説明

不純物の触媒反応によるH2/CO混合物の精製

本発明は、少なくとも水素(H)、一酸化炭素(CO)、金属カルボニル、並びに酸素(O)および不飽和炭化水素から選択される少なくとも1種の不純物を含有するガス流を精製するための方法に関する。上記方法によれば、ガス流中の酸素および/または少なくとも1種の不飽和炭化水素の少なくとも一部を少なくとも1種の触媒生成物に変換するために、ガス流を、100℃〜200℃の温度および少なくとも10barの圧力で、銅を含む少なくとも1種の触媒を含む第1触媒床(12)と接触させる。さらに、上記ガス流を、また、少なくとも金属カルボニルを吸着するために、第2吸着床(9)と接触させる。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、一般にH/CO混合物と呼ばれる、主に水素と一酸化炭素を含有するガス混合物、および任意にメタン(CH)をさらに含有するガス混合物にして、除去されるべき種々の不純物、特に酸素および/または不飽和炭化水素および/またはNOxにより汚染され得るガス混合物を精製するための方法に関する。
【0002】
/COガス混合物は、種々の方法で、特に、
水蒸気またはCO改質により、部分的酸化により、
メタンまたはエタンのようなガスを用いる、水蒸気改質および部分的酸化の組み合わせであるATR(オートサーマル改質(autothermal reforming))法のような、混合方法により、または
石炭ガス化により、若しくはアセチレンプラントの下流の廃ガスとして回収されることにより得られる。
【0003】
これらH/CO混合物中のCOの割合は、操作条件によって変化し、典型的には5〜50体積%である。さらに、水素とCOの他に、化合物CH、COおよびHOが、可変する割合で、しばしばこの混合物中に含まれる。
【0004】
現在では、種々の代替案を、H/CO混合物の質を向上するために利用でき、これは、特に
多くの用途を有する純粋な水素を生成すること、
酢酸、およびポリカーボネートの製造における反応中間体であるホスゲンの合成のために特に用いられる純粋なCOを生成すること、または
ブタノールの合成に使用できる、COに富む(>45体積%)精製H/CO混合物であるオキソガスを生成すること
による。
【0005】
/CO混合物の反応性は、良く知られている。
【0006】
すなわち、フィッシャー−トロプシュ合成は、以下の反応メカニズム(I)により炭化水素を得るために、長年に渡り用いられている:
(m/2+n)H+nCO → C+nHO (I)。
【0007】
変形例は、G.A.Mills 等、Catalysis Review, vol.8, No.2, 1973, p.159~210により記載されている、メタネーションと呼ばれるメタンの生成に関し、以下の反応(II)により示される:
CO+3H → CH+HO (II)。
【0008】
また、一酸化炭素は、以下のブードア(Boudouard)反応(III)により分解され得る:
2CO → C+CO (III)。
【0009】
一般的に、COとHからの炭化水素の生成を触媒するために、多数の金属を用いることができる。その例には、F. Fischer, H. TropschおよびP. Dilthey, Brennst-Chem, Vol.6, 1925, p265に説明されているように、以下の金属:、Ru、Ir、Rh、Ni、Co、Os、Pt、Fe、Mo、PdまたはAgが含まれる。
【0010】
メタノール生成反応も、銅を含む多数の金属によって行われる:
CO+2H → CHOH (IV)。
【0011】
さらに、H/CO混合物をその下流での使用の目的のために、各特定の不純物について特定の触媒を用いて行われ得る特定の反応により精製する必要もあり得る。
【0012】
除去されるべき最も一般的な不純物は、O、NOxおよび不飽和炭化水素、特にエチレンを含む。
【0013】
/CO混合物は、時折、水銀(Hg)、ヒ素(AsH)、硫黄化合物(HS、チオール、チオエーテル)、ハロゲン化化合物(HBr、HCl、有機ハライド)、鉄カルボニルFe(CO)およびニッケルカルボニルNi(CO)のような触媒毒を含有し、これも除去されるべきである。
【0014】
アンチモン、スズ、ビスマス、セレン、テルルおよびゲルマニウムのような他の触媒毒にも遭遇することがあり、その存在は、用いられる炭素含有原材料に依存する。
【0015】
一般的に、不純物は、吸着により、触媒反応により、または任意の適切な化学処理によりガスから除去され得る。
【0016】
すなわち、不純物HOおよびCOは、活性アルミナまたはゼオライトのような吸着剤上でガス流から除去され得るのに対して、O型の不純物は、水の形態へと還元され得、およびエチレン化合物は、アルカンへと水素化され得る。
【0017】
同様に、ガス中に存在するハロゲン化化合物、水銀または硫黄は、特定の吸着剤、例えば、化学的に処理された活性炭上での吸着により除去され得る。
【0018】
