説明

不良品の排出方法

【課題】不良品排出の制御を行いながら良品の排出を最小限にすることができる方法を提供すること。
【解決手段】長尺帯状シート21に含まれる欠陥を検出し、該欠陥を含む製品1を、長尺帯状加工品100の裁断後に不良品1’として排出し、かつ加工品100を裁断するたびにシフト信号を発生させる装置10を用いる。装置10に配置された位置合わせセンサ61aによって、長尺帯状加工品100中における製品長さの基準位置を検出して位置合わせ信号を発生させ;位置合わせ信号の発生とシフト信号の発生との時間差を測定し、該時間差が、閾値未満であれば、不良品排出位置80にある製品1のみを排出し、閾値以上の場合には、不良品排出位置80にある製品1及び該製品1の搬送方向の前側又は後側に位置する製品1を排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続的に製造される個々の製品から不良品を排出する不良品の排出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に帯状シートを加工する場合、シートは巻回されたロールから巻き出されて供給される。巻き出されたシートには、目的とする個々の製品ピッチに対応するようなマークなどが付されていない場合が多い。個々の製品の加工では、最初に加工した位置を基準にして、次工程の加工位置を合わせて加工する。原反シートに含まれる不良部の検査は、最初の加工前に行われるのが通常なので、不良部がどの製品に入るかは、検査位置から最初の加工位置までのシート長さで決まる。ところが、シートがその搬送途中に伸縮する場合はこの長さが変化するので、シートの不良部が含まれる製品を確実に排出するために、1カ所の不良部に対して3〜5個以上の製品を不良品として排出している。この排出された不良品中には実際には良品が多数含まれている。不良率が0.1%程度であれば、不良品1個に対して良品を3〜4個を排出しても、経済的に大きな問題にはならないが、不良率が例えば2%程度に高くなると、良品の排出は無視できない数になる。
【0003】
各工程の品質検査は、最終製品でどれが不良なのかが判ればよいので、不良部にマーキングを施して、不良品排出部でその不良マークを検出して排除することが行われている。例えば本出願人は先に、不良品を検出する検出手段と、検出手段で検出された不良品を含む所定数の製品を排出品として排出する排出手段と、排出手段で排出された排出品に排出順位を示す符号を付するマーキング手段とを備えた不良品の排出システムを提案した(特許文献1参照)。この排出システムによれば、不良品の排出タイミングを、手間をかけずに容易に調整することができるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−79187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、不良品を確実に排除するためには、各検査機位置に対応した数の確実なマーキング装置とその検出装置が必要であり、その結果、製造装置が高価になり、またマーキングしてもそれが製品内部に入ってしまった場合には、後からの検出が容易でないことも多い。
【0006】
したがって本発明の課題は、前述した従来技術の改良にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、走行する長尺帯状シートに一又は二以上の加工を行い長尺帯状加工品を製造し、然る後、該加工品をその長手方向と交差する方向に裁断して個々の製品を製造する装置を用い、
該装置は、該長尺帯状シートに含まれる欠陥を検出し、該欠陥を含む製品を、前記の裁断後に不良品として排出し、かつ長尺帯状加工品を裁断するたびにシフト信号を発生させるようになされており、
長尺帯状シートに欠陥が検出されたら、該装置の制御部に備えられたレジスタに検出ビットを立て、
該レジスタにおいて、シフト信号の発生ごとに、検出ビットを1ビットずつシフトさせていき、
シフトされた該検出ビットが、不良品の排出位置として予め該レジスタに設定されたビットに到達したら、そのときに該装置の不良品排出位置にある製品を不良品として排出する、不良品の排出方法であって、
前記装置の加工ラインに配置された位置合わせセンサによって、長尺帯状加工品中における製品長さの基準位置を検出して位置合わせ信号を発生させ、
位置合わせ信号の発生とシフト信号の発生との時間差を測定し、該時間差が、予め設定しておいた閾値未満であれば、不良品排出位置にある製品のみを排出し、閾値以上の場合には、不良品排出位置にある製品及び該製品の搬送方向の前側又は後側に位置する製品を排出する、不良品の排出方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、不良品排出の制御を行いながら良品の排出を最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の方法を実施することで得られる製品の一例を示す一部破断斜視図である。
