説明

中空または穿孔された本体の内側を握持するための機械装置

【課題】中空本体または品目の内側把持を効果的に容易にして、それらを安全に支持するのに適している機械的な装置を提供する。
【解決手段】収縮不活性位置および拡張活性位置を引き受けるための、支持ヘッド14を有する把握作用装置11と、前記把握作用装置の収縮および拡張位置をそれぞれ画成する第1および第2の位置の間で移動可能な把握作用装置内に挿入される開筋12と、支持ヘッドに支えられ、開筋に接続されてこの装置が収縮位置にある第1の位置と把握作用装置が拡張位置にある第2の位置との間の開筋の動きを引き起こす、操作レバー13とを備える中空または穿孔された品目の内側を握持するための装置を考案した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中空または穿孔された品目の内側を、動作、処理または組立段階中に、それらを動かして処理するために握持するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気制御を有することができるいわゆる指グリッパーのような、拡張/収縮性装置が、外側を握持されることができない、中空または穿孔された本体または品目の内側を握持するために利用できる。しかしながら、それらの形状およびそれらが激しい摩耗にさらされる事実のために、取り扱われるべき本体または品目が特に重く、かつ、空孔または内孔が平坦でないかまたは溝を設けられた表面を有し、かつ、前記本体または品目が確実に支持されることを必要とする場合、それらは適切でなく、かつ有効でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的の1つは、たとえそれらが重くかつ平坦でないかまたは溝を設けられた内部表面を有するとしても、中空本体または品目の内側握持を効果的に容易にして、それらを安全に支持するのに適している純粋に機械的な装置を提案することである。
【0004】
本発明の別の目的は、製造するのが簡単で経済的であり、かつ制御して使用するのに実質的に摩耗なしで実際的で容易であり、および、使われるときに、さらに、懸架の手段、鎖コンベヤまたは同様の平行移動装置に掛けられることができる、装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的およびそれらから生じる潜在的利点は、本発明に従って、軸方向座部を形成し、収縮不活性位置および活性拡張位置をとることが可能な、支持ヘッドを有する把握作用部材と、前記軸方向座部内に取り付けられて、前記把握作用部材の収縮および拡張位置をそれぞれ画成する第1および第2の位置間を移動する開筋と、前記支持ヘッドに支えられて、把握作用部材が不活性位置にある第1の位置から把握作用部材が活性位置にある第2の位置まで、開筋の移動を引き起こすために開筋に接続される操作レバーと、を備える掴み装置によって、達成される。
【0006】
この把握作用部材および相対支持ヘッドは、金属材料でできており、好ましくは一体の部品を形成する。
【0007】
次に、この把握作用部材は各々、内部的に、開筋がその収縮膨張を引き起こすように相互作用する円錐部分と、外部的に、好ましくは溝またはそのアンダカットのレベルで、本体または品目の内部表面と係合する耳と、を備える複数の可撓性セクタを有する。
【0008】
本発明は、しかしながら添付の図面に関してなされる以下の説明により詳細に例示され、そこにおいて、
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】装置の構成要素の分解図である。
【図2】不活性位置に組立てられた装置の斜視図である。
【図3】および
【図4】それぞれ図2の不活性位置の装置の側面図および断面図である。
【図5】活性位置に組立てられた装置の斜視図である。および、
【図6】図5に記載の活性位置の装置の側面図および断面図である。
【図7】図5に記載の活性位置の装置の側面図および断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
示すように、この掴み装置は把握作用部材11、開筋12および操作レバー13を主要部として構成される。
【0011】
把握作用部材11は、金属材料および、それが単一の部材を形成して軸方向座部15を区切る支持ヘッド14でできている。支持ヘッド14は、把握作用部材のまわりに、それに向かって面する環状支持面16を画成する底面を有する。
【0012】
把握作用部材11は基本的に円筒状であり、それをいくつかの可撓性セクタ18に分割し、収縮不活性位置と拡張活性位置との間を半径方向に動くことができる、長手方向切込み17を有する。前記可撓性セクタ18の各々は、内側に、その自由端の近くに、最初の円錐面取り部分20を有する突起19を、および外側に、ベベル22をさらに有する耳21を、備えている。
【0013】
1つの位置からのもう一方への可撓性セクタ18の移動は、操作レバー13によって接続されて軸方向に移動可能な開筋12によって生じる。開筋12は、把握作用部材11の軸方向座部15内に収容されて、それが収縮されて把握作用部材の可撓性セクタ18の内部突起19から遠隔の第1の位置と、それが進められ、かつ、その端が前記内部突起19に係合する第2の位置との間を移動されることができる。
【0014】
操作レバー13は支持ヘッド14にピボット23で支えられ、およびピン25が延伸して摺動するスロット24を有し、このレバーを開筋12に接続する。このようにして、レバー13の角度運動が上で規定された第1の位置と第2の位置との間の開筋12の軸方向の動きに対応する。
【0015】
