説明

交通管理システム及びその方法

【課題】特定地域への車両の出入りを複数の方法により管理し、車両の通行を制御する交通管理システムを提供することにある。
【解決手段】中央システム1は、特定地域への通行を許可する許可車両のナンバを管理する。端末2は、中央システム1からの許可車両のナンバを端末用記憶装置21に格納する。端末2は、入口読取センサ4により読み取られたナンバと、端末用記憶装置21に格納されている情報に基づいて、車両の通行を許可するか否かを判定し、許可する場合は、遮断機3を開放する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には特定地域への車両の通行を管理する交通管理システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の出入りを制限するには、道路標識による規制をしたり、出入口に人員を配置したりすることにより対処をしていた。
【0003】
また、自治体などで予め指定するエリアでは、進入する車両に対して課金することにより、この指定エリア内に進入する車両を抑制するシステムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。さらに、予め所定地域内に進入することを許可した車両の車両番号を登録したり、入口に設けられた料金所において所定の料金を支払った車両の車両番号を登録することにより、広範囲な地域を対象として規制を行う方法及びそのシステムが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【特許文献1】特開2002−208045号公報
【特許文献2】特開2002−208049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行技術文献に開示されている方法及びシステムは、課金等によりいわば強制的に車両の抑制や規制を行うものである。
【0005】
しかし、住宅街などの狭い地域レベル(以下、「特定地域」という)では、強制力の伴う課金や罰金等を規定することは困難である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、特別の強制力を伴うことなく特定地域への車両の出入りを簡便な方法で管理できる交通管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の観点は、例えば車両を特定することのできる情報を有した車両の付属品を利用して、特定地域に出入りする車両の情報を確認して、車両の通行を管理する交通管理システムである。
【0008】
本発明の観点に従った交通管理システムは、コンピュータシステムを使用する交通管理システムであって、特定地域への車両の通行を制限する制限手段と、前記特定地域へ進入する車両の付属物から車両を特定するための車両情報を取得する取得手段と、前記特定地域への通行を許可する許可車両を特定するための車両情報を記憶する記憶手段と、前記取得手段により取得された当該車両情報と前記記憶手段の車両情報に基づいて、当該車両情報の当該車両を前記特定地域へ進入を許可するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記制限手段を制御する制御手段とを備えた構成である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、特に特定地域において、課金等をせずに簡便な方法で車両の通行を非強制的に制限できる交通管理システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0011】
(システムの構成)
本システムは、図1に示すように、大別して中央システム1と、端末2と、遮断機3と、入口読取センサ4と、出口読取センサ5と、登録装置6と、指令装置7とからなる。
【0012】
中央システム1は、管理センタに設置され、住宅街などの特定地域への立ち入りを許可した車両(以下、「許可車両」という)の車両情報を管理する。また、後述する時間帯による交通管理の方法を変更するための管理をする。
【0013】
端末2は、例えば遮断機3付近に設置し、中央システム1から受信した情報と入口読取センサ4により得た情報に基づいて、遮断機3の制御を行う。
【0014】
遮断機3は、入口に設置され、車両の通行を制限する。具体的には、端末2において、ある車両が許可車両であると判断した場合、遮断機3を開放し、許可車両でないと判断した場合は閉鎖するなどである。
【0015】
入口読取センサ4は、進入する車両のナンバを読み取ることのできる場所に設置し、車両を特定するための車両情報、例えばナンバプレート8のナンバ情報(以下、単に「ナンバ」という)を読み取る。
【0016】
出口読取センサ5は、退出する車両のナンバを読み取ることのできる場所に設置し、ナンバを読み取る。
【0017】
登録装置6は、通信回線を通じて、一時的に許可車両として登録するための装置である。具体的には、例えば本装置を住民宅に設置した場合、その住民宅から中央システム1に許可車両として一時的に登録することができる。
【0018】
