説明

乗り越し防止システム,携帯端末,乗り越し防止方法およびプログラム

【課題】実際に列車が発車したことを検出した時点で降車駅到着時刻を現在時刻等に基づいて検索,取得し、乗り越し防止アラームを通知する。
【解決手段】携帯端末10に定期券情報と時刻表情報を予め登録しておき、改札入場時に自動改札機20から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得し、到着時刻になったときにアラームを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動改札機と携帯端末間の非接触通信を伴う乗り越し防止システム,携帯端末,乗り越し防止方法およびプログラムに関に関する。
【背景技術】
【0002】
駅の自動改札機と携帯端末間の非接触通信を伴う乗り越し防止システムの従来例としては、例えば、特開2006−262297号公報(特許文献1)に記載された発明がある。この特許文献1においては、
・駅入場時に、自動改札用データ(乗車駅,行き先駅等)が予め書き込まれている非接触ICチップ内蔵の携帯端末を自動改札機にかざすことにより、非接触ICチップに改札時刻が書き込まれ、
・携帯端末は乗車駅,行き先駅,改札時刻を基に経路検索を行い、
・行き先駅の到着時刻を基にアラーム時刻を設定する、
ことが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−262297号公報(段落「0029」〜「0033」、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1においては、携帯端末は改札時刻(駅の自動改札機を通過した時刻)を基に行き先駅の到着時刻を検索し、行き先駅の到着時刻を基にアラーム時刻を設定している。この方法は、ユーザが改札後直ちに列車に乗車する場合で、かつ、列車が遅延なく運行されている場合には有効である。しかし、列車が遅延した場合や、ユーザが改札後に駅構内店舗等に立ち寄る等の理由により改札後直ちに列車に乗車しないような場合には、間違ったアラーム時刻が設定されてしまうという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、以上の課題を解決する乗り越し防止システム,携帯端末,乗り越し防止方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の乗り越し防止システムは、非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを備えた乗り越し防止システムであって、
前記携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、定期券情報と時刻表情報が予め登録された記憶部と、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、
前記自動改札機は、改札入場時に前記携帯端末に入場駅名を送信する手段を有する。
【0007】
本発明の第2の乗り越し防止システムは、非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを備えた乗り越し防止システムであって、
前記携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、アラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが対応付けられて予め登録された記憶部と、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、
前記自動改札機は、改札入場時に前記携帯端末に入場駅名を送信する手段を有する。
【0008】
本発明の第3の乗り越し防止システムは、非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを備えた乗り越し防止システムであって、
前記携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが予め登録された記憶部と、前記自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択する手段と、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、
前記自動改札機は、改札入場時に前記携帯端末に入場駅名を送信する手段を有する。
【0009】
本発明の第4の乗り越し防止システムは、本発明の第1,第2または第3の乗り越し防止システムにおいて、前記アラームの出力は、バイブレータによる振動、スピーカからの所定音の出力、または、テキストや画像の表示を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の第5の乗り越し防止システムは、本発明の第1,第2,第3または第4の乗り越し防止システムにおいて、前記加速度センサにより測定された加速度が所定値以上になった場合、所定値以上の加速度が一定時間以上継続した場合、または、測定された加速度のパターンが所定の加速度パターンと一致もしくは類似した場合に、発車と判断することを特徴とする。
【0011】
本発明の第1の携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、定期券情報と時刻表情報が予め登録された記憶部と、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有する。
【0012】
本発明の第2の携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、アラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが対応付けられて予め登録された記憶部と、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有する。
【0013】
