説明

上枠及びサッシ窓

【課題】内障子走行溝に水密性、気密性を確保した上で内障子を取付できる上枠及び上枠を用いるサッシ窓を提供する。
【解決手段】室内側垂下片10と、中間垂下片11と、室外側垂下片12とを備え、下面と室内側垂下片と中間垂下片とで内障子走行溝14を形成し、室外側垂下片を外障子1の上端ガイド部とするものであり、内障子走行溝は、底面の長手方向略中央部に風止め板16または作動板受け兼風止め板の何れかを選択して取付け自在であり、且つグレモン無し内障子2aとグレモン有り内障子の何れも走行自在であり、グレモン無し内障子2aを選択する場合は、その召し合せ框の上端に配置した気密ピース18と内障子走行溝の底面に取付けた風止め板16とが当接し、グレモン有り内障子を選択する場合は、その召し合せ框6bの上端に上下動自在に配置した作動板が内障子走行溝14の底面に取付けた作動板受け兼風止め板に当接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上枠と、その上枠を用いて外障子と内障子を引き違い状に備えるサッシ窓に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常の引き違いサッシは、内外障子の召し合せ框に設けたクレセントだけで施錠しているが、遮音性能の等級がT−2以上の気密性の高いサッシでは、クレセントだけでは障子の固定が不十分となるため、クレセントによる施錠と合わせて、内障子召し合せ框に内蔵したグレモン機構により、障子を室内側に引き寄せて上枠と下枠に固定するようにしている(特許文献1,2参照。)。グレモン機構が付かない通常の内障子(グレモン無し内障子)は、上端部を上枠の下面に垂下して形成したレールに係合するが、グレモン機構が付いた内障子(グレモン有り内障子)の場合は、障子を室内側に引き寄せる関係上、上端部を上枠のレールに係合しないものであり、上枠にはレールが無い代わりに内障子上端部を挿入して案内する内障子走行溝を設けている。レールの無い内障子走行溝にグレモン無し内障子の上端部を挿入して案内したとすると、グレモン機構が無いため召し合せ框上端部が内障子走行溝内に保持されず、召し合せ框上端部の周囲に隙間ができるおそれがあり、召し合せ框上端部と上枠との間の気密性、水密性を確保するのが困難である。また従来は、内障子をグレモン無しとする場合とグレモン有りとする場合とで、召し合せ部の気密ラインの構成が大きく違っているため、二種類の上枠を製作しなければならずコスト高となっていた。
【特許文献1】実公平3−49024号公報
【特許文献2】特開2000−8729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた実情に鑑みてなされたものであって、内障子走行溝に水密性、気密性を確保した上で内障子を取付できる上枠及び上枠を用いるサッシ窓の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を達成するために、請求項1記載の発明による上枠は、下面の室内側端部に位置する室内側垂下片と、室内側垂下片の室外側において下面から垂下する中間垂下片と、中間垂下片の室外側において下面から垂下する室外側垂下片とを備え、下面と室内側垂下片と中間垂下片とで内障子走行溝を形成し、室外側垂下片を外障子の上端ガイド部とするものであり、内障子走行溝は、底面の長手方向略中央部に風止め板または作動板受け兼風止め板の何れかを選択して取付け自在であり、且つグレモン無し内障子とグレモン有り内障子の何れも走行自在であり、グレモン無し内障子を選択する場合は、その召し合せ框の上端に配置した気密ピースと内障子走行溝の底面に取付けた風止め板とが当接し、グレモン有り内障子を選択する場合は、その召し合せ框の上端に上下動自在に配置した作動板が内障子走行溝の底面に取付けた作動板受け兼風止め板に当接することを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の発明によるサッシ窓は、上枠と、グレモン無し内障子とグレモン有り内障子とから選択した内障子と、外障子とを備え、上枠は、下面と室内側垂下片とその室外側に位置する中間垂下片とで形成した内障子走行溝と、中間垂下片の室外側に間隔をおいて配置してあり且つ外障子の上端をガイドする室外側垂下片とを有し、室内側垂下片は、その下端室外側面に長手方向に配置した室内側タイト材ホルダーに取付けてあり且つ内障子の上端室内側面に当接する室内側横タイト材を有し、中間垂下片は、その下端室外側面に長手方向に配置した室外側タイト材ホルダーに取付けてあり且つ外障子の上端室内側面に当接する室外側横タイト材を有し、内障子走行溝は、グレモン無