説明

三次元画像表示装置

【課題】シーン分離装置が還元後マルチシーン合成画像において、シーン分離の作用を行い、三次元画像提供の目的を達成する三次元画像表示装置を提供する。
【解決手段】三次元画像表示装置は、マルチシーン画像VK、シーンメモリ800、メモリ画像配列合成転換プロセス810、表示メモリ820、転換型表示コントローラ830、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン840、シーン分離装置850からなり、メモリ画像配列合成転換プロセス810はマルチシーン画像VKに、サブピクセル画像配列順序転換、マルチシーン画像合成処理を行い、還元後マルチシーン合成画像Σnを出力し、転換型表示コントローラ830は還元後マルチシーン合成画像の画像中の偶数或いは奇数本の水平走査線上の画像データにサブピクセル画像データ配列順序の転換を行い、水平走査画像データを出力し、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン840は、水平走査画像データを受け取り還元後マルチシーン合成画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は三次元画像表示装置に関し、特にマルチシーン画像、シーンメモリ、メモリ画像配列合成転換プロセス、表示メモリ、転換型表示コントローラ、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン、シーン分離装置からなり、該メモリ画像配列合成転換プロセスは、該マルチシーン画像に対して、サブピクセル画像配列順序転換処理、マルチシーン画像合成処理を行った後、還元後マルチシーン合成画像を出力し、該転換型表示コントローラは、該還元後マルチシーン合成画像において、該画像中の偶数本、或いは奇数本の水平走査線上の画像データに対して、サブピクセル画像データ配列順序の転換を行った後、該水平走査画像データを出力し、該サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンは、該水平走査画像データを受け取り、該還元後マルチシーン合成画像を表示し、該シーン分離装置は、該還元後マルチシーン合成画像において、シーン分離の作用を行い、三次元画像提供の目的を達成する三次元画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来の技術である一般のR、G、Bサブピクセルを水平ストリップ状配列(Horizontal Strip Configuration)するフラットディスプレースクリーンの模式図である。
図1に示すように、該フラットディスプレーのスクリーン100は、NxM個のR、G、Bサブピクセルにより構成し、水平ストリップ状配列の特徴を備える。
内、Nは、該ディスプレースクリーン水平方向(X軸)を構成するサブピクセルの総数で、Mは、該ディスプレースクリーン垂直方向(Y軸)を構成するサブピクセルの総数である。
j、iは、各単一サブピクセルの水平と垂直位置の通し番号で、しかも該単一のサブピクセルはPW×P H のサイズを備える。
いわゆる水平ストリップ状配列は、ある任意の1本の水平走査線上において、該R、G、Bサブピクセルが水平方向に、R、G、Bの順序で配列し、色を持って分布するストリップ状構造物を構成し、垂直方向においては、同一色のサブピクセルにより、単色のストリップ状構造物を構成する。
【0003】
サブピクセルが三角状配列(Delta Configuration)であるフラットディスプレーのスクリーンにおいて、図2は、一般のサブピクセルが右移動三角状配列幾何構造を呈する模式図である。
図2に示すように、偶数本の水平走査線(すなわちiの値が偶数)に対して、すべての奇数本の水平走査線(すなわちiの値が奇数)の幾何位置を、半分のサブピクセル幅p w /2だけ右に移動させ、同時に、該すべての奇数本の水平走査線上の画像データに対して、一個のR、G、Bピクセルを単位とし、再配列の操作(B、R、Gの順序での配列など)を行う。
これにより、該相互に隣り合ったあらゆる偶、奇数本の水平走査線上の画像は、図4に示すように、すべて三角状の配列となり、こうしてサブピクセルが右移動三角状配列であるディスプレースクリーン110を構成する。
【0004】
図3は、一般のサブピクセルが左移動三角状配列幾何構造を呈する模式図である。
図3に示すように、偶数本の水平走査線に対して、すべての奇数本の水平走査線の幾何位置を、半分のサブピクセル幅p w /2だけ左に移動させ、同時に、該すべての奇数本の水平走査線上の画像データに対して、一個のR、G、Bピクセルを単位とし、再配列の操作(G、B、Rの順序での配列など)を行う。
これにより、該相互に隣り合ったあらゆる偶、奇数本の水平走査線上の画像は、図5に示すように、すべて三角状の配列となり、こうしてサブピクセルが左移動三角状配列であるディスプレースクリーン120を構成する。
【0005】
図6は、サブピクセルが右移動三角状配列である別種のディスプレースクリーンを示す。
図6に示すように、該サブピクセルが右移動三角状配列であるディスプレースクリーン130において、偶数本の水平走査線上では、そのサブピクセルは、G、B、Rの順序で配列し、奇数本の水平走査線上では、そのサブピクセルは、R、G、Bの順序で配列する。
以下では、図4、6に示すスクリーンに対して、サブピクセルが右移動三角状配列であるディスプレースクリーンと通称する。
但し、以下の説明においては区別と利便のため、別に、図4に示すスクリーンを、サブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンと呼び、図6に示すスクリーンを、サブピクセルが右移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンと呼ぶ。
【0006】
図7は、サブピクセルが左移動三角状配列である別種のディスプレースクリーンを示す。
図7に示すように、該サブピクセルが左移動三角状配列であるディスプレースクリーン140において、偶数本の水平走査線上では、そのサブピクセルは、B、R、Gの順序で配列し、奇数本の水平走査線上では、そのサブピクセルは、R、G、Bの順序で配列する。
以下では、図5、7に示すスクリーンに対して、サブピクセルが左移動三角状配列であるディスプレースクリーンと通称する。
但し、以下の説明においては区別と利便のため、別に、図5に示すスクリーンを、サブピクセルが左移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンと呼び、図7に示すスクリーンを、サブピクセルが左移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンと呼ぶ。
【0007】
図4に示すサブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン110において、特許文献1は、デュアルシーン3D画像合成の公式を開示している。
該公式により生じるデュアルシーン3D合成画像は、デュアルシーン用傾斜格子状式視差バリアーを通して、シーン分離の作用を行い、三次元画像表示の目的を達成する。
該公式と該デュアルシーン用傾斜格子状式視差バリアーの設計について、以下に個別に説明する。
【0008】
先ず、視差効果を備える2個の単一シーン画像V0、V1を、以下の式(1)、(2)により表示する。
【数1】

【数2】

内、
【数3】

【数4】

は、単一シーン画像V0、V1中の (i,j)位置におけるサブピクセル画像データで、V0、V1は、それぞれ左画像と右画像で、反対でも良い。
該デュアルシーン3D合成画像Σ2は、以下の公式3により表示する。
【数5】

内、M、N、i、j、
【数6】

は前記定義の通りである。
該ヒは、該単一シーン画像の通し番号数で、しかも以下の式4により決定される。
【数7】

内、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、mpwは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅となる(図示を単純化するため、m=3を例として説明する)。
int(x)は、整数を求める関数である。
x≧0で、しかもa≦x<a+bである時、その内のaはゼロを含む任意の正の整数で、bの値は0≦b<lの正の実数で、よってint(x)=aである。
別に、x<0で、しかも- a≦x<-a+bである時には、int(x)=-aである。
Mod(x,2)は、x÷2の剰余数を求める関数である。
x≧0で、しかもx=2a+cである時、Mod(x,2)=cで、内、cの値はの0≦c<2の正の実数である。
別に、x<0で、しかもx=-2a+cである時には、Mod(x,2)=cである。
式(4)の計算に基づけば、Λの値が0或いは1の数値であることが求められ、図8に示すデュアルシーン3D合成画像Σ2が得られる。
【0009】
図8に示すデュアルシーン3D合成画像Σ2において、それが対応して使用するシーン分離装置は、デュアルシーン用右傾斜格子状式視差バリア(Right Slant and Step Parallax Barrier)である。
図9は、デュアルシーン用右傾斜格子状式視差バリアー構造の模式図である。
該デュアルシーン用右傾斜格子状式視差バリアー200は、多数の格子状構造を備える光透過部品201と遮光部品202により構成する。
【0010】
該構造は先ず、該光透過部品201と該遮光部品202により、バリアー基本構造ユニット203を構成する。
次に、多数の該バリアー基本構造ユニット203は、水平方向に沿って、繰り返し配列する方式で、バリアー水平線構造ユニット204を構成する。
続いて、多数の該バリアー水平線構造ユニット204は、垂直方向に沿って、繰り返し配列する方式で、該デュアルシーン用傾斜格子状式視差バリアー200を構成する。
すべての該バリアー水平線構造ユニット204において、垂直方向上で、上、下に相互に隣接する任意の2個の該バリアー水平線構造の、その水平方向の設置位置は、下水平線構造が上水平線構造に対して、移動量p w /2だけ、相対して右へと偏移する。
別に、該光透過部品201と該遮光部品202は、BDW
【数8】