【図2】図2には、本発明の方法を実施するために用いられる好適な装置の一例を示す模式図である。
【図3】図3(a)〜(c)は、本発明の方法の基本となる制御方法の概念図である。
【図4】図4(a)〜(c)は、レジスタにおける検出ビットの位置と、第1原反シートにおける欠陥の存在する位置との関係を示す模式図である。
【図5】図5(a)及び(b)は、長尺帯状加工物の裁断で発生するシフト信号と、位置合わせセンサから発生する位置合わせ信号とのタイミングを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の方法を実施することで得られる製品の一例が示されている。同図に示す製品1は、第1シート1aと、第2シート1bと、両シート間に配置された介在物1cとを備えている。第1シート1a及び第2シート1bは、同形のものであり、例えば各種の合成樹脂フィルムや、各種の繊維シートなどから構成されている。両シート1a,1bは同一の材料から構成されていてもよく、あるいは異なる材料から構成されていてもよい。第1シート1a及び/又は第2シート1bは、伸長性及び/又は収縮性を有している場合がある。なお、巻回体より繰り出されたシートは加工のための搬送中に、巻回体の状態、シートの材料、搬送テンション等の要因により、伸長してしまう場合、収縮してしまう場合、伸長及び収縮の両方の挙動が生じる場合があり、以降、搬送によるシートの伸長性及び収縮性の両方を説明する場合には、便宜的にこれらを総称して「伸縮性」と表わすこともある。
【0011】
介在物1cとしては、製品1の具体的な用途に応じて各種の材料が用いられる。介在物1cは、所定の厚みを有しており、第1シート1a及び第2シート1bよりも小型のものである。第1シート1a及び第2シート1bは、介在物1cの周縁から外方に延出しており、両シート1a,1bの延出部が互いに接合されて、介在物1cを両シート1a,1b間に形成される空間内に密封している。
【0012】
介在物1cとしては、例えば粉粒体と液体との混練成形物、粉粒体の圧縮成形物、繊維積繊体、1プライ又はマルチプライの紙、金属板や木材板等の剛直体、それらの2種以上の組み合わせなどが用いられる。
【0013】
図2には、本発明の方法を実施するために用いられる好適な装置の一例が示されている。同図に示す装置10は、第1原反シート供給部20、第2原反シート供給部30、介在物供給部40、シート重合部50、封止部60、裁断部70及び不良品排出部80を備えている。
【0014】
第1原反シート供給部20においては、第1原反シート21の巻回体からなる繰り出しロール22から連続帯状の第1原反シート21が繰り出される。第1原反シート21は、先に述べた図1に示す第1シート1aの原料となるものである。繰り出された第1原反シート21は、ダンサーロール26を通過する。ダンサーロール26は、第1原反シート21の張力を一定にする目的で用いられる。
ダンサーロール26を通過した第1原反シート21は、第1欠陥検出部23を通過する。第1欠陥検出部23は、光源24と受光センサ25との組み合わせを備えている。光源24と受光センサ25とは、第1原反シート21を挟んで対向する位置に配置されている。第1欠陥検出部23は主として、第1原反シート21に存在するピンホール、異物混入等の欠陥を検出するために用いられる。受光センサ25によって欠陥が検出された場合、欠陥の検出を知らせる信号が、受光センサ25より装置10の制御部(図示せず)に送信される。
【0015】
第2原反シート供給部30は、上述した第1原反シート供給部20とほぼ同様の構成になっている。すなわち、第2原反シート31の巻回体からなる繰り出しロール32から連続帯状の第2原反シート31が繰り出される。第2原反シート31は、先に述べた図1に示す第2シート1bの原料となるものである。繰り出された第2原反シート31は、ダンサーロール36を通過する。ダンサーロール36を通過した第2原反シート31は、光源34と受光センサ35との組み合わせを備えた第2欠陥検出部33を通過する。受光センサ35によって欠陥が検出された場合、欠陥の発生を知らせる信号が、受光センサ35より装置10の制御部(図示せず)に送信される。
【0016】
介在物供給部40は、介在物1cの製造部(図示せず)において製造された介在物1cが、無端ベルト41によって所定の間隔をおいて搬送されるようになっている。無端ベルト41上に載置された介在物1cは、第1原反シート21と合流し、第1原反シート21の面上に乗り移る。第1原反シート21の幅は、介在物1cの幅よりも大きくなっている。介在物1cは、第1原反シート21の幅方向の中央部に載置される。
【0017】
