中間画像生成方法および装置ならびにプログラム
【課題】2つの異なる不透明度の設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成された2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する際に、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目が線形に近い形で変化する中間画像を生成する。
【解決手段】各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成する。
【解決手段】各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元画像を2つの異なる不透明度の設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する中間画像生成方法および装置ならびにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
被写体の3次元的な構造等の把握を容易にするため、CT装置、MRI装置、超音波診断装置等により取得された多数の2次元画像の群からなる被写体の3次元画像データを、コンピュータグラフィックスの技術等を用いて2次元平面上に立体的に可視化した擬似3次元画像を生成・表示する処理が行われている。
【0003】
このような擬似3次元画像を生成する方法としては、ボリュームレンダリング法が知られている。これは、3次元画像を構成する各画素(ボクセル)に対して設定された不透明度(Opacity)と輝度値とに基づき、視線に沿った各探索点におけるこれらの値をサンプリングし、それらの積を加算していくことによって投影画素の画素値を求め、半透明な投影画像を生成する処理である。
【0004】
具体的には、図1に示すように、視点と投影面T上の投影画素の各々とを結ぶ複数の視線Ej(j=1、2、…、L;Lは、視線の数)に沿って3次元画像Vを所定の間隔でサンプリングした複数の探査点Pji(i=1、2、…、n;nは、視線Ej上の探査点の数)を設定する。次に、各視線Ejに沿って、各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)と不透明度f(Pji)とを順次取得し、次の式(3)により、視線Ejが通る投影面上の投影画素の出力画素値Cjを決定する。このような処理を各視線について行い、投影面上のすべての投影画素の出力画素値を決定し、投影画像を生成する。
【数1】
【0005】
ここで、各探査点Pjiにおける不透明度f(Pji)は、予め画素値毎に定義された不透明度に基づき、その探査点Pjiおける画素値により決定されるので、画素値に対応して割り当てられる不透明度の設定を調節することにより、被写体を可視化する程度を調節することができる。
【0006】
たとえば、図2Aから図4Aに示すように、投影画像を表示する表示画面上にスライダボックス91を設け、そのスライダ92の位置を左の端(α=0)から右の端(α=1)へスライドさせることに応じて、2つの異なる不透明度の設定関数下でそれぞれ生成された2つの擬似3次元画像の、一方IAから他方IBへ変化する画像を表示画面に表示させることが行われている。
【0007】
具体的には、スライダ92が、左の端(α=0)に位置するときには図2Bのグラフに示す不透明度の設定関数FA(g)を適用させ、図2Aに示すような肋骨部が完全に透明である画像IAを生成し、右の端(α=1)に位置するときには図4Bのグラフに示す不透明度の設定関数FB(g)を適用させ、図4Aに示すような肋骨部が完全に不透明である画像IBを生成する。また、スライダ92が両端の間(0<α<1)に位置するときには、下記の式(4)によりスライダ92の位置αに応じて設定関数FA(g)、FB(g)を線形補間して得られた設定関数FH(g)を適用させ、図3Aに示すような画像IAから画像IBへ変化する途中の中間画像IHを生成する(特許文献1参照)。
【数2】
【0008】
なお、図3Aに示す中間画像は、スライダ92がα=0.2の位置にあるときに、図3Bのグラフに示す不透明度の設定関数FH(g)を適用させ、生成したものである。また、ここでは、投影画像IA、IH、IBが、肋骨部の投影画像に、心臓部の3次元画像を一定の不透明度の設定関数FK(g)の条件下でレイキャスティングすることにより生成された心臓部の投影画像が重ね合わせられたものである場合を例示している。
【特許文献1】特開2005‐202791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来の技術では、スライダ92の位置αの線形的な変化に対して、各探査点に割り当てられる不透明度は、上記式(4)により、線形的に変化するが、上記式(4)の設定関数FH(g)を上記式(3)に代入すると、式(3)は、αに関する最大(n+1)次の多項式関数となり、投影画素の出力画素値の変化はほとんどが非線形的なものとなってしまう。
【0010】
例えば、設定関数FA(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を、視線Ejに沿って設定される探査点の数nを4としたボリュームレンダリングにより生成する場合、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ71aは図5に示すようになる。グラフ71aでは、変化が開始する段階(α=0)から出力画素値Cが急激に変化し、変化の段階αが0.2であるときに出力画素値Cは既に全変化の半分以上の変化が進行してしまった状態となり、変化が終了する段階(α=1)に近づくほど出力画素値Cの変化は極端に小さくなっている。
【0011】
また、設定関数FA(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を生成する場合、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ71bは図6に示すようになる。
【0012】
このように、上記従来の技術では、変化の段階αを線形的に変化させるだけでは、投影画像の一方から他方へ線形的に変化する中間画像は得られないという問題がある。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑み、3次元画像を、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する際に、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目が線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる中間画像生成方法および装置ならびにプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の中間画像生成方法は、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する方法であって、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成することを特徴とするものである。