本発明の第3の携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが予め登録された記憶部と、自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択する手段と、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有する。
【0014】
本発明の第1の乗り越し防止方法は、非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを用いた乗り越し防止方法であって、
前記携帯端末に定期券情報と時刻表情報を予め登録しておき、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得し、到着時刻になったときにアラームを出力することを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の乗り越し防止方法は、非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを用いた乗り越し防止方法であって、
前記携帯端末にアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを対応付けて予め登録しておき、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記アラーム通知対象入場駅として登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出し、到着時刻になったときにアラームを出力することを特徴とする。
【0016】
本発明の第3の乗り越し防止方法は、非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを用いた乗り越し防止方法であって、
前記携帯端末に定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを予め登録しておき、前記自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択し、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得し、到着時刻になったときにアラームを出力し、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出し、到着時刻になったときにアラームを出力することを特徴とする。
【0017】
本発明の第1のプログラムは、定期券情報と時刻表情報を予め記憶部に登録する機能、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、をコンピュータに実現させる。
【0018】
本発明の第2のプログラムは、アラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを対応付けて予め記憶部に登録する機能、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、をコンピュータに実現させる。
【0019】
本発明の第3のプログラムは、定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを予め記憶部に登録する機能、自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択する機能、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、をコンピュータに実現させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明においては、加速度センサによる加速度測定結果を基に列車の発車を判定し、実際の発車時刻を基に降車駅到着時刻を検索,取得するようにしている。このため、改札時刻を基に降車駅到着時刻検索を行う従来例に比べ、列車が遅延した場合や、ユーザが改札後に駅構内店舗等に立ち寄る等の理由により改札後直ちに列車に乗車しないような場合でも、正しい到着時刻にアラーム通知を受けられるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の第1の実施の形態の構成を示す図であり、携帯端末10と、自動改札機20とを備えている。
【0023】
携帯端末10は、ユーザが携帯する携帯電話機,PHS(Personal Handyphone System),PDA(Personal Digital Assistance)等の携帯情報端末である。この携帯端末10は
、無線部11と、非接触IC12と、操作部13と、表示部14と、時計部15と、アラーム出力部16と、加速度センサ17と、記憶部18と、制御部19とを備えている。
【0024】
無線部11は図示しない基地局との間でアンテナ11Aを介して無線信号の送受信を行う通信装置である。非接触IC12は、携帯端末10に内蔵されている非接触ICカードやICチップであり、制御部121と、非接触通信用アンテナ122と、通信部123と、記憶部124と、接続部125とを備えている。制御部121はCPU(Central Processing Unit)等の制御装置であり、改札入出場時に自動改札機20から読み取りや書き込
みがあったことを制御部19に通知する機能を備えている。通信部123はICリーダライタを備えた非接触通信型自動改札機20との間で、非接触通信用アンテナ122を介して無線信号の送受信を行う。記憶部124は読み取り,書き込み可能な記憶装置であり、接続部125は非接触IC12と制御部19とを接続するためのインタフェース部である。なお、この非接触IC12の記憶部124には定期券情報(駅区間,有効期限等)が予め格納されており、駅の自動改札機20における改札時に定期券として使用される。操作部13はテンキー,機能キー,ポインティングデバイス等の入力手段であり、表示部14はLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置であり、時計部15は時刻情報やカレンダー情報等を生成する。アラーム出力部16は、振動式警報装置であるバイブレータや、所定の音や音声を出力するスピーカ等である。加速度センサ17は加速度を測定するセンサであり、本発明においては、列車が発車したことを検出するために用いる。なお、加速度センサ17については公知であり、その詳細を説明するのが本発明の主旨でもないため、説明は省略する。
