説明

不織布ウェブ(類)及び弾性フィルムの伸縮性ラミネート

伸縮性ラミネート、伸縮性ラミネートの製造プロセス及び伸縮性ラミネートを含む使い捨て吸収性物品が開示されている。伸縮性ラミネートは、不織布ウェブ及びエラストマー材料のウェブを含む。不織布ウェブは、2つのスパンボンド多成分繊維層と1つのメルトブロウン繊維層とを含む。多成分繊維は、異なる融解温度を有する第1ポリマー及び第2ポリマーを含む。サーモボンドは、少なくとも部分的に不織布ウェブを貫いて形成される。サーモボンドのいくつかは、不織布ウェブの機械横方向に伸ばすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、不織布ウェブ(類)及び弾性フィルムであってよいフィルムの伸縮性ラミネートに関する。本開示は、更に、このような伸縮性ラミネート及びこのような伸縮性ラミネートを組み込む物品の製造プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
1つの弾性フィルムに結合された少なくとも1つの不織布繊維ウェブを含む伸縮性ラミネートが当該技術分野において周知である。これらのラミネートは、おむつ、パンツ及び成人用失禁製品などの使い捨て吸収性物品を最終的に形成する多数の要素の少なくとも1つを製造するために使用される際に特に有用である。例えば、伸縮性ラミネートは、吸収性物品のための伸縮性耳部、伸縮性サイドパネル又は伸縮性外側カバーなどの伸縮性要素を製造するために使用し得る。その他の利点として、これらの伸縮性要素は、ユーザー上にて吸収性物品のより良いフィット性を提供する。弾性フィルムに結合された不織繊維ウェブを含む典型的伸縮性ラミネートは、当該ラミネートが機械的に「活性化され」ない限り、介護人又はユーザーによって伸ばすには比較的固い場合がある。機械的活性化の間、伸縮性ラミネートは歪められて、当該ラミネートは、それが不織布ウェブに結合される前に少なくとも部分的に弾性フィルムが有していた伸びの容易性を幾分回復させる。毛羽立て加工ステープルファイバーから作製されたウェブなどのいくつかの不織布ウェブは、たとえ弾性フィルムに結合された場合であっても、容易に伸縮又は伸長できる。機械的活性化の間、毛羽立て加工ウェブは、比較的小さい抵抗を示し、その結果、このような毛羽立て加工ウェブを含む伸縮性ラミネートは、毛羽立て加工ウェブ又は弾性フィルムのいずれかを完全に引き裂くことなく、事前にかなり歪められ得る。毛羽立て加工ウェブの主たる欠点は、スパンボンド繊維層を含むウェブなどのその他の不織布ウェブと比較した場合のそれらのコストにある。スパンボンドタイプの不織布ウェブを製造するために使用される前記の比較的安価な製造プロセスは、それらを伸縮性ラミネートで使用するのにとりわけ魅力的なものとするが、ラミネートの機械的活性化中にスパンボンドウェブ及び/又は弾性フィルムを引き裂くことなくこれらのウェブを伸長することが、より一層困難になりやすい。それらの製造プロセスゆえに、スパンボンドウェブは更に、機械的活性化中にスパンボンドウェブ及び弾性フィルムの引裂きを生じ得る、それらの坪量に局所的変化を有し得る。弾性フィルムが引き裂かれた伸縮性ラミネートを使用することはできず、かつ廃棄しなければならず、望ましくない無駄及び費用をもたらす。不織布ウェブが繰り返し引き裂かれる伸縮性ラミネートは、ラミネートが介護人又はユーザーによって引き延ばされる場合、手触りが良くない場合がある。部分的に又は完全に引き裂かれた不織布ウェブは、全体が伸縮性のラミネートの伸びを制限するような抵抗をほとんど又は全く提供せず、それにより、介護人又はユーザーが要素を乱暴に伸ばした場合に、ラミネートで作製された伸縮性要素の破壊を場合によりもたらし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、スパンボンド不織布ウェブ又は前記弾性フィルムを引き裂くことなく機械的活性化に耐えることができるラミネートを形成するための弾性フィルムに結合されたスパンボンド不織布ウェブを含む伸縮性ラミネートを提供することが、本発明の目的である。このような伸縮性ラミネートを製造するためのプロセスを提供することもまた、本発明の目的である。このような伸縮性ラミネートを含む少なくとも1つの要素を有する物品を提供することもまた、本発明の目的である。
【0004】
本発明の目的の少なくともいくつかは、あるタイプの2成分繊維で製造されたスパンボンド層を有する不織布ウェブを含む伸縮性ラミネートにより達成可能であると考えられている。また、本発明の目的の少なくともいくつかは、より均一な坪量を有するスパンボンド層を有する不織布ウェブを含む伸縮性ラミネートにより達成可能であるとも考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、本発明は、伸縮性ラミネートであって、この伸縮性ラミネートは、
a.第1不織布ウェブであって、この第1不織布ウェブは、
スパンボンド繊維を含む繊維の第1層であって、ここで、当該スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、当該第2溶解温度が、第1溶解温度より低く、当該第1層が上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、当該第2層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、当該第2層の上部表面が、前記第1層の底部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維層を含む繊維の第3層であって、当該第3層が、上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有し、ここで、当該スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の上部表面が、前記第2層の底部表面に面しており、その結果、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブが、前記第1不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しており、その結果、前記サーモボンドの少なくともいくつかが、前記機械横方向に伸長性である、第1不織布ウェブと、
b.上部表面及び底部表面を有するエラストマー材料のウェブと、を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の底部表面が、前記エラストマーウェブの前記上部表面に結合されて、ラミネートを形成する、伸縮性ラミネートに関する。
【0006】
別の実施形態では、本発明は、伸縮性ラミネートの製造プロセスであって、このプロセスが、
第1不織布ウェブを得る工程であって、当該第1不織布ウェブが、
スパンボンド繊維を含む繊維の第1層であって、ここで、当該スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、当該第2溶解温度が、第1溶解温度より低く、当該第1層が上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、当該第2層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、当該第2層の上部表面が、前記第1層の底部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維層を含む繊維の第3層であって、当該第3層が、上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有し、ここで、当該スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の上部表面が、前記第2層の底部表面に面しており、その結果、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブが、前記第1不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しており、その結果、前記サーモボンドの少なくともいくつかが、前記機械横方向に伸長性である、第1不織布ウェブと、
上部表面及び底部表面を有するエラストマー材料のウェブを得る工程と、
前記第1不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の1つの底部表面を前記エラストマーウェブの前記上部表面に結合させる工程と、
を含むプロセスに関する。
【0007】
別の実施形態では、本発明は、
対向する第1及び第2長手方向側縁部を有するシャーシを含む使い捨て吸収性物品であって、前記シャーシが、液体透過性トップシート、液体不透過性バックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収性コアを含み、
一対の伸縮性耳部又はサイドパネルが前記シャーシの各長手方向側縁部に連結され、前記耳部又はサイドパネルのそれぞれが、伸縮性ラミネートであって、
a.第1不織布ウェブであって、この第1不織布ウェブは、
スパンボンド繊維を含む繊維の第1層であって、ここで、当該スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、当該第2溶解温度が、第1溶解温度より低く、当該第1層が上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、当該第2層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、当該第2層の上部表面が、前記第1層の底部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維層を含む繊維の第3層であって、当該第3層が、上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有し、ここで、当該スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の上部表面が、前記第2層の底部表面に面しており、その結果、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブが、前記第1不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しており、その結果、前記サーモボンドの少なくともいくつかが、前記機械横方向に伸長性である、第1不織布ウェブと、
b.上部表面及び底部表面を有するエラストマー材料のウェブと、を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の底部表面が、前記エラストマーウェブの前記上部表面に結合されて、ラミネートを形成する、伸縮性ラミネートを含む、使い捨て吸収性物品に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態による伸縮性ラミネートの概略断面図。
【図2】本発明の別の実施形態による伸縮性ラミネートの概略断面図。
【図3】本発明の別の実施形態による伸縮性ラミネートの概略断面図。
【図4】本発明の一実施形態による2成分繊維の概略断面図。
【図5A】不織布ウェブ製造プロセスの略図。
【図5B】不織布ウェブ上に形成されたサーモボンドパターンの略図。
【図6】機械的活性化前の伸縮性ラミネートの写真。