シート重合部50においては、介在物1cを所定の間隔で載置した第1原反シート21の上面に、第2原反シート供給部30から繰り出された第2原反シート31が重ね合わされる。第2原反シート31の幅は、第1原反シート21の幅と同じになっており、第2原反シート31の重ね合わせによって、介在物1cはその全体が両原反シート21,31によって被覆される。
【0018】
封止部60においては、両原反シート21,31によって被覆された状態の介在物1cの周縁外方の位置において、両原反シート21,31が接合される。接合は、両原反シート21,31の材質に応じて適切な手段が用いられる。接合手段としては、熱融着、超音波接合、接着剤による接着などの公知の方法が挙げられる。両原反シート21,31の接合は、介在物1cの周縁外方の位置において連続接合線が形成されるように行ってもよく、あるいは接合線が不連続に形成されるように行ってもよい。いずれの接合形態を採用する場合であっても、接合線は、介在物1cの周縁外方の位置において、該介在物1cを取り囲むように、実質的に閉じた形状となるように形成される。
【0019】
封止部60における加工によって、両原反シート21,31と、その間に所定の間隔をおいて配置された複数の介在物1cとから構成される長尺帯状加工品100が形成される。この長尺帯状加工品100は、先に述べた図1に示す製品1が一方向に複数個連続して結合した状態のものに対応する。
【0020】
封止部60よりも下流側の位置には、位置合わせセンサ61a,61bが設置されている。位置合わせセンサ61a,61bは、長尺帯状加工品100の上側に位置している。位置合わせセンサ61a,61bは、例えば長尺帯状加工品100における介在部1cの前端縁又は後端縁の位置を検出して制御部(図示せず)に送信する。制御部(図示せず)では、位置合わせセンサ61a,61bからの検出信号に基づき、位置合わせセンサ61a,61bが位置する箇所よりも下流の位置において長尺帯状加工品100に対して行われる加工のタイミングを制御する。すなわち、加工の位置合わせを制御する。位置合わせセンサ61a,61bによって検出される介在部1cの前端縁又は後端縁の位置は、目的とする製品1の長さの基準位置となる。つまり、一つの介在部1cの前端縁から、それに隣り合う別の介在部1cの前端縁までの距離が、製品1の長さに相当する。
【0021】
前記の加工の例としては、介在物1cと、それに隣り合う介在物1cとの中間の位置で長尺帯状加工物100を裁断が挙げられる。位置合わせセンサ61a,61bはこの裁断の位置合わせの目的で用いられる。この裁断は一定間隔で行われるのではなく、位置合わせセンサ61a,61bからの検出信号に基づき、適正な位置での裁断が行われるように裁断ごとにタイミングが調整されている。このように、位置合わせセンサ61a,61bは、長尺帯状加工物100に施す加工のタイミングを合わせる目的で用いられるが、本実施形態においては、この目的に加えて、不良品の排出のタイミングを合わせる目的でも位置合わせセンサ61a,61bを用いている。つまり位置合わせセンサ61a,61bは、加工のタイミングの調整及び不良品の排出のタイミングの調整のために兼用されている。
【0022】
裁断部70は、カッターロール71とアンビルロール72とを備えている。カッターロール71及びアンビルロール72は、長尺帯状加工品100を挟んで対向する位置において、それらのロールの回転軸が、長尺帯状加工品100の搬送方向と直交するように配置されている。裁断部70においては長尺帯状加工品100が裁断される。裁断は、長尺帯状加工品100において、搬送方向に前後する介在物1cの間の略中央部の位置において行われる。裁断は、長尺帯状加工品100の長手方向と交差する方向に行われる。この裁断は、搬送方向と直交する方向でも斜めに交差する方向でもよい。また、直線状の裁断だけでなく、波状等の裁断形状をしていてもよい。裁断部70における長尺帯状加工品100の裁断によって、目的とする製品1が製造される。この裁断と同時に、裁断部70から信号が発生し、制御部へと送信される。以下、この信号のことを「シフト信号」と呼ぶ。シフト信号は、裁断ごとに発生するので、シフト信号間の時間は、製品1の長さに相当する時間である。
【0023】
このようにして得られた製品1は、無端ベルト81によって搬送されて不良品排出部80に向かう。製品1を挟んで無端ベルト81の上側には複数の監視センサ82a,82b,82cが設置されている。これらの監視センサ82a,82b,82cは、無端ベルト81上を搬送される製品1の数に対応する数が設置されている。これらの監視センサ82a,82b,82cによって、無端ベルト81上を搬送される製品1のピッチずれが正確に測定される。
【0024】
不良品排出部80においては、先に述べた第1原反シート供給部20及び第2原反シート供給部30にそれぞれ設置されている受光センサ25,35から制御部(図示せず)に送信された欠陥の検出信号に基づき、該制御部が、欠陥を含む製品1’を排出する命令を発する。この排出命令に基づき、公知の排出装置(図示せず)によって欠陥を含む製品、すなわち不良品1’が排出される。欠陥を含まない製品1は、梱包等の後工程へと搬送される。