他方、把握作用部材11の支持ヘッド14は、この装置を取り付けるための内孔26またはさまざまな他の種類の接続部、および要求に従ってその手近な使用および円滑な取扱いのための任意の種類の懸架要素、鎖、コンベヤ等を備えることができる。開筋12が図2−4で示す格納位置であるときに、把握作用装置11の可撓性セクタ18は、通常は収縮位置に残るように配置されて弾性的に装填される。この状態において、把握作用部材11は、支持ヘッド14の底面の支持面16が、(示されない)本体または品目の空孔または内孔内に、握持されて、処理されて、懸架されておよび/または動かされる限り、毎回挿入されることができる。次いで、把握作用部材11は、可撓性セクタ18の内部突起19を係合し、かつ図5−7に示すように把握作用部材をこのように拡張するために、開筋12を前方へ動かす方向に操作レバー13を用いて作動させることができる。したがって、可撓性セクタ18の外部耳21は、把握作用部材が挿入された空孔または内孔の内部表面に堅固に係合してふさぐ。握持過程の他に本体または品目の懸架を支持するために、空孔または内孔が把握作用部材11の外部耳21を挿入する内側溝を備えるかまたは有することができる。
【0016】
さらに、開筋12が前方へ動かされて、把握作用部材の可撓性セクタの拡張を決定するために内部突起19と係合するときに、操作レバーが意図的に使われない限り、それを収縮することは不可能であり、したがって装置の効率を確実にする。
【0017】
しかしながら、レバーが止められて、把握作用部材のその動作位置に抑制されることもまた、可能にされることができる。このために、操作レバー13が空孔27を片側に備えることができ、および把握作用部材11の支持ヘッド14上に前記空孔に係合するように設計されるバネ止め具28を取り付けられることができ、レバーが把握作用部材の拡張位置に回されるとき、レバーの位置を安定させる。
【符号の説明】
【0018】
11 把握作用部材
12 開筋
13 操作レバー
14 支持ヘッド
15 軸方向座部
16 環状支持面
17 長手方向切込み
18 可撓性セクタ
19 突起
20 円錐面取り部分
21 耳
22 ベベル
23 ピボット
24 スロット
25 ピン
26 内孔
27 空孔
28 バネ止め具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空または穿孔された本体の内側を握持するための装置であって、それが、
− 軸方向座部(15)を画成し、かつ収縮不活性位置および活性拡張位置を引き受けるように作成される、支持ヘッド(14)を備えた把握作用部材(11)と、
− 前記軸方向座部(15)内に取り付けられて摺動し、かつ、前記把握作用部材(11)の収縮および拡張位置をそれぞれ画成する第1および第2の位置間を移動可能な、開筋(12)と、
− 前記支持ヘッド(14)に支えられ、かつ前記把握作用部材が前記収縮不活性位置にある前記第1の位置と前記把握作用部材が前記拡張活性位置にある前記第2の位置との間で前記開筋の移動を引き起こすように前記開筋(12)に接続される操作レバー(13)と、を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記把握作用部材(11)が、金属でできており、かつ前記支持ヘッド(14)と共に単一の部材を形成し、そして、環状支持面(16)が前記把握作用部材と前記支持ヘッドとの間に設けられる、ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置であって、前記把握作用部材(11)が、基本的に円筒状であり、かつ前記開筋(12)が前記第1の位置にあるときに、通常の収縮位置にそれらを維持するためにいくつかの弾性的に装填された可撓性セクタ(18)に分割されている、ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記把握作用部材(11)の前記拡張位置を安定させるために、前記開筋が前記第2の位置にあるときに、前記開筋(12)と係合するように設計されている内部突起(19)を前記可撓性セクタ(18)が有する、ことを特徴とする装置。
【請求項5】
先行する請求項のいずれかに記載の装置であって、前記把握作用部材の前記可撓性セクタ(18)が、握持されるべき前記本体または品目の内側の溝と係合するように設計されている外部耳(21)を有する、ことを特徴とする装置。
【請求項6】
先行する請求項のいずれかに記載の装置であって、前記操作レバー(13)の角度運動が前記第1および第2の位置間の前記開筋(12)の軸方向の動きに対応するように、前記操作レバー(13)が前記支持ヘッド(14)に支えられ、かつ前記開筋(12)に接続される、ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、前記操作レバー(13)が、スロット(24)を有し、および、前記開筋(12)が通しの横断ピン(25)によって前記レバーに接続され、かつ前記スロット内に摺動する、ことを特徴とする装置。
【請求項8】
先行する請求項のいずれかに記載の装置であって、前記支持ヘッド(14)が、前記装置を静止または移動可能な支持要素に取り付けるための手段(26)を装備する、ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項6に記載の装置であって、前記開筋が前記第2の位置にあるときに、前記レバーの位置を安定させるために、前記支持ヘッドに載置される弾性止め具(28)と係合するように設計されているへこみ(27)を前記操作レバー(13)が有する、ことを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−222231(P2009−222231A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−62595(P2009−62595)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(508337008)ギマティック エス.ピー.エー. (16)
【Fターム(参考)】