説明

三次元CG画像編集方法、装置、プログラム、記録媒体

【課題】本発明の課題は、照明条件を効率よく設定できる三次元CG画像編集装置を提供することである。
【解決手段】映り込み領域指示の入力を受け付けて、三次元空間に設定した視点から見た三次元モデルデータの三次元CG画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定段階と、
三次元CG画像に描画された映り込み領域を構成する全ての画素に対して、視点からそれぞれの画素を通過する視線直線を引いて、前記三次元モデルと交差する交点において、視線直線に対して正入射する入射光直線を算出して、入射光直線上に光源を設定する光源設定段階と、設定した光源を用いて、三次元モデルに光が映り込んだ三次元CG画像をレンダリングするレンダリング段階と、を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元CG画像編集方法、装置、プログラム、記録媒体に関するものである。
本発明は特に、三次元CG画像の編集において、CGデザイナーが意図した三次元CG画像の演出効果を得るための照明条件を、効率よく短時間で設定したい場合に有用である。
【背景技術】
【0002】
三次元CG画像の編集においては、コンピューター上の仮想三次元空間に、三次元モデル(=三次元物体)と、照明光源と、視点を配置して、画像平面上に三次元モデルをレンダリング処理した三次元CG画像を形成させる。
このとき、三次元CG画像の表現を演出する上で、三次元モデルに照明光をどのように当てるかを決定する照明条件は、重要である。特に、三次元モデルの一部分を明るくする演出表現は、三次元モデルの形状を強調する上で効果的である。
このような演出表現には、3つの手法がある。
(1)照明光を三次元モデルの表面で反射させて明るくする演出表現。
(2)レフ板のような明るい対象物を映り込む位置に配置して明るくする演出表現。
(3)三次元モデルの表面に映り込んでいるものに、照明光を当てて明るくする演出表現。実物の撮影画像に近い(=フォトリアリスティック)三次元CG画像を編集する作業では、照明条件を設定する方法は、実際の撮影作業に似ている。
以下に、実際の撮影作業と三次元CG画像の編集作業とにおける照明条件の設定方法を説明する。
《A.実際の撮影作業》
現実の撮影現場では、カメラマンは、照明装置の位置や向きを調整して変化する演出表現の結果を見ながら、最適な照明条件を設定することができる。
【0003】
《B.三次元CGの編集作業》
一方、三次元CG画像データの編集作業では、CGデザイナーはコンピューター上の仮想三次元空間に三次元モデルと、照明位置と、視点位置を設定した後に、レンダリング処理を行い三次元CG画像データを作成編集する。ここで、編集した三次元CG画像データの演出表現が所望の演出表現になるまで、CGデザイナーは照明条件を変更してレンダリング処理を繰り返す。たとえば、特許文献1ではコンピューター内の形状モデルを写実的に表示するために、光源位置と形状モデルの面の傾きなどから、視線方向の陰影を計算して三次元物体の表面の色や明るさを決定して陰影付けするシェーディングの技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−115055号公報(段落0026−段落0027、図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
三次元CG画像データの演出表現はレンダリング処理して三次元CG画像データを形成することで初めて確認できるものあり、事前の予測は困難である。従って、特許文献1の技術では、所望の演出表現の三次元CG画像データを得るまでに光源位置などの照明条件の調整を試行錯誤して繰り返して、レンダリング処理を多く反復しなければならず、多大な編集作業時間を要してしまう。
【0006】
本発明は以上のような点を解決するためになされたものであって、本発明の課題は、照明条件を効率よく設定できる三次元CG画像編集方法、装置、プログラム、記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の各態様に記載の手段により、前記課題を解決する。
すなわち、本願発明の第1の発明は、
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと視点データと画像平面データとから構成される設定データを用いる三次元CG画像を編集する方法において、
(1)前記設定データを用いて、三次元空間に設定した視点から見た三次元モデルデータを、画像平面上に三次元CG画像として作成する三次元CG画像作成段階と、
(2)映り込み領域の指示を入力する映り込み領域指示段階と、
(3)映り込み領域指示の入力を受け付けて、三次元CG画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定段階と、
(4)三次元CG画像に描画された映り込み領域を構成する全ての画素に対して、視点からそれぞれの画素を通過する視線直線を引いて、前記三次元モデルと交差する交点において、視線直線に対して正入射する入射光直線を算出して、入射光直線上に光源を設定する光源設定段階と、
(5)設定した光源を用いて、三次元空間に設定された三次元モデルに光が映り込んだ三次元CG画像をレンダリングするレンダリング段階と、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法である。