【図7】機械的活性化後の伸縮性ラミネートの写真。
【図8】機械的活性化後の伸縮性ラミネートの結合部位の拡大写真。
【図9】ラミネートの機械的活性化前の本発明の一実施形態による伸縮性ラミネートの写真。
【図10】ラミネートの機械的活性化後の本発明の一実施形態による伸縮性ラミネートの写真。
【図11】ラミネートの機械的活性化後の本発明の一実施形態による伸縮性ラミネートの結合部位の拡大写真。
【図12】種々の不織布ウェブの引張曲線。
【図13A】ラミネートから剥離された、ラミネートの機械的活性化後の種々のウェブの写真。
【図13B】ラミネートから剥離された、ラミネートの機械的活性化後の種々のウェブの写真。
【図13C】ラミネートから剥離された、ラミネートの機械的活性化後の種々のウェブの写真。
【図13D】ラミネートから剥離された、ラミネートの機械的活性化後の種々のウェブの写真。
【図13E】ラミネートから剥離された、ラミネートの機械的活性化後の種々のウェブの写真。
【図14】種々の剥離された不織布ウェブの機械的活性化後の引張曲線。
【図15】2つの伸縮性ラミネートの機械的活性化後の引張曲線。
【図16】伸縮性ラミネートの機械的活性化装置の略図。
【図17】伸縮性ラミネートの機械的活性化装置の概略断面図。
【図18】使い捨て吸収性物品の略図。
【図19】使い捨て吸収性物品の概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明で使用する場合、用語「活性化された」とは、材料の少なくとも一部の伸張性を増大させるために機械的に変形された材料を意味する。材料は、例えば、少なくとも1方向に材料を漸増式に延伸することによって、活性化させることができる。
【0010】
本発明で使用する場合、用語「毛羽立て加工ステープルファイバー」とは、カーディングプロセスによって、分類され、分離され、かつ少なくとも部分的に整列された、個別の長さの繊維を意味する。例えば、毛羽立て加工ウェブとは、櫛で梳くこと又はカーディングユニットを介して送られた繊維から製造されたウェブを意味し、このユニットは、一般的に機械方向に向いた繊維性不織布ウェブを形成するために、例えば、機械方向に繊維を分離し又は分裂させ、及び整列させる。毛羽立て加工ステープルファイバーは、毛羽立てられた後で、結合されてもよく、又は結合されなくともよい。
【0011】
本発明で使用する場合、用語「伸長性材料」、「延伸性材料」又は「伸縮性材料」は、同じ意味で用いられ、バイアス力を適用すると、以下にて更に詳細に記載する引張試験により測定した際に、完全に破裂又は破壊することなく、その弛緩した元の長さの少なくとも150%の伸張した長さまで伸びる(即ち、その元の長さの50%を超えて伸びることができる)材料を意味する。加えた力を解放した際に、伸長性材料がその伸びの少なくとも40%を回復する場合、当該伸長性材料は、「弾性」又は「エラストマー」であると考えられる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を取り除くと少なくとも130mmの長さまで縮む(即ち、40%の回復を示す)。加えた力を解放した際に、材料がその伸びの40%未満を回復する場合、当該伸長性材料は、「実質的に非弾性」又は「実質的に非エラストマー」であると考えられる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を取り除くと少なくとも145mmの長さまで縮む(即ち、10%の回復を示す)。
【0012】
本発明で使用する場合、用語「フィルム」とは、一般に、例えば、ポリマー材料をダイの比較的狭いスロットを通す押出成形を含むプロセスによって作製された比較的無孔の材料を意味する。フィルムは、液体に対して不透過性であるとともに、蒸気(air vapor)に対して透過性であってよいが、必ずしもそうである必要はない。フィルム材料の好適例は、本明細書で以下により詳細に記載されている。
【0013】
本発明で使用する場合、用語「層」とは、ウェブのサブコンポーネント又は要素を意味する。「層」は、マルチビーム不織布装置上の単一ビームで作製された複数の繊維の形態(例えば、スパンボンド/メルトブロウン/スパンボンド不織布ウェブは、少なくとも1つのスパンボンド繊維層、少なくとも1つのメルトブロウン繊維層及び少なくとも1つのスパンボンド繊維層を含む)又は単一ダイから押出加工されるか若しくは吹き付けられたフィルムの形態であってよい。
【0014】
本発明で使用する場合、用語「機械方向」又は「MD」は、ウェブが製造される際のウェブの移動方向と実質的に平行な方向である。MDの45度以内の方向は、機械方向であると見なされる。「横断方向」又は「CD」は、MDに及びウェブによって概して画定された平面において実質的に垂直な方向である。CDの45度以内の方向は、横断方向であると見なされる。
【0015】
本発明で使用する場合、用語「メルトブロウン繊維」とは、溶融材料(通常はポリマー)を紡糸口金又はダイのオリフィスを通して圧力をかけて押し出すプロセスにより製造した繊維を意味する。高速の熱い空気がダイを出た時に、フィラメントに衝突し、それを一緒に運んで、伸長され直径が減少したフィラメントを形成し、破砕して、一般には様々な長さのものであるが、ほとんどの場合は限定された長さの繊維が生成される。この点は、それらの長さに沿ってフィラメントの連続性が保持されるスパンボンドプロセスとは異なっている。代表的メルトブロウンプロセスは、米国特許第3,849,241号(Buntinら)に見出すことができる。
【0016】
本発明で使用する場合、用語「不織布」とは、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は不連続な(短い)フィラメント(繊維)から、例えば、スパンボンディング、メルトブロウン、カーディング及びその類のプロセスなどから作製される多孔質な繊維状材料を意味する。不織布ウェブには、織った又は編んだフィラメントパターンがない。
【0017】
本発明で使用する場合、用語「スパンボンド繊維」とは、溶融熱可塑性材料をフィラメントとして複数の微細な、通常は円形の、紡糸口金の毛管から押し出すことを伴うプロセスによって作製された繊維を意味するが、このフィラメントは次に引っ張り力を加えることにより細くされ、機械的に又は空気圧により(例えば、引取ロールにフィラメントを機械的に巻き付けることにより又は空気の流れにフィラメントを一緒に運ぶことにより)引き出される。フィラメントは、引き出される前又は引き出し中に、空気の流れによって急冷されてよい。フィラメントの連続性は通常、スパンボンドプロセスにおいて維持される。フィラメントは、収集表面上に堆積されて、ランダムに配置された実質的に連続的なフィラメントのウェブを形成してよく、それはその後、互いに結合されて凝集性不織布を形成することができる。それによって形成される代表的なスパンボンドプロセス及び/又はウェブは、米国特許第3,338,992号、同第3,692,613号、同第3,802,817号、同第4,405,297号及び同第5,665,300号に見出され得る。
【0018】
本発明で使用する場合、用語「ウェブ」とは、少なくとも1つの繊維層又は少なくとも1つのフィルム層を含み、かつロールにし、出荷し及びその後に加工するのに十分な一体性を有する要素を意味する(例えば、ウェブロールは、ウェブを含む要素を有する物品の製造プロセス中に、広げたり、引っ張ったり、ぴんと張ったり(taught)、折りたたんだり、及び/又は切断したりし得る)。複数層が互いに結合されて、ウェブを形成してよい。
【0019】
本明細書に記載される伸縮性ラミネートの実用性を制限しようとするものではないが、ラミネート製造に関してのその特性の簡単な記載及び使用目的は、本発明を明らかにするのを助けると考えられる。従来、例えば吸収性物品の要素としての使用に好適な伸縮性ラミネートは、ラミネートは通常、弾性フィルムに結合された少なくとも1つの不織布ウェブを含む。おむつ、パンツ又は成人用失禁製品などの現代の吸収性物品は、一度や二度は介護人又はユーザーの皮膚と接触する多くの要素を含む。このような要素における不織布材の使用は、それらが提供するソフトな感触及びそれらの布のような外観ゆえに、特に有利である。現代の使い捨て吸収性物品はまた、下着のようなフィット感を提供するように設計されている。現代の吸収性物品の要素のいくつかには、弾性を提供し、性能に寄与するのみならず、ユーザーが着用した際にこれらの吸収性物品に下着のようなフィット感も提供する、弾性構成要素が備わっている。弾性構成要素を含むこのような要素の非限定例としては、おむつの耳パネル、パンツのサイドパネル又は外側カバーの全てではない場合は少なくとも一部が挙げられる。既知の伸縮性ラミネートは、通常、弾性フィルムに結合されている少なくとも1つの不織布ウェブを含む。次に、ラミネートを機械的に活性化させて、不織布ウェブに結合させる前に弾性フィルムが有していた伸びの容易性のいくらかを少なくとも部分的に回復させる。伸縮性ラミネートの機械的活性化は、多くの場合、例えば、米国特許第5,167,897号(Weberら、1992年12月1日発行、The Procter and Gamble Companyに付与)にて開示されているように、ラミネートの少なくとも一部を、少なくともお互いがある程度相補的である3次元表面を有する一対の圧力アプリケータの間に通すことによって達成される。典型的な伸縮性ラミネートは、1つの弾性フィルム及び弾性フィルムの各面にそれぞれ結合された2つの別個の不織布ウェブを含む。伸縮性ラミネートを製造するために使用されてきた既知の不織布ウェブは、毛羽立て加工ステープルファイバー及びスパンボンド/メルトブロウ/スパンボンドウェブなどのスパンボンド繊維の1つ以上の層を含む不織布ウェブで作製された不織布ウェブである。これらの毛羽立て加工したウェブ又はスパンボンドウェブは、典型的にはポリプロピレンで作製された単一成分の繊維で作製されている。機械的活性化の間、毛羽立て加工ウェブは、その伸びに対して比較的小さい抵抗を提供し、その結果、このような毛羽立て加工ウェブを含む伸縮性ラミネートは、毛羽立て加工ウェブ又は弾性フィルムのいずれかを完全に引き裂くことなく、事前にかなり歪められるか又は活性化されてよい。しかし、毛羽立て加工ウェブは、スパンボンドウェブと比較してどちらかといえばコストがかかり得る。一方、ラミネートの機械的活性化中にスパンボンドウェブ及び/又は弾性ウェブを引き裂くことなくスパンボンドウェブを伸長することが、より一層困難になりやすい。吸収性物品の製造者は、製造コストを下げ、製造の無駄を最少化するという絶え間ないプレッシャーの下にあるために、以下に開示される伸縮性ラミネートは、既存の伸縮性ラミネートの好適な代替物となり得ると考えられている。後に続く詳細な開示から明らかなように、本発明は前記考察を対象としている。
【0020】
本発明の好ましい実施形態についてここから詳細に説明するが、その例を添付図により例示しており、添付図において、同じ数字は全ての図において同じ要素を示し、下二桁が同じ参照番号(例えば、20と120)は類似の要素を意味する。
【0021】
