中継サーバ及び中継通信システム
【課題】複数の中継サーバによって構築された中継通信システムに用いられる中継サーバにおいて、管理側の中継サーバが停止した場合でも、管理対象の中継サーバの設定を変更することなく、中継通信システムの運用を継続可能な構成を提供する。
【解決手段】センター予備端末(中継サーバ)6は、管理情報を格納する。センター予備端末6は、マスタとして動作するかバックアップとして動作するかを切替可能である。センター予備端末6は、マスタとして動作する場合には、マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバに登録する。センター予備端末6は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作するセンター端末5へ管理情報を送信する。
【解決手段】センター予備端末(中継サーバ)6は、管理情報を格納する。センター予備端末6は、マスタとして動作するかバックアップとして動作するかを切替可能である。センター予備端末6は、マスタとして動作する場合には、マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバに登録する。センター予備端末6は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作するセンター端末5へ管理情報を送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、異なるLAN(Local Area Network)に接続されている端末間の通信を可能とする中継サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network,VPN)と呼ばれる通信技術が知られている。このVPNは、例えば、地域ごとに設けられた複数の拠点のLANに接続された端末同士でインターネットを介して通信する用途に用いられている。前記VPNを利用すれば、遠隔地にある他のLANを、あたかも直接接続されているネットワークであるかのように使用することができる。VPNは、例えば、他の拠点に設けられた端末を遠隔保守する用途に用いられる。保守対象の端末は、遠隔地にある他のLANに接続された機器からリモートメンテナンス等を受けることができる。
【0003】
特許文献1は、この種のネットワークを介した管理システムを開示する。この管理システムは、ビルオーナ、設備保守会社、及び電気設備メーカーに跨る形で構築されている。ビルオーナは、自身が保有するビルに、電気設備及びこれを制御するための運転制御管理装置を設置している。この運転制御管理装置は、インターネット等のネットワークを介してアクセス可能に構成されている。設備保守会社は、ビルオーナから電気設備の管理を委託され、運転制御管理装置にアクセスする許可を電気設備メーカーから得ている。従って、設備保守会社は、インターネット等のネットワークを介して遠隔地から電気設備に対する保守作業を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−223521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1のように、保守側の機器から被保守側の機器へのアクセスを管理側の機器で一括して管理するシステムでは、管理側の機器が停止してしまった場合に、管理システム自体が機能しなくなる。そのため、管理側の機器にバックアップ機を設けて多重化することが考えられる。
【0006】
しかし、バックアップ機を設ける構成では、管理側の機器が有する膨大な(又は更新頻度の高い)情報について、バックアップ機のデータをマスタと同期させる処理が必要となる。また、マスタとなる機器に不具合が発生してバックアップ機により管理システムを管理する場合、管理対象の機器がデータを新しいマスタへ送信できるようにするために、当該管理対象の機器の設定を変更する必要がある。この設定の変更は、管理システムの規模が大きくなると特に煩雑な作業となり、マスタとバックアップとをスムーズに交替させる観点から改善が望まれていた。
【0007】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、複数の中継サーバによって構築された中継通信システムに用いられる中継サーバにおいて、管理側の中継サーバが停止した場合でも、管理対象の中継サーバの設定を変更することなく、中継通信システムの運用を継続可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0009】
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の中継サーバが提供される。即ち、この中継サーバは、データベース格納部と、切替制御部と、識別情報記憶部と、識別情報登録部と、格納情報送信部と、を備える。前記データベース格納部は、識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して互いに通信可能な中継サーバを含んで構成される中継通信システムに関し、当該中継通信システムを管理するための情報を格納する。前記切替制御部は、前記中継通信システムを管理するマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能である。前記識別情報記憶部は、マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する。前記識別情報登録部は、マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する。前記格納情報送信部は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信する。
【0010】
これにより、上記の中継サーバを複数用いて、そのうちの1つをマスタとして動作させ、その他をバックアップとして動作させることで、管理機能付きの中継サーバのバックアップ運用が可能となる。また、どの中継サーバがマスタとして動作する場合であっても、マスタとして動作する中継サーバには、常にマスタ識別情報が設定される。従って、マスタとして動作する中継サーバが切り替わった場合でも、管理対象の中継サーバは、特に設定を変更することなく、マスタとして動作する中継サーバと通信を行うことができる。従って、マスタとして動作する中継サーバの切替えをスムーズに行うことができる。
【0011】
前記の中継サーバにおいては、マスタとして動作する場合、前記格納情報送信部は、バックアップとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信することが好ましい。
【0012】
これにより、マスタとして動作する中継サーバのデータベース格納部の格納内容を、バックアップとして動作する中継サーバに保存しておくことができる。従って、マスタとして動作する中継サーバに突発的な障害が発生した場合であっても、データベース格納部の格納内容を(少なくとも)ある程度引き継いだ状態で、他の中継サーバをマスタとして動作させることができる。
【0013】
前記の中継サーバにおいては、前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信は、設定された時間毎に自動で行われることが好ましい。
【0014】
これにより、ユーザの手間を低減しつつ、バックアップとして動作する他の前記中継サーバは、マスタに切り替わったときのための予備データを定期的に更新することができる。
【0015】
前記の中継サーバにおいては、前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信を行わせるための操作が可能な操作部を備えることが好ましい。
【0016】
これにより、バックアップとして動作する他の前記中継サーバは、操作部が操作された時点で、マスタに切り替わったときのための予備データを更新することができる。従って、例えば、マスタとして動作する中継サーバにおいてデータベース格納部の格納内容が大きく変更されたタイミングで操作部を操作する等、予備データの作成及び更新を状況に合わせて柔軟に行うことができる。
【0017】
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の中継通信システムが提供される。即ち、この中継通信システムは、複数の管理機能付き中継サーバと、複数の管理対象の中継サーバと、を含んで構成される。前記管理対象の中継サーバは、識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して前記管理機能付き中継サーバと通信可能である。前記管理機能付き中継サーバは、データベース格納部と、切替制御部と、識別情報記憶部と、識別情報登録部と、格納情報送信部と、を備える。前記データベース格納部は、前記管理対象の中継サーバを管理するための情報を格納する。前記切替制御部は、前記管理対象の中継サーバの管理を行うマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能である。前記識別情報記憶部は、マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する。前記識別情報登録部は、マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する。前記格納情報送信部は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記管理機能付き中継サーバに前記データベース格納部の内容を送信する。なお、前記管理機能付きの中継サーバのうち1台がマスタとして動作して、他の前記管理機能付きの中継サーバがバックアップとして動作する。
【0018】
上記の構成では、どの中継サーバがマスタとして動作する場合であっても、マスタとして動作する中継サーバには、常にマスタ識別情報が設定される。従って、管理対象の中継サーバは、同一の識別情報を送信先として指定するだけで、マスタとして動作する中継サーバにパケットを送信することができる。従って、マスタとバックアップが切り替わった場合においても管理対象の中継サーバの設定変更が不要となるので、マスタとバックアップの切替えをスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る中継通信システムの全体構成を示す説明図。
【図2】外部サーバの構成を示す機能ブロック図。
【図3】中継サーバ識別情報リストの内容を示す図。
【図4】センター端末の構成を示す機能ブロック図。
【図5】オペレータリストの内容を示す図。
【図6】保守端末リストの内容を示す図。
【図7】被保守端末リストの内容を示す図。
【図8】接続ジョブリストの内容を示す図。
【図9】識別情報記憶部の記憶内容を示す図。
【図10】第1保守端末の構成を示す機能ブロック図。
【図11】第1被保守端末の構成を示す機能ブロック図。
【図12】接続ジョブが作成されるときの処理の流れを示すシーケンス図。
【図13】オペレータによる中継通信システムへのログイン時に行われる処理の流れを示すシーケンス図。
【図14】オペレータによる接続ジョブの選択時に行われる処理の流れを示すシーケンス図。
【図15】保守作業の終了後に行われる処理の流れを示すシーケンス図。
【図16】センター端末とセンター予備端末との間で行われる処理を示すシーケンス図。
【図17】予備データを作成する処理を示すフローチャート。
【図18】マスタからバックアップに切り替わった直後に行う処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る中継通信システム1の全体構成を示す説明図である。
【0021】
図1に示すように、中継通信システム1は、インターネット等のWide Area Network(WAN、広域通信網)3上に配置された外部サーバ2を介して接続された複数の中継サーバと、これらの中継サーバにLANを介して接続されるクライアント端末と、で構成されている。中継サーバは、他の中継サーバ及び他の中継サーバに接続されるクライアント端末と通信可能である。クライアント端末は、LANで接続された中継サーバを介して、他の中継サーバ及び他の中継サーバに接続されるクライアント端末と通信可能である。
【0022】
本実施形態では、この中継通信システム1を用いて、遠隔保守及びその管理が行われている。中継通信システム1において、前記中継サーバとして機能する端末は、センター端末5、センター予備端末6、第1被保守端末7A、第2被保守端末7B、第1保守端末9A、及び、第2保守端末9Bである。
【0023】
センター端末5及びセンター予備端末6は、コールセンターに設けられている。コールセンターとは、保守対象の機器の所有者からの問い合わせに対応するオペレータが在籍する拠点である。また、センター端末5は、保守端末(又は保守を行うオペレータ)の被保守端末に対するアクセス権を管理している(管理機能を有している)。センター予備端末6は、センター端末5のメンテナンス時又は故障時に、センター端末5に代わって上記アクセス権を管理する。センター端末5及びセンター予備端末6には、前記クライアント端末としてのセンター端末操作端末11がLAN13を介して接続されている。なお、センター端末5のグローバルIPアドレスは、(205.5.20.100)であり、センター予備端末6のIPアドレスは、(206.6.20.100)である。本実施形態におけるセンター端末5及びセンター予備端末6は、ID(識別情報)を切替可能に構成されている。そして、センター端末5及びセンター予備端末6のうち、管理機能を有する中継サーバとして動作する端末のIDを「Master@relaysystem.net」と設定し、管理機能を有する中継サーバの予備として(バックアップとして)動作する端末のIDを「Backup@relaysystem.net」と設定している。そのため、図1に示す例では、センター端末5が管理機能を有する中継サーバとして動作し、センター予備端末6がセンター端末5の予備の中継サーバとして動作する。
【0024】
第1被保守端末7Aは、遠隔保守の対象となる機器の設置先に設けられている。第1被保守端末7Aには、LAN17を介して、前記クライアント端末としての第1被保守対象システム15A及び第2被保守対象システム15Bが接続されている。第1被保守対象システム15A及び第2被保守対象システム15Bは、遠隔保守の対象となるファイルサーバ又はWebサーバ等である。図1に示すように、第1被保守端末7AのグローバルIPアドレスは、(207.7.20.100)である。また、第1被保守端末7AのIDは、「Target1@relaysystem.net」である。
【0025】
第2被保守端末7Bは、遠隔保守の対象となる機器の設置先に設けられている。第2被保守端末7Bには、LAN21を介して、前記クライアント端末としての第3被保守対象システム19A及び第4被保守対象システム19Bが接続されている。第3被保守対象システム19A及び第4被保守対象システム19Bは、遠隔保守の対象となるファイルサーバ又はWebサーバ等である。図1に示すように、第2被保守端末7BのグローバルIPアドレスは、(217.7.20.100)である。また、第2被保守端末7BのIDは、「Target2@relaysystem.net」である。