【0025】
次に、以上の装置10を用いた不良品の排出方法について説明する。まず、基本となる制御方法について説明する。図3には、基本となる制御方法の概念図が示されている。なお、以下の説明は、第1原反シート21に欠陥が検出された場合を例にとり説明するが、第2原反シート31に欠陥が検出された場合も同様の制御が行われる。
【0026】
第1原反シート21に欠陥が検出されると、その検出信号が、第1欠陥検出部23から装置10の制御部(図示せず)に送信される。制御部においては、欠陥の検出信号を受信すると、図3(a)に示すように、該制御部に備えられた演算手段におけるレジスタの0ビット目に検出ビットを立てる。すなわちレジスタの0ビット目の状態を1にしてフラグを立てる。図3(a)において、黒く塗りつぶされた位置が、検出ビット(フラグ)が立っているビットである。
【0027】
レジスタに記憶された検出ビットは、制御部がシフト信号を受信するごとに1ビットずつ上位ビットにシフトしていくようになっている。シフト信号は、上述したとおり、裁断部70において長尺帯状加工品100を裁断するたびに発生するようになっている。図3(b)には、図3(a)に示す状態を基準として、シフト信号が1回発生した後のレジスタの状態が示されている。同図から明らかなように、図3(a)に示す状態のレジスタと比較して、検出ビットが立っている位置が、上位側に1ビットシフトしている。なお、短い間隔で複数の欠陥があり、次のシフト信号の間において複数の検出信号があった場合には、シフト信号の間であれば、発生ずる検出ビットは1つである。
【0028】
シフト信号の発生ごとに検出ビットがシフトしていくことから明らかなように、レジスタにおける検出ビットは、第1原反シート21における欠陥が、装置10の製造ラインのどの位置に対応しているかを表している。具体的には、検出ビットがレジスタの0ビット目に記憶されている場合は、第1原反シート21における欠陥は、第1欠陥検出部23に位置している。検出ビットがレジスタの1ビット目に記憶されている場合は、欠陥は、製品1の長さを基準として第1欠陥検出部23の位置から1ピッチ下流側に位置している。したがって、第1欠陥検出部23の位置から、不良品排出部80の位置までの長さが決定されれば、その長さと、製品1の長さとの関係から、レジスタの最上位ビットが決定される。図3(a)〜(c)では、レジスタの最上位ビットは133となっている。したがって、検出ビットがシフトしていき、レジスタの133ビット目に位置するとき、第1原反シート21における欠陥が、不良品排出部80に到達していることになる。この状態を図3(c)に示す。このように、シフトされた検出ビットが、不良品の排出位置として予めレジスタに設定されたビット(図3では133ビット)に到達したら、そのときに装置10の不良品排出部80にある製品1を不良品1’として排出する。
【0029】
以上の制御方法によって、欠陥を含む製品1を不良品1’として確実に排出することができる。しかも、不良品1’の前側及び/又は後側に位置する良品の製品1を排出する必要もない。この状態を図4(a)に示す。第1欠陥検出部23で検出された第1原反シート21の欠陥Dは、レジスタの0ビット目に検出ビットとして記憶され、それがシフト信号の発生に連れてシフトしていき、レジスタの133ビット目までシフトすると、第1原反シート21の欠陥Dは不良品排出部80に到達している。
【0030】
しかし、第1原反シート21(及び/又は第2原反シート31)が、伸長性又は収縮性を有している場合には、これらのシート21,31の搬送途中に、該シート21,31に伸長又は収縮が発生し、該シート21,31の実際の長さが、第1欠陥検出部23から不良品排出部80までの長さと一致しない場合が生じることがある。このような状態が生じると、検出ビットがレジスタの最上位ビットまでシフトしたときに、シート21,31の欠陥Dが不良品排出部80に位置していない状態が発生する。
【0031】
例えば第1原反シート21が伸長した場合には、図4(b)に示すように、検出ビットがレジスタの最上位ビットまでシフトしたときに、該第1原反シート21の欠陥Dが、不良品排出部80の下流側にあり、不良品排出部80を通過している状態が生じる。一方、第1原反シート21が収縮した場合には、図4(c)に示すように、検出ビットがレジスタの最上位ビットまでシフトしたときに、該第1原反シート21の欠陥Dが、不良品排出部80の上流側にあり、不良品排出部80に到達していない状態が生じる。検出ビットがレジスタの最上位ビットまでシフトしたときに、図4(b)及び(c)に示す状態になっていると、不良品1’が排出されず、その代わりに、該不良品1’の前側又は後側に位置する良品の製品1が排出されてしまう。したがって、排出されなかった不良品1’は良品の製品として販売されてしまう。
【0032】