指令装置7は、通信回線を通じて、遮断機3の制御を行うための指令を出す装置である。具体的には、例えば本装置を住民宅に設置した場合、住民は、その住民宅から端末2に対して、遮断機3を開放する指令を出力することできる。
【0019】
(中央システムの構成)
中央システム1は、情報処理部10と、記憶装置11と、入力機器12とからなる。
【0020】
情報処理部10は、中央システム1で演算、処理又は制御等の全般を行う。具体的には、許可車両を登録するときの処理や出口読取センサ5により得たナンバを許可車両から除外する処理などを行う。また、端末2との情報の送受信の制御を行う。例えば情報処理部10の主要構成部品はCPUなどである。
【0021】
記憶装置11は、図2に示すように、事前申請車両情報111Dと、一時許可車両情報112Dと、管理時間情報113Dの3つのデータベースを保有している。
【0022】
事前申請車両情報111Dには、住宅街への出入りを許可する車両に対して、事前に登録されたナンバが保持されている。例えば、住宅街の住民や周辺の住民(以下、単に「住民」という)が所有する車両、郵便配達など定期的に出入りする車両や緊急車両などのナンバが保持されている。
【0023】
一時許可車両情報112Dには、一時的に住宅街への出入りを許可する車両に対して、一時的に登録されたナンバが保持されている。例えば住民への訪問客、タクシーや宅配便などの車両のナンバが保持されている。
【0024】
管理時間情報113Dには、時間帯によって、本システムが行う運用状態の設定をした情報が保持されている。例えば、設定は「6時から10時までは、管理状態」、「10時から15時までは、開放状態」などである。
【0025】
入力機器12は、ナンバの登録等や管理時間の設定等をする際に使用する機器である。例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどが本機器に相当する。
【0026】
(端末の構成)
端末2は、端末用情報処理部20と、端末用記憶装置21と、制御回路22とからなる。
【0027】
端末用情報処理部20は、端末2の演算、処理又は制御等の全般を行う。具体的には、入口読取センサ4により得たナンバと端末用記憶装置21に記憶された情報とに基づいて当該車両の通行を許可するか否かの判定を行い、その判定結果に基づいて、制御回路22へ信号を送信する。また、中央システム1との情報の送受信の制御を行うなどである。例えば情報処理部20の主要構成部品はCPUなどである。
【0028】
端末用記憶装置21は、図3に示すように、事前申請車両情報211Dと一時許可車両情報212Dの2つのデータベースを保有している。また、中央システム1の記憶装置11に格納されている許可車両のナンバの一部又は全部が記憶されている。少なくとも、当該端末で制御される遮断機から通行することが予め分かっている許可車両の車両情報については保持している。
【0029】
制御回路22は、端末用情報処理部20での判定結果に基づいて信号を受信し、その受信した信号に応じて遮断機3の制御を行う。具体的には、端末用情報処理部20において、車両の通行を許可する判定をした場合、制御回路22は遮断機3を開く制御を行う。一方、車両の通行を許可しない判定をした場合は、遮断機3を閉鎖する制御を行う。
【0030】
(本実施形態の作用効果)
次に、図4から図8のフローチャートを参照して、本実施形態での交通管理システムの運用について説明する。
【0031】
(許可車両の登録)
先ず、図4のフローチャートを参照して、許可車両を本システムに登録するまでの実行手順を説明する。
【0032】
中央システム1において、入力機器12により許可車両として登録をするナンバを入力する(ステップS1)。次に、入力したナンバを事前申請と一時許可のどちらで登録をするのかを選択する(ステップS2)。すると、選択に応じて事前申請車両情報111D又は一時許可車両情報112Dに登録され、登録結果は、記憶装置11に格納される(ステップS3、S4)。情報処理部10は、登録結果後の記憶装置11のデータを端末2に送信する(ステップS5)。端末2は、端末用記憶装置21のデータを受信した記憶装置11のデータに基づいて更新する(ステップS6)。
【0033】
(進入車両に対する動作)
次に、図5のフローチャートを参照して、住宅街に進入する車両の対応について、本システムの実行手順を説明する。
【0034】
入口読取センサ4は、進入しようとする車両のナンバを読み取る(ステップS11)。端末2は、このナンバを端末用情報処理部20で受信する(ステップS12)。
【0035】
端末用情報処理部20は、事前申請車両情報211Dに基づいて、ナンバが登録されているか否かを判定する(ステップS13)。該当するナンバが事前申請車両情報211Dに登録されていた場合は、端末用情報処理部20は、遮断機3に開放指令を出力する(ステップS15)。遮断機3は、開放指令を受信すると開放する(ステップS16)。
【0036】
一方、ナンバが事前申請車両情報211Dに登録されていなかった場合は、端末用情報処理部20は、次に、一時許可車両情報212Dに登録されているか否かを判定する(ステップS14)。該当するナンバが一時許可車両情報212Dに登録されていた場合は、端末用情報処理部20は、遮断機3に開放指令を出力する(ステップS15)。
【0037】