【0026】
第1保守端末9Aは、遠隔保守を行うオペレータが在籍する保守拠点に設けられている。第1保守端末9Aには、LAN25を介して、前記クライアント端末としての第1保守操作端末23A及び第2保守操作端末23Bが接続されている。図1に示すように、第1保守端末9AのグローバルIPアドレスは、(209.9.20.100)である。また、第1保守端末9AのIDは、「Maintenance2@relaysystem.net」である。
【0027】
第2保守端末9Bは、遠隔保守を行うオペレータが在籍する保守拠点に設けられている。第2保守端末9Bには、LAN29を介して、前記クライアント端末としての第3保守操作端末27A及び第4保守操作端末27Bが接続されている。図1に示すように、第2保守端末9BのグローバルIPアドレスは、(219.9.20.100)である。また、第2保守端末9BのIDは、「Maintenance1@relaysystem.net」である。
【0028】
保守拠点に在籍するオペレータが保守作業を行うためには、中継通信システム1にログインすることが必要である。オペレータは、保守操作端末を操作してID及びパスワードを入力することにより、中継通信システム1にログインすることができる。本実施形態の中継通信システム1では、オペレータは特定の保守操作端末に結び付けられておらず、何れの保守操作端末を使用した場合であっても中継通信システム1にログインすることができる。オペレータは、中継通信システム1へのログイン後に、前記保守操作端末を使用して、前記センター端末5が管理するアクセス権の範囲で、前記保守対象システムの遠隔保守を行う。
【0029】
次に、図2及び図3を参照して、外部サーバ2について説明する。図2は、外部サーバ2の構成を示す機能ブロック図である。図3は、中継サーバ識別情報リスト203aの内容を示す図である。外部サーバ2は、図2に示すように、WANインタフェース201と、制御部202と、中継サーバ識別情報リスト格納部203と、を主要な構成として備えている。
【0030】
WANインタフェース201は、グローバルIPアドレスを使用して、インターネットに接続された中継サーバ等の各装置と通信を行うインタフェースである。
【0031】
中継サーバ識別情報リスト格納部203は、図3(a)に示すように、中継通信システム1を構成する中継サーバのIDをグローバルIPアドレスと対応付けた中継サーバ識別情報リスト203aを保存している。本実施形態の中継サーバ識別情報リスト203aにおいては、センター端末5、センター予備端末6、第1被保守端末7A、第2被保守端末7B、第1保守端末9A、及び第2保守端末9Bの識別情報が、グローバルIPアドレスと対応付けてそれぞれ登録されている。
【0032】
制御部202は、WANインタフェース201を介して行う様々な通信を制御する処理部であり、TCP/IP、UDP又はSIP等のプロトコルに従った通信処理を制御する。この制御部202は、例えば、それぞれの中継サーバから当該中継サーバの識別に関する情報を受信し、中継サーバ識別情報リスト203aに登録する処理を行う。また、制御部202は、中継サーバから送信された様々なSIPメソッド又はレスポンス等の通信データを他の中継サーバに中継する処理等を行う。
【0033】
例えば、センター端末5から第1被保守端末7Aへパケットの送信を行う場合、センター端末5は、送信先として第1被保守端末7Aの「ID」を指定して、外部サーバ2へ当該パケットを送信する。外部サーバ2は、中継サーバ識別情報リスト203aを参照することで、第1被保守端末7Aの「ID」に対応する「グローバルIPアドレス」を読み出す。そして、外部サーバ2は、この「グローバルIPアドレス」を送信先として、センター端末5から受信したパケットを送信する。中継サーバ間の通信は、以上のように行われる。なお、以下では説明を簡単にするために、この外部サーバ2を介した通信の流れを省略することがある。
【0034】
次に、図4から図9までを参照して、センター端末5の構成を説明する。なお、センター端末5とセンター予備端末6は、設定されるIDが異なるだけであるので、代表してセンター端末5について説明し、センター予備端末6についての説明を省略する。図4は、センター端末5の構成を示す機能ブロック図である。図5から図9までは、センター端末5に保存された内容を示す図である。
【0035】
図4に示すように、センター端末5は、インタフェース35と、データベース格納部33と、制御部31と、バックアップ処理部37と、を備える。
【0036】
インタフェース35は、プライベートIPアドレスを利用して、LAN13に接続される機器と通信を行うことができる。また、インタフェース35は、グローバルIPアドレスを利用して、WAN3を介した通信を行うことができる。
【0037】
データベース格納部33は、例えば不揮発性の記憶部により構成されている。このデータベース格納部33は、オペレータリスト格納部53と、保守端末リスト格納部55と、被保守端末リスト格納部57と、接続ジョブリスト格納部59と、を備えている。
【0038】
オペレータリスト格納部53には、例えば図5(a)に示すオペレータリスト53aが保存されている。オペレータリスト53aは、図5(a)に示すように、「ID」、「パスワード」、及び「ログイン中継サーバ」で構成されている。「ID」の列には、中継通信システム1にログイン可能なオペレータのIDが記述されている。「パスワード」の列には、同じ行に記述されたIDを使用して中継通信システム1にログインするために必要なパスワードが記述されている。「ログイン中継サーバ」の列には、同じ行に記述されたIDを使用してオペレータが中継通信システム1にログイン済みである場合に、オペレータのIDと、当該オペレータが使用している中継サーバ(センター端末又は保守端末)のIDと、が記述される。なお、オペレータが中継通信システム1にログイン済みでない場合は、「ログイン中継サーバ」は空欄となる。
【0039】
図5(a)の例からは、オペレータリストにオペレータOp1〜Op4が登録されており、第2オペレータOp2がセンター端末5を使用しており、第3オペレータOp3が第2保守端末9Bを使用していることが分かる。また、第1オペレータOp1及び第4オペレータOp4が中継通信システム1にログインしていないことが分かる。
【0040】
保守端末リスト格納部55には、図6に示す保守端末リスト55aが保存されている。保守端末リスト55aは、中継通信システム1を構成する保守端末について記述された、「名称」及び「端末ID」から構成されている。「名称」には、保守端末に付与された名称が記述されている。この名称には、保守端末の設置場所(保守拠点の名称)等、分かり易い適宜の名称を付与することができる。「端末ID」には、保守端末のIDが記述されている。
【0041】
被保守端末リスト格納部57には、図7に示す被保守端末リスト57aが保存されている。被保守端末リスト57aには、中継通信システム1を構成する被保守端末について記述された、「名称」及び「端末ID」から構成されている。「名称」には、被保守端末に付与された名称が記述されている。この名称には、被保守端末の設置場所(会社名)等、分かり易い適宜の名称を付与することができる。「端末ID」には、被保守端末のIDが記述されている。
【0042】
接続ジョブリスト格納部59には、接続ジョブに関する情報が保存されている。接続ジョブとは、保守作業の作業単位を示しており、被保守対象システムに対して保守作業が必要になる度にセンター端末5によって作成され、接続ジョブリスト格納部59に保存される。接続ジョブリスト格納部59は、1又は複数の接続ジョブで構成される接続ジョブリスト59aを保存している。接続ジョブリスト59aは、図8(a)に示すように各接続ジョブについて記述された、「被保守端末ID」、「接続候補ID」、及び「ジョブ情報」から構成されている。「被保守端末ID」には、保守作業が必要な被保守対象システムと同じLANに接続される被保守端末のIDが記述されている。「接続候補ID」には、被保守端末への接続が許可され得る候補(接続候補)として設定されたオペレータのIDが記述されている。なお、「接続候補ID」には、1又は複数のオペレータのIDを記述することができる。「ジョブ情報」には、現在の接続ジョブの状態(例えば接続ジョブがどのオペレータによって実行されているか等)が記述されている。なお、接続ジョブは、保守作業の完了に伴って接続ジョブリスト59aから削除される。
【0043】
図8(a)の例からは、第2被保守端末7Bについて第1接続ジョブが作成されており、接続候補のオペレータとして、第1オペレータOp1及び第3オペレータOp3が設定されていることが分かる。図8(b)の例からは、前記第1接続ジョブに加え、第1被保守端末7Aについて第2接続ジョブが作成されており、接続候補のオペレータとして、第1オペレータOp1が設定されていることが分かる。図8(c)の例からは、第1オペレータOp1が第2接続ジョブを実行中であることが分かる。
【0044】
なお、データベース格納部33は、図略のログ情報格納部を備えており、接続ジョブが行われた時間及び担当したオペレータ等の情報が格納されている。
【0045】
制御部31は、CPU、RAM、ROM等を含んでおり、ROM等から読み出したプログラムにより各種の処理を実行可能である。図4に示すように、制御部31は、ログイン認証部43と、接続ジョブ作成部45と、実行判断部47と、接続ジョブリスト管理部49と、候補ジョブリスト送信部51と、許可情報送信部52と、を備えている。
【0046】
接続ジョブ作成部45は、被保守対象システムに障害が発生した旨の通知を被保守端末から受けた場合等に前記接続ジョブを作成する。接続ジョブリスト管理部49は、前記接続ジョブリスト格納部59に保存された接続ジョブリスト59aの管理を行う。具体的には、接続ジョブ作成部45が作成した接続ジョブを接続ジョブリスト59aに登録したり、接続ジョブリスト59aのジョブ情報を更新したり、接続ジョブリスト59aから接続ジョブを削除したりする。
【0047】
ログイン認証部43は、オペレータリスト53aと、保守端末等から受信したオペレータのID及びパスワードと、を照合して、オペレータのログインの可否を判断する。また、ログイン認証部43は、オペレータID等の送信を行った保守端末のIDが保守端末リスト55aに含まれているか否かに基づいて、ログインの可否を判断する。
【0048】
候補ジョブリスト送信部51は、保守を行うオペレータからの要求等に応じて、当該オペレータが接続候補となっている接続ジョブの一覧(候補ジョブリスト)を接続ジョブリスト59aから抽出し、保守端末を介して保守操作端末に送信する。オペレータは、候補ジョブリストの中から、実行を希望する接続ジョブを選択して、保守端末を介してセンター端末5に通知する。実行判断部47は、オペレータから通知された接続ジョブのジョブ情報を接続ジョブリスト59aから読み出し、このジョブ情報に基づいて(例えば当該接続ジョブを既に実行している他のオペレータがいるか否か等に基づいて)、接続ジョブの実行を許可するか否かを判断する。許可情報送信部52は、実行判断部47の判断結果(接続ジョブの実行を許可するか否か)を、保守端末を介して保守操作端末に送信してオペレータに通知する。
【0049】
バックアップ処理部37は、識別情報記憶部111と、切替制御部112と、識別情報登録部113と、格納情報送信部114と、を備えている。
【0050】
識別情報記憶部111は、図9に示すように、マスタID(マスタ識別情報、Master@relaysystem.net)と、バックアップID(バックアップ識別情報、Backup@relaysystem.net)と、を記憶している。
【0051】
切替制御部112は、当該センター端末5を、マスタからバックアップへ切り替えること、及び、バックアップからマスタへ切り替えることが可能である。具体的には、切替制御部112は、センター端末5のIDをバックアップIDからマスタIDに切り替えることで、センター端末5の設定をバックアップからマスタに切り替える。一方、切替制御部112は、センター端末5のIDをマスタIDからバックアップIDに切り替えることで、センター端末5の設定をマスタからバックアップに切り替える。
【0052】
識別情報登録部113は、切替制御部112によってセンター端末5の設定が切り替えられた後に、センター端末5のIDと、センター端末5のグローバルIPアドレスと、を外部サーバ2に登録する処理を行う。具体的には、識別情報登録部113は、センター端末5の設定がバックアップからマスタに切り替わったときは、マスタIDと、センター端末5のグローバルIPアドレスと、を外部サーバ2の中継サーバ識別情報リスト203aに登録する。一方、識別情報登録部113は、センター端末5の設定がマスタからバックアップに切り替わったときは、バックアップIDと、センター端末5のグローバルIPアドレスと、を外部サーバ2の中継サーバ識別情報リスト203aに登録する。
【0053】
格納情報送信部114は、データベース格納部33の格納内容(管理情報)を他のセンター端末(即ち、センター予備端末6)に送信する処理を行う。例えば、マスタとして動作するセンター端末5からバックアップとして動作するセンター予備端末6へ管理情報を送信することにより、マスタとして動作するセンター端末5に保存されている管理情報のコピー(以下、予備データと呼ぶことがある)をセンター予備端末6に保存させることができる。
【0054】
また、センター端末5は、装置の前面等に予備データ作成スイッチ(操作部)120を備えている。センター端末5がマスタとして動作する場合に、オペレータ等によってこの予備データ作成スイッチ120が押されることにより、格納情報送信部114による管理情報の送信が行われる。これにより、例えばデータベース格納部33の格納内容が大きく変更された後に予備データを作成する等、状況に合わせて柔軟に予備データを作成及び更新することができる。
【0055】
次に、図10を参照して、保守端末の構成を説明する。図10は、第1保守端末9Aの構成を示す機能ブロック図である。なお、第1保守端末9Aと第2保守端末9Bの構成は同様であるので、代表して、第1保守端末9Aの構成を説明する。第1保守端末9Aは、図10に示すように、インタフェース65と、制御部61と、データベース格納部63と、を備えている。
【0056】
インタフェース65は、プライベートIPアドレスを利用して、LAN25に接続される機器と通信を行うことができる。また、インタフェース65は、グローバルIPアドレスを利用して、WAN3を介した通信を行うことができる。
【0057】
制御部61は、CPU、RAM、ROM等を含んでおり、ROM等から読み出したプログラムにより各種の処理を実行可能である。図10に示すように、制御部61は、ルーティングセッション確立部71と、ルーティング制御部73と、ログイン情報送信部75と、選択ジョブ通知部77と、を備えている。
【0058】
ルーティングセッション確立部71は、第1保守端末9Aと、第1被保守端末7A又は第2被保守端末7Bと、の間にルーティングセッションを確立する。ルーティングセッションとは、LAN25に接続される機器と、保守対象システムの設置先のLAN(LAN17又はLAN21)に接続される機器と、の間で転送される通信パケットのルーティングに用いられるメディアセッションである。ルーティング制御部73は、このルーティングセッションを利用して、他のLANに接続される機器との間で通信パケットのルーティング制御を行う。