本発明においては、上述した不都合を解消するために、上述の制御を基本として、それに加えて以下に述べる制御を行っている。すなわち、先に述べた図2に示す装置10に備えられている位置合わせセンサ61aによって、長尺帯状加工品100中における製品長さの基準位置を検出する。この基準位置としては、上述のとおり、介在物1cにおける前端縁又は後端縁を採用することができる。位置合わせセンサ61aによって基準位置が検出されたら、該センサ61aから位置合わせ信号を発生させ、これを制御部(図示せず)に送信する。制御部においては、位置合わせセンサ61aから送信された位置合わせ信号を受信し、この位置合わせ信号の発生と、裁断部70において長尺帯状加工品100を裁断するたびに発生するシフト信号の発生との時間差を測定する。時間差の測定は、例えば介在物1cの前端縁を位置合わせセンサ61aが検出するタイミングと、裁断部70から発生させるシフト信号のタイミングとが同じになるように、裁断部70におけるシフト信号の発生器を調整する。これを基準に時間差を測定する。
【0033】
前記の時間差を図5(a)に基づき説明する。同図は、第1原反シート21及び第2原反シート31に長さの変化が生じない理想的な場合を示している。同図に示すように、第1原反シート21及び第2原反シート31に長さの変化が生じない場合には、シフト信号の発生と位置合わせ信号の発生に時間差は生じていない。なお、図5(a)に示すシフト信号の発生間隔は、製品1の長さ(裁断ピッチ)に対応している。したがって、同図における横軸は時間を示すものであるが、これは距離(長さ)を示すものでもある(次に述べる図5(b)においても同じ。)。
【0034】
第1原反シート21に伸長が生じた場合には、シフト信号が発生した時点、すなわち長尺帯状加工品100の裁断が行われた時点では、長尺帯状加工品100の位置合わせ基準位置である介在物1cの前端縁又は後端縁は、位置合わせセンサ61aの設置位置まで到達していないので、該基準位置の検出はまだ行われていない。そして基準位置の検出による位置合わせ信号の発生は、シフト信号の発生に遅れる。この状態を図5(b)に示す。同図においては、時間の経過とともに、位置合わせ信号の発生が、シフト信号の発生よりも、時間Df1、Df2、Df3、・・遅れていることが示されている。上述したとおり、図5(a)及び(b)の横軸は、距離(長さ)を示すものでもあるから、シフト信号の発生と位置合わせ信号の発生の時間差は、第1原反シート21が伸長した長さに対応する。
【0035】
シフト信号の発生と位置合わせ信号の発生の時間差、つまり第1原反シート21が伸長した長さが大きくなり過ぎると、第1原反シート21の欠陥が存在する位置が、レジスタ中の検出ビットが立っている位置と合わなくなってくる(前述する図4(b)参照)。理論的には、製品1の長さ(裁断ピッチ)の1/2以上の長さに対応する時間差が生じると、第1原反シート21における欠陥が現実に存在する位置は、レジスタ中の検出ビットが立っている位置よりも1ビット以上下位のビットに対応する位置にずれる。そこで、閾値となる時間差を製品1の長さ(裁断ピッチ)の1/2長に対応する時間に設定して、該時間差が閾値の時間以上の場合には、レジスタの最上位ビットに検出ビットが立ったとき、不良品排出部80にある製品1を排出するとともに、該製品1の搬送方向の後側に位置する製品1も排出するようにすれば、不良品1’を確実に排出することができる。不良品排出部80にある製品1の後側に位置する製品1の排出個数は、時間差の大きさに応じて決定すればよい。例えば第1原反シート21が伸長性を有し、その伸長性の程度が、元の長さに対して50%伸長する前に裁断する程度である場合(つまり、製品1長さの1/2以内に裁断する場合)には、排出個数は1個で足りる。前記の時間差が閾値の時間未満の場合には、レジスタの最上位ビットに検出ビットが立ったとき、不良品排出部80にある製品1のみを排出すればよい。
【0036】
以上の操作によれば、第1原反シート21が伸長した場合であっても、不良品1’を確実に排出することができる。しかし、前記の閾値を製品1の長さの1/2長に対応する時間に設定した場合には、該閾値に対応する時間差が、第1原反シート21の伸長に起因するものであるか、それとも収縮に起因するものであるかが判断できない場合がある。そこで、一層確実に不良品1’を排出する観点から、前記の閾値は製品1の長さの1/2未満の長さ、例えば1/3長に対応する時間とすることが好ましい。
【0037】