【0015】
ここで「3次元画像」というのは、多数の2次元画像の群からなる3次元画像データにより構成される仮想的3次元画像であり、「擬似3次元画像」というのは、ボリュームレンダリング法によって生成され、3次元的に可視表示される2次元画像を意味する。
【0016】
本発明の中間画像生成装置は、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する中間画像生成装置であって、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定する設定条件決定手段と、設定条件決定手段により決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成する中間画像生成手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
本発明の中間画像生成プログラムは、上記中間画像生成方法をコンピュータに実行させるものである。
【0018】
上記方法および装置ならびにプログラムは、不透明度の決定を、下記式(1)により行うものであってもよい。
【数3】
【0019】
ただし、gは画素値であり、FA(g)は、変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。
【0020】
また、t(α)は、下記式(2)により規定される関数であってもよい。
【数4】
【0021】
ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、不透明度に有効な変化が生ずる、前記段階の単位変化量である。
【発明の効果】
【0022】
本発明の中間画像生成方法および装置ならびにプログラムによれば、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する際に、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなる非線形関数を用いて決定し、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成するようにしたので、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目が線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる。
【0023】
上記方法および装置ならびにプログラムにおいては、不透明度の決定を、下記式(1)により行うことができる。
【数5】
【0024】
ただし、gは画素値であり、FA(g)は、変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。
【0025】
例えば、設定関数FA(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を、視線に沿って設定される探査点の数を4としたボリュームレンダリングにより生成する場合、不透明度の決定を、下記式(2)により規定される関数t(α)を用いて、上記式(1)により行うようにすれば、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ81a(x=2)、82a(x=3)は、図5に示すように、従来技術によるグラフ71aに比べ、変化の段階αの線形的な変化に対して、出力画素値Cの変化が線形に近い形で変化するものとなる。また、設定関数FA(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を生成する場合、不透明度の決定を、下記式(2)により規定される関数t(α)を用いて、上記式(1)により行うようにすれば、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ81b(x=2)、82b(x=3)は、図6に示すように、従来技術によるグラフ71bに比べ、変化の段階αの線形的な変化に対して、出力画素値Cの変化が線形に近い形で変化するものとなる。これにより、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目がより線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる。
【数6】
【0026】
ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、不透明度に有効な変化が生ずる、前記段階の単位変化量である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
【0028】
図7は、3次元医用画像処理システムの概要を示すハードウェア構成図である。図に示すように、このシステムでは、モダリティ1と、画像保管サーバ2と、画像処理ワークステーション3とが、ネットワーク9を経由して通信可能な状態で接続されている。
【0029】
モダリティ1は、被検体を表す3次元医用画像V(3次元画像)を取得するものであり、具体的には、CT装置やMRI装置、超音波診断装置等である。
【0030】
画像保管サーバ2は、モダリティ1で取得された3次元医用画像Vや画像処理ワークステーション3での画像処理によって生成された医用画像を画像データベースに保存・管理するコンピュータであり、大容量外部記憶装置やデータベース管理ソフトウェア(たとえば、ORDB(Object Relational Database)管理ソフトウェア)を備えている。
【0031】
画像処理ワークステーション3は、読影者からの要求に応じて、モダリティ1や画像保管サーバ2から取得した3次元医用画像Vに対して画像処理を行い、生成された画像を表示するコンピュータであり、特に、読影者からの要求を入力するキーボードやマウス等の入力装置と、取得した3次元医用画像Vを格納可能な容量の主記憶装置と、生成された画像を表示するディスプレイとを備えている。
【0032】
画像データの格納形式やネットワーク9経由での各装置間の通信は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)等のプロトコルに基づいている。
【0033】
図8は、画像処理ワークステーション3のボリュームレンダリング機能に関連する部分を示すブロック図である。図に示すように、画像処理ワークステーション3は、読影者からの要求に応じて、読影対象の患者の3次元医用画像Vをモダリティ1や画像保管サーバ2から取得する画像取得手段10、任意の視点と投影面上の各画素とを結ぶ複数の視線に沿って、3次元医用画像Vを所定の間隔でサンプリングした複数の探査点の輝度値と不透明度とを用いて、投影面上の画素の画素値を決定し、ボリュームレンダリング画像(擬似3次元画像)を生成するレイキャスティング手段60、および生成されたボリュームレンダリング画像をディスプレイに表示する画像表示手段70から構成されており、レイキャスティング手段60は、各探査点における輝度値と不透明度をそれぞれ決定する不透明度決定手段40と輝度値決定手段50とを備える。