図1に概略的に表されている本発明の一実施形態では、伸縮性ラミネート10は、二重ラミネートを共に形成する弾性ウェブ30に結合されている不織布ウェブ20を含む。不織布ウェブ20は、上部表面及び底部表面を有する少なくとも1つのスパンボンド繊維層120を含み、その結果、層120の底部表面が、接着剤により弾性ウェブ30の上部表面又は側部へ結合されている。不織布ウェブ20は、例えば、少なくとも1つのメルトブロウン繊維層220(上部表面及び底部表面を有する)並びに少なくとも1つのスパンボンド繊維層320(これもまた上部表面及び底部表面を有する)などの追加の層を含んでよい。層220の上部表面は、層320の底部表面に面しており、層120の上部表面は、層220の底部表面に面している。スパンボンド繊維の層120は、2g/m〜50g/m、4g/m〜25g/m、又は更には5g/m〜20g/mの坪量を有し得る。メルトブロウン繊維の層220は、0.5g/m〜10g/m、0.5g/m〜8g/m、又は更には1g/m〜5g/mの坪量を有し得る。スパンボンド繊維の層320は、2g/m〜50g/m、4g/m〜25g/m、又は更には5g/m〜20g/mの坪量を有し得る。本明細書に記載されたウェブのいずれかの坪量は、欧州不織布工業会(EDANA)法、40.3−90を使用して決定され得る。本明細書に記載された個々の層(及び共にウェブを形成するもの)のいずれかの坪量は、別個の層を形成するのに使用される繊維形成ビームの各々を順々に動作させ、次いで連続して形成される層の坪量をEDANA法40.3−90に従って測定することによって決定され得る。一例として、スパンボンド/メルトブロウン/スパンボンドウェブ(第1のスパンボンド繊維層、メルトブロウン繊維層及び第2のスパンボンド繊維層)の層それぞれの坪量は、メルトブロウン繊維層も第2のスパンボンド繊維層も形成することなく、第1のスパンボンド繊維層を最初に形成することによって決定することができる。製造される不織布は、第1のスパンボンド繊維層のみを含み、その坪量はEDANA法40.3−90に従って決定することができる。メルトブロウン繊維の層の坪量は、第1のスパンボンド繊維層を前工程のものと同一条件下で形成し、続いてメルトブロウン繊維層を第1のスパンボンド繊維層の上部に形成することによって決定することができる。スパンボンド/メルトブロウンウェブ(やはり第1のスパンボンド繊維層及びメルトブロウン繊維層によって形成される)の凝集体坪量は、EDANA法40.3−90に従って決定することができる。第1のスパンボンド繊維層の坪量は既知であるため、スパンボンド/メルトブロウンウェブの凝集体坪量の値から第1のスパンボンド繊維層の坪量の値を引くことによって、メルトブロウン繊維層の坪量を決定することができる。第2のスパンボンド繊維層の坪量は、第1のスパンボンド繊維層及びメルトブロウン繊維層を、前工程と同一条件下で形成し、続いて第2のスパンボンド繊維層をメルトブロウン繊維層の上部に形成することによって決定することができる。EDANA法40.3−90に従って、スパンボンド/メルトブロウン/スパンボンドウェブの凝集体坪量を決定することができる。スパンボンド/メルトブロウンウェブの坪量は既知であるため、スパンボンド/メルトブロウン/スパンボンドウェブの凝集体坪量の値からスパンボンド/メルトブロウンウェブの凝集体坪量の値を引くことによって、第2のスパンボンド繊維層の坪量を決定することができる。ウェブを形成する個々の層の坪量を決定するために使用される前述の工程は、最終的な不織布ウェブに含まれる全ての層に適用することができる。前述したように、不織布ウェブ20の凝集体坪量は、その個々の層それぞれの坪量の合計に相当する。図2にて示されている一実施形態では、不織布ウェブ20のエラストマーウェブに面した部分上に配置されたウェブ20の部分(即ち、メルトブロウン繊維の層220と弾性ウェブ30との間に配置された、不織布ウェブの部分)に、スパンボンド繊維の単一層120の代わりに、スパンボンド繊維の少なくとも2つの層1120、2120(各々が、上部表面及び底部表面を有する)を備えた不織布ウェブ20を提供することが有利であり得る。スパンボンド繊維の少なくとも2つの別個の層は、スパンボンド繊維の層120の坪量に等しい組み合わされた坪量を有し、かつ伸縮性ラミネートの少なくとも一部を活性化中に、この単一層120よりも高レベルの性能を提供し得ると考えられている。また、スパンボンド繊維の少なくとも2つの別個の層は、スパンボンド繊維の単一層120の坪量より少ない組み合わされた坪量を有し、かつ単一層120と同一レベルの性能を提供し得るとも考えられている。一例として、少なくとも12g/mの坪量を有するスパンボンド繊維の単一層とは対照的に、スパンボンド繊維の層1120及び2120の各々は、6g/mの坪量を有し得る。スパンボンド繊維の層1120及び2120の各々は、1g/m〜25g/m、2g/m〜12.5g/m、又は更には2.5g/m〜10g/mの坪量を有し得る。スパンボンド繊維の少なくとも2つの別個の層が、不織布ウェブ20に、特に不織布ウェブ20のエラストマーウェブに面した部分に、より大きい坪量均質性をもたらすと考えられている。いかなる理論にも束縛されるものではないが、不織布ウェブ20のエラストマーウェブに面した部分が、エラストマーウェブに直接結合されているウェブの部分であるため、エラストマーウェブへ伝搬しエラストマーウェブ30に引き裂きを生じ得る機械的活性化中に、より均質な坪量が、不織布ウェブ20の局所的な微細な裂けを防止するのに役立ち得るとも考えられている。機械的活性化中の不織布ウェブの局所的な微細な裂けが、不織布ウェブ上に形成される微細な裂けの直近にあるエラストマーウェブ部分の過伸長をもたらし得ると考えられている。エラストマーウェブのこの過伸長は、特にエラストマーウェブがフィルムである場合に、引き裂かれ又は破壊されたエラストマーウェブをもたらす可能性がある。不織布ウェブ20のエラストマーウェブに面した部分は、より一層大きい均質性を提供するために、より一層低い坪量を有する2つより多いスパンボンド繊維層を含んでもよいことを理解すべきである。
【0022】
一実施形態では、メルトブロウン繊維の単一層220の代わりに、ウェブ20の中心部分に、メルトブロウン繊維の少なくとも2つの層1220、2220(各々が、上部表面及び底部表面を有する)を備えた不織布ウェブ20を提供することもまた有利であり得る。メルトブロウン繊維の少なくとも2つの別個の層1220、2220は、メルトブロウン繊維の層220の坪量に等しい組み合わせられた坪量を有し、この単一層120よりも高いレベルの性能を提供し得る。代替手段においては、メルトブロウン繊維の少なくとも2つの別個の層は、メルトブロウン繊維の単一層220の坪量よりも小さい組み合わせられた坪量を有し、当該単一層220と同レベルの性能を提供し得る。一例として、少なくとも2g/mの坪量を有するメルトブロウン繊維の単一層とは対照的に、メルトブロウン繊維の層1220及び2220の各々は、1g/mの坪量を有し得る。メルトブロウン繊維の層1220及び2220の各々は、0.25g/m〜5g/m、0.25g/m〜4g/m、又は更には0.5g/m〜2.5g/mの坪量を有し得る。メルトブロウン繊維の層220は、ウェブ20のエラストマーウェブに面する部分内に配置された、スパンボンド繊維の層120又は1120、2120が、例えばホットメルト接着剤によって、エラストマーウェブ30に接着接合されている場合(概略的に、図1及び図2の丸いドット15で表される)に特に有利であり得る。メルトブロウン層220は、接着剤が、介護人又はユーザーの皮膚と接触し得る層であるスパンボンド繊維320の層に到達し、更には「しみ出す(bleeding though)」ことを防止し得ると考えられている。より小さい坪量を有するメルトブロウン繊維の2つの別個の層は、より大きい坪量を有するメルトブロウン繊維の単一層よりも、接着剤の「しみ出し」防止という点で、より効果的であると考えられている。更に、メルトブロウン繊維の層220は、ナノ繊維(即ち、1μm未満の直径を有する繊維)などの追加のより小さい繊維のための「キャリア層」として便利に使用し得るとも考えられている。更に、均質な坪量を有するメルトブロウン繊維の層220は、接着剤コーティング、印刷インク、界面活性剤及び/又は柔軟化剤などの不織布ウェブに適用された任意のコーティングのより均一な被覆を達成するのを助けることができると考えられている。不織布ウェブ20の中心部分(即ち、ウェブの外層間に配置されたウェブ部分)は、より一層大きい均質性を提供するために、より一層低い坪量を有するメルトブロウン繊維の2つの層1220、2220より多い層を含んでもよいことを理解すべきである。当業者は、スパンボンド繊維の層1120、2120の各々及び層1220及び2220の各々を製造するのに別個のビームを必要とし得るが、不織布ウェブの生産処理能力が増大し得ると考えられていることもまた理解するであろう。図2に示されている実施形態では、層1120の上部表面は、層2120の底部表面に面しており、層2120の上部表面は、層1220の底部表面に面しており、層1220の上部表面は、層2220の底部表面に面しており、層2220の上部表面は、層320の底部表面に面している。
【0023】
一実施形態では、スパンボンド繊維の単一層320の代わりに、弾性ウェブ30(即ち、メルトブロウン繊維の層220の上部に配置された不織布ウェブの部分)から離れて面しているウェブ20の部分に、少なくとも2つのスパンボンド繊維層を備えた不織布ウェブ20を提供することもまた有利であり得る。
【0024】
一実施形態では、エラストマーウェブ30は、エラストマー不織布ウェブ又はエラストマーフィルムであってよい。フィルム形態の弾性ウェブ30は、不織布ウェブ20のスパンボンド層120に直接結合されていてよいエラストマー材料で作製されたコア層130を含んでもよい。エラストマー材料を不織布ウェブ上に直接押し出すことによって、コア層130を不織布ウェブ20に直接結合させることができる。エラストマーウェブと不織布ウェブとの間の結合強度を増大させるために、押出加工されるエラストマー材料の接触面上に接着剤を添加してよい。好適なエラストマー材料の非限定例としては、スチレン系ブロックコポリマー、メタロセン触媒ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルアミド、及びこれらの組み合わせのうち少なくとも1つから選択される熱可塑性エラストマーが挙げられる。好適なスチレン系ブロックコポリマーは、二元ブロック、三元ブロック、四元ブロック、又は少なくとも1つのスチレンブロックを有するその他の多元ブロックコポリマーであってよい。代表的なスチレンブロックコポリマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン等が挙げられる。市販されているスチレンブロックコポリマーには、Shell Chemical Company(テキサス州ヒューストン)のKRATON(登録商標)、Kuraray America,Inc.(ニューヨーク州ニューヨーク)のSEPTON(登録商標)、Dexco Chemical Company(テキサス州ヒューストン)のVECTOR(登録商標)が挙げられる。市販のメタロセン触媒ポリオレフィン類には、Exxon Chemical Company(テキサス州ベイタウン(Baytown))のEXXPOL(登録商標)及びEXACT(登録商標)、Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド(Midland))のAFFINITY(登録商標)及びENGAGE(登録商標)が挙げられる。市販のポリウレタン類には、Noveon,Inc.(オハイオ州クリーブランド(Cleveland))のESTANE(登録商標)が挙げられる。市販のポリエーテルアミド類には、Atofina Chemicals(ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia))のPEBAX(登録商標)が挙げられる。