し内障子とグレモン有り内障子の何れも走行自在であり、グレモン無し内障子を選択したときには、内障子走行溝の底面の長手方向略中央部に、室内側横タイト材の上面と連続すると共に内障子の召し合せ框上方に位置する風止め板を取付けてあり、グレモン有り内障子を選択したときには、内障子走行溝の底面の長手方向略中央部に、室内側横タイト材の上面と連続すると共に内障子の召し合せ框上方に位置する作動板受け兼風止め板を取付けてあり、グレモン無し内障子は、召し合せ框の上端部に気密ピースを取付けたものであり、気密ピースは、内障子の召し合せ框の上端に固定したピース本体部と、ピース本体部の上面に位置し且つ風止め板の下面に当接する上部シール部と、ピース本体部の室外側面に位置し且つ中間垂下片の室内側面に当接する中間シール部と、ピース本体部の下部から室外側に突出し中間垂下片を跨ぐ突出部と、突出部から上方に向けて延出してあり且つ外障子の室内側面に当接すると共に室外側タイト材ホルダー及び室外側横タイト材の下面に当接する室外側シール部とを有し、グレモン有り内障子は、召し合せ框の上端部にグレモン装置の上部作動板を上下動自在に取付けたものであり、上部作動板は、内障子の召し合せ框の上端から上下方向に進退して作動板受け兼風止め板に当接自在であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明による上枠は、下面と室内側垂下片と中間垂下片とで内障子走行溝を形成してあり、内障子走行溝はグレモン無し内障子とグレモン有り内障子の何れも走行自在であり、内障子走行溝の底面の長手方向略中央部に風止め板または作動板受け兼風止め板の何れも取付け自在であり、グレモン無し内障子を選択する場合には内障子走行溝に風止め板を取付け、内障子閉鎖時に内障子召し合せ框上端に配置した気密ピースを風止め板に当接して気密性、水密性を確保でき、グレモン有り内障子を選択する場合には内障子走行溝に作動板受け兼風止め板を取付け、内障子閉鎖時に内障子召し合せ框の上端に上下動自在に配置した作動板を作動板受け兼風止め板に当接して、内障子召し合せ框上端部を室内側に引き寄せたり上枠に固定したりできると同時に気密性、水密性を確保できる。また、内障子をグレモン無しとする場合とグレモン有りとする場合とで上枠を兼用できることから、コストを削減できる。
【0007】
請求項2記載の発明によるサッシ窓は、上枠の内障子走行溝にグレモン無し内障子とグレモン有り内障子の何れも走行自在であり、グレモン無し内障子を選択する場合には、上枠の内障子走行溝の底面の長手方向略中央部に風止め板を取付け、内障子召し合せ框上端部に気密ピースを取付けるものであり、障子閉鎖時には気密ピースの上部シール部が風止め板に当接すると共に、気密ピースの中間シール部が上枠中間垂下片の室内側面に当接し、さらに気密ピースの室外側シール部が外障子の室内側面に当接すると共に室外側タイト材ホルダー及び室外側横タイト材の下面に当接するため、召し合せ部上部と上枠間の気密性、水密性を確保でき、尚且つ内障子の開閉時には内障子召し合せ框上端部が上枠の内障子走行溝に安定してガイドされる。グレモン有り内障子を選択する場合には、上枠の内障子走行溝の長手方向略中央部に作動板受け兼風止め板が取付けられ、内障子召し合せ框上端部に上下動自在に設けた上部作動板を作動板受け兼風止め板に当接することで、気密性、水密性を確保できる。すなわち本発明のサッシ窓は、グレモン無し内障子とグレモン有り内障子のいずれを選択した場合でも、召し合せ部上部と上枠間の気密性、水密性を確保できる。また、内障子をグレモン無しとする場合とグレモン有りとする場合とで上枠を兼用できることから、コストを削減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係る上枠と上枠を用いるサッシ窓(以下、引き違い窓と記す。)の実施の形態を図面に基づいて説明する。本引き違い窓は、グレモン無し内障子用の上枠とグレモン有り内障子用の上枠を共通化し、同一の窓枠にグレモン無し内障子とグレモン有り内障子のどちらでも取付けできるようにしたところに特徴がある。まず、内障子としてグレモン無し内障子2aを取付ける場合について、図1から図6に基づいて説明する。
【0009】
図3は引き違い窓の横断面図であり、図4は同縦断面図である。この引き違い窓は、上枠4、下枠3、及び左右の竪枠5a,5bを四周枠組みして窓枠が構成され、窓枠内に外障子1と内障子2aを引き違い状に備えている。外障子1は、上框9a、下框8a、戸先框7a、及び召し合せ框6aを四周框組みした内部にガラスパネル28を嵌め込んで形成してある。内障子2aも同じように、上框9b、下框8b、戸先框7b、及び召し合せ框6bを四周框組みした内部にガラスパネル28を嵌め込んで形成してある。内外障子1,2aは、召し合せ框6a,6b間に設けたクレセント(図示省略)により施錠される。