【0025】
記憶部18は読み出し,書き込み可能な記憶装置であり、時刻表情報登録領域181と、アラーム出力時刻登録領域182とを含んでいる。なお、この記憶部18には、制御部19の動作を制御するプログラムや、各種のデータ,パラメータ等を格納する図示しない領域も含んでいる。時刻表情報登録領域181には、非接触IC12に格納された定期券情報の駅区間を含む時刻表情報が予め登録されている。また、アラーム出力時刻登録領域182には、降車駅名と制御部19が算出したアラーム出力時刻が登録される。
【0026】
制御部19はCPU等の制御装置であり、図示しないプログラムにより動作を制御される。この制御部19は、
・自動改札機20から入場駅情報を受信したときに、受信した駅が非接触IC12に格納された定期券区間の始点駅(区間の末端駅、例えば、定期券区間がA駅,B駅間の場合、A駅またはB駅を意味する)であるかを判別する機能と、
・入場駅が定期券の始点駅であった場合に、降車駅(例えば、入場駅がA駅だった場合はもう一方の始点駅であるB駅が降車駅)をアラーム出力時刻登録領域182に登録するとともに、加速度センサ17による加速度の測定を開始させる機能と、
・所定値以上の加速度が測定されたときに、現在時刻と時刻表情報から定期券の降車駅到着時刻を取得する機能と、
・降車駅到着時刻から所定時間を減算したアラーム出力時刻を算出しアラーム出力時刻登録領域182に登録する機能と、
・アラーム出力時刻になったときにアラーム出力部16にアラームの出力を指示する機能と、
を備えている。
【0027】
自動改札機20は、駅に設置され、ユーザの入出場時に携帯端末10の非接触IC12との間で非接触通信により情報の送受信を行う機能を備えている。また、自動改札機20は携帯端末10の非接触IC12に格納された定期券情報の認証(有効期限や区間等の正当性のチェック)を行う機能と、改札入場時に入場駅名を携帯端末10に対して送信する機能とを備えている。さらに、自動改札機20は図示しない改札ゲートの開閉制御等も行うが、これらの処理は本発明とは直接関係しないため詳細な説明は省略する。
【0028】
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図1および図2を参照して説明する。なお、図2は本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0029】
図2を参照すると、ユーザは通勤,通学等のため駅に出向き、自動改札機20に携帯端末10をかざす(ステップA1)。自動改札機20は、非接触通信機能を備えた図示しないICリーダライタにより携帯端末10の非接触IC12に格納された定期券情報(駅区間,有効期限等)を読み取る。そして、自動改札機20は読み取った区間や有効期限等の正当性をチェックする(ステップA2)。正当であることが認証されると(ステップA3)、自動改札機20は入場駅情報(入場駅名等)を携帯端末10の非接触IC12に書き込む(ステップA4)。その後、自動改札機20は図示しない改札ゲートを開き、ユーザは駅に入場する(ステップA5)。
【0030】
一方、携帯端末10の非接触IC12は自動改札機20から読み取りや書き込みがあったことを制御部19に通知する。制御部19は非接触IC12の記憶部124を参照し、書き込まれた入場駅が定期券の始点駅かを照合する。ここで、始点駅とは、定期券区間の始まりと終わりの末端駅のことである。例えば、定期券の区間がA駅とB駅間であった場合は、A駅とB駅が始点駅である(ステップA6)。入場駅が始点駅と一致しなかった場合は、制御部19は処理を終了する。
【0031】
ステップA6において、入場駅が始点駅であるA駅またはB駅のいずれかと一致した場合は、制御部19は加速度センサ17に対して加速度の測定開始を指示し、加速度センサ17は測定を開始する。また、制御部19は、降車駅名をアラーム出力時刻登録領域182に登録する。この降車駅は、入場駅がA駅であった場合はB駅、入場駅がB駅であった場合はA駅である(ステップA7)。そして、所定値以上の加速度が測定された場合、加速度センサ17は制御部19にその旨を通知する。制御部19は、所定値以上の加速度が測定されたことによりユーザの乗車した列車が発車したことを識別し、時計部15から現在時刻と曜日情報を取得する(ステップA8,A9)。次に、制御部19はアラーム出力時刻登録領域182から降車駅名を取得し、時刻表情報登録領域181を参照して現在時刻,曜日情報,入場駅名,降車駅名を基に降車駅到着時刻を検索,取得する(ステップA10)。そして、制御部19は取得した降車駅到着時刻から所定時間(例えば、1分)を減算することによりアラーム出力時刻を算出する。例えば、降車駅到着時刻が8時10分だった場合は、アラーム出力時刻はそれより1分前の8時9分となる(ステップA11)。制御部19は算出したアラーム出力時刻をアラーム出力時刻登録領域182に登録する(ステップA12)。
【0032】
その後、制御部19は時計部15を参照してアラーム出力時刻になったかを監視し(ステップA13)、アラーム出力時刻になった時点でアラーム出力部16からアラーム(バイブレータによる振動やスピーカからの所定音等)を出力させる(ステップA14)。なお、アラーム出力時刻になる前にユーザが降車し降車駅の自動改札機20を出場した場合は、制御部19は非接触IC12から自動改札機20との改札情報の送受信(読み取りや書き込み)があったことを受信する。その後、制御部19はアラーム出力時刻登録領域182から降車駅名とアラーム出力時刻のデータを消去し、処理を終了する(ステップA15,16)。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態においては、携帯端末10に内蔵された定期券情報により降車駅を判断し、加速度測定結果を基に列車の発車を判定し、時刻表により到着時刻を検索,取得して乗り越し防止のためのアラーム通知を行っている。これにより、ユーザは携帯端末10を自動改札機20にかざすだけで、事前の設定や登録等を何ら行うことなく自動的に乗り越し防止のためのアラーム通知を受けることができるという効果が得られる。