【0008】
このように、三次元モデル画像に描画した反射光領域を手掛かりにして、入射光方向を特定することで、三次元モデルの表面の所望の位置に照明光を映り込ませて明るくするための光源を容易に設定できる。
【0009】
本願発明の第2の発明は、
第1の発明に記載の三次元CG画像編集方法において、
前記三次元CG画像作成段階は、さらに、
三次元CG画像の画素として画像平面に透視投影される三次元モデルの表面点のおける表面法線データを算出して、この表面法線データを当該表面点の表面座標データと対応付けた法線データを作成する法線作成ステップ、
を含んで、
前記光源設定段階は、さらに、
(3−1)読み取った映り込み領域の画素の画像平面座標系座標データを視点座標系に射影変換する射影変換ステップと、
(3−2)映り込み領域の画素の視点座標系座標データを三次元空間座標系に透視変換する透視変換ステップと、(3−3)視点の座標データと、透視変換された映り込み領域の画素の三次元空間系座標データを用いて、視点と読み取った画素とを通る視線直線を算出する視線算出ステップと、
(3−4)視線直線と三次元モデルとの交点の座標データを求めて、法線データを参照して、交点の座標データと一致する表面座標データに対応付けられた表面法線データを読み取る三次元モデル法線特定ステップと、
(3−5)視線直線と読み取った表面法線データのなす角度と、入射光直線と読み取った表面法線データのなす角度が等しくなるように、入射光直線を設定する入射光設定ステップと、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法である。
【0010】
本願発明の第3の発明は、第1または第2の発明に記載の三次元CG画像編集方法において、
前記光源設定段階は、さらに、
算出した入射光直線上に、映り込み像候補点を設定する候補点設定ステップと、
1つの映り込み像候補点に隣接する映り込み像候補点を読み出して、多角形を作成する多角形作成ステップと、
多角形の面積を算出して、所定の値より小さければ、この多角形を構成する候補点を削除する候補点絞込みステップと、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法である。
【0011】
このように、視線追跡により入射光方向を特定することで映り込み像候補点を設定できるので、レフ板のような明るい対象物を映り込む位置に、容易に配置することができる。
【0012】
本願発明の第4の発明は、三次元空間に設定された三次元モデルの表面座標データと表面法線データを対応付けた法線データと、
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと映り込み対象物データと視点の座標データと画像平面データとから構成される設定データと、を用いる三次元CG画像編集方法であって、
(1)前記設定データを用いて、三次元モデルを視点から見た三次元CG画像を、画像平面上に作成する
ステップと、
(2)反射光領域の指示を受け付けて、三次元CG画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定ステップと、
(3)視点と、前記描画された映り込み領域の1つの画素とを通過する視線直線が、前記三次元モデルと交差する交点において、視線直線に対して正入射する入射光直線を設定する入射光設定ステップと、
(4)入射光直線が映り込み対象物と交差する点を、映り込み点として設定する映り込み点設定ステップと、
(5)映り込み点の法線方向に光源を設定する光源設定ステップと、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法である。
【0013】
このように、視線追跡により映り込み点の存在する方向を特定することで、映り込んでいるものに、照明光を当てて明るくすることが可能である。
【0014】
本願発明の第5の発明は、
請求項1から4までに記載の三次元CG画像編集方法において、
前記三次元モデル画像は、三次元モデルデータで表現した立体形状を、視点から見た画像である、ことを特徴とする三次元CG画像編集方法である。
【0015】
本願発明の第6の発明は、
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと視点データと画像平面データとから構成される設定データを格納する設定格納領域と、
二次元配列した画素から構成される三次元CG画像データを格納する三次元CG画像格納領域と、
を備える記憶部と、
前記設定データを用いて、三次元空間に設定した視点から見た三次元モデルを、画像平面上に三次元CG画像として作成する三次元CG画像作成手段と、
映り込み領域の指示を受け付けて、三次元モデル画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定手段と、
視点と、前記描画された映り込み領域の1つの画素とを通過する視線直線が、前記三次元モデルとの交差する交点に対して、正入射する入射光直線を算出して、入射光直線上に光源を設定する光源設定手段と、
設定した光源を用いて、三次元空間に設定された三次元モデルに光が映り込んだ三次元CG画像をレンダリングするレンダリング手段と、
を備えることを特徴とする三次元CG画像編集装置である。
【0016】
本願発明の第7の発明は、
第6の発明に記載の三次元CG画像編集装置において、
前記記憶部は、さらに、