【0034】
次に、この医用画像処理システム、特に画像処理ワークステーション3によって、ボリュームレンダリング画像を生成する処理の流れについて説明する。
【0035】
まず、画像取得手段10が、読影者からの要求に応じて、読影対象の患者の3次元医用画像Vをモダリティ1や画像保管サーバ2から取得する。この3次元医用画像Vは、マルチスライス画像をボクセルに分割し、3次元座標空間内に配列してなるものであり、各ボクセルの位置は、被写体の左右方向をx軸、前後方向をy軸、上下方向をz軸とする3次元座標系で定義され、各ボクセルの画素値は、そのボクセルの位置の座標と関連づけられている。
【0036】
次に、レイキャスティング手段60が、画像取得部10によって取得された3次元医用画像Vのボリュームレンダリング画像を構成する画素の画素値(出力画素値)を求める。まず、初期設定ファイルや読影者によるキーボードやマウス等からの入力等により設定された視点、光源S、投影面F(大きさ、位置、画素数)により、たとえば、図1に示すように、その視点と投影面F上の投影画素の各々とを結ぶ複数の視線Ej(j=1、2、…、L;Lは、視線の数)に沿って3次元医用画像Vを所定の間隔でサンプリングした複数の探査点Pji(i=1、2、…、n;nは、視線Ej上の探査点の数)を設定する。次に、各視線Ejに沿って、各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)と不透明度f(Pji)とを後述する不透明度決定手段40および輝度値決定手段50により順次取得し、次の式(3)に示すように、それらの積を加算していき、不透明度αの累積が所定の閾値となるか、またはレイが対象としている3次元医用画像Vから抜け出たとき、その視線Ejに対する処理を終了し、加算結果をその視線Ejが通る投影面上の投影画素の出力画素値Cjとして決定する。
【数7】
【0037】
このような処理を各視線について行い、投影面上のすべての投影画素の出力画素値を決定し、ボリュームレンダリング画像を生成する。生成されたボリュームレンダリング画像は、画像表示手段70によって画像処理ワークステーション3のディスプレイに表示される。
【0038】
次に、不透明度決定手段40によって、上記各探査点Pjiにおける不透明度f(Pji)を決定する処理について説明する。
【0039】
各探査点Pjiにおける不透明度f (Pji)は、予め画素値に対応して割り当てられる不透明度の設定条件F(g)が与えられている場合には、その設定条件F(g)に基づき、その探査点Pjiおける画素値g(Pji)により決定する。なお、各探査点Pjiにおける画素値g(Pji)は、探査点Pjiが含まれる格子を構成する8つのボクセルの画素値を線形補間して算出される。以下同じ。
【0040】
一方、3次元画像を、画素値に対応して割り当てられる不透明度の設定関数FA(g)の条件下でレイキャスティングすることにより生成される擬似3次元画像IAから、設定関数FB(g)の条件下でレイキャスティングすることにより生成される擬似3次元画像IBへ変化する途中の中間画像Iαを生成する場合には、それらの設定関数FA(g)、FB(g)を補間することにより得られた設定関数Fα(g)に基づき、その探査点Pjiおける画素値g(Pji)により決定する。
【0041】
具体的には、まず、各画素値gに対応して割り当てる不透明度fを、中間画像における変化の段階α(0<α<1)が、その2つの異なる不透明度の設定条件FA(g)、FB(g)のうち各画素値gに対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化αに対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定関数Fα(g)を決定する。次に、その決定された不透明度の設定関数Fα(g)に基づき、次の式(5)により、各探査点Pjiにおける不透明度f (Pji)をその探査点Pjiおける画素値g(Pji)により決定する。
【数8】
【0042】
なお、この不透明度の設定条件Fα(g)は、たとえば次の式(1)により算出されたものを用いることができる。
【数9】
【0043】
ここで、t(α)は、補間計数関数であり、たとえば次の式(2)により規定される関数を用いることができる。
【数10】
【0044】
ここで、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、不透明度に有効な変化が生ずる、前記段階の単位変化量である。
【0045】
次に、輝度値決定手段50によって、各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)を決定する処理について説明する。各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)は、次の式(6)により算出する。
【数11】
【0046】
ここで、hは、拡散反射によるシェーディング係数である。なお、本実施形態では、環境光や鏡面反射光については考慮していない。また、N(Pji)は、探査点Pjiにおける法線ベクトルであり、次の式(7)により算出される。
【数12】
【0047】
ここで、∇f(Pji)は、探査点Pjiにおける不透明度の勾配であり、探査点Pjiにx軸方向、y軸方向、又はz軸方向で近接する6つの近傍点における不透明度fを用いて、次の式(8)により算出される。なお、ここでは、簡単のため、Pji=(x、y、z)としている。
【数13】
【0048】
さらに、Lは、探査点Pjiから光源Sへの単位方向ベクトル、「・」はベクトルの内積、c(Pji)は、予め被検体の組織毎(CT値等の画素値毎)に定義された色情報に基づき、割り当てられた色情報である。
【0049】
なお、上記不透明度の決定処理と輝度値の決定処理とは、互いに独立した処理のため、直列処理で行う場合にはどちらの処理を先に行ってもよいし、並列処理により同時並行で行ってもよい。
【0050】
このように本発明による画像処理の実施形態となる3次元医用画像処理システムでは、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する際に、不透明度決定手段40が、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、レイキャスティング手段60が、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成するようにしたので、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目が線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる。
【0051】
上記の実施形態におけるシステム構成、処理フロー、モジュール構成等に対して、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変を行ったものも、本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態はあくまでも例示であり、上記のすべての説明が本発明の技術的範囲を限定的に解釈するために利用されるべきものではない。
