説明

付箋紙束および付箋紙供給装置

【課題】付箋紙を簡単且つ安定して引き剥がすことができる付箋紙束およびこれを用いた付箋紙供給装置を提供する。
【解決手段】本発明の付箋紙供給装置は、一方の端部を剥離可能に粘着した多数枚の付箋紙3から成る付箋紙積層体4と、厚手に構成され、最下位の付箋紙3を介して付箋紙積層体4が粘着された台材6と、から成る付箋紙束2を、着脱自在に保持する付箋紙ホルダ31と、付箋紙ホルダ31に保持された付箋紙束2に臨み、付箋紙積層体4の最上位の付箋紙3から1枚ずつ引き剥がして先方に送る付箋紙剥離手段と、を備え、付箋紙ホルダ31は、付箋紙3の引き剥がしに抗して台材を押さえる台材保持部を有し、台材6は、付箋紙3の引き剥がし方向において台材保持部に係止される係止部を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数枚の付箋紙から成る付箋紙積層体と前記付箋紙積層体が粘着された台材とから成る付箋紙束およびこれを用いた付箋紙供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、市販の付箋紙束は、一部に粘着部を有する付箋紙を複数枚積層させた付箋紙積層体と、付箋紙と同じ大きさの台材とが一体になったものが知られている。
また、従来、この付箋紙束を用いる付箋紙プリンタ(付箋紙供給装置)として、最上位の付箋紙の長辺方向両端部を保持して固定する付箋紙束を付箋紙ホルダと、最上位の付箋紙を一枚ずつ引き剥がすピックアップローラ(付箋紙剥離手段)と、ピックアップローラで剥離した付箋紙を印刷送りする付箋紙送り機構と、付箋紙の自由端側から印刷処理を施す付箋紙印刷機構(印刷手段)と、を有するものが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−175878号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような従来の付箋紙束に対しユーザは、付箋紙束の側面を把持して、最上位の付箋紙を剥離するが、台材と付箋紙との剛性に著しい差異がないため、付箋紙の枚数が減ると、剥離すべき付箋紙を指で押さえてしまい付箋紙が剥離しにくいという問題があった。
また、このような付箋紙束を用いた付箋紙供給装置では、付箋紙ホルダの上端部にある前後の保持爪により、付箋紙束の粘着部側と自由端側の両端部を押さえておく構造であるため、付箋紙の剥離(引き剥がし)が不安定になる。すなわち、付箋紙束の最上位の付箋紙を自由端側から捲り上げ、さらに引き剥がそうとすると、付箋紙の粘着部側が保持爪により押さえられているため、引き剥がしの角度がとれず引き剥がしに大きな力を要する。また、付箋紙の枚数が少なくなると、引き剥がすときに付箋紙束全体が歪んでしまい、結果的に付箋紙ホルダから付箋紙束が外れてしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、付箋紙を簡単且つ安定して引き剥がすことができる付箋紙束およびこれを用いた付箋紙供給装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の付箋紙束は、一方の端部を剥離可能に粘着した多数枚の付箋紙から成る付箋紙積層体と、最下位の付箋紙を介して前記付箋紙積層体が粘着された台材と、を備え、付箋紙積層体に対し台材は、外形の一部が突出していることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、台材が厚手に構成され且つ手持ち部分が付箋紙積層体から突出しているため、ユーザは、付箋紙積層体に指が触れることなく、付箋紙束を把持することができる。これにより、ユーザは、付箋紙束から付箋紙を一枚ずつ確実且つ安定させて剥離することができる。
【0007】
この場合、付箋紙積層体および台材は、平面視方形に形成されており、付箋紙積層体に対し台材は、幅方向の2辺が突出していることが、好ましい。
【0008】
この構成によれば、ユーザは、付箋紙積層体から幅方向に突出している2辺により、付箋紙束を無理なく把持することができ、付箋紙束から付箋紙を効率よく剥離することができる。
【0009】
本発明の付箋紙供給装置は、一方の端部を剥離可能に粘着した多数枚の付箋紙から成る付箋紙積層体と、最下位の付箋紙を介して付箋紙積層体が粘着された台材と、から成る付箋紙束を収容すると共に、付箋紙積層体からの付箋紙の引き剥がしを許容する付箋紙供給装置であって、付箋紙束を着脱自在に保持する付箋紙ホルダと、付箋紙ホルダを収容すると共に、付箋紙を引き剥がすための開口部を有する筐体と、を備え、付箋紙ホルダは、付箋紙の引き剥がしに抗して台材を押さえる台材保持部を有し、台材は、付箋紙の引き剥がし方向において台材保持部に係止される係止部を有していることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、厚手に構成した台材の係止部を付箋紙ホルダの台材保持部に係止することにより、付箋紙束を付箋紙ホルダに保持することができる。すなわち、従来のように付箋紙積層体の長辺方向の両端部を上側から保持爪で押さえることなく、台材を押さえるようにして付箋紙束を保持することができる。この場合、付箋紙積層体が上側から押さえられることがなく、付箋紙を引き剥がすときに付箋紙束を保持しておくことができる。このため、ユーザが付箋紙を引き剥がすとき、これを簡単に引き剥がすことができると共に、付箋紙の枚数が減少しても、付箋紙を引き剥がす力により台材が歪んで付箋紙ホルダから外れることがない。したがって、付箋紙を最後まで安定させて剥離することができる。