【0059】
ログイン情報送信部75は、第1被保守端末7A又は第2被保守端末7Bから受信したオペレータのID及びパスワード(以下、ログイン情報と称する)をセンター端末5に送信する。選択ジョブ通知部77は、オペレータが前記候補ジョブリストの中から選択した接続ジョブをセンター端末5に送信する。
【0060】
データベース格納部63は、センター端末情報格納部81を備えている。センター端末情報格納部81には、マスタ識別情報が保存されている。第1保守端末9Aは、センター端末情報格納部81の記憶内容を参照することで、例えば候補ジョブリストの中から選択された接続ジョブを通知するために、マスタとして動作するセンター端末にアクセスすることができる。
【0061】
次に、図11を参照して、被保守端末の構成を説明する。図11は、第1被保守端末7Aの構成を示す機能ブロック図である。なお、第1被保守端末7Aと第2被保守端末7Bの構成は同様であるので、代表して、第1被保守端末7Aの構成を説明する。第1被保守端末7Aは、図11に示すように、インタフェース95と、制御部91と、データベース格納部93と、を備えている。
【0062】
インタフェース95は、プライベートIPアドレスを利用して、LAN17に接続される機器と通信を行うことができる。また、インタフェース95は、グローバルIPアドレスを利用して、WAN3を介した通信を行うことができる。
【0063】
制御部91は、CPU、RAM、ROM等を含んでおり、ROM等から読み出したプログラムにより各種の処理を実行可能である。図11に示すように、制御部91は、ルーティングセッション確立部101と、ルーティング制御部103と、を備えている。
【0064】
ルーティングセッション確立部101は、第1被保守端末7Aと、第1保守端末9A又は第2保守端末9Bと、の間にルーティングセッションを確立する。ルーティング制御部103は、このルーティングセッションを利用して、他のLANに接続される機器との間で通信パケットのルーティング制御を行う。
【0065】
データベース格納部93は、センター端末情報格納部105を備えている。センター端末情報格納部105には、マスタ識別情報が保存されている。第1被保守端末7Aは、センター端末情報格納部105の記憶内容を参照することにより、例えば保守作業が必要になった旨を通知するために、マスタとして動作するセンター端末にアクセスすることができる。
【0066】
次に、図12から図15までのシーケンス図を参照して、本実施形態の中継通信システム1を用いて遠隔保守を行う際の処理の流れについて説明する。以下では、第2オペレータOp2がセンター端末5をログイン中継サーバとして中継通信システム1にログイン済みであり、第3オペレータOp3が第2被保守端末7Bをログイン中継サーバとして中継通信システム1にログイン済みである状況(オペレータリスト53aが図5(a)の状態)を考える。また、接続ジョブとして、前記第1接続ジョブのみが存在している状況(接続ジョブリスト59aが図8(a)の状態)を考える。
【0067】
初めに、接続ジョブが作成されるときに中継通信システム1で行われる処理を説明する。接続ジョブは、前述のように、被保守対象システムに保守作業が必要になる度に作成される。以下では、第1被保守対象システム15Aに保守作業が必要となった場合を考える。例えば第1被保守対象システム15Aに障害が発生した場合、その旨が第1被保守端末7Aに通知される。第1被保守端末7Aは、障害が発生した旨を受信した場合(図12のシーケンス番号1)、その旨をセンター端末5に通知して、接続ジョブの作成を要求する(シーケンス番号2)。
【0068】
センター端末5は、この通知及び要求をセンター端末操作端末11に転送して、第2オペレータOp2に知らせる(シーケンス番号3)。第2オペレータOp2は、障害の内容及び被保守端末の名称等に基づいて、保守を行うことが好ましいオペレータを選択する。ここでは、第1オペレータOp1が選択されたものとする。これにより、センター端末5(接続ジョブ作成部45)が、接続ジョブ(第2接続ジョブ)の作成を行う(シーケンス番号4)。そして、センター端末5(接続ジョブリスト管理部49)は、作成された第2接続ジョブを接続ジョブリスト59aに登録する(シーケンス番号5)。即ち、接続ジョブリスト59aの「被保守端末ID」には、第1被保守端末7AのIDが記述され、「接続候補ID」には、第1オペレータOp1のIDが記述される(図8(b)を参照)。
【0069】
接続ジョブは、以上のようにして作成される。なお、第1オペレータOp1に早急に保守作業を行わせる必要がある場合は、接続ジョブの作成後に、その旨を直ちに第1オペレータOp1に通知しても良い。接続ジョブが作成されたことの通知は様々な方法で行うことができ、例えば、中継通信システム1上でインスタントメッセージサービスを運用し、第1オペレータOp1が中継通信システム1にログイン済みであるときは、第2オペレータOp2が当該インスタントメッセージサービスを用いて上記の通知を行うようにすることができる。第1オペレータOp1が中継通信システム1にログインしていない場合は、電話等の適宜の手段で通知すれば良い。
【0070】
次に、第1オペレータOp1が第1保守操作端末23Aを操作することで第1保守端末9Aをログイン中継サーバとして中継通信システム1にログイン要求を行った場合に、中継通信システム1で行われる処理を説明する。このログイン要求では、第1オペレータOp1にログイン情報(IDとパスワード)の入力が求められる。そして、第1オペレータOp1が第1保守操作端末23Aを操作してID(Op1)及びパスワード(abc)を入力して、入力内容を確定させることにより、ログイン情報が第1保守端末9Aに送信される。これにより、第1保守端末9Aは、ログイン要求を受け付け(図13のシーケンス番号11)、受信したログイン情報をセンター端末5に送信する(シーケンス番号12)。
【0071】
このログイン情報を受信したセンター端末5(ログイン認証部43)は、ログインの可否を判断する。具体的には、ログイン認証部43は、入力されたID及びパスワードがオペレータリスト53aに登録されているか否かの判断(シーケンス番号13)と、ログイン情報を送信した第1保守端末9Aが保守端末リスト55aに登録されているか否かの判断(シーケンス番号14)と、を行う。
【0072】
図5に示すように、上記で入力されたID及びパスワードは、オペレータリスト53aに登録されている。また、図6に示すように、第1保守端末9Aは保守端末リスト55aに登録されている。従って、ログイン認証部43は、第1オペレータOp1のログインを許可する。そして、センター端末5は、オペレータリスト53aの内容を更新する(シーケンス番号15)。具体的には、オペレータリスト53aの第1オペレータOp1に対応する「ログイン中継サーバ」に、第1オペレータOp1のIDと、第1保守端末9AのIDと、を記述する(図5(a)から図5(b)になるようにオペレータリスト53aを更新する)。そして、センター端末5は、ログイン成功を第1保守端末9Aに通知する(シーケンス番号16)。なお、センター端末5は、端末IDの認証又はログイン情報の認証に失敗した場合、ログイン失敗を保守端末に通知する。
【0073】
第1保守端末9Aは、センター端末5から受けたログイン成功の通知を第1保守操作端末23Aに転送して、第1オペレータOp1にログイン成功を通知する(シーケンス番号17)。そして、第1保守端末9Aは、前記候補ジョブリスト(ログイン中の第1オペレータOp1が接続候補となっている接続ジョブの一覧)をセンター端末5に要求する(シーケンス番号18)。
【0074】
この通知を受けたセンター端末5(候補ジョブリスト送信部51)は、接続ジョブリスト59aに保存された接続ジョブから、第1オペレータOp1が接続候補となっている接続ジョブを抽出して、候補ジョブリストを作成する(シーケンス番号19)。図8(b)に示すように、接続ジョブリスト59aに記述されている第1接続ジョブ及び第2接続ジョブは、両方とも第1オペレータOp1を接続候補としているため、候補ジョブリストには、第1接続ジョブ及び第2接続ジョブが記述される。そして、候補ジョブリスト送信部51は、作成した候補ジョブリストを第1保守端末9Aに送信する(シーケンス番号20)。なお、センター端末5は、第1オペレータOp1が接続候補となっている接続ジョブがない場合、その旨を第1保守端末9Aに送信する。
【0075】
第1保守端末9Aは、センター端末5から受信した候補ジョブリストを第1保守操作端末23Aに転送して、第1オペレータOp1に通知する(シーケンス番号21)。具体的には、第1保守操作端末23Aは、自身が備えるディスプレイに候補ジョブリストを表示する。これにより、第1オペレータOp1は、自身が実行可能な接続ジョブの一覧を知ることができる。
【0076】
なお、第1オペレータOp1は、第2保守操作端末23Bを操作することで第1保守端末9Aから中継通信システム1にログインすることも可能である。更には、第3保守操作端末27A又は第4保守操作端末27Bを操作することで第2保守端末9Bから中継通信システム1にログインすることも可能である。
【0077】
次に、オペレータによる接続ジョブの選択から保守作業中にかけて、中継通信システム1で行われる処理を説明する。以下では、第1オペレータOp1が候補ジョブリストの中から第2接続ジョブを選択した場合を考える。
【0078】
第1オペレータOp1が第2接続ジョブを選択し、その選択を確定させることにより、選択された接続ジョブを示す情報が第1保守端末9Aに送信される。これにより、第1保守端末9Aは接続ジョブの選択を受け付け(図14のシーケンス番号31)、第1オペレータOp1の選択内容を、第1オペレータOp1のIDとともにセンター端末5へ通知する(シーケンス番号32)。
【0079】
センター端末5(実行判断部47)は、この通知に基づいて、該当する接続ジョブである第2接続ジョブのジョブ情報を接続ジョブリスト59aから読み出す(シーケンス番号33)。そして、実行判断部47は、読み出したジョブ情報に基づいて、第2接続ジョブが実行中又は実行準備中であるか否かを判断する(シーケンス番号34)。図8(b)に示すように、第2接続ジョブのジョブ情報は空欄であるため、当該接続ジョブは実行中でも実行準備中でもない。従って、実行判断部47は、第1オペレータOp1による第2接続ジョブの実行を許可する。その後、接続ジョブリスト管理部49は、接続ジョブリスト59aの第2接続ジョブのジョブ情報に「実行準備中」と記述する(シーケンス番号35)。これにより、コールセンターの第2オペレータOp2は、第2接続ジョブのための接続作業が開始されたことを知ることができる。また、この時点で、他のオペレータによる第2接続ジョブの実行を排除することができる。そして、センター端末5(許可情報送信部52)は、該当する接続ジョブの実行を許可する旨を第1保守端末9Aに通知する(シーケンス番号36)。なお、センター端末5は、接続ジョブの実行を許可しない場合、その旨を保守端末に通知する。
【0080】
第1保守端末9Aは、接続ジョブの実行を許可する旨の通知を第1保守操作端末23Aに転送して、第1オペレータOp1に通知する(シーケンス番号37)。そして、第1保守端末9A(ルーティングセッション確立部71)は、該当する接続ジョブの保守先である第1被保守端末7Aに対して、ルーティングセッションの確立要求を行う(シーケンス番号38)。第1被保守端末7A(ルーティングセッション確立部101)は、この要求を受けて、アクセス許可としてのOKレスポンスを返信する(シーケンス番号39)。この結果、第1保守端末9Aと第1被保守端末7Aとの間に、メディアセッションが確立される。メディアセッションの確立の後に、第1保守端末9Aと第1被保守端末7Aは、ルーティング対象であるLAN17及びLAN25のネットワークアドレスを交換する。これにより、ルーティングセッションを介して、第1保守操作端末23Aと、第1被保守対象システム15A又は第2被保守対象システム15Bと、の通信が可能となる。そして、第1保守端末9Aは、ルーティングセッションが確立した旨を第1保守操作端末23Aに送信して第1オペレータOp1に通知する(シーケンス番号40)。更に、第1保守端末9Aは、ルーティングセッションが確立した旨をセンター端末5に通知する(シーケンス番号41)。
【0081】
センター端末5(接続ジョブリスト管理部49)は、この通知を受けて、図8(c)に示すように、接続ジョブリスト59aの第2接続ジョブのジョブ情報に「Op1実行中」と記述する(シーケンス番号42)。これにより、コールセンターの第2オペレータOp2は、第2接続ジョブが第1オペレータOp1によって開始されたことを知ることができる。
【0082】
第1保守端末9Aは、第1被保守端末7Aとの間に確立された前記ルーティングセッションを介して、保守が必要なシステム(第1被保守対象システム15A)に対する保守作業を行う(シーケンス番号43)。具体的には、第1オペレータOp1は、第1保守操作端末23Aを操作して、第1被保守対象システム15Aの状態の把握及びソフトウェアの更新等の保守作業を行うことができる。
【0083】
次に、第1オペレータOp1による保守作業の完了時に、中継通信システム1で行われる処理を説明する。
【0084】
第1オペレータOp1は、保守作業が完了した後に、当該保守作業の完了を、第1保守端末9Aを介して第1被保守端末7Aに通知する(図15のシーケンス番号51)。また、第1オペレータOp1は、保守作業の完了を、第1保守端末9Aを介して、センター端末5にも通知する(シーケンス番号52)。
【0085】
センター端末5(接続ジョブリスト管理部49)は、この通知を受けて、第2接続ジョブのジョブ情報に保守作業の完了を登録し(シーケンス番号53)、第2接続ジョブを接続ジョブリスト59aから削除する(シーケンス番号54)。
【0086】
その後、第1保守端末9Aは候補ジョブリストを再びセンター端末5に要求し、同様の処理を経ることで、第1オペレータOp1による新たな保守作業が行われる。
【0087】
次に、センター端末5とセンター予備端末6との間で行われる様々な処理について、図16から図18までを参照して説明する。図16は、センター端末5とセンター予備端末6との間で行われる処理を示すシーケンス図である。図17は、センター端末5がセンター予備端末6に予備データを作成させる処理を示すフローチャートである。図18は、センター予備端末6がマスタからバックアップに切り替わった直後に行う処理を示すフローチャートである。
【0088】
初めに、センター端末5がマスタとして動作し、センター予備端末6がバックアップとして動作しているときについて説明する。マスタとして動作するセンター端末5は、バックアップとして動作するセンター予備端末6と、管理情報を同期する処理を行う。具体的には、センター端末5は、図17のフローチャートに示す処理を行う。つまり、センター端末5は、所定時間が経過する毎に(S101)、自身の管理情報をセンター予備端末6に送信する(S102、シーケンス番号71)。
【0089】
センター予備端末6は、自身が記憶する管理情報を、センター端末5から受信した管理情報で置き換える処理(同期処理)を行う(シーケンス番号72)。このようにして、マスタとして動作するセンター端末5の管理情報を、バックアップとして動作するセンター予備端末6に保存することができる。