の水平幅と垂直高度BDHをそれぞれ備え、以下の式(5)、(6)、(7)により表示する。
【数9】

【数10】

【数11】

内、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、以下の式8に示す関係を備える。
PDW=mpw (8)
内、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、mp wは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅である。
また、該特許文献1は、該視差バリアー200光透過部品201開口部の水平幅BDW、と垂直幅BDHを適当に小さくすることで、水平及び垂直の可視範囲を拡大する目的を達成することができるとしている。
【0011】
さらに、特許文献2では、図8に示すデュアルシーン3D合成画像Σ2において、それが対応して使用するシーン分離装置は、デュアルシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー(Right Slantwise Strip Parallax Barrier)とすることもできる。
図10は、デュアルシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー構造の模式図である。
該デュアルシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー300は、多数の傾斜ストリップ状構造を備える光透過部品301と遮光部品302により構成し、しかも該光透過部品301と該遮光部品302は、水平方向に沿って、交替に配列する。
【0012】
該光透過部品301と該遮光部品302は、BSS
【数12】

の水平幅と傾斜角度θをそれぞれ備え、以下の式9、10、11により表示する。
【数13】

【数14】

【数15】

内、nは総シーンの数で、その値がn=2である時、デュアルシーンの設計に適用される。
よって、上記した式(10)は、汎用性のある公式で、シーン数が2以上のマルチシーンの設計に適用される。
LEは、両目間の平均距離である。
傾斜角度θにおいて、θ>0である時、該ストリップ状式視差バリアーの構造は、上から下へと、右へと傾斜する特徴を備える。
PSSは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、それは以下の式に示す関係を備える。
PSS=mpw (12)
内、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、mp wは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅となる。
さらに、特許文献2は該視差バリアー300光透過部品301の水平幅を、適当な量
【数16】

だけ縮小する方式を開示する。
その幅は好ましくは、
【数17】

で、これによりゴーストを減らし、しかも水平可視範囲を拡大する目的を達成する。
【0013】
上記したように、特許文献1、特許文献2は、該サブピクセルが右移動三角状配列であるディスプレースクリーン110に対して、デュアルシーン3D画像合成の公式を提出し、右傾斜格子状式視差バリアーと右傾斜ストリップ状式視差バリアー等の視差を利用し、三次元画像表示の目的を達成する。
しかし、図5、図7に示す左移動三角状配列のディスプレースクリーン120、140に対しては、三次元画像表示の目的を達成するための、実際的な方法を一切提出していない。
また、該デュアルシーン3D画像合成公式は、マルチシーンの応用を含まず、しかも異なる画像合成の方式を開示せず、またメモリ画像とディスプレー画像の転換関係についても触れていない。
該右傾斜格子状式視差バリアーはさらに、マルチシーン応用の設計を欠いている。
よって、従来のサブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンにおいて、特許文献1、特許文献2が提示する計算公式とシーン分離装置が適用可能な応用範囲は狭く、広義の三次元画像表示装置とすることはできない。
本発明は、従来の三次元画像表示装置の上記した欠点に鑑みてなされたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】中華民国特許出願番号099127429
【特許文献2】中華民国特許出願番号099128602
【特許文献3】中華民国特許出願番号098145946
【特許文献4】中華民国特許出願番号099108528
【特許文献5】米国特許出願番号6,064,424
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、上記した欠点に鑑み、右移動及び左移動三角状配列のディスプレースクリーンにおいて、異なるマルチシーン画像合成のプロセス、及びメモリ画像とディスプレー画像転換のプロセスを提出し、視差バリアー、或いはレンチキュラーシート、或いは傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー等の違ったシーン分離装置を通して、三次元画像表示の目的を達成する三次元画像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するため、本発明は下記の三次元画像表示装置を提供する。
三次元画像表示装置は、上記した図4〜7に示す右移動及び左移動三角状配列のディスプレースクリーンの偶、奇数本の水平走査線の幾何位置において、半分のサブピクセル幅の相対移動の関係を備え、
幾何位置相対移動の特性において、同一移動方向の構造に対して、2種のマルチシーン3D画像合成の方法を提出し、
該2種の方法は、右傾斜特徴を備えるマルチシーン3D画像合成方法と左傾斜特徴を備えるマルチシーン3D画像合成方法で、これによりマルチシーン3D合成画像を表示し、
さらに、個別のマルチシーン3D合成画像の特徴に対しては、傾斜格子状式視差バリアー、傾斜ストリップ状式視差バリアー、傾斜レンチキュラーシート、或いは傾斜格子状レンズアレー等の適当なシーン分離装置を提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の三次元画像表示装置は、メモリ画像配列合成転換プロセスがマルチシーン画像に対して、サブピクセル画像配列順序転換、マルチシーン画像合成処理を行った後、還元後マルチシーン合成画像を出力し、転換型表示コントローラが還元後マルチシーン合成画像において、画像中の偶数本、或いは奇数本の水平走査線上の画像データに対して、サブピクセル画像データ配列順序の転換を行った後、水平走査画像データを出力し、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンは、水平走査画像データを受け取り、還元後マルチシーン合成画像を表示し、シーン分離装置は、還元後マルチシーン合成画像において、シーン分離の作用を行い、こうして三次元画像提供の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一般のR、G、Bサブピクセルを水平ストリップ状配列するフラットディスプレースクリーンの模式図である。
【図2】一般のサブピクセルが右移動三角状配列幾何構造を呈する模式図である。
【図3】一般のサブピクセルが左移動三角状配列幾何構造を呈する模式図である。
【図4】一般のサブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンの模式図である。
【図5】一般のサブピクセルが左移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンの模式図である。
【図6】一般のサブピクセルが右移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンの模式図である。
【図7】一般のサブピクセルが左移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンの模式図である。
【図8】デュアルシーン3D合成画像の模式図である。
【図9】デュアルシーン用右傾斜格子状式視差バリアー構造の模式図である。
【図10】デュアルシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー構造の模式図である。
【図11】m=3、n=2、Q=2、Δ=0、II=1である右傾斜マルチシーン合成画像の模式図である。
【図12】m=3、n=2、Q=2、Δ=1、II=1である左傾斜マルチシーン合成画像の模式図である。
【図13】m=3、n=2、Q=2、Δ=1、II=1である右傾斜マルチシーン合成画像の模式図である。
【図14】m=3、n=2、Q=2、Δ=0、II=1である左傾斜マルチシーン合成画像の模式図である。
【図15】マルチシーン用右傾斜格子状式視差バリアー構造の模式図である。
【図16】マルチシーン用右傾斜格子状式視差バリアー構造の模式図である。
【図17】マルチシーン用左傾斜格子状式視差バリアー構造の模式図である。
【図18】マルチシーン用左傾斜格子状式視差バリアー構造の模式図である。
【図19】マルチシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー構造の模式図である。
【図20】マルチシーン用左傾斜ストリップ状式視差バリアー構造の模式図である。
【図21】マルチシーン用右傾斜レンチキュラーシート構造の立体模式図である。
【図22】マルチシーン用左傾斜レンチキュラーシート構造の立体模式図である。
【図23】マルチシーン用右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー構造の上視図である。
【図24】マルチシーン用左傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー構造の上視図である。
【図25】単一格子状マイクロレンチキュラーレンズの立体模式図である。
【図26】単一シーン画像VK画像データの模式図である。
【図27】表示コントローラ画像出力の模式図である。
【図28】表示コントローラサブピクセル画像出力の模式図である。
【図29】表示コントローラサブピクセル画像出力の模式図である。
【図30】表示コントローラサブピクセル画像出力の模式図である。
【図31】表示コントローラサブピクセル画像出力の模式図である。
【図32】転換後のマルチシーン画像V′kの模式図である。
【図33】転換後のマルチシーン画像V′kの模式図である。
【図34】転換後の右傾斜デュアルシーン合成画像Σ′2の模式図である。
【図35】還元後の右傾斜デュアルシーン合成画像Σ2の模式図である。
【図36】本発明第一実施例の模式図である。
【図37】本発明第二実施例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0020】
マルチシーン三次元画像の表示に対して、先ず、多数の視差効果を備える単一シーン画像VKを定義し、以下の式13により表示する。
【数18】

内、M、N、i、jは、前記の定義の通りで、kは、シーン通し番号数で、しかもk<nであり、nは総シーン数で、
【数19】

は該単一シーン画像VK中の(i,j)位置にあるサブピクセル画像データである。
よって、マルチシーン合成画像Σn、は以下の式14により表示する。
【数20】

【0021】
図4、図6に示すサブピクセルが右移動三角状配列であるディスプレースクリーン110、130は、以下に示すマルチシーン3D画像合成式15により、右傾斜マルチシーン合成画像を生じることができる。
【数21】

内、M、N、i、j、m、nは、前記の定義の通りで、Qは、最小シーン画像縦方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、Δは、横方向移動位相で、IIは、横方向移動振幅である。
ここでは、図4に示すスクリーンだけを例とし、右傾斜マルチシーン合成画像を図示する。
それが、図11に示す、m=3、n=2、Q=2、Δ=0、II=1である右傾斜マルチシーン合成画像である。
また、より空間連続性を備えた3D画像を得るため、m=2、n=2、Q=2、Δ=0、II=1 (図示なし)とすることもできる。
【0022】
図4、図6に示すサブピクセルが右移動三角状配列であるディスプレースクリーン110、130は、以下に示すマルチシーン3D画像合成公式16により、左傾斜マルチシーン合成画像を生じることができる。
【数22】

