説明

串刺し食品焼成装置とその串ホルダ

【課題】丸串w1及び鉄砲串w2のうち何れの串であってもこれを使用した焼き鳥などの食材を機械的且つ能率的に焼成できるものとする。
【解決手段】無端状の特定軌跡上を周回移動される無端状帯12にこれの長手方向へ多数の串ホルダ16を列状に係着した串刺し食品焼成装置において、前記串ホルダ16が前記搬送チェーン12と共に周回移動されているときに、第一特定位置p01で丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかの串を供給されて把持し、以後この把持状態を継続し、第2特定位置p02で解放し落下させる構成となす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、串刺し食品焼成装置とその串ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
無端状の特定軌跡上を周回移動される無端状帯にこれの長手方向へ多数の串ホルダを列状に係着した焼き鳥焼成装置は存在している(特許文献1及び特許文献2参照)。
この種の従来の焼き鳥焼成装置では、串ホルダが専ら図8Aに示す丸串w1を把持するものとなされており、したがって丸串w1を使用した焼き鳥のみが焼成されるのである。
【0003】
【特許文献1】特開昭56−63322号公報
【特許文献2】特開2004−254983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来より、焼き鳥焼成装置に使用される串には丸串w1のほかに、図8Bに示すような鉄砲串w2が使用されるのであり、この鉄砲串w2を使用した焼き鳥は基端部が広幅の扁平状となされているため、食する際に手に持ち易いという利点がある。
【0005】
この鉄砲串w2を使用した焼き鳥については機械による焼成を困難視されていたため、未だこれを機械的に焼成することは行われていない。しかし、食するときの利点を考慮すれば、鉄砲串w2を使用した焼き鳥焼成装置の実現も望まれるのである。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、即ち、丸串w1及び鉄砲串w2のうち何れの串であってもこれを使用した串刺し食品(焼き鳥など)を機械的且つ能率的に焼成できるようにすることを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は次のようなものとなす。
即ち、第1の発明に係る串刺し食品焼成装置は、請求項1に記載したように、無端状の特定移動軌跡上を周回移動される無端状帯にこれの長手方向へ多数の串ホルダを列状に係着した串刺し食品焼成装置において、前記串ホルダが前記搬送チェーンと共に周回移動されているときに、第一特定位置で丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかの串を供給されて把持し、以後この把持状態を継続し、第2特定位置で解放し落下させる構成となされている。
【0008】
この発明は次のように具体化するのがよい。
即ち、請求項2に記載したように、前記串ホルダに把持された丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかの串に刺された食材片が前記第1特定位置から前記第2特定位置まで移動する期間中に加熱され、次にたれ液に浸され、その後、再び加熱される構成となす。
【0009】
また請求項3に記載したように、前記加熱中に、前記串ホルダがこれの把持した丸串又は鉄砲串のうちの任意な何れかの串と同体状に、この串の突き刺し部の概ね中心線回りへ自転される構成となす。
【0010】
また請求項4に記載したように、前記第1特定位置に順次に到達する前記串ホルダの自転方向の角度位置を同一となすためのホルダ角度同一化手段が形成されている構成となす。
【0011】
また請求項5に記載したように、前記ホルダ角度同一化手段が、前記ホルダに固設されたピン部材と、前記ピン部材の位置を制御するピン位置制御手段とからなる構成となす。
【0012】
また請求項6に記載したように、前記串ホルダが水平面に沿って移動されると共に丸串又は鉄砲串の何れでもこれを正立姿勢で把持することを可能となされている構成となす。
【0013】
また請求項7に記載したように、前記串ホルダが串当接支持部とこれに対向して配設されたバネ部材とを備え、前記第1特定位置に位置したときに、丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかの串が正立姿勢となされて前記バネ部材の弾力に抗して特定水平方向へ移動されることにより、その串の基端部が前記串当接支持部と前記バネ部材とで把持された状態となる構成となす。
【0014】