【0090】
これにより、仮に、センター端末5に突発的な障害が発生した場合であっても、管理情報をある程度引き継いだ状態で、センター予備端末6をマスタとして動作させることができる。
【0091】
次に、センター端末5を一時的に停止させ、センター端末5の停止中にセンター予備端末6をマスタとして動作させるときの処理について説明する。例えば、センター端末5に障害が発生し、メンテナンスを行うためにセンター端末5を一時的に停止させることが第2オペレータOp2等によって決定されたとする。この場合、第2オペレータOp2は、センター端末操作端末11等を操作することによって、一時停止を行う旨をセンター端末5に通知する。
【0092】
センター端末5は、この通知によって、自身が停止する旨を受け付ける(シーケンス番号73)。そして、センター端末5は、自身が停止する旨の通知とともに、自身の代わりにマスタとして動作すべき旨をセンター予備端末6に要求する(シーケンス番号74)。
【0093】
また、センター端末5は、自身が停止する旨を外部サーバ2に対しても通知する。これにより、現時点でのセンター端末5のIDであるマスタIDに対応付けられたグローバルIPアドレスが、外部サーバ2で記憶されている中継サーバ識別情報リスト203aにおいて消去される。
【0094】
センター端末5が停止する旨の通知とマスタの代行の要求を受けたセンター予備端末6は、代わりにマスタとして動作することをセンター端末5へ通知する(シーケンス番号75)。そして、マスタとして動作するための設定を行う(シーケンス番号76)。
【0095】
以下、センター予備端末6において行われる、バックアップとしての動作からマスタとしての動作に切り替えるための具体的な処理を説明する。初めに、センター予備端末6は、マスタとして動作することを外部サーバ2に通知する。これにより、外部サーバ2が記憶する中継サーバ識別情報リスト203aから、現時点での自身のIDであるバックアップIDに対応付けられたグローバルIPアドレスが消去される。次に、センター予備端末6が再起動され、このタイミングで、切替制御部112がセンター予備端末6のIDをバックアップIDからマスタIDに切り替える。その後、識別情報登録部113によって、外部サーバ2への識別情報の登録が行われる。具体的には、識別情報登録部113は、現時点でのセンター予備端末6のIDであるマスタID(Master@relaysystem.net)と、センター予備端末6のグローバルIPアドレス(206.6.20.100)と、を外部サーバ2に送信する。外部サーバ2は、この情報に基づいて、マスタIDと、センター予備端末6のグローバルIPアドレスを対応付けて中継サーバ識別情報リスト203aに登録する(図3(b)の鎖線内を参照)。以上により、マスタとして動作するための設定が完了する。
【0096】
なお、センター端末5がマスタとして動作していたときの中継サーバ識別情報リスト203aである図3(a)には、マスタIDにセンター端末5のグローバルIPアドレスが対応付けられている。一方、センター予備端末6がマスタとして動作するときの中継サーバ識別情報リスト203aである図3(b)には、マスタIDにセンター予備端末6のグローバルIPアドレスが対応付けられている。従って、保守端末及び被保守端末は、マスタがセンター端末5からセンター予備端末6に変わっても、送信先の指定を変えることなく、マスタとして機能するセンター予備端末6と問題なく通信を行うことができる。
【0097】
その後、センター端末5のメンテナンス作業が終わり、センター端末5を再びマスタとして動作させる旨が第2オペレータOp2からセンター端末5へ通知される。センター端末5は、この通知を受けて(シーケンス番号77)、自身がマスタとして動作する旨をセンター予備端末6に通知する(シーケンス番号78)。
【0098】
センター予備端末6は、この通知を受け付けた旨を返答するとともに(シーケンス番号79)、バックアップとして動作するための設定を行う(シーケンス番号80)。
【0099】
以下、センター予備端末6において行われる、マスタとしての動作からバックアップとしての動作に切り替えるための処理について説明する。初めに、センター予備端末6は、外部サーバ2に通知を行い、中継サーバ識別情報リスト203aのマスタIDに対応するグローバルIPアドレスを消去する。次に、センター予備端末6が再起動され、このタイミングで切替制御部112がセンター予備端末6のIDをマスタIDからバックアップIDに切り替える。その後、識別情報登録部113が外部サーバ2に通知を行い、この結果、中継サーバ識別情報リスト203aのバックアップIDにセンター予備端末6のグローバルIPアドレスが対応付けられる。
【0100】
センター端末5は、センター予備端末6からの返答(前記シーケンス番号79)を受けて、マスタとして起動するための設定を行う(シーケンス番号81)。なお、ここで行われる処理はシーケンス番号76と同等であるため詳細な説明を省略するが、自身のIDをマスタIDにし、中継サーバ識別情報リスト203aにおいて、マスタIDと対応付けられるグローバルIPアドレスに自身のアドレスを登録する。
【0101】
また、本実施形態では、センター予備端末6がバックアップとして起動したときに、図18に示す処理を行うように構成されている。つまり、センター予備端末6は、バックアップとして起動した後に(S201)、マスタからバックアップに切り替わったか否かの判断を行う(S202)。今回の説明では、センター予備端末6はマスタからバックアップに切り替わっているので、当該センター予備端末6は、マスタとして動作するセンター端末5が起動済みか否かの判断を行う(S203)。そして、センター端末5が起動していない場合は起動完了まで待機した後に、当該センター端末5に対して自身の管理情報を送信する(S204、シーケンス番号82)。
【0102】
この管理情報を受信したセンター端末5は、管理情報の同期処理を行う(シーケンス番号83)。
【0103】
これにより、センター端末5の停止中にセンター予備端末6側で管理情報が変更されていた場合であっても、当該変更を反映させた状態でセンター端末5をマスタとして動作させることができる。なお、S202の判断において、マスタからバックアップに切り替わっていないとき(即ち、起動前もバックアップであったとき)は、直前までマスタとして動作していなかったために管理情報を送信する必要がないので、センター予備端末6は特に処理を行わない。
【0104】
以上に示したように、本実施形態のセンター予備端末6は、データベース格納部33と、切替制御部112と、識別情報記憶部111と、識別情報登録部113と、格納情報送信部114と、を備える。データベース格納部33は、外部サーバ2を介して互いに通信可能な中継サーバを含んで構成される中継通信システム1を管理するための情報を格納する。切替制御部112は、中継通信システム1を管理するマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能である。識別情報記憶部111は、マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する。識別情報登録部113は、マスタとして動作する場合には、マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバ2に登録し、バックアップとして動作する場合には、バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバ2に登録する。格納情報送信部114は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作するセンター端末5へデータベース格納部33の内容を送信する。
【0105】
これにより、管理機能付きの中継サーバのバックアップ運用が可能となる。また、どの中継サーバがマスタとして動作する場合であっても、マスタとして動作する中継サーバには、常にマスタ識別情報が設定される。従って、マスタとして動作する中継サーバが切り替わった場合でも、管理対象の中継サーバは、特に設定を変更することなく、マスタとして動作する中継サーバと通信を行うことができる。従って、マスタとして動作する中継サーバの切替えをスムーズに行うことができる。
【0106】
また、本実施形態のセンター端末5においては、マスタとして動作する場合、格納情報送信部114は、バックアップとして動作するセンター予備端末6へデータベース格納部33の内容を送信する。
【0107】
これにより、センター端末5のデータベース格納部33の格納内容を、センター予備端末6に保存しておくことができる。従って、センター端末5に突発的な障害が発生した場合であっても、データベース格納部33の格納内容を(少なくとも)ある程度引き継いだ状態で、センター予備端末6をマスタとして動作させることができる。
【0108】
また、本実施形態のセンター端末5においては、格納情報送信部によるデータベース格納部33の格納内容の送信は、設定された時間毎に自動で行われる。
【0109】
これにより、ユーザの手間を低減しつつ、バックアップとして動作するセンター予備端末6は、マスタに切り替わったときのための予備データを定期的に更新することができる。
【0110】
また、本実施形態のセンター端末5においては、格納情報送信部によるデータベース格納部33の格納内容の送信を行わせるための操作が可能な予備データ作成スイッチ120を備える。
【0111】
これにより、バックアップとして動作するセンター予備端末6は、予備データ作成スイッチ120が操作された時点で、マスタに切り替わったときのための予備データ(センター端末5のデータベース格納部33に記憶されている内容のコピー)を更新することができる。従って、例えば、マスタとして動作するセンター端末5においてデータベース格納部33の格納内容が大きく変更されたタイミングで前記予備データ作成スイッチ120を操作する等により、状況に合わせて柔軟に予備データの更新を行うことができる。
【0112】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0113】
上記実施形態では、センター予備端末6はセンター端末5と同じLAN13に接続されているが、センター予備端末6を異なるLANに配置しても良い。この場合、LAN13に通信障害が発生した場合であっても、センター予備端末6をセンター端末5の代わりにマスタとして動作させることができる。
【0114】
接続ジョブは、保守を行うオペレータ側から作成することも可能である。例えば、定期メンテナンスが予定されている場合、当該定期メンテナンスを担当するオペレータが、メンテナンスを行うタイミングでセンター端末に接続ジョブの作成要求を行うことによって、接続ジョブが作成される。
【0115】
中継通信システム1を構成する被保守端末及び保守端末の台数は上記実施形態に限定されず、それぞれ1台であっても良いし、3台以上であっても良い。また、被保守端末に接続される被保守対象システム、及び、保守端末に接続される保守操作端末の台数は上記実施形態に限定されず、それぞれ1台であっても良いし、3台以上であっても良い。
【0116】
上記の第1保守端末9A及び第2保守端末9Bは、パーソナルコンピュータに着脱可能に取り付けられるメモリ及び当該メモリに保存されたアプリケーションであっても良い。
【0117】
上記のオペレータリスト53a、保守端末リスト55a、被保守端末リスト57a、接続ジョブリスト59aは、適宜の形式(例えばXML形式)で格納することができる。
【0118】
上記実施形態の構成に代えて、各中継サーバ間での通信に用いられる外部サーバをインターネット上に設置し、SIP(Session Initiaion Protocol)サーバとしての機能を発揮させて通信を行う構成にしても良い。
【符号の説明】
【0119】
1 中継通信システム
5 センター端末(管理機能付き中継サーバ)
6 センター予備端末(管理機能付き中継サーバ)
7A 第1被保守端末(管理対象の中継サーバ)
7B 第2被保守端末(管理対象の中継サーバ)
9A 第1保守端末(管理対象の中継サーバ)
9B 第2保守端末(管理対象の中継サーバ)
33 データベース格納部
111 識別情報記憶部
112 切替制御部
113 識別情報登録部
114 格納情報送信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、異なるLAN(Local Area Network)に接続されている端末間の通信を可能とする中継サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network,VPN)と呼ばれる通信技術が知られている。このVPNは、例えば、地域ごとに設けられた複数の拠点のLANに接続された端末同士でインターネットを介して通信する用途に用いられている。前記VPNを利用すれば、遠隔地にある他のLANを、あたかも直接接続されているネットワークであるかのように使用することができる。VPNは、例えば、他の拠点に設けられた端末を遠隔保守する用途に用いられる。保守対象の端末は、遠隔地にある他のLANに接続された機器からリモートメンテナンス等を受けることができる。
【0003】
特許文献1は、この種のネットワークを介した管理システムを開示する。この管理システムは、ビルオーナ、設備保守会社、及び電気設備メーカーに跨る形で構築されている。ビルオーナは、自身が保有するビルに、電気設備及びこれを制御するための運転制御管理装置を設置している。この運転制御管理装置は、インターネット等のネットワークを介してアクセス可能に構成されている。設備保守会社は、ビルオーナから電気設備の管理を委託され、運転制御管理装置にアクセスする許可を電気設備メーカーから得ている。従って、設備保守会社は、インターネット等のネットワークを介して遠隔地から電気設備に対する保守作業を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−223521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1のように、保守側の機器から被保守側の機器へのアクセスを管理側の機器で一括して管理するシステムでは、管理側の機器が停止してしまった場合に、管理システム自体が機能しなくなる。そのため、管理側の機器にバックアップ機を設けて多重化することが考えられる。
【0006】
しかし、バックアップ機を設ける構成では、管理側の機器が有する膨大な(又は更新頻度の高い)情報について、バックアップ機のデータをマスタと同期させる処理が必要となる。また、マスタとなる機器に不具合が発生してバックアップ機により管理システムを管理する場合、管理対象の機器がデータを新しいマスタへ送信できるようにするために、当該管理対象の機器の設定を変更する必要がある。この設定の変更は、管理システムの規模が大きくなると特に煩雑な作業となり、マスタとバックアップとをスムーズに交替させる観点から改善が望まれていた。
