説明

乾燥半調理加工済み食品

【課題】乾燥半調理加工済み食品、並びにそれを自由に調理する方法を提供する。
【解決手段】二つの別々の回分の混合物の形態で、乾燥した、包装されたある程度完成した食物を提供する。第一の回分は水相で加工処理される一方、第二の回分は食用油及び/又は食用脂で加工処理される。第二の相は、その混合の後に、第一の相に芳香を付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感覚的な質の高いことを特色とする食物を調理するための包装された乾燥半調理加工済み食品(Trockenes Halbfertiggericht)に関し、またその調理方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
乾燥半調理加工済み食品(以下、「THF」と呼ぶ)は、必要な場合には食物の迅速な調理のため油及び/又は脂肪の添加を含めて液体、通常は水、の添加をして消費者によって調理される無水分的な(乾燥した)ないし乾燥された成分の混合物からなる。本発明の意味として「加熱(温浴)調理(Garen)」とは、煮ること(Kochen)、焼くこと(Backen)、フライにすること(Braten)、フリットにすること(Bruhen)、ゆでること(Dampfen)、蒸すこと(Dunsten)、グリルすること(Grillen)、ローストすること(Rosten)及び蒸し煮すること(Schmoren)を含む調理の全ての典型的な概念を包含すると解釈される。
【0003】
THFは、一又はそれ以上の代表的な主材料を含む。本発明の意味として、主材料は、例えば、麺類、コメ、穀類、ポテト、肉類、野菜類、卵類、パン類、牛乳、果物類等の生理的な作用を有する食材であり、例えば、ハーブ(薬味)及びスパイス(香料)等の味覚、嗅覚、食欲及び滋養を与えることを促す成分とは異なると理解される。また、通常のTHF食は、例えば、酸化防止剤、結合剤、乳化剤、着色剤、味覚増強剤(Geschmacksverstarker)、保存剤、改質澱粉、酸味剤(Sauerungsmittel)、酸味調整剤(Saureregulatoren)、安定剤、甘味剤及び増粘剤等の食品添加物をも含んでもよい。更に、通常のTHFは多くの場合硬化脂肪及び香料(Aromen)を含む。
【0004】
THFは、水での調理のため必要に応じて混合物として全ての成分を含めて、包装して販売される。また、新鮮な成分と組み合わせて調理される、いわゆる「即席の」半調理加工済み食品としても利用できる。しかしながら、従来技術において、THFは種々の物質を含み、その使用が有益かどうかは現代の栄養生理学的な面において非常に論議の的となっている。EUバイオ指令(EU-Bioverordnung)(指令EWG第2092/91)、バイオ連盟の要綱ないし基準(Richtlinien)(環境保全農業作業共同体(Arbeitsgemeinschaft Oekologischer Landbau)AGOEL、バイオラント(Bioland)、デーメーテール(Demeter)並びに国際有機農業運動連盟(International Federation of Organic Agriculture Movements)IFOAMの全ての有力な国家的及び国際的な農業連盟)及び/又は環境保全試験会(Oekopruefzeichen)OEPZの要綱ないし基準(Richtlinien)及び/又は新形態の健康食品(Neuform fuer Reformwaren)の要綱ないし基準(Richtlinien)に応じるような食品のため、天然同一の(naturidentische)又は人工の芳香成分も、付録(Anhang)1において列挙されたものを除く食品添加物も、硬化脂肪も決して含んではならない。FTNF(From The Named Fruit)香料にかかわる場合では、例えば、連盟の保証する製品であるが更に入れてもよい天然香料(naturliche Aromen)も、バイオ連盟の要綱ないし基準に従うにもかかわらず、部分的にEGバイオ指令EWG第2092/91を超えている。芳香成分、食品添加物及び硬化脂肪を含む食品部門によって小売されるTHFのため、それらは現代の栄養審議会(Ernahrungsberatung)によって推奨されていない。
【0005】
論議の的となっているこれらの成分なしでTHFを、食品部門において小売することは現実には難しく、少数の単発的な製品、例えば即席スープ又は粉末ポテト食のみが自然及び健康食品部門において提供されている。THFは主として家庭で調理される。粉末ポテト製品を除いてそのようなTHFは味において納得できず、これがレストラン、従業員食堂、学生食堂及び学校食堂によって避けられる理由である。駅の飲食店、ファーストフード店又はアウトバーンの飲食店等、おいしいという要求が平凡で低く提示されて営まれる場合でさえも、THFは普通調理されない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、THF、並びに一方では、迅速かつ簡単な食物がより良い味でたやすく調理され、その上レストラン、従業員食堂、学生食堂及び学校食堂において利用可能とされ、他方では、現代の栄養審議会に応じたDGE(ドイツの栄養協会(Deutshe Gesellschaft fur Ernahrung))及びUGB(独立した健康協議の登録組合の連盟(Verband fur Unabhangige Gesundheitsberatung e.V.))の審議基準が明らかにしているが、健康的な、バランス栄養の要求に合致した、それを自由に調理する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
