説明

不連続性を検出するための手段を有する動力電池システム

不連続性を検出する手段を有している、燃料電池システムのような動力電池システムが述べられている。複数の動力電池、例えば燃料電池と、複数の第一抵抗とを備えており、上記複数の動力電池および第一抵抗はラダー回路の形状において接続されており、各々が、2つの上記第一抵抗の間にて第一ノードとの第一接続を有する電気的なフィルタであって、各々が第二抵抗および上記第二抵抗に接続されている電荷蓄積デイバスを備えている電気的なフィルタを更に備えている、動力電池システム、例えば燃料電池システムが述べられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池またはバッテリーシステムのような電気動力電池の分野、および、燃料電池を監視するための手段および当該監視手段における不連続性を検出するための手段、具体的には、当該監視手段のワイヤーまたはケーブルにおける開回路を検出するための手段に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、燃料電池(燃料セル)またはバッテリーのような直流電源は、セルごとの電圧の差はほとんど無い。これは、バッテリーまたはセルは、有用な動作電圧を得るためにしばしば直列に接続されることを意味する。そのような電池のチェーン(鎖)またはラダーのための監視回路を提供するのが通例である。
【0003】
燃料電池は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する装置であり、その機能は以下の通りである。アノード側の燃料およびカソード側の酸化体が、アノード側とカソード側との間において電荷の差異を生成する電解質を介して反応する。電気機器がワイヤーまたはケーブルを介して陽極側および陰極側に接続される。燃料電池システムは、幾つかの燃料電池(少なくとも2つの燃料電池)を備えており、燃料電池の各々は、隣接する燃料電池と直列に接続されている。必要な電圧を考慮すると、電気機器は、適正な電圧を供給するために直列に接続された数多くの燃料電池に接続される。電力供給における不連続性がある場合、電気機器への印加電圧は低くなり、それ故に、電気機器の機能が影響を及ぼされる。より悪いことに、燃料電池が正しく機能しなくとも燃料が燃料電池に供給されるのである。燃料が正しく消費されないので、環境を汚染する危険性を伴っている。
【0004】
この課題を解決する方法の1つに、商業的に利用できるセル電圧モニタ(CVM:cell voltage monitor)が挙げられる。燃料電池の各々は、個別にCVMに接続される必要がある。CVMは、燃料電池の電圧の燃料電池システム平均電圧からの偏差を検出して、燃料電池システムの実際の電圧を通知する、または燃料電池システムを停止するなどの動作を行う。起動および停止する間、燃料電池の電圧は0ボルト未満にまで下降する。これは、CVMが、燃料電池の過渡状態、CVMの不具合、または燃料電池の不具合を識別可能でなければならないことを意味している。それ故に、CVMのワイヤーまたはケーブルの接続を確認することが求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術における従来の解決法は、例えば、特開平2006−153758号公報に開示されており、当該文献は、各燃料電池に接続されているワイヤーを備えながら直列に接続されている4つの燃料電池グループであって、各燃料電池グループに2つの燃料電池を有する4つの燃料電池グループを備えている燃料電池システムを提案している。各ワイヤーは、グラウンドに接地されたローパスフィルタであって、個別の電源により電気が供給されるローパスフィルタに接続されている。各ローパスフィルタに個別の電源が供給されるので、ローパスフィルタのコンデンサを充電および放電するために2つのスイッチが必要とされるが、これにより接続の確認は複雑で高価になってしまう。
【0006】
米国特許出願公開第2007/0196707号明細書は、幾つかの燃料電池の部分に分割されている燃料電池システムを提案している。接続の確認は、グラウンドに対する燃料電池の各部分の電圧を測定し、信号処理部への2つのバンドパスフィルタを介して測定された電圧を増幅させることによって為されている。そして、燃料電池の該部分にかかる電圧が、燃料電池システムの中間電圧値と比較される。ここで、偏差が電流源の不連続性の指標となっている。この実施形態の不便な点は、単一の燃料電池の電圧ではなく、グラウンドに対する燃料電池の部分の電圧しか測定できない点であり、これにより1つのワイヤーにおける不連続な位置を特定することが難しくなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、動力電池システムを用いるための装置および燃料電池システム、電解セルシステム、またはバッテリーシステムのような動力電池システムを作動させる方法を提供することであり、当該装置は、セルを監視するため、および、セルとの接続における不連続性を検出するための簡素で安価な手段を有している。本発明に係る装置および方法は、燃料電池およびウルトラコンデンサを用いた動力電池システムにおいて特に用いられてもよい。ウルトラコンデンサおよび燃料電池は、0ボルトが通常の動作電圧であるという点において、他の多くの電気化学的なセルとは異なる共通の特徴を有している。電気化学的なセルにおける0ボルトでの接続を検出することが、本発明の特別な目的である。
【0008】