【0010】
上枠4は、図4に示すように、下面13の室内側端部に位置する室内側垂下片10と、室内側垂下片10の室外側において下面13から垂下する中間垂下片11と、中間垂下片11の室外側において下面13から垂下する室外側垂下片12を有しており、下面13と室内側垂下片10と中間垂下片11とで、内障子2aの上端部を嵌挿して走行自在とする内障子走行溝14を形成しており、室外側垂下片12を外障子1の上端ガイド部としている。室内側垂下片10の下端室外側面には、長手方向に室内側タイト材ホルダー20を設けてあり、このタイト材ホルダー20に室内側横タイト材21を取付けてある。この室内側横タイト材21は、内障子上框9b室内側面に当接する。中間垂下片11の下端室外側面には、長手方向に室外側タイト材ホルダー22を設けてあり、このタイト材ホルダー22に室外側横タイト材23を取付けてある。この室外側横タイト材23は、外障子上框9a室内側面に当接する。
【0011】
下枠3は、図4に示すように、室内側の上方位置に内障子用レール29を、室外側の下方位置に外障子用レール30をそれぞれ形成してあり、各レール29,30に内外障子の下框8a,8bに内蔵した戸車31を案内している。室内側端部に位置する起立壁32の上端部室外側面には、長手方向に室内側タイト材ホルダー20を形成してあり、このタイト材ホルダー20に室内側横タイト材21を取付けている。この室内側横タイト材21は、内障子下框8b室内側面に当接する。内障子用レール29の室外側面には横壁33を室外側に張り出して設けてあり、その先端部に長手方向に形成した室外側タイト材ホルダー22に室外側横タイト材23を取付けている。この室外側横タイト材23は、外障子下框8a室内側面に当接する。
【0012】
上枠4の内障子走行溝14の底面15の長手方向略中間部には、図6に示す風止め板16が取付けてある。風止め板16は、正面から見て横長の六角形のパンタグラフ状に形成した本体部34と、本体部の上面に形成した上枠係止爪35と、背板部36とを有している。この風止め板16は、図1に示すように、上枠係止爪35を内障子走行溝14の底面15の凹部37に嵌合すると共に、背板部36を室内側タイト材ホルダー20の上面と内障子走行溝14の底面15の間に嵌め込んで取付けてある。風止め板の背板部36は、室内側横タイト材21の上面と連続しており、また風止め板の本体部34は、中間垂下片11の室内側面に当接し、且つ上下方向にバネのように変形するものであり、内障子2a上端部との隙間を塞いでいる。
【0013】
内障子召し合せ框6bの上端部には、図5に示す気密ピース18が、図1と図2に示すような形で取付けてある。気密ピース18は、召し合せ框6bの中空部内に上方から差し込んで止め具38で抜け止めして固定される角筒状のピース本体部24と、ピース本体部24の上面に位置する板状の上部シール部39と、ピース本体部24の室外側面に左右方向に間隔をおいて突設した複数の上下方向のフィンからなる中間シール部25と、ピース本体部24の室外側面の下部から室外側に突設した突出部26と、突出部26の上面から左右方向に間隔をおいて上向きに延出した複数のフィンからなる室外側シール部27とを有している。
【0014】
内障子2aを閉鎖した状態では、図2に示すように、気密ピース18の真上に風止め板16が位置し、気密ピース18の上部シール部39が風止め板本体部34の下面に当接する。また図1に示すように、中間シール部25は上枠の中間垂下片11の室内側面に当接し、突出部26は中間垂下片11を跨いで室外側に突出し、室外側シール部27は、室外側の端部が外障子召し合せ框6aの室内側面に当接し、上端部が室外側タイト材ホルダー22と室外側横タイト材23の下面に当接している。このように、気密ピース18の上部シール部39が風止め板の本体部34に当接し、中間シール部25が中間垂下片11の室内側面に当接し、室外側シール部27が外障子召し合せ框6aの室内側面と室外側タイト材ホルダー22及び室外側横タイト材23の下面に当接していることで、内障子召し合せ框6bの上端部と上枠4との間、内外障子の召し合せ框6a,6b上端部の間から風雨が室内側に侵入するのを阻止し、高い気密性、水密性を確保できる。また、内障子2aを開閉する時には内障子召し合せ框6b上端部が内障子走行溝14に安定してガイドされる。
【0015】