また請求項8に記載したように、前記串ホルダが前記バネ部材を前記串当接支持部から離れる側へ変形させるためのカムを備え、前記串ホルダが前記第2特定位置に到達したとき、前記カムが作動されて前記串ホルダによる前記串の把持が解放される構成となす。
【0015】
第2の発明に係る串刺し食品焼成装置の串ホルダは、請求項9に記載したように、丸串の基端部を嵌合状に当接されて支持する第1串当接部と、鉄砲串の扁平状基端部を嵌合状に当接されて支持する第2串当接部とを形成された串当接支持部を備え、且つ、前記第1串当接部に嵌合状に当接された前記丸串、又は、前記第2串当接部に嵌合状に当接された前記鉄砲串の何れでもこれを前記串当接部材側へ弾圧して挟持するバネ部材を備え、前記丸串又は前記鉄砲串の何れかの串が前記バネ部材の弾力に抗して前記第1串当接部又は前記第2串当接部のうちの対応する個所に押し入れられて把持された状態となる構成となされている。
【0016】
この発明は次のように具体化するのがよい。
即ち、請求項10に記載したように、外部からの入力により作動され前記バネ部材を前記串当接支持部から離れる側へ変形させるカムを備えている構成となす。
【0017】
また請求項11に記載したように、自転可能に支持される回転体を備え、この回転体に前記バネ部材及び前記串当接支持部及び前記カムを設けるほか、前記回転体にこれの自転中心回りの角度位置を制御するためのピン部材を設けた構成となす。
【発明の効果】
【0018】
以上に記載した本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、請求項1記載のものによれば、串ホルダが丸串又は鉄砲串の何れでもこれを第1特定位置で多数の串ホルダに供給することができ、このように供給された串に刺し通された食材片を串ホルダの移動過程で順次に焼成し且つたれ付けする処理を自動的に行えるようになり、また第2特定位置で多数の串ホルダから焼き鳥などの焼成済み串刺し食品を自動的且つ連続的に取り出すことができ、丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかを使用した焼成済み串刺し食品を能率的に製造することが可能となるのである。
【0019】
請求項2記載のものによれば、丸串又は鉄砲串のうちの任意な串に食材片に刺し通したものとした食材片刺し串を第1特定位置で各串ホルダに把持させることにより、この食材片刺し串が自動的に焼成済み串刺し食品となされ、この焼成済み串刺し食品が第2特定位置にて各串ホルダから自動的に落下されるものとなる。
【0020】
請求項3に記載のものによれば、丸串又は鉄砲串のうちの任意な何れかの串の使用された食材片刺し串であっても、これを基礎台に固定された加熱手段によりこれの加熱面から一定距離を置いて加熱することができて、食味の良い焼成済み串刺し食品を製造することができるのであり、また一対の加熱手段の加熱面を対向して配置し、これら加熱面間で食材片刺し串を直線状に移動させる場合にも、この移動中に、串ホルダと共に自転される食材片刺し串と各加熱面との距離を同一に保持させることができものである。
【0021】
請求項4に記載のものによれば、第1特定位置に順次に到達する各串ホルダに丸串又は鉄砲串のうちの任意な何れかの串を把持させる際に、この串を作業者の作業のし易い特定方向へ向けて押し込むように行えるものとなって、能率的に焼成済み串刺し食品を製造することができる。
【0022】
請求項5記載のものによれば、各串ホルダの自転中心回りの角度位置を各串ホルダの特定移動範囲で同一化させる処理を簡易な構造により確実に行えるようになるのであり、特に串ホルダはピン部材を設けたもので足りるものとなるため串ホルダの構造の複雑化を回避できるのであり、またピン位置制御手段は内側帯板44a、外側帯板44b及び弾性係合部材45で形成されるものとなる。
【0023】
請求項6に記載のものによれば、串ホルダが丸串又は鉄砲串の何れでもこれを正立姿勢で把持することから、串ホルダは串の基端部のみを把持するものであっても、食材片刺し串をこれの自転中にも串ホルダに対し安定的した姿勢に保持することができて安定した焼成が可能となり、食味のよい焼成済み串刺し食品を製造することが可能となる。
【0024】
請求項7記載のものによれば、第1特定位置において、丸串又は鉄砲串の何れの串であってもこれを正立姿勢として串ホルダに簡易迅速に把持させることができ、しかも、串ホルダを簡易な構造となすことができる。
【0025】
請求項8記載のものによれば、簡易な構造により、第2特定位置にて、焼成済み串刺し食品を確実に落下させることができるものとなる。
【0026】
請求項9記載のものによれば、丸串又は鉄砲串の何れであってもこれを簡易な構造により確実に把持させることができるものである。
【0027】
請求項10記載のものによれば、丸串又は鉄砲串の何れであっても、これを簡易な構造により確実に解放して自重により落下させることができるものである。
【0028】
