説明

交差点衝突事故防止装置

【課題】本発明の課題は、超音波レーダにより交差点に接近中の車両、自転車、歩行者などの移動物体を検出して出会い頭の衝突の危険がある場合に発光や警告音などにより注意を喚起し、交差点における交通の安全性を向上する交差点衝突事故防止装置を提供することにある。
【解決手段】本発明は、道路の交差点に設けられ、各方向からの移動物体の接近をそれぞれ対応して検出する複数の超音波レーダの超音波センサ12〜23と、前記超音波レーダの超音波センサ12〜23が2方向以上からの移動物体の接近を検出すると光及び音を発生する発光装置24〜27及び警報装置30とを具備することを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の信号機のない交差点での車両等の衝突事故防止に使用される超音波レーダを使用した交差点衝突事故防止装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、道路の交通量が多く、出会い頭の衝突の危険がある信号機のない交差点には一時停止や注意などの道路標識がある場合と特に何もないか、地中埋め込み型の点滅表示機がある程度で、通行する車両、自転車、歩行者などの現出に応じて危険回避の警告表示動作を行うものはない。
【特許文献1】特開平11−175896号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の点滅表示機などの方法では出会い頭の衝突の危険がある場合に危険を警告する機能がないため、衝突事故が発生する可能性が高く、交通安全上の課題があり、解決する必要があった。
【0004】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、道路の出会い頭の衝突の危険がある信号機のない交差点に設置することにより、超音波レーダにより交差点に接近中の車両、自転車、歩行者などの移動物体を検出して出会い頭の衝突の危険がある場合に発光や警告音などにより注意を喚起し、交差点における交通の安全性を向上する交差点衝突事故防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の交差点衝突事故防止装置は、道路の交差点に設けられ、各方向からの移動物体の接近をそれぞれ対応して検出する複数の超音波レーダの超音波センサと、前記超音波レーダの超音波センサが2方向以上からの移動物体の接近を検出すると光及び音を発生する発光装置及び警報装置とを具備することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の交差点衝突事故防止装置は、道路の出会い頭の衝突の危険がある信号機のない交差点に設置することにより、超音波レーダにより交差点に接近中の車両、自転車、歩行者などの移動物体を検出して出会い頭の衝突の危険がある場合に発光や警告音などにより注意を喚起し、交差点における交通の安全性を向上することができる。
【0007】
このように、従来運転者や歩行者の目視確認のみに頼っていた交差点での安全確認を電子化することにより補助し、道路の効率的運用と安全性の向上を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
図1(a),(b)は本発明の実施形態に係る交差点衝突事故防止装置を示す平面図及び側面図である。
【0010】
図1(a),(b)において、11は基台、12〜23は超音波レーダの超音波センサ、24〜27は発光装置、28,29は太陽電池、30は警報装置である。
【0011】
図1(a),(b)に示すように、平面円形の基台11上には、矢印A方向と対向して超音波センサ12,13,14が設けられ、矢印B方向と対向して超音波センサ15,16,17が設けられ、矢印C方向と対向して超音波センサ18,19,20が設けられ、矢印D方向と対向して超音波センサ21,22,23が設けられる。前記超音波センサ12,13,14の内側上部には発光装置24及び太陽電池28が設けられ、前記超音波センサ15,16,17の内側上部には発光装置25が設けられ、前記超音波センサ18,19,20の内側上部には発光装置26及び太陽電池29が設けられ、前記超音波センサ21,22,23の内側上部には発光装置27が設けられる。前記発光器25,27及び太陽電池28,29の内側には警報装置30が設けられる。
【0012】
図2は本発明の実施形態に係る交差点衝突事故防止装置を示す回路構成説明図である。図2において、31は信号処理装置、32は電源装置である。
【0013】
図2に示すように、太陽電池18で発生した電力は電源装置32に供給されて充電される。電源装置32は超音波センサ12〜23、信号処理装置31、発光装置24〜27、及び警報装置30に電力が供給される。
【0014】
超音波センサ12,13,14は、超音波レーダから発射された超音波パルスが矢印A方向から接近する車両、自転車、歩行者等の移動物体で反射した反射波を検出して電気信号に変換して信号処理装置31に出力する。超音波センサ15,16,17は、超音波レーダから発射された超音波パルスが矢印B方向から接近する車両、自転車、歩行者等の移動物体で反射した反射波を検出して電気信号に変換して信号処理装置31に出力する。超音波センサ18,19,20は、超音波レーダから発射された超音波パルスが矢印C方向から接近する車両、自転車、歩行者等の移動物体で反射した反射波を検出して電気信号に変換して信号処理装置31に出力する。超音波センサ21,22,23は、超音波レーダから発射された超音波パルスが矢印D方向から接近する車両、自転車、歩行者等の移動物体で反射した反射波を検出して電気信号に変換して信号処理装置31に出力する。
【0015】
信号処理装置31は半導体よりなる論理回路などで構成されており、超音波センサ12,13,14からの入力信号、超音波センサ15,16,17からの入力信号、超音波センサ18,19,20からの入力信号、及び超音波センサ21,22,23からの入力信号のうち少なくとも2つ以上の入力信号があったときに、発光装置24〜27及び警報装置30に出力信号を出力してスイッチをオンにし、発光装置24〜27から光を発生させると共に、警報装置30から警告音を発生させる。
【0016】
以上のように本発明の実施形態に係る交差点衝突事故防止装置は、道路の交差点に接近中の車両、自転車、歩行者等の移動物体を検出する超音波レーダ、警告表示を行う発光装置、警報装置、信号処理装置、電源装置、太陽電池から構成され、超音波レーダにより交差点に接近する車両、自転車、歩行者等の移動物体を検出する。発光装置と警報装置は2方向以上から接近する車両、自転車、歩行者等の移動物体がある場合に両者に光と音で警報を出す。
【0017】
したがって、交差点衝突事故防止装置を道路の出会い頭の衝突の危険がある信号機のない交差点に設置することにより、超音波レーダにより交差点に接近中の車両、自転車、歩行者等の移動物体を検出して出会い頭の衝突の可能性がある危険な場面で、発光や警告音などにより両者に警告を発して注意を喚起し、事故を未然に防ぎ、信号機のない交差点における交通の安全性を向上することができる。
【0018】
このように、従来運転者や歩行者の目視確認のみに頼っていた交差点での安全確認を電子化することにより補助し、道路の効率的運用と安全性の向上を図ることが可能となる。
【0019】
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】(a),(b)は本発明の実施形態に係る交差点衝突事故防止装置を示す平面図及び側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る交差点衝突事故防止装置を示す回路構成説明図である。
【符号の説明】
【0021】
11…基台、12〜23…超音波レーダの超音波センサ、24〜27…発光装置、28,29…太陽電池、30…警報装置、31…信号処理装置、32…電源装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の交差点に設けられ、各方向からの移動物体の接近をそれぞれ対応して検出する複数の超音波レーダの超音波センサと、
前記超音波レーダの超音波センサが2方向以上からの移動物体の接近を検出すると光及び音を発生する発光装置及び警報装置と
を具備することを特徴とする交差点衝突事故防止装置。

【図1】
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【図2】
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