図8は、風止め板16の別の実施形態を示している。この風止め板16は、上枠係止爪35を有する上面部46と、背板部36と、上面部46から垂下して左右方向に間隔をおいて設けた多数のヒレ部47とを有している。この風止め板16は、上枠4の内障子走行溝14の底面15の長手方向略中間部に、図9に示すように、上枠係止爪35を内障子走行溝14の底面15の凹部37に嵌合すると共に、背板部36を室内側タイト材ホルダー20の上面と内障子走行溝14の底面15の間に嵌め込んで取付けてある。背板部36は、室内側横タイト材21の上面と連続しており、ヒレ部47は下端が内障子2aの上端部に当接して弾性変形し、内障子2a上端部と内障子走行溝14の底面15との間を塞ぐ。内障子2aを閉鎖すると、気密ピース18の上部シール部39にヒレ部47の下端が当接し、且つ背板部36が室内側横タイト材21の上面と連続していることで、召し合せ框6bの上方からの風雨の吹き込みを防止できる。なお、図6の風止め板16を使用した場合は遮音性能がT−1等級となるが、上記の図8の風止め板16を使用すると遮音性能がT−2等級となる。
【0016】
次に、内障子としてグレモン有り内障子2bを取付ける場合について説明する。グレモン有り内障子2bは、召し合せ框6bに取付ける部品が違うだけで、他はグレモン無し内障子2aと同様に形成される。召し合せ框6bの上端部中空部内には、図7に示すように、上部作動板19が上下動自在に取付けてあり、上部作動板19は召し合せ框6bに取付けたグレモンハンドル(図示省略)とロッド40で連結してあり、グレモンハンドルを回動することにより召し合せ框6b上端から上下方向に進退する。上部作動板19には、その上面から室外側面に亘って気密部材41を取付けてある。召し合せ框6bの下端部中空部内には、下部作動板42が上下動自在に取り付けてあり、グレモンハンドルを回動することにより上部作動板19と連動して召し合せ框6b下端部から上下方向に進退する。
【0017】
窓枠は、上枠4を含めてグレモン無し内障子2aを取付ける場合と同一の窓枠を使用する。ただし、上枠4の内障子走行溝14の底面15の長手方向略中央部には、風止め板16の代わりに作動板受け兼風止め板17を取付ける。作動板受け兼風止め板17は、内障子2bを閉鎖した状態でその召し合せ框6bの上方に位置するものであり、上部作動板の受け部43と、室内側横タイト材21の上面と連続すると共に召し合せ框6b上端部と内障子走行溝14の底面15との間の隙間を塞ぐ気密部44とを有している。作動板受け兼風止め板17は、一体に形成してあってもよいが、受け部43と気密部44とを異なる材質で別々に形成したものであってもよい。
【0018】
グレモンハンドルを施錠側に回動すると、上部作動板19が上方に移動して作動板受け兼風止め板17の受け部43に当接し、召し合せ框6b上端部が室内側に引き寄せられる。このとき、上部作動板19に取付けた気密部材41が、内障子召し合せ框6b上端部と、内障子走行溝14、及び外障子召し合せ框6a室内側面との間の隙間を塞ぐので、召し合せ部上部と上枠間の気密性、水密性が良好となる。また同時に、下部作動板42が下方に移動して、その突部45が内障子用レール29の室内側に差し込まれ、召し合せ框6bの下端部が室内側に引き寄せられる。グレモンハンドルを開錠側に回動すると、上部作動板19が下方に移動して受け部43から抜けると共に、下部作動板42が上方に移動して内障子用レール29から離れ、内障子2bが移動可能となる。このグレモン有り内障子2bを取付けた場合には、遮音性能がT−2等級となる。
【0019】
以上に述べたように、本引き違い窓は、内障子をグレモン無し内障子にする場合とグレモン有り内障子にする場合とで上枠を兼用しているので、上枠の共通化によりコストを削減できる。しかも、グレモン無し内障子とグレモン有り内障子のいずれを選択した場合でも、召し合せ部上部と上枠間の気密性、水密性を確保できる。また、風止め板と作動板受け兼風止め板を着脱自在にするなどしておくことで、グレモン無し内障子を後からグレモン有り内障子に交換したり、グレモン有り内障子を後からグレモン無し内障子に交換したりできるようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】グレモン無し内障子を取付けた場合における引き違い窓召し合せ部の縦断面図である。
【図2】グレモン無し内障子を取付けた場合における引き違い窓召し合せ部の平面図である。
【図3】引き違い窓の横断面図である。
【図4】引き違い窓の縦断面図である。
【図5】(a)は気密ピースの平面図、(b)は室外側から見た同正面図、(c)は同側面図である。
【図6】(a)は風止め板の平面図、(b)は室外側から見た同正面図、(c)は同側面図である。
【図7】グレモン有り内障子を取付けた場合における引き違い窓召し合せ部の縦断面図(施錠時の状態)である。
【図8】(a)は風止め板の別の実施形態を示す平面図、(b)は室外側から見た同正面図、(c)は同側面図である。