内、M、N、i、j、m、n、Q、Δ、IIは、前記の定義の通りである。
ここでは、図4に示すスクリーンだけを例とし、左傾斜マルチシーン合成画像を図示する。
それが、図12に示す、m=3、n=2、Q=2、Δ=1、II=1である左傾斜マルチシーン合成画像である。
また、より空間連続性を備えた3D画像を得るため、m=2、n=2、Q=2、Δ=1、II=1(図示なし) とすることもできる。
【0023】
図5、図7に示すサブピクセルが左移動三角状配列であるディスプレースクリーン120、140は、以下に示すマルチシーン3D画像合成公式17により、右傾斜マルチシーン合成画像を生じることができる。
【数23】

内、M、N、i、j、m、n、Q、Δ、IIは、前記の定義の通りである。
ここでは、図5に示すスクリーンだけを例とし、右傾斜マルチシーン合成画像を図示する。
それが、図13に示す、m=3、n=2、Q=2、Δ=1、II=1である右傾斜マルチシーン合成画像である。
また、より空間連続性を備えた3D画像を得るため、m=2、n=2、Q=2、Δ=1、II=1(図示なし) とすることもできる。
【0024】
また、図5、図7に示すサブピクセルが左移動三角状配列であるディスプレースクリーン120、140は、以下に示すマルチシーン3D画像合成公式18により、左傾斜マルチシーン合成画像を生じることができる。
【数24】

内、M、N、i、j、m、n、Q、Δ、IIは、前記の定義の通りである。
ここでは、図5に示すスクリーンだけを例とし、左傾斜マルチシーン合成画像を図示する。
それが、図14に示す、m=3、n=2、Q=2、Δ=0、II=1である左傾斜マルチシーン合成画像である。
また、より空間連続性を備えた3D画像を得るため、m=2、n=2、Q=2、Δ=0、II=1(図示なし) とすることもできる。
【0025】
以下に、各種実施可能なシーン分離装置について説明する。
先ず、マルチシーン3D合成画像傾斜方向の特シxに対して、傾斜格子状式視差バリアーを提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像には、マルチシーン用右傾斜格子状式視差バリアーを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図15、16の模式図に示すような、マルチシーン用右傾斜格子状式視差バリアー構造を構成する。
【0026】
2個の視差バリアー210、220は、それぞれ図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該2個の視差バリアー210、220は、図9に示すものと同様の特徴と構造を備える。
該2個の視差バリアー210、220の差異は、1本目のバリアー水平線構造ユニット214だけにある。
また、該視差バリアー210は、該視差バリアー220に比べ、バリアー水平線構造ユニット214が1本多い。
【0027】
また、光透過部品211、221と遮光部品212、222は、Bn
【数25】

の水平幅と垂直高度BHをそれぞれ備え、以下の式(19)、(20)、(21)により表示する。
【数26】

【数27】

【数28】

内、n、LE、PDWは、前記の定義の通り、PDWは、以下の式に示す関係を備える。
PDW=mp w (22)
内、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、mp wは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅となる。
【0028】
また、図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像に対して、マルチシーン用左傾斜格子状式視差バリアーを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図17、18の模式図に示すような、該マルチシーン用左傾斜格子状式視差バリアー構造を構成する。
2個の視差バリアー230、240は、それぞれ図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該2個の視差バリアー230、240は、図9に示すものと同様の特徴と構造を備える。
唯一の差異は、下水平線構造が上水平線構造に対して、移動量p w /2だけ左に相対偏移することである。
該2個の視差バリアー230、240の差異は、1本目のバリアー水平線構造ユニットだけにある。
また、該視差バリアー240は、該視差バリアー230より、バリアー水平線構造ユニットが1本多い。
また、該光透過部品231、241と該遮光部品232、242構造のサイズBn
【数29】

、BHは、式(19)、(20)、(21)、(22)により設計して得ることができる。
【0029】
以下に、マルチシーン3D合成画像傾斜方向の特シに対して、傾斜ストリップ状式視差バリアーを提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像に、マルチシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアーを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図19の模式図に示すような、マルチシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー構造を構成する。
視差バリアー310は、図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該視差バリアー310は、図10に示すものと同様の特徴と構造を備える。
光透過部品311と遮光部品312構造のサイズBn
【数30】

は、式(19)、(20)、(22)に基づき、設計して得ることができる。
また、傾斜角度θは、式11に基づき、設計して得ることができる。
ここでは、θはプラスの値で、該光透過部品311と該遮光部品312構造が、右傾斜の特徴を備えることを表している。
【0030】
また、図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像に、マルチシーン用左傾斜ストリップ状式視差バリアーを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図20の模式図に示すような、マルチシーン用左傾斜ストリップ状式視差バリアー構造を構成する。
視差バリアー320は、図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該視差バリアー320は、図10に示すものと同様の特徴と構造を備えるが、異なる傾斜角度を備える。
光透過部品321と遮光部品322構造のサイズBn
【数31】

は、式(19)、(20)、(22)に基づき、設計して得ることができる。
また、傾斜角度θは、以下の式(23)により、設計して得ることができる。
【数32】

ここでは、θはマイナスの値で、該光透過部品321と該遮光部品322の構造が、左傾斜の特シを備えることを表している。
【0031】
以下に、マルチシーン3D合成画像傾斜方向の特徴に対して、傾斜レンチキュラーシートを提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像に対して、マルチシーン用右傾斜レンチキュラーシートを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図21の立体模式図に示すような、マルチシーン用右傾斜レンチキュラーシート構造を構成する。
右傾斜レンチキュラーシート(Slant Lenticular Sheet)400は、図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該右傾斜レンチキュラーシート400の構造は、多数の単一右傾斜レンチキュラーレンズ401により構成する。
該単一右傾斜レンチキュラーレンズ401は、レンズ幅Ln、レンズ厚みLtとレンズ傾斜角度θを備え、以下の公(24)、(25)、(26)により表示する。
【数33】

【数34】

【数35】

内、n、LE、PDW、PW、PHは前記の定義の通りで、fは該レンチキュラーレンズの焦点距離である。
【0032】
また、図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像に対して、マルチシーン用左傾斜傾斜レンチキュラーシートを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図22の立体模式図に示すような、マルチシーン用左傾斜レンチキュラーシート構造を構成する。
左傾斜レンチキュラーシート410は、図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該左傾斜レンチキュラーシート410の構造は、多数の単一左傾斜レンチキュラーレンズ411により構成する。
該単一左傾斜レンチキュラーレンズ411は、レンズ幅Ln、レンズ厚みLtとレンズ傾斜角度θを備える。
内、レンズ幅Ln、厚みLtは、式24、式25に基づき、設計して得ることができる。
また、該傾斜角度θは、以下の公式27により表示する。
【数36】

【0033】
以下に、マルチシーン3D合成画像傾斜方向の特徴に対して、傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーを提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像に対して、マルチシーン用右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図23の上視図に示すような、マルチシーン用右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー構造を構成する。
右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー(Micro Lenticular Lens Array)500は、図11、13に示す右傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー500の構造は、多数の単一格子状マイクロレンチキュラーレンズ501により構成する。
該単一格子状マイクロレンチキュラーレンズ501は、図25の立体図に示すように、レンズ幅Ln、レンズ長さLHとレンズ厚みLtを備える微小な柱状レンズである。
該レンズ幅Ln、レンズ厚みLtは、それぞれ式24、25により表示し、該レンズ長さLHは以下の公式28により表示する。
【数37】

内、n PDW、、PHは前記の定義の通りである。
図23に示すように、該右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー500の全体構造において、先ず、多数の単一格子状マイクロレンチキュラーレンズ501を、水平方向に沿って、繰り返し配列する方式により、レンズ水平線構造ユニット502を構成する。
次に、多数の該レンズ水平線構造ユニット502を、垂直方向に沿って、繰り返し配列する方式により、該右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー500を構成する。
こうして、すべての該レンズ水平線構造ユニット502は、垂直方向上において、上、下に相互に隣接する任意の2個の該レンズ水平線構造ユニットの、その水平方向の設置位置は、下水平線構造が上水平線構造に対して、移動量p w /2だけ相対して右へと偏移する。
【0034】
また、図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像に対して、左傾斜マルチシーン用格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーを設計して提供し、三次元画像表示の目的を達成する。
こうして、図24の上視図に示すような、マルチシーン用左傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー構造を構成する。
左傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー510は、図12、14に示す左傾斜マルチシーン合成画像のシーン分離装置である。
該左傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー510は、前記右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー500と同様の構成を備える。
唯一の相違点は、下水平線構造が上水平線構造に対して、移動量p w /2だけ相対して左へと偏移することである。
【0035】
最後に、図4〜図7に示すサブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンについて、従来のメモリ画像と画像出力の関係を説明する。
先ず、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンに関して、一般のメモリ画像と画像出力の関係を説明する。
図4に示すサブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンにおいて、式13に基づき、それが対応する単一シーン画像VKの画像データは、図26に示す。
また、スクリーンサブピクセル位置が(i,j)である画像において、それが対応するサブピクセル画像データは、
【数38】

である。
該単一シーン画像VKの画像データは、先ず、図27に示す表示メモリ600中に保存する。
次に、表示コントローラ700を通して、サブピクセル画像データ
【数39】