【0007】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、複数の中継サーバによって構築された中継通信システムに用いられる中継サーバにおいて、管理側の中継サーバが停止した場合でも、管理対象の中継サーバの設定を変更することなく、中継通信システムの運用を継続可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0009】
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の中継サーバが提供される。即ち、この中継サーバは、データベース格納部と、切替制御部と、識別情報記憶部と、識別情報登録部と、格納情報送信部と、を備える。前記データベース格納部は、識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して互いに通信可能な中継サーバを含んで構成される中継通信システムに関し、当該中継通信システムを管理するための情報を格納する。前記切替制御部は、前記中継通信システムを管理するマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能である。前記識別情報記憶部は、マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する。前記識別情報登録部は、マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する。前記格納情報送信部は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信する。
【0010】
これにより、上記の中継サーバを複数用いて、そのうちの1つをマスタとして動作させ、その他をバックアップとして動作させることで、管理機能付きの中継サーバのバックアップ運用が可能となる。また、どの中継サーバがマスタとして動作する場合であっても、マスタとして動作する中継サーバには、常にマスタ識別情報が設定される。従って、マスタとして動作する中継サーバが切り替わった場合でも、管理対象の中継サーバは、特に設定を変更することなく、マスタとして動作する中継サーバと通信を行うことができる。従って、マスタとして動作する中継サーバの切替えをスムーズに行うことができる。
【0011】
前記の中継サーバにおいては、マスタとして動作する場合、前記格納情報送信部は、バックアップとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信することが好ましい。
【0012】
これにより、マスタとして動作する中継サーバのデータベース格納部の格納内容を、バックアップとして動作する中継サーバに保存しておくことができる。従って、マスタとして動作する中継サーバに突発的な障害が発生した場合であっても、データベース格納部の格納内容を(少なくとも)ある程度引き継いだ状態で、他の中継サーバをマスタとして動作させることができる。
【0013】
前記の中継サーバにおいては、前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信は、設定された時間毎に自動で行われることが好ましい。
【0014】
これにより、ユーザの手間を低減しつつ、バックアップとして動作する他の前記中継サーバは、マスタに切り替わったときのための予備データを定期的に更新することができる。
【0015】
前記の中継サーバにおいては、前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信を行わせるための操作が可能な操作部を備えることが好ましい。
【0016】
これにより、バックアップとして動作する他の前記中継サーバは、操作部が操作された時点で、マスタに切り替わったときのための予備データを更新することができる。従って、例えば、マスタとして動作する中継サーバにおいてデータベース格納部の格納内容が大きく変更されたタイミングで操作部を操作する等、予備データの作成及び更新を状況に合わせて柔軟に行うことができる。
【0017】
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の中継通信システムが提供される。即ち、この中継通信システムは、複数の管理機能付き中継サーバと、複数の管理対象の中継サーバと、を含んで構成される。前記管理対象の中継サーバは、識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して前記管理機能付き中継サーバと通信可能である。前記管理機能付き中継サーバは、データベース格納部と、切替制御部と、識別情報記憶部と、識別情報登録部と、格納情報送信部と、を備える。前記データベース格納部は、前記管理対象の中継サーバを管理するための情報を格納する。前記切替制御部は、前記管理対象の中継サーバの管理を行うマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能である。前記識別情報記憶部は、マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する。前記識別情報登録部は、マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する。前記格納情報送信部は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記管理機能付き中継サーバに前記データベース格納部の内容を送信する。なお、前記管理機能付きの中継サーバのうち1台がマスタとして動作して、他の前記管理機能付きの中継サーバがバックアップとして動作する。
【0018】
上記の構成では、どの中継サーバがマスタとして動作する場合であっても、マスタとして動作する中継サーバには、常にマスタ識別情報が設定される。従って、管理対象の中継サーバは、同一の識別情報を送信先として指定するだけで、マスタとして動作する中継サーバにパケットを送信することができる。従って、マスタとバックアップが切り替わった場合においても管理対象の中継サーバの設定変更が不要となるので、マスタとバックアップの切替えをスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る中継通信システムの全体構成を示す説明図。
【図2】外部サーバの構成を示す機能ブロック図。
【図3】中継サーバ識別情報リストの内容を示す図。
【図4】センター端末の構成を示す機能ブロック図。
【図5】オペレータリストの内容を示す図。
【図6】保守端末リストの内容を示す図。
【図7】被保守端末リストの内容を示す図。
【図8】接続ジョブリストの内容を示す図。
【図9】識別情報記憶部の記憶内容を示す図。
【図10】第1保守端末の構成を示す機能ブロック図。
【図11】第1被保守端末の構成を示す機能ブロック図。
【図12】接続ジョブが作成されるときの処理の流れを示すシーケンス図。
【図13】オペレータによる中継通信システムへのログイン時に行われる処理の流れを示すシーケンス図。
【図14】オペレータによる接続ジョブの選択時に行われる処理の流れを示すシーケンス図。
【図15】保守作業の終了後に行われる処理の流れを示すシーケンス図。
【図16】センター端末とセンター予備端末との間で行われる処理を示すシーケンス図。
【図17】予備データを作成する処理を示すフローチャート。
【図18】マスタからバックアップに切り替わった直後に行う処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る中継通信システム1の全体構成を示す説明図である。
【0021】
図1に示すように、中継通信システム1は、インターネット等のWide Area Network(WAN、広域通信網)3上に配置された外部サーバ2を介して接続された複数の中継サーバと、これらの中継サーバにLANを介して接続されるクライアント端末と、で構成されている。中継サーバは、他の中継サーバ及び他の中継サーバに接続されるクライアント端末と通信可能である。クライアント端末は、LANで接続された中継サーバを介して、他の中継サーバ及び他の中継サーバに接続されるクライアント端末と通信可能である。
【0022】
本実施形態では、この中継通信システム1を用いて、遠隔保守及びその管理が行われている。中継通信システム1において、前記中継サーバとして機能する端末は、センター端末5、センター予備端末6、第1被保守端末7A、第2被保守端末7B、第1保守端末9A、及び、第2保守端末9Bである。
【0023】
センター端末5及びセンター予備端末6は、コールセンターに設けられている。コールセンターとは、保守対象の機器の所有者からの問い合わせに対応するオペレータが在籍する拠点である。また、センター端末5は、保守端末(又は保守を行うオペレータ)の被保守端末に対するアクセス権を管理している(管理機能を有している)。センター予備端末6は、センター端末5のメンテナンス時又は故障時に、センター端末5に代わって上記アクセス権を管理する。センター端末5及びセンター予備端末6には、前記クライアント端末としてのセンター端末操作端末11がLAN13を介して接続されている。なお、センター端末5のグローバルIPアドレスは、(205.5.20.100)であり、センター予備端末6のIPアドレスは、(206.6.20.100)である。本実施形態におけるセンター端末5及びセンター予備端末6は、ID(識別情報)を切替可能に構成されている。そして、センター端末5及びセンター予備端末6のうち、管理機能を有する中継サーバとして動作する端末のIDを「Master@relaysystem.net」と設定し、管理機能を有する中継サーバの予備として(バックアップとして)動作する端末のIDを「Backup@relaysystem.net」と設定している。そのため、図1に示す例では、センター端末5が管理機能を有する中継サーバとして動作し、センター予備端末6がセンター端末5の予備の中継サーバとして動作する。
【0024】
第1被保守端末7Aは、遠隔保守の対象となる機器の設置先に設けられている。第1被保守端末7Aには、LAN17を介して、前記クライアント端末としての第1被保守対象システム15A及び第2被保守対象システム15Bが接続されている。第1被保守対象システム15A及び第2被保守対象システム15Bは、遠隔保守の対象となるファイルサーバ又はWebサーバ等である。図1に示すように、第1被保守端末7AのグローバルIPアドレスは、(207.7.20.100)である。また、第1被保守端末7AのIDは、「Target1@relaysystem.net」である。
【0025】
第2被保守端末7Bは、遠隔保守の対象となる機器の設置先に設けられている。第2被保守端末7Bには、LAN21を介して、前記クライアント端末としての第3被保守対象システム19A及び第4被保守対象システム19Bが接続されている。第3被保守対象システム19A及び第4被保守対象システム19Bは、遠隔保守の対象となるファイルサーバ又はWebサーバ等である。図1に示すように、第2被保守端末7BのグローバルIPアドレスは、(217.7.20.100)である。また、第2被保守端末7BのIDは、「Target2@relaysystem.net」である。
【0026】
第1保守端末9Aは、遠隔保守を行うオペレータが在籍する保守拠点に設けられている。第1保守端末9Aには、LAN25を介して、前記クライアント端末としての第1保守操作端末23A及び第2保守操作端末23Bが接続されている。図1に示すように、第1保守端末9AのグローバルIPアドレスは、(209.9.20.100)である。また、第1保守端末9AのIDは、「Maintenance2@relaysystem.net」である。
【0027】
第2保守端末9Bは、遠隔保守を行うオペレータが在籍する保守拠点に設けられている。第2保守端末9Bには、LAN29を介して、前記クライアント端末としての第3保守操作端末27A及び第4保守操作端末27Bが接続されている。図1に示すように、第2保守端末9BのグローバルIPアドレスは、(219.9.20.100)である。また、第2保守端末9BのIDは、「Maintenance1@relaysystem.net」である。
【0028】
保守拠点に在籍するオペレータが保守作業を行うためには、中継通信システム1にログインすることが必要である。オペレータは、保守操作端末を操作してID及びパスワードを入力することにより、中継通信システム1にログインすることができる。本実施形態の中継通信システム1では、オペレータは特定の保守操作端末に結び付けられておらず、何れの保守操作端末を使用した場合であっても中継通信システム1にログインすることができる。オペレータは、中継通信システム1へのログイン後に、前記保守操作端末を使用して、前記センター端末5が管理するアクセス権の範囲で、前記保守対象システムの遠隔保守を行う。
【0029】
次に、図2及び図3を参照して、外部サーバ2について説明する。図2は、外部サーバ2の構成を示す機能ブロック図である。図3は、中継サーバ識別情報リスト203aの内容を示す図である。外部サーバ2は、図2に示すように、WANインタフェース201と、制御部202と、中継サーバ識別情報リスト格納部203と、を主要な構成として備えている。
【0030】
WANインタフェース201は、グローバルIPアドレスを使用して、インターネットに接続された中継サーバ等の各装置と通信を行うインタフェースである。
【0031】
中継サーバ識別情報リスト格納部203は、図3(a)に示すように、中継通信システム1を構成する中継サーバのIDをグローバルIPアドレスと対応付けた中継サーバ識別情報リスト203aを保存している。本実施形態の中継サーバ識別情報リスト203aにおいては、センター端末5、センター予備端末6、第1被保守端末7A、第2被保守端末7B、第1保守端末9A、及び第2保守端末9Bの識別情報が、グローバルIPアドレスと対応付けてそれぞれ登録されている。
【0032】
制御部202は、WANインタフェース201を介して行う様々な通信を制御する処理部であり、TCP/IP、UDP又はSIP等のプロトコルに従った通信処理を制御する。この制御部202は、例えば、それぞれの中継サーバから当該中継サーバの識別に関する情報を受信し、中継サーバ識別情報リスト203aに登録する処理を行う。また、制御部202は、中継サーバから送信された様々なSIPメソッド又はレスポンス等の通信データを他の中継サーバに中継する処理等を行う。
【0033】
例えば、センター端末5から第1被保守端末7Aへパケットの送信を行う場合、センター端末5は、送信先として第1被保守端末7Aの「ID」を指定して、外部サーバ2へ当該パケットを送信する。外部サーバ2は、中継サーバ識別情報リスト203aを参照することで、第1被保守端末7Aの「ID」に対応する「グローバルIPアドレス」を読み出す。そして、外部サーバ2は、この「グローバルIPアドレス」を送信先として、センター端末5から受信したパケットを送信する。中継サーバ間の通信は、以上のように行われる。なお、以下では説明を簡単にするために、この外部サーバ2を介した通信の流れを省略することがある。
【0034】
次に、図4から図9までを参照して、センター端末5の構成を説明する。なお、センター端末5とセンター予備端末6は、設定されるIDが異なるだけであるので、代表してセンター端末5について説明し、センター予備端末6についての説明を省略する。図4は、センター端末5の構成を示す機能ブロック図である。図5から図9までは、センター端末5に保存された内容を示す図である。