調理加工済み食品を調理する前、特に主材料を加熱調理する前に、無水分的な(乾燥した)ないし乾燥された成分の混合物を水相と油相とに最初に分けることによって味覚及び嗅覚の質が高められた食物を達成できるという驚くべき発見をした。これでそのようなTHFを販売するため、食物に対応して供給される乾燥した成分が二つの別々の回分(Charge)に包装される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第一の回分は、スパイス及び/又はハーブ及び/又は調味料(香辛料)及び/又は粘性を付与する成分ないし添加物と共に水相において加熱調理されるべき主材料によって構成されている。第二の回分は、調理油及び又は食用脂中で溶解されるべき一又はそれ以上のスパイス及び/又はハーブ、並びに/或いは主材料からなる。スパイスを脂肪又は水相に対応付けることは、温度感受性のスパイス及びハーブ、即ち決してゆでられてはならないスパイス及びハーブが水相に対応付けられ、これらは感受性のハーブ及びスパイス、バニラ、柑橘果実、液果、乾燥果実(ドライフルーツ)及び乾燥野菜(ドライベジタブル)を含むが、温度非感受性の全ての他のスパイス及びハーブ(果実、種、花、樹皮及び根のスパイス並びに芳醇なハーブ並びに脂肪種子)は油相に対応付けられるようなものである。油相又は水相への各種スパイス及び調味料の対応付けを、単に方向付けの補助を目的として、表1に示す。
【0009】
スパイス及びハーブについては、油相における最適な風味遊離の温度は、そのつど粉砕度に依存する(例えば、未加工のスパイスについては、細かく粉砕したときよりもより高い油温度が必要とされる)ので、ハーブ及びスパイスを組み合わされる際には、それぞれの最適な風味遊離ができるだけ同一の油温度において生じるように、そのつど製粉(粉砕)度ないし粒度(Mahlgrade)(未加工のもの−きめの粗いもの−きめの細かいもの)が互いに調節される。
【0010】
加熱をすると油相が動きを示し、その時、そのつど食物の特徴的な味覚を同時に決定する脂溶性成分、特にそれらの精油及び/又は刺激成分(ピペリン、カプサイシン、カラシ油、アリイン及びその他)は、調理油及び/又は食用脂を経由して芳香を付与する。場合によっては、新鮮な成分、特に主材料も、ハーブ及び/又は野菜も、でき上がった乾燥混合物に加えられてもよい。これらが温度感受性のものでなく、油相へ対応付けられうるものである場合には、芳香を付与された油相によって被着されてもよい。

表1
















【0011】
水相において主材料は加熱調理され、スパイス及び/又はハーブは、味及び芳香形成成分(精油、苦味成分、刺激成分)と共に溶解され、芳香が付与された油相との混合後、そのつど調理されるべき食物に対し、主材料の固有の味及び芳香に補足して、加熱調理後、目的とする特有の味覚的及び嗅覚的総合印象を付与する。
【0012】
油相中で溶解されるべきスパイス及び/又はハーブは、消費者により家庭にある調理油及び/又は食用脂と混合され、加熱される。スパイス及び/又はハーブは、加熱前に油及び/又は脂と混合されてもよく、或いは、油及び/又は脂が最初に加熱され、次いでスパイス及び/又はハーブが混合されるようにしてもよい。脂溶性の精油及び刺激成分が油及び/又は脂中へ移行していくことによって、後者では芳香が付与される。この事象が完結してすぐに、油及び/又は脂中に溶解される芳香成分が、鍵となる成分(Key components)かそれとも影響化合物(Impact compound)として、はっきりと嗅覚で知覚されうる。
【0013】
揮発性化合物(fluchtige Verbindung)は、単独でスパイスの特有の芳香印象を生ずるとき、影響化合物(impact compound)と呼ばれ;ところが特有の芳香に対して複数の個々の化合物がその原因であるときには、それらは鍵となる成分(key components)と呼ばれる。
【0014】
スパイス及び/又はハーブが単にいためられる場合、熱い油及び/又は脂中でほんのちょっとの間で足りる。温度はそのとき120℃〜170℃の範囲内に達する。新鮮な主材料がいためられる場合、このために30秒から5分間で足りる。調理に関し、油/脂温度を測定する必要はない。厨房での実際の経験において、スパイス及び/又はハーブがはっきりと嗅覚で知覚されうること、並びに混合物が(180℃を超えて)過度に加熱されないようにすることに気をつけることで十分であることが示されている。油及び/又は脂がいぶされ或いはその上更に沸騰されることを避けることは絶対である。その場合には、不健康なトランス脂肪酸、冷却により飛び散った油及び/又は脂による危険、並びに望ましくない焦げた成分が発生する。