を、順番に出力し、しかもサブピクセル位置が(i,j)であるスクリーン110上に表示する。
該表示コントローラ700の機能は、異なる三角状配列のディスプレースクリーンにおいて、表示メモリ600中に保存する画像データに対して、しかも偶数本の水平走査線、或いは奇数本の水平走査線上のサブピクセル画像データに対して、異なる順序で配列を行った後、該サブピクセル画像データを出力することである。
【0036】
よって、サブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン110においては、図27に示すように、表示メモリ600上の偶数本の水平走査線において、そのサブピクセル画像データは、R、G、Bの順序で配列し、それぞれ
【数40】

【数41】

【数42】

のサブピクセル画像データ(内、eとmはゼロを含む正の整数)を備える。
該表示コントローラ700は、
【数43】

【数44】

【数45】

の順序で、すなわちR、G、Bの順序で、サブピクセル画像データを該スクリーン110上に出力する。
また、偶数本の水平走査線上のサブピクセル画像において、該表示コントローラ700は、サブピクセル画像配列の順序を変えずに、該サブピクセル画像データを出力する。
【0037】
また、表示メモリ600上の奇数本の水平走査線において、そのサブピクセル画像データは、R、G、Bの順序で配列し、それぞれ
【数46】

【数47】

【数48】

のサブピクセル画像データ(内、eとmはゼロを含む正の整数)を備える。
該表示コントローラ700は、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、該
【数49】

【数50】

【数51】

のサブピクセル画像データに対して、
【数52】

【数53】

【数54】

の順序、すなわちB、R、Gの順序で、サブピクセル画像データを該スクリーン110上に出力する。
【0038】
よって、上記した操作プロセスを、右回転(Right Rotation) 配列順序の操作と定義する。
またさらに、左回転(Left Rotation) 配列順序の操作と定義する。
すなわち、R、G、Bの順序で配列するサブピクセル画像データ
【数55】

【数56】

【数57】

において、該左回転配列順序の操作は、
【数58】

【数59】

【数60】

の順序、すなわちG、B、Rの順序で、サブピクセル画像データを該スクリーン110上に出力する(図示なし)。
【0039】
図28は、該表示コントローラサブピクセル画像出力の模式図である。
つまり、図4に示すサブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンにおいて、該表示コントローラ700の出力は、表示メモリ600上の偶数本の水平走査線に対して、R、G、Bサブピクセル画像データの順序を変えずに、該サブピクセル画像データを出力する。
奇数本の水平走査線においては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、該組のサブピクセル画像データに対して、右回転配列順序の操作に基づき、B、R、Gの順序で、サブピクセル画像データを出力する。
図中に示すHSYNCは、一般的な従来の水平画像走査同期信号である。
【0040】
図5に示すサブピクセルが左移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンにおいて、該表示コントローラ700のサブピクセル画像出力の模式図は図29に示す。
該表示コントローラ700の出力は、表示メモリ600上の偶数本の水平走査線に対して、R、G、Bサブピクセル画像データの順序を変えずに、該サブピクセル画像データを出力する。
奇数本の水平走査線においては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、該組のサブピクセル画像データに対して、左回転配列順序の操作に基づき、G、B、Rの順序で、サブピクセル画像データを出力する。
【0041】
図6に示すサブピクセルが右移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンにおいて、該表示コントローラ700のサブピクセル画像出力の模式図は図30に示す。
該表示コントローラ700の出力は、表示メモリ600上の奇数本の水平走査線に対して、R、G、Bサブピクセル画像データの順序を変えずに、該サブピクセル画像データを出力する。
偶数本の水平走査線においては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、該組のサブピクセル画像データに対して、左回転配列順序の操作に基づき、G、B、Rの順序で、サブピクセル画像データを出力する。
【0042】
図7に示すサブピクセルが左移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンにおいて、該表示コントローラ700のサブピクセル画像出力の模式図は図31に示す。
該表示コントローラ700の出力は、表示メモリ600上の奇数本の水平走査線に対して、R、G、Bサブピクセル画像データの順序を変えずに、該サブピクセル画像データを出力する。
偶数本の水平走査線においては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、該組のサブピクセル画像データに対して、右回転配列順序の操作に基づき、B、R、Gの順序で、サブピクセル画像データを出力する。
【0043】
上記したように、該表示コントローラ700は、サブピクセル画像配列順序転換の作用を備え、該転換の作用は、偶数で、或いは奇数本の水平走査線上の、もともとR、G、B配列順序を備えるサブピクセル画像データに、配列順序を変える転換を行った後、新しい配列のサブピクセル画像データを出力し、こうして画像表示の目的を達成する。
以下、説明の便のため、この転換を、表示コントローラ側サブピクセル画像配列順序の転換と定義する。
【0044】
該マルチシーン画像VKの合成において、該表示コントローラ700は、上記したサブピクセル画像配列順序転換の特性を備えるため、式(14)〜(18)の操作に従い、直接マルチシーン合成画像を生じることができない。
よって、メモリ画像配列と合成転換プロセスの使用を経なければ、正確なマルチシーン合成画像を生じることはできない。
該メモリ画像配列合成転換プロセスは、メモリ側サブピクセル画像配列順序の転換、マルチシーン画像の合成、メモリ側サブピクセル画像配列順序の逆転換等プロセスを含む。
【0045】
該メモリ側サブピクセル画像配列順序転換プロセスは、すべての該マルチシーン画像VK (図26参照)に対して、先ず、サブピクセル画像配列順序の転換を行い、個別の該マルチシーン画像VKについて、必要な水平走査線上のR、G、Bサブピクセル画像データを、しかも該三角状配列ディスプレースクリーンのサブピクセル配列方式に従い、R、G、Bの3個のサブピクセルを単位とし、サブピクセル画像データ配列順序転換の操作を行う(右回転配列順序の操作等)。
すなわち、該マルチシーン画像VKサブピクセルデータを、先ず、該ディスプレースクリーンサブピクセルが備える配列順序に転換し、転換後マルチシーン画像V′Kを生じる。
この後、さらに式(14)〜(18)に基づき、該すべての転換後マルチシーン画像V′Kに対して、マルチシーン画像の合成を行い、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを生じる。
最後に、さらに該転換後マルチシーン合成画像Σ′nに対して、メモリ側サブピクセル画像配列順序の逆転換を行う。
該配列順序の逆転換は、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nについて、上記した同様の水平走査線上のサブピクセル画像データに対して、サブピクセル画像データ配列順序逆転換の操作を行い(左回転配列順序の操作等)、還元後マルチシーン合成画像Σnを生じる。
最後に、さらに該還元後マルチシーン合成画像Σnを、該表示メモリ600に保存し、こうして該還元後マルチシーン合成画像を正確に表示する目的を達成する。
【0046】
以下に、先ず、該メモリ側サブピクセル画像配列順序転換のプロセスについて説明する。
図4に示すサブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン110において、該メモリ側サブピクセル画像配列順序転換は、メモリ中(図示なし)に保存するマルチシーン画像VKに対し、すべての該マルチシーン画像VKの偶数本の水平走査線に対しては、そのサブピクセル画像データの配列順序を変えない。
また、すべての奇数本の水平走査線に対しては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、右回転配列順序の操作を行い、図32に示す転換後マルチシーン画像V′Kを得ることができる。
内、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データV′K(i,j)は、以下の式(29)、(30)により表示される。
i=2eである時、
【数61】

で、
i=2e+1である時、
【数62】

で、
内、eはゼロを含む正の整数である。
【0047】
図5に示すサブピクセルが左移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン120において、該メモリ側サブピクセル画像配列順序転換は、メモリ中(図示なし)に保存するマルチシーン画像VKに対し、すべての該マルチシーン画像VKの偶数本の水平走査線に対しては、そのサブピクセル画像データの配列順序を変えない。
また、すべての奇数本の水平走査線に対しては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、左回転配列順序の操作を行い、図33に示す転換後マルチシーン画像V′Kを得ることができる。
内、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データV′K (i,j)は、以下の式(31)、(32)により表示される。
i=2eである時、
【数63】

で、
i=2e+1である時、
【数64】

で、
内、eは前記の定義の通りである。
【0048】
図6に示すサブピクセルが右移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーン130において、該メモリ側サブピクセル画像配列順序転換は、メモリ中(図示なし)に保存するマルチシーン画像VKに対し、すべての該マルチシーン画像VKの奇数本の水平走査線に対しては、そのサブピクセル画像データの配列順序を変えない。
また、すべての偶数本の水平走査線に対しては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、左回転配列順序の操作を行い、転換後マルチシーン画像V′K(図示なし)を得ることができる。
内、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データV′K(i,j)は、以下の式(33)、(34)により表示される。
i=2e+1である時、
【数65】

で、
i=2eである時、
【数66】

で、
内、eは前記の定義の通りである。
【0049】
図7に示すサブピクセルが左移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーン140において、該メモリ側サブピクセル画像配列順序転換は、メモリ中(図示なし)に保存するマルチシーン画像VKに対し、すべての該マルチシーン画像VKの奇数本の水平走査線に対しては、そのサブピクセル画像データの配列順序を変えない。
また、すべての偶数本の水平走査線に対しては、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、右回転配列順序の操作を行い、転換後マルチシーン画像V′K (図示なし)を得ることができる。
内、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データV′K(i,j)は、以下の式(35)、(36)により表示される。
i=2e+1である時、
【数67】