さらに、例えば有機ハライドのようないくつかの化合物は、吸着、触媒反応または他の方法による後の除去を容易にするために、有機化合物およびハロゲン化無機化合物に分解され得る。
【0019】
実際に、ガス中に存在する汚染物質の除去の順序は、重要な因子である。
【0020】
すなわち、触媒「毒」は、それらが影響を及ぼしやすい触媒の上流で除去される必要があることは、容易に理解できる。
【0021】
同様に、触媒反応から生じるいくつかの生成物は、下流で、特に吸着により除去される必要がある。このことは、例えば、Oの存在下で行われる触媒反応により生じる化合物HOおよびCO、または有機ハライドに対する水素化分解反応から生じ、それらが毒となる水素化触媒に到達する前に吸着されなければならない生成物(HCl、HBr)に当てはまる。
【0022】
同様に、ゼオライト上で、水は、COの前に吸着される必要がある。水は、この吸着剤にとって毒であるからである。
【0023】
吸着および触媒反応は、また、交互に、または同時に行われ得る。例えば、エチレンは接触的にエタンに変換され得るか、ゼオライト吸着剤上で吸着され得、または双方が同時に行われ得る。
【0024】
要約すれば、工業レベルにおいて生じる頻発する問題は、精製されるべきガスを、1の生成物の毒がその上流で除去されるような厳密な順序で、一連の吸着剤または触媒生成物と接触させることであり、これは、上流で起こる反応は、処理されるべきガス中に存在しない他の毒をそれ自身が生成し得るからである。
【0025】
さらに、不純物を除去するために用いられる触媒反応は、精製されるH/COガス混合物の反応を引き起こしてはならない。同じことが、用いられる吸着剤に、特に高温でのその再生中に、当てはまる。
【0026】
従って、アルミナ上に堆積した白金に一般的に基づくエチレン水素化触媒は、炭化水素、特にエチレンの生成を伴うフィッシャー−トロプシュ反応(上記反応(I))をもたらし、これは、反応の入口、つまり、反応前のガス中よりも反応の出口においてより濃度が高くなり得る。
【0027】
同様に、ある種の酸化触媒は、メタノールの生成を引き起こし、これは、触媒床の下流で除去されなければならない。
【0028】
言い換えれば、これらの追加の反応は、初期のガス中に存在する実質的に不可避の汚染物質に加えて、精製されるべき初期のガス中には存在せず、下流での吸着により除去される必要のある他の反応生成物を発生させるという結果をもたらす。
【0029】
さらに、いくつかの吸着剤は、使用後、使い捨てであり、言い換えれば、再生せず、他方、他のものは、TSA(温度スイング吸着(Temperature Swing Adsorption))サイクルにおいて再生され得る。
【0030】
事実、TSAサイクルの再生工程中に、再生ガスは、吸着剤の温度および触媒能力の影響下で化学的に反応する傾向のある化合物を、それ自身含有し得る(上記したフィッシャー−トロプシュ反応(I)およびブードア反応(III))。
【0031】
しかしながら、いくつかの触媒毒の除去は、しばしば、工業スケール上では十分に制御されず、およびある種の軽質ハロゲン化化合物は、通常の吸着剤上では十分に吸着されず、これらの問題を克服しようと試みるために、床をかなり大型化することが必要となり、そのため、このプロセスを経済的に発展できないものとしている。
【0032】
一般的に、工業的な観点から生じる問題は、行われる吸着操作と触媒反応操作の数と性質の双方に関係するが、また、とりわけ、含まれる不純物の大部分を取り去ったH/CO流を生成および回収する一方で、特に、H/CO混合物中に存在する不純物を除去するために用いる触媒工程中、またはTSA原理により操作される触媒再生工程中、HおよびCO化合物の望ましくない反応を回避し、一方で、初期の送給ガス中に存在しない追加の化学種の生成を回避または最小限にするために、精製されるH/CO流の個々の経路順序の選択に関係する。
【0033】
従って、本発明の主な目的は、H/CO混合物からそこに含まれる酸素および不飽和炭化水素不純物を精製除去する一方で、例えばメタノールのような、望ましくなく、有害な、または除去するに困難である化合物、言い換えれば、下流に位置する吸着剤または触媒を劣化させる傾向があり、またはH/CO混合物の使用中に後の問題を引き起こす傾向のある化合物へのHおよびCOの変換を回避するまたは最小限にするために、フィッシャー−トロプシュ、ブードア、メタノール生成型等の反応を回避しまたは最小限にする効率的な方法を提供することにより、従来技術のH/CO混合物の精製方法を改善することである。
【0034】
本発明の解決策は、少なくとも水素(H)、一酸化炭素(CO)、少なくとも1種の金属カルボニル、並びに酸素(O)および不飽和炭化水素から選択される少なくとも1種の不純物を含有するガス流を精製するための方法であって、
(a)ガス流中に存在する酸素および/または少なくとも1種の不飽和炭化水素の少なくとも一部を1以上の触媒反応生成物に変換するために、ガス流を、100℃〜200℃の温度、および少なくとも10barの圧力で、銅を含む少なくとも1種の触媒を含む第1触媒床(12)に接触させ、および