【0035】
図4に示すように、センター端末5は、インタフェース35と、データベース格納部33と、制御部31と、バックアップ処理部37と、を備える。
【0036】
インタフェース35は、プライベートIPアドレスを利用して、LAN13に接続される機器と通信を行うことができる。また、インタフェース35は、グローバルIPアドレスを利用して、WAN3を介した通信を行うことができる。
【0037】
データベース格納部33は、例えば不揮発性の記憶部により構成されている。このデータベース格納部33は、オペレータリスト格納部53と、保守端末リスト格納部55と、被保守端末リスト格納部57と、接続ジョブリスト格納部59と、を備えている。
【0038】
オペレータリスト格納部53には、例えば図5(a)に示すオペレータリスト53aが保存されている。オペレータリスト53aは、図5(a)に示すように、「ID」、「パスワード」、及び「ログイン中継サーバ」で構成されている。「ID」の列には、中継通信システム1にログイン可能なオペレータのIDが記述されている。「パスワード」の列には、同じ行に記述されたIDを使用して中継通信システム1にログインするために必要なパスワードが記述されている。「ログイン中継サーバ」の列には、同じ行に記述されたIDを使用してオペレータが中継通信システム1にログイン済みである場合に、オペレータのIDと、当該オペレータが使用している中継サーバ(センター端末又は保守端末)のIDと、が記述される。なお、オペレータが中継通信システム1にログイン済みでない場合は、「ログイン中継サーバ」は空欄となる。
【0039】
図5(a)の例からは、オペレータリストにオペレータOp1〜Op4が登録されており、第2オペレータOp2がセンター端末5を使用しており、第3オペレータOp3が第2保守端末9Bを使用していることが分かる。また、第1オペレータOp1及び第4オペレータOp4が中継通信システム1にログインしていないことが分かる。
【0040】
保守端末リスト格納部55には、図6に示す保守端末リスト55aが保存されている。保守端末リスト55aは、中継通信システム1を構成する保守端末について記述された、「名称」及び「端末ID」から構成されている。「名称」には、保守端末に付与された名称が記述されている。この名称には、保守端末の設置場所(保守拠点の名称)等、分かり易い適宜の名称を付与することができる。「端末ID」には、保守端末のIDが記述されている。
【0041】
被保守端末リスト格納部57には、図7に示す被保守端末リスト57aが保存されている。被保守端末リスト57aには、中継通信システム1を構成する被保守端末について記述された、「名称」及び「端末ID」から構成されている。「名称」には、被保守端末に付与された名称が記述されている。この名称には、被保守端末の設置場所(会社名)等、分かり易い適宜の名称を付与することができる。「端末ID」には、被保守端末のIDが記述されている。
【0042】
接続ジョブリスト格納部59には、接続ジョブに関する情報が保存されている。接続ジョブとは、保守作業の作業単位を示しており、被保守対象システムに対して保守作業が必要になる度にセンター端末5によって作成され、接続ジョブリスト格納部59に保存される。接続ジョブリスト格納部59は、1又は複数の接続ジョブで構成される接続ジョブリスト59aを保存している。接続ジョブリスト59aは、図8(a)に示すように各接続ジョブについて記述された、「被保守端末ID」、「接続候補ID」、及び「ジョブ情報」から構成されている。「被保守端末ID」には、保守作業が必要な被保守対象システムと同じLANに接続される被保守端末のIDが記述されている。「接続候補ID」には、被保守端末への接続が許可され得る候補(接続候補)として設定されたオペレータのIDが記述されている。なお、「接続候補ID」には、1又は複数のオペレータのIDを記述することができる。「ジョブ情報」には、現在の接続ジョブの状態(例えば接続ジョブがどのオペレータによって実行されているか等)が記述されている。なお、接続ジョブは、保守作業の完了に伴って接続ジョブリスト59aから削除される。
【0043】
図8(a)の例からは、第2被保守端末7Bについて第1接続ジョブが作成されており、接続候補のオペレータとして、第1オペレータOp1及び第3オペレータOp3が設定されていることが分かる。図8(b)の例からは、前記第1接続ジョブに加え、第1被保守端末7Aについて第2接続ジョブが作成されており、接続候補のオペレータとして、第1オペレータOp1が設定されていることが分かる。図8(c)の例からは、第1オペレータOp1が第2接続ジョブを実行中であることが分かる。
【0044】
なお、データベース格納部33は、図略のログ情報格納部を備えており、接続ジョブが行われた時間及び担当したオペレータ等の情報が格納されている。
【0045】
制御部31は、CPU、RAM、ROM等を含んでおり、ROM等から読み出したプログラムにより各種の処理を実行可能である。図4に示すように、制御部31は、ログイン認証部43と、接続ジョブ作成部45と、実行判断部47と、接続ジョブリスト管理部49と、候補ジョブリスト送信部51と、許可情報送信部52と、を備えている。
【0046】
接続ジョブ作成部45は、被保守対象システムに障害が発生した旨の通知を被保守端末から受けた場合等に前記接続ジョブを作成する。接続ジョブリスト管理部49は、前記接続ジョブリスト格納部59に保存された接続ジョブリスト59aの管理を行う。具体的には、接続ジョブ作成部45が作成した接続ジョブを接続ジョブリスト59aに登録したり、接続ジョブリスト59aのジョブ情報を更新したり、接続ジョブリスト59aから接続ジョブを削除したりする。
【0047】
ログイン認証部43は、オペレータリスト53aと、保守端末等から受信したオペレータのID及びパスワードと、を照合して、オペレータのログインの可否を判断する。また、ログイン認証部43は、オペレータID等の送信を行った保守端末のIDが保守端末リスト55aに含まれているか否かに基づいて、ログインの可否を判断する。
【0048】
候補ジョブリスト送信部51は、保守を行うオペレータからの要求等に応じて、当該オペレータが接続候補となっている接続ジョブの一覧(候補ジョブリスト)を接続ジョブリスト59aから抽出し、保守端末を介して保守操作端末に送信する。オペレータは、候補ジョブリストの中から、実行を希望する接続ジョブを選択して、保守端末を介してセンター端末5に通知する。実行判断部47は、オペレータから通知された接続ジョブのジョブ情報を接続ジョブリスト59aから読み出し、このジョブ情報に基づいて(例えば当該接続ジョブを既に実行している他のオペレータがいるか否か等に基づいて)、接続ジョブの実行を許可するか否かを判断する。許可情報送信部52は、実行判断部47の判断結果(接続ジョブの実行を許可するか否か)を、保守端末を介して保守操作端末に送信してオペレータに通知する。
【0049】
バックアップ処理部37は、識別情報記憶部111と、切替制御部112と、識別情報登録部113と、格納情報送信部114と、を備えている。
【0050】
識別情報記憶部111は、図9に示すように、マスタID(マスタ識別情報、Master@relaysystem.net)と、バックアップID(バックアップ識別情報、Backup@relaysystem.net)と、を記憶している。
【0051】
切替制御部112は、当該センター端末5を、マスタからバックアップへ切り替えること、及び、バックアップからマスタへ切り替えることが可能である。具体的には、切替制御部112は、センター端末5のIDをバックアップIDからマスタIDに切り替えることで、センター端末5の設定をバックアップからマスタに切り替える。一方、切替制御部112は、センター端末5のIDをマスタIDからバックアップIDに切り替えることで、センター端末5の設定をマスタからバックアップに切り替える。
【0052】
識別情報登録部113は、切替制御部112によってセンター端末5の設定が切り替えられた後に、センター端末5のIDと、センター端末5のグローバルIPアドレスと、を外部サーバ2に登録する処理を行う。具体的には、識別情報登録部113は、センター端末5の設定がバックアップからマスタに切り替わったときは、マスタIDと、センター端末5のグローバルIPアドレスと、を外部サーバ2の中継サーバ識別情報リスト203aに登録する。一方、識別情報登録部113は、センター端末5の設定がマスタからバックアップに切り替わったときは、バックアップIDと、センター端末5のグローバルIPアドレスと、を外部サーバ2の中継サーバ識別情報リスト203aに登録する。
【0053】
格納情報送信部114は、データベース格納部33の格納内容(管理情報)を他のセンター端末(即ち、センター予備端末6)に送信する処理を行う。例えば、マスタとして動作するセンター端末5からバックアップとして動作するセンター予備端末6へ管理情報を送信することにより、マスタとして動作するセンター端末5に保存されている管理情報のコピー(以下、予備データと呼ぶことがある)をセンター予備端末6に保存させることができる。
【0054】
また、センター端末5は、装置の前面等に予備データ作成スイッチ(操作部)120を備えている。センター端末5がマスタとして動作する場合に、オペレータ等によってこの予備データ作成スイッチ120が押されることにより、格納情報送信部114による管理情報の送信が行われる。これにより、例えばデータベース格納部33の格納内容が大きく変更された後に予備データを作成する等、状況に合わせて柔軟に予備データを作成及び更新することができる。
【0055】
次に、図10を参照して、保守端末の構成を説明する。図10は、第1保守端末9Aの構成を示す機能ブロック図である。なお、第1保守端末9Aと第2保守端末9Bの構成は同様であるので、代表して、第1保守端末9Aの構成を説明する。第1保守端末9Aは、図10に示すように、インタフェース65と、制御部61と、データベース格納部63と、を備えている。
【0056】
インタフェース65は、プライベートIPアドレスを利用して、LAN25に接続される機器と通信を行うことができる。また、インタフェース65は、グローバルIPアドレスを利用して、WAN3を介した通信を行うことができる。
【0057】
制御部61は、CPU、RAM、ROM等を含んでおり、ROM等から読み出したプログラムにより各種の処理を実行可能である。図10に示すように、制御部61は、ルーティングセッション確立部71と、ルーティング制御部73と、ログイン情報送信部75と、選択ジョブ通知部77と、を備えている。
【0058】
ルーティングセッション確立部71は、第1保守端末9Aと、第1被保守端末7A又は第2被保守端末7Bと、の間にルーティングセッションを確立する。ルーティングセッションとは、LAN25に接続される機器と、保守対象システムの設置先のLAN(LAN17又はLAN21)に接続される機器と、の間で転送される通信パケットのルーティングに用いられるメディアセッションである。ルーティング制御部73は、このルーティングセッションを利用して、他のLANに接続される機器との間で通信パケットのルーティング制御を行う。
【0059】
ログイン情報送信部75は、第1被保守端末7A又は第2被保守端末7Bから受信したオペレータのID及びパスワード(以下、ログイン情報と称する)をセンター端末5に送信する。選択ジョブ通知部77は、オペレータが前記候補ジョブリストの中から選択した接続ジョブをセンター端末5に送信する。
【0060】
データベース格納部63は、センター端末情報格納部81を備えている。センター端末情報格納部81には、マスタ識別情報が保存されている。第1保守端末9Aは、センター端末情報格納部81の記憶内容を参照することで、例えば候補ジョブリストの中から選択された接続ジョブを通知するために、マスタとして動作するセンター端末にアクセスすることができる。
【0061】
次に、図11を参照して、被保守端末の構成を説明する。図11は、第1被保守端末7Aの構成を示す機能ブロック図である。なお、第1被保守端末7Aと第2被保守端末7Bの構成は同様であるので、代表して、第1被保守端末7Aの構成を説明する。第1被保守端末7Aは、図11に示すように、インタフェース95と、制御部91と、データベース格納部93と、を備えている。
【0062】
インタフェース95は、プライベートIPアドレスを利用して、LAN17に接続される機器と通信を行うことができる。また、インタフェース95は、グローバルIPアドレスを利用して、WAN3を介した通信を行うことができる。
【0063】
制御部91は、CPU、RAM、ROM等を含んでおり、ROM等から読み出したプログラムにより各種の処理を実行可能である。図11に示すように、制御部91は、ルーティングセッション確立部101と、ルーティング制御部103と、を備えている。
【0064】
ルーティングセッション確立部101は、第1被保守端末7Aと、第1保守端末9A又は第2保守端末9Bと、の間にルーティングセッションを確立する。ルーティング制御部103は、このルーティングセッションを利用して、他のLANに接続される機器との間で通信パケットのルーティング制御を行う。
【0065】
データベース格納部93は、センター端末情報格納部105を備えている。センター端末情報格納部105には、マスタ識別情報が保存されている。第1被保守端末7Aは、センター端末情報格納部105の記憶内容を参照することにより、例えば保守作業が必要になった旨を通知するために、マスタとして動作するセンター端末にアクセスすることができる。
【0066】
次に、図12から図15までのシーケンス図を参照して、本実施形態の中継通信システム1を用いて遠隔保守を行う際の処理の流れについて説明する。以下では、第2オペレータOp2がセンター端末5をログイン中継サーバとして中継通信システム1にログイン済みであり、第3オペレータOp3が第2被保守端末7Bをログイン中継サーバとして中継通信システム1にログイン済みである状況(オペレータリスト53aが図5(a)の状態)を考える。また、接続ジョブとして、前記第1接続ジョブのみが存在している状況(接続ジョブリスト59aが図8(a)の状態)を考える。
【0067】
初めに、接続ジョブが作成されるときに中継通信システム1で行われる処理を説明する。接続ジョブは、前述のように、被保守対象システムに保守作業が必要になる度に作成される。以下では、第1被保守対象システム15Aに保守作業が必要となった場合を考える。例えば第1被保守対象システム15Aに障害が発生した場合、その旨が第1被保守端末7Aに通知される。第1被保守端末7Aは、障害が発生した旨を受信した場合(図12のシーケンス番号1)、その旨をセンター端末5に通知して、接続ジョブの作成を要求する(シーケンス番号2)。
【0068】
センター端末5は、この通知及び要求をセンター端末操作端末11に転送して、第2オペレータOp2に知らせる(シーケンス番号3)。第2オペレータOp2は、障害の内容及び被保守端末の名称等に基づいて、保守を行うことが好ましいオペレータを選択する。ここでは、第1オペレータOp1が選択されたものとする。これにより、センター端末5(接続ジョブ作成部45)が、接続ジョブ(第2接続ジョブ)の作成を行う(シーケンス番号4)。そして、センター端末5(接続ジョブリスト管理部49)は、作成された第2接続ジョブを接続ジョブリスト59aに登録する(シーケンス番号5)。即ち、接続ジョブリスト59aの「被保守端末ID」には、第1被保守端末7AのIDが記述され、「接続候補ID」には、第1オペレータOp1のIDが記述される(図8(b)を参照)。