で、
i=2eである時、
【数68】

で、
内、eは前記の定義の通りである。
【0050】
上記したように、マルチシーン画像VKにおいて、式(29)〜式(36)に基づき、各種転換後マルチシーン画像V′Kを取得後、さらに式(14)〜式(18)に基づき、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを得ることができる。
以下の式により示す。
【数69】

図34に示すのは、サブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーンを例とし、しかもn=2、m=3、Q=2、Δ=0、II=1である時、得られる転換後の右傾斜デュアルシーン合成画像Σ′2である。
【0051】
最後に、さらに該転換後マルチシーン合成画像Σ′nに対して、メモリ側サブピクセル画像配列順序逆転換の処理を行い、該転換後マルチシーン合成画像Σ′n中の、すべてのすでに予め配列順序を変えられたサブピクセル画像データを、もともとのR、G、Bの配列順序に還元し、還元後マルチシーン合成画像Σnを得ることができる。
以下の公式38により示す。
【数70】

前記のように、式(29)〜(30)を利用し転換し得られた該転換後マルチシーン合成画像Σ′nについて、該メモリ側サブピクセル画像配列順序逆転換のプロセスは、該画像Σ′n中のすべての奇数本の水平走査線に対し、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、左回転配列順序の操作を行う。
以下の式(39)、(40)に示すように、R、G、Bの配列順序を還元し、該還元後マルチシーン合成画像Σnを得る。
i=2eである時、
【数71】

で、
i=2e+1である時、
【数72】

で、
【0052】
前記のように、式(31)〜(32)を利用し、転換し得られた該転換後マルチシーン合成画像Σ′nについて、該メモリ側サブピクセル画像配列順序逆転換のプロセスは、該画像Σ′n中すべての奇数本の水平走査線に対し、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、右回転配列順序の操作を行う。
以下の式(41)、(42)に示すように、R、G、Bの配列順序を還元し、該還元後マルチシーン合成画像Σnを得る。
i=2eである時、
【数73】

で、
i=2e+1である時、
【数74】

で、
【0053】
前記のように、式(33)〜(34)を利用して、転換し得られた該転換後マルチシーン合成画像Σ′nについて、該メモリ側サブピクセル画像配列順序逆転換のプロセスは、該画像Σ′n中すべての偶数本の水平走査線に対し、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、右回転配列順序の操作を行う。
以下の式(43)、(44)に示すように、R、G、Bの配列順序を還元し、該還元後マルチシーン合成画像Σnを得る。
i=2e+1である時、
【数75】

で、
i=2eである時、
【数76】

で、
【0054】
前記のように、式(35)〜(36)を利用して、転換し得られた該転換後マルチシーン合成画像Σ′nについて、該メモリ側サブピクセル画像配列順序逆転換のプロセスは、該画像Σ′n中すべての偶数本の水平走査線に対し、1組のR、G、Bサブピクセルを単位とし、左回転配列順序の操作を行う。
以下の式(45)、(46)に示すように、R、G、Bの配列順序を還元し、該還元後マルチシーン合成画像Σnを得る。
i=2e+1である時、
【数77】

で、
i=2eである時、
【数78】

で、
よって、図34に示す転換後の右傾斜デュアルシーン合成画像Σ′2は、該メモリ側サブピクセル画像配列順序逆転換のプロセス処理を経ることで、図35に示す還元後右傾斜デュアルシーン合成画像Σ2を得ることができる。
【0055】
また、該表示コントローラ700を、サブピクセル画像配列順序転換の機能を備えない表示コントローラ700とすることもでき、これによっても、表示メモリ中に保存する画像の水平走査線が、偶数本であろうと、奇数本であろうと、そのサブピクセル画像データ配列順序の方式を変えずに、該サブピクセル画像データを出力する。
以下では、サブピクセル画像配列順序転換機能を備えない表示コントローラを、非転換型表示コントローラと呼ぶ。
従来のサブピクセル画像配列順序転換機能を備える表示コントローラに対しては、転換型表示コントローラと呼ぶ。
よって、非転換表示コントローラを使用する時、該メモリ画像配列合成転換プロセスは、メモリ側サブピクセル画像配列順序転換とマルチシーン画像の合成等プロセスだけを含む。
そのため、すべての該マルチシーン画像VKに対して、上記したように、メモリ側サブピクセル画像配列順序の転換だけを行えば、転換後マルチシーン画像V′Kを生じることができる。
この後、さらに式(14)〜(18)に基づき、マルチシーン画像の合成を行い、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを生じる。
この後、さらに該転換後マルチシーン合成画像Σ′nを、該表示メモリ600に保存し、該非転換表示コントローラの使用を通して、三角状配列のディスプレースクリーンに対して、マルチシーン合成画像を正確に出力する目的を達成する。
【実施例】
【0056】
第一実施例
本発明三次元画像表示装置の第一実施例は、図36に示すように、マルチシーン画像VK、シーンメモリ800、メモリ画像配列合成転換プロセス810、表示メモリ820、転換型表示コントローラ830、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン840、シーン分離装置850を備える。
前記のように、該シーンメモリ800は、該マルチシーン画像VKを保存して、出力する。
該メモリ画像配列合成転換プロセス810は、メモリ側サブピクセル画像配列順序転換のプロセス、マルチシーン画像合成のプロセス、メモリ側サブピクセル画像配列順序逆転換のプロセス(該各プロセスの作用は前記の通り)を備え、該マルチシーン画像VKに対して、サブピクセル画像配列順序転換、マルチシーン画像合成処理を行った後、還元後マルチシーン合成画像Σnを出力する。
該表示メモリ820は、該還元後マルチシーン合成画像Σnを保存して、出力する。
該転換型表示コントローラ830は、該還元後マルチシーン合成画像Σnにおいて、該画像Σn中の偶数本、或いは奇数本の水平走査線上の画像データに対して、サブピクセル画像データ配列順序の転換を行った後、該水平走査画像データを出力する。
該サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン840は、該水平走査画像データを受け取り、該還元後マルチシーン合成画像Σnを表示する。
該シーン分離装置850は、該還元後マルチシーン合成画像Σnに、シーン分離の作用を行い、三次元画像提供の目的を達成する
【0057】
第二実施例
前記のように、本発明三次元画像表示装置の第二実施例は、図37に示すように、シーンメモリ800、メモリ画像配列合成転換プロセス815、表示メモリ820、非転換型表示コントローラ835、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン840、シーン分離装置850を備える。
前記のように、該シーンメモリ800は、該マルチシーン画像VKを保存して、出力する。
該メモリ画像配列合成転換プロセス815は、メモリ側サブピクセル画像配列順序転換のプロセス、マルチシーン画像合成のプロセス (該各プロセスの作用は前記の通り)を含み、該マルチシーン画像VKに対して、サブピクセル画像配列順序転換、マルチシーン画像合成処理を行った後、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを出力する。
該表示メモリ820は、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nを保存して、出力する。
該非転換型表示コントローラ835は、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nにおいて、該画像Σ′n中のすべての水平走査線上の画像データに対して、一切のサブピクセル画像データ配列順序の転換を行わず、該水平走査画像データを出力する。
該サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン840は、該水平走査画像データを受け取り、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nを表示する。
該シーン分離装置850は、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nに、シーン分離の作用を行い、三次元画像提供の目的を達成する
【0058】
前記のように、本発明は、サブピクセルを三角状配列とするフラットディスプレーのスクリーンに対応する三次元画像表示装置であるが、裸眼式三次元画像ディスプレー(Auto-stereoscopic Display)に対しては、本発明は汎用性を持つ設計方法である。
【0059】
先ず、本発明が開示する方法は、液晶表示方式、OLED表示方式、プラズマ表示方式等により構成するあらゆるフラットディスプレーのスクリーンに適用でき、各種サブピクセル配列のフラットディスプレーのスクリーンにも適用することができる。
本発明が開示するマルチシーン画像合成は、公式(15)〜(16)に示すように、マルチシーン画像合成汎用の公式である。
すなわち、m、n、Q、Δ、II等に、異なり、かつ適当な値を代入し、得られるマルチシーン合成画像は、サブピクセルが三角状配列であるフラットディスプレーのスクリーンへの応用に対応可能である他、他の異なるサブピクセル配列フラットディスプレーのスクリーンへの応用に適用でき、また他の異なる構造のシーン分離装置に対応させることができる。
【0060】
例えば、特許文献3に開示する全画面三次元画像表示装置において、図9に示すデュアルシーン合成画像は、m=1、n=2、Q=M、Δ=0、II=1を式(15)に代入した時、得られるデュアルシーン合成画像である。
特許文献3中で、図22に示すデュアルシーン合成画像は、m=1、n=2、Q=M、Δ=0、II=1を式(16)に代入した時、得られるデュアルシーン合成画像である。
該2個のデュアルシーン合成画像は、サブピクセルが水平ストリップ状配列であるフラットディスプレーのスクリーンに対応し、垂直ストリップ状式視差バリアーに対応し、また垂直状レンズアレーに対応することができる。
【0061】
例えば、特許文献4に開示する多機能液晶視差バリアーの装置において、図16に示す5シーン合成画像は、m=3、n=5、Q=1、Δ=0、II=1を式(15)に代入した時、得られる5シーン合成画像である。
該5シーン合成画像は、サブピクセルが水平ストリップ状配列であるフラットディスプレーのスクリーンに対応し、右傾斜格子状式視差バリアーに対応し、右傾斜ストリップ状式視差バリアーに対応し、また右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーに対応することができる。
該右傾斜格子状式視差バリアーと該右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーとの、該上、下水平線構造の相対偏移量は、サブピクセル幅pwで、該右傾斜ストリップ状式視差バリアーの傾斜角度はθ=tan-1(Pw/PH)である。
【0062】
例えば、特許文献1中に開示する双方向表示が可能な三次元画像の装置において、図11に示すデュアルシーン合成画像は、m=3、n=2、Q=1、Δ=0、II=3を式(15)に代入した時に、得られるデュアルシーン合成画像である。
該デュアルシーン合成画像は、サブピクセルがモザイク配列であるフラットディスプレーのスクリーンに対応し、デュアルシーン用右傾斜格子状式視差バリアーに対応する。
【0063】
例えば、特許文献5(Cornelis van Berkel、2000)中に開示する「AUTOSTEREOSCOPIC DISPLAYAPPARATUS」において、図4Aに示す7シーン合成画像は、m=1、n=7、Q=1、Δ=0、II=4を式(15)に代入した時に、得られる7シーン合成画像である。
該7シーン合成画像は、サブピクセルが水平ストリップ状配列であるフラットディスプレーのスクリーンに対応し、右傾斜レンチキュラーシートに対応する。
【0064】
上記したように、本発明の三次元画像表示装置は、泛用性の高い設計方法で、各種異なるサブピクセル配列を備えるディスプレースクリーンへの応用に適用可能で、マルチシーン画像合成の泛用公式、及び各種シーン分離装置の設計を提供することができる。
また、本発明の三次元画像表示装置は、表示コントローラ転換機能の有無に関わらず、各種さまざまな裸眼式三次元画像ディスプレー応用の目的を達成することができる。
【0065】
上記の本発明名称と内容は、本発明技術内容の説明に用いたのみで、本発明を限定するものではない。本発明の精神に基づく等価応用或いは部品(構造)の転換、置換、数量の増減はすべて、本発明の保護範囲に含むものとする。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は特許の要件である新規性を備え、従来の同類製品に比べ十分な進歩を有し、実用性が高く、社会のニーズに合致しており、産業上の利用価値は非常に大きい。
【符号の説明】
【0067】
100 サブピクセルが水平ストリップ状配列であるフラットディスプレーのスクリーン
110、130 サブピクセルが右移動三角状配列であるディスプレースクリーン
120、140 サブピクセルが左移動三角状配列であるディスプレースクリーン
200 デュアルシーン用右傾斜格子状式視差バリアー
210、220 マルチシーン用右傾斜格子状式視差バリアー
230、240 マルチシーン用左傾斜格子状式視差バリアー
201、211、221、231、241 格子状構造を備える光透過部品
202、212、222、232、242 格子状構造を備える遮光部品
203、213 バリアー基本構造ユニット
204、214 バリアー水平線構造ユニット
300 デュアルシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー
310 マルチシーン用右傾斜ストリップ状式視差バリアー
320 マルチシーン用左傾斜ストリップ状式視差バリアー
301、311、321 傾斜ストリップ状構造を備える光透過部品
302、312、322 傾斜ストリップ状構造を備える遮光部品
400 右傾斜レンチキュラーシート
401 単一右傾斜レンチキュラーレンズ
410 左傾斜レンチキュラーシート
411 単一左傾斜レンチキュラーレンズ
500 右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー
501、511 単一格子状マイクロレンチキュラーレンズ
502 レンズ水平線構造ユニット
510 左傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレー
600 表示メモリ
700 表示コントローラ
800 シーンメモリ
810、815 メモリ画像配列合成転換プロセス
820 表示メモリ
830 転換型表示コントローラ
835 非転換型表示コントローラ
840 サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン
850 シーン分離装置
X、Y、Z 座標軸
N ディスプレースクリーン水平方向サブピクセルの総数
M ディスプレースクリーン垂直方向サブピクセルの総数
j 単一のサブピクセル水平の位置通し番号
i 単一のサブピクセル垂直位置の通し番号
e ゼロを含む正の整数
PW サブピクセル幅
PH サブピクセル高度
V0、V1、VK 単一シーン画像
V′ k 転換後マルチシーン画像
【数79】