市販のポリエステルとしては、デラウェア州ウィルミントンのE.I.DuPont de Nemours Co.からのHYTREL(登録商標)が挙げられる。その他の特に好適なエラストマー材料の例には、エラストマーポリプロピレンが挙げられる。これらの材料において、プロピレンはポリマー主鎖の主要構成成分に相当し、その結果、残りの結晶化度は、ポリプロピレン結晶の特徴を有する。プロピレン系エラストマー分子ネットワークの中に埋め込まれた残りの結晶性構成要素は物理的架橋として機能して、高い復元、低い固定及び低い応力緩和のような弾力性ネットワークの機械的特性を改善するポリマー鎖固着能力を提供し得る。エラストマーポリプロピレンの好適例としては、弾性ランダムポリ(プロピレン/オレフィン)コポリマー、立体エラー(stereoerror)を含むアイソタクチックポリプロピレン、アイソタクチック/アタクチックポリプロピレンブロックコポリマー、アイソタクチックポリプロピレン/ランダムポリ(プロピレン/オレフィン)コポリマーブロックコポリマー、リアクターブレンドポリプロピレン、極低密度ポリプロピレン(又は、同様な意味合いで、超低密度ポリプロピレン)、メタロセンポリプロピレン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。結晶性アイソタクチックブロック及び非晶質アタクチックブロックを含む好適なポリプロピレンポリマーは、例えば、米国特許第6,559,262号、同第6,518,378号、及び同第6,169,151号に記載されている。ポリマー鎖に沿って立体エラーを有する好適なアイソタクチックポリプロピレンが、米国特許第6,555,643号及び欧州特許第1 256 594 A1号に記載されている。好適な例には、主鎖に組み込まれた低濃度のコモノマー(例えば、エチレン又は高級α−オレフィン)を有するプロピレンを含むエラストマーランダムコポリマー(RCP)が挙げられる。好適な弾性RCP材料は、商品名「VISTAMAXX」(テキサス州ヒューストン(Houston)のExxonMobilから入手可能)及び商品名「VERSIFY」(ミシガン州ミッドランド(Midland)のDow Chemicalから入手可能)として入手可能である。
【0025】
弾性フィルムを形成するために通常使用されるエラストマー材料は、粘着性であって、弾性フィルムが巻かれた場合に、弾性フィルム自体に張り付く場合があることが理解されよう。コア層130の表面又は側部の少なくとも1つに、それ自体に張り付かない材料で作製された少なくとも1つのスキン層230を提供することが有益であり得る。スキン層として使用するのに好適な材料の非限定例としては、ポリエチレンなどのポリオレフィンが挙げられる。その他の利点として、スキン層230は、出荷のために弾性フィルム30を巻き取り、更なる加工のために後に広げることを可能にする。一実施形態では、弾性フィルム30は、コア層130の別の表面又は側面上に配置された第2スキン層を含んでもよい。弾性フィルムウェブは、10g/m〜150g/m、15g/m〜100g/m、又は更には20g/m〜70g/mの坪量を有し得る。弾性フィルムのコア層130は、10g/m〜150g/m、15g/m〜100g/m、又は更には20g/m〜70g/mの坪量を有し得、スキン層230(存在する場合)は、0.25g/m〜15g/m、0.5g/m〜10g/m、又は更には1g/m〜7g/mの坪量を有し得る。
【0026】
図3にて概略的に表されている一実施形態では、図2との関係において前述した伸縮性ラミネートは、弾性フィルム30の別の表面又は側面に結合された第2不織布ウェブ40を追加的に含んでよい。第2不織布ウェブ40は、毛羽立て加工ステープルファイバーのウェブであってよく、あるいは代替として、スパンボンド及び/又はメルトブロウン繊維の少なくとも1つの層を含むウェブであってよい。一実施形態では、第2不織布ウェブ40は、不織布ウェブ20との関係において前述した層のいずれか(即ち、参照番号140、240、340、1140、2140、1240及び2240により識別される不織布層)を含むことができる。したがって、第2不織布ウェブ40のエラストマーウェブに面している部分は、1つ(140)、2つ(1140、2140)又はそれ以上のスパンボンド繊維層を含むことができる。第2不織布ウェブ40の中心部分は、1つ(240)、2つ(1240、2240)又はそれ以上のメルトブロウン繊維層を含むことができる。一実施形態では、不織布ウェブ40は、弾性フィルム30に結合され、それが弾性フィルム30に対して、不織布ウェブ20の鏡像を形成する。このため、伸縮性ラミネートの製造プロセスを簡略化するために、不織布ウェブ20及び40の各々が、同一材料で製造され、かつ同一配置の層を含んでいることが有利であり得る(但し、必須ではない)。
【0027】
一実施形態では、前述したスパンボンド繊維の不織布層120、1120、2120、320、140、1140、2140及び340のいずれも、異なる融解温度及び異なる引張特性を有する2つのポリオレフィンポリマーでできた2成分繊維を含むか又はそれから作製することができる。一実施形態では、2成分繊維を形成するのに使用される2つのポリオレフィンポリマーの各々は、実質的に非弾性である。2成分繊維は、当該技術分野において既知の任意の構成を有してよいが、図4で表されているような、シース250とは異なるコア150を有する2成分繊維50は、特に、当該コア150が第1溶解温度を有する第1ポリマーを含み、当該シース250が当該第1ポリマーの溶解温度よりも低い第2溶解温度を有する第2ポリマーを含む場合に、有利であり得ると考えられている。一実施形態では、コアを形成する第1ポリマーの溶解温度は、少なくとも130℃、少なくとも140℃、又は更には少なくとも150℃である。シースを形成する第2ポリマーの溶解温度は、150℃未満、140℃未満、又は更には130℃未満である。ポリマーの溶解温度は、ASTM D 3418に従って決定され得る。一実施形態では、コアを形成する第1ポリマーは、少なくとも0.9g/cc、少なくとも0.92g/cc又は少なくとも0.95g/ccの密度を有し得る。シースを形成する第2ポリマーは、0.95g/cc未満、0.92g/cc未満又は0.9g/cc未満の密度を有し得る。ポリマーの密度は、ASTM D 792に従って決定され得る。
【0028】
2つの2成分スパンボンド繊維層、2つのメルトブロウン繊維層及び1つのスパンボンド繊維層を含む不織布ウェブを製造するために使用してよいプロセスライン60が、図5にて概略的に表されている。このプロセスラインは、2成分スパンボンド繊維を製造するように構成された第1ビーム160、メルトブロウン繊維を製造するように構成された第2ビーム260及び第3ビーム360、並びに2成分スパンボンド繊維を製造するように構成された第4及び第5ビーム460、560を含む。2成分繊維を製造するのに使用されるビーム160、460及び560の各々は、当業者に十分知られているようなビームの紡糸口金にそれぞれのポリマー(繊維のコア及びシースを形成する)を供給する一対の押出成形機(図示せず)に接続されていてよい。異なる2成分又は多成分繊維を得るために、様々な紡糸口金構造を使用できることが理解されよう。第1ビーム160により製造された2成分スパンボンド繊維は、小孔ベルトであり得る形成面660上に堆積する。形成面660は、前記繊維を当該形成面上に引き出すために真空に接続されてよい。次に、第2ビーム260により製造されたメルトブロウン繊維は、第1の2成分スパンボンド繊維層上に堆積される。各後続ビームの繊維は、先行ビームにより形成された層の上に堆積される。次に、得られた5層のウェブは、当業者によく知られているように、1対のローラー760で熱ポイント結合されてよい。更に、所望の多層不織布ウェブを製造するために、数、ビームの順番及び各ビームにより製造される繊維のタイプは、必要に応じて調整してよいことが理解されよう。メルトブロウン繊維を第1(又は更には第2)のスパンボンド繊維層の上に置いた場合、より大きいスパンボンド繊維により形成された隙間にメルトブロウン繊維のいくつかが堆積され、いくつかの繊維は更に、これらの隙間を通って形成面の上部にあるスパンボンド層の側に到達することができる。このようなSMSが、例えばポリエチレンで作製されたシースを有する少なくとも1つのスパンボンド2成分繊維層、及び例えばポリプロピレンで作製された少なくとも1つのメルトブロウン繊維層を含む場合、第1のスパンボンド繊維層(即ち、形成面上に直接置かれた層)の隙間を通って延びるメルトブロウン繊維は、不織布SMSウェブのこの側が別の面に対して擦られた場合に、容易に除去され得ることが観察される。これらの繊維が除去されることで、SMSのどの面が最終的に別の面に対して最も擦られやすいかによって、様々な問題が生じ得る。例えば、SMSウェブを別のウェブに結合させるために、SMSウェブの側面の1つに接着剤を直接適用してもよい。ウェブ上に直接接着剤を適用する1つの好適なプロセスは、スロットコーティングである。スロットコーティングプロセスでは、1つ以上の開口部を含み、それを通して溶融ホットメルト接着剤が送達されるダイに対して、ウェブ側面が動く。溶融ホットメルト接着剤は、ダイを比較的高温にする可能性があり、これによって、スパンボンド繊維のポリエチレンシースを少なくとも軟化するか又は更には溶解させ得る。加えて、ダイに対して不織布ウェブを連続的に擦ることにより、メルトブロウン繊維を第1のスパンボンド層の隙間を通して押し出して壊し、この層の外面がダイに対して擦られた際に、ダイに対して堆積され得る。軟化した又は更には溶融したポリエチレンの存在と組み合わされた、メルトブロウンポリプロピレン繊維のこの堆積により、製造プロセスの頻繁な妨害(ダイをきれいにするため)及び材料損失が生じ得る。メルトブロウン層を形成する繊維及びスパンボンド層を形成する2成分繊維のシースが、ポリプロピレンなどの類似したポリマーを含む場合には、このような問題は生じないであろうことが理解されよう。したがって、スロットコーティングプロセスを使用する場合、ウェブ製造プロセス中の最後に形成されたスパンボンド層の外部に面した表面上(即ち、スパンボンド層の隙間を通って押し出されるメルトブロウン繊維を全く含まないか又はほとんど含まない層)に接着剤を直接適用することが有利であり得る。別の実施形態では、より低い溶融及び適用温度を有するホットメルト接着剤を使用して、スロットコーティングプロセス中のダイの温度を下げるのを助けてもよい。2成分繊維のシースを作製するのに使用されるポリエチレンの溶解温度未満にダイの温度を下げることは、スロットコーティングプロセス中にポリエチレンシースが溶融する可能性を減らす。代替的実施形態では、ウェブ製造プロセス中に形成される第1の又は最後のスパンボンド層のいずれか一方の外部に面した表面上に、直接的(即ち、適用工具とウェブ表面との間で直接接触する)ではあるがあまり擦らない適用プロセスによって、高い又は低い溶解温度の接着剤を適用してよい。「あまり擦らない適用プロセス」とは、適用の少なくとも一部及びウェブが、接着剤適用中に、適用工具に対するウェブの擦りを最小化するように動くプロセスを意味する。このようなプロセスの一例としては、米国特許第6,531,025号(Lenderら、2003年3月11日発行、The Procter & Gamble Companyに付与)に開示されるようなグラビアロールによって、ウェブ上に接着剤を印刷することが挙げられる。更に他の実施例では、ウェブ製造プロセス中に形成される第1の又は最後のスパンボンド層のいずれか一方の外部に面した表面上に、間接的(即ち、適用工具とウェブ表面との間には直接的な接触がない)適用プロセスによって、高い又は低い溶解温度の接着剤を適用してよい。このようなプロセスの一好適例としては、ウェブ上への接着剤の噴霧が挙げられる。