三次元空間に設定された三次元モデルの表面座標データと表面法線データを対応付けた法線データを格納する法線格納領域、
を備えて、
前記三次元モデル画像作成手段は、さらに、
三次元CG画像の画素として画像平面に透視投影される三次元モデルの表面点のおける表面法線データを算出して、この表面法線データを当該表面点の表面座標データと対応付けた法線データを作成して、法線格納領域に格納する表面法線算出機能、
を備えて、
前記光源設定手段は、さらに、
読み取った映り込み領域の座標データを視点座標系に射影変換する射影変換機能と、
映り込み領域の画素の視点座標系座標データを三次元空間座標系に透視変換する透視変換機能と、視点の座標データと、透視変換された反射光像画素の三次元空間系座標データを用いて、視点と読み取った画素とを通る視線直線を算出する視線算出機能と、
視線直線と三次元モデルとの交点の座標データを求めて、法線格納領域の法線データを参照して、交点の座標データと一致する表面座標データに対応付けられた表面法線データを読み取る法線特定機能と、
視線直線と読み取った表面法線データのなす角度と、入射光直線と読み取った表面法線データのなす角度が等しくなるように、入射光直線を設定する入射光設定機能と、
を含んで備える、
ことを特徴とする三次元CG画像編集装置である。
【0017】
本願発明の第8の発明は、第6または7の発明に記載の三次元CG編集装置において、
前期光源設定手段は、さらに、
算出した入射光直線上に、映り込み像候補点を設定する候補点設定機能と、
1つの映り込み像候補点に隣接する映り込み像候補点を読み出して、多角形を作成する多角形作成機能と、
多角形の面積を算出して、所定の値より小さければ、この多角形を構成する候補点を削除する候補点絞込み機能と、
を含んで備えることを特徴とする三次元CG編集装置である。
【0018】
本願発明の第9の発明は、三次元空間に設定された三次元モデルの表面座標データと表面法線データを対応付けた法線データを格納する法線格納領域と、
二次元配列した画素から構成される三次元CG画像データを格納する三次元CG画像格納領域と、
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと映り込み対象物データと視点の座標データと画像平面データとから構成される設定データを格納する設定格納領域と、
を備える記憶部と、
前記設定データを用いて、三次元モデルを視点から見た三次元CG画像を、画像平面上に作成する三次元CG画像作成手段と、
映り込み領域の指示を受け付けて、三次元モデル画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定手段と、
視点と、前記描画された反射光像の1つの画素とを通過する視線直線が、前記三次元モデルと交差する交点の於いて、視線直線に対して正入射する入射光直線を設定して、入射光直線が映り込み対象物と交差する映り込み点の法線方向に光源を設定する光源設定手段と、
を備えることを特徴とする三次元CG画像編集装置である。
【0019】
本願発明の第10の発明は、請求項6から9までに記載の三次元CG画像編集装置において、
前記三次元モデル画像は、
三次元モデルデータで表現した立体形状を、視点から見た画像である、
ことを特徴とする三次元CG画像編集装置。
【0020】
本願発明の第10の発明は、
第6から第9の発明の三次元CG画像編集装置において、
前記三次元モデル画像は、三次元モデルデータで表現した立体形状を、視点から見た画像である、ことを特徴とする三次元CG画像編集装置である。
【0021】
本願発明の第11の発明は、コンピューターに組込むことによって、コンピューターを第6から第10の発明のいずれか1つに記載の三次元CG画像装置として動作させるコンピュータープログラムである。
【0022】
本願発明の第12の発明は、第11の発明に記載のコンピュータープログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0023】
本願発明によれば、
(1)意図した演出効果が得られる照明条件を効率よく決定することが可能である。
(2)三次元モデルの一部分を明るくする演出表現の条件設定を短時間で決定することが可能である。
従って、本発明によれば、意図した演出表現の三次元CG画像を簡便に得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、本発明の実施の形態による三次元CG編集装置の概要を説明する図である。
【図2】図2は、三次元CG編集の大まかな作業手順を説明する図である。
【図3】図3は、「映り込んだ光」と、設定した光源を説明する図である。
【図4】図4は、「映り込んだ光」を有する三次元CG画像を説明する図である。
【図5】図5は、光源算出処理の詳細な手順を説明する図である。
【図6】図6は、座標変換のための3つの座標系を説明する図である。
【図7】図7は、一つの光源を作成する詳細な手順を説明する図である。(実施例1)
【図8】図8は、三次元CG編集装置の詳細な構成図である。
【図9】図9は、法線データの形式を説明する図である。
【図10】図10は、光源設定ゼネラルフローチャートである。
【図11】図11は、1つの光源を設定するフローチャートである。
【図12】図12は、明るい対象物を設定する詳細な手順を説明する図である。(実施例2)
【図13】図13は、映り込み対象物に光源を設定する詳細な手順を説明する図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。