【数80】

【数81】

【数82】

V′ k (i,j)
【数83】

単一シーン画像中における、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データ
【数84】

合成画像における、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データ
【数85】

【数86】

【数87】

単一シーン画像中における、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データ
【数88】

【数89】

【数90】

単一シーン画像中における、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データ
Σ2 デュアルシーン合成画像
Σ′2 転換後デュアルシーン合成画像
Σn マルチシーン合成画像
Σ′n 転換後マルチシーン合成画像
Λ 単一シーン画像の通し番号数
n 総シーンの数
m 最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数
Q 最小シーン画像縦方向表示ユニットサブピクセル構成の数
Δ 横方向移動位相
II 横方向移動振幅
BDW、Bn 格子状構造を備える光透過部品の水平幅
【数91】

【数92】

格子状構造を備える遮光部品の水平幅
BDH、BH 格子状構造を備える遮光部品の垂直高度
LE 両目間の平均距離
PDW 最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅
BSS 傾斜ストリップ状構造を備える光透過部品の水平幅
【数93】

傾斜ストリップ状構造を備える遮光部品の水平幅
θ 傾斜角度、レンズ傾斜角度
PSS 最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅
【数94】

光透過部品水平幅の削減量
Ln レンズ幅
Lt レンズ厚み
LH レンズ長さ
HSYNC 水平画像走査同期信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元画像表示装置は、マルチシーン画像、シーンメモリ、メモリ画像配列合成転換プロセス、表示メモリ、転換型表示コントローラ、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン、シーン分離装置を備え、
該マルチシーン画像は、n個の単一シーン画像
【数1】

により構成し、該単一シーン画像は、NxM個のサブピクセル画像により構成し、Nは、水平方向サブピクセル画像の総数で、Mは、垂直方向サブピクセル画像の総数で、j、iは各単一のサブピクセル画像水平と垂直位置の通し番号で、nは総シーン数で、しかもその値は、2≦nで、kは、シーン通し番号数で、しかもその値は0≦k<nで、
該シーンメモリは、マルチシーン画像を保存して出力し、
該メモリ画像配列合成転換プロセスは、該マルチシーン画像に対して、サブピクセル画像配列順序の転換処理と、マルチシーン画像の合成処理を行った後、還元後マルチシーン合成画像Σnを出力し、
該表示メモリは、該還元後マルチシーン合成画像Σnを保存して出力し、
該転換型表示コントローラは、該還元後マルチシーン合成画像Σnを入力し、該画像Σn中のすべての偶数本、或いは奇数本の水平走査線上の画像データに対して、サブピクセル画像データ配列順序の転換を行った後、該水平走査画像データを出力し、
該サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンは、NxM個のサブピクセルにより構成し、該単一のサブピクセルの幾何サイズは、PW×P H で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、該水平走査画像データを入力し、該還元後マルチシーン合成画像モnを表示し、
該シーン分離装置は、該還元後マルチシーン合成画像Σnに、シーン分離の作用を行い、三次元画像表示の目的を達成することを特徴とする三次元画像表示装置。
【請求項2】
前記メモリ画像配列合成転換プロセスは、メモリ側サブピクセル画像配列順序転換のプロセス、マルチシーン画像合成のプロセス、メモリ側サブピクセル画像配列順序の逆転換のプロセスを含むことを特徴とする請求項1に記載の三次元画像表示装置。
【請求項3】
前記メモリ側サブピクセル画像配列順序転換のプロセスは、すべての該マルチシーン画像VK>において、必要な水平走査線上のR、G、Bサブピクセル画像データに対し、しかも該三角状配列ディスプレースクリーンのサブピクセル配列方式に従い、R、G、Bの3個のサブピクセルを単位とし、サブピクセル画像データ配列順序転換の操作を行い、転換後マルチシーン画像
【数2】

を生じることを特徴とする請求項2に記載の三次元画像表示装置。
【請求項4】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、右回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′kを得ることができ、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データV′k(i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2eである時、
【数3】

で、
i=2e+1である時、
【数4】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項3に記載の三次元画像表示装置。
【請求項5】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、左回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′kを得ることができ、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データV′k(i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2eである時、
【数5】

で、
i=2e+1である時、
【数6】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項3に記載の三次元画像表示装置。
【請求項6】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、左回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′kを得ることができ、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データV′k(i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2e+1である時、
【数7】

で、
i=2eである時、
【数8】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項3に記載の三次元画像表示装置。
【請求項7】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、右回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′kを得ることができ、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データV′k(i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2e+1である時、
【数9】