請求項11記載のものによれば、丸串又は鉄砲串の何れであってもこれを簡易な構造により確実に、把持させ、回転体の中心線回りへ自転させ、任意位置で解放させるほか、回転体の自転中心回りの位置を制御させることのできるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例に係る串刺し食品焼成装置の要部を示す平面図、図2は前記串刺し食品焼成装置の要部を示す側面図、図3は図1のx1−x1部を示す断面図、図4は前記串刺し食品焼成装置の串ホルダなどを示す側面図、図5は前記串ホルダなどの斜視図、図6は前記串ホルダの串把持部の作動説明図、図7は前記串刺し食品焼成装置のホルダ角度同一化手段などを示す斜視図である。
【0030】
図1〜図3において、1は基礎台であり、2は基礎台1の上面に固設された方形枠状の中間台である。この中間台2の上面の左右2個所に支柱部材3、4が固設されており、右側の支柱部材4の右端面の上下個所には軸受部材5a、5bが設けられている。
【0031】
これら軸受部材5a、5bに縦駆動軸6が回転のみ自在に装設されると共に、この縦駆動軸6の上端に原動スプロケット7が固定されており、一方、左側の支柱部材3の上面に縦支持軸8が設けられると共に、この縦支持軸8の上端に従動スプロケット9が回動自在に装着されている。
【0032】
そして中間台2の内方で基礎台1の上面には電動モータ10が設けてあり、この電動モータ10の出力軸と縦駆動軸6の下端とは一対のベベルギヤ11a、11bで連動連結されている。
【0033】
原動スプロケット7と従動スプロケット9との間には無端状帯としての搬送チェーン12が掛け回してあり、この搬送チェーン12における前後一対の左右向き直状部分12a、12bは左右の支柱部材3、4で支持された左右向きチェーン支持条部材13a、13bにより支持されている。これら左右向きチェーン支持条部材13a、13bは上面に溝が形成されており、この溝内に搬送チェーン12の左右向き直状部分12a、12bの下部が摺動変位自在に嵌合されている。
この搬送チェーン12は電動モータ10の作動により矢印方向f1へ駆動されて平面視楕円形状の特定移動軌跡上を周回移動される。
【0034】
搬送チェーン12の上面側にはその長手方向の一定間隔置きに該長手方向へ向かう支点軸14が固設されており、これら支点軸14のそれぞれからアーム部材15が搬送チェーン12長手方向に直交する外側水平向きへ上下揺動自在に張り出されると共に、図4に示すように、このアーム部材15の先端に串ホルダ16を支持する縦向き支持筒17が固定されている。
【0035】
各串ホルダ16は縦向き支持筒17にこれの縦向き中心線o1回りの自転変位自在に支持された回転体18と、この回転体18の下部に形成された串把持部19と、この串把持部19を開閉作動させる把持部開閉機構20とを備えている。
【0036】
回転体18は、縦向き支持筒17に回転変位自在に内挿される円柱体21を備え、この円柱体21の上部にこれよりも大きな径となされた円板部材22を固定され、円柱部21の下部に径大部及21aび径小部21bを形成され、さらに径小部21bにピニオン23を固定されたものとなされている。
【0037】
串把持部19は、図4〜図6などに示すように、径小部21bの下端面に下延長板24をボルトで固定すると共に、この下延長板24の下部に串当接支持部25及びバネ部材26を固設されるほか、下延長板24の長さ途中に串wの上端の高さを位置決めするための串高さ規制片24aを固着されたものとなされている。
【0038】
そして、串当接支持部25は下延長板24にボルトで固定された中間ブロック部材27と、これの上下面にボルトで固定された一対の板状支持片28a、28bからなり、図6Aに示すように一対の板状支持片28a、28bの上下で対向する個所に、図8Aに示す丸串w1の基端部a1を嵌合状に当接されて支持する第1串当接部b1と、図8Bに示す鉄砲串w2の扁平状基端部a2を嵌合状に当接されて支持する第2串当接部b2とを形成されており、また中間ブロック部材27及び一対の板状支持片28a、28bの串押入れ側となる端部個所c1を傾斜状となされて串誘い込み案内部として機能させるものとなされている。
【0039】
この際、第1串当接部b1は平面視三角形の凹み部となされ、第2串当接部b2は鉄砲串w2の扁平状基端部a2の一対の側端面a21、a22を係止する2つの係止部b21、b22と、扁平状基端部a2の片面a3を線状に受け止めて支持する片面支持部b23とを具備したものとなされる。
【0040】
またバネ部材26はバネ材からなる帯板を平面視概ねU字形に屈曲し、その基端側部分26aを被支持部となされ先端側部分26bを弾圧部となされたものであって、基端側部分26aが中間ブロック部材27と下延長板24との間に挟まれてボルトで固定され、先端側部分26bが串当接支持部25に対向状に位置されていて、串当接支持部25の存在する側へ突状となるように平面視へ字形に屈曲されていて、その一部を上下一対の板状支持片28a、28bの間に位置させ、先端部c2を串誘い込み案内部として機能させるものとなされている。なお、24bはバネ部材26の変形制限部材である。