【実施例1】
【0026】
図1は、本発明の実施例1による三次元CG編集装置400の概要を説明する図である。
三次元CG編集装置400は、表示部403を備え、既存のCG編集プログラムを備えたパーソナルコンピューターに、後述する専用プログラムを搭載したものである。
【0027】
図2は、三次元CG編集の作業手順を説明する図である。ここでは、三次元空間内の三次元モデル(=三次元物体)の表面に光が映り込んだ三次元CG画像の編集作業を説明する。
《A.「映り込んだ光」の描画》
CGデザイナーは三次元CG編集装置400を用いて、三次元空間の三次元モデルを三次元CG画像として表示部403に表示させる。CGデザイナーは、表示された三次元CG画像に、「映り込んだ光」を表示させたい領域(=映り込み領域)を指定する(図2(1))。
《B.光源の設定》
三次元CG編集装置400は、CGデザイナーが指定した映り込み領域を手掛かりにして、三次元空間に光源を設定する(同(2))。
《C.レンダリング》
三次元CG編集装置400は設定した光源を用いて、三次元データをレンダリングして、表示部403に表示する(同(3))。
【0028】
図3は、CGデザイナーが三次元CG編集装置400で三次元CG画像に映り込み領域を描画し、この映り込み領域から逆算された光源を説明する図である。
【0029】
図3の(a)は、CGデザイナーが三次元モデル画像に映り込み領域を描画した説明図である。CGデザイナーが三次元CG画像に映り込んだ光を表現したいとき、CGデザイナーが三次元CG画像に既存のCG編集プログラムが有するペイントツール等で、映り込み領域310を設定した段階である。たとえば、三次元モデルデータがCADデータであれば、三次元モデル画像300は、ワーヤーフレームで表現されてよい。
【0030】
図3の(b)には、ペイントツールで塗った領域を映り込み領域として、この映り込み領域から算出した光源130が例示されている。例示されている三次元空間は、設定された視点から見た空間であって、映り込み領域から算出された光源130と、三次元物体120が示されている。算出された光源130は光源の点の集まりで構成されている。
【0031】
図4には、図3(b)で算出した光源130を用いて三次元CG画像330をレンダリングしたものである。
【0032】
以下に、図5に沿って、光源算出処理の詳細な手順を説明する。
【0033】
《A.「映り込んだ光」の描画》
三次元CG編集装置400は、三次元空間の三次元物体120を、設定された視点から見た三次元モデル画像を編集する(図5(1−1))。
次に、三次元CG編集装置400は、設定された視点から見た投影面に表示した三次元CG画像を構成する画素に対応した三次元物体表面の座標点に対して、表面法線を算出する(同(1−2))。
三次元CG編集装置400は、CGデザイナーが入力した映り込み領域の指定を受け付けて、指定された領域を描画する(同(1−3))。
【0034】
《B.光源の設定》
三次元CG編集装置400は、CGデザイナーが三次元モデル画像に描画した映り込み領域の三次元CG画像の座標データを取得する。同(2−1))。
映り込み領域の三次元CG画像の座標データと設定された視点を結んだ視線から三次元空間座標系の映り込み領域の座標データを作成する(同(2−2))。
【0035】
ここで、座標変換について説明する。
図6は、座標変換のための3つの座標系を説明する図である。三次元空間座標系100は、コンピューター上の仮想三次元空間である。三次元空間座標系100には、三次元物体120と、光源130と、視点140とが設定されている。設定された視点に対して画像平面160上には、視点140からみた、三次元物体120の三次元CG画像300が形成される。視点140から伸びる視線150が交わる画像平面上の三次元CG画像の画素301は、視線150が三次元物体120と交わる交点121に対応する。視点座標系は、視点140を原点とした三次元座標系である。画像平面座標系は、カメラからみえる三次元CG画像の座標を表しており、画像平面160に対応する。
【0036】
図5に戻って、説明を続ける。
三次元CG編集装置400は、三次元空間座標系三次元モデル画像データと、三次元物体データと、視点データとを用いて、描画した映り込み領域の画素の全てに対して、光源を求めて、その光源の座標データを算出して、これを含む光源データを作成する(図5(2−3))。
【0037】
ここで、光源の算出方法について詳細に説明する。図7は、一つの光源を作成する詳細な手順を説明する図である。三次元空間100には、三次元物体120と、視点140が設定されている。視点140に対して画像平面160が設定されている。
【0038】
三次元CG編集装置400は、視点140から、三次元空間座標系の映り込み領域の画素301を通る視線150を算出する(図7(1))。
三次元CG編集装置400は、視線150と三次元物体120との交点(=反射点)において、視線150の正入射光155を算出する(同(2))。
ここで、正入射光とは、3次元モデル120と視線150の交点における、3次元物体120の法線ベクトルと視線150のなす角度θと、法線ベクトルと反射光のなす角度θ’が等しい光である。
【0039】
三次元CG編集装置400は、入射光155の方向から三次元物体120に照明光が入射するように、交点121から適当に離れた位置に光源130を配置する(同(3))。
【0040】
光源130を配置する位置は、三次元モデル120との間に他の物体が存在しない位置とする。