【図9】内障子走行溝に図8に示す風止め板を取り付け、内障子としてグレモン無し内障子を取付けた場合における引き違い窓召し合せ部の縦断面図である。
【符号の説明】
【0021】
1 外障子
2a グレモン無し内障子
2b グレモン有り内障子
3 下枠
4 上枠
5a,5b 竪枠
6a,6b 召し合せ框
7a,7b 戸先框
8a,8b 下框
9a,9b 上框
10 室内側垂下片
11 中間垂下片
12 室外側垂下片
13 上枠の下面
14 内障子走行溝
15 内障子走行溝の底面
16 風止め板
17 作動板受け兼風止め板
18 気密ピース
19 上部作動板
20 室内側タイト材ホルダー
21 室内側横タイト材
22 室外側タイト材ホルダー
23 室外側横タイト材
24 ピース本体部
25 中間シール部
26 突出部
27 室外側シール部
39 上部シール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面の室内側端部に位置する室内側垂下片と、室内側垂下片の室外側において下面から垂下する中間垂下片と、中間垂下片の室外側において下面から垂下する室外側垂下片とを備え、下面と室内側垂下片と中間垂下片とで内障子走行溝を形成し、室外側垂下片を外障子の上端ガイド部とするものであり、内障子走行溝は、底面の長手方向略中央部に風止め板または作動板受け兼風止め板の何れかを選択して取付け自在であり、且つグレモン無し内障子とグレモン有り内障子の何れも走行自在であり、グレモン無し内障子を選択する場合は、その召し合せ框の上端に配置した気密ピースと内障子走行溝の底面に取付けた風止め板とが当接し、グレモン有り内障子を選択する場合は、その召し合せ框の上端に上下動自在に配置した作動板が内障子走行溝の底面に取付けた作動板受け兼風止め板に当接することを特徴とする上枠。
【請求項2】
上枠と、グレモン無し内障子とグレモン有り内障子とから選択した内障子と、外障子とを備え、上枠は、下面と室内側垂下片とその室外側に位置する中間垂下片とで形成した内障子走行溝と、中間垂下片の室外側に間隔をおいて配置してあり且つ外障子の上端をガイドする室内側垂下片とを有し、室内側垂下片は、その下端室外側面に長手方向に配置した室内側タイト材ホルダーに取付けてあり且つ内障子の上端室内側面に当接する室内側横タイト材を有し、中間垂下片は、その下端室外側面に長手方向に配置した室外側タイト材ホルダーに取付けてあり且つ外障子の上端室内側面に当接する室外側横タイト材を有し、内障子走行溝は、グレモン無し内障子とグレモン有り内障子の何れも走行自在であり、グレモン無し内障子を選択したときには、内障子走行溝の底面の長手方向略中央部に、室内側横タイト材の上面と連続すると共に内障子の召し合せ框上方に位置する風止め板を取付けてあり、グレモン有り内障子を選択したときには、内障子走行溝の底面の長手方向略中央部に、室内側横タイト材の上面と連続すると共に内障子の召し合せ框上方に位置する作動板受け兼風止め板を取付けてあり、グレモン無し内障子は、召し合せ框の上端部に気密ピースを取付けたものであり、気密ピースは、内障子の召し合せ框の上端に固定したピース本体部と、ピース本体部の上面に位置し且つ風止め板の下面に当接する上部シール部と、ピース本体部の室外側面に位置し且つ中間垂下片の室内側面に当接する中間シール部と、ピース本体部の下部から室外側に突出し中間垂下片を跨ぐ突出部と、突出部から上方に向けて延出してあり且つ外障子の室内側面に当接すると共に室外側タイト材ホルダー及び室外側横タイト材の下面に当接する室外側シール部とを有し、グレモン有り内障子は、召し合せ框の上端部にグレモン装置の上部作動板を上下動自在に取付けたものであり、上部作動板は、内障子の召し合せ框の上端から上下方向に進退して作動板受け兼風止め板に当接自在であることを特徴とするサッシ窓。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−180699(P2010−180699A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−64107(P2010−64107)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【分割の表示】特願2005−73385(P2005−73385)の分割
【原出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【出願人】(000175560)三協立山アルミ株式会社 (529)
【出願人】(000191065)新日軽株式会社 (545)
【Fターム(参考)】