【0041】
さらに串高さ規制片24aは水平面部と傾斜面状の串誘い込み案内部c3とからなり、串当接支持部25とバネ部材26とに挟み付けられた串wの基端部a1、a2の上端を当接されて串wの最大高さを規制するものである。
【0042】
この串ホルダ16に丸串w2を把持させるときは、これを正立姿勢として手に持ち、その基端部a1をこれの上端を串高さ規制片24aの下面に当接させたまま串把持部19の串押入れ位置に当て、続いて串当接支持部25とバネ部材26との間にバネ部材26の弾性に抗して押し入れる。この際、串当接支持部25の串誘い込み案内部c1と、バネ部材26の串誘い込み案内部c2とは鉄砲串w2の押入れ処理を容易且つ円滑となす。そして押入れ処理の最終段階では、図6Cに示すように、基端部a1を第1串当接部b1の平面視三角形の凹み部内に位置させる。これにより、バネ部材26は基端部a1を串当接支持部25側へ弾圧し、基端部a1の周面の片半分の2個所を上下一対の板状支持片28a、28bの第1串当接部b1の平面視三角形の凹み部の2つの傾斜辺のそれぞれに圧接させた状態となり、丸串w1は串把持部19により正立姿勢で安定的に把持された状態となる。この際、先端側部分26bが平面視突状となされていることは基端部a1をこれの直径の変化にも拘わらず確実に串当接支持部25側へ弾圧する上で寄与し、また上下一対の板状支持片28a、28bの第1串当接部b1は丸串w1を正立姿勢に保持し且つ丸串w1の突き刺し部a4を縦向き支持筒17の中心に略々合致させる上で寄与する。
【0043】
一方、串ホルダ16に鉄砲串w2を把持させるときは、これを正立姿勢として手に持ち、扁平状基端部a2を、一方の側端面a21を先行させるように串把持部19の串押入れ側に圧接させ続いて串当接支持部25とバネ部材26との間にバネ部材26の弾性に抗して押し入れる。この際、串当接支持部25の串誘い込み案内部c1と、バネ部材26の串誘い込み案内部c2とは鉄砲串w2の押入れ処理を容易且つ円滑となす。そして押入れ処理の最終段階では、図6A及びBに示すように、一方の側端面a21(図8参照)を第2串当接部b2の係止部b21に押し当てる。これにより、バネ部材26は扁平状基端部a2を串当接支持部25側へ弾圧し、扁平状基端部a2の片面a3を上下一対の板状支持片28a、28bの第2串当接部b2の片面支持部b23に線状に圧接させた状態となり、また第2串当接部b2の係止部b22は扁平状基端部a2が第2串当接部b2から外方へ抜け出すのを規制するものとなり、鉄砲串w2は串把持部19により正立姿勢で安定的に把持された状態となる。この際、先端側部分26bが平面視突状となされていることは扁平状基端部a2をこれの厚みの変化にも拘わらず確実に串当接支持部25側へ弾圧する上で寄与し、また上下一対の板状支持片28a、28bの係止部b21、b22は鉄砲串w2を正立姿勢に保持し且つ鉄砲串w2の突き刺し部a4を縦向き支持筒17の中心線o1に略々合致させる上で寄与する。
【0044】
各串ホルダ16には串把持部19を開閉作動させるためのカム29などが設けられるのであって、具体的には、バネ部材26の基端側部分26aと先端側部分26bとの間にカム29を位置させ、一方では円柱部材21に縦向き透孔を形成してこれにカム軸30を回動自在に挿通させ、このカム軸30の下端にカム29を固定させ、上端に入力レバー31を固定し、またカム軸30を平面視時計回りf2へ付勢する捩りバネ32を設けると共に、入力レバー31が捩りバネ32の弾力で平面視時計回りf2へ回動するのを特定位置で規制するためのストッパーピン33を円板部材22の上面から起立させ、入力レバー31が外力を付与されて捩りバネ32の弾力に抗して平面視反時計回りへ揺動されたとき、カム29が図6中で矢印方向f3へ回動され、バネ部材26の先端側部分26bの内面を外方へ押圧し、バネ部材26を串当接支持部25から離れる側へ変形させ、串把持部19は開状態となり、一方、入力レバー31に付与された外力が解除されることにより、捩りバネ32がカム29を図6中で矢印方向f3の逆向きへ回動させてバネ部材26から離反させ、該離反によりバネ部材26が自身の弾力で元の状態に復帰し、串把持部19は閉状態となる構成となされている。
【0045】
この際、串把持部19の開状態では、串wを把持する力が消失するため、串把持部19の閉状態の下で図6B及びCに示すように把持されている串wは自重により落下する。
【0046】