【0052】
例えば、上記の実施形態では、画像処理ワークステーション3で画像処理と画像表示の両方を行うようにしたが、画像処理サーバを別途設けてネットワーク9に接続し、画像処理はこの画像処理サーバに行わせるようにしてもよい。これにより、分散処理が図られ、たとえば、画像の表示を複数の端末で行う場合には、高性能の画像処理ワークステーションを複数台設置する必要がなくなり、システム全体のコストの低減に資する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】ボリュームレンダリング法により投影画像を生成する処理を説明するための図
【図2A】変化が開始する段階(α=0)のとき生成される投影画像を表す図
【図2B】図2Aの投影画像の生成に適用される不透明度の設定関数を表すグラフ
【図3A】従来の技術により、変化の段階αが0.2であるとき生成される中間画像を示す図
【図3B】図3Aの投影画像の生成に適用される不透明度の設定関数を表すグラフ
【図4A】変化が終了する段階(α=1)のとき生成される投影画像を表す図
【図4B】図4Aの投影画像の生成に適用される不透明度の設定関数を表すグラフ
【図5】変化の段階に対する出力画素値の変化を表すグラフ
【図6】変化の段階に対する出力画素値の変化を表すグラフ
【図7】本発明の実施の形態となる3次元医用画像処理システムの概略構成図
【図8】図7の画像処理ワークステーションのボリュームレンダリング機能を示すブロック図
【符号の説明】
【0054】
1 モダリティ
2 画像保管サーバ
3 画像処理ワークステーション
9 ネットワーク
40 不透明度決定手段
50 輝度値決定手段
60 レイキャスティング手段
S 光源
T 投影面
f 不透明度
Ej 視線
Pji 探査点
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元画像を2つの異なる不透明度の設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する中間画像生成方法および装置ならびにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
被写体の3次元的な構造等の把握を容易にするため、CT装置、MRI装置、超音波診断装置等により取得された多数の2次元画像の群からなる被写体の3次元画像データを、コンピュータグラフィックスの技術等を用いて2次元平面上に立体的に可視化した擬似3次元画像を生成・表示する処理が行われている。
【0003】
このような擬似3次元画像を生成する方法としては、ボリュームレンダリング法が知られている。これは、3次元画像を構成する各画素(ボクセル)に対して設定された不透明度(Opacity)と輝度値とに基づき、視線に沿った各探索点におけるこれらの値をサンプリングし、それらの積を加算していくことによって投影画素の画素値を求め、半透明な投影画像を生成する処理である。
【0004】
具体的には、図1に示すように、視点と投影面T上の投影画素の各々とを結ぶ複数の視線Ej(j=1、2、…、L;Lは、視線の数)に沿って3次元画像Vを所定の間隔でサンプリングした複数の探査点Pji(i=1、2、…、n;nは、視線Ej上の探査点の数)を設定する。次に、各視線Ejに沿って、各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)と不透明度f(Pji)とを順次取得し、次の式(3)により、視線Ejが通る投影面上の投影画素の出力画素値Cjを決定する。このような処理を各視線について行い、投影面上のすべての投影画素の出力画素値を決定し、投影画像を生成する。
【数1】
【0005】
ここで、各探査点Pjiにおける不透明度f(Pji)は、予め画素値毎に定義された不透明度に基づき、その探査点Pjiおける画素値により決定されるので、画素値に対応して割り当てられる不透明度の設定を調節することにより、被写体を可視化する程度を調節することができる。
【0006】
たとえば、図2Aから図4Aに示すように、投影画像を表示する表示画面上にスライダボックス91を設け、そのスライダ92の位置を左の端(α=0)から右の端(α=1)へスライドさせることに応じて、2つの異なる不透明度の設定関数下でそれぞれ生成された2つの擬似3次元画像の、一方IAから他方IBへ変化する画像を表示画面に表示させることが行われている。
【0007】
具体的には、スライダ92が、左の端(α=0)に位置するときには図2Bのグラフに示す不透明度の設定関数FA(g)を適用させ、図2Aに示すような肋骨部が完全に透明である画像IAを生成し、右の端(α=1)に位置するときには図4Bのグラフに示す不透明度の設定関数FB(g)を適用させ、図4Aに示すような肋骨部が完全に不透明である画像IBを生成する。また、スライダ92が両端の間(0<α<1)に位置するときには、下記の式(4)によりスライダ92の位置αに応じて設定関数FA(g)、FB(g)を線形補間して得られた設定関数FH(g)を適用させ、図3Aに示すような画像IAから画像IBへ変化する途中の中間画像IHを生成する(特許文献1参照)。
【数2】
【0008】
なお、図3Aに示す中間画像は、スライダ92がα=0.2の位置にあるときに、図3Bのグラフに示す不透明度の設定関数FH(g)を適用させ、生成したものである。また、ここでは、投影画像IA、IH、IBが、肋骨部の投影画像に、心臓部の3次元画像を一定の不透明度の設定関数FK(g)の条件下でレイキャスティングすることにより生成された心臓部の投影画像が重ね合わせられたものである場合を例示している。
【特許文献1】特開2005‐202791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来の技術では、スライダ92の位置αの線形的な変化に対して、各探査点に割り当てられる不透明度は、上記式(4)により、線形的に変化するが、上記式(4)の設定関数FH(g)を上記式(3)に代入すると、式(3)は、αに関する最大(n+1)次の多項式関数となり、投影画素の出力画素値の変化はほとんどが非線形的なものとなってしまう。
【0010】
例えば、設定関数FA(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を、視線Ejに沿って設定される探査点の数nを4としたボリュームレンダリングにより生成する場合、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ71aは図5に示すようになる。グラフ71aでは、変化が開始する段階(α=0)から出力画素値Cが急激に変化し、変化の段階αが0.2であるときに出力画素値Cは既に全変化の半分以上の変化が進行してしまった状態となり、変化が終了する段階(α=1)に近づくほど出力画素値Cの変化は極端に小さくなっている。
【0011】