【0041】
図5に戻って、説明を続ける。
三次元CG編集装置400は、三次元空間座標系の映り込み領域の画素301を手掛かりにして算出して光源130を配置できる。ここで配置した光源130の集まりの中からCGデザイナーが適宜光源130を選択させることができる。(図5(2−4))。
【0042】
図8は、三次元CG編集装置400の詳細な構成図である。
三次元CG編集装置400は、CPU401と、表示部403と、入力部402と、記憶部409と専用プログラムとを備える。
CPU401と、表示部403と、入力部402と、記憶部409とは、BUS499で接続される。
【0043】
CPU401は、中央演算装置である。
表示部403は、液晶表示装置や有機EL表示装置である。
入力部402は、マウスやキーボードである。
入力部402は、表示部403に表示されたソフトキーボードであってもよい。
【0044】
記憶部409は、半導体メモリーや磁気メモリーである。
記憶部409は、法線格納領域091と、CG編集プログラム格納領域092と、設定格納領域093と、三次元モデル画像格納領域094と、専用プログラムとを記憶する。
法線格納領域091は、三次元空間100に設定された三次元物体の表面座標データと、表面法線データとを対応付けた法線データ491を格納する。
CG編集プログラム格納領域092は、既存のCG編集プログラム492を格納する。
設定格納領域093は、三次元空間100に設定された三次元物体の三次元モデルデータと、三次元空間100に設定された視点140の座標データと、三次元空間に設定された画像平面の座標データと、から構成される設定データ493を格納する。
三次元モデル画像格納領域094は、二次元配列した画素から構成される三次元CG画像データ494を格納する。
【0045】
このほかに、三次元モデル画像作成手段410と、反射光像設定手段420と、光源設定手段430と、レンダリング手段440と、を備える。これらの各手段は、それぞれの専用プログラムによって実現され、専用プログラムがCPU401に解釈・実行されることによって機能する。
【0046】
三次元モデル画像作成手段410は、設定データ493を用いて、三次元空間100に配置された三次元物体を画像平面160に透視投影して三次元モデル画像300を作成する。
ここで、三次元モデル画像は、三次元モデルデータで表現した立体形状を、視点から見た画像である。なお、三次元モデル画像作成手段410は、三次元モデル画像300を作成するときに、レンダリング処理を行う必要はない。
【0047】
三次元モデル画像作成手段410は、表面法線算出機能を含んで構成される。
表面法線算出機能は、画像平面160に三次元CG画像の画素301として透視投影される三次元物体表面点において、表面法線データを算出して、当該表面点の表面座標データと対応付けた法線データ491を作成して、法線格納領域091に格納する。
【0048】
映り込み領域設定手段420は、映り込み領域の指示の入力を受け付けて、三次元CG画像に映り込み領域(=反射光像)を描画する。
【0049】
光源設定手段430は、画像平面の三次元CG画像300に描画された反射光像から1つの画素情報301を読み取り、視点140から読み取った画素301を通過する視線直線150を延ばして、三次元物体の表面との交点121(=反射点)を求めて、この交点における法線データ491の表面法線データを用いて、視線直線150に対して、交点にて正入射する入射光155を算出して、入射光直線上に光源130を設定する。
ここで、正入射とは、視線直線と表面法線のなす角度と、入射光直線と表面法線のなす角度が等しいことである。
【0050】
光源設定手段430は、射影変換機能と、透視変換機能と、視線算出機能と、法線特定機能と、入射光設定機能と、とを含んで構成される。
射影変換機能は、画像平面の三次元CG画像300に描画された映り込み領域から読み取った画像平面上の映り込み領域の画素301の座標データ(=画像平面系の反射光像画素座標データ)を視点座標系に射影変換する。
透視変換機能は、三次元CG画像上の反射光像画素座標データを三次元空間座標系に変換する。
視線算出機能は、設定データ493に含まれる視点140の座標データと、変換された三次元空間系の反射光像画素座標データを用いて、視点と当該反射光像画素301とを通る視線直線150を算出する。
法線特定機能は、視線直線150と三次元物体120との交点の座標データを求めて、法線格納領域の法線データ491を参照して、交点121の座標データと一致する表面座標データ121に対応付けられた表面法線データ122を読み取る。
入射光設定機能は、視線直線150と読み取った表面法線データ122の法線のなす角度と、入射光155と読み取った表面法線データ122の法線のなす角度が等しくなるように、入射光155を設定する。
【0051】
光源設定手段430は、さらに、候補点設定機能と、多角形作成機能と、候補点削除機能と、とを含んで構成される。
候補点設定機能は、算出した入射光直線上に、映り込み像候補点を設定する。
角形作成機能は、1つの映り込み像候補点に隣接する映り込み像候補点を読み出して、多角形を作成する。
候補点削除機能は、多角形の面積を算出して、所定の値より小さければ、この多角形を構成する候補点を削除する。(詳細は後述する)
【0052】
レンダリング手段440は、設定した光源130を用いて、三次元空間の三次元物体に光が映り込んだ三次元CG画像330をレンダリングする。