搬送チェーン12の移動軌跡と串ホルダ16の移動軌跡との間には各アーム部材15を支持して支軸14回りの傾斜変位を制御する平面視楕円状のアーム傾斜制御軌道33が形成されている。このアーム傾斜制御軌道33は左端の円弧状部33aと右端の円弧状部33bとこれら円弧状部33a、33bの間で対向した前後一対の左右向き直状部33c、33dとからなっており、左端の円弧状部33a、及び、一対の左右向き直状部33c、33dの上縁は同一高さとなされていてアーム部材15を支持することにより縦向き支持筒17を垂直に保持するように機能し、また右端の円弧状部33bの上縁は、アーム部材15の串ホルダ16側部分が先ず第1範囲d1で上昇し、第2範囲d2で下降し、次に第3範囲d3で上昇し、第4範囲d4で下降するようにアーム部材15を支持して串ホルダ16を2回上昇下降させるように作用するものとなされている。
【0047】
そして右端の円弧状部33bの外側には上面の開放されたたれ液槽34が中間台2の上面に載置状に固定されており、このたれ液槽34にたれ液が供給され常に充たされた状態となされる。
【0048】
このような状況の下で、串ホルダ16及びアーム部材15が食材片mの挿し通された状態の串wを串把持部19により把持した状態でアーム傾斜制御軌道33に支持されつつ矢印方向f1へ搬送されるとき、アーム部材15の先部、串ホルダ16、串ホルダ16に把持された串w、串wに刺し通された食材片mは第1範囲d1において左右向き直状部33cの上縁に対応した高さから上昇されてたれ液槽34の側面壁よりも上方へ移動され、第2範囲d2において下降され、この下降時に串w及び、串wに刺し通された食材片mがたれ液槽34内のたれ液に浸されるのであり、この後、アーム部材15の先部、串ホルダ16、串ホルダ16に把持された串w、串wに刺し通された食材片mは、再び、第3範囲d3において上昇されてたれ液槽34の側面壁よりも上方へ移動され、第4範囲d4において下降され、元の高さに復帰されるのであり、これにより串ホルダ16に支持された食材片mへのたれ付けが終了する。
【0049】
また一対の左右向き直状部12c、12dのそれぞれの外側には直状のラック35a、35bが左右向きとなされてアーム傾斜制御軌道33と同体状に固定されると共に、各左右向き直状部12c、12dの外側でこれらラック35a、35dのそれぞれに対応した位置に達した各串ホルダ16のピニオン23に噛み合うものとなされている。したがって各串ホルダ16が一対の左右向き直状部33c、33dに対応する位置を移動する過程で、そのピニオン23が対応するラック35a又は35bに噛み合った時点からこのラック35a又は35bから離れる時点までの期間中に、そのピニオン23の対応する串ホルダ16はこれの把持した串w及び串wに刺し通された食材片mと一緒に縦向き支持筒17内でその中心線o1回り(回転体18、円柱部材21、及び、串wの突き刺し部a4などの中心線回り)へ自転する。
【0050】
またアーム傾斜制御軌道33の前側の左右向き直状部33cで支持され案内される串ホルダ16の列の内外に、これら串ホルダ16で把持された串wの移動軌跡に正対する加熱面eを有する一対の第1遠赤外線加熱手段36a、36bが形成され、またアーム傾斜制御軌道13の後側の左右向き直状部13dで支持される串ホルダ16の列の内外に、これら串ホルダ16で把持された串wの移動軌跡に正対する加熱面eを有する一対の第2遠赤外線加熱手段37a、37bが形成されている。
【0051】
これら第1遠赤外線加熱手段36a、36b及び第2遠赤外線加熱手段37a、37bは中間台2に固定されており、それらの各々は、遠赤外線を発する直棒状の電気ヒータ38の3本を何れも水平左右向きとなして同一縦面上に上下方向へ配列すると共に、これら電気ヒータ38を加熱面eを残すようにヒータケース39で覆うほか加熱面eを遠赤外線の透過する透明板40で覆ったものとなされており、さらに図示しない制御装置が電気ヒータ38に流れる電流を無段階に変化させることにより加熱面eによる加熱温度が任意な設定温度に調整されるものとなされている。
【0052】
またアーム傾斜制御軌道33の左側の円弧状部33aの上方にはホルダ角度同一化手段41が設けられている。このホルダ角度同一化手段41は、図7にも示すように、串ホルダ16の自転中心(縦向き支持筒の中心線o1)から外れていて入力レバー31に関連した特定位置に起立状に固定されたピン部材42と、左側の支柱部材3に縦支持軸8及び縦向き支持片43などを介して固定されピン部材42を案内するものとなされたピン位置制御手段としてのピン案内路44と、このピン案内路44に同体状に固定されピン部材42がピン案内路44で案内されている過程でピン部材42に係合する弾性係合部材45とからなっている。
【0053】
ピン案内路44は、外側帯板44aと内側帯板44bとを水平面上でピン部材42の直径よりも僅かに大きい距離だけ離して対向するように配置して形成されたもので、自転により串ホルダ16の自転中心o1回りの任意位置にあるピン部材42が円弧状ピン案内路44に達したときにピン部材42を外側帯板44aと内側帯板44bとで自転中心o1回りへ必要に応じ変位させて平面視最内方位置(縦支持軸8に最も近い位置)に案内する第1ピン位置調整部g1と、この平面視最内方位置に位置したピン部材42を平面視で串ホルダ16の自転中心o1の移動軌跡の真上に案内する第2ピン位置調整部g2とを備えると共に、第2ピン位置調整部g2により串ホルダ16の自転中心o1の移動軌跡の真上に位置された後のピン部材42を以後も同様に串ホルダ16の自転中心o1の円弧状の移動軌跡の真上に安定的に保持させる円弧状ピン位置保持部g3を第2ピン位置調整部g2に連続して形成したものとなされている。