【0011】
本発明の他の付箋紙供給装置は、一方の端部を剥離可能に粘着した多数枚の付箋紙から成る付箋紙積層体と、最下位の付箋紙を介して付箋紙積層体が粘着された台材と、から成る付箋紙束を、着脱自在に保持する付箋紙ホルダと、付箋紙ホルダに保持された付箋紙束に臨み、付箋紙積層体の最上位の付箋紙から1枚ずつ引き剥がして先方に送る付箋紙剥離手段と、付箋紙ホルダおよび付箋紙剥離手段を収容する筐体と、を備え、付箋紙ホルダは、付箋紙の引き剥がしに抗して台材を押さえる台材保持部を有し、台材は、付箋紙の引き剥がし方向において台材保持部に係止される係止部を有していることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、厚手に構成した台材の係止部を付箋紙ホルダの台材保持部に係止することにより、付箋紙束を付箋紙ホルダに保持することができる。すなわち、従来のように付箋紙積層体の長辺方向の両端部を上側から保持爪で押さえることなく、台材を押さえるようにして付箋紙束を保持することができる。この場合、付箋紙積層体が上側から押さえられることがなく、付箋紙を引き剥がすときに付箋紙束を保持しておくことができる。このため、付箋紙剥離手段により1枚ずつ付箋紙を引き剥がすとき、これを小さな力で簡単に引き剥がすことができると共に、付箋紙の枚数が減少しても、付箋紙を引き剥がす力により台材が歪んで付箋紙ホルダから外れることがない。したがって、付箋紙を最後の1枚まで確実かつ安定させて剥離することができる。
【0013】
この場合、付箋紙ホルダを上方に付勢した状態で保持すると共に、筐体に着脱自在に装着されたカセットを、更に備えたことが、好ましい。
【0014】
この構成によれば、付箋紙束を、カセットを介して筐体の所定の位置に着脱自在に装着することができる。ユーザは、筐体から取り出したカセットに対し付箋紙束を装着することになるため、付箋紙束をカセットに保持した付箋紙ホルダに簡単に着脱することができる。なお、ばね等により、カセットを受けとして付箋紙ホルダ(付箋紙束)を上方に付勢しておくことが、好ましい。
【0015】
この場合、台材は、幅方向の2辺に付箋紙積層体から突出する余剰幅部を有し、台材の係止部は、余剰幅部で構成され、付箋紙ホルダの台材保持部は、各余剰幅部がスライド自在に係合すると共に引き剥がし方向に係止される側部のあり溝で構成されていることが、好ましい。
【0016】
この構成によれば、余剰幅部(係止部)を介して付箋紙束を、側部のあり溝にスライド挿入することで、付箋紙束を、付箋紙ホルダに対し簡単に着脱することができる。また、側部のあり溝により台材を押さえておくことができ、付箋紙束から付箋紙を剥離するときに、付箋紙束全体が浮き上がるのを有効に防止することができる。
【0017】
この場合、一方の余剰幅部には、スライド方向の先端部を切り欠いた除去部位が形成され、一方の余剰幅部に対応する付箋紙ホルダには、除去部位に係合する係合部位が形成されていることが、好ましい。
【0018】
この構成によれば、一方の余剰幅部の除去部位とこれに対応する付箋紙ホルダの係合部位とにより、付箋紙ホルダに対する付箋紙束のセット方向を規制することができる。すなわち、付箋紙束の粘着部(糊付け部)がスライドセット方向の先方となるか手前となるかが規制されるため、ユーザが誤った方向で付箋紙ホルダに付箋紙束をセットしてしまうのを防止することができる。
【0019】
この場合、台材は、粘着部側の辺に付箋紙積層体から突出する余剰長さ部と、自由端側に形成した開口部と、を有し、台材の係止部は、余剰長さ部と開口部と、で構成され、付箋紙ホルダの台材保持部は、余剰長さ部が引き剥がし方向に係止される粘着端側のあり溝と、開口部が圧入される圧入突部と、で構成されていることが、好ましい。
【0020】
同様に、台材は、粘着部側の辺に付箋紙積層体から突出する余剰長さ部と、自由端側に形成した切欠き部と、を有し、台材の係止部は、余剰長さ部と切欠き部とで構成され、付箋紙ホルダの台材保持部は、余剰長さ部が引き剥がし方向に係止される粘着端側のあり溝と、切欠き部が圧入される圧入突部と、で構成されていることが、好ましい。
【0021】