【0053】
図9は、法線データ491の形式を説明する図である。法線データ491は、三次元空間100における三次元物体120の表面形状を表現するデータである。法線データ491は、表面座標データ121と、表面法線データ122と、が対応付けられて構成される。
表面座標データ121は、三次元物体の三次元空間座標系の座標データである。表面法線データ122は、単位ベクトルである。
【0054】
図10は、光源設定ゼネラルフローチャートである。
(1)光源設定手段430は、設定格納領域093に格納された三次元物体データを参照して、三次元CG画像の各画素301を通る視線が三次元空間の三次元物体と交わる交点121(=反射点)における法線データ491を読み取る。(ステップS100)
(2)映り込み領域設定手段420は、CGデザイナーが入力した映り込み領域の指示を受け付けて、三次元CG画像300に映り込み領域を描画する。(ステップS110)
(3)光源設定手段430は、描画した映り込み領域から1つの画素301を取り出す。(ステップS120)
(4)光源設定手段430は、光源設定処理して、光源を設定する。(ステップS130)
(5)描画した映り込み領域から全ての画素を取り出したか否かを判定する。取り出していなければ、ステップS120に戻る。取り出していれば、終了する。(ステップS140)
【0055】
図11は、1つの光源を設定するフローチャートである。
(1)光源設定手段430は、描画した映り込み領域から取り出した1つの画素301の座標値(二次元座標値)を読み取る、(ステップS200)
(2)光源設定手段430は、読み取った画素301の座標値を視点座標系の座標値(三次元座標値)に射影変換して、さらに、この射影変換された座標値を三次元空間100の座標値に透視変換して、三次元空間100の座標値を算出する。(ステップS210)
(3)光源設定手段430は、設定データ493に含まれる視点140の座標データと、描画した映り込み領域から取り出した1つの画素301の透視変換された三次元空間100の座標値を用いて、視点と当該画素301とを通る視線直線150を算出する。(ステップS220)
(4)光源設定手段430は、視線直線150が三次元物体120と交差した交点121(=反射点)の座標を算出する。(ステップS230)
(5)光源設定手段430は、交点121の座標値を用いて、法線データ122を読み取って、視線直線150と読み取った法線データ122の表す法線とのなす角度と、入射光155と読み取った法線データ122の表す法線とのなす角度が等しくなるように、入射光155を設定する。(ステップS240)
(6)光源設定手段430は、交点120から入射光155方向に適切な距離だけ進んだ位置に光源130を配置する。(ステップS250)
【実施例2】
【0056】
次に、三次元物体表面の特定の領域を明るくする方法として、レフ板を利用して三次元物体の表面に写りこませる。図12は、レフ板を映り込み対象物110として設定する手順を説明する図である。三次元空間100には、三次元物体120と、視点140と、三次元モデル画像300とが、設定されている。
【0057】
光源設定手段430は、三次元CG画像データに含まれる映り込んだ対象物の画素301の中から1つの画素を読み取って、視点140から、この読み取った画素を通る視線150を設定する(図13(1))。
光源設定手段430は、視線150と三次元物体との交点121(=反射点)において、視線150に対して正入射する入射光155を設定する(同(2))。
光源設定手段430は、入射光155の方向から三次元物体120に照明光が入射するように、交点から適当に離れた位置に候補点を定める(同(3))。
三次元CG画像データに映り込んだ対象物の全ての画素301に対する候補点を定めた後に、定めた候補点の集まりの最外郭をつなぎ、対象物110を作成すればよい。
【0058】
なお、定めた候補点を以下の手順で絞り込んでも良い。
(1)光源設定手段430は、それぞれの候補点について、近傍の候補点2点までの距離を求め、両方の距離とも一定の距離以内であれば、3点の候補点を頂点とする三角形の面を生成する。
(2)光源設定手段430は、次に、隣接する三角形を1つのポリゴングループとしてまとめる。ある三角形の頂点のうちの2頂点を共有する三角形が他に存在した場合には、同じポリゴングループとする。
(3)光源設定手段430は、全ての三角形についてポリゴングループにまとめた後に、一定の面積よりも狭いポリゴングループを削除する。
(4)光源設定手段430は、残されたポリゴングループに属する三角形の頂点(=3点の候補点)を、定めた候補点とする。
【実施例3】
【0059】
次に、映り込み対象物110に照明を当てる例を説明する。
図13は、映り込み対象物110に光源を設定する詳細な手順を説明する図である。
三次元空間100には、三次元物体120と、視点140と、三次元物体に映り込ませる対象物110と、画像平面上の三次元モデル画像300とが、設定されている。
【0060】
光源設定手段430は、視点140から三次元モデル画像が有する映り込んだ対象物の任意の画素301を通る視線150を設定する(図13(1))。
光源設定手段430は、視線150と三次元物体との交点121(=反射点)に対して、視線150に対して正入射する入射光155を設定する(同(2))。ここで、正入射とは、交点の法線と視線150のなす角度θと、法線と入射光のなす角度θ’が等しい関係である。