【0015】
他の成分、特に主材料は水と混合され、水相において加熱調理される。水相と混ぜることにより芳香が付与された油相及び/又は食用脂は冷やされる。芳香が付与された油相の冷却前に、水と残りの成分の混合をしてもよく、或いは芳香が付与された油相が最初に計量された水で冷却され、次いで残りの成分が加えられてもよい。その後食物は、主材料が調理されるまで、加熱処理される。
【0016】
最初の措置として調理油及び/又は食用脂に芳香を付与することは、多くの場合の調理法に適している。油相中において可溶性の成分が溶解してから、水において調理時間に加えて10分までは、脂溶性の精油及び/又は刺激成分の抽出度を更に著しく変化させるはずはない。
【0017】
豆類、完全な殻粒の穀類、玄米等、水相においてより長い加熱調理時間を必要とする主材料を含む食物において、それらが水相のためのこれら以外の成分と共にまず第一に水において単独で加熱調理されること、及びその加熱調理時間の終了時に芳香が付与された油相が加えられることが有利であろう。油相のための成分が含むないしはより長い加熱調理により形成される苦味成分並びにこれとは別の味及び芳香を害する物質を加熱調理の経過の間に水相中に移行することによって、それらを避けるであろう。加熱時間の終了時に芳香が付与された油相が添加された後、次いで食物は芳香及び味覚成分の完全な混合のわずか約5分間だけで味と芳香を十分出ださせられる。
【0018】
本発明によれば油相中に溶解されるスパイス及び/又はハーブの混合物は、水相において加熱調理されるべき主材料とは別々にして適当な包装をされるので、本発明にしたがったTHFの製造業者に対して、スパイス及び/又はハーブの混合物と共に芳香が付与された油相を、特有の食物のためにそれぞれ適当量で別々にして包装して合わせて直接消費者に提供されるように用意できる可能性がある。そのとき、その芳香が付与された油相は、単に適当な包装中に目的とする時点に残存成分を封入される。
【0019】
このために、例えば、ケチャップやカラシの割当袋として使用されるような合成物質で被覆されたアルミニウム箔の袋、或いはパン焼き用の芳香料(Backaromaen)のため日常的に使用されるようなガラス瓶が適している。薬の服用のため日常的に使用されるような一又はそれ以上のゼラチンや澱粉のカプセルも同様に適し、それらは利点を有するが、その結果、それらは調理により溶解し、食物に粘性を付与する。スパイス及び/又はハーブの抽出物を充填物として含むシロップボンボン(Krauterbonbon)、或いは同様にスパイス及び/又はハーブの抽出物を充填物として含む閉じ込めた塩結晶(geschlossener Salzkristall)も同様に適し、それらは利点を有するが、その結果、それらは調理により溶解し、芳香の付与のため砂糖ないし塩の包晶(Umhullungen)が食物に使用されうる。
【0020】
本発明にしたがったTHFから食物を調理する本発明の方法では、THFの製造において健康上論議の的となっている、望ましくない、特に化学的に改良された食品添加物を全く使用しない可能性、及びそれにもかかわらずそれと同時に感覚的な総合印象(Gesamtbild)において並びに栄養生理学的見地の下、新鮮な成分から調理される食物と大幅に合致する食物を調理する可能性を提供する。それに加えて、原則的には確かな、伝統的な調理法が起用されうるので、調理法に基づく料理の展開費用は、従来のTHFの費用に対して比較的少ない。それゆえ、本発明によるTHFを用いて調理される食物は、従業員食堂、大食堂又は意欲的なレストランで提示される食通の要求を満足させ、更にEUバイオ指令(指令EWG第2092/91)或いは自然及び/又は健康食の要綱ないし基準にも合致する。他方では自然及び/又は健康食の適性を断念して、芳香が付与された調理油の代わりに、芳香が付与された又はされていない硬化脂肪が使用されうる。それで、味に関して納得させる食物がやはり調理されうる。この場合には、別々にして包装されなくてもよい。
【0021】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0022】
[実施例1]
スパイス付き赤レンズマメ(Rote Linsen mit Gewurzen;Bengali masar dal)
水で加熱調理するための第一の別途包装した回分の(乾燥された)主材料及びスパイスの組成を以下に示す:
赤レンズマメ(Rote Linsen;masar dal) 225g
トマトパウダー(スプレードライ) 12g
塩 8.25g
蔗糖 0.5g
パプリカ(辛口、挽いたもの) 1.7g
パプリカ(甘口、挽いたもの) 1.4g
ショウガ(挽いたもの) 1g
ターメリック(Kurkuma)(挽いたもの) 0.65g
ニンニク(フリーズドライ) 0.75g
タマネギ(フリーズドライ) 0.55g
パセリ(フリーズドライ) 0.32g
ベイリーフ 1/2枚