これらの構成によれば、粘着側のあり溝に台材の余剰長さ部を係止した状態で、付箋紙束の開口部或いは切欠き部を、上方から付箋紙ホルダの圧入突部に圧入することで、付箋紙ホルダに対し付箋紙束を簡単且つ不動にセットすることができる。すなわち、付箋紙の引き剥がしに際し、付箋紙束は、付箋紙ホルダの粘着側のあり溝と圧入突部とにより、浮き上がることがない。なお、開口部或いは切欠き部の位置を、台材のセンターから位置ズレさせて設けることが好ましく、このようにすれば、付箋紙束のセット方向を規制することができる。
【0022】
この場合、台材は、粘着部側の辺に付箋紙積層体から突出する第1余剰長さ部と、自由端側に付箋紙積層体から突出する第2余剰長さ部と、を有し、台材の係止部は、第1余剰長さ部と第2余剰長さ部とで構成され、付箋紙ホルダの台材保持部は、第1余剰長さ部が引き剥がし方向に係止される粘着端側フック部と、第2余剰長さ部が引き剥がし方向に係止される自由端側フック部と、で構成され、粘着端側フック部および自由端側フック部の一方は、係止位置と係止解除位置との間で移動可能に構成されていることが、好ましい。
【0023】
これらの構成によれば、付箋紙ホルダの粘着端側フック部および自由端側フック部により、台材における粘着部側と自由端側とを押さえておくことができる。また、自由端側フック部を係止解除位置に移動し、第1余剰長さ部を粘着端側フック部に係止した後、自由端側フック部を係止位置に移動することで、付箋紙束を付箋紙ホルダに対し簡単な操作で着脱させることができる。
【0024】
この場合、台材は、粘着部側の辺に付箋紙積層体から突出する第1余剰長さ部と、自由端側に付箋紙積層体から突出する第2余剰長さ部と、を有し、台材の係止部は、第1余剰長さ部と第2余剰長さ部とで構成され、付箋紙ホルダの台材保持部は、第1余剰長さ部の端面に食い込む鋸刃状の粘着端側突当て部と、第2余剰長さ部の端面に食い込む鋸刃状の自由端側突当て部と、で構成され、粘着端側突当て部および自由端側突当て部の一方は、突当て位置と突当て解除位置との間で移動可能に構成されていることが、好ましい。
【0025】
この構成によれば、粘着端側突当て部および自由端側突当て部を台材に食い込ませることにより、台材における粘着部側と自由端側とを押さえておくことができる。また、自由端側突当て部を突当て解除位置に移動し、第1余剰長さ部を粘着端側突当て部に突き当てた後、自由端側突当て部を突当て位置に移動することで、付箋紙束を付箋紙ホルダに対し簡単な操作で着脱させることができる。
【0026】
この場合、付箋紙剥離手段により引き剥がして先方に送られてゆく付箋紙に臨み、付箋紙に印刷を行う印刷手段を、更に備えたことが、好ましい。
【0027】
この構成によれば、付箋紙束から一枚一枚剥離した付箋紙に対して印刷処理を施すことができる付箋紙供給装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付した図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る付箋紙供給装置を利用した付箋紙プリンタについて説明する。この付箋紙供給装置は、図外のパーソナルコンピュータ(パソコン)と接続しており、パソコンからの制御により、装置ケース内部にセットされた付箋紙束から、1枚ずつ付箋紙を引き離しながら印刷を行った印刷済みの付箋紙や、1枚ずつ引き離した印刷されない状態の付箋紙(白紙状態)を装置外部に排出するものである。
【0029】
図1を参照して、先ず付箋紙プリンタ1の供給対象物である付箋紙束2について説明する。付箋紙束2は、例えば長方形に形成され、裏面の一方の端部に粘着部(糊付け部)を有する付箋紙3を複数枚積層させた付箋紙積層体4と、付箋紙積層体4より大きく形成された台材6と、で構成されている。台材6は、剛性のある部材(例えば、厚紙、アクリル板、樹脂等)で構成され、外形の一部(例えば、付箋紙3の幅方向の2辺(付箋紙ホルダの挿入方向に対して左右の辺))が、付箋紙積層体4から突出し、付箋紙3を引き剥がす際の持ち手部分となる一対の余剰幅部(係止部)5を有している。そして、最下位の付箋紙3の粘着部を介して付箋紙積層体4が、台材6に粘着固定されることで、付箋紙束2が構成されている。各余剰幅部5は、所定の幅を有して付箋紙束2の長さ方向に延在しており、一方の余剰幅部5(図示手前側)の先端部には、後述する付箋紙ホルダ31に形成された突出部(係合部位)36と係合する切欠き部(除去部位)35が形成されている。
【0030】
図2および図3に示すように、付箋紙プリンタ1は、筐体である装置ケース11により外殻を形成した装置本体12と、付箋紙束2をセットした状態で装置本体12に装着される付箋紙カセット13と、図外のインクリボンRを収容したリボンカートリッジと、で構成されている。付箋紙カセット13を介して装置本体12内にセットされた付箋紙束2に対し、後述する装置本体12の内部装置が臨み、最上位の付箋紙3から1枚ずつ引き剥がし且つ送りながら、インクリボンRを介してパソコンから取得したデータを印刷し、これを装置ケース11に形成した付箋紙排紙口14から送り出すようにしている。
【0031】