【0034】
また、本実施の形態においては、加速度センサ17による加速度測定結果を基に列車の発車を判定し、実際の発車時刻を基に降車駅到着時刻を検索,取得するようにしている。これにより、改札時刻を基に降車駅到着時刻検索を行う従来例に比べると、列車が遅延した場合や、ユーザが改札後に駅構内店舗等に立ち寄る等の理由により改札後直ちに列車に乗車しないような場合においても、正しい到着時刻を取得できるという効果が得られる。
【0035】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0036】
上述した第1の実施の形態においては、定期券区間の始点駅(一方の末端駅),終点駅(もう一方の末端駅)間を通勤,通学する場合に、ユーザは何も設定することなく自動的に降車駅の到着時刻を取得して、乗り越し防止のためのアラーム通知が行われている。本実施の形態においては、定期券区間に関係なく乗り越し防止のためのアラーム通知を行うようにした点が第1の実施の形態と異なっている。
【0037】
なお、構成に関しては、第1の実施の形態においては、図1(第1の実施の形態の構成)の非接触IC12に定期券情報が格納されているが、本実施の形態においては、プリペイド料金情報が格納されている。非接触IC式のプリペイドカードを用いた交通システムが実現しているが、このプリペイドカードを非接触IC12として内蔵した携帯端末10である。また、図1における時刻表情報登録領域181の代わりに、乗車駅別アラーム設定時間登録領域183を記憶部18に備えている。乗車駅別アラーム設定時間登録領域183には、図3(乗車駅別アラーム設定時間登録領域183に格納されるデータの一例を示す図)に示すように、乗車駅名(アラーム通知対象入場駅名),降車駅名,アラーム設定時間,曜日が格納されている。これらのデータについては、ユーザが予め登録しておくものとする。なお、アラーム設定時間とは、乗車駅発車から降車駅到着までの所要時間である。
【0038】
次に、本発明の第2の実施の形態の動作について図1,図3および図4を参照して説明する。なお、図4は本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0039】
図4を参照すると、ユーザは列車に乗るために駅に出向き、自動改札機20に携帯端末10をかざす(ステップB1)。自動改札機20は、非接触通信機能を備えた図示しないICリーダライタにより携帯端末10の非接触IC12との間で改札情報(利用日時,残高,駅名等)の送受信を行う。このとき、自動改札機20から携帯端末10の非接触IC12に入場駅名が書き込まれる(ステップB2)。その後、自動改札機20は図示しない改札ゲートを開き、ユーザは駅に入場する(ステップB3)。
【0040】
一方、携帯端末10の非接触IC12は自動改札機20から読み取りや書き込みがあったことを制御部19に通知し、制御部19は時計部15から曜日情報を取得する(ステップB4)。そして、制御部19は非接触IC12に書き込まれた入場駅が乗車駅別アラーム設定時間登録領域183に登録された乗車駅と一致し、かつ、乗車駅対応に登録された曜日がステップB4で取得した曜日情報と一致するかを照合する(図3参照)(ステップB5)。いずれかが一致しなかった場合は、制御部19は処理を終了する。乗車駅,曜日の両方が一致した場合は、制御部19は加速度センサ17に対して加速度の測定開始を指示し、加速度センサ17は測定を開始する(ステップB6)。
【0041】
そして、所定値以上の加速度が測定された場合、加速度センサ17は制御部19にその旨を通知する。制御部19は、所定値以上の加速度が測定されたことによりユーザの乗車した列車が発車したことを識別し、乗車駅別アラーム設定時間登録領域183から乗車駅名対応のアラーム設定時間を取得する(図3参照)(ステップB7,B8)。次に、制御部19は時計部15から現在時刻を取得し、現在時刻にアラーム設定時間を加算して降車駅到着時刻を算出する(ステップB9)。そして、制御部19は降車駅到着時刻から所定時間(例えば、1分)を減算することによりアラーム出力時刻を算出する。例えば、降車駅到着時刻が8時10分だった場合は、アラーム出力時刻はそれより1分前の8時9分となる(ステップB10)。制御部19は算出したアラーム出力時刻をアラーム出力時刻登録領域182に登録する(ステップB11)。
【0042】
その後、制御部19は時計部15を参照してアラーム出力時刻になったかを監視し(ステップB12)、アラーム出力時刻になった場合にアラーム出力部16からアラーム(バイブレータによる振動やスピーカからの所定音等)を出力させる(ステップB13)。なお、アラーム出力時刻になる前にユーザが降車し降車駅の自動改札機20を出場した場合は、制御部19は非接触IC12から自動改札機20との改札情報の送受信(読み取りや書き込み)があったことを受信する。その後、制御部19はアラーム出力時刻登録領域182からアラーム出力時刻のデータを消去し、処理を終了する(ステップB14,B15)。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態においては、ユーザにより事前に登録された乗車駅と降車駅までの所要時間情報に基づいて降車駅到着時刻を算出している。このため、第1の実施の形態に比べ、定期券区間に関係なく乗り越し防止のためのアラーム通知が可能になるという効果が得られる。
【0044】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0045】
本実施の形態は、上述した第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせたものである。構成に関しては、図1(第1の実施の形態の構成)の非接触IC12には定期券情報やプリペイド料金情報が格納されている。また、記憶部18には時刻表情報登録領域181,アラーム出力時刻登録領域182,乗車駅別アラーム設定時間登録領域183が含まれている。
【0046】
次に、本発明の第3の実施の形態の動作について図1,図3および図5を参照して説明する。なお、図5は本発明の第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0047】