で、
i=2eである時、
【数10】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項3に記載の三次元画像表示装置。
【請求項8】
前記マルチシーン画像合成のプロセスは、該転換後マルチシーン画像V′kについて、以下の公式に基づき、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを生じ、該マルチシーン合成画像は、右傾斜の特徴を備え、
【数11】

で、
【数12】

で、
内、M、N、i、j、nは、前記の定義の通りで、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値は、1≦mの正整数で、Qは、最小シーン画像縦方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値は、1≦Qの正整数で、Δは、横方向移動位相で、その値は、0を含む正の整数で、IIは、横方向移動振幅で、その値は、1≦IIの正整数であることを特徴とする請求項2に記載の三次元画像表示装置。
【請求項9】
前記n、m、Q、Δ、IIの値は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=0、II=1で、またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=0、II=1であることを特徴とする請求項8に記載の三次元画像表示装置。
【請求項10】
前記n、m、Q、Δ、IIの値は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=1、II=1で、またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=1、II=1であることを特徴とする請求項8に記載の三次元画像表示装置。
【請求項11】
前記マルチシーン画像合成のプロセスは、該転換後マルチシーン画像V′kにおいて、以下の公式に基づき、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを生じ、
該マルチシーン合成画像は、左傾斜の特徴を備え、
【数13】

で、
【数14】

で、
内、M、N、i、j、m 、n、Q、Δ、IIは、前記の定義通りであることを特徴とする請求項2に記載の三次元画像表示装置。
【請求項12】
前記n、m、Q、Δ、IIの値は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=0、II=1で、
またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=0、II=1であることを特徴とする請求項11に記載の三次元画像表示装置。
【請求項13】
前記n、m、Q、Δ、IIの値は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=1、II=1で、
またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=1、II=1であることを特徴とする請求項11に記載の三次元画像表示装置。
【請求項14】
前記メモリ側サブピクセル画像配列順序の逆転換のプロセスは、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nについて、必要な水平走査線上のR、G、Bサブピクセル画像データに対し、しかも該三角状配列ディスプレースクリーンのサブピクセル配列方式に従い、R、G、Bの3個のサブピクセルを単位とし、サブピクセル画像データ配列順序転換の操作を行い、還元後マルチシーン合成画像
【数15】

を生じることを特徴とする請求項2に記載の三次元画像表示装置。
【請求項15】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、右回転配列順序の操作で、還元後マルチシーン合成画像Σnを得ることができ、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データ
【数16】

は、以下の公式により表示され、
i=2eである時、
【数17】

で、
i=2e+1である時、
【数18】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項14に記載の三次元画像表示装置。
【請求項16】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、左回転配列順序の操作で、還元後マルチシーン合成画像Σnを得ることができ、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データ
【数19】

は、以下の公式により表示され、
i=2eである時、
【数20】

で、
i=2e+1である時、
【数21】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項14に記載の三次元画像表示装置。
【請求項17】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、左回転配列順序の操作で、還元後マルチシーン合成画像Σnを得ることができ、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データ
【数22】

は、以下の公式により表示され、
i=2e+1である時、
【数23】

で、
i=2eである時、
【数24】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項14に記載の三次元画像表示装置。
【請求項18】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、右回転配列順序の操作で、還元後マルチシーン合成画像Σnを得ることができ、(i,j) 位置にあるサブピクセル画像データ
【数25】

は、以下の公式により表示され、
i=2e+1である時、
【数26】

で、
i=2eである時、
【数27】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項14に記載の三次元画像表示装置。
【請求項19】
前記転換型表示コントローラ中が備えるサブピクセル画像データ配列順序転換機能は、R、G、Bの配列順序を、B、R、Gの配列順序に転換することを特徴とする請求項1に記載の三次元画像表示装置。
【請求項20】
前記転換型表示コントローラ中が備えるサブピクセル画像データ配列順序転換機能は、R、G、Bの配列順序を、G、B、Rの配列順序に転換することを特徴とする請求項1に記載の三次元画像表示装置。
【請求項21】
前記サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンは、サブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン、サブピクセルが右移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーン、サブピクセルが左移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン、サブピクセルが左移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンの内の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の三次元画像表示装置。
【請求項22】
前記シーン分離装置は、傾斜格子状式視差バリアー、傾斜ストリップ状式視差バリアー、傾斜レンチキュラーシート、傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーの内の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の三次元画像表示装置。
【請求項23】
前記傾斜格子状式視差バリアーは、右傾斜格子状式視差バリアーと左傾斜格子状式視差バリアーの内の何れかであることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項24】
前記傾斜格子状式視差バリアーは、多数の単一バリアー基本構造ユニットにより構成し、該バリアー基本構造ユニットは、光透過部品と遮光部品により構成し、
該多数のバリアー基本構造ユニットは、水平方向に沿って、繰り返し配列する方式で、バリアー水平線構造ユニットを構成し、
さらに、該多数のバリアー水平線構造ユニットを、垂直方向に沿って、繰り返し配列する方式により、該傾斜格子状式視差バリアーを構成し、
該単一の光透過部品と遮光部品の構造は、それぞれBn
【数28】

の水平幅と垂直高度BHを備え、以下の公式により表示し
【数29】

【数30】

【数31】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度であることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項25】
前記傾斜格子状式視差バリアーは、任意の上、下に相互に隣接する2個の該バリアー水平線構造で、その水平方向の設置位置は、下水平線構造が上水平線構造に対して、右へ、或いは左へ相対的にある移動量だけ偏移することを特徴とする請求項24に記載の三次元画像表示装置。
【請求項26】
前記偏移の移動量は、p w /2であることを特徴とする請求項25に記載の三次元画像表示装置。
【請求項27】
前記傾斜ストリップ状式視差バリアーは、右傾斜ストリップ状式視差バリアーと左傾斜ストリップ状式視差バリアーの内の何れかであることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項28】
前記傾斜ストリップ状式視差バリアーは、多数の傾斜ストリップ状構造を備える光透過部品と遮光部品により構成し、しかも該光透過部品と遮光部品は、水平方向に沿って、交替に配列し、該単一の光透過部品と遮光部品の構造は、それぞれBn
【数32】

の水平幅と傾斜角度θを備え、以下の公式により表示し、
【数33】

【数34】

【数35】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、該傾斜角度θは、
【数36】

の内の何れかであることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項29】
前記傾斜レンチキュラーシートは、右傾斜レンチキュラーシートと左傾斜レンチキュラーシートの内の何れかであることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項30】
前記傾斜レンチキュラーシートは、多数の単一傾斜レンチキュラーレンズにより構成し、該単一傾斜レンチキュラーレンズの構造は、レンズ幅Ln、レンズ厚みLtとレンズ傾斜角度θを備え、以下の公式により表示し、
【数37】

【数38】

【数39】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、fは、該レンチキュラーレンズの焦点距離で、該傾斜角度θは、
【数40】

の内の何れからであることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項31】
前記傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーは、右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーと左傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーの内の何れかであることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項32】
前記傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーは、多数の単一格子状マイクロレンチキュラーレンズが、水平方向に沿って、繰り返し配列する方式で、レンズ水平線構造ユニットを構成し、
さらに、多数の該レンズ水平線構造ユニットを、垂直方向に沿って、繰り返し配列する方式により、該傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーを構成し、
該単一格子状マイクロレンチキュラーレンズの構造は、レンズ幅Ln、レンズ長さLHとレンズ厚みLtを備えるマイクロレンチキュラーレンズで、該レンズ幅Ln、レンズ厚みLtは、以下の公式により表示し、
【数41】

【数42】

【数43】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、fは、該マイクロレンチキュラーレンズの焦点距離であることを特徴とする請求項22に記載の三次元画像表示装置。
【請求項33】
前記傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーにおいて、その任意の上、下に相互に隣接する2個の該レンズ水平線構造の、その水平方向の設置位置は、下水平線構造が上水平線構造に対して、右へ、或いは左へ相対的にある移動量だけ偏移することを特徴とする請求項32に記載の三次元画像表示装置。
【請求項34】
前記偏移の移動量は、p w /2であることを特徴とする請求項33に記載の三次元画像表示装置。
【請求項35】
三次元画像表示装置は、マルチシーン画像、シーンメモリ、メモリ画像配列合成転換プロセス、表示メモリ、非転換型表示コントローラ、サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーン、シーン分離装置と、以下の方法により構成し、
該マルチシーン画像は、n個の単一シーン画像
【数44】