装置ケース11は、全体として小型に形成されており、装置ケース11の上面には、装置のメンテナンスおよびリボンカートリッジを装着するための開閉蓋15が取り付けられている。また、装置ケース11の中央部前面には、付箋紙3を装置ケース11外部に送り出すためのスリット形状に形成された付箋紙排紙口14が形成されている。さらに、装置ケース11の下部前面には、引出し式の付箋紙カセット13を着脱するためのカセット導入開口16が形成されている。なお、以降の説明においても、付箋紙排紙口14側を「前」、その反対側を「後」として説明する。したがって、セットされた付箋紙束2の自由端側が「前」となり、粘着部側が「後」となる。
【0032】
図3に示すように、装置本体12は、下側に位置して付箋紙束2を着脱自在に保持する付箋紙カセット13が装着されるカセット装着部21と、カセット装着部21に装着された付箋紙カセット13(付箋紙束2)の上方に位置し、付箋紙カセット13に対峙して付箋紙3に印刷処理を行なう付箋紙印刷機構(印刷手段)23と、後述するピックアップローラ24により付箋紙束2の最上位の付箋紙3を捲り上げた後、引き剥がすと共に、付箋紙印刷機構23に付箋紙3を送り付箋紙排紙口14から排出する付箋紙剥離機構(付箋紙剥離手段)25と、これらを収容する装置ケース11と、を備えている。なお、付箋紙剥離機構25のピックアップローラ24は、付箋紙印刷機構23のプラテンローラを兼ねている。
【0033】
付箋紙剥離機構25は、付箋紙束2の最上位にある付箋紙3を引き剥がして前方に送るものであり、最上位の付箋紙3に転接してこれを捲り上げて、後述するサーマルヘッド41と共に捲り上げた付箋紙3を挟持して回転送りするピックアップローラ24と、ピックアップローラ24を捲り上げ位置42および付箋紙3に対して印刷を行なう印刷位置43との間を移動させるローラ移動手段44と、DCモータで構成されており、ピックアップローラ24およびローラ移動手段44の駆動源となる駆動モータ45(図5参照)と、駆動モータ45の駆動力をピックアップローラ24およびローラ移動手段44に伝達する減速ギヤ列46と、を備えている。
【0034】
ピックアップローラ24は、捲り上げ位置42において、付箋紙3を捲り上げ且つ捲り上げた付箋紙3の自由端側の裏面に転接すると、ローラ移動手段44により回動アーム47を介して挟持位置48に移動し、挟持位置48においてサーマルヘッド41と協働して付箋紙3を付箋紙束2から引き剥がしながら回転送りする。
【0035】
付箋紙印刷機構23は、付箋紙排紙口14の近傍に配設され、引き剥がされた付箋紙3に印刷を行うサーマルヘッド41と、装着されたリボンカートリッジのインクリボンRを巻き取るリボン巻取り機構(図示省略)と、を有している。リボンカートリッジは、インクリボンRを繰り出し自在に巻回したリボン繰出しリールと、インクリボンRを巻き取るリボン巻取りリール49と、これらを回転自在に収容するカートリッジケース(図示省略)とから構成されている。また、リボン巻取り機構は、ピックアップローラ24が印刷位置43へ移動すると、上記の減速ギヤ列46と連結して駆動モータ45からの動力が入力するようになっており、付箋紙3の印刷送りと併せて、インクリボンRの巻取りを開始するようになっている。
【0036】
図4に示すように、付箋紙カセット13は、上部を開放した箱状に形成されており、内部に付箋紙束2を保持する付箋紙ホルダ31と、付箋紙ホルダ31を上方に付勢する2つのコイルばね32と、が組み込まれている。2つのコイルばね32は、前後に離間して配設されており、付箋紙カセット13を底面を受けとして付箋紙ホルダ31、すなわち付箋紙束2を上方に付勢している。一方、付箋紙カセット13の上側の端部には、2つのコイルばね32により付勢された付箋紙ホルダ31の上昇位置を規制する規制部17が形成されている。また、付箋紙カセット13の前端部には、付箋紙束2を付箋紙ホルダ31にスライドセットするための切欠き開口33が形成されている。
【0037】
付箋紙ホルダ31は、台材6を介して、付箋紙束2を水平に保持するものであり、前壁を除去したトレイ状に形成されている。また、両側壁の内側には、底面に連なる一対の側部のあり溝(台材保持部)34が形成されている。付箋紙束2は、台材6の一対の余剰幅部5を対応する側部のあり溝34に位置合わせし、切欠き開口33からスライドさせるようにして、付箋紙ホルダ31にセットする。また取り外すときには逆の手順で行う。付箋紙ホルダ31にセットされた付箋紙束2に、上側からピックアップローラ24が押圧接触すると、2つのコイルばね32に抗して、付箋紙束2および付箋紙ホルダ31が沈み込み、ピックアップローラ24の押圧を許容する。
【0038】
また、付箋紙ホルダの一方(図示手前側)には、台材6の切欠き部35と係合する突出部36が形成されている。この場合、台材6の切欠き部35を付箋紙ホルダ31の突出部36に位置合わせして、付箋紙束2を付箋紙ホルダ31にスライドセットすることにより、切欠き部35と突出部36とが噛み合うようにして付箋紙束2が完全装着され、付箋紙束2の自由端と付箋紙ホルダ31の前端との位置が一致する。一方、台材6の切欠き部35を付箋紙ホルダ31の突出部36に合わない状態で、付箋紙束2を付箋紙ホルダ31にスライドセットすると、付箋紙束2と付箋紙ホルダ31の前側とが一致しないため、不完全なセット状態となる。したがって、ユーザが付箋紙束2のセット方向の間違いに気づくことにより、付箋紙束2のセット不良が防止される。