【0023】
調理油中に溶解させる第二の別途包装した回分のスパイス及び/又はハーブの組成を以下に示す:
クミン(未加工(ganz)) 0.9g
ウイキョウ(未加工) 0.9g
黒ガラシ(未加工) 0.9g
黒クミン(未加工) 0.45g
コロハ種子(未加工) 0.45g
シナモンシルバー(Zimtsplitter) 0.25g
【0024】
油相のための第二の回分のスパイス混合物を、大さじ二杯の調理油に加え、加熱した;任意に、大さじ二杯の調理油は、最初に加熱され、次いでスパイス混合物が加えられる。スパイスの芳香を発するまで加熱をし、次いで刺激的な芳香が付与された油相を、780mlの水で冷却した。そのとき、主材料と共に第一の回分の混合物を加え、撹拌し、沸騰させ、随時撹拌して20分間煮込んだ。
【0025】
主材料がいくらかより長い加熱調理時間を必要とする豆類であるので、好ましい形態として、芳香が付与された油相を加えて更に5分間煮込む前に、水相のための第一の回分は最初に水中で15分間ゆでられる。
【0026】
[実施例2]
細かいバズマティ米(Feiner Basmatireis;paliala pilaw)
水で加熱調理するための第一の別途包装した回分の(乾燥された)主材料及びスパイスの組成を以下に示す:
バズマティ米 225g
塩 8.25g
蔗糖 0.5g
タマネギ(フリーズドライ) 1.1g
ターメリック(挽いたもの) 0.65g
ニンニク(フリーズドライ) 0.75g
ベイリーフ 1/2枚
【0027】
調理油中に溶解させる第二の別途包装した回分のスパイス及び/又はハーブの組成を以下に示す:
クミン 0.3g
クローヴ 4枚
棒状桂皮(Zimtstange) 3cm
緑ショウズク(gruner Kardamom)(未加工のさく(ganze Kapsel)) 4つ
【0028】
大さじ二杯の調理油を、油相のための第二の回分のスパイス混合物に加え、加熱した;任意に、大さじ二杯の調理油は最初に加熱され、次いでスパイス混合物が加えられる。スパイスの芳香を発するまで加熱をし、次いで刺激的な芳香が付与された油相を、620mlの水で冷却した。そのとき、コメ混合物を加え、撹拌し、沸騰させ、蓋をして10分間煮込んだ。これに続いて、食物を炎から取り去り、5分間放置し、フォークでほぐす前に、弱火で更に10分間終わるまで加熱調理しつづけた(garziehen)。
【0029】
本発明にしたがったTHFの製造業者にとっては、従来のTHFではほとんど実現することがなかった、新たな製品の種類を展開するための有利賢明な可能性がある。
これまで高級な野菜料理を提供できなかった飲食店の経営者にとっては、「即席のものとして(Fix fur...)」野菜料理を提供することができる。
特有の従業員食堂のない会社、学生食堂、学校において、栄養生理学的に価値の高い食物を販売する自動販売機を設備することができる。
比較的知られていないが、味のよい、かつ栄養生理学的に価値の高い豆類(フランス緑レンズマメ(Linsen du Puy)、ベルーガレンズマメ(Belugalinsen)、シャンパーニュレンズマメ(Champagnelinsen)、山レンズマメ(Berglinsen)、トゥワルダルマメ(Toor Dal Erbsen)、チャナダルマメ(Channa Dal Erbsen)、アズキマメ(Azukibohnen)、ぶちインゲンマメ(Pintobohnen)及びその他多数)をTHFとして、適当なスパイス及び/又はハーブと共に、包装することができる。
熱分解する(thermisch aufgeschlossenen)穀物の品種(スペルトコムギ(Dinkel)、Kamut、オオムギ(Gerste)、オートムギ(Hafer)、未熟の小麦の粗挽きの粉(Grunkeln)、小麦(Weizen))又は比較的知られていない穀物の種類(アマランス(Amaranth)、ソバ(Buchweizen)、オオムギ(Gerste)、キビ(Hirse)、トウモロコシ(Mais)、キノア(Quinoa))の新規の封入物(Sattigungsbeilagen)を、有効な及び事情によっては十分に価値のある食料計画(Speiseplan)を高めて、適当なスパイス及び/又はハーブと一緒に包装することができる。家庭において普通存在しないスパイスを必須とする、特有の、古典的国際的な食物を、簡単かつ安全に、調理することができる。
大豆抽出物(Sojaextrudat)からの食用部分のかすの食物(Fleischersatzgerichte)を、THFとして実現することができる。
例えば、糖尿病(Diabetes mellitus)、高コレステロール血症(Hypercholesterinamie)、高トリグリセリド血症(Hypertriglyceridamie)、高血圧症(Hypertonie)、通風(Gicht)、セリアック病(Zoliakie)の場合に、食餌計画の枠内における栄養能力を備えたTHFを、展開することができる。
THFからの調理法に基づく料理を陳列することができるので、医学的勧めで特別の生活条件下にある人(特別の又は高い必要量の、ある種のアミノ酸、ビタミン及びミネラルを与えられる運動選手、妊婦及び授乳する母親、完全菜食主義者(Veganer))に栄養素を与えることができる。