により構成し、該単一シーン画像は、NxM個のサブピクセル画像により構成し、内、Nは、水平方向サブピクセル画像の総数で、Mは、垂直方向サブピクセル画像の総数で、j、iは、各単一のサブピクセル画像の水平と垂直位置の通し番号で、nは、総シーン数で、しかも値は、2≦nで、kは、シーン通し番号数で、しかもその値は0≦k<nで、
該シーンメモリは、該マルチシーン画像を保存及び出力し、
該メモリ画像配列合成転換プロセスは、該マルチシーン画像に対して、サブピクセル画像配列順序の転換処理と、マルチシーン画像の合成処理を行った後、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを出力し、
該表示メモリは、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nを保存及び出力し、
該非転換型表示コントローラは、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nを入力し、該画像Σ′n中のすべての水平走査線上の画像データに対して、サブピクセル画像データ配列順序を変えない方式で、該水平走査画像データを出力し、
該サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンは、NxM個のサブピクセルにより構成し、該単一のサブピクセルの幾何サイズは、PW×PHで、内、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、該水平走査画像データを入力し、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nを表示し、
該シーン分離装置は、該転換後マルチシーン合成画像Σ′nに、シーン分離の作用を行い、三次元画像表示の目的を達成することを特徴とする三次元画像表示装置。
【請求項36】
前記メモリ画像配列合成転換プロセスは、メモリ側サブピクセル画像配列順序転換のプロセスとマルチシーン画像合成のプロセスを含むことを特徴とする請求項35に記載の三次元画像表示装置。
【請求項37】
前記メモリ側サブピクセル画像配列順序転換のプロセスは、すべての該マルチシーン画像VKについて、必要な水平走査線上のR、G、Bサブピクセル画像データに対し、しかも該三角状配列ディスプレースクリーンのサブピクセル配列方式に従い、R、G、Bの3個のサブピクセルを単位とし、サブピクセル画像データ配列順序転換の操作を行い、転換後マルチシーン画像
【数45】

を生じることを特徴とする請求項36に記載の三次元画像表示装置。
【請求項38】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、右回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′K を得ることができ、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データV′K (i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2eである時、
【数46】

で、
i=2e+1である時、
【数47】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項37に記載の三次元画像表示装置。
【請求項39】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、左回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′Kを得ることができ、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データV′K (i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2eである時、
【数48】

で、
i=2e+1である時、
【数49】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項37に記載の三次元画像表示装置。
【請求項40】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、左回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′Kを得ることができ、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データV′K (i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2e+1である時、
【数50】

で、
i=2eである時、
【数51】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項37に記載の三次元画像表示装置。
【請求項41】
前記サブピクセル画像データ配列順序転換の操作は、右回転配列順序の操作で、転換後マルチシーン画像V′Kを得ることができ、(i,j)位置にあるサブピクセル画像データV′K (i,j)は、以下の公式により表示され、
i=2e+1である時、
【数52】

で、
i=2eである時、
【数53】

で、
内、eは、ゼロを含む正の整数であることを特徴とする請求項37に記載の三次元画像表示装置。
【請求項42】
前記マルチシーン画像合成のプロセスは、該転換後マルチシーン画像V′Kに対して、以下の公式に基づき、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを生じ、
該マルチシーン合成画像は、右傾斜の特徴を備え、
【数54】

【数55】

内、M、N、i、j、nは、前記の定義の通りで、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値は、1≦mの正整数で、Qは、最小シーン画像縦方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値は、1≦Qの正整数で、Δは、横方向移動位相で、その値は、0を含む正の整数で、IIは、横方向移動振幅で、その値は、1≦IIの正整数であることを特徴とする請求項36に記載の三次元画像表示装置。
【請求項43】
前記n、m、Q、Δ、IIの値は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=0、II=1で、
またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=0、II=1であることを特徴とする請求項42に記載の三次元画像表示装置。
【請求項44】
前記n、m、Q、Δ、IIの値は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=1、II=1で、
またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=1、II=1であることを特徴とする請求項42に記載の三次元画像表示装置。
【請求項45】
前記マルチシーン画像合成のプロセスは、該転換後マルチシーン画像V′Kに対して、以下の公式に基づき、転換後マルチシーン合成画像Σ′nを生じ、
該マルチシーン合成画像は、左傾斜の特徴を備え、
【数56】

【数57】

内、M、N、i、j、m、n、Q、Δ、IIは、前記の定義の通りであることを特徴とする請求項36に記載の三次元画像表示装置。
【請求項46】
前記n、m、Q、Δ、IIの値は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=0、II=1で、
またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=0、II=1であることを特徴とする請求項45に記載の三次元画像表示装置。
【請求項47】
前記n、m、Q、Δ、IIの?は好ましくは、n=2、m=3、Q=2、Δ=1、II=1で、
またさらに、好ましくは、n=2、m=2、Q=2、Δ=1、II=1であることを特徴とする請求項45に記載の三次元画像表示装置。
【請求項48】
前記サブピクセルを三角状配列とするディスプレースクリーンは、サブピクセルが右移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン、サブピクセルが右移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーン、サブピクセルが左移動偶数三角状配列であるディスプレースクリーン、サブピクセルが左移動奇数三角状配列であるディスプレースクリーンの内の何れかであることを特徴とする請求項35に記載の三次元画像表示装置。
【請求項49】
前記シーン分離装置は、傾斜格子状式視差バリアー、傾斜ストリップ状式視差バリアー、傾斜レンチキュラーシート、傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーの内の何れかであることを特徴とする請求項35に記載の三次元画像表示装置。
【請求項50】
前記傾斜格子状式視差バリアーは、右傾斜格子状式視差バリアーと左傾斜格子状式視差バリアーの内の何れかであることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項51】
前記傾斜格子状式視差バリアーは、多数の単一バリアー基本構造ユニットにより構成し、該バリアー基本構造ユニットは、光透過部品と遮光部品により構成し、
多数の該バリアー基本構造ユニットは、水平方向に沿って、繰り返し配列する方式で、バリアー水平線構造ユニットを構成し、
さらに、多数の該バリアー水平線構造ユニットを、垂直方向に沿って、繰り返し配列する方式により、該傾斜格子状式視差バリアーを構成し、
該単一の光透過部品と遮光部品の構造は、それぞれBn
【数58】

の水平幅と垂直高度BHを備え、以下の公式により表示し、
【数59】

【数60】

【数61】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度であることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項52】
前記傾斜格子状式視差バリアーは、任意の上、下に相互に隣接する2個の該バリアー水平線構造で、その水平方向の設置位置は、下水平線構造が上水平線構造に対して、右へ、或いは左へ相対的にある移動量だけ偏移することを特徴とする請求項51に記載の三次元画像表示装置。
【請求項53】
前記偏移の移動量は、p w /2であることを特徴とする請求項52に記載の三次元画像表示装置。
【請求項54】
前記傾斜ストリップ状式視差バリアーは、右傾斜ストリップ状式視差バリアーと左傾斜ストリップ状式視差バリアーの内の何れかであることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項55】
前記傾斜ストリップ状式視差バリアーは、多数の傾斜ストリップ状構造を備える光透過部品と遮光部品により構成し、しかも該光透過部品と遮光部品は、水平方向に沿って、交替に配列し、
該単一の光透過部品と遮光部品の構造は、それぞれBn
【数62】

の水平幅と傾斜角度閘を備え、以下の公式により表示し、
【数63】

【数64】

【数65】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、
該傾斜角度θは、
【数66】

の内の何れかであることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項56】
前記傾斜レンチキュラーシートは、右傾斜レンチキュラーシートと左傾斜レンチキュラーシートの内の何れかであることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項57】
前記傾斜レンチキュラーシートは、多数の単一傾斜レンチキュラーレンズにより構成し、該単一傾斜レンチキュラーレンズの構造は、レンズ幅Ln、レンズ厚みLt、レンズ傾斜角度θを備え、以下の公式により表示し、
【数67】

【数68】

【数69】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、fは該レンチキュラーレンズの焦点距離で、該傾斜角度θは、
【数70】

の内の何れかであることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項58】
前記傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーは、右傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーと左傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーの内の何れかであることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項59】
前記傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーは、多数の単一格子状マイクロレンチキュラーレンズが、水平方向に沿って、繰り返し配列する方式で、レンズ水平線構造ユニットを構成し、
さらに、多数の該レンズ水平線構造ユニットを、垂直方向に沿って、繰り返し配列する方式により、該傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーを構成し、
該単一格子状マイクロレンチキュラーレンズの構造は、レンズ幅Ln、レンズ長さLHとレンズ厚みLtを備えるマイクロレンチキュラーレンズを備え、該レンズ幅Ln、レンズ厚みLtは、以下の公式により表示し、
【数71】

【数72】

【数73】

さらに、PDWは、以下の式に示す関係を備え、
PDW=mpw
内、nは、総シーン数で、LEは、両目間の平均距離で、PDWは、最小シーン画像横方向表示ユニットの水平幅で、mは、最小シーン画像横方向表示ユニットサブピクセル構成の数で、その値はm≧1の整数で、PWは、サブピクセル幅で、PHは、サブピクセル高度で、fは、該マイクロレンチキュラーレンズの焦点距離であることを特徴とする請求項49に記載の三次元画像表示装置。
【請求項60】
前記傾斜格子状マイクロレンチキュラーレンズアレーにおいて、その任意の上、下に相互に隣接する2個の該レンズ水平線構造の、その水平方向の設置位置は、下水平線構造が上水平線構造に対して、右へ、或いは左へ相対的にある移動量だけ偏移することを特徴とする請求項59に記載の三次元画像表示装置。
【請求項61】
前記偏移の移動量は、p w /2であることを特徴とする請求項60に記載の三次元画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2012−85248(P2012−85248A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292781(P2010−292781)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(508232633)原創奈米科技股▲ふん▼有限公司 (9)
【Fターム(参考)】