【0039】
次に、図5を参照して、付箋紙プリンタ1の制御系の構成について説明する。付箋紙プリンタ1は、駆動部51と、付箋紙剥離部52と、印刷処理部53と、これら各部と接続され、付箋紙プリンタ1全体を制御する制御部54と、から構成されている。駆動部51は、ヘッドドライバ55と、駆動モータドライバ56とを備え、ヘッドドライバ55は、印刷処理部53のサーマルヘッド41の駆動を制御し、駆動モータドライバ56は、印刷処理部53のリボン巻取りリール49の駆動を制御すると共に、付箋紙剥離部52のピックアップローラ24および回動アーム47の駆動を制御する。
【0040】
ここで、図6を参照して、付箋紙3が付箋紙束2から捲り上げられてから排出されるまでの一連の動作について説明する。印刷待機状態において、ピックアップローラ24は、セットされた付箋紙束2の最上位の付箋紙3表面の中間部自由端側に当接している(図6(a)参照)。ユーザが印刷開始を指示すると、駆動モータ45が駆動して、ピックアップローラ24が回転して付箋紙3の捲り上げ動作を開始する。すなわち、ピックアップローラ24が最上位の付箋紙3に対し当接し回転運動することで、その長手方向の中間部が次第に上方へと湾曲するように撓んでいく(図6(b)参照)。
【0041】
捲り上がっていく付箋紙3の自由端がピックアップローラ24の下側を通過した直後、付箋紙3は、ピックアップローラ24の回転により、ピックアップローラ24の上側に撥ね上げられ、付箋紙3の剛性により自由端部がピックアップローラ24に乗り上げる(図6(b)参照)。付箋紙3を乗せたピックアップローラ24は、さらに回転を続けて基端部を中心に印刷位置へと移動する。印刷位置43に達した付箋紙3は、ピックアップローラ24とサーマルヘッド41により挟持される。これをトリガーにインクリボンRの送りが開始される(図6(c)参照)。
【0042】
印刷位置43に臨んだピックアップローラ24は、サーマルヘッド41と協働して、挟み込んだ付箋紙3を付箋紙束2から引き剥がし、自由端側を先頭にして付箋紙排紙口14に向けて付箋紙3を送ると同時に、付箋紙3の表面に自由端側から印刷を行う(図6(d)参照)。付箋紙3の粘着端側が印刷位置を通過し、印刷済み付箋紙3が付箋紙排紙口14から排出されると、ピックアップローラ24は、その回転を停止すると共に、捲り上げ位置42に移動する(図6(e)参照)。
【0043】
以上のように、本実施形態の付箋紙プリンタ1によれば、付箋紙束2は、台材6の余剰幅部5を介して固定されているため、最上位の付箋紙3とその一枚下の付箋紙3を引き剥がす力のみで付箋紙束2から引き剥がすことができる。また、付箋紙束2全体が歪むことがないため付箋紙ホルダ31から外れることがなく、付箋紙束2から付箋紙3を確実に剥離することができる。
【0044】
次に、図7を参照して、第1実施形態の第1変形例に係る付箋紙ホルダ31廻りの構造について説明する。なお、重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ記載する。
【0045】
この変形例の付箋紙束2の台材6は、粘着部側(後端側)の辺が付箋紙積層体4から突出した余剰長さ部61と、自由端側に形成した円形の開口部62と、を有している。また、付箋紙ホルダ31には、余剰長さ部61を引き剥がし方向に係止する粘着側のあり溝63と、開口部62と相補的な形状(円形)を有する圧入突部64と、が形成されている(図7参照)。また、付箋紙ホルダ31の前端部は、付箋紙束2のセットを案内する傾斜面となっている。
【0046】
すなわち、付箋紙ホルダ31に付箋紙束2をセットするときは、粘着側のあり溝63に余剰長さ部61をはめ込むと共に、開口部62に圧入突部64を位置合わせする(図7(a)参照)。そして、付箋紙束2を、傾斜面に案内させて付箋紙ホルダ31側に押し込むように圧入することでセットする(図7(b)参照)。これにより、付箋紙ホルダ31に付箋紙束2が水平にセットされる。この場合も、付箋紙束2が付箋紙ホルダ31に動かないようにセットされ、付箋紙3を引き剥がすときに、付箋紙束2が浮き上がることがない。
【0047】
次に、第1実施形態の第2変形例に係る付箋紙ホルダ31廻りの構造について説明する。この変形例の付箋紙束2の台材6は、上記の開口部62に代えて、切欠き部65が形成されていることのみが、第1変形例と異なる。切欠き部65は、台材6の前部中央を前方から方形に切欠いて形成されており、これに対応して、付箋紙ホルダ31には、切欠き部65と相補的な形状(方形)を有する圧入突部64と、が形成されている。すなわち、粘着側のあり溝63に余剰長さ部61をはめ込むと共に、切欠き部65に圧入突部64を位置合わせし(図7(c)参照)、傾斜面に案内させて、付箋紙束2を圧入することで、付箋紙束2が付箋紙ホルダ31にセットされる(図7(d)参照)。これにより、付箋紙ホルダ31に付箋紙束2が垂直に動かないようにセットされ、付箋紙3を引き剥がすときに、付箋紙束2が浮き上がることがない。