また、設定関数FA(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を生成する場合、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ71bは図6に示すようになる。
【0012】
このように、上記従来の技術では、変化の段階αを線形的に変化させるだけでは、投影画像の一方から他方へ線形的に変化する中間画像は得られないという問題がある。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑み、3次元画像を、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する際に、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目が線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる中間画像生成方法および装置ならびにプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の中間画像生成方法は、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する方法であって、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成することを特徴とするものである。
【0015】
ここで「3次元画像」というのは、多数の2次元画像の群からなる3次元画像データにより構成される仮想的3次元画像であり、「擬似3次元画像」というのは、ボリュームレンダリング法によって生成され、3次元的に可視表示される2次元画像を意味する。
【0016】
本発明の中間画像生成装置は、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する中間画像生成装置であって、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定する設定条件決定手段と、設定条件決定手段により決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成する中間画像生成手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
本発明の中間画像生成プログラムは、上記中間画像生成方法をコンピュータに実行させるものである。
【0018】
上記方法および装置ならびにプログラムは、不透明度の決定を、下記式(1)により行うものであってもよい。
【数3】
【0019】
ただし、gは画素値であり、FA(g)は、変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。
【0020】
また、t(α)は、下記式(2)により規定される関数であってもよい。
【数4】
【0021】
ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、不透明度に有効な変化が生ずる、前記段階の単位変化量である。
【発明の効果】
【0022】
本発明の中間画像生成方法および装置ならびにプログラムによれば、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する際に、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなる非線形関数を用いて決定し、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成するようにしたので、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目が線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる。
【0023】
上記方法および装置ならびにプログラムにおいては、不透明度の決定を、下記式(1)により行うことができる。
【数5】
【0024】
ただし、gは画素値であり、FA(g)は、変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。
【0025】
例えば、設定関数FA(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を、視線に沿って設定される探査点の数を4としたボリュームレンダリングにより生成する場合、不透明度の決定を、下記式(2)により規定される関数t(α)を用いて、上記式(1)により行うようにすれば、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ81a(x=2)、82a(x=3)は、図5に示すように、従来技術によるグラフ71aに比べ、変化の段階αの線形的な変化に対して、出力画素値Cの変化が線形に近い形で変化するものとなる。また、設定関数FA(g) =1.0の条件下で生成される擬似3次元画像IAから設定関数FB(g) =0.0の条件下で生成される擬似3次元画像IBへ変化する投影画像を生成する場合、不透明度の決定を、下記式(2)により規定される関数t(α)を用いて、上記式(1)により行うようにすれば、その変化の段階αに対する出力画素値Cのグラフ81b(x=2)、82b(x=3)は、図6に示すように、従来技術によるグラフ71bに比べ、変化の段階αの線形的な変化に対して、出力画素値Cの変化が線形に近い形で変化するものとなる。これにより、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目がより線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる。
【数6】
【0026】
ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、不透明度に有効な変化が生ずる、前記段階の単位変化量である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
【0028】
図7は、3次元医用画像処理システムの概要を示すハードウェア構成図である。図に示すように、このシステムでは、モダリティ1と、画像保管サーバ2と、画像処理ワークステーション3とが、ネットワーク9を経由して通信可能な状態で接続されている。
【0029】
モダリティ1は、被検体を表す3次元医用画像V(3次元画像)を取得するものであり、具体的には、CT装置やMRI装置、超音波診断装置等である。
【0030】
画像保管サーバ2は、モダリティ1で取得された3次元医用画像Vや画像処理ワークステーション3での画像処理によって生成された医用画像を画像データベースに保存・管理するコンピュータであり、大容量外部記憶装置やデータベース管理ソフトウェア(たとえば、ORDB(Object Relational Database)管理ソフトウェア)を備えている。
【0031】
画像処理ワークステーション3は、読影者からの要求に応じて、モダリティ1や画像保管サーバ2から取得した3次元医用画像Vに対して画像処理を行い、生成された画像を表示するコンピュータであり、特に、読影者からの要求を入力するキーボードやマウス等の入力装置と、取得した3次元医用画像Vを格納可能な容量の主記憶装置と、生成された画像を表示するディスプレイとを備えている。