【0054】
弾性係合部材45は、第1ピン位置調整部g1と第2ピン位置調整部g2との境界位置近傍に到達し平面視最内方位置に位置したピン部材42の周面に接触してこれの進行に抵抗を付与するものであって、ピン案内路44と同体状に固定され、ピン部材42の進行に抵抗を付与して僅かにピン部材42をその移動方向の逆側へ押し移動させ、該押し移動の過程ではピン部材42との接触による抵抗でピン部材42の移動方向へ押し曲げられ、該押し移動の終了した時にピン部材42から離れ、自身の弾性により元の位置に復帰するものとなされている。
【0055】
したがって弾性係合部材45がピン部材42の押し移動を終了した後には、ピン部材42は第2ピン位置調整部g2で案内され、これの案内終点では串ホルダ16の自転中心o1の移動軌跡上でしかもその自転中心o1の後側に位置した状態となり、串ホルダは平面視で特定方向へ向いた特定姿勢状態となり、この状態は円弧状案内部g3により常に維持され、やがて串供給位置である第1特定位置p01に到達する。
【0056】
第1特定位置p01に到達した特定姿勢状態の串ホルダ16は串把持部19に串wを把持させるための串wの押し込み方向が図1に示す矢印方向f4となり、作業者は第1特定位置p01の近傍に位置し、次々とここに到達する串ホルダ16のそれぞれに、丸串w1又は鉄砲串w2の何れであってもこれを迅速且つ的確に串把持部19に把持させることができる。
【0057】
ピン案内路44の途中で第2ピン位置調整部g2の左側の第2特定位置にはカム板46が固設されており、このカム板46は円弧状案内部g3を特定姿勢状態で移動されている串ホルダ16の入力レバー31に係合してこの入力レバー31を平面視反時計方向へ揺動させ、該揺動がバネ部材26の先端側部分26bを串当接支持部25から離れる側へ弾性変形させ、これらの間に挟み付けて把持している串wをこれに刺し通された食材片mと共にそれらの自重により落下させる。
【0058】
図3中、47a及び47bはアーム傾斜制御軌道33の前後一対の左右向き直状部33c、33dで支持され案内される串ホルダ16の下方に中間台2と同体状に固定されているたれ受け容器であり、48は左上部カバー、そして49は右上部カバーである。
【0059】
上記した串刺し食品焼成装置の使用例及び作動などについて説明する。
丸串w1又は鉄砲串w2に鳥肉などの食材片mを刺し通したものとした食材片刺し串を予め多数用意すると共に、たれ液槽34内にたれ液を充たした状態とする。
【0060】
次に電動モータ10を作動させる。これにより、搬送チェーン12が原動スプロケット7と従動スプロケット9の周りを平面視楕円状に周回移動するのであり、これに関連して、アーム部材15、縦向き支持筒17及び串ホルダ16が平面視楕円状の移動軌跡上を周回移動する。
【0061】
この状態の下で、作業者は第1特定位置p01の近傍に位置し、食材片刺し串の1つづつを持ち、その串wの基端部a1又はa2を第1特定位置p01に順次に到達する各串ホルダ16の串把持部19に把持させる。
【0062】
この際、食材片刺し串はその串wが丸串w1又は鉄砲串w2の何れであってもこれの基端部a1、a2を指で挟み持つだけで重力作用により正立姿勢となり、且つ、串把持部19に対する食材片刺し串の高さは把持予定位置に対し比較的大きな範囲(例えば凡そ十数mm程度)で変化しても差し支えないことから、作業者は串把持部19に比較的容易且つ迅速に食材片刺し串を把持させることができる。
【0063】
第1特定位置p01で食材片刺し串を把持させられた串ホルダ16はラック35aに到達し、そのピニオン23がラック35aの始端に係合し、これらの歯同士の接触による位置合わせ作用によりピニオン23の歯はラック35aの歯に適正に噛み合った状態となる。この後、この串ホルダ16のピニオン23が搬送チェーン12の移動に伴ってラック35aに対し右方向へ移動されるため、この串ホルダ16はラック35aの終端に達するまで自転する。
【0064】
ラック35aによる串ホルダ16の自転中には第1遠赤外線加熱手段36a、36bがこの串ホルダ16の把持した食材片刺し串を加熱し半焼成する。この際、食材片刺し串は自重作用により正確な正立姿勢を保持され、且つ、食材片刺し串が串ホルダ16の自転により串wの突き刺し部a4回りへ自転され、且つ、食材片刺し串と各第1遠赤外線加熱手段36a、36bの加熱面eとの距離が自転中、常に同一に保持されることから、食材片刺し串は均一且つ安定的に焼成される。また一対の第1遠赤外線加熱手段36a、36bが食材片刺し串を前後両側から加熱するため、食材片刺し串は串ホルダ16の比較的短い移動距離で無理なく焼成され、このことが基礎台1の左右長さを短くする上で寄与すると共に、加熱面e上に肉汁などの滴下することは回避される。また第1遠赤外線加熱手段36a、36bが電気ヒータ38をオンオフ制御しないで電流を無段階に変化させてその加熱温度を設定温度に調整するため、食材片刺し串が食味良く焼成されるのである。