【0048】
以上の構成により、粘着側のあり溝63に余剰長さ部61を押し込むと共に、上方から付箋紙束2を圧入することで簡単に付箋紙ホルダ31に付箋紙束2をセットすることができる。また、セット方向を規制することができるため、ユーザの誤セットを防止することができる。なお、圧入突部64の外周面を鋸刃状(ギザ刃状)に形成し、或いは圧入突部64を星形に形成し、圧入時に、圧入突部64が開口部62や切欠き部65に食い込むようにしてもよい(図示省略)。
【0049】
次に、図8を参照して、第1実施形態の第3変形例に係る付箋紙ホルダ31廻りの構造について説明する。この変形例の付箋紙束2の台材6は、長さ方向の2辺(付箋紙ホルダの挿入方向に対して前後の辺)が付箋紙積層体4から突出する前後の余剰長さ部71,72(第1余剰長さ部および第2余剰長さ部)を有している。また、付箋紙ホルダ31の前端部および後端部には、両余剰長さ部71,72を引き剥がし方向に係止する粘着端側フック部73と、自由端側フック部74と、が形成されている。
【0050】
粘着端側フック部73は、付箋紙ホルダ31の幅いっぱいに延在し、自由端側フック部74は、付箋紙ホルダ31の幅方向の中央部に設けられている。自由端側フック部74は、断面「T」字状に形成され、付箋紙ホルダ31の前端部に回動自在に取り付けられている。自由端側フック部74の回動軸75には、図示では省略したが、ねじりコイルばねが組み込まれており、このコイルばねに抗して自由端側フック部74を外側に引き倒すようにして、付箋紙束2を付箋紙ホルダ31にセットするようになっている。
【0051】
すなわち、自由端側フック部74を係止解除位置である外側(前側)に回動し、粘着端側フック部73に後側の余剰長さ部72をはめ込み、付箋紙束2を位置決めする(図8(a)参照)。次に、コイルばねにより、自由端側フック部74を係止位置に回動して、前側の余剰長さ部71を係止することでセットする(図8(b)参照)。これにより、付箋紙ホルダ31に付箋紙束2が水平に動かないようにセットされる。なお、付箋紙ホルダ31に、図8(b)の状態に、前側の余剰長さ部71を規制するストッパを設けておくことが、好ましい。また、特に図示しないが、自由端側フック部74は、ゴムなどの素材でできており、曲げるようにして、係止解除位置に移動するようにしてもよい。
【0052】
図8(c)および図8(d)は、自由端側フック部74を水平方向にスライド自在としたものであり、内部に図示しないコイルばねを組み込んだ自由端側フック部74が、付箋紙ホルダ31の前端部に前後方向にスライド自在に取り付けられている。この場合には、自由端側フック部74を、コイルばねに抗して前方にスライド移動させておいてから、付箋紙束2を付箋紙ホルダ31に位置決めし(図8(c)参照)、その後、自由端側フック部74から手を離して付箋紙束2をセット状態とする(図8(d)参照)。この場合も、付箋紙束2は、前側の余剰長さ部71において自由端側フック部74および粘着端側フック部73により係止され、付箋紙ホルダ31から浮き上がることがない。
【0053】
次に、図9を参照して、第1実施形態の第4変形例に係る付箋紙ホルダ31廻りの構造について説明する。この場合の付箋紙ホルダ31は、後側の余剰長さ部72の端面に食い込む鋸刃状の粘着端側突当て部76と、前側の余剰長さ部71の端面に食い込む鋸刃状の自由端側突当て部77と、が形成されている。粘着端側突当て部76は、付箋紙ホルダ31の後端部に一体に形成されており、自由端側突当て部77は、上記の自由端側フック部74と同様に、付箋紙ホルダ31の後端部にスライド自在に取り付けられている。この場合も、自由端側突当て部77には、コイルばねが組み込まれている(上述の説明参照)。
【0054】
すなわち、自由端側突当て部77を突当て解除位置にスライドさせ、第1余剰長さ部71の側面を粘着側突当て部76に当接すると共に、自由端側突当て部77を突当て位置に戻すことで、後側の余剰長さ部72に粘着側突当て部76が、また後側の余剰長さ部72に自由端側突当て部77が、それぞれ食い込み、付箋紙束2が付箋紙ホルダ31にセットされる。これにより、付箋紙ホルダ31に付箋紙束2が動かないようにセットされる。
【0055】
次に、図10を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この装置は、ユーザが付箋紙束から付箋紙を剥離するものであり、いわゆる付箋紙ディスペンサー(付箋紙供給装置)である。なお、重複した記載をさけるべく第1実施形態と異なる部分のみを記載する。
【0056】