【0032】
画像データの格納形式やネットワーク9経由での各装置間の通信は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)等のプロトコルに基づいている。
【0033】
図8は、画像処理ワークステーション3のボリュームレンダリング機能に関連する部分を示すブロック図である。図に示すように、画像処理ワークステーション3は、読影者からの要求に応じて、読影対象の患者の3次元医用画像Vをモダリティ1や画像保管サーバ2から取得する画像取得手段10、任意の視点と投影面上の各画素とを結ぶ複数の視線に沿って、3次元医用画像Vを所定の間隔でサンプリングした複数の探査点の輝度値と不透明度とを用いて、投影面上の画素の画素値を決定し、ボリュームレンダリング画像(擬似3次元画像)を生成するレイキャスティング手段60、および生成されたボリュームレンダリング画像をディスプレイに表示する画像表示手段70から構成されており、レイキャスティング手段60は、各探査点における輝度値と不透明度をそれぞれ決定する不透明度決定手段40と輝度値決定手段50とを備える。
【0034】
次に、この医用画像処理システム、特に画像処理ワークステーション3によって、ボリュームレンダリング画像を生成する処理の流れについて説明する。
【0035】
まず、画像取得手段10が、読影者からの要求に応じて、読影対象の患者の3次元医用画像Vをモダリティ1や画像保管サーバ2から取得する。この3次元医用画像Vは、マルチスライス画像をボクセルに分割し、3次元座標空間内に配列してなるものであり、各ボクセルの位置は、被写体の左右方向をx軸、前後方向をy軸、上下方向をz軸とする3次元座標系で定義され、各ボクセルの画素値は、そのボクセルの位置の座標と関連づけられている。
【0036】
次に、レイキャスティング手段60が、画像取得部10によって取得された3次元医用画像Vのボリュームレンダリング画像を構成する画素の画素値(出力画素値)を求める。まず、初期設定ファイルや読影者によるキーボードやマウス等からの入力等により設定された視点、光源S、投影面F(大きさ、位置、画素数)により、たとえば、図1に示すように、その視点と投影面F上の投影画素の各々とを結ぶ複数の視線Ej(j=1、2、…、L;Lは、視線の数)に沿って3次元医用画像Vを所定の間隔でサンプリングした複数の探査点Pji(i=1、2、…、n;nは、視線Ej上の探査点の数)を設定する。次に、各視線Ejに沿って、各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)と不透明度f(Pji)とを後述する不透明度決定手段40および輝度値決定手段50により順次取得し、次の式(3)に示すように、それらの積を加算していき、不透明度αの累積が所定の閾値となるか、またはレイが対象としている3次元医用画像Vから抜け出たとき、その視線Ejに対する処理を終了し、加算結果をその視線Ejが通る投影面上の投影画素の出力画素値Cjとして決定する。
【数7】
【0037】
このような処理を各視線について行い、投影面上のすべての投影画素の出力画素値を決定し、ボリュームレンダリング画像を生成する。生成されたボリュームレンダリング画像は、画像表示手段70によって画像処理ワークステーション3のディスプレイに表示される。
【0038】
次に、不透明度決定手段40によって、上記各探査点Pjiにおける不透明度f(Pji)を決定する処理について説明する。
【0039】
各探査点Pjiにおける不透明度f (Pji)は、予め画素値に対応して割り当てられる不透明度の設定条件F(g)が与えられている場合には、その設定条件F(g)に基づき、その探査点Pjiおける画素値g(Pji)により決定する。なお、各探査点Pjiにおける画素値g(Pji)は、探査点Pjiが含まれる格子を構成する8つのボクセルの画素値を線形補間して算出される。以下同じ。
【0040】
一方、3次元画像を、画素値に対応して割り当てられる不透明度の設定関数FA(g)の条件下でレイキャスティングすることにより生成される擬似3次元画像IAから、設定関数FB(g)の条件下でレイキャスティングすることにより生成される擬似3次元画像IBへ変化する途中の中間画像Iαを生成する場合には、それらの設定関数FA(g)、FB(g)を補間することにより得られた設定関数Fα(g)に基づき、その探査点Pjiおける画素値g(Pji)により決定する。
【0041】
具体的には、まず、各画素値gに対応して割り当てる不透明度fを、中間画像における変化の段階α(0<α<1)が、その2つの異なる不透明度の設定条件FA(g)、FB(g)のうち各画素値gに対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化αに対する、割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定関数Fα(g)を決定する。次に、その決定された不透明度の設定関数Fα(g)に基づき、次の式(5)により、各探査点Pjiにおける不透明度f (Pji)をその探査点Pjiおける画素値g(Pji)により決定する。
【数8】
【0042】
なお、この不透明度の設定条件Fα(g)は、たとえば次の式(1)により算出されたものを用いることができる。
【数9】
【0043】
ここで、t(α)は、補間計数関数であり、たとえば次の式(2)により規定される関数を用いることができる。
【数10】
【0044】
ここで、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、不透明度に有効な変化が生ずる、前記段階の単位変化量である。
【0045】
次に、輝度値決定手段50によって、各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)を決定する処理について説明する。各探査点Pjiにおける輝度値b(Pji)は、次の式(6)により算出する。
【数11】
【0046】
ここで、hは、拡散反射によるシェーディング係数である。なお、本実施形態では、環境光や鏡面反射光については考慮していない。また、N(Pji)は、探査点Pjiにおける法線ベクトルであり、次の式(7)により算出される。
【数12】
【0047】
ここで、∇f(Pji)は、探査点Pjiにおける不透明度の勾配であり、探査点Pjiにx軸方向、y軸方向、又はz軸方向で近接する6つの近傍点における不透明度fを用いて、次の式(8)により算出される。なお、ここでは、簡単のため、Pji=(x、y、z)としている。
【数13】
【0048】
さらに、Lは、探査点Pjiから光源Sへの単位方向ベクトル、「・」はベクトルの内積、c(Pji)は、予め被検体の組織毎(CT値等の画素値毎)に定義された色情報に基づき、割り当てられた色情報である。
【0049】
なお、上記不透明度の決定処理と輝度値の決定処理とは、互いに独立した処理のため、直列処理で行う場合にはどちらの処理を先に行ってもよいし、並列処理により同時並行で行ってもよい。