【0065】
串ホルダ16がラック35aの終端を過ぎ第1範囲d1から第4範囲d4まで移動する期間中には、串ホルダ16は自転の停止された状態で2回昇降するのであり、1回目の昇降でその把持した食材片刺し串と一緒に、たれ液槽34の側面壁の上方を通過して食材片刺し串の食材片mがたれ液槽34内のたれ液に浸され、その後、この状態を維持されたまま第3範囲d3まで移動され、そして2回目の昇降でその把持した食材片刺し串と一緒に、たれ液槽34の側面壁の上方を通過してたれ液槽34の外方へ移動される。
【0066】
この際、食材片刺し串の食材片mがたれ液に浸されることは、食材片mへのたれ液の付着が従来の手作業による処理の場合と同様に行われ、食材片mを食味良く焼成する上で寄与する。
【0067】
第4範囲d4を通過した串ホルダ16はラック35bに到達し、そのピニオン23がラック35bの始端に係合し、先のラック35aの場合に準じて、これらの歯同士の接触による位置合わせ作用によりピニオン23の歯はラック35bの歯に適正に噛み合った状態となり、この後、この串ホルダ16のピニオン23が搬送チェーン12の移動に伴ってラック35bに対し左方向へ移動されるため、この串ホルダ16はラック35bの終端に達するまで自転する。
【0068】
ラック35bによる自転中には第2遠赤外線加熱手段37a、37bがこの串ホルダ16の把持した食材片刺し串を加熱し仕上焼成する。この際、食材片刺し串は自重作用により正確な正立姿勢を保持され、且つ、食材片刺し串が串ホルダ16の自転により串wの突き刺し部a4回りへ自転され、且つ、食材片刺し串と第2遠赤外線加熱手段37a、37bの加熱面eとの距離が自転中、常に同一に保持されることから、食材片刺し串は均一且つ安定的に焼成される。また第2遠赤外線加熱手段37a、37bが食材片刺し串を前後両側から加熱するため、食材片刺し串は串ホルダ16の比較的短い移動距離で無理なく焼成され、このことが基礎台1の左右長さを短くする上で寄与すると共に、加熱面e上に肉汁などの滴下することは回避される。また第2遠赤外線加熱手段37a、37bが電気ヒータ38をオンオフさせないで電流を無段階に変化させてその加熱温度を設定温度に調整するため、たれ液の付着した食材片刺し串が食味良く焼成され品質の良い焼成済み串刺し食品となるのである。
【0069】
次に串ホルダ16がラック35bの終端を過ぎホルダ角度同一化手段41の第1角度調整部g1に到達したとき、串ホルダ16は自転中心o1回りの回転自在で自転の停止された状態となっており、そのときの各串ホルダ16の自転方向の角度位置は殆どの場合において同一とはならない。
【0070】
このような状態の串ホルダ16は、第1ピン位置調整部g1、弾性係合部材45及び第2ピン位置調整部g2により、ピン部材42がこの串ホルダ16の自転中心o1の移動軌跡上の真後ろに位置するような特定角度姿勢に制御され、この後、円弧状案内部g3でこの特定角度姿勢を維持されたまま第2特定位置p02へ向けて移動する。
【0071】
串ホルダ16がその移動中に第2特定位置p02に到達したとき、その入力レバー31がカム板46に係合し、この串ホルダ16の串把持部19が一時的に開作動されその把持した串wを解放する。これにより、この串ホルダ16の把持した串wの食材片は自重により落下し矢印方向f5へ移動されるのであり、この焼成済み串刺し食品は必要に応じて適宜な手段により特定場所に整列状態で集積させることができる。
【0072】
この後、この串ホルダ16は円弧状案内部g3で特定角度姿勢を維持されつつ第1特定位置p01へ帰還する。以後は同じ処理及び作動が繰り返される。
【0073】
上記した実施例では、串ホルダ16はラック35aとピニオン23の噛合により自転されるものとなされているが、これに限定するものではなく、例えばラック35aを摩擦板に、そしてピニオン23を摩擦板に圧接される円板体で置き換え、串ホルダ16の移動中、摩擦板に外周面を圧接された円板体が串ホルダ16と共に回転するようになすことも差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例に係る串刺し食品焼成装置の要部を示す平面図である。
【図2】前記串刺し食品焼成装置の要部を示す側面図である。
【図3】図1のx1−x1部を示す断面図である。
【図4】前記串刺し食品焼成装置の串ホルダなどを示す側面図である。
【図5】前記串ホルダなどの斜視図である。
【図6】前記串ホルダの串把持部の作動説明図である。
【図7】前記串刺し食品焼成装置のホルダ角度同一化手段などを示す斜視図である。