また、一時許可車両情報112Dにも登録されていない場合は、原則として処理を終了する(ステップS20のNO)。ただし、ドライバ等が住民や管理センタの者(以下、「住民など」という)に連絡をする手段、例えば携帯電話や入口に備え付けのインターフォンにより、住民などに用件を伝えて依頼をすることで、遮断機3を開放することができる場合がある(ステップS21)。住民が遮断機3を開放する場合は、住民宅にある指令装置7を操作することにより行う。例えば、壁などに埋め込まれているボタンを、住民が押すだけで端末2を介して開放できるような仕組みでもよい。一方、管理センタの者が遮断機3を開放する場合は、管理センタにある入力機器12を操作することにより、中央システム1に予め組み込まれている機能を使用することにより行う。
【0038】
さらに、図6のフローチャートに示すように、許可車両として登録されていない車両に対して、住民などは一時許可することにより対応をすることもできる。ステップS14のNOまでの流れは、前述と同様である。一時許可車両情報に車両情報が登録されていないその車両のドライバ等は、住民などに一時許可を依頼する。住民は、住民宅にある登録装置6を操作することにより、一時許可に登録することができる(ステップS25,S26)。一方、管理センタの者が一時許可を行う場合は、中央システム1に予め組み込まれている機能を使用し、入力機器12を操作して行う。入力が完了すると、一時許可車両情報112Dに登録され、記憶装置11に記憶される(ステップS26)。
【0039】
(退出車両に対する動作)
次に、図7のフローチャートを参照して、住宅街から退出する車両の対応について、本システムの実行手順を説明する。
【0040】
出口読取センサ5は、退出する車両のナンバを読み取る(ステップS21)。中央システム1は、このナンバを情報処理部10で受信する(ステップS22)。
【0041】
情報処理部10は、記憶装置11に格納されている一時許可車両情報112Dに登録されているか否かを判定する(ステップS23)。該当するナンバが登録されていた場合は、一時許可車両情報112Dから当該ナンバを削除する(ステップS23のYES,S24)。また、情報処理部10は、削除後の一時許可車両情報112Dを端末2に送信する(ステップS25)。端末2は、端末用記憶装置21の一時許可車両情報212Dを受信した一時許可車両情報112Dに基づいて更新する(ステップS26)。一方、該当するナンバが登録されていない場合は、何もせずに処理を終了する(ステップS23のNO)。
【0042】
(時間帯による管理)
次に、図8のフローチャートを参照して、時間帯に応じて運用状態を変更する運用について、本システムの実行手順を説明する。
【0043】
記憶装置11には、予め管理時間情報113Dの設定が記憶されている。情報処理部10は、運用状態の変更時刻か否かを判定する(ステップS31)。変更時刻であれば、運用状態の変更を行う(ステップS32)。具体的には、管理情報113Dの設定が6時〜10時が管理状態で、10時〜15時が開放状態となっていた場合は、変更時刻は6時と10時と15時となる。よって、本システムの動作としては、6時になると通常の管理をする運用になる。10時になると遮断機を無効とする運用となり、15時になると次の運用状態に切り替わる。遮断機の無効状態は、車両が近づくと自動的に開放する状態でもよいし、常に開放状態となっていてもよい。一方、運用状態の変更時刻でない場合は、何もせずに処理を終了する(ステップS31のNO)。
【0044】
以上のように本実施形態の構成であれば、中央システム1は、記憶装置11のデータに従って、不特定多数の車両から住民街への立ち入りを認める許可車両に関するデータを一元的に管理することができる。
【0045】
また、車両のナンバプレート8を利用することにより、ドライバ等へ車両に対する問い合わせや応答などの通信を行うことなく、業務端末2から自動的にナンバを収集することができる。業務端末2は、不特定多数の車両から許可車両であるか否かを判定することができる。
【0046】
さらに、特定地域に進入してきた車両が許可車両である場合は、遮断機3を自動的に開くことができる。また、許可車両として登録されていない車両であっても、直接用件のある住民に連絡を取ることで遮断機3を開放する依頼ができ、仮に住民が不在であっても、管理センタに問い合わせをすることで遮断機を開放する依頼ができるというように状況に応じて、臨機応変に対応できるシステムを構築することができる。
【0047】
(変形例)
図9は本実施形態の変形例に関するシステム構成のブロック図である。本変形例は、大別して中央システム1と、遮断機3と、入口読取センサ4と、出口読取センサ5と、登録装置6と、指令装置7とからなる。
【0048】
また、本変形例の中央システム1は、情報処理部10と、記憶装置11と、入力機器12と、制御回路13とからなる。
【0049】
情報処理部10は、入口読取センサ4により得たナンバと記憶装置11に記憶されたデータとに基づいて、当該車両の通行を許可するか否かの判定を行い、その判定結果に基づいて、制御回路13へ信号を送信する。
【0050】
制御回路13は、情報処理部10での判定結果に基づいて信号を受信し、その受信した信号に応じて遮断機3の制御を行う。具体的には、情報処理部10において、車両の通行を許可する判定をした場合、制御回路13は遮断機3を開く制御を行う。