【0050】
このように本発明による画像処理の実施形態となる3次元医用画像処理システムでは、3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する際に、不透明度決定手段40が、各画素値に対応して割り当てる不透明度を、中間画像における変化の段階が、その2つの異なる不透明度の設定条件のうち各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された擬似3次元画像に近いほど、段階の変化に対する、割り当てる不透明度の小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、レイキャスティング手段60が、決定された不透明度の設定条件下で、3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより中間画像を生成するようにしたので、変化の段階の線形的な変化に対して、見た目が線形に近い形で変化する中間画像を生成することができる。
【0051】
上記の実施形態におけるシステム構成、処理フロー、モジュール構成等に対して、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変を行ったものも、本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態はあくまでも例示であり、上記のすべての説明が本発明の技術的範囲を限定的に解釈するために利用されるべきものではない。
【0052】
例えば、上記の実施形態では、画像処理ワークステーション3で画像処理と画像表示の両方を行うようにしたが、画像処理サーバを別途設けてネットワーク9に接続し、画像処理はこの画像処理サーバに行わせるようにしてもよい。これにより、分散処理が図られ、たとえば、画像の表示を複数の端末で行う場合には、高性能の画像処理ワークステーションを複数台設置する必要がなくなり、システム全体のコストの低減に資する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】ボリュームレンダリング法により投影画像を生成する処理を説明するための図
【図2A】変化が開始する段階(α=0)のとき生成される投影画像を表す図
【図2B】図2Aの投影画像の生成に適用される不透明度の設定関数を表すグラフ
【図3A】従来の技術により、変化の段階αが0.2であるとき生成される中間画像を示す図
【図3B】図3Aの投影画像の生成に適用される不透明度の設定関数を表すグラフ
【図4A】変化が終了する段階(α=1)のとき生成される投影画像を表す図
【図4B】図4Aの投影画像の生成に適用される不透明度の設定関数を表すグラフ
【図5】変化の段階に対する出力画素値の変化を表すグラフ
【図6】変化の段階に対する出力画素値の変化を表すグラフ
【図7】本発明の実施の形態となる3次元医用画像処理システムの概略構成図
【図8】図7の画像処理ワークステーションのボリュームレンダリング機能を示すブロック図
【符号の説明】
【0054】
1 モダリティ
2 画像保管サーバ
3 画像処理ワークステーション
9 ネットワーク
40 不透明度決定手段
50 輝度値決定手段
60 レイキャスティング手段
S 光源
T 投影面
f 不透明度
Ej 視線
Pji 探査点
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する方法であって、
各画素値に対応して割り当てる不透明度を、前記中間画像における変化の段階が、前記2つの異なる不透明度の設定条件のうち前記各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された前記擬似3次元画像に近いほど、前記段階の変化に対する、前記割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、
該決定された不透明度の設定条件下で、前記3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより前記中間画像を生成することを特徴とする中間画像生成方法。
【請求項2】
前記不透明度の決定を、下記式(1)により行うことを特徴とする請求項1記載の中間画像生成方法。
【数1】
(ただし、gは画素値であり、FA(g)は、前記変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、前記変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、前記変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、前記中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。)
【請求項3】
前記t(α)が、下記式(2)により規定される関数であることを特徴とする請求項2記載の中間画像生成方法。
【数2】
(ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、前記不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、前記不透明度に有効な変化が生ずる前記段階の単位変化量である。)
【請求項4】
3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する中間画像生成装置であって、
各画素値に対応して割り当てる不透明度を、前記中間画像における変化の段階が、前記2つの異なる不透明度の設定条件のうち前記各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された前記擬似3次元画像に近いほど、前記段階の変化に対する、前記割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定する設定条件決定手段と、
前記設定条件決定手段により決定された不透明度の設定条件下で、前記3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより前記中間画像を生成する中間画像生成手段と
を備えたことを特徴とする中間画像生成装置。
【請求項5】
前記不透明度決定手段が、前記不透明度の決定を、下記式(1)により行うことを特徴とする請求項4記載の中間画像生成装置。
【数3】
(ただし、gは画素値であり、FA(g)は、前記変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、前記変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、前記変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、前記中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。)
【請求項6】
前記t(α)が、下記式(2)により規定される関数であることを特徴とする請求項5記載の中間画像生成装置。