(e)少なくとも1種の金属カルボニルを吸着するために、前記ガス流を、第2吸着床(9)に接触させる方法である。
【0035】
反応器の操作温度範囲は、本発明の解決策において非常に重要である。これは、存在する酸素および不飽和炭化水素の十分な変換と、メタノールおよび/または炭化水素のような副生生成物の制限された生成との間の妥協を意味するからである。
【0036】
触媒反応生成物は、一方では飽和炭化水素、特にアルカンであり、他方では、水および/またはCOである。
【0037】
各ケースによって、本発明の方法は、1以上の以下の技術的特徴を含み得る。すなわち、
ガス流は、少なくとも水素(H)、一酸化炭素(CO)、およびメタン(CH)を含有すること、
温度は、120℃〜180℃であること;
圧力は、10〜80bar、好ましくは約20〜50barであること;
ガス空間速度は、1000〜10000Sm/h/m、好ましくは、2000〜6000Sm/h/mであること;
ガス流は、また、1以上の有機硫黄化合物、有機窒素化合物および/または有機塩素化合物を含有し、(b)有機硫黄化合物、有機窒素化合物および/または有機塩素化合物の少なくとも一部を有機化合物および極性の無機化合物に変換するために、このガス流を、第2触媒床に接触させ、(c)工程(b)において生成する無機化合物の少なくとも一部を吸着するために、ガス流を、第3吸着床に接触させること。有機硫黄化合物、有機窒素化合物および/または有機塩素化合物は、例えば、CHCl、CHCl、CCl、CHCl、CHNH、CHNHCH、CHSH、CHSCH型等の化合物である。さらに、工程(b)において生成する飽和有機化合物は、例えば、アルカンであり、一方、生成する極性の無機化合物は、HCl、HBr、HS、NH型等の化合物であること;
ガス流は、また、HCN不純物、および/または水銀、硫黄、塩素、ヒ素、セレン、臭素およびゲルマニウムにより形成される群から選択される元素の少なくとも1種の化合物を含有し、(d)HCN不純物、および/または水銀、硫黄、塩素、ヒ素、セレン、臭素およびゲルマニウムにより形成される群から選択される元素の上記化合物の少なくとも一部を吸着するために、上記ガス流を、第1吸着床と接触させること。この床は、一連の種々の異なる製品であり得る。好ましくは、この床は、触媒床12および/または床10および11の上流に、これらの床を保護するために位置する(図1を参照)こと;
ガス流は、また、少なくとも1種の金属カルボニルを含有し、(e)鉄のカルボニル、ニッケルのカルボニル、クロムのカルボニルおよびコバルトのカルボニル、特に鉄のカルボニルまたはニッケルのカルボニルのような少なくとも1種の金属カルボニルを吸着するために、上記ガス流を、第2吸着床に接触させること;
ガス流は、また、少なくとも1種の窒素酸化物(NOx)を含有し、(f)ガス流に存在する少なくとも1種の窒素酸化物を、特に下流に保持されるNHに変換するために、上記ガス流を、第3触媒床と接触させること。
【0038】
NOxは、種々の反応により分解され得、例えば、NOについては、
O → N+1/2O
O+4H → 2NH+HO(Hの存在下)
により分解され得る。
【0039】
各ケースによって、工程(a)および(f)は、別個のものであり得、言い換えれば、異なる触媒を用いて分離した様式で行われ、または組み合わされ、言い換えれば、単一の触媒を用いて同時に行われること。
【0040】
工程(d)において、第1吸着床は、添着または非添着活性炭、添着または非添着活性アルミナ、またはそれらの組み合わせ若しくは混合物、好ましくは、ヨウ化カリウムおよび/または硫化ナトリウムおよび/または硫黄元素を含有する活性炭から選択されるすくなくとも1種の材料を含有すること;
工程(b)において、第2触媒床は、担体上に堆積した酸化銅を含有し、好ましくは、担体は酸化亜鉛であること。いくつかの場合において、工程(b)は、工程(a)および/または(f)と組み合わされ得ること;
工程(c)において、第3吸着床は、少なくとも1種の活性アルミナまたは少なくとも1種の活性炭を含有すること;
工程(a)において、第1触媒床は、担体、好ましくはアルミナ、シリカまたは酸化亜鉛型の担体上に堆積した銅触媒の粒子を含むこと;
工程(f)において、触媒床は、担体上に堆積した、銅または遷移金属の第3系列、好ましくは、白金またはパラジウムに基づく触媒から選択される少なくとも1種の触媒を含むこと;
あるいは、工程(a)において、触媒床は、ガス流中に存在する酸素の少なくとも一部を変換するために用いられ、およびさらなる触媒床が、ガス流中に存在する少なくとも1種の不飽和炭化水素を変換するために用いられ、上記触媒床は、互いに別個のものであり、任意の順序で位置し、異なる温度で動作し得ること;
方法が、本質的に水素(H)および一酸化炭素(CO)を含むガス流が回収される工程を含み、生成する上記ガス混合物中の水素の割合と一酸化炭素の割合が、70体積%よりも高く、好ましくは、少なくとも80体積%であること;