図10に示すように、付箋紙ディスペンサー81は、上記の付箋紙カセット13が下側から着脱自在に装着されるケース82と、ケース82の中央に配設され、装着した付箋紙カセット13の付箋紙束2に上側から接触する付箋紙捲り機構83と、を備えている。ケース82は、上側が広く開放された開口部となっており、この部分からユーザが手を差し入れて、付箋紙束2から付箋紙3を引き剥がす。なお、本実施形態における付箋紙3および付箋紙ホルダ31は、第1実施形態の各付箋紙ホルダ31を使用するものである。
【0057】
付箋紙捲り機構83は、ケース82の一部に取り付けられており、付箋紙束2の上側に接触するように臨み、付箋紙束2から付箋紙3を捲り上げる捲り上げローラ84と、捲り上げローラ84と同軸上に位置し、ユーザが付箋紙3を捲り上げるために回転させる手動操作ノブ85と、捲り上げローラ84および手動操作ノブ85が固定された回転軸86と、回転軸86を回転自在に軸支する一対の軸受け部87と、から構成されている。
【0058】
捲り上げローラ84は、回転表面がゴム等の素材で形成されており、付箋紙束2の自由端側に接触している。この場合、付箋紙束2をセットしている付箋紙ホルダ31がコイルばね32により上方に付勢されているため、捲り上げローラ84は常に付箋紙束2に接触している。ユーザが、手動操作ノブ85を回転させると、同軸上の捲り上げローラ84が付箋紙束2の最上位の付箋紙3を捲り上げるようになっている。
【0059】
すなわち、ユーザが、手動操作ノブ85を手前に向かって回転させると、それに伴って捲り上げローラ84も手前に回転する。この捲り上げローラ84の回転運動によって、付箋紙束2の最上位の付箋紙3の中央部が湾曲させて持ち上がる。捲り上がっていく付箋紙3の自由端が捲り上げローラ84の直下を通過した直後、付箋紙3は、捲り上げローラ84の回転により、捲り上げローラ84の上側に撥ね上げられ、付箋紙3の剛性により自由端部が捲り上げローラ84に乗り上げる。ここで、ユーザは、付箋紙3を引き剥がす。
【0060】
以上の構成により、付箋紙束2は、余剰幅部5を介して付箋紙ホルダ31に保持されており、付箋紙ホルダ31、ケース82および捲り上げローラ84により、捲り上げローラ84に当接した位置に保持されている。よって、付箋紙積層体4が歪むことなく、ユーザが、付箋紙束2から付箋紙3を確実に剥離することができる。
【0061】
なお、本実施形態の付箋紙プリンタ1および付箋紙ディスペンサー81に使用する付箋紙束2は、単体で使用する場合も技術的意義を有している(図1参照)。すなわち、上記の一対の余剰幅部5や前後の余剰長さ部71,72は、付箋紙束2から付箋紙3を引き剥がすときに手持ち部分となり、付箋紙3を引き剥がし時に安定させることができる。ユーザは、この一対の余剰幅部5等を把持して、付箋紙3を引き剥がすが、厚手に構成した台材6は、その剛性により、または一対の余剰幅部5等は、付箋紙積層体4と指の接触を阻止するため、付箋紙3を安定して引き剥がすことができる。特に、付箋紙3が残り少なくなった付箋紙束2において、顕著である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】付箋紙束の斜視図である。
【図2】付箋紙プリンタの外観斜視図である。
【図3】付箋紙プリンタの断面図である。
【図4】付箋紙カセット廻りの分解斜視図である。
【図5】制御装置の模式図である。
【図6】付箋紙プリンタの一連の動作を示す説明図である。
【図7】第1変形例および第2変形例に係る付箋紙ホルダ廻りの断面図である。
【図8】第3変形例に係る付箋紙ホルダ廻りの断面図である。
【図9】第4変形例に係る付箋紙ホルダ廻りの断面図である。
【図10】第2実施例に係る付箋紙ディスペンサーの外観斜視図である。
【符号の説明】
【0063】
1…付箋紙プリンタ 2…付箋紙束 3…付箋紙 4…付箋紙積層体 5…余剰幅部 6…台材 11…装置ケース 17…規制部 22…カセット 25…付箋紙剥離機構 31…付箋紙ホルダ 34…側部のあり溝 35…切欠き部 36…突出部 62…開口部 63…粘着端側のあり溝 64…圧入突部 65…切欠き部 71,72…余剰長さ部 73…粘着端側フック部 74…自由端側フック部 76…粘着端側突当て部 77…自由端側突当て部 82…ケース 83…付箋紙捲り機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の端部を剥離可能に粘着した多数枚の付箋紙から成る付箋紙積層体と、
最下位の前記付箋紙を介して前記付箋紙積層体が粘着された台材と、を備え、
前記付箋紙積層体に対し前記台材は、外形の一部が突出していることを特徴とする付箋紙束。
【請求項2】
前記付箋紙積層体および前記台材は、平面視方形に形成されており、
前記付箋紙積層体に対し前記台材は、幅方向の2辺が突出していることを特徴とする請求項1に記載の付箋紙束。
【請求項3】
一方の端部を剥離可能に粘着した多数枚の付箋紙から成る付箋紙積層体と、最下位の前記付箋紙を介して前記付箋紙積層体が粘着された台材と、から成る付箋紙束を収容すると共に、前記付箋紙積層体からの前記付箋紙の引き剥がしを許容する付箋紙供給装置であって、
前記付箋紙束を着脱自在に保持する付箋紙ホルダと、