【0051】
以上のように本変形例の構成であれば、特に特定地域が狭く又は入口の少ない場合に、設備投資を抑えたシステムを構築できる。また、許可車両に関するデータを全て一箇所で管理をしているため、データの整合性に関するバグや故障などがないといった利点を有するシステムとすることができる。
【0052】
なお、本発明は以上述べた実施形態に限定されず、以下のように種々変形して実施することができる。
【0053】
(1)車両情報は、ナンバに限らない。例えば、ETCなどのDSRC、ICタグ、携帯電話やPDA等に予め車両情報を格納しておいてもよい。また、これらを複数組み合わせたものでもよい。DSRCを用いることにより、他のシステムなどと兼用でき、車両の保有者への新たなコストを要しなくなる。また、ICタグ、携帯電話やPDA等を用いることにより、車両以外の情報例えば個人情報などを格納することができ、許可車両の条件をより細かく限定したり、個人に基づいて遮断機3を開放する判定を設けたりするなど、より複雑な環境状況においても対応できるシステムとすることができる。
【0054】
(2)本実施形態では、中央システム1を管理センタに、端末を遮断機3付近に設置したことを想定したが、設置場所は特に特定しない。中央システム1及び端末2を全て管理センタ内に設置をしてもよいし、住民宅に設置してもよい。
【0055】
(3)端末2は、複数台設置されていてもよい。各々の遮断機3に専用の端末2を設置することにより、端末2の処理などの負荷を軽減することができる。また、1台の端末2で複数の遮断機3を制御対象とすることにより、設備投資の削減ができる。
【0056】
(4)端末2が複数ある場合、端末用記憶装置21は、各々に別々の情報を有していてもよい。例えば、ある車両を指定した遮断機3からのみ通行を許可したい場合、その車両情報を指定した遮断機3を制御する端末2の端末用記憶装置21にのみ登録することにより実現することできる。
【0057】
(5)端末2は、入力機器12に相当する機器を有し、許可車両を登録できるようにしてもよい。この場合、特定の車両に対して、登録した端末2が制御する遮断機3のみから通行を許可するという運用をすることができる。
【0058】
(6)端末2は、遮断機3の開閉を行うだけではなく、表示機等にメッセージを表示する機能を有していてもよい。メッセージは、通行を許可しない理由を表示したり、管理センタからの挨拶やお知らせなどを表示してもよい。
【0059】
(7)車両の通行を制限する制限手段は、遮断機3に限らない。扉やシャッターなどでもよいし、物理的に制限はしなくても、信号機や表示機等による制限を示すものでもよい。
【0060】
(8)本実施形態では、入口にのみ遮断機3を設けたが、出口にも遮断機3のような制限手段を設置してもよいし、また、出口と入口が兼用になっているときは、遮断機3を兼用してもよい。この場合には、出口読取センサ5で、より確実に車両情報を読み取ることができる。また、不法に特定地域へ入った車両に対しては、外に出さないようにするという運用ができる。
【0061】
(9)本実施形態では、出口読取センサ5を中央システム1に接続する構成とし、情報処理部10でデータ処理を行う方式としたが、出口読取センサ5を端末2に接続し、端末用情報処理部20でデータ処理を行った後、中央システム1に送信する方式としてもよい。入口と出口を兼用しているような特定地域においては、入口読取センサ4と出口読取センサ5を兼用した1つの読取センサを設置してもよい。この場合、通信ケーブルの敷設コストの削減と、通信ケーブルの冗長化によるノイズや切断等による故障を軽減することができる。
【0062】
(10)登録装置6や指令装置7は、管理センタに設置をしてもよい。
【0063】
(11)登録装置6や指令装置7は、一つの装置であってもよいし、各々の装置に相当する機能がそれぞれ一機能として、他の装置に組み込まれていてもよい。例えば、インターフォンに登録装置6や指令装置7に相当する2つの機能が組み込まれていた場合、ドライバと直接対話をしながら、遮断機3をその場で開放したり、許可車両として一時的に登録することができる。
【0064】
(12)事前申請車両情報111D(211D)と一時許可車両情報112D(212D)は1つのデータベースで管理してもよい。
【0065】
(13)端末用記憶装置21は、事前車両情報211Dと一時許可車両情報212Dのいずれか一方のデータベースしか有していなくてもよい。例えば、端末用記憶装置21が事前車両情報211Dのみを有していた場合、中央システム1に一時許可車両情報112Dの情報を問い合わせる構成とすることで、端末用記憶装置21の容量を減らすことができる。
【0066】
(14)記憶装置11のデータ更新後、端末2が端末用記憶装置21のデータ更新のタイミングを管理してもよい。例えば端末2から記憶装置11のデータ更新のタイミングに関係なく更新定期的に、または要求がある度に記憶装置11のデータを参照して更新してもよい。
【0067】
(15)一時許可車両情報112D(212D)に該当する車両が入ったときに、その車両の車両情報を一時許可車両情報112D(212D)から削除し、出るときに際しては、何もしないとしてもよい。
【0068】