工程(d)の第1吸着床は、2つの吸着層から形成され、各層は、他方の層の吸着剤とは異なる少なくとも1種の吸着剤を含有すること;
ガス流を、少なくとも1つの圧縮工程に供し、この工程中、圧縮の熱は、精製されるガス流を加熱するために用いられ、これにより、触媒反応入口に位置する加熱器の大きさを減少させること;
工程(a)または(f)の一方または他方から流出するガス流を、HOおよび/またはCOを除去するために第4吸着床と接触させ、および/またはそのCOを除去するための洗浄工程、特にアミン洗浄工程に供すること。事実、このさらなる工程の目的は、HOおよび/またはCO、または触媒反応により生成され得る他の化合物、または初期の供給ガス中に存在した化合物、例えば、メタノール、NH、炭化水素鎖に3以上の炭素原子を有する炭化水素(以下、「C3+」と呼ぶ)を除去することである。吸着床は、好ましくは、少なくとも1種の活性アルミナまたは少なくとも1種のゼオライトを含む。吸着工程は、250℃よりも低い、または250℃である再生温度を伴うTSAサイクルによって行われる;
本発明の枠組みにおいて用いられる触媒は、同一の大きさ若しくは組成、または異なる大きさ若しくは組成を有し、例えば、0.25〜1cmの大きさを有すること;
工程(a)と(f)は、別個のものであるか、または組み合わされること。「別個」工程は、異なる型の触媒、および/または異なる反応操作温度が用いられ、従って、異なる反応器、および/または異なる圧力が用いられる限りにおいて、他の「工程」とは異なる;
ガス流を、工程(a)の上流の少なくとも1つの圧縮工程に供し、ここで、ガス流の圧縮により生じる熱の全てまたは一部を、下流に位置する反応器内の所望の温度に到達するために用いること。回収熱交換器として作用する熱交換器、および/または電気加熱器を用いて得られる熱の供給が、いくつかの場合には必要であり得る。
【0041】
本発明は、本発明の方法の工業的な態様のフローチャートを示す、添付の例示の図1および2に関して与える以下の記載からよりよく理解されるであろう。
【0042】
図1において、ガス源1は、第1吸着反応器2に、精製されるべきH/COガス混合物を供給し、上記供給は、約20barの圧力、および約35℃の温度にある。
【0043】
精製されるべきガスは、第1反応器2および第2反応器8を連続的に通過し、ここで、含んでいる不純物、特に酸素および/または不飽和炭化水素不純物の全てまたは一部を取り除かれる。
【0044】
第1吸着反応器2は、2つの連続する吸着層3、4で形成される第1吸着床を含み、ここで、
第1吸着層3は、供給ガス中に存在するHClおよびHBr不純物を除去するための吸着剤を含有し、
第2吸着層4は、供給ガス中に存在するAsH、HS、およびHg不純物を除去するための吸着剤を含有する。
【0045】
第1反応器2内で予め精製されたガスを、その後圧縮ユニット5に送り、ここでガスは、47barの圧力にまで圧縮され、この圧縮はまた、ガス温度を約85℃にまで上昇させる。
【0046】
圧縮された(5において)ガスを、以下に説明する通り、精製ガスとの向流熱交換が起こる1の(またはそれ以上の)熱交換器6を用いる第1加熱工程に供する。
【0047】
熱交換器6から出るガスを、電気加熱ユニット7に送り、ここで、ガスは、第2加熱工程に供され、その温度は、120〜180℃に上昇されるか、調節される。
【0048】
ついで、電気加熱器7を出る予め精製されたガスを、第2処理反応器8に送り、これは、ガス流の流れる方向に、第2吸着床9、第2触媒床10、第3吸着床11および、ガス中に存在する酸素および不飽和炭化水素の少なくとも一部を変換するに役立つ第1触媒床12を連続的に含む。床9は、触媒床12および/または床10および11の上流に、それらを保護するために置かれる。
【0049】
さらに、存在するすべてのNOxを、第3触媒床において除去することができる。
【0050】
こうして精製されたガスは、その後回収され、5において圧縮された予備精製ガスとの熱交換に供され(6において)、その後、使用、貯蔵または他の部位13へと送られる。
【0051】
第1吸着床3、4は、特に、水銀、硫黄、塩素、ヒ素、セレンまたはゲルマニウムの化合物を含む、容易に凝縮できる化合物を保持するために用いられる。
【0052】
第2吸着床9は、Fe(CO)およびNi(CO)のような金属カルボニルを吸着するために用いられる。
【0053】
第2触媒床10は、有機塩素化合物、有機窒素化合物および有機硫黄化合物を、有機化合物と極性無機化合物に変換するために用いられる。
【0054】
第3吸着床11は、上記第2触媒床10の反応により生成される少なくとも極性無機化合物を吸着するために用いられる。
【0055】
第1触媒床12は、微量の酸素およびエチレンのような不飽和炭化水素を除去する。床10および11は、触媒床12の上流に、これを保護するために位置する。吸着床(11)は、触媒床であり得、任意には、床10と同じであり、これはその後、いくつかの場合において、床12を保護するために故意に被毒される。
【0056】
存在するすべてのNOxは、第3触媒床において除去される。