図5を参照すると、ユーザは列車に乗るために駅に出向き、自動改札機20に携帯端末10をかざす(ステップC1)。自動改札機20は、非接触通信機能を備えた図示しないICリーダライタにより携帯端末10の非接触IC12との間で改札情報の送受信を行う。改札情報は定期券情報やプリペイド料金情報等であり、自動改札機20により認証されると携帯端末10の非接触IC12に入場駅名が書き込まれる(ステップC2)。その後、自動改札機20は図示しない改札ゲートを開き、ユーザは駅に入場する(ステップC3)。一方、携帯端末10の非接触IC12は自動改札機20から読み取りや書き込みがあったことを制御部19に通知し、制御部19は時計部15から曜日情報を取得する(ステップC4)。そして、制御部19は取得した曜日情報により本日が平日(月曜〜金曜等)かを判断する(ステップC5)。平日の場合はステップC6に進み、平日でない場合はステップC11に進む。
【0048】
なお、
・ステップC6〜ステップC10は、図2(第1の実施の形態)のステップA6〜ステップA10と、
・ステップC11〜ステップC20は、図4(第2の実施の形態)のステップB5〜ステップB14と、
それぞれ同じであるため、説明を省略する。
ステップC21においては、ステップC5でYESの場合は定期券情報に基づく処理のため、制御部19はアラーム出力時刻登録領域182から降車駅名とアラーム出力時刻のデータを消去し、処理を終了する。また、ステップC5でNOの場合は、制御部19はアラーム出力時刻登録領域182からアラーム出力時刻のデータを消去し、処理を終了する。
【0049】
以上説明したように、本実施の形態は第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせたものであるため、第1の実施の形態の効果と第2の実施の形態の効果を併せ持つことになる。
【0050】
次に、本発明の応用例,変形例等について説明する。
【0051】
・第1〜第3の実施の形態においては、アラームの出力はバイブレータによる振動や、スピーカからの所定の音の出力として説明したが、さらに、降車駅接近を知らせるテキストや静止画像等を表示部14に表示するようにしてもよい。
【0052】
・第1〜第3の実施の形態においては、改札入場後に加速度センサ17による測定を開始するとして説明したが、加速度センサ17を常に測定可能な状態にしておいてもよい。
【0053】
・第1〜第3の実施の形態においては、加速度センサ17による加速度が所定値以上になった場合に発車と判断しているが、所定値以上の加速度が一定時間以上継続した場合に発車と判断するようにしてもよい。また、測定された加速度パターンが所定の加速度パターンと一致または類似した場合に発車と判断するようにしてもよい。
【0054】
・第1の実施の形態においては、時刻表情報により到着時刻を検索するとして説明したが、時刻表情報の代わりに定期券の始点駅,終点駅間の所要時間情報を予め登録しておき、発車時刻に所要時間を加算して到着時刻を算出するようにしてもよい。また、第2の実施の形態においては、乗車駅対応の所要時間情報を予め登録しておき、発車時刻に所要時間を加算して到着時刻を算出するとして説明したが、時刻表情報により到着時刻を検索するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】乗車駅別アラーム設定時間登録領域183に格納されるデータの一例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
10 携帯端末
11 無線部
11A アンテナ
12 非接触IC
121 制御部
122 非接触通信用アンテナ
123 通信部
124 記憶部
125 接続部
13 操作部
14 表示部
15 時計部
16 アラーム出力部
17 加速度センサ
18 記憶部
181 時刻表情報登録領域
182 アラーム出力時刻登録領域
183 乗車駅別アラーム設定時間登録領域
19 制御部
20 自動改札機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを備えた乗り越し防止システムであって、
前記携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、定期券情報と時刻表情報が予め登録された記憶部と、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、
前記自動改札機は、改札入場時に前記携帯端末に入場駅名を送信する手段を有することを特徴とする乗り越し防止システム。
【請求項2】
非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを備えた乗り越し防止システムであって、
前記携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、アラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが対応付けられて予め登録された記憶部と、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、
前記自動改札機は、改札入場時に前記携帯端末に入場駅名を送信する手段を有することを特徴とする乗り越し防止システム。
【請求項3】
非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを備えた乗り越し防止システムであって、
前記携帯端末は、加速度を測定する加速度センサと、定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが予め登録された記憶部と、前記自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択する手段と、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、
前記自動改札機は、改札入場時に前記携帯端末に入場駅名を送信する手段を有することを特徴とする乗り越し防止システム。
【請求項4】
前記アラームの出力は、バイブレータによる振動、スピーカからの所定音の出力、または、テキストや画像の表示を含むことを特徴とする請求項1,2または3記載の乗り越し防止システム。