前記付箋紙ホルダを収容すると共に、前記付箋紙を引き剥がすための開口部を有する筐体と、を備え、
前記付箋紙ホルダは、前記付箋紙の引き剥がしに抗して前記台材を押さえる台材保持部を有し、
前記台材は、前記付箋紙の引き剥がし方向において前記台材保持部に係止される係止部を有していることを特徴とする付箋紙供給装置。
【請求項4】
一方の端部を剥離可能に粘着した多数枚の付箋紙から成る付箋紙積層体と、最下位の前記付箋紙を介して前記付箋紙積層体が粘着された台材と、から成る付箋紙束を、着脱自在に保持する付箋紙ホルダと、
前記付箋紙ホルダに保持された前記付箋紙束に臨み、前記付箋紙積層体の最上位の付箋紙から1枚ずつ引き剥がして先方に送る付箋紙剥離手段と、
前記付箋紙ホルダおよび前記付箋紙剥離手段を収容する筐体と、を備え、
前記付箋紙ホルダは、前記付箋紙の引き剥がしに抗して前記台材を押さえる台材保持部を有し、
前記台材は、前記付箋紙の引き剥がし方向において前記台材保持部に係止される係止部を有していることを特徴とする付箋紙供給装置。
【請求項5】
前記付箋紙ホルダを上方に付勢した状態で保持すると共に、前記筐体に着脱自在に装着されたカセットを、更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の付箋紙供給装置。
【請求項6】
前記台材は、幅方向の2辺に前記付箋紙積層体から突出する余剰幅部を有し、
前記台材の前記係止部は、前記余剰幅部で構成され、
前記付箋紙ホルダの前記台材保持部は、前記各余剰幅部がスライド自在に係合すると共に前記引き剥がし方向に係止される側部のあり溝で構成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の付箋紙供給装置。
【請求項7】
一方の前記余剰幅部には、スライド方向の先端部を切り欠いた除去部位が形成され、
一方の前記余剰幅部に対応する前記付箋紙ホルダには、前記除去部位に係合する係合部位が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の付箋紙供給装置。
【請求項8】
前記台材は、粘着部側の辺に前記付箋紙積層体から突出する余剰長さ部と、自由端側に形成した開口部と、を有し、
前記台材の前記係止部は、前記余剰長さ部と前記開口部と、で構成され、
前記付箋紙ホルダの前記台材保持部は、前記余剰長さ部が前記引き剥がし方向に係止される粘着端側のあり溝と、前記開口部が圧入される圧入突部と、で構成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の付箋紙供給装置。
【請求項9】
前記台材は、粘着部側の辺に前記付箋紙積層体から突出する余剰長さ部と、自由端側に形成した切欠き部と、を有し、
前記台材の前記係止部は、前記余剰長さ部と前記切欠き部とで構成され、
前記付箋紙ホルダの前記台材保持部は、前記余剰長さ部が前記引き剥がし方向に係止される粘着端側のあり溝と、前記切欠き部が圧入される圧入突部と、で構成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の付箋紙供給装置。
【請求項10】
前記台材は、粘着部側の辺に前記付箋紙積層体から突出する第1余剰長さ部と、自由端側に前記付箋紙積層体から突出する第2余剰長さ部と、を有し、
前記台材の前記係止部は、前記第1余剰長さ部と前記第2余剰長さ部とで構成され、
前記付箋紙ホルダの前記台材保持部は、前記第1余剰長さ部が前記引き剥がし方向に係止される粘着端側フック部と、前記第2余剰長さ部が前記引き剥がし方向に係止される自由端側フック部と、で構成され、
前記粘着端側フック部および前記自由端側フック部の一方は、係止位置と係止解除位置との間で移動可能に構成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の付箋紙供給装置。
【請求項11】
前記台材は、粘着部側の辺に前記付箋紙積層体から突出する第1余剰長さ部と、自由端側に前記付箋紙積層体から突出する第2余剰長さ部と、を有し、
前記台材の前記係止部は、前記第1余剰長さ部と前記第2余剰長さ部とで構成され、
前記付箋紙ホルダの前記台材保持部は、前記第1余剰長さ部の端面に食い込む鋸刃状の粘着端側突当て部と、前記第2余剰長さ部の端面に食い込む鋸刃状の自由端側突当て部と、で構成され、
前記粘着端側突当て部および自由端側突当て部の一方は、突当て位置と突当て解除位置との間で移動可能に構成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の付箋紙供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−113319(P2009−113319A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−288504(P2007−288504)
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】