【0069】
接続ジョブは、以上のようにして作成される。なお、第1オペレータOp1に早急に保守作業を行わせる必要がある場合は、接続ジョブの作成後に、その旨を直ちに第1オペレータOp1に通知しても良い。接続ジョブが作成されたことの通知は様々な方法で行うことができ、例えば、中継通信システム1上でインスタントメッセージサービスを運用し、第1オペレータOp1が中継通信システム1にログイン済みであるときは、第2オペレータOp2が当該インスタントメッセージサービスを用いて上記の通知を行うようにすることができる。第1オペレータOp1が中継通信システム1にログインしていない場合は、電話等の適宜の手段で通知すれば良い。
【0070】
次に、第1オペレータOp1が第1保守操作端末23Aを操作することで第1保守端末9Aをログイン中継サーバとして中継通信システム1にログイン要求を行った場合に、中継通信システム1で行われる処理を説明する。このログイン要求では、第1オペレータOp1にログイン情報(IDとパスワード)の入力が求められる。そして、第1オペレータOp1が第1保守操作端末23Aを操作してID(Op1)及びパスワード(abc)を入力して、入力内容を確定させることにより、ログイン情報が第1保守端末9Aに送信される。これにより、第1保守端末9Aは、ログイン要求を受け付け(図13のシーケンス番号11)、受信したログイン情報をセンター端末5に送信する(シーケンス番号12)。
【0071】
このログイン情報を受信したセンター端末5(ログイン認証部43)は、ログインの可否を判断する。具体的には、ログイン認証部43は、入力されたID及びパスワードがオペレータリスト53aに登録されているか否かの判断(シーケンス番号13)と、ログイン情報を送信した第1保守端末9Aが保守端末リスト55aに登録されているか否かの判断(シーケンス番号14)と、を行う。
【0072】
図5に示すように、上記で入力されたID及びパスワードは、オペレータリスト53aに登録されている。また、図6に示すように、第1保守端末9Aは保守端末リスト55aに登録されている。従って、ログイン認証部43は、第1オペレータOp1のログインを許可する。そして、センター端末5は、オペレータリスト53aの内容を更新する(シーケンス番号15)。具体的には、オペレータリスト53aの第1オペレータOp1に対応する「ログイン中継サーバ」に、第1オペレータOp1のIDと、第1保守端末9AのIDと、を記述する(図5(a)から図5(b)になるようにオペレータリスト53aを更新する)。そして、センター端末5は、ログイン成功を第1保守端末9Aに通知する(シーケンス番号16)。なお、センター端末5は、端末IDの認証又はログイン情報の認証に失敗した場合、ログイン失敗を保守端末に通知する。
【0073】
第1保守端末9Aは、センター端末5から受けたログイン成功の通知を第1保守操作端末23Aに転送して、第1オペレータOp1にログイン成功を通知する(シーケンス番号17)。そして、第1保守端末9Aは、前記候補ジョブリスト(ログイン中の第1オペレータOp1が接続候補となっている接続ジョブの一覧)をセンター端末5に要求する(シーケンス番号18)。
【0074】
この通知を受けたセンター端末5(候補ジョブリスト送信部51)は、接続ジョブリスト59aに保存された接続ジョブから、第1オペレータOp1が接続候補となっている接続ジョブを抽出して、候補ジョブリストを作成する(シーケンス番号19)。図8(b)に示すように、接続ジョブリスト59aに記述されている第1接続ジョブ及び第2接続ジョブは、両方とも第1オペレータOp1を接続候補としているため、候補ジョブリストには、第1接続ジョブ及び第2接続ジョブが記述される。そして、候補ジョブリスト送信部51は、作成した候補ジョブリストを第1保守端末9Aに送信する(シーケンス番号20)。なお、センター端末5は、第1オペレータOp1が接続候補となっている接続ジョブがない場合、その旨を第1保守端末9Aに送信する。
【0075】
第1保守端末9Aは、センター端末5から受信した候補ジョブリストを第1保守操作端末23Aに転送して、第1オペレータOp1に通知する(シーケンス番号21)。具体的には、第1保守操作端末23Aは、自身が備えるディスプレイに候補ジョブリストを表示する。これにより、第1オペレータOp1は、自身が実行可能な接続ジョブの一覧を知ることができる。
【0076】
なお、第1オペレータOp1は、第2保守操作端末23Bを操作することで第1保守端末9Aから中継通信システム1にログインすることも可能である。更には、第3保守操作端末27A又は第4保守操作端末27Bを操作することで第2保守端末9Bから中継通信システム1にログインすることも可能である。
【0077】
次に、オペレータによる接続ジョブの選択から保守作業中にかけて、中継通信システム1で行われる処理を説明する。以下では、第1オペレータOp1が候補ジョブリストの中から第2接続ジョブを選択した場合を考える。
【0078】
第1オペレータOp1が第2接続ジョブを選択し、その選択を確定させることにより、選択された接続ジョブを示す情報が第1保守端末9Aに送信される。これにより、第1保守端末9Aは接続ジョブの選択を受け付け(図14のシーケンス番号31)、第1オペレータOp1の選択内容を、第1オペレータOp1のIDとともにセンター端末5へ通知する(シーケンス番号32)。
【0079】
センター端末5(実行判断部47)は、この通知に基づいて、該当する接続ジョブである第2接続ジョブのジョブ情報を接続ジョブリスト59aから読み出す(シーケンス番号33)。そして、実行判断部47は、読み出したジョブ情報に基づいて、第2接続ジョブが実行中又は実行準備中であるか否かを判断する(シーケンス番号34)。図8(b)に示すように、第2接続ジョブのジョブ情報は空欄であるため、当該接続ジョブは実行中でも実行準備中でもない。従って、実行判断部47は、第1オペレータOp1による第2接続ジョブの実行を許可する。その後、接続ジョブリスト管理部49は、接続ジョブリスト59aの第2接続ジョブのジョブ情報に「実行準備中」と記述する(シーケンス番号35)。これにより、コールセンターの第2オペレータOp2は、第2接続ジョブのための接続作業が開始されたことを知ることができる。また、この時点で、他のオペレータによる第2接続ジョブの実行を排除することができる。そして、センター端末5(許可情報送信部52)は、該当する接続ジョブの実行を許可する旨を第1保守端末9Aに通知する(シーケンス番号36)。なお、センター端末5は、接続ジョブの実行を許可しない場合、その旨を保守端末に通知する。
【0080】
第1保守端末9Aは、接続ジョブの実行を許可する旨の通知を第1保守操作端末23Aに転送して、第1オペレータOp1に通知する(シーケンス番号37)。そして、第1保守端末9A(ルーティングセッション確立部71)は、該当する接続ジョブの保守先である第1被保守端末7Aに対して、ルーティングセッションの確立要求を行う(シーケンス番号38)。第1被保守端末7A(ルーティングセッション確立部101)は、この要求を受けて、アクセス許可としてのOKレスポンスを返信する(シーケンス番号39)。この結果、第1保守端末9Aと第1被保守端末7Aとの間に、メディアセッションが確立される。メディアセッションの確立の後に、第1保守端末9Aと第1被保守端末7Aは、ルーティング対象であるLAN17及びLAN25のネットワークアドレスを交換する。これにより、ルーティングセッションを介して、第1保守操作端末23Aと、第1被保守対象システム15A又は第2被保守対象システム15Bと、の通信が可能となる。そして、第1保守端末9Aは、ルーティングセッションが確立した旨を第1保守操作端末23Aに送信して第1オペレータOp1に通知する(シーケンス番号40)。更に、第1保守端末9Aは、ルーティングセッションが確立した旨をセンター端末5に通知する(シーケンス番号41)。
【0081】
センター端末5(接続ジョブリスト管理部49)は、この通知を受けて、図8(c)に示すように、接続ジョブリスト59aの第2接続ジョブのジョブ情報に「Op1実行中」と記述する(シーケンス番号42)。これにより、コールセンターの第2オペレータOp2は、第2接続ジョブが第1オペレータOp1によって開始されたことを知ることができる。
【0082】
第1保守端末9Aは、第1被保守端末7Aとの間に確立された前記ルーティングセッションを介して、保守が必要なシステム(第1被保守対象システム15A)に対する保守作業を行う(シーケンス番号43)。具体的には、第1オペレータOp1は、第1保守操作端末23Aを操作して、第1被保守対象システム15Aの状態の把握及びソフトウェアの更新等の保守作業を行うことができる。
【0083】
次に、第1オペレータOp1による保守作業の完了時に、中継通信システム1で行われる処理を説明する。
【0084】
第1オペレータOp1は、保守作業が完了した後に、当該保守作業の完了を、第1保守端末9Aを介して第1被保守端末7Aに通知する(図15のシーケンス番号51)。また、第1オペレータOp1は、保守作業の完了を、第1保守端末9Aを介して、センター端末5にも通知する(シーケンス番号52)。
【0085】
センター端末5(接続ジョブリスト管理部49)は、この通知を受けて、第2接続ジョブのジョブ情報に保守作業の完了を登録し(シーケンス番号53)、第2接続ジョブを接続ジョブリスト59aから削除する(シーケンス番号54)。
【0086】
その後、第1保守端末9Aは候補ジョブリストを再びセンター端末5に要求し、同様の処理を経ることで、第1オペレータOp1による新たな保守作業が行われる。
【0087】
次に、センター端末5とセンター予備端末6との間で行われる様々な処理について、図16から図18までを参照して説明する。図16は、センター端末5とセンター予備端末6との間で行われる処理を示すシーケンス図である。図17は、センター端末5がセンター予備端末6に予備データを作成させる処理を示すフローチャートである。図18は、センター予備端末6がマスタからバックアップに切り替わった直後に行う処理を示すフローチャートである。
【0088】
初めに、センター端末5がマスタとして動作し、センター予備端末6がバックアップとして動作しているときについて説明する。マスタとして動作するセンター端末5は、バックアップとして動作するセンター予備端末6と、管理情報を同期する処理を行う。具体的には、センター端末5は、図17のフローチャートに示す処理を行う。つまり、センター端末5は、所定時間が経過する毎に(S101)、自身の管理情報をセンター予備端末6に送信する(S102、シーケンス番号71)。
【0089】
センター予備端末6は、自身が記憶する管理情報を、センター端末5から受信した管理情報で置き換える処理(同期処理)を行う(シーケンス番号72)。このようにして、マスタとして動作するセンター端末5の管理情報を、バックアップとして動作するセンター予備端末6に保存することができる。
【0090】
これにより、仮に、センター端末5に突発的な障害が発生した場合であっても、管理情報をある程度引き継いだ状態で、センター予備端末6をマスタとして動作させることができる。
【0091】
次に、センター端末5を一時的に停止させ、センター端末5の停止中にセンター予備端末6をマスタとして動作させるときの処理について説明する。例えば、センター端末5に障害が発生し、メンテナンスを行うためにセンター端末5を一時的に停止させることが第2オペレータOp2等によって決定されたとする。この場合、第2オペレータOp2は、センター端末操作端末11等を操作することによって、一時停止を行う旨をセンター端末5に通知する。
【0092】
センター端末5は、この通知によって、自身が停止する旨を受け付ける(シーケンス番号73)。そして、センター端末5は、自身が停止する旨の通知とともに、自身の代わりにマスタとして動作すべき旨をセンター予備端末6に要求する(シーケンス番号74)。
【0093】
また、センター端末5は、自身が停止する旨を外部サーバ2に対しても通知する。これにより、現時点でのセンター端末5のIDであるマスタIDに対応付けられたグローバルIPアドレスが、外部サーバ2で記憶されている中継サーバ識別情報リスト203aにおいて消去される。
【0094】
センター端末5が停止する旨の通知とマスタの代行の要求を受けたセンター予備端末6は、代わりにマスタとして動作することをセンター端末5へ通知する(シーケンス番号75)。そして、マスタとして動作するための設定を行う(シーケンス番号76)。
【0095】
以下、センター予備端末6において行われる、バックアップとしての動作からマスタとしての動作に切り替えるための具体的な処理を説明する。初めに、センター予備端末6は、マスタとして動作することを外部サーバ2に通知する。これにより、外部サーバ2が記憶する中継サーバ識別情報リスト203aから、現時点での自身のIDであるバックアップIDに対応付けられたグローバルIPアドレスが消去される。次に、センター予備端末6が再起動され、このタイミングで、切替制御部112がセンター予備端末6のIDをバックアップIDからマスタIDに切り替える。その後、識別情報登録部113によって、外部サーバ2への識別情報の登録が行われる。具体的には、識別情報登録部113は、現時点でのセンター予備端末6のIDであるマスタID(Master@relaysystem.net)と、センター予備端末6のグローバルIPアドレス(206.6.20.100)と、を外部サーバ2に送信する。外部サーバ2は、この情報に基づいて、マスタIDと、センター予備端末6のグローバルIPアドレスを対応付けて中継サーバ識別情報リスト203aに登録する(図3(b)の鎖線内を参照)。以上により、マスタとして動作するための設定が完了する。
【0096】
なお、センター端末5がマスタとして動作していたときの中継サーバ識別情報リスト203aである図3(a)には、マスタIDにセンター端末5のグローバルIPアドレスが対応付けられている。一方、センター予備端末6がマスタとして動作するときの中継サーバ識別情報リスト203aである図3(b)には、マスタIDにセンター予備端末6のグローバルIPアドレスが対応付けられている。従って、保守端末及び被保守端末は、マスタがセンター端末5からセンター予備端末6に変わっても、送信先の指定を変えることなく、マスタとして機能するセンター予備端末6と問題なく通信を行うことができる。
【0097】
その後、センター端末5のメンテナンス作業が終わり、センター端末5を再びマスタとして動作させる旨が第2オペレータOp2からセンター端末5へ通知される。センター端末5は、この通知を受けて(シーケンス番号77)、自身がマスタとして動作する旨をセンター予備端末6に通知する(シーケンス番号78)。
【0098】
センター予備端末6は、この通知を受け付けた旨を返答するとともに(シーケンス番号79)、バックアップとして動作するための設定を行う(シーケンス番号80)。
【0099】