【0057】
第2触媒床から出る少なくとも生成物を吸収するために、第4吸着床を触媒床12の下流に設けることができ、実際は、第5吸着床、またはアミン洗浄または類似のもののような他の処理までもが、触媒反応中に生成した残留不純物、または供給ガス中に初めに存在し、この地点に至るまで止められなかった残留不純物、例えばメタノール、NHおよびC3+炭化水素を除去するために設けることができる。
【0058】
吸着床は、各特定の不純物のための複数の異なる特定の吸着剤を含み、これは、互いに混合され得るか、層状に配列され得ることに注意すべきである。
【0059】
同様に、第1触媒床は、複数の異なる触媒、例えば、水素化触媒および酸化触媒を含み得、または単一の多目的触媒を含み得る。
【0060】
触媒床の各々において用いられる触媒は、100℃〜約200℃の操作温度、10〜80barの操作圧力を有し、フィッシャー−トロプシュ反応およびメタノール生成反応のような、HとCOが関与する望ましくない反応を最小限にするように選択される。
【0061】
触媒床12の下流の吸着剤は、250℃以下の再生温度を伴うTSA(温度スイング吸着)サイクルで用いられ、およびフィッシャー−トロプシュ反応、不飽和化合物重合化反応およびブードア反応のような望ましくない反応を最小限にするように、それ自身選択される。
【0062】
種々のガス化合物の吸着のために、本発明の枠組みにおいて用いられる吸着剤は、例えば、
180〜400m/gの比表面積を有するy型アルミナ、
700〜1300m/gの比表面積を有する活性炭、
350〜600m/gの比表面積を有するシリカゲル、および
12よりも低いSi/Al比、および4Åよりも大きい孔サイズ、アルカリ性またはアルカリ土類金属であり得る補償カチオン(compensation cation)と呼ばれるカチオンを有するゼオライト
から選択される。
【0063】
さらに、ガス相化学反応に一般的に用いられる触媒は、
例えば、αアルミナ、シリカ、コーディエライト、ペロブスカイト、ヒドロタルサイト、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化セリウム、酸化マンガンまたはそれらの混合物もしくは定義化合物のような担体上に堆積した「活性」金属、または
単独で、または他の化合物と共に沈殿し、混合物または定義化合物を形成する「活性」金属
から形成され得る。定義化合物とは、単一相から成り、従って、物理化学的な意味において、純粋な化合物として考えられ得る物質を意味する。「活性」金属は、遷移金属(Pt、Pd、Ru、Rh、Mo、Ni、Fe、Cu、Cr、Co等)、またはランタノイド(Ce、Y、La等)であり得る。
【0064】
触媒は、触媒プロセスにおいて間接的な役割を有し、触媒を促進し、またはその安定性、選択性または生産性を向上させる追加の元素または化合物を含み得る。
【0065】
多くの触媒は、使用前に現場で活性化される必要があり、例えば、銅を含む触媒は、CuOとして酸化物の形態で送給され、これは、窒素のような不活性ガスで希釈された水素雰囲気下で、制御された加熱によりその場で還元される必要がある。
【0066】
白金触媒のような他の触媒は、それ自体で用いられ得る。
【0067】
同様に、例えば、硫黄添着炭素のようなある種の吸着剤は、それ自体で用いられ得るに対し、アルミナまたはゼオライトのような他のものは、その初めの使用前に、再生される必要がある。
【0068】
触媒の巨視的な形態は、重要な役割を演じる。事実、触媒反応は、以下の3工程、すなわち、
触媒部位への反応物の拡散、
触媒部位における化学反応、および
反応生成物の逆拡散
を含む。
【0069】
全体の化学反応速度は、これら3つのメカニズムの組み合わせに依存し、これは、触媒粒子の大きさおよび形、その多孔度、および触媒部位(表面またはコア)の分散の状態に依存する。
【0070】
さらに、化学反応は、熱の吸着または放出を伴うために、担体を含む触媒の選択(大きさ、形、コア中または表面上の活性部位の分散)において熱伝達を含むことは重要である(耐熱性、熱伝導性)。
【0071】
本発明に従ってH/COを精製するために用いられ得る触媒床および吸着床の態様を、以下に与える。
【0072】
第1吸着床は、上流に、水銀の、ヒ素のおよび硫黄の化合物を除去するために、ヨウ化カリウムを含む活性炭を含み得、続いて、HS、HCl、HBr、HNO、HNO、HCN等のような酸を除去するために、苛性アルカリを添着したまたは炭酸ナトリウムを添着した活性アルミナまたは活性炭で構成される第2床を含み得る。これらのタイプの吸着剤を、CECA社(AC 6%NaCO、ACF2、SA1861)、NORIT社(RBHG 3およびRGM3)、またはPICA社から入手することができる。
【0073】
従って、水銀(Hg)を保持するために、硫黄を添着した活性炭を用いることができ、Norit社のRBHG4、CECA社のSA1861、PICA社のSHGがある。
【0074】