【数4】
(ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、前記不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、前記不透明度に有効な変化が生ずる前記段階の単位変化量である。)
【請求項7】
3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成するためのプログラムであって、
コンピュータに、
各画素値に対応して割り当てる不透明度を、前記中間画像における変化の段階が、前記2つの異なる不透明度の設定条件のうち前記各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された前記擬似3次元画像に近いほど、前記段階の変化に対する、前記割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、
該決定された不透明度の設定条件下で、前記3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより前記中間画像を生成することを実行させる中間画像生成プログラム。
【請求項1】
3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する方法であって、
各画素値に対応して割り当てる不透明度を、前記中間画像における変化の段階が、前記2つの異なる不透明度の設定条件のうち前記各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された前記擬似3次元画像に近いほど、前記段階の変化に対する、前記割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、
該決定された不透明度の設定条件下で、前記3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより前記中間画像を生成することを特徴とする中間画像生成方法。
【請求項2】
前記不透明度の決定を、下記式(1)により行うことを特徴とする請求項1記載の中間画像生成方法。
【数1】
(ただし、gは画素値であり、FA(g)は、前記変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、前記変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、前記変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、前記中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。)
【請求項3】
前記t(α)が、下記式(2)により規定される関数であることを特徴とする請求項2記載の中間画像生成方法。
【数2】
(ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、前記不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、前記不透明度に有効な変化が生ずる前記段階の単位変化量である。)
【請求項4】
3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成する中間画像生成装置であって、
各画素値に対応して割り当てる不透明度を、前記中間画像における変化の段階が、前記2つの異なる不透明度の設定条件のうち前記各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された前記擬似3次元画像に近いほど、前記段階の変化に対する、前記割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定する設定条件決定手段と、
前記設定条件決定手段により決定された不透明度の設定条件下で、前記3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより前記中間画像を生成する中間画像生成手段と
を備えたことを特徴とする中間画像生成装置。
【請求項5】
前記不透明度決定手段が、前記不透明度の決定を、下記式(1)により行うことを特徴とする請求項4記載の中間画像生成装置。
【数3】
(ただし、gは画素値であり、FA(g)は、前記変化が開始する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、FB(g)は、前記変化が終了する擬似3次元画像の生成に適用される不透明度の設定条件を表す関数であり、α(0<α<1)は、前記変化の段階であり、t(α)は、FA(g)≦FB(g)である場合にはt(α)<u(α)、FA(g)>FB(g)である場合にはt(α)>u(α)となる単調増加関数であり、u(α)=αであり、Fα(g)は、前記中間画像の生成に適用する不透明度の設定条件を表す関数である。)
【請求項6】
前記t(α)が、下記式(2)により規定される関数であることを特徴とする請求項5記載の中間画像生成装置。
【数4】
(ただし、xは、1<x≦(−m/logβ)の実数であり、mは、前記不透明度に有効な変化が生ずる単位不透明度の有効数字の桁数であり、βは、前記不透明度に有効な変化が生ずる前記段階の単位変化量である。)
【請求項7】
3次元画像を、任意の視点から、画素値に対応して割り当てられる不透明度の2つの異なる設定条件下でそれぞれレイキャスティングすることにより生成される2つの擬似3次元画像の、一方から他方へ変化する途中の中間画像を生成するためのプログラムであって、
コンピュータに、
各画素値に対応して割り当てる不透明度を、前記中間画像における変化の段階が、前記2つの異なる不透明度の設定条件のうち前記各画素値に対応して割り当てられる不透明度が小さい方の設定条件下で生成された前記擬似3次元画像に近いほど、前記段階の変化に対する、前記割り当てる不透明度の変化が小さくなるように決定することにより不透明度の設定条件を決定し、
該決定された不透明度の設定条件下で、前記3次元画像を任意の視点からレイキャスティングすることにより前記中間画像を生成することを実行させる中間画像生成プログラム。
【図1】
【図2B】
【図3B】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2A】
【図3A】
【図4A】
【図2B】
【図3B】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2A】
【図3A】
【図4A】
【公開番号】特開2009−247502(P2009−247502A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97523(P2008−97523)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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