本発明は、複数の動力電池を有している動力電池システムにおける動力電池との電気的な接続における不連続性を検出するための装置であって、複数の第一抵抗と、複数の動力電池とを備えており、上記複数の動力電池および上記第一抵抗はラダー回路の形状にて接続されており、各々が、2つの上記第一抵抗の間にて上記ラダー回路の第一ノードとの第一接続を有している電気的なフィルタであって、各々が、第二抵抗および上記第二抵抗に接続されている電荷蓄積装置を備えている電気的なフィルタを更に備えていることを特徴とする装置を提供する。
【0009】
一実施形態において、複数の動力電池、例えば、燃料電池と、複数の第一抵抗とを備えており、上記複数の動力電池および第一抵抗はラダー回路の形状にて接続されており、
各々が、2つの上記第一抵抗の間にて第一ノードとの第一接続を有している電気的なフィルタであって、各々が、第二抵抗および上記第二抵抗に接続されている電荷蓄積装置
を備えている電気的なフィルタを更に備えている動力電池システム、例えば燃料電池システムが提供される。上記抵抗は、抵抗、抵抗回路、またはダイオードが接続されたトランジスタのような他のタイプの抵抗であってもよい。上記抵抗は、シャント抵抗網において接続されている。他の実施形態において、各々の電気的なフィルタは、隣接している電気的なフィルタとの第二接続を介しても接続されている。各々の電気的なフィルタの隣接している電気的なフィルタとの接続は、各々の電気的なフィルタが各々の動力電池、例えば燃料電池に接続されているので、個別に電圧を供給することなく上記燃料電池システムの電気的なフィルタを作動させる。これより、結果的に各々の電気的なフィルタに従って1つのスイッチのみが必要となり、これにより、上記燃料電池システムは簡素で安価なものとなる。
【0010】
動力電池は、例えば燃料電池、バッテリー、またはバッテリーセルであってもよい。バッテリーセルは、電解セルであってもよい。電荷蓄積装置は、コンデンサ、コンデンサ網やコンデンサ回路、または他の電荷蓄積装置であり得る。
【0011】
電気的なフィルタの各々は、ローパスフィルタであることが好ましい。ローパスフィルタの利点としては、燃料電池の場合に直流に影響を示さないこと、および、電圧変化の高周波数領域をフィルタリングすることが挙げられ、ローパスフィルタは、接続の確認を実行するために用いられ得る。
【0012】
電気的なフィルタの各々は、第一抵抗または入力抵抗に接続されており、入力抵抗の各々が、対応する動力電池、例えば燃料電池を横切って接続するためのシャント抵抗であって、各動力電池、例えば燃料電池の出力電圧を制限するためのシャント抵抗であるので、燃料電池は、開回路中に存在しない。動作の間、燃料電池の各々を通過して流れる永久電流は、PEM燃料電池における炭素腐食を制限する。他の利点としては、入力抵抗が電気的な電源における不連続性の検出を幇助することが挙げられる。
【0013】
更なる好適な実施形態に従って、入力抵抗の各々は、隣接する入力抵抗に接続されている。ラダー回路において燃料電池に並列接続している入力抵抗の直列接続は、分圧器を提供し、入力抵抗の各々は、対応する電気的なフィルタに対する入力電圧を生成する。ここで、入力抵抗の各々に係る生成された入力電圧は、全て同一である。
【0014】
一般に、電気的なフィルタの各々の第二抵抗またはアクティブ抵抗は、対応する第一抵抗または入力抵抗に比べ、非常に小さい。この場合、燃料電池の直流への電気的なフィルタの効果は些細なものであり、入力抵抗を通って流れる電流もまた無視できる。電気的なフィルタは、接続の確認を可能なものにする動的応答に影響を及ぼすのみである。更に、入力抵抗の各々は、電気的なフィルタの各々において同一の一定電圧を提供するために同一値である。本発明の好適な実施形態に従って、電気的なフィルタの各々の出力は、CVMに値、例えばデジタル電圧値を送信するためのアナログデジタル変換器のような電圧測定ユニットに接続されている。
【0015】
本発明の更なる好適な実施形態に従って、電気的なスイッチが電気的なフィルタの各々に対して配置されており、当該スイッチは、対応する電気的なフィルタの出力における電圧を変化させる。電圧を変化させる、例えば増加させたり、減少させたり、電気的なフィルタの出力を短絡させたりすることによって、電気的なフィルタのコンデンサのような電荷蓄積装置は、突然、充電/放電される。1つのスイッチを開ける場合、対応する電気的なフィルタの電荷気蓄積装置は、対応する動力電池、例えば燃料電池を介して再び充電される。動力電池、例えば燃料電池との接続における不連続性がある場合、電気的なフィルタの電荷蓄積装置は、隣接する電気的なフィルタを通して充電される。ここで、充電の過程において、長い半減期が示される。電荷蓄積装置の動的応答における変化は、電圧測定ユニット、例えばCVMのアナログデジタル変換器を介して検出される。
【0016】
一般に、動力電池、例えば燃料電池の各々が、対応する電気的なフィルタの入力に1つのワイヤーを用いて接続されている。これにより、回路が簡素で安価なものであり続ける。
【0017】
一般に、動力電池、例えば燃料電池の各々が、隣接する動力電池、例えば燃料電池に接続されている。これにより、動力電池システムを構成する動力電池の直列接続が確立されている。一般に、電源供給における不連続性がある場合に、電気的なフィルタの各々の出力が同一の出力電圧を確実に示すために、電気的なフィルタのインピーダンスの全ては、同一である。
【0018】