(16)本実施形態では、運用状態を管理状態と開放状態のみであったが他の運用状態があってもよい。例えば、遮断機3を閉鎖して、車両を常に通行止めにする閉鎖状態が運用状態としてあってもよい。
【0069】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施形態に関するシステムの構成を説明するためのブロック図。
【図2】本実施形態に関する記憶装置を説明するためのブロック図。
【図3】本実施形態に関する端末用記憶装置を説明するためのブロック図。
【図4】本実施形態に関する許可車両を登録する動作を説明するためのフローチャート
【図5】本実施形態に関する指令装置を使用した進入車両に対する動作を説明するためのフローチャート。
【図6】本実施形態に関する登録装置を使用した進入車両に対する動作を説明するためのフローチャート。
【図7】本実施形態に関する退出車両に対する動作を説明するためのフローチャート。
【図8】本実施形態に関する管理時間帯による運用状態の変更の動作を説明するためのフローチャート。
【図9】本実施形態に関する変形例のシステムの構成を説明するためのブロック図。
【符号の説明】
【0071】
1…中央システム、2…端末、3…遮断機、4…入口読取センサ、5…出口読取センサ、
6…登録装置、7…指令装置、8…ナンバプレート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムを使用する交通管理システムであって、
特定地域への車両の通行を制限する制限手段と、
前記特定地域へ進入する車両の付属物から車両を特定するための車両情報を取得する取得手段と、
前記特定地域への通行を許可する許可車両を特定するための車両情報を記憶する記憶手段と、
前記取得手段により取得された当該車両情報と前記記憶手段の車両情報に基づいて、当該車両情報の当該車両を前記特定地域へ進入を許可するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記制限手段を制御する制御手段と
を具備したことを特徴とする交通管理システム。
【請求項2】
前記記憶手段は、
前記車両情報とは別に、前記特定地域への通行を一時的に許可するための一時許可車両情報を記憶し、
前記判定手段は、
前記判定結果として進入を許可できない判定結果の場合、前記一時許可車両情報に基づいて、さらに進入を許可するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の交通管理システム。
【請求項3】
前記特定地域から退出する車両の付属物から車両を特定するための車両情報を取得する退出用取得手段と
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の交通管理システム。
【請求項4】
前記特定地域から退出する車両の付属物から車両を特定するための車両情報を取得する退出用取得手段と、
前記退出用取得手段により取得された当該車両情報は、前記記憶手段の一時許可車両情報に該当するか否かを判定する一時許可判定手段と、
前記一時許可判定手段の判定結果が前記一時許可車両情報に該当した場合、前記記憶手段から該当した前記一時許可車両情報を削除する削除手段と
を具備したことを特徴とする請求項2に記載の交通管理システム。
【請求項5】
前記判定手段の判定結果とは無関係に、前記制限手段を任意に制御するための指令を前記制御手段に出力する指令手段と
を具備したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の交通管理システム。
【請求項6】
指定した車両情報を一時許可車両情報として前記記憶手段に格納する格納手段と
を具備したことを特徴とする請求項2又は請求項4のいずれか1項に記載の交通管理システム。
【請求項7】
一定条件を満たすと、前記制限手段を無効にする無効制御手段と
を具備したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の交通管理システム。
【請求項8】
前記制限手段は、遮断機であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の交通管理システム。
【請求項9】
前記取得手段は、ナンバプレートのナンバの読取センサであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の交通管理システム。
【請求項10】
コンピュータシステムを使用する交通管理システムにおいて、特定地域への車両の通行を制限する制限手段と、車両を特定するための車両情報を取得する取得手段とを有し、車両の通行を制限する制限方法であって、
前記取得手段により前記車両情報を取得するステップと、
当該車両情報の車両は、前記特定地域への通行を許可する許可車両であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップに基づいて、当該車両が前記許可車両である場合には、前記制限手段を制御するステップとを有する手順を実行する交通管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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