以下、センター予備端末6において行われる、マスタとしての動作からバックアップとしての動作に切り替えるための処理について説明する。初めに、センター予備端末6は、外部サーバ2に通知を行い、中継サーバ識別情報リスト203aのマスタIDに対応するグローバルIPアドレスを消去する。次に、センター予備端末6が再起動され、このタイミングで切替制御部112がセンター予備端末6のIDをマスタIDからバックアップIDに切り替える。その後、識別情報登録部113が外部サーバ2に通知を行い、この結果、中継サーバ識別情報リスト203aのバックアップIDにセンター予備端末6のグローバルIPアドレスが対応付けられる。
【0100】
センター端末5は、センター予備端末6からの返答(前記シーケンス番号79)を受けて、マスタとして起動するための設定を行う(シーケンス番号81)。なお、ここで行われる処理はシーケンス番号76と同等であるため詳細な説明を省略するが、自身のIDをマスタIDにし、中継サーバ識別情報リスト203aにおいて、マスタIDと対応付けられるグローバルIPアドレスに自身のアドレスを登録する。
【0101】
また、本実施形態では、センター予備端末6がバックアップとして起動したときに、図18に示す処理を行うように構成されている。つまり、センター予備端末6は、バックアップとして起動した後に(S201)、マスタからバックアップに切り替わったか否かの判断を行う(S202)。今回の説明では、センター予備端末6はマスタからバックアップに切り替わっているので、当該センター予備端末6は、マスタとして動作するセンター端末5が起動済みか否かの判断を行う(S203)。そして、センター端末5が起動していない場合は起動完了まで待機した後に、当該センター端末5に対して自身の管理情報を送信する(S204、シーケンス番号82)。
【0102】
この管理情報を受信したセンター端末5は、管理情報の同期処理を行う(シーケンス番号83)。
【0103】
これにより、センター端末5の停止中にセンター予備端末6側で管理情報が変更されていた場合であっても、当該変更を反映させた状態でセンター端末5をマスタとして動作させることができる。なお、S202の判断において、マスタからバックアップに切り替わっていないとき(即ち、起動前もバックアップであったとき)は、直前までマスタとして動作していなかったために管理情報を送信する必要がないので、センター予備端末6は特に処理を行わない。
【0104】
以上に示したように、本実施形態のセンター予備端末6は、データベース格納部33と、切替制御部112と、識別情報記憶部111と、識別情報登録部113と、格納情報送信部114と、を備える。データベース格納部33は、外部サーバ2を介して互いに通信可能な中継サーバを含んで構成される中継通信システム1を管理するための情報を格納する。切替制御部112は、中継通信システム1を管理するマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能である。識別情報記憶部111は、マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する。識別情報登録部113は、マスタとして動作する場合には、マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバ2に登録し、バックアップとして動作する場合には、バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを外部サーバ2に登録する。格納情報送信部114は、マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作するセンター端末5へデータベース格納部33の内容を送信する。
【0105】
これにより、管理機能付きの中継サーバのバックアップ運用が可能となる。また、どの中継サーバがマスタとして動作する場合であっても、マスタとして動作する中継サーバには、常にマスタ識別情報が設定される。従って、マスタとして動作する中継サーバが切り替わった場合でも、管理対象の中継サーバは、特に設定を変更することなく、マスタとして動作する中継サーバと通信を行うことができる。従って、マスタとして動作する中継サーバの切替えをスムーズに行うことができる。
【0106】
また、本実施形態のセンター端末5においては、マスタとして動作する場合、格納情報送信部114は、バックアップとして動作するセンター予備端末6へデータベース格納部33の内容を送信する。
【0107】
これにより、センター端末5のデータベース格納部33の格納内容を、センター予備端末6に保存しておくことができる。従って、センター端末5に突発的な障害が発生した場合であっても、データベース格納部33の格納内容を(少なくとも)ある程度引き継いだ状態で、センター予備端末6をマスタとして動作させることができる。
【0108】
また、本実施形態のセンター端末5においては、格納情報送信部によるデータベース格納部33の格納内容の送信は、設定された時間毎に自動で行われる。
【0109】
これにより、ユーザの手間を低減しつつ、バックアップとして動作するセンター予備端末6は、マスタに切り替わったときのための予備データを定期的に更新することができる。
【0110】
また、本実施形態のセンター端末5においては、格納情報送信部によるデータベース格納部33の格納内容の送信を行わせるための操作が可能な予備データ作成スイッチ120を備える。
【0111】
これにより、バックアップとして動作するセンター予備端末6は、予備データ作成スイッチ120が操作された時点で、マスタに切り替わったときのための予備データ(センター端末5のデータベース格納部33に記憶されている内容のコピー)を更新することができる。従って、例えば、マスタとして動作するセンター端末5においてデータベース格納部33の格納内容が大きく変更されたタイミングで前記予備データ作成スイッチ120を操作する等により、状況に合わせて柔軟に予備データの更新を行うことができる。
【0112】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0113】
上記実施形態では、センター予備端末6はセンター端末5と同じLAN13に接続されているが、センター予備端末6を異なるLANに配置しても良い。この場合、LAN13に通信障害が発生した場合であっても、センター予備端末6をセンター端末5の代わりにマスタとして動作させることができる。
【0114】
接続ジョブは、保守を行うオペレータ側から作成することも可能である。例えば、定期メンテナンスが予定されている場合、当該定期メンテナンスを担当するオペレータが、メンテナンスを行うタイミングでセンター端末に接続ジョブの作成要求を行うことによって、接続ジョブが作成される。
【0115】
中継通信システム1を構成する被保守端末及び保守端末の台数は上記実施形態に限定されず、それぞれ1台であっても良いし、3台以上であっても良い。また、被保守端末に接続される被保守対象システム、及び、保守端末に接続される保守操作端末の台数は上記実施形態に限定されず、それぞれ1台であっても良いし、3台以上であっても良い。
【0116】
上記の第1保守端末9A及び第2保守端末9Bは、パーソナルコンピュータに着脱可能に取り付けられるメモリ及び当該メモリに保存されたアプリケーションであっても良い。
【0117】
上記のオペレータリスト53a、保守端末リスト55a、被保守端末リスト57a、接続ジョブリスト59aは、適宜の形式(例えばXML形式)で格納することができる。
【0118】
上記実施形態の構成に代えて、各中継サーバ間での通信に用いられる外部サーバをインターネット上に設置し、SIP(Session Initiaion Protocol)サーバとしての機能を発揮させて通信を行う構成にしても良い。
【符号の説明】
【0119】
1 中継通信システム
5 センター端末(管理機能付き中継サーバ)
6 センター予備端末(管理機能付き中継サーバ)
7A 第1被保守端末(管理対象の中継サーバ)
7B 第2被保守端末(管理対象の中継サーバ)
9A 第1保守端末(管理対象の中継サーバ)
9B 第2保守端末(管理対象の中継サーバ)
33 データベース格納部
111 識別情報記憶部
112 切替制御部
113 識別情報登録部
114 格納情報送信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して互いに通信可能な中継サーバを含んで構成される中継通信システムに関し、当該中継通信システムを管理するための情報を格納するデータベース格納部と、
前記中継通信システムを管理するマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能な切替制御部と、
マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する識別情報記憶部と、
マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する識別情報登録部と、
マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信する格納情報送信部と、
を備えることを特徴とする中継サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の中継サーバであって、
マスタとして動作する場合、前記格納情報送信部は、バックアップとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信することを特徴とする中継サーバ。
【請求項3】
請求項2に記載の中継サーバであって、
前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信は、設定された時間毎に自動で行われることを特徴とする中継サーバ。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の中継サーバであって、
操作部を備え、
前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信を行わせるための操作が可能な操作部を備えることを特徴とする中継サーバ。
【請求項5】
複数の管理機能付き中継サーバと、
識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して前記管理機能付き中継サーバと通信可能な複数の管理対象の中継サーバと、
を含んで構成される中継通信システムであって、
前記管理機能付き中継サーバは、
前記管理対象の中継サーバを管理するための情報を格納するデータベース格納部と、
前記管理対象の中継サーバの管理を行うマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能な切替制御部と、
マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する識別情報記憶部と、
マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する識別情報登録部と、
マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記管理機能付き中継サーバに前記データベース格納部の内容を送信する格納情報送信部と、
を備え、
前記管理機能付きの中継サーバのうち1台がマスタとして動作して、他の前記管理機能付きの中継サーバがバックアップとして動作することを特徴とする中継通信システム。
【請求項1】
識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して互いに通信可能な中継サーバを含んで構成される中継通信システムに関し、当該中継通信システムを管理するための情報を格納するデータベース格納部と、
前記中継通信システムを管理するマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能な切替制御部と、
マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する識別情報記憶部と、
マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する識別情報登録部と、
マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信する格納情報送信部と、
を備えることを特徴とする中継サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の中継サーバであって、
マスタとして動作する場合、前記格納情報送信部は、バックアップとして動作する他の前記中継サーバへ前記データベース格納部の内容を送信することを特徴とする中継サーバ。
【請求項3】
請求項2に記載の中継サーバであって、
前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信は、設定された時間毎に自動で行われることを特徴とする中継サーバ。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の中継サーバであって、
操作部を備え、
前記格納情報送信部による前記データベース格納部の格納内容の送信を行わせるための操作が可能な操作部を備えることを特徴とする中継サーバ。
【請求項5】
複数の管理機能付き中継サーバと、
識別情報とネットワーク情報とを対応付けて記憶する外部サーバを介して前記管理機能付き中継サーバと通信可能な複数の管理対象の中継サーバと、
を含んで構成される中継通信システムであって、
前記管理機能付き中継サーバは、
前記管理対象の中継サーバを管理するための情報を格納するデータベース格納部と、
前記管理対象の中継サーバの管理を行うマスタとして動作するか、当該マスタのバックアップとして動作するかを切替可能な切替制御部と、
マスタとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるマスタ識別情報と、バックアップとして動作する場合に自身に設定する識別情報であるバックアップ識別情報と、を記憶する識別情報記憶部と、
マスタとして動作する場合には、前記マスタ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録し、バックアップとして動作する場合には、前記バックアップ識別情報と自身のネットワーク情報とを前記外部サーバに登録する識別情報登録部と、
マスタとして動作する状態からバックアップとして動作する状態に切り替わった場合に、マスタとして動作する他の前記管理機能付き中継サーバに前記データベース格納部の内容を送信する格納情報送信部と、
を備え、
前記管理機能付きの中継サーバのうち1台がマスタとして動作して、他の前記管理機能付きの中継サーバがバックアップとして動作することを特徴とする中継通信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−235299(P2012−235299A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102173(P2011−102173)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
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