本発明の他の実施形態に従って、外部電源が、1つのスイッチと動力電池システムの第一の極、例えば、陰極との間に接続されるように配置される。動力電池システムの第一の極、例えば陰極に接続されている接地ワイヤーまたは接地ケーブルにおける不連続性を検出することは、外部電源なしでは不可能であるので、この配置によって可能となる。
【0019】
本発明の他の実施形態に従って、動力電池が0ボルトの出力電圧を示す場合に、電源供給における不連続性を検出するために、外部電源が、スイッチの各々と動力電池システムの第一の極、例えば、陰極との間に接続されるように配置される。
【0020】
本発明の他の実施形態に従って、動力電池が0ボルトの出力電圧を示しつつ、接地ワイヤーまたは接地ケーブルが断線している場合に、電源供給における不連続性を検出するために、動力電池システムの第一の極、例えば陰極を備えている動力電池に結合するように配置されているスイッチが、外部電源の第一の極、例えば陰極に接続されている。
【0021】
本発明は、動力電池システムにおける動力電池との電気的な接続における不連続性を検出する方法をもまた提供する。上記システムは、複数の動力電池と、各々が動力電池の電極との接続を有している複数の電気的なフィルタを備えており、上記複数の電気的なフィルタの各々は、抵抗および上記抵抗に接続されている電荷蓄積装置を備えている。また、上記方法は、上記動力電池との接続を維持しながら上記電荷蓄積装置を放電する工程と、上記動力電池から上記電荷蓄積装置を再充電する工程と、上記動力電池との電気的な接続における不連続性が存在するか否かを決定するために上記電荷蓄積装置の動的な電圧を監視する工程とを含んでいる。
【0022】
燃料電池システムにおける接続確認のためのプロセスによって、動力電池との接続の1つにおける不連続性または断線が確認される場合、対応する電気的なフィルタの電荷蓄積装置のコンデンサが隣接する電気的なフィルタを通して充電される。これによって、電気的なフィルタのコンデンサの充電および放電の手順が保証される。
【0023】
また、接続を確認する間、接続はそのままであるので、テストは一定の時間周期の間隔にて行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明のこれらの側面および他の側面は、以下に示す実施形態を参照することにより明白となり、そして解明されるであろう。
【図1】3つの燃料電池およびそれぞれに対応する3つのローパスフィルタを備えており、各ローパスフィルタが隣接するローパスフィルタに接続されている燃料電池システムの回路図を示している。
【図2】燃料電池システムの陰極とスイッチとの間に外部電源を有する、図1に記載の燃料電池システムの回路図を示している。
【図3】外部電源が3つのスイッチの全てに接続されている、図2に記載の燃料電池システムの回路図を示している。
【図4】燃料電池システムの陰極を備えている燃料電池に係るスイッチが外部電源の陰極に接続されている、図3に記載の燃料電池システムの回路図を示している。
【図5】本発明が用いられている燃料電池のスタックのための電圧監視システムの回路図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、特定の実施形態に関して、および、特定の図面に関して記述されているが、本発明はそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に限定されるものである。描かれている図面は、概略的なものであり限定的なものではない。該図面において、エレメントの寸法が誇張されているものがあり、図解するという目的のために実際の寸法で描かれてはいない。寸法および相対寸法は、本発明を実行するための実際の縮図に対応してはいない。
【0026】
今回の適用例において、すなわち、明細書、請求項、および図面において、動力電池という用語は、バッテリーセル、電気化学電池、燃料電池、太陽電池、またはウルトラコンデンサ(電気化学二重層コンデンサ)のようなエネルギーを貯蔵または生成するあらゆる種類の電池を意味する。動力電池システムは、動力電池を備えているシステムという意味である。
【0027】
更に、明細書および請求項における第一、第二、第三等の用語は、同様のエレメントを区別するために用いられており、連続的な順序または経時的な順序を表すものではない。そのように用いられている用語は、適切な環境下において交換可能であり、本明細書に記述されている本発明の実施形態は、本明細書に記述されている順序または図解されている順序以外で実施可能であることは理解できる。
【0028】
更に、明細書および請求項における上、下、上に、下に等の用語は、記述する目的のために用いられており、相対的な位置を表している必要はない。そのように用いられている用語は、適切な環境下において交換可能であり、本明細書に記述されている本発明の実施形態は、本明細書に記述されている方向または図解されている方向以外で実施可能であることは理解できる。
【0029】
請求項において用いられている「備えている」という用語は、これ以降に列挙される手段に制限されるように解釈されるべきではないことに注意しなければならない。これは他のエレメントまたはステップを除外するものではない。したがって、「備えている」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、または、構成要素の存在を、ありのままに特定するように解釈されるが、一または複数の他の特徴、整数、ステップや構成要素、または、これらのグループの存在または追加を排除するものではない。それ故、「手段AおよびBを備えている装置」という表現の範囲は、構成要素Aおよび構成要素Bのみで構成される装置に限定されるべきではない。本発明に関しては、「手段AおよびBを備えている装置」という表現は、装置の関連する構成要素がAおよびBであるという意味である。