【請求項5】
前記加速度センサにより測定された加速度が所定値以上になった場合、所定値以上の加速度が一定時間以上継続した場合、または、測定された加速度のパターンが所定の加速度パターンと一致もしくは類似した場合に、発車と判断することを特徴とする請求項1,2,3または4記載の乗り越し防止システム。
【請求項6】
加速度を測定する加速度センサと、定期券情報と時刻表情報が予め登録された記憶部と、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項7】
加速度を測定する加速度センサと、アラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが対応付けられて予め登録された記憶部と、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項8】
加速度を測定する加速度センサと、定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とが予め登録された記憶部と、自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択する手段と、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有し、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として前記記憶部に登録されているかを検索する手段と、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する手段と、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する手段と、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する手段と、到着時刻になったときにアラームを出力する手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項9】
非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを用いた乗り越し防止方法であって、
前記携帯端末に定期券情報と時刻表情報を予め登録しておき、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得し、到着時刻になったときにアラームを出力することを特徴とする乗り越し防止方法。
【請求項10】
非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを用いた乗り越し防止方法であって、
前記携帯端末にアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを対応付けて予め登録しておき、改札入場時に前記自動改札機から受信した入場駅名が前記アラーム通知対象入場駅として登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出し、到着時刻になったときにアラームを出力することを特徴とする乗り越し防止方法。
【請求項11】
非接触通信により接続される携帯端末と自動改札機とを用いた乗り越し防止方法であって、
前記携帯端末に定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを予め登録しておき、前記自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択し、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得し、到着時刻になったときにアラームを出力し、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として登録されているかを検索し、登録されていた場合に加速度の測定を開始し、加速度測定結果を基に列車の発車を検出し、発車が検出されたときに前記登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出し、到着時刻になったときにアラームを出力することを特徴とする乗り越し防止方法。
【請求項12】
定期券情報と時刻表情報を予め記憶部に登録する機能、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項13】
アラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを対応付けて予め記憶部に登録する機能、改札入場時に自動改札機から受信した入場駅名が前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項14】
定期券情報,時刻表情報とアラーム通知対象入場駅と降車駅までの所要時間とを予め記憶部に登録する機能、自動改札機から入場駅名を受信したときに曜日に応じて第1の処理と第2の処理を選択する機能、前記第1の処理が選択された場合は、入場駅名が前記定期券情報の区間末端駅として前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記定期券情報からもう一方の区間末端駅を抽出し現在時刻と前記時刻表情報を基にもう一方の区間末端駅への到着時刻を検索,取得する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、前記第2の処理が選択された場合は、入場駅名がアラーム通知対象入場駅として前記記憶部に登録されているかを検索する機能、登録されていた場合に前記加速度センサによる加速度の測定を開始する機能、前記加速度センサの測定結果を基に列車の発車を検出する機能、発車が検出されたときに前記記憶部に登録された入場駅対応の所要時間と現在時刻を基に到着時刻を算出する機能、到着時刻になったときにアラームを出力する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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