アーユルヴェーダの調理法による料理(ayurvedischen Rezepturen)を含むTHFを、提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無水分的な(乾燥した)ないし乾燥された成分の混合物が、互いに別々に包装された二つの回分で与えられ、
第一の回分は水相で加熱(温浴)調理及び/又は溶解されるべき乾燥された温度感受性の成分を含んでなり、
第二の回分は調理油及び/又は食用脂中で溶解されるべき温度非感受性の成分を含んでなり、
第二の回分の脂溶性成分は、
調理油及び/又は食用脂に芳香を付与し、及び
水相に存在する第一の回分と混合された後、主材料の固有の味及び芳香と第一の回分の味覚及び嗅覚成分との組み合わせにより、その都度調理されるべき食物に対し、加熱調理後、その特有の味覚的及び嗅覚的総合印象を付与すること
を特徴とする味覚の質の高い食物を調理するための乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項2】
主材料は、水相で溶解されるべきスパイス(香料)及び/又はハーブ(薬味)及び/又は調味料(香辛料)及び/又は粘性を付与する成分ないし添加物を含む別途包装された第一の回分中に、乾燥形態で含まれること
を特徴とする請求項1に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項3】
油相においてハーブ(薬味)及びスパイス(香料)が組み合わされる際、同一の油温度でそれぞれの味覚決定成分がそれぞれ最適に遊離されるように、それぞれの製粉(粉砕)度ないし粒度(Mahlgrade)が互いに調節されること
を特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項4】
主材料として、豆類が使用されること
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項5】
主材料として、コメが使用されること
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項6】
主材料として、麺類が使用されること
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項7】
主材料として、穀類が使用されること
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項8】
主材料として、大豆抽出物が使用されること
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品。
【請求項9】
調理油及び/又は食用脂が、加熱下で第二の回分の温度非感受性の成分によって芳香が付与されること、
第一の回分中に含まれる温度感受性の成分が、加熱(温浴)調理されるべき主材料と共に、水相において溶解されること、及び
水相が、更に、芳香が付与された調理油及び/又は食用脂と混合されること
を特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の乾燥半調理加工済み食品から食物を調理する方法。
【請求項10】
水相と芳香が付与された調理油及び/又は食用脂との混合は、水相における主材料の加熱(温浴)調理の後に行われること
を特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
水相と芳香が付与された調理油及び/又は食用脂との混合は、主材料の加熱(温浴)調理完了前に行われること
を特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
新鮮な主材料は、芳香が付与された調理油又は食用脂によって被着され及び/又は焙られ、次いで第一の回分の水相に存する材料と混合されかつ加熱(温浴)調理されること
を特徴とする請求項9〜11の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
調理油及び/又は食用脂は、第二の回分の成分による芳香付与のために、120℃〜170℃の範囲の温度まで加熱されること
を特徴とする請求項9〜11の何れか一項に記載の方法。
【請求項14】
自動販売機で食物を調理するための請求項1〜3の何れか一項に記載の乾燥した、包装された半調理加工済み食品の使用。

【公開番号】特開2009−17894(P2009−17894A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278398(P2008−278398)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【分割の表示】特願2003−559901(P2003−559901)の分割
【原出願日】平成15年1月14日(2003.1.14)
【出願人】(507302232)
【Fターム(参考)】