【0030】
同様に、請求項において用いられている「結合された」という用語も、直接の結合のみに制限されるように解釈されるべきではないことに注意しなければならない。したがって、「装置Bに結合された装置A」表現の範囲は、装置Aの出力が装置Bの入力に直接結合されている装置またはシステムに限定されるべきではない。他の装置または手段を含んでいるパスであってもよい、Aの出力とBの入力との間におけるパスが存在することを意味するのである。
【0031】
図5は、本発明の実施形態に係るセル電圧モニタ(CVM)の概略的な変形例を示している。CVMは、燃料電池、バッテリーセル、電解セル(electrolytic cell)、または同様のセルのような動力電池スタックと共に用いられるものである。CVMは、各動力電池に個別に接続できる装置であり、電圧走査ユニット(VSU:Voltage Scanning Unit)および主制御装置への接続も可能である。本発明の実施形態において、VSUは、電圧監視ユニットを備えている。また、図1から図4を参照して記述されるように、スイッチを更に備えていても良い。VSUは、通信バスを通して関連データのみが主制御装置に送信されるように測定されたデータ前処理することができる。この前処理は、ソフトウェアにより、または、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA: field programmable gate array)のような他のプログラマブルロジックにより実行されてもよい。接続の一つにおける配線断線欠陥は、結果としてCVMにおける誤った読取をもたらしてしまう。本発明の目的は、接続の欠陥が動力電池の欠陥と区別できるCVMを提供することにある。
【0032】
本発明は、動力電池システムに接続するための配線における接続欠陥を検出する装置を提供するものである。本発明は、セルへの配線における接続を検出するための手段を有する動力電池システムをもまた提供するものである。図1は、本発明の第一の実施形態に係る、例えば燃料電池、電解セル、またはバッテリーのような動力電池のシステム1.1の回路を示している。このシステムは、CVMにおける接続を検出するための装置と共に用いられる。本発明の該実施形態に係る動力電池は、バス、車、オートバイ、スクーター、自転車のような自動車車両、または、ボート、電車、自動販売機、掃除機、道路標識、電気装置、病院設備、下水処理施設等に、例えば、動力を与えるものとして幅広く適用され得る。
【0033】
以下に、燃料電池について述べられているが、本発明はこれに限るものではない。「燃料電池」を述べる際に、「電池」という用語は、燃料電池、バッテリーセル、電解セル、または他の形状をした任意の直流動力電池を含むように用いられる。第一燃料電池2.1、第二燃料電池2.2、および第三燃料電池2.3は、この順に直列に配列されている。接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0は、第一燃料電池2.1の第一の極、例えば陰極に任意に接続される。これにより、第一燃料電池の陰極が、燃料電池システムの第一の極、例えば陰極である。第一ワイヤー3.1は、一方で、第一燃料電池2.1の第二の極、例えば陽極および第二燃料電池2.1の第一の極、例えば陰極にそれぞれ接続されており、他方で、第一電荷蓄積装置、例えばコンデンサ4.1.1および第一アクティブ抵抗4.1.2を備えている第一ローパスフィルタ4.1の入力に接続されている。第一入力抵抗5.1は、第一ワイヤー3.1および接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0に接続されており、シャント抵抗として動作する。接地抵抗6は、接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0および接地抵抗6をそれぞれ第一ローパスフィルタ4.1のコンデンサ4.1.1に接続している。
【0034】
第二ワイヤー3.2は、一方で、第二燃料電池2.2の第二の極、例えば陽極および第三燃料電池2.3の第一の極、例えば陰極にそれぞれ接続されており、他方で、第二電荷蓄積装置、例えば第二コンデンサ4.2.1および第二アクティブ抵抗4.2.2を備えている第二ローパスフィルタ4.2に接続されている。第二ローパスフィルタ4.2の第二コンデンサ4.2.1は、第一ローパスフィルタ4.1の出力に接続されており、第二入力抵抗5.2は、第二ローパスフィルタ4.2の入力および第二ワイヤー3.2をそれぞれ第一ローパスフィルタ4.1の入力に接続しており、第二入力抵抗5.2はシャント抵抗として動作する。
【0035】
第三ワイヤー3.3は、一方で、燃料電池システムの第二の極、例えば陽極である第三燃料電池2.3の第二の極、例えば陽極に接続されており、他方で、第三電荷蓄積装置、例えば第三コンデンサ4.3.1および第三アクティブ抵抗4.3.2を備えている第三ローパスフィルタ4.3に接続されている。第三入力抵抗5.3は、第三ローパスフィルタ4.3の入力および第三ワイヤー3.3をぞれぞれ第二ローパスフィルタ4.2の入力に接続しており、第三入力抵抗5.3はシャント抵抗として動作する。
【0036】