【0029】
前述したように、不織布ウェブの層(2成分繊維を含む)のうち少なくとも1つは、例えば、ホットメルト接着剤によって、エラストマーウェブに接着接合されてよい。一実施形態では、ホットメルト接着剤は、2成分繊維のシースを形成するポリマーの溶解温度未満の温度で、不織布ウェブ上に直接適用される。一実施形態では、ホットメルト接着剤は、150℃未満、140℃未満、又は更には130℃未満の温度で、溶融/液相にて適用され、その結果、溶融接着剤は、繊維シースを形成するポリマーを著しく溶融させない。溶融/液相にてそのような温度で適用可能なホットメルト接着剤の非限定例は、米国特許出願公開番号第2007/0088116号(Abbaら、2005年10月14日出願、2007年4月19日公開、Bostik,Inc.(11320 Watertown Plank Road,Wauwatosa,WI 53226)に付与)に開示されている。しかし、接着剤が一旦ウェブの繊維に到達したら、接着剤の温度が繊維シースを形成するポリマーの溶融温度未満である限り、シースを形成するポリマーの溶融温度よりも高い温度で、不織布ウェブに間接的に(即ち、適用工具が不織布ウェブに対して直接接触することなく)、接着剤を適用することもまた有利であり得る。このような条件下では、接着剤は、繊維シースを著しく溶融させないと考えられている。代替的実施形態では、2成分繊維のシースを形成するポリマーの溶解温度よりも高い温度で、不織布ウェブ上に接着剤を適用することが有利であり得る。接着剤は、少なくとも130℃、少なくとも140℃、又は更には少なくとも150℃の温度で適用し得る。このようなホットメルト接着剤の非限定例としては、Bostikから入手可能なZEROCREEPが挙げられる。2成分繊維のシースを形成するポリマーの溶解温度よりも高い温度で、不織布にホットメルト接着剤を適用すると、特に、スキン層の組成物が、シースを形成するポリマーの組成物と実質的に同一のものを含む場合、シースが溶融し、個々の繊維間で、及び繊維とエラストマーウェブのスキン層との間での結合数を増大させ得ると考えられている。一実施形態では、不織布ウェブ20及び/又は40との関係で前述したスパンボンド繊維層のいずれも、コア/シースタイプの2成分繊維を含んでよく、その結果、これらの繊維のコアは、ポリプロピレンポリマーを含み、これらの繊維のシースは、ポリエチレンポリマーを含んでいる。不織布ウェブは通常、熱ポイント結合されて、ロール巻きされ後で更に処理されるのに十分な一体性を有するウェブを提供する。熱ポイント結合プロセスの1つの好適例としては、結合パターンを有するカレンダロールを使用するカレンダ加工が挙げられる。カレンダ加工プロセス中、局所的に圧力及び熱を適用して、繊維のポリマーを結合領域内で流動させることによって、ウェブ上又はウェブを通って結合が形成される。しかし、スパンボンド2成分繊維の層を含む前述の不織布ウェブのいずれかのカレンダ加工温度は、繊維のシースを形成するポリマーの溶解温度よりも高くなければならないが、それはまた、これらの繊維のコアを形成するポリマーの溶解温度よりも低くなければならないと考えられている。2成分繊維を形成する両ポリマーの溶解温度より高いカレンダ加工温度は、特に不織布ウェブがコア/シースタイプの2成分繊維を含む場合に、不織布ウェブの引張特性に対して悪影響を及ぼし得ると考えられている。2成分繊維ウェブのカレンダ加工温度が、当該2成分繊維を形成する両ポリマーの溶解温度より高い場合、これらの繊維はサーモボンド近傍で弱められ、その結果、このような不織布ウェブが、機械的活性化(これは更に、弾性フィルムにも裂けをもたらし得る)中に局所的に裂けやすい傾向となり得ると考えられている。一実施形態では、本明細書にて開示された2成分繊維を含む不織布ウェブのいずれも、110℃〜140℃、115℃〜135℃、又は更には120℃〜130℃にて熱ポイント結合されている。対照的に、2成分繊維ウェブのカレンダ加工温度が、コアを形成するポリマーの溶解温度より低く、2成分繊維のシースを形成するポリマーの溶解温度より高い場合、これらの繊維のコアは、十分なレベルの強度を維持し、これによりウェブが十分に伸びて、ラミネートの機械的活性化中に不織布ウェブが壊滅的に壊れる可能性を低減することができる。図6〜11は、2つの不織布ウェブの写真であり、電子顕微鏡で撮影されたものである。図6は、スパンボンド/メルトブロウン/スパンボンド不織布ウェブの写真であり、その繊維は単一成分のポリプロピレンで作製され、ウェブの繊維を作製するのに使用されるポリプロピレンの溶解温度よりも高い温度にてカレンダ加工されている。図6の不織布ウェブは、この写真では見えない弾性フィルムに結合されている。この写真では、3つの結合部位が見えている。図7は、図6と同じ不織布ウェブの機械的に活性化されたウェブ領域の写真である。この写真では、4つの結合部位が少なくとも部分的に見える。写真の左側には、ラミネートの機械的活性化中に歪んだ2つの結合部位が含まれる。図7に示す結合部位の1つの拡大写真である図8に見ることができるように、スパンボンド繊維のいくつかは、機械的活性化に先立って、それらが一部である結合部位から「飛び出て」いる。これらの繊維のいくつかは、機械的活性化中に更に破壊されている。図9は、スパンボンド/メルトブロウン/スパンボンド不織布ウェブの写真であり、その繊維は、ポリエチレンの溶解温度よりは高いが、スパンボンド層の繊維を作製するために使用されるポリプロピレンの溶解温度よりは低い温度で、カレンダ加工されたコア/シースタイプのポリプロピレン/ポリエチレン2成分繊維で作製されている。図9の不織布ウェブは、この写真では見えない弾性フィルムに結合されている。図10は、図9と同じスパンボンド/メルトブロウン/スパンボンド不織布ウェブの、機械的活性化を実施した不織布ウェブ領域の写真である。ラミネートの弾性フィルムは、この写真の左部分にて少なくとも部分的に確認できる。機械的作用の間、図10に見える結合部位は変形し又は歪んでいるように見えるが、結合部位から「飛び出て」いる2成分スパンボンド繊維は非常に少ない。加えて、これらの繊維のうち、機械的活性化中に破壊されたように見えるものは非常に少ない。図11は、図10の不織布ウェブの結合部位の1つの拡大写真である。溶融ポリエチレンシースが、少なくとも部分的にこの写真で確認できる。伸縮性ラミネートを形成するために、図6〜8に示す不織布ウェブは弾性フィルムの片側に配置されていること、及び図9〜11に示す不織布ウェブは弾性フィルムのもう一方の側に配置されているといる点に留意すべきである。
【0030】
スパンボンド単一成分繊維の層を含む不織布ウェブと比較した、スパンボンド2成分繊維の層を含む不織布ウェブの利点を更に図示するために、ウェブの機械横方向にて、不織布ウェブの異なるサンプルの引張曲線を測定する。
【0031】
活性化前引張試験:
ラミネートのCD方向での機械的活性化中の不織布ウェブの挙動を模倣することを意図した第1引張試験を、いくつかの不織布ウェブにて実施する。本試験は、以下の変更を行い、EDANA法20.2−89に従って実施される。所与の不織布ウェブの10mm(ウェブのCDに沿って)×25mm(ウェブのMDに沿って)寸法の試験体をウェブから慎重に切り取る。MTSからの試験機などの引張試験機に接続したクランプによって、試験体の機械方向と平行な縁部をつかむことにより、本試験体の引張曲線が得られる。標点距離(即ち、クランプ間の分離)は、約5mmである。引張曲線は、約2mm/秒のクロスヘッド変位速度にて得られる。試験する各ウェブサンプルの坪量の影響を最小化するために、各曲線は、試験するサンプルの坪量について正規化する(即ち、適用する力の値を、試験するウェブサンプルの凝集体坪量の値によって除する)。各サンプルの伸びは、伸び(%)にてx軸に示すが、各サンプルに適用した力は、センチメートルグラム当たりのニュートン(N.m/g.cm)にてy軸に示す。試験体が裂ける(即ち、ポストピーク力応答(post peak force response)が、ピーク力の10%未満の値に到達する)まで引っ張る。引張試験の結果を図12に示す。
【0032】
18.4マイクロメートルの平均直径を有しかつ27g/mの凝集体坪量を有する毛羽立て加工ステープルファイバーで作製された不織布ウェブにて、ローマ数字Iで示される引張曲線が得られる。このような毛羽立て加工した不織布ウェブは、Albis Germany Nonwoven GmbH,Aschersleben DEから市販されている。ローマ数字IIで示される引張曲線が、単一成分ポリプロピレン繊維で作製されかつ17g/mの凝集体坪量を有するSMMS不織布ウェブにて得られる。第1及び第2スパンボンド層の繊維は、19マイクロメートルの平均直径を有し、それぞれは7.25g/mの坪量を有する。本ウェブのメルトブロウン層の2つの層それぞれの繊維は、2.4マイクロメートルの平均直径を有し、各メルトブロウン層は1.25g/mの坪量を有する。このようなSMMS不織布ウェブは、Fibertex(Aalborg,Denmark)から市販されている。ローマ数字IIIで示される引張曲線は、SSMMS不織布ウェブにて得られるが、そのスパンボンド層は、コア/シースタイプの2成分ポリプロピレン/ポリエチレン繊維で作製され、20g/mの凝集体坪量を有する。スパンボンド2成分繊維の各層の繊維は、19.0マイクロメートルの平均直径を有し、これらの層のそれぞれは6g/mの坪量を有する。2成分繊維のポリプロピレン対ポリエチレンの比は、約70/30(重量)である。本ウェブのメルトブロウン繊維の2つの層それぞれの繊維は、2.6マイクロメートルの平均直径を有し、各メルトブロウン層は1g/mの坪量を有する。このSSMMS不織布ウェブは、Pegas Nonwovens s.r.o.,Znojmo CZにより提供される。ローマ数字IVで示される引張曲線は、SSMMS不織布ウェブにて得られるが、そのスパンボンド層は、コア/シースタイプの2成分ポリプロピレン/ポリエチレン繊維で作製され、20g/mの凝集体坪量を有する。スパンボンド2成分繊維の各層の繊維は、20.0マイクロメートルの平均直径を有し、これらの層のそれぞれは6g/mの坪量を有する。2成分繊維のポリプロピレン対ポリエチレンの比は、約70/30である。本ウェブのメルトブロウン層の2つの層それぞれの繊維は、2.6マイクロメートルの平均直径を有し、各メルトブロウン層は1g/mの坪量を有する。このSSMMS不織布ウェブは、Pegasにより提供される。毛羽立て加工不織布ウェブの引張曲線は、このウェブは伸ばされるために大きい力を必要とせず(最大力は、試験するサンプルの約250%の伸びに関して約6.6 10E−2Nm/gcmでピークとなる)、その伸びが大きい場合であってもその一体性をほとんど維持することを示す(試験するサンプルは、その元の長さの900%まで伸びることができる)。ポリプロピレンの単一成分の繊維を含むSMMS不織布ウェブは、伸ばされるために更に一層大きい力を必要とし(最大力は、試験するサンプルの約100%の伸びに関して約22 10E−2Nm/gcmでピークとなる)、急速に劣化する(試験するサンプルは、約330%を超える伸びに耐えることはできない)。対照的に、2成分繊維層を含む不織布ウェブは、単一成分の繊維で作製された不織布ウェブで得られる最大伸びを十分に超えてその一体性を維持する。これらの不織布ウェブ(2成分スパンボンド繊維層を含み、ローマ数字IIIにより識別される)の最初のものに適用した最大力は、約180%の伸びに関して約18.5 10E−2Nm/gcmでピークとなり、この不織布ウェブは、その元の長さの約500%まで伸びた場合であっても、その一体性のほとんどを維持する。これらの不織布ウェブ(これもまた、2成分スパンボンド繊維層を含み、ローマ数字IVにより識別される)の第2のものに適用した最大力は、約270%の伸びに関して約13 10E−2Nm/gcmでピークとなり、この不織布ウェブは、その元の長さの約700%まで伸びた場合であっても、その一体性のほとんどを維持する。一実施形態では、伸縮性ラミネートは、前述したように2成分繊維であり得るスパンボンド繊維を含む不織布ウェブを含むことができ、この不織布ウェブのサンプルがその元の長さの300%まで伸びた際に、少なくとも5 10E−2Nm/gcm、少なくとも7.5 10E−2Nm/gcm、又は更には1 10E−1Nm/gcmの伸びに対する抵抗を有する。一実施形態では、伸縮性ラミネートは、前述したように2成分繊維であり得るスパンボンド繊維を含む不織布ウェブを含むことができ、この不織布ウェブのサンプルが、その元の長さの300%、400%、又は更には500%まで伸びた際に、少なくとも5 10E−2Nm/gcmの伸びに対する抵抗を有する。特に、複数の伸縮性ラミネート部分が300%を超えて伸ばされた場合に、前述の特性の少なくとも1つを有する不織布ウェブは、機械的活性化に耐えることができると考えられている。