S化合物を除去するために、Norit社のクロム−銅を有する活性炭RGM3、CECA社の鉄を有する活性炭、またはPICA社の銅を有する活性炭、またはProcatalyse社の酸化鉛を添着したアルミナMEP191が用いられ得る。
【0075】
HClおよびHBr種を除去するために、CECA社の6重量%のNaCOを含む活性炭Acticarbone AC40、PICA社のKOHを含む活性炭Picatox、またはProcatalyse社のドープされたアルミナSAS857を用いることができる。
【0076】
AsH化合物を除去するために、Norit社から入手できるクロム−銅を有する活性炭RCM3、Procatalyse社から入手できる酸化鉛を含有するアルミナMEP191、またはCECA社により販売されている鉄を含む活性炭を用いることができる。
【0077】
HCNを除去するために、Norit社の製品(RGM3、Cu−Crを含む活性炭)、CECA(鉄を含む活性炭)、PICA(Picatox、Cu−Agを添着した活性炭)を用いることができる。
【0078】
第2吸着床として、Procatalyse社の等級Aのアルミナ、またはLa Roche社、ALCOA社またはALCAN社の同等の製品を用いることができる。
【0079】
有機塩化物を除去するための第2吸着床として、酸化亜鉛上に堆積した酸化銅および酸化モリブデン、例えば、Sued−Chemie社の触媒G1またはEngelhard社の触媒Cu 0860Tを用いることができる。
【0080】
第3吸着床として、Sued−Chemie社の製品G−92C、CECA社の製品Acticarbone AC40 6%NaCO、PICA社のPicatox KOHのような添着アルミナを用いることができる。
【0081】
およびエチレン(C)のような不飽和炭化水素を、これらをHOおよびエタン(C)に還元することにより除去するための第1触媒床として、Degussa社の製品H5451、Sued−Chemie社のT−4492 S、Engelhard社の触媒Cu−0860、Cu−6300若しくはCu−0330、Sued−Chemie社のT−4492、またはHaldor−Topsoe社のLK−821−2のような、担体上に堆積した銅を基とする触媒が用いられる。
【0082】
存在するすべてのNOxは、第3触媒床、例えば、上記した触媒またはEngelhard社の触媒Pd−4586において除去され得る。
【0083】
第4触媒床および第5触媒床として、Procatalyse社の等級Aの活性アルミナまたはLa Roche社、ALCOA社またはALCAN社の同等のアルミナ、およびUOP社のタイプ13Xゼオライト、またはUOP社の4Aまたは5Aを用いることができる。Naのようなアルカリ金属をドープしたアルミナからなる単一床、またはアルミナとゼオライトの混合物から成る単一混合床を用いることもできる。
【0084】
一般的に、種々の吸着床は、相接し得、すなわち、本方法においては並置した床であり、または圧縮若しくは減圧、加熱および/若しくは冷却工程により分離され得る。吸着による洗浄のようなさらなる工程も、導入され得る。
【0085】
吸着剤と触媒の体積は、指標のために与えられる。これらは、除去されるべき不純物の濃度に依存し、具体的な製品の性質に依存するからである。一般に、所定の場合に、用いられる吸着剤の量は、除去されるべき汚染物質の量とほぼ比例し、一方、触媒の量は、接触時間とほぼ比例するか、または触媒の体積に対して1時間当たり処理されるガスの体積である空間速度(HSV)にほぼ反比例すると考えられ得る。ガスの体積は、反応器入口の圧力に関連し得る(この場合に、HSVは圧力に依存する)か、定義された条件において、例えば、1barで0℃において表され得(この場合に、HSVは圧力に依存しない)、若干の余裕を、各適用に適切な基準条件の選択においてもたせる。接触時間とHSV−1は、ほぼ比例するのみであり、これは、圧力に加えて接触時間は、カラムに沿った温度、反応中のモル数の変化、および圧力低下に依存するからである。しかしながら、所定の反応条件について、2つのパラメータを、随意に選択することができる。
【0086】
考慮に入れるべき他のパラメータは、ガス状流出物の出口において除去されるべき不純物の含量である。概して、所望される含量が低ければ低いほど、触媒の量はより高い。
【0087】
いくつかの工程は、特定の圧力または温度で行われ得る。すなわち、吸着は、好ましくは、80℃以下で行われ、一方、触媒反応は、100℃以上で、しかし望ましくないフィッシャー−トロプシュ反応または同様の反応を回避するかまたは最小限にするために、200℃以下で行われる。
【0088】
さらに、種々の床が、いくつかの処理チャンバまたは反応器内に配置され得、従って、一方から他方へと通過するガスは、吸着操作または触媒操作の最適操作条件に従って、加熱または冷却され、圧縮または膨張される。
【0089】
吸着に関しては、いくつかの場合には、吸着剤は、例えば、アルミナ上の水、またはゼオライト上のCOを除去するために、TSA原理に従ってサイクル様式で操作され、他の場合には、吸着剤は「使い捨て」であり、つまり、飽和に達した際には、新しい吸着剤と交換される。