燃料電池システム1.1に係る回路の更なる変形を、更なる燃料電池および燃料電池に関連したローパスフィルタを用いることにより実行可能であることは明白である。第nワイヤー3.nが、一方で、燃料電池システムの第二の極、例えば陽極である第n燃料電池2.nの第二の極、例えば陽極に接続されており、他方で、第n電荷蓄積装置、例えば第nコンデンサ4.n.1および第nアクティブ抵抗4.n.2を備えている第nローパスフィルタ4.nに接続されている。第n入力抵抗5.nは、第nローパスフィルタ4.nの入力および第nワイヤー3.nをそれぞれ第(n−1)ローパスフィルタ4.(n−1)の入力に接続しており、第n入力抵抗5.nはシャント抵抗として動作する。
【0037】
第一ローパスフィルタ4.1の第一差動出力7.1は、更に第一アナログデジタル(A/D)変換器である第一電圧監視ユニット10.1に接続されており、第一スイッチ8.1によりバイパスされ得る。また、第二ローパスフィルタ4.2の第二差動出力7.2は、更に第二アナログデジタル変換器である第二電圧監視ユニット10.2に接続されており、第二スイッチ8.2によりバイパスされ得る。第三ローパスフィルタ4.3の第三差動出力7.3は、更に第三アナログデジタル変換器である第三電圧監視ユニット10.3に接続されており、第三スイッチ8.3によりバイパスされ得る。出力7.1、7.2、および7.3に関連した(更に3つのアナログデジタル変換器である)3つの電圧監視ユニットは、CVMの一部である。更に、入力抵抗5.1、5.2、および5.3の全ては、同一値であり、3つの電荷蓄積装置の全てのコンデンサ4.1.1、4.2.1、および4.3.1は、同一容量であり、3つのアクティブ抵抗4.1.2、4.2.2、および4.3.2の全ては、同一値である。更に、入力抵抗5.1、5.2、および5.3は、対応するアクティブ抵抗4.1.2、4.2.2、および4.3.2よりも大きな値であり、例えば5倍、10倍、または20倍も大きい。スイッチ8.1、8.2、および8.3は、ノーマルオープンの極において接地電位が必要ではない。動力電池の電圧とグラウンドとの間の中間電圧、または動力電池の電圧よりも高い電圧もまた用いられ得る。
【0038】
以下において、電圧監視ユニット10.1、10.2、および10.3は、見易さのために図面から省略されている。更に、電圧監視ユニットは、スイッチから離れて示されているが、これらのコンポーネントは、全てマイクロ制御装置の中に集積されてもよい。
【0039】
一般に(この変形例は図面に示されていない)、第nローパスフィルタ4.nの第n差動出力7.nは、更に第一アナログデジタル(A/D)変換器である第n電圧監視ユニットに接続されており、第nスイッチ8.nによりバイパスされ得る。出力7.nに関連した第n電圧監視ユニットは、CVMの一部でもある。更に、第n入力抵抗5.nの抵抗値は、全ての入力抵抗5.1、5.2と同一であり、第n電荷蓄積装置のコンデンサは、コンデンサ4.1.1、4.2.1、および4.3.1の全てと同一であり、第nアクティブ抵抗は、アクティブ抵抗4.1.2、4.2.2、および4.3.2の全てと同一である。
【0040】
通常動作の場合、3つの出力7.1、7.2、および7.3の全ては、同一の出力電圧値を示している。電気の供給が途切れている場合、例えば第二ワイヤー3.2が不連続である、または断線している場合、出力7.2の出力電圧は、第二燃料電池2.2の電圧に第三燃料電池2.3の電圧を加えて2で割った値(U2.2+U2.3)/2である。2つの出力、この場合は第二出力7.2および第三出力7.3の出力電圧を測定することにより、不連続性が示される。しかしながら、U2.2およびU2.3が非常に似ている場合、(U2.2+U2.3)/2とU2.2またはU2.3のいずれかとの間に顕著な差異が現れないという危険性を伴っている。このため、他の接続確認が必要になるのである。
【0041】
説明のため、スイッチの1つの極が接地電圧であると仮定すると、接続の確認のために3つのスイッチ8.1、8.2、および8.3は、同時に閉じられる。これは、3つのコンデンサ4.1.1、4.2.1、および4.3.1の急激な放電をもたらす。そして、スイッチ8.1、8.2、および8.3が同時に開かれると、コンデンサ4.1.1、4.2.1の再充電が行われる。ワイヤーの1つ、この場合の例としては第二ワイヤー3.2が断線している場合、第二コンデンサ4.2.1は、隣接する入力抵抗および隣接するセルのローパスフィルタ、この場合は第三入力抵抗5.3および第三ローパスフィルタ4.3を通して充電される。これは、関連したコンデンサの電圧に関して異なる動的応答、例えば他のコンデンサに比べコンデンサ4.2.1での半減期における低い電圧という動的応答をもたらす。第二電圧監視ユニット、例えばアナログデジタル変換器は、動的応答を測定、例えば、第二スイッチ8.2を開いた後の所定の時間遅れの後に出力7.2の出力電圧を測定する。動的応答が通常動作と異なる場合、例えば、第二出力電圧7.2が、測定時間において他の出力電圧よりも低い場合、第二出力電圧7.2は、この場合第二ワイヤー3.2に対する接続不良を示すのである。
【0042】
上記と機能的に等価である第一の実施形態の他の回路は、以下の通りに記述されている。動力電池2.1〜2.3は、動力電池2.1〜2.3および第一抵抗5.1〜5.3を備えている第一ラダー回路に接続されている。ラダーの「ラング」(rungs)は、動力電池2.1〜2.3の間に第一ノードを形成する接続3.0〜3.3により形成されている。抵抗5.1〜5.3は、コンデンサ4.1.1〜4.3.1と共に第二ラダー回路にも接続されている。抵抗5.1〜5.3の間の第二ノードは、電荷蓄積装置、例えばコンデンサ4.1.1〜4.3.1の間における第三ノードに第二抵抗4.1.2〜4.3.2を介して接続されている。第三ノードは、上記のように電圧監視ユニット、例えばアナログデジタル変換器に接続されており、回路を短絡させるスイッチ8.1〜8.3にも接続されている。動作は先述の通りである。ワイヤーにおける不連続性が存在するか否かを決定するために、電圧監視ユニット、例えばアナログデジタル変換器により測定されるにつれて劇的な変化する第三ノードの電圧が用いられる。