以上の操作は、第1原反シート21が伸長した場合の操作であったところ、該シート21が収縮した場合には、シフト信号が発生した時点、すなわち長尺帯状加工品100の裁断が行われた時点で、長尺帯状加工品100の位置合わせ基準位置は、既に位置合わせセンサ61aの設置位置を通過している。その結果、基準位置の検出による位置合わせ信号の発生は、シフト信号の発生に先んじている。したがって、シフト信号の発生と位置合わせ信号の発生の時間差が、閾値となる時間を超えた場合には、レジスタの最上位ビットに検出ビットが立ったとき、不良品排出部80にある製品1を排出するとともに、それに先んじて、該製品1の搬送方向の前側に位置する製品1も排出するようにすれば、不良品1’を確実に排出することができる。閾値としては、先に述べたとおり、製品1の長さの1/2長に相当する時間が好ましく、1/2未満の長さ、例えば1/3長に相当する時間が更に好ましい。不良品排出部80にある製品1の前側に位置する製品1の排出個数は、先に述べたように決定すればよい。前記の時間差が閾値の時間未満の場合には、レジスタの最上位ビットに検出ビットが立ったとき、不良品排出部80にある製品1のみを排出すればよい。
【0038】
以上の操作は、第1原反シート21が伸長又は収縮した場合の操作であったところ、第2原反シート31が伸長又は収縮した場合にも同様の操作を行うことができる。更に、両シート21,31が伸長又は収縮した場合にも、同様の操作を行うことができる。
【0039】
先に述べたとおり、シフト信号の発生と位置合わせ信号の発生の時間差が、製品1の長さの1/2長に相当する時間又はそれを超えると、シート21,31が伸長したのか、それとも収縮したのか判断できない場合がある。そこで、その対策として、装置10に、位置合わせセンサ61aよりも下流の位置に、別の位置合わせセンサ61b(図2参照)を設置し、シフト信号の発生と位置合わせセンサ61aからの位置合わせ信号の発生の時間差(以下、第1時間差という)に加え、シフト信号の発生と位置合わせセンサ61bからの位置合わせ信号の発生の時間差(以下、第2時間差という)も測定することが好ましい。測定された第1時間差と第2時間差とを対比して、第1時間差よりも第2時間差の方が大きいときには、シート21,31が伸長したと判断できる。この場合には、レジスタの最上位ビットに検出ビットが立ったとき、不良品排出部80にある製品1を排出するとともに、それに先んじて、該製品1の搬送方向の前側に位置する製品1を複数個排出する。一方、第1時間差よりも第2時間差の方が小さいときには、シート21,31が収縮したと判断できる。この場合には、レジスタの最上位ビットに検出ビットが立ったとき、不良品排出部80にある製品1を排出するとともに、該製品1の搬送方向の後側に位置する製品1を複数個排出する。
【0040】
搬送ラインの加減速時や異常発生時には伸縮や滑りが発生しやすいため、更に1又は複数の前後の製品を併せて排出する場合もある。欠陥検出部23(33)、位置合わせセンサ61a,61b、裁断部70のそれぞれの間隔は、それらの間隔の中で1/2ピッチ以上伸縮しない長さとし、1/2ピッチ以上伸縮する可能性がある場合は、伸縮検知用のセンサを追加して、各センサの間で1/2ピッチ以上の伸縮が発生しないようにする。これによって、原反シートが1ピッチ以上伸縮したことも検知できる。なお、前記の間隔とは、欠陥検出部23(33)と位置合わせセンサ61aとの間隔、位置合わせセンサ61aと位置合わせセンサ61bとの間隔、位置合わせセンサ61bと裁断部70との間隔のことをいう。
【0041】
本発明においては、上述した制御に加えて、以下に述べる制御を行うことで、より確実な不良品排出を実現させている。なお、以下に述べる制御は、第1原反シート21を例にしたものであるが、該制御は第2原反シート31を対象としても行うことができる。また両シート21,31を対象とすることもできる。
【0042】
本制御においては、装置10の加工ラインである第1原反シート21の走行ラインにおける2点以上の複数の測定点間での該シート21の伸縮の程度を測定する。測定点として、例えば欠陥検出部23による第1原反シート21の欠陥の検出位置又はその近傍と、位置合わせセンサによる介在物1cの検出位置を測定点として選択できる。特に、欠陥検出部23をマーキングのセンサとして利用し、欠陥の検出位置を測定点とすることが好ましい。位置合わせセンサを測定点として用いることは、長尺帯状加工品100に施す加工の位置合わせと、原反シート21の伸縮の程度の測定を、1台のセンサで兼用できることから経済的である。
【0043】
欠陥検出部23による第1原反シート21の欠陥の検出位置から位置合わせセンサによる介在物1cの検出位置までの距離を知ることによって、及びそれらの間に位置する製品の数を知ることによって、基準状態(原反シートの標準値(設計値)。シートの一定長さに対する製品の設定数である基準数で計算してもよい。)に対する第1原反シート21の伸びを知ることができ、それによってシフトレジスタにおける検出ビットをセットする位置が正しいかを判断できる。第1原反シート21の伸縮の程度、欠陥検出部23による第1原反シート21の欠陥の検出位置から位置合わせセンサによる介在物1cの検出位置までの距離、及びその間の製品の数を測定するために、第1原反シート21に何らかの手段でマーキングを施しておき、欠陥検出部23による第1原反シート21の欠陥の検出位置及び位置合わせセンサによる介在物1cの検出位置を通過するときにマーキングを検出することが好適である。