【図8】前記串刺し食品焼成装置に使用される串を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
12 無端状帯(搬送チェーン)
16 串ホルダ
21 回転体
25 串当接支持部
26 バネ部材
29 カム
41 ホルダ角度同一化手段
42 ピン部材
44 ピン位置制御手段(ピン案内路)
a4 突き刺し部
a1 基端部
a2 扁平状基端部
b1 第1串当接部
b2 第2串当接部
o1 中心線(自転中心)
p01 第1特定位置
p02 第2特定位置
w 串
w1 丸串
w2 鉄砲串

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端状の特定移動軌跡上を周回移動される無端状帯にこれの長手方向へ多数の串ホルダを列状に係着した串刺し食品焼成装置において、前記串ホルダが前記搬送チェーンと共に周回移動されているときに、第一特定位置で丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかの串を供給されて把持し、以後この把持状態を継続し、第2特定位置で解放し落下させる構成となされていることを特徴とする串刺し食品焼成装置。
【請求項2】
前記串ホルダに把持された丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかの串に刺された食材片が前記第1特定位置から前記第2特定位置まで移動する期間中に加熱され、次にたれ液に浸され、その後、再び加熱される構成となされていることを特徴とする請求項1記載の串刺し食品焼成装置。
【請求項3】
前記加熱中に、前記串ホルダがこれの把持した丸串又は鉄砲串のうちの任意な何れかの串と同体状に、この串の突き刺し部の概ね中心線回りへ自転される構成となされていることを特徴とする請求項2記載の串刺し食品焼成装置。
【請求項4】
前記第1特定位置に順次に到達する前記串ホルダの自転方向の角度位置を同一となすためのホルダ角度同一化手段が形成されていることを特徴とする請求項3記載の串刺し食品焼成装置。
【請求項5】
前記ホルダ角度同一化手段が、前記ホルダに固設されたピン部材と、前記ピン部材の位置を制御するピン位置制御手段とからなることを特徴とする請求項4記載の串刺し食品焼成装置。
【請求項6】
前記串ホルダが水平面に沿って移動されると共に丸串又は鉄砲串の何れでもこれを正立姿勢で把持することを可能となされていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の串刺し食品焼成装置。
【請求項7】
前記串ホルダが串当接支持部とこれに対向して配設されたバネ部材とを備え、前記第1特定位置に位置したときに、丸串又は鉄砲串のうち任意な何れかの串が正立姿勢となされて前記バネ部材の弾力に抗して特定水平方向へ移動されることにより、その串の基端部が前記串当接支持部と前記バネ部材とで把持された状態となる構成を特徴とする請求項6記載の串刺し食品焼成装置。
【請求項8】
前記串ホルダが前記バネ部材を前記串当接支持部から離れる側へ変形させるためのカムを備え、前記串ホルダが前記第2特定位置に到達したとき、前記カムが作動されて前記串ホルダによる前記串の把持が解放される構成を特徴とする請求項7記載の串刺し食品焼成装置。
【請求項9】
丸串の基端部を嵌合状に当接されて支持する第1串当接部と、鉄砲串の扁平状基端部を嵌合状に当接されて支持する第2串当接部とを形成された串当接支持部を備え、且つ、前記第1串当接部に嵌合状に当接された前記丸串、又は、前記第2串当接部に嵌合状に当接された前記鉄砲串の何れでもこれを前記串当接部材側へ弾圧して挟持するバネ部材を備え、前記丸串又は前記鉄砲串の何れかの串が前記バネ部材の弾力に抗して前記第1串当接部又は前記第2串当接部のうちの対応する個所に押し入れられて把持された状態となる構成を特徴とする串刺し食品焼成装置の串ホルダ。
【請求項10】
外部からの入力により作動され前記バネ部材を前記串当接支持部から離れる側へ変形させるカムを備えていることを特徴とする請求項9記載の串刺し食品焼成装置の串ホルダ。
【請求項11】
自転可能に支持される回転体を備え、この回転体に前記バネ部材及び前記串当接支持部及び前記カムを設けるほか、前記回転体にこれの自転中心回りの角度位置を制御するためのピン部材を設けたことを特徴とする請求項10記載の串刺し食品焼成装置の串ホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−7372(P2007−7372A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−221897(P2005−221897)
【出願日】平成17年7月2日(2005.7.2)
【出願人】(302006212)有限会社 七島屋エンジニアリング (1)
【Fターム(参考)】