【0033】
不織布ウェブサンプルそれぞれの引張応答又は曲線は、全て活性化前最大ピーク力(以下、「PA−MPF」)又は負荷を含み、その後、不織布ウェブの分解又は劣化が始まることが観察される。サンプル不織布ウェブがそのPA−MPFに到達した後に劣化する率又は「速度」は、弾性フィルムに結合されて伸縮性ラミネートを形成する際に、不織布ウェブ性能の良好な指標となり得ると考えられている。不織布ウェブの劣化率を決定する1つの好適な方法は、曲線上のPA−MPF点を、PA−MPF後に約30%ひずみが減少していることを示す引張曲線上の点を結ぶ直線の勾配を測定することである。この勾配の絶対値は、正値を得るために計算される。これらの線は、読者の便宜のために、図12の破線で示されている。ひずみが約30%減少した後の劣化率(以後、毛羽立て加工ステープルファイバーで作製された不織布ウェブのDr30%(ローマ数字Iで示されている))は、
【数1】

に等しい。単一成分ポリプロピレン繊維でできたSMMS不織布ウェブから作製された不織布ウェブのDr30%(ローマ数字IIで示されている)は、
【数2】

に等しい。そのスパンボンド層が、コア/シースタイプの2成分ポリプロピレン/ポリエチレン繊維で作製されている、SSMMS不織布ウェブのDr30%(ローマ数字IIIで示されている)は、
【数3】

に等しい。そのスパンボンド層が、コア/シースタイプの2成分ポリプロピレン/ポリエチレン繊維で作製されている、不織布ウェブのDr30%(ローマ数字IVで示されている)は、
【数4】

に等しい。当業者は、比較的大きいDr30%値を有する不織布ウェブが、当該ウェブがそのPA−MPFを超えて歪んだり又は伸びたりした後に、急速に劣化する傾向があり得ることを理解するであろう。逆に、比較的小さいDr30%値を有する不織布ウェブは、当該ウェブがそのPA−MPFを超えて歪んだり又は伸びたりした後に、その一体性を維持する傾向にあり得る。一実施形態では、伸縮性ラミネートは、弾性フィルム及びこのフィルムの片側に結合された少なくとも1つの不織布ウェブを含み、このフィルムは少なくとも1つのスパンボンド繊維層、好ましくは2成分繊維層を含み、10 10E−2未満のDr30%を有する。この不織布ウェブはまた、8 10E−2未満、6 10E−2未満、又は更には5 10E−2未満のDr30%を有してよい。一実施形態では、この不織布ウェブが、1 10E−2〜10 10E−2、2 10E−2〜8 10E−2、又は更には3 10E−2〜6 10E−2のDr30%を有することが有利であり得る。2成分スパンボンド繊維を含む不織布ウェブの凝集体坪量(ローマ数字III及びIVで示される)は、単一成分スパンボンド繊維から作製された不織布ウェブの坪量より大きいが、それらのPA−MPFが、単一成分スパンボンド繊維から作製された不織布ウェブのPA−MPFよりも驚くほど小さいことは注目に値する。2成分スパンボンド繊維を含む不織布ウェブは、単一成分スパンボンド繊維から作製された不織布ウェブが、そのPA−MPF到達する際に得られる伸びよりもかなり大きい伸びで、対応するPA−MPFに到達することもまた注目に値する。
【0034】
前述のスパンボンド2成分繊維を含む不織布ウェブの利点を確認するために、伸縮性ラミネートの2つの異なる実施例を作製し、活性化させる。第1伸縮性ラミネートが作製されるが、これは、前述したものに類似し、ローマ数字Iにより識別され、弾性フィルムの片側に結合された第1不織布ウェブ層と、前述したものに類似し、ローマ数字IIにより識別され、弾性フィルムの他面に結合された第2不織布ウェブとを含む。両不織布ウェブは、ホットメルト接着剤によりフィルムに結合されている。第2伸縮性ラミネートもまた作製されるが、これは、前述したものに類似し、ローマ数字IIにより識別され、弾性フィルムの片側に結合された第1不織布ウェブ層と、前述したものに類似し、ローマ数字IIIにより識別され、弾性フィルムの他面に結合された第2不織布ウェブとを含む。両不織布ウェブは、ホットメルト接着剤によりフィルムに結合されている。伸縮性ラミネートの第1及び第2実施例を作製するために使用される層の全ては、25mm以上の機械方向及び75mm以上の機械横方向を有する。フィルム層を含み、伸縮性ラミネートのそれぞれの約40mmである中心部分は、約6mmの係合深さにて、少なくともある程度お互いに相補的な3次元表面を有する一対の圧力アプリケータの間にこの40mm中心部分を通過させることによって機械的に活性化される。好適な機械的活性化プロセスのより詳細な説明を、以下に示す。これらの2つの伸縮性ラミネートは、同じ量又はレベルの機械的活性化にさらされるという点に留意すべきである。ラミネート実施例それぞれの75mm(ラミネートのCDに沿って)×25mm(ラミネートのMDに沿って)寸法のラミネート試験体を切り取り、前もって活性化させた40mmの中央領域を、各ラミネート試験体の中央に置く。次に、伸縮性ラミネート試験体の各側面にある不織布ウェブを、まず当該試験体をアセトン内で約15秒間浸漬して接着剤を溶解し、次に当該不織布ウェブを弾性フィルムから慎重に取り外すことによって、弾性フィルムから取り外す。接着剤が溶解しない場合、不織布ウェブを著しく損傷することなく、接着剤を溶解することができる任意の他の溶剤を使用することができる。剥離された不織布ウェブをフィルムから取り外したら、更なる試験の前に、試験体を約30分間乾燥させなければならない。図13A〜13Bは、弾性フィルムの1実施例及びウェブがフィルムから取り外された後の不織布ウェブそれぞれを示す写真(はっきりさせるために暗背景で撮影した)である。図13A〜13Eに示される写真から、単一成分スパンボンド繊維層を含む不織布ウェブが、機械的活性化を実施したウェブ領域にて明らかに裂けていることが観察できる。対照的に、毛羽立て加工ステープルファイバーで作製した不織布ウェブ(図13D)及び2成分スパンボンド繊維層を含む不織布ウェブ(図13B)は大きく伸ばされているが、機械的活性化を実施した領域は裂けておらず、機械的に活性化された部分に多くの繊維が存在することが観察できる。図13は、不織布ウェブを除去した後の典型的なフィルムの写真である。これらの機械的に活性化された不織布ウェブ(弾性フィルムから除去された)の引張曲線は、これらの機械的に活性化された不織布ウェブが、更なる伸びに依然として対抗し得るか否かを決定するために測定される。各不織布ウェブ試験体の引張曲線は、実際のラミネートの使用を模倣することを目的とした異なる引張試験にて得られる。この第2試験は、以下の変更を行い、EDANA法20.2−89に従って実施される。各試験体は、75mm(ウェブのCDに沿って)×25mm(ウェブのMDに沿って)の寸法であり、MTSからの試験機などの引張試験機に接続したクランプによって、試験体の機械方向と平行な縁部をつかむことにより、本試験体の引張曲線が得られる。標点距離(即ち、クランプ間の分離)は、約70mmである。引張曲線は、約2mm/秒のクロスヘッド変位速度にて得られる。各試験体の伸びは、伸び(%)にてx軸に示すが、各サンプルに適用した力は、センチメートル当たりのニュートン(N/cm)にてy軸に示す。試験体が裂ける(即ち、ポストピーク力応答が、ピーク力の10%未満の値に到達する)まで引っ張る。これらの機械的に活性化された不織布ウェブ各々の引張曲線を図14に示す。ローマ数字Vで示されている引張曲線は、2成分繊維を含み、かつ単一成分SMMS/弾性フィルム/SSMMSラミネートから剥離されたSSMMSウェブについて得られている。ローマ数字VIで示されている引張曲線は、毛羽立て加工ステープルファイバーのウェブについて得られており、かつ単一成分SMMS/弾性フィルム/毛羽立て加工ウェブラミネートから剥離されている。ローマ数字VIIで示されている引張曲線は、単一構成成分の繊維で作製され、かつ単一成分SMMS/弾性フィルム/毛羽立て加工ウェブラミネートから剥離されたSMMSウェブについて得られている。ローマ数字VIIIで示されている引張曲線は、単一構成成分の繊維で作製され、かつ単一成分SMMS/弾性フィルム/SSMMSラミネートから剥離されたSMMSウェブについて得られている。伸縮性ラミネートから取り除いた後に、このような不織布ウェブの特性を決定するための1つの可能な方法は、それらの残留最大ピーク力(以下、「R−MPF」)を決定することである。「残留最大ピーク力」とは、伸縮性ラミネートの少なくとも一部を活性化させた後に、伸縮性ラミネートを形成するために使用される少なくとも1つの不織布ウェブの最大ピーク力を意味する。単一成分スパンボンド繊維層を含む不織布ウェブは、伸びに対してごくわずかの抵抗にしか対抗しないことが観察できる。ローマ数字VIIで示されている単一成分SMSウェブのR−MPFは、約0.15N/cm未満であり、ローマ数字VIIIで示されている単一成分SMSウェブのR−MPFは、約0.1N/cm未満である。2成分繊維を含みローマ数字Vで示されている不織布ウェブのR−MPFは、少なくとも約0.6N/cmであり、これに対して、ローマ数字VIで示されている単一成分の毛羽立て加工ウェブのR−MPFは、少なくとも約0.45N/cmである。これらの結果は、伸縮性ラミネートの機械的活性化中に、これらの不織布ウェブが有意に引き裂かれるか又は破砕されたことを確認するものと考えられている。対照的に、毛羽立て加工ステープルファイバーで作製された不織布ウェブ及び2成分スパンボンド繊維層を含む不織布ウェブは依然として、伸びに抵抗し、伸縮性ラミネートの強度に寄与することができる。前述した伸縮性ラミネートのいずれかが、2成分スパンボンド繊維を含む不織布ウェブを含み、その結果、この不織布スパンボンドウェブが少なくとも0.3N/cm、少なくとも0.4N/cm、又は更には少なくとも0.5N/cmのR−MPFを有することが、有利であり得る。前述した伸縮性ラミネートのいずれかが、2成分スパンボンド繊維を含む不織布ウェブを含み、その結果、この不織布スパンボンドウェブが2.5N/cm未満、2N/cm未満、1.5N/cm未満、又は更には1N/cm未満のR−MPFを有することもまた有利であり得る。2成分スパンボンド繊維(好ましくは、コア/シースタイプ)を有する不織布ウェブが、単一成分の繊維のみで作製された不織布ウェブよりも大きい係合深さ及び/又はより高速での機械的活性化に耐えることができると考えられている。その結果、このような不織布ウェブ並びに所与の坪量及び引張特性を有する弾性フィルムを含む伸縮性ラミネートも、より高レベルまで活性化され得る。代替手段においては、2成分繊維を有するこのような不織布ウェブ並びに減少した坪量及び/又は低下した引張特性を有する弾性フィルムを含む伸縮性ラミネートは、単一成分の繊維で作製した不織布ウェブ並びにより大きい坪量及び/又はより大きい引張特性を有する弾性フィルムを有する伸縮性ラミネートと実質的に同一なレベルまで活性化され得る。