【0090】
いくつかの床は、例えば、パラジウム触媒上で酸素とエチレンの双方を水素化するような、2つの触媒反応を行うか、またはタイプ13Xアルミナ/ゼオライト複合材料上でのCOとHOの吸着のような、2つの吸着操作を行うか、または例えば、Engelhard社製品の0860T上での有機塩素の分解と、生じるHClの吸着のような吸着反応と触媒反応を行う単一の化合物から成り得る。
【0091】
図2は、工業的な態様の図1における本発明の方法の単純化したフローチャートを示し、ここで、水素、一酸化炭素、並びに酸素および不飽和炭化水素から選択される少なくとも1種の不純物を含有する処理されるべきガス流を、ガス流中に存在する酸素および不飽和炭化水素を1以上の触媒生成物に変換するために、100℃〜200℃の温度、および少なくとも10barの圧力で、銅触媒を含む1つの第1触媒床12とのみ接触させる。図2における数字は、図1のものと同じ要素を示す。
【0092】
以下の例は、除去されるべき不純物を含有する、精製されるべきH/CO型のガス混合物を処理するために、工業的に実行され得る触媒床と吸着床のいくつかの考えられ得る配置を提案することにより、本発明を説明する。
【0093】
全ての例において、初期のガスは、約80体積%のHとCOを含み、残部は、メタンおよび除去されるべき不純物から成る。
【0094】
さらに、以下に与えた配置は、種々の床または製品を含む容器中のガスの流れる方向で考えられ、言い換えれば、第1の吸着剤または触媒は、最も上流(精製されるべきガス供給側)に位置するものであり、n番目の吸着剤または触媒は、最も下流(精製ガス送達側)に位置するものである。
【0095】
さらに、これらの例において、種々の床における圧力、流量および温度条件は、以下の通りである。すなわち、
反応器2については、30000Sm/h、20barg、35℃、
反応器8については、30000Sm/h、47barg、120〜180℃であり、
ここで、1Sm=0℃、1atmにおける1m、および1barg=10Paである。
【0096】
例1:種々の不純物を有するH/COガス混合物
この例においては、精製されるべきガスは、回収されるHとCO化合物に加えて、除去されるべき以下の不純物を含有する。すなわち、ヒ素、水銀化合物、金属カルボニル、有機へテロ原子、酸素、不飽和炭化水素、水、メタノールおよびCOである。
【0097】
このガスは、以下の表1に与えた一連の吸着床と触媒床を用いるTSAプロセスにより精製され得る。
【表1】

【0098】
例2:さらに硫黄化合物(COS)を含有する例1のH/COガス混合物
例2においては、精製されるべきガスの組成は、例1のガスのものとほぼ同一であるが、さらに硫黄生成物(COS)を含む。
【0099】
このガスは、以下の表2に与える吸着床と触媒床の連続物を用いて精製され得る。
【表2】

【0100】
この場合において、COSの追加の存在は、例1の第1の吸着床の層の順序を逆にすることを必要とし、かつ、とりわけ、これら硫黄化合物を特異的に除去するために、非添着活性炭素の床を付け加えることを必要とする。
【0101】
例3:さらに窒素酸化物を含有する例1のH/COガス混合物
例3においては、精製されるべきガスの組成は、例1におけるガスのものとほぼ同一であるが、さらに窒素酸化物(NOx)を含有する。
【0102】
このガスは、以下の表3に与える一連の吸着床と触媒床を用いることにより精製され得る。
【表3】

【0103】
この場合において、NOxの追加の存在は、特にこれらNOxを除去するために、第2触媒床の追加を必要とする。
【0104】
例4:硫黄化合物(COS)と窒素酸化物をさらに含有する例1のH/COガス混合物
この例4においては、精製されるべきガスの組成は、例1におけるガスのものとほぼ同一であるが、例2のような硫黄化合物(COS)と例3のような窒素酸化物(NOx)をさらに含む。
【0105】
このガスは、以下の表4および5に与えた一連の吸着床と触媒床を用いることにより精製され得る。
【表4】

【0106】
この場合において、COSの追加の存在は、例2におけるように、例1の第1吸着床の層の順序を逆にし、および非添着活性炭の床を加えることを必要とする一方で、NOxの存在は、例3におけるように、さらなる触媒床を加えることを必要とする。
【0107】
しかしながら、さらに触媒を用いようとする場合には、以下の表5に与える配置が用いられ得る。
【表5】

【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の方法の工業的な態様のフローチャート。
【図2】工業的な態様の図1における本発明の方法の単純化したフローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも水素(H)、一酸化炭素(CO)、少なくとも1種の金属カルボニルを含有し、並びに酸素(O)および不飽和炭化水素から選択される少なくとも1種の不純物を含有するガス流を精製するための方法であって、