【0043】
第一の実施形態に係る接続の確認をするに伴い、接地ワイヤー3.0における接続不良は出力7.1における0ボルトの差動電圧出力をもたらす。これは不連続性を示すのに十分である。しかしながら、単一の監視システムを利用するため、および、接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0における接続の確認を実施するためには、図2に示されているような第二の実施形態に係る回路が好ましい。図2に記載の回路は、図1に係る回路と等価であるが、外部電源9が、片方の極、例えば陽極を介して第一スイッチ8.1に接続され、他方の極、例えば陰極を介して接地抵抗6に接続されている点は異なっている。これによって、外部電源9の電圧は、いずれの適正な任意電圧、例えば電圧監視回路の電圧供給、または一動力電池の公称電圧とは異なる参照電圧になり得る。
【0044】
接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0が断線していて、第一スイッチ8.1が閉じている場合、外部電源9からの電流は、第一ローパスフィルタ4.1、第一入力抵抗5.1、および接地抵抗6を通して流れる。第一スイッチ8.1が開いている場合、第一コンデンサ4.1.1は、放電または充電する。これによって、充電/放電の動的応答は遅くなり、例えば、半減期における(半減時点での)電圧は損傷のない接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0の場合に比べ低くなり、相対電圧監視ユニット、例えばアナログデジタル変換器により検出され得る。
【0045】
燃料電池の電圧が0ボルトに下降し得るので、図1および/または図2に係る接続の確認は、誤った結果を出すことがある。この場合、図3に示されている本発明の第三の実施形態に係る動力電池の回路、例えば燃料電池システム1.3が用いられる。ここで、第二の極、例えば外部電源9の陽極は、スイッチ8.1、8.2、および8.3の各々に接続されている。第一の極、例えば外部電源9の陰極は、接地抵抗6に接続されている。再度、外部電源9の出力電圧は、いずれの任意電圧にもなり得る。第一電荷蓄積装置から第三電荷蓄積装置、例えば第一コンデンサ4.1.1、第二コンデンサ4.2.1、および第三コンデンサ4.3.1は、図1および2に対応している回路1.1および1.2の場合は隣接するローパスフィルタに接続されているが、この場合はそれぞれに対応する抵抗4.1.2、4.2.2、および4.2.3とグラウンドとの間に全てが接続されている。第一電荷蓄積装置から第三電荷蓄積装置、例えば第一コンデンサ4.1.1、第二コンデンサ4.2.1および第三コンデンサ4.3.1と、それぞれに対応する抵抗4.1.2、4.2.2および4.2.3とがローパスフィルタを形成する。
【0046】
第三の実施形態に係る他の回路が以下に記述されている。これは、上記と機能的に等価である。動力電池2.1〜2.3は、動力電池2.1〜2.3および第一抵抗5.1〜5.3を備えている第一ラダー回路において接続されている。ラダーの「ラング」は、動力電池2.1〜2.3の間に第一ノードを形成する接続3.0〜3.3により形成されている。抵抗5.1〜5.3の間の第二ノードは、直列接続の電荷蓄積装置、例えばコンデンサ4.1.1〜4.3.1および第二抵抗4.1.2〜4.3.2それぞれのペアを介して個別にグラウンドに接続されている。抵抗4.1.2〜4.3.2は、第三ノードを介してスイッチ8.1〜8.3のノーマリオープンな極に接続されている。第三ノードは、電圧監視ユニット、例えば上述されているようなアナログデジタル変換器に接続されており、スイッチ8.1〜8.3にも接続されている。第二の極、例えば外部電源9の陽極は、スイッチ8.1、8.2、および8.3の各々の接続されており、第一の極、例えば外部電源9の陰極は、接地抵抗6に接続されている。更に、外部電源9の出力電圧は、いずれの任意電圧であってもよい。
【0047】
3つの動力電池、例えば燃料電池は、0ボルトの電圧を示すので、3つの入力抵抗5.1、5.2、および5.3は、通常動作において短絡しているとみなされる。電源供給における不連続、例えば第二ワイヤー3.2での断線の場合、閉じている第二スイッチ8.2は、外部電源9の電流を第二入力抵抗5.2および第三入力抵抗5.3に流れさせる。これにより、第二コンデンサ4.2.1の放電半減期は、通常動作に比べ高くなる。この事象は、第二出力7.2においてCVMにより検出可能である。
【0048】
また、回路1.3は、接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0の接続不良を測定することができない。この矛盾は、図4に記載の回路1.4において回避されている。回路1.4において、外部電源9は、第二の極、例えば陽極にて第二スイッチ8.2および第三スイッチ8.3に接続されているが、第一スイッチ8.1には接続されていない。外部電源9の第一の極、例えば陰極は、第一スイッチ8.1および接地抵抗6に接続されている。
【0049】