光源設定手段430は、入射光155が最初に交差する映り込み対象物110との交点を、「映り込み点」として設定する(同(3))。
光源設定手段430は、「映り込み点」を照明する光源130を、「映り込み点」の法線方向に適当な距離だけ離れた位置に配置する(同(4))。
このとき、映り込み対象物110の表面は拡散反射として、映り込み対象の広い範囲を明るくする。
【産業上の利用可能性】
【0061】
現実の大規模な撮影現場において、大掛かりな照明装置を設置調整する前のシミュレーション用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0062】
100 三次元空間
110 三次元物体に映り込ませる対象
120 三次元モデル、三次元物体
130 光源
140 視点
150 視線
155 入射光
160 画像平面
300 三次元CG画像
301 画素
310 「映り込んだ光」を表示したい領域、映り込み領域
320 映り込んだ光
330 レンダリング処理したCG画像
400 本発明の実施の形態による三次元CG編集装置
403 表示部
410 三次元CG画像作成手段
420 映り込み領域設定手段
430 光源設定手段
440 レンダリング手段
491 法線データ
492 既存のCG編集プログラム
493 設定データ
494 三次元CG画像データ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと視点データと画像平面データとから構成される設定データを用いる三次元CG画像を編集する方法において、
前記設定データを用いて、三次元空間に設定した視点から見た三次元モデルデータを、画像平面上に三次元CG画像として作成する三次元CG画像作成段階と、
映り込み領域の指示を入力する映り込み領域指示段階と、
映り込み領域指示の入力を受け付けて、三次元CG画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定段階と、
三次元CG画像に描画された映り込み領域を構成する全ての画素に対して、視点からそれぞれの画素を通過する視線直線を引いて、前記三次元モデルと交差する交点において、視線直線に対して正入射する入射光直線を算出して、入射光直線上に光源を設定する光源設定段階と、
設定した光源を用いて、三次元空間に設定された三次元モデルに光が映り込んだ三次元CG画像をレンダリングするレンダリング段階と、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法。
【請求項2】
請求項1に記載の三次元CG画像編集方法において、
前記三次元CG画像作成段階は、さらに、
三次元CG画像の画素として画像平面に透視投影される三次元モデルの表面点のおける表面法線データを算出して、この表面法線データを当該表面点の表面座標データと対応付けた法線データを作成する法線作成ステップ、
を含んで、
前記光源設定段階は、さらに、
読み取った映り込み領域の画素の画像平面座標系座標データを視点座標系に射影変換する射影変換ステップと、
映り込み領域の画素の視点座標系座標データを三次元空間座標系に透視変換する透視変換ステップと、
視点の座標データと、透視変換された映り込み領域の画素の三次元空間系座標データを用いて、視点と読み取った画素とを通る視線直線を算出する視線算出ステップと、
視線直線と三次元モデルとの交点の座標データを求めて、法線データを参照して、交点の座標データと一致する表面座標データに対応付けられた表面法線データを読み取る三次元モデル法線特定ステップと、
視線直線と読み取った表面法線データのなす角度と、入射光直線と読み取った表面法線データのなす角度が等しくなるように、入射光直線を設定する入射光設定ステップと、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の三次元CG画像編集方法において、
前記光源設定段階は、さらに、
算出した入射光直線上に、映り込み像候補点を設定する候補点設定ステップと、
1つの映り込み像候補点に隣接する映り込み像候補点を読み出して、多角形を作成する多角形作成ステップと、
多角形の面積を算出して、所定の値より小さければ、この多角形を構成する候補点を削除する候補点絞込みステップと、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法。
【請求項4】
三次元空間に設定された三次元モデルの表面座標データと表面法線データを対応付けた法線データと、
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと映り込み対象物データと視点の座標データと画像平面データとから構成される設定データと、を用いる三次元CG画像編集方法であって、
前記設定データを用いて、三次元モデルを視点から見た三次元CG画像を、画像平面上に作成する三次元CG画像作成段階と、
反射光領域の指示を受け付けて、三次元CG画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定段階と、
視点と、前記描画された映り込み領域の1つの画素とを通過する視線直線が、前記三次元モデルと交差する交点において、視線直線に対して正入射する入射光直線を設定する入射光設定段階と、
入射光直線が映り込み対象物と交差する点を、映り込み点として設定する映り込み点設定段階と、
映り込み点の法線方向に光源を設定する光源設定段階と、