(a)前記ガス流中に存在する前記酸素および/または少なくとも1種の不飽和炭化水素の少なくとも一部を1以上の触媒反応生成物に変換するために、前記ガス流を、100℃〜200℃の温度、および少なくとも10barの圧力で、銅を含む少なくとも1種の触媒を含む第1触媒床(12)と接触させ、および
(e)少なくとも1種の金属カルボニルを吸着するために、前記ガス流を第2吸着床(9)と接触させる方法。
【請求項2】
前記温度が、120℃〜180℃であり、および/または前記圧力が、10〜18bar、好ましくは約20〜50barであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ガス空間速度が、1000〜10000Sm/h/m、好ましくは1000〜6000Sm/h/mであることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガス流が、また、1以上の有機硫黄化合物、有機窒素化合物、および/または有機塩素化合物を含有し、
(b)前記有機硫黄化合物、前記有機窒素化合物、および/または前記有機塩素化合物の少なくとも一部を有機化合物と極性無機化合物に変換するために、前記ガス流を第2触媒床(10)と接触させ、および
(c)前記工程(b)で生成する前記無機化合物の少なくとも一部を吸着するために、前記ガス流を第3吸着床(11)に接触させる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ガス流が、また、HCN不純物、および/または水銀、硫黄、塩素、ヒ素、セレン、臭素およびゲルマニウムにより形成される群から選択される元素の少なくとも1種の化合物を含有し、
(d)前記HCN不純物、および/または水銀、硫黄、塩素、ヒ素、セレン、臭素およびゲルマニウムにより形成される群から選択される少なくとも1の元素の少なくとも1種の化合物の少なくとも一部を吸着するために、前記ガス流を第1吸着床(3、4)と接触させる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ガス流が、また、少なくとも1種の窒素酸化物(NOx)を含み、
(f)前記ガス流中に存在する少なくとも1種の窒素酸化物を変換するために、前記ガス流を第3触媒床に接触させる
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記工程(a)と(f)は別個のものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記工程(a)と(f)を組み合わせることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記工程(a)において、前記酸素および/または少なくとも1種の不飽和炭化水素の少なくとも一部が、水蒸気(HO)、二酸化炭素(CO)および/またはアルカンから選択される触媒反応生成物に変換されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
分離されるべきガス流が、10体積%〜90体積%のH、10体積%〜90体積%のCO、および任意にメタンを含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記工程(a)または(f)の一方または他方から出るガス流を、前記触媒床に渡る移動中に形成したHO、および/若しくはCO、および/若しくは任意にCHOH、および/若しくは炭化水素を除去するために第4吸着床に接触させ、並びに/またはCOおよび/若しくはメタノールを除去するための洗浄工程、特にアミン洗浄に接触させることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記ガス流を、前記工程(a)の上流の少なくとも1の圧縮工程(5)に供し、ここで、前記ガス流の圧縮により生じる熱の全てまたは一部を、前記所望する温度に到達させるために用いることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−527159(P2006−527159A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516282(P2006−516282)
【出願日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【国際出願番号】PCT/FR2004/001448
【国際公開番号】WO2004/110923
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(591036572)レール・リキード−ソシエテ・アノニム・ア・ディレクトワール・エ・コンセイユ・ドゥ・スールベイランス・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (438)
【Fターム(参考)】