第一スイッチ8.1が閉じている場合、第一コンデンサ4.1.1の両電極が同電位であるので、第一コンデンサ4.1.1は0ボルトである。ここで、第一スイッチ8.1が開かれる場合、第一燃料電池2.1により第一入力抵抗5.1が短絡するので、第一コンデンサ4.1.1は、第一アクティブ抵抗4.1.2および接地抵抗6を通して充電される。接地ワイヤーまたは接地ケーブル3.0が断線している場合、第一入力抵抗5.1は、もはや短絡しておらず、第一コンデンサ4.1.1は、第一アクティブ抵抗4.1.2、接地抵抗6、および第一入力抵抗5.1を通して充電される。これにより、第一コンデンサ4.1.1の充電半減期が長くなる。この事象は、第一出力7.1を介してCVMにより検出可能である。
【0050】
上記のように、電圧監視ユニットはアナログデジタル変換器を含んでいる。これらは、3つのスイッチを含んでもよいマイクロ制御装置の一部であってもよい。外部電源9もまたマイクロ制御装置の一部であってもよく、これにより、3つのスイッチ8.1、8.2、および8.3の間における外部電源9の切り替えを簡素化できる。それ故、3つのスイッチ8.1、8.2、および8.3の切り替えも、マイクロ制御装置により制御されてもよい。例えば、マイクロ制御装置は、電圧7.1〜7.3を監視するために用いられるアナログ入力ピンを有していてもよい。例えば、マイクロ制御装置は、アナログ入力値をデジタル値に変換するためのアナログデジタル変換器を有していてもよい。また、更なる実施形態に従って、アナログ入力が、デジタル出力ピンとして一時的に機能するために、低レベル論理信号および更に高レベル論理信号を用いてプログラムされてもよい。このようにして、アナログ入力ピンは、(スイッチ8.1〜8.3が開回路である場合の)任意の上記実施形態における電圧7.1〜7.3を監視することができる。または、アナログ入力ピンは、短絡スイッチを効果的に実行する低レベル論理に切り替えることができる。これは、図1に示されているように、ハードウェアを追加することなく、スイッチ8.1〜8.3を効果的に実行し、これによりコンデンサ4.1.1、4.2.1、および4.3.1の放電が行われる。これは、全ての実施形態における出力7.1〜7.3の測定ポイントがスイッチ8.1〜8.3に対するコンタクトノードと同一であるので、可能である。
【0051】
更なる実施形態に従って、高レベルデジタル出力が1つのピンに供給される。このようにして、外部電源、例えば図2のスイッチ8.1への切り替えが実行され、マイクロ制御装置の電源に対してコンデンサ4.1.1が充電される。更なる実施形態に従って、マイクロ制御装置は、例えばアナログ入力を介してセルの電圧を測定したり、スイッチ8.1〜8.3にスイッチの機能を提供したりするだけでなく、VSUのセットアップを図1〜4に示されている任意の実施携帯に適合させるためにプログラムされる。更に、マイクロ制御装置は、どのセットアップが最適か(例えば、図1、2、3、または4の構成の内、実行するために最良のものはどれか)を決定する決定ソフトウェアを含んでいてもよい。8.1〜8.3を開いてから、例えば電圧7.1〜7.3を取得する時間まで、充電しているコンデンサの動的な電圧応答を監視することは、マイクロ制御装置により容易に実行される。それはまた、接続確認の間に得られた値と期待値とを比較し、例えばCVMの主制御装置(図示なし)に接続状態のみを報告する。
【0052】
マイクロ制御装置は、ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両者の組み合わせとして実行されてもよい。マイクロ制御装置は、汎用プロセッサ、組み込みプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)や他のプログラマブル論理回路、離散的ゲートまたはトランジスタ論理(discrete gate or transistor logic)、離散的ハードウェアコンポーネント(discrete hardware components)、または、本明細書に記述された機能を実行するように設計された任意の組み合わせを備えていてもよい。プロセッサは、コンピュータデバイスの組み合わせ、例えばFPGAとマイクロプロセッサとの組み合わせ、FPGAと複数のマイクロプロセッサとの組み合わせ、FPGAとFPGAに関連した一または複数のマイクロプロセッサとの組み合わせ、またはFPGAとそのような構成した他の装置との組み合わせとして実行されてもよい。
【0053】
スタック中の全てのセルにおける全ての接続確認は、全ての電圧監視ユニットにより同時に実行される。接続確認の結果は、捕捉チャネルごとに1ビットのみである。そのため、結果を主制御装置へ報告するための通信オーバヘッドは非常に限定的である。
【0054】
本発明は、図面および先の記述において詳細に図解され記述されているが、そのような図解および記述は、実例的または例示的なものと見なされるべきであり、限定的なものと見なされるべきではない。本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態を他に変形することは、図面、本文、および付属の請求項を研究して本発明を実行することで当業者により理解され成し遂げられ得る。請求項において、単数を表す不定冠詞は複数を除外するものではない。特定の方策が相互に異なる従属請求項において列挙していることは単なる事実であり、都合よくこれらの方策の組み合わせて用いることができないということを示しているわけではない。請求項における符号は、特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のn個の動力電池を有する動力電池システム(1.1)の直列接続された動力電池(2.1,2.2,...)の電気的な接続における不連続性を検出するための検出装置であって、