設定した光源を用いて、三次元空間に設定された三次元モデルに光が映り込んだ三次元CG画像をレンダリングするレンダリング段階と、
を含んだ手順でなされることを特徴とする三次元CG画像編集方法。
【請求項5】
請求項1から4までに記載の三次元CG画像編集方法において、
前記三次元CG画像は、
前記三次元モデル画像は、三次元モデルデータで表現した立体形状を、視点から見た画像である、
ことを特徴とする三次元CG画像編集方法。
【請求項6】
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと視点データと画像平面データとから構成される設定データを格納する設定格納領域と、
二次元配列した画素から構成される三次元CG画像データを格納する三次元CG画像格納領域と、
を備える記憶部と、
前記設定データを用いて、三次元空間に設定した視点から見た三次元モデルを、画像平面上に三次元CG画像として作成する三次元CG画像作成手段と、
映り込み領域の指示を受け付けて、三次元モデル画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定手段と、
視点と、前記描画された映り込み領域の1つの画素とを通過する視線直線が、前記三次元モデルとの交差する交点に対して、正入射する入射光直線を算出して、入射光直線上に光源を設定する光源設定手段と、
設定した光源を用いて、三次元空間に設定された三次元モデルに光が映り込んだ三次元CG画像をレンダリングするレンダリング手段と、
を備えることを特徴とする三次元CG画像編集装置。
【請求項7】
請求項6に記載の三次元CG画像編集装置において、前記記憶部は、さらに、
三次元空間に設定された三次元モデルの表面座標データと表面法線データを対応付けた法線データを格納する法線格納領域、
を備えて、
前記CG画像作成手段は、さらに、
三次元CG画像の画素として画像平面に透視投影される三次元モデルの表面点のおける表面法線データを算出して、この表面法線データを当該表面点の表面座標データと対応付けた法線データを作成して、法線格納領域に格納する表面法線算出機能、
を備えて、
前記光源設定手段は、さらに、
読み取った映り込み領域の座標データを視点座標系に射影変換する射影変換機能と、
映り込み領域の画素の視点座標系座標データを三次元空間座標系に透視変換する透視変換機能と、視点の座標データと、透視変換された反射光像画素の三次元空間系座標データを用いて、視点と読み取った画素とを通る視線直線を算出する視線算出機能と、
視線直線と三次元モデルとの交点の座標データを求めて、法線格納領域の法線データを参照して、交点の座標データと一致する表面座標データに対応付けられた表面法線データを読み取る法線特定機能と、
視線直線と読み取った表面法線データのなす角度と、入射光直線と読み取った表面法線データのなす角度が等しくなるように、入射光直線を設定する入射光設定機能と、
を含んで備える、
ことを特徴とする三次元CG画像編集装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の三次元CG編集装置において、
算出した入射光直線上に、映り込み像候補点を設定する候補点設定機能と、
1つの映り込み像候補点に隣接する映り込み像候補点を読み出して、多角形を作成する多角形作成機能と、
多角形の面積を算出して、所定の値より小さければ、この多角形を構成する候補点を削除する候補点絞込み機能と、
を含んで備えることを特徴とする三次元CG編集装置。
【請求項9】
三次元空間に設定された三次元モデルの表面座標データと表面法線データを対応付けた法線データを格納する法線格納領域と、
二次元配列した画素から構成される三次元CG画像データを格納する三次元CG画像格納領域と、
三次元空間に設定された、三次元モデルデータと映り込み対象物データと視点の座標データと画像平面データとから構成される設定データを格納する設定格納領域と、
を備える記憶部と、
前記設定データを用いて、三次元モデルを視点から見た三次元CG画像を、画像平面上に作成する三次元CG画像作成手段と、
映り込み領域の指示を受け付けて、三次元モデル画像に映り込み領域を描画する映り込み領域設定手段と、
視点と、前記描画された反射光像の1つの画素とを通過する視線直線が、前記三次元モデルと交差する交点の於いて、視線直線に対して正入射する入射光直線を設定して、入射光直線が映り込み対象物と交差する映り込み点の法線方向に光源を設定する光源設定手段と、
を備えることを特徴とする三次元CG画像編集装置。
【請求項10】
請求項6から9までに記載の三次元CG画像編集装置において、
前記三次元CG画像は、
三次元モデルデータで表現した立体形状を、視点から見た画像である、
ことを特徴とする三次元CG画像編集装置。
【請求項11】
コンピューターに組込むことによって、コンピューターを請求項6から10のいずれか1項に記載の三次元CG画像装置として動作させるコンピュータープログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のコンピュータープログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−231620(P2010−231620A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80034(P2009−80034)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】