しかし、マーキングのための部材を装置10に別途に付設することは経済的でない。そこで、第1原反シート21の継ぎ合わせ時(繰り出しロール22の取り替え時)に該シート21に貼付されるスプライシングテープを利用し、該テープをマーキングとして利用することが有利である。この観点から、スプライシングテープとして、その存在が光学的に容易に検出できる材料、例えばアルミニウムテープ等を用いることが好ましい。前記長尺帯状シートに貼付されたスプライシングテープの存在を検出することで、前記の2点間での長尺帯状シートの距離及び伸縮の程度、並びにその間の製品の数を測定して、シフトレジスタにおける検出ビットのビット位置を校正し、確実に不良品を排出することができる。具体的には、以下に述べるような操作を行うことができる。
【0044】
スプライシングテープが欠陥検出部23,33を通過したとき(欠陥検出部23,33はスプライシングテープを欠陥として検出するが、スプライシングテープは流れ方向の幅が例えば30mm程度と大きいので通常の欠陥とは区別できる)から、センサ61a,61bを通過するまでの間のシフト数(裁断数)をカウントして欠陥検出部23,33から位置合わせセンサ61aの間の製品数を求め、また位置合わせセンサ61aから位置合わせセンサ61bまでの間のシフト数をカウントして製品数を求める。更に、欠陥検出部23,33及び位置合わせセンサ61a,61bがスプライシングテープを検出するタイミングと、シフトパルスとのそれぞれの位相差を求め、製品の数における小数点領域の数の計算をする。それらの値と、あらかじめ設定してある基準数とを比較し、1/2ピッチ(製品の数で0.5)以下の変化の場合は基準数を今回計測した値に変更する。1/2ピッチ以上変化している場合は、本来の不良品に追加して前側又は後側に位置する製品も排出するとともに、アラームを出力して原因を追及する。また、基準数と比較し、1/2ピッチ以上変化している場合には、シフトレジスタにおける検出ビットのビット位置を、前側又は後側に変更してもよい。この場合、自動で変更することも可能であるが、原因を知らないでビット位置を変更すると突発変化で誤作動する恐れがあるため、ビット位置の設定変更は操作員がチェックした後に手動で行うことが好ましい。
【0045】
上述のようにして2点間での第1原反シート21の長さを測定し、測定された実際の長さと、設計長さ(装置10の設計に従って理論的に算出される長さ)とを比較して、その差、すなわち伸縮の程度が、予め設定しておいた閾値以上の場合には、レジスタの最上位ビットに検出ビットが立ったとき、不良品排出部80にある製品1を排出するとともに、該製品1の搬送方向の前側又は後側に位置する製品を排出する。具体的には、実際の長さが設計長さよりも大きい場合(伸長した場合)には、不良品排出部80にある製品1を排出するとともに、それに先んじて該製品1の搬送方向の前側に位置する製品も排出する。一方、実際の長さが設計長さよりも小さい場合(収縮した場合)には、不良品排出部80にある製品1を排出するとともに、該製品1の搬送方向の後側に位置する製品も排出する。不良品排出部80にある製品1の前側又は後側に位置する製品1の排出個数は、第1原反シート21の伸縮の程度に応じて決定すればよい。
【0046】
前記の閾値は、製品1の長さの1/2未満とすることが必要であり、不良品1’の確実な排出の点から、製品1の長さの1/2未満、例えば1/3とすることが更に好ましい。
【0047】
図2に示す装置10においては、裁断部70において裁断された製品1は、フリーな状態(つまり固定されない状態)で、無端ベルト81によって搬送される。したがって、搬送途中の振動や裁断部70における不完全な裁断等の外乱に起因して、搬送方向において隣り合う製品1間の距離が変化し、場合によっては製品1間の距離が、製品1の長さを超える場合がある。そのような場合が生じると、検出ビットがレジスタの最上位ビットまでシフトしたときに、不良品排出部80に不良品1’が位置しない場合がある。そこで、このような不都合を解消するために、製品1を挟んで無端ベルト81の上側に複数の監視センサ82a,82b,82c(図2参照)を、無端ベルト81上を搬送される製品1の数に対応する数だけ設置して、個々の製品1を監視することが好ましい。この監視によってピッチずれを検出し、不良品1’としての製品1の排出数を増加させ、不良品1’の排出を確実なものとすることができる。製品1の排出数を増加させる理由は次のとおりである。例えば裁断部70によるシフト信号の発生時間と、監視センサ82a,82b,82cの各センサが製品1を検出するタイミングが、標準の状態で一致する位置に各センサを配置したとき、この標準の状態ではシフト信号と各センサの検出タイミングはほぼ同じになる。しかし、何らかの理由でベルト81が滑ったり、裁断部70からベルト81に製品1が乗り移るときに滑りが発生したりすると、タイミングにずれが生じる。このずれを検知して、不良品1’として排出される製品及びその次に位置する製品も追加して排出する。特に、裁断部70から排出部80までの距離が長い場合には、製品1の搬送が不安定になる可能性が大きいので、製品を複数個追加排出する。