【0035】
更に後述するように、前述の伸縮性ラミネートのいずれも、伸縮性耳部又はサイドパネルを含み得る使い捨て吸収性物品(例えば、おむつ又はパンツ)の構成成分として使用してもよい。市販の使い捨て吸収性物品は、単一成分の繊維でできた不織布ウェブを含む伸縮性ラミネートから作製される伸縮性耳部又はサイドパネルを含む。通常は、介護人又はユーザーは、耳部又はサイドパネルを、耳部又はサイドパネルの元の長さの85%〜125%伸ばす。伸縮性要素の元の長さの85%〜125%伸ばすと、着用者に適切な装着及び快適さをもたらすと考えられている。しかし、更に、介護人及びユーザーによっては(故意に又は知らずに)、これらの伸縮性要素を要素の元の長さの125%よりもかなり長く伸ばすことがあるとも考えられている。このように大きく伸ばすと、着用者が不快に感じることが考えられるが、更に、伸縮性要素が引き裂かれて、それにより、吸収性物品が使用不能になり得る。これらの欠点は、介護人又はユーザーに伸縮性要素がそれ以上は伸びないというシグナルを与えることができる前述の伸縮性ラミネートのいずれか(2成分繊維を有する不織布ウェブを含む)から作製された伸縮性要素を提供することによって排除はできないが最小化できると考えられている。伸縮性要素がその元の弛緩した長さの100%より長く伸びた場合に、その伸びに対する抵抗が著しく増大する伸縮性ラミネートによって、このシグナルは提供され得る。図15は、2つの異なる伸縮性ラミネートについて得られた引張曲線を表す。第1伸縮性ラミネート(ローマ数字IXで示されている)は、単一成分の繊維で作製された不織布SMMSウェブ(17g/mの凝集体坪量を有する)、スチレンブロックコポリマーエラストマーコア及びポリオレフィンスキンを有する同時押出フィルムである弾性フィルム(54.5GSMの坪量を有する)、並びに毛羽立て加工した単一成分の繊維のウェブ(27g/mの坪量を有する)を含む。第2伸縮性ラミネート(ローマ数字Xで示されている)は、単一成分の繊維で作製される不織布SMMSウェブ(17g/mの凝集体坪量を有する)、前述したものに類似した弾性フィルム(54.5g/mの坪量を有する)及び2成分スパンボンド繊維を含むSSMMSウェブ(20g/mの凝集体坪量を有する)を含む。これらの引張曲線は、ラミネートの元の長さの80%伸びるまでは実質的に同一であることが観察できる。2成分スパンボンド繊維を含むSSMMSウェブを有する伸縮性ラミネートを伸ばすために必要な力は、伸縮性ラミネートがその対応する元の長さの85%よりも長く伸ばされる場合、毛羽立て加工した単一成分の繊維のウェブを有する伸縮性ラミネートを伸ばすために必要な力よりも大きいこともまた観察できる。両ラミネート(本明細書では、以後、「Δ」とする)を伸ばすために必要な力の量の差は、伸縮性ラミネートの元の長さの110%〜160%の伸びにおいて、約0.5N/cmの大きさになり得る。介護人又はユーザーは、物品の伸縮性要素(伸縮性ラミネートの数cm2を含む)を伸縮性要素の元の長さの85%を超えて伸ばそうとした場合に、伸びに対するこの抵抗増大に気づき始めるであろうと考えられている。更に、伸びに対する抵抗が増大すると、介護人又はユーザーに、伸縮性要素がそれ以上伸ばされるべきでないことを伝達し得るとも考えられている。更に、ラミネートが機械的に活性化された後に、ウェブ(特に、2成分繊維を含むウェブで)の伸びに対する残留抵抗力が、伸縮性ラミネートがその元の長さの85%を超えて伸びた場合に生じる伸びに対する抵抗力を増大させると考えられている。前述の伸縮性ラミネートのいずれかが、2成分スパンボンド繊維を含み、85%〜125%の伸びで伸縮性ラミネートを機械的活性化した後でこのウェブを伸ばすために必要な力が、0.2N/cm〜1.5N/cm、0.3N/cm〜1.2N/cm、又は更には0.4N/cm〜1N/cmであるような、不織布ウェブを含むことが有利であり得る。2成分スパンボンド繊維を有する不織布ウェブ(好ましくは、コア/シースタイプ)は、この伸縮性材料から作製された伸縮性要素がその元の長さの85%を超えて伸ばされた場合に、伸びに対して顕著な抵抗力を提供する伸縮性ラミネートを作製するために使用するのに便利であり得る。
【0036】
ラミネートの機械的活性化:
前述した伸縮性ラミネートのいずれも、機械的に活性化して(即ち、事前に歪みを与えて)、ラミネートが、ラミネートを形成する全てのウェブが互いに結合された際に、その失った弾性をいくらか回復するようにすることができる。伸縮性ラミネートを機械的に活性化するためのプロセスの非限定的な実施例は、図16及び17に概略的に表されている。それらの図に示された装置は、少なくともある程度お互いに相補的な3次元表面を有する一対の圧力アプリケータ34、36を含む。圧力アプリケータ(又はローラー)は、他方の圧力アプリケータの凹部136に対応する少なくとも1つの(複数の場合もある)係合部又は歯134を含む。圧力アプリケータは、他方の圧力アプリケータ上の対応する凹部136及び係合部又は歯236と噛み合うことができる、複数の係合部又は歯134及び凹部234を含むことが好ましい。ラミネートが圧力アプリケータ34、36間を通過する際に、ラミネートの一部に歪が与えられる。伸縮性ラミネートは、それが圧力アプリケータから「出た」際に弛緩され、その元の幅に実質的に戻ることができる。機械的活性化度は、係合部及び凹部の数並びに伸縮性ラミネート上の圧力アプリケータの係合深さを変化させることにより調整してよい。伸縮性ラミネートを機械的に活性化させるための他のプロセスを使用しても、同じメリットが依然として得られることを、当業者は理解するであろう。
【0037】
圧力アプリケータ34及び36のそれぞれ係合部134及び236の噛合部の一部を示す図17に関していうと、用語「ピッチ」とは、係合部に隣接した頂点間の距離を意味する。前記ピッチは、約0.51〜7.62mm(0.02〜約0.30インチ)であることができ、好ましくは、約1.27〜3.81mm(0.05〜約0.15インチ)である。歯の高さ(又は深さ)は、歯の底部から歯の頂点まで測定され、全ての歯について等しいことが好ましい。歯の高さは、約2.54mm(0.10インチ)〜22.9mm(0.90インチ)であることができ、約6.35mm(0.25インチ)〜12.7mm(0.50インチ)であることが好ましい。一方の圧力アプリケータの係合部134は、他方の圧力アプリケータの係合部236からのピッチの半分オフセットすることができ、その結果、一方の圧力アプリケータの係合部(例えば、係合部134)は、対応する圧力アプリケータの係合部間にある凹部136(又は谷部)内で噛み合う。オフセットは、圧力アプリケータが「係合」又は噛合して、お互いに対して操作位置にある場合に、2つの圧力アプリケータの噛合を可能にする。一実施形態では、対応する圧力アプリケータの係合部は、部分的にのみ噛合っている。対向する圧力アプリケータ上の係合部が噛み合う程度は、本明細書では、係合部の「係合深さ」又は「DOE」と呼ばれる。図17に示すように、DOEは、対応する圧力アプリケータの係合部の頂点が同一面内にある(係合0%)面P1によって示される位置と、1つの圧力アプリケータの係合部の頂点が、対向する圧力アプリケータの凹部に向けて面P1を越えて内側に伸びる面P2により示される位置との間の距離である。特定のラミネートのための最適な又は効果的なDOEは、係合部の高さ及びピッチ並びにウェブ材料に依存する。他の実施形態では、噛み合いロールの歯は、対向ロールの谷部分と位置合わせする必要がない。即ち、歯は、わずかなオフセットから大きなオフセットの範囲で、ある程度まで谷部分と位相がずれていてもよい。
【0038】
前述したウェブのいずれかを含むラミネートは、おむつ、パンツ、成人用失禁製品、生理用ナプキン、又は弾性的に伸縮性である部分を少なくともその上に有する利点を持ち得る任意のその他の物品などの使い捨て吸収性物品に使用するのに適し得る。一実施形態では、耳部又はサイドパネルをこのような伸縮性ラミネートから切り取ってよく、耳部の1つの側縁部は、使い捨て吸収性物品のシャーシに取り付けてよい。後側腰部区域170、股部270及び前側腰部区域370を含む使い捨て吸収性物品70が、図18に概略的に表されている。一対の耳部75は、それらの対応する近位縁に沿って、使い捨て吸収性物品の左側及び右側それぞれに結合されている。複数の拡張ホック又は接着剤を含む機械式などのファスナーを、耳部又はサイドパネルの末端縁周辺の耳部又はサイドパネルの一部に接続されてよい。このようなファスナーは、ラミネートの伸縮性と組み合わされて、着用者の胴体下部周りの吸収性物品の適切な配置及び装着を提供し得る。別の実施形態では、任意のこのようなラミネートを、吸収性物品のための一体外側カバーとして使用してよい。使い捨て吸収性物品70の典型的なシャーシは、液体透過性トップシート470、液体不透過性バックシート570及びトップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コア670を含んでよく、図19に概略的に表されている。吸収性物品は、このような物品に好適であり得る特徴もまた含んでよく、当技術分野において既知である。
【0039】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0040】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性ラミネートであって、前記伸縮性ラミネートは、
a.第1不織布ウェブであって、前記第1不織布ウェブが、
スパンボンド繊維を含む繊維の第1層であって、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が、前記第1溶解温度より低く、前記第1層が上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、前記第2層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記第2層の上部表面が、前記第1層の底部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維層を含む繊維の第3層であって、前記第3層が、上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有し、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の上部表面が、前記第2層の底部表面に面しており、その結果、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブが、前記第1不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しており、その結果、前記サーモボンドの少なくともいくつかが、前記機械横方向に伸長性である、第1不織布ウェブと、
