとを併用してモル比(A)/(B)を0.4以上にする場合、クロセチンを単独で使用する場合に比べて統計的に有意な一重項酸素消去活性が得られることを示すものである。
【0054】
[実施例]
クロビットP(製品名;クロセチン含有量75%;理研ビタミン社製)50g及びルテイン20(製品名;ルテイン含有量20%;協和発酵バイオ社製)150gをMCT(製品名;アクターM1;理研ビタミン社製)800gに加え、ミキサー(型式ウルトラタラックスT−25ベーシック;IKAジャパン社製)を用いて加熱・攪拌して溶解し、得られた溶解液を真空脱泡処理して室温まで冷却した。次にこの溶液を、常法に従い、ゼラチンを主成分とする皮膜で包み込むことによりソフトカプセル状の一重項酸素消去剤を製造した。この一重項酸素消去剤は、1カプセル当たり(A)クロセチン約7.5mg、(B)ルテイン6mgを含有する。また、この一重項酸素消去剤に含有される上記(A)及び(B)のモル比(A)/(B)は2.2である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記(1)式で表されるクロセチンと(B)キサントフィルとを有効成分として含有する一重項酸素消去剤であって、当該(A)及び(B)のモル比(A)/(B)が0.4〜20であることを特徴とする一重項酸素消去剤。
【化1】

【請求項2】
前記キサントフィルが、ルテイン、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、β-クリプトキサンチン、フコキサンチン、フコキサンチノール、カプサンチン、カプソルビン、ビキシン及びノルビキシンの群から選ばれる一種又は二種以上である請求項1に記載の一重項酸素消去剤。

【公開番号】特開2010−285364(P2010−285364A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138817(P2009−138817)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(390010674)理研ビタミン株式会社 (236)
【Fターム(参考)】