各々が、関連する動力電池にシャント抵抗として接続されている複数のn個の第一抵抗(5.1,5.2,...)であって、上記n個の動力電池と共にラダー回路を形成している複数のn個の第一抵抗(5.1,5.2,...)と、
各々が、2つの上記第一抵抗(5.1,5.2,...)の間にて上記ラダー回路の第一ノードとの第一接続を有しているn個の電気的なフィルタ(4.1,4.2,...)であって、各々が、第二抵抗(4.1.2,4.2.2,...)および上記第二抵抗に接続されている電荷蓄積装置(4.1.1,4.2.1,...)を備えているn個の電気的なフィルタ(4.1,4.2,...)と、
を備えており、
各々が、電気的なフィルタの出力に接続されているn個のスイッチ(8.1,8.2,...)、
を更に備えている、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項2】
上記電気的なフィルタは、ローパスフィルタである、
ことを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
電気的なフィルタの各々は、第一抵抗に接続されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項4】
上記第一抵抗の各々は、隣接する第一抵抗にそれぞれ接続されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
上記第二抵抗は、全て同一の値である、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の検出装置。
【請求項6】
電気的なフィルタの各々の出力は、電圧監視ユニットに接続されている、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の検出装置。
【請求項7】
上記動力電池の各々は、対応する電気的なフィルタの入力に一本の接続にて接続されている、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の検出装置。
【請求項8】
上記動力電池の各々は、隣接する動力電池に直列に接続されている、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の検出装置。
【請求項9】
上記電気的なフィルタのインピーダンスは、互いに等しい、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の検出装置。
【請求項10】
外部電源が、上記スイッチの1つと燃料電池システムの陰極との間に接続されている、
ことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の検出装置。
【請求項11】
外部電源が、上記スイッチの各々と上記動力電池システムの第一の極との間に接続されている、
ことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の検出装置。
【請求項12】
上記動力電池システムの上記第一の極を備えている上記動力電池と結合している上記スイッチは、上記外部電源の上記第一の極に接続されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の検出装置。
【請求項13】
上記動力電池として、燃料電池または電解セルを用いることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の検出装置。
【請求項14】
複数の動力電池(2.1,2.2,...)と、
各々が、動力電池の電極との接続を有している複数の電気的なフィルタ(4.1,4.2,...)であって、各々が、抵抗(4.1.2,4.2.2,...)および上記抵抗に接続されている電荷蓄積装置(4.1.1,4.2.1,...)を備えている複数の電気的なフィルタ(4.1,4.2,...)と、
を備えている動力電池システム(1.1)において動力電池との電気的な接続における不連続性を検出する方法であって、
上記動力電池との接続を維持しながら上記電荷蓄積装置を放電する工程と、
上記動力電池から上記電荷蓄積装置を再充電する工程と、
上記動力電池との電気的な接続における不連続性が存在するか否かを決定するために上記電荷蓄積装置の動的な電圧を監視する工程と、
を含んでいる、
ことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−520996(P2012−520996A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500257(P2012−500257)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053550
【国際公開番号】WO2010/106141
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(511051982)ヴィト ナムローゼ フェンノートシャップ (3)
【氏名又は名称原語表記】VITO NV
【住所又は居所原語表記】Boerentang 200,B−2400 Mol,Belgium
【Fターム(参考)】