b.上部表面及び底部表面を有するエラストマー材料のウェブと、を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の底部表面が、前記エラストマーウェブの前記上部表面に結合されて、ラミネートを形成する、ことを特徴とする、伸縮性ラミネート。
【請求項2】
前記シースを形成する前記第2ポリマーの溶解温度が約150°未満であることを特徴とする、請求項1に記載の伸縮性ラミネート。
【請求項3】
c.前記エラストマーウェブの底部表面に結合された第2不織布ウェブであって、前記第2不織布ウェブが、
スパンボンド繊維を含む第1層であって、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、前記第1層が内部表面及び外部表面を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、前記第2層が、上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記第2層の底部表面が、前記第1層の上部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維を含む繊維の第3層であって、前記第3層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の底部表面が、前記第2層の前記上部表面に面しており、その結果、前記第2層が、前記第2不織布ウェブの前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含む、第2不織布ウェブを含み、
ここで、前記第2不織布ウェブが、前記第2不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融されており、
ここで、前記第2不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の上部表面が、前記エラストマーウェブの前記底部表面に結合されている、ことを更に特徴とする、請求項1に記載の伸縮性ラミネート。
【請求項4】
前記第1不織布ウェブが、溶解温度を有するホットメルト接着剤によって前記エラストマーウェブに接着接合されており、ここで、前記ホットメルト接着剤の溶解温度が前記第2ポリマーの溶解温度よりも高く、かつ、前記ホットメルト接着剤の溶解温度が前記第1ポリマーの溶解温度よりも低いことを特徴とする、請求項1に記載の伸縮性ラミネート。
【請求項5】
伸縮性ラミネートの製造プロセスであって、前記プロセスが、
第1不織布ウェブを得る工程であって、前記第1不織布ウェブが、
スパンボンド繊維を含む繊維の第1層であって、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が、前記第1溶解温度より低く、前記第1層が上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、前記第2層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記第2層の上部表面が、前記第1層の底部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維層を含む繊維の第3層であって、前記第3層が、上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有し、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の上部表面が、前記第2層の底部表面に面しており、その結果、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブが、前記第1不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融されておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融されており、その結果、前記サーモボンドの少なくともいくつかが、前記機械横方向に伸長性である、工程と、
上部表面及び底部表面を有するエラストマー材料のウェブを得る工程と、
前記第1不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の1つの底部表面を前記エラストマーウェブの前記上部表面に結合させる工程と、
を含むことを特徴とする、プロセス。
【請求項6】
第2不織布ウェブを前記エラストマーウェブの底部表面に結合させる工程であって、ここで、前記第2不織布ウェブが、
スパンボンド繊維を含む第1層であって、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、前記第1層が内部表面及び外部表面を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、前記第2層が、上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記第2層の底部表面が、前記第1層の上部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維を含む繊維の第3層であって、前記第3層が、上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の底部表面が、前記第2層の前記上部表面に面しており、その結果、前記第2層が、前記第2不織布ウェブの前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含み、
ここで、前記第2不織布ウェブが、前記第2不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融されている、工程を含み、
ここで、前記第2不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む第3層のうちの1つの上部表面が、前記エラストマーウェブの前記底部表面に結合されている、ことを更に特徴とする、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記エラストマーウェブが、エラストマーポリオレフィンを含むエラストマー材料のフィルムであることを特徴とする、請求項5に記載のプロセス。
【請求項8】
前記第1不織布ウェブが、前記第2ポリマーの溶解温度よりも高い溶解温度を有するホットメルト接着剤によって、前記エラストマーウェブに接着接合されており、ここで、前記ホットメルト接着剤の溶解温度が前記第1ポリマーの溶解温度よりも低いことを特徴とする、請求項5に記載のプロセス。
【請求項9】
対向する第1及び第2長手方向側縁部を有するシャーシを含む使い捨て吸収性物品であって、
前記シャーシが、液体透過性トップシート、液体不透過性バックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収性コアを含み、一対の伸縮性耳部又はサイドパネルが前記シャーシの各長手方向側縁部に連結され、前記耳部又はサイドパネルのそれぞれが、伸縮性ラミネートであって、
a.第1不織布ウェブであって、前記第1不織布ウェブが、
スパンボンド繊維を含む繊維の第1層であって、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が、前記第1溶解温度より低く、前記第1層が上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、前記第2層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記第2層の上部表面が、前記第1層の底部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維層を含む繊維の第3層であって、前記第3層が、上部表面及び底部表面、機械方向及び機械横方向を有し、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の上部表面が、前記第2層の底部表面に面しており、その結果、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブが、前記第1不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しており、その結果、前記サーモボンドの少なくともいくつかが、前記機械横方向に伸長性である、第1不織布ウェブと、
b.上部表面及び底部表面を有するエラストマー材料のウェブと、を含み、
ここで、前記第1不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の底部表面が、前記エラストマーウェブの前記上部表面に結合されて、ラミネートを形成する、伸縮性ラミネートを含むことを特徴とする、使い捨て吸収性物品。
【請求項10】
前記ラミネートが、
c.前記エラストマーウェブの底部表面に結合された第2不織布ウェブであって、
スパンボンド繊維を含む第1層であって、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、前記第1層が内部表面及び外部表面を有する、第1層と、
メルトブロウン繊維を含む繊維の第2層であって、前記第2層が、上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記第2層の底部表面が、前記第1層の上部表面に面している、第2層と、
スパンボンド繊維を含む繊維の第3層であって、前記第3層が上部表面及び底部表面を有し、ここで、前記スパンボンド繊維が、第1溶解温度を有する第1ポリマーを含むコア及び第2溶解温度を有する第2ポリマーを含むシースを有する多成分繊維であり、ここで、前記第2溶解温度が前記第1溶解温度よりも低く、ここで、前記第3層の底部表面が、前記第2層の前記上部表面に面しており、その結果、前記第2層が、前記第2不織布ウェブの前記第1層と前記第3層との間に配置されている、第3層と、
を含む、第2不織布ウェブを更に含み、
ここで、前記第2不織布ウェブが、前記第2不織布ウェブを通って少なくとも部分的に延びる複数のサーモボンドを含み、ここで、前記多成分繊維のコアを形成する前記第1ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融しておらず、前記多成分繊維のシースを形成する前記第2ポリマーが、前記サーモボンド内で溶融されており、
ここで、前記第2不織布ウェブのスパンボンド繊維を含む前記第3層の上部表面が、前記エラストマーウェブの前記底部表面に結合されている、ことを特徴とする、請求項9に記載の吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2012−523331(P2012−523331A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504854(P2012−504854)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/030365
【国際公開番号】WO2010/118214
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】