【0048】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、当業者の通常の知識の範囲内で適宜の改変が可能である。例えば前記の実施形態においては、位置合わせセンサ61a,61bによる製品長さの基準位置の検出を、介在物1cの前端縁又は後端縁において行ったが、これに代えて、他の基準位置(例えば1ピッチ毎に現れる、原反シートに印刷したマークや模様、加工した穴やノッチなど)を対象にして、位置合わせセンサ61a,61bによる検出を行ってもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 製品
1c 介在物
10 製造装置
20 第1原反シート供給部
21 第1原反シート
25 受光センサ
30 第2原反シート供給部
31 第2原反シート
35 受光センサ
40 介在物供給部
50 シート重合部
60 封止部
61a,61b 位置合わせセンサ
70 裁断部
80 不良品排出部
82a82b,82c 監視センサ
100 長尺帯状加工物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行する長尺帯状シートに一又は二以上の加工を行い長尺帯状加工品を製造し、然る後、該加工品をその長手方向と交差する方向に裁断して個々の製品を製造する装置を用い、
該装置は、該長尺帯状シートに含まれる欠陥を検出し、該欠陥を含む製品を、前記の裁断後に不良品として排出し、かつ長尺帯状加工品を裁断するたびにシフト信号を発生させるようになされており、
長尺帯状シートに欠陥が検出されたら、該装置の制御部に備えられたレジスタに検出ビットを立て、
該レジスタにおいて、前記シフト信号の発生ごとに、検出ビットを1ビットずつシフトさせていき、
シフトされた該検出ビットが、不良品の排出位置として予め該レジスタに設定されたビットに到達したら、そのときに該装置の不良品排出位置にある製品を不良品として排出する、不良品の排出方法であって、
前記装置の加工ラインに配置された位置合わせセンサによって、長尺帯状加工品中における製品長さの基準位置を検出して位置合わせ信号を発生させ、
位置合わせ信号の発生とシフト信号の発生との時間差を測定し、該時間差が、予め設定しておいた閾値未満であれば、不良品排出位置にある製品のみを排出し、閾値以上の場合には、不良品排出位置にある製品及び該製品の搬送方向の前側又は後側に位置する製品を排出する、不良品の排出方法。
【請求項2】
前記時間差が閾値以上であり、かつシフト信号よりも位置合わせ信号の方が先に発生した場合には、不良品排出位置にある製品を排出するとともに、それに先んじて該製品の搬送方向の前側に位置する製品を排出し、
前記時間差が閾値以上であり、かつシフト信号よりも位置合わせ信号の方が後に発生した場合には、不良品排出位置にある製品及び該製品の搬送方向の後側に位置する製品を排出する請求項1記載の不良品の排出方法。
【請求項3】
閾値が、裁断ピッチの1/3長に相当する時間である請求項1又は2に記載の不良品の排出方法。
【請求項4】
前記装置に複数配置された各センサによって製品長さの基準位置を検出して位置合わせ信号を発生させ、各センサからの位置合わせ信号とシフト信号との時間差に基づき、不良品排出位置にある製品の前側又は後側に位置する製品のどちらを排出するかを決定する請求項1ないし3のいずれかに記載の不良品の排出方法。
【請求項5】
前記装置の加工ラインにおける2点間での長尺帯状シートの伸縮の程度を測定し、
該伸縮の程度が、予め設定しておいた閾値未満であれば、不良品排出位置にある製品のみを排出し、閾値以上の場合には、不良品排出位置にある製品及び該製品の搬送方向の前側又は後側に位置する製品を排出する請求項1ないし4のいずれかに記載の不良品の排出方法。
【請求項6】
前記の2点が、前記長尺帯状シートの欠陥の検出位置と、前記位置合わせセンサによる検出である請求項6記載の不良品の排出方法。
【請求項7】
前記長尺帯状シートに貼付されたスプライシングテープの存在を検出することで、前記の2点間での長尺帯状シートの距離及びその間の製品数を測定し、その測定結果に基づきシフトレジスタにおける検出ビットのビット位置を校正する請求項5又は6記載の不良品の排出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−136262(P2011−136262A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296347(P2009−296347)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】