説明

代表位置検出装置、表示装置、レーダ装置、代表位置検出方法及び代表位置検出プログラム

【課題】物標の位置を精度よく検出することができる代表位置検出装置、表示装置、レーダ装置、代表位置検出方法及び代表位置検出プログラムを提供する。
【解決手段】画像データ生成部21が物標で反射したエコー信号に基づいて生成した画像データに対して、領域設定部22は、画像データの各画素の輝度に基づいて、物標を含む検出領域を画像データに設定する。画素選択部23は、設定した検出領域を構成する画素から、輝度が高い順を複数選択し、代表点検出部24は、画素選択部23が選択した画素の位置に基づいて、代表位置を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された画像データから、物標を代表する代表位置を検出する代表位置検出装置、表示装置、レーダ装置、代表位置検出方法及び代表位置検出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、船舶の安全な航行を支援するための様々なレーダ装置が提案されている。例えば、特許文献1には、船舶周囲に送信した電波が物標により反射した反射波(エコー信号)から船舶周囲の画像データを形成し、形成した画像データから船舶周囲の物標の位置を正確に検出するレーダ装置が開示されている。この特許文献1に記載のレーダ装置は、画像データから目標とする物標の輪郭と重心位置とを求め、自船位置と重心位置とを結ぶ直線と輪郭との交点を物標で最初に反射する点とすることで、画像データから物標の位置を検出している。これにより、例えば、物標が他船である場合、他船の位置を検出することで、船員(ユーザ)に、その他船の進行方向などを把握させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3323292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、レーダ装置が受信する反射波は、目標とする物標以外、例えば船舶の引き波などで反射したノイズを含むことがあるため、検出した物標の位置と、実際の物標の位置とにズレが生じる場合がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、物標の位置を精度よく検出することができる代表位置検出装置、表示装置、レーダ装置、代表位置検出方法及び代表位置検出プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて、前記物標を代表する代表位置を検出する代表位置検出装置において、前記入力信号の信号レベルに基づく自装置からの位置を、信号レベルが高い順に、複数選択する選択手段と、該選択手段が選択した複数の位置に基づいて、前記代表位置を検出する位置検出手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
この構成では、入力信号から算出される自装置からの位置を、信号レベルが高い順に選択して、それらから代表位置を算出している。入力信号には、エコー信号以外にノイズなどの不要な成分も含まれているが、一般的に、物標で反射したエコー信号の信号レベルは、他の信号レベルよりも高い。このため、信号レベルが高いものに着目して、物標を代表する代表点を検出することで、より精度のよい位置を検出することができる。
【0008】
本発明に係る代表位置検出装置は、前記入力信号に基づいて、画像データを生成する生成手段をさらに備えている。前記選択手段は、前記画像データを構成する画素から、輝度が高い順に画素を複数選択する。前記位置検出手段は、前記選択手段が選択した画素の位置に基づいて、前記代表位置を検出する。
【0009】
この構成では、画像データを構成する画素の中で、輝度が高い画素の位置に基づいて、代表位置を検出する。生成される画像データは、ノイズなど不要な成分も含まれているが、一般的に、画像データ内の検出対象となる画像(物標)は、ノイズ等の他の画素より輝度が高いため、輝度の高い画素の位置から代表位置を検出することで、画像データに不要な成分が含まれていても、代表位置の検出が可能となる。これにより、精度のよい物標の位置検出を行える。
【0010】
本発明に係る代表位置検出装置は、前記画像データの各画素の輝度に基づいて、物標を含む領域を画像データに設定する設定手段をさらに備えている。前記選択手段は、前記設定手段が設定した領域を構成する画素から、輝度が高い順を複数選択する。
【0011】
この構成では、画像データ内において、物標が含まれる領域を設定し、その領域内の画素の輝度から、代表位置を検出している。画像データは、エコー信号以外の信号を含む入力信号から生成されているため、画像データには、物標以外に不要な画像データも含まれている。このため、少なくとも物標を含む最小限の領域を設定することで、処理量を少なくすることができる。
【0012】
本発明に係る代表位置検出装置は、前記選択手段が選択した複数の画素の中心又は重心位置を算出する手段をさらに備える。前記位置検出手段は、前記中心又は重心位置に基づいて、前記代表位置を検出する。
【0013】
この構成では、検出する代表位置の具体例として、選択した画素の位置の中心又は重心位置に基づいて、代表位置を検出する。上述のように、画像データ内の検出対象となる画像(物標)は、ノイズ等の他の画素より輝度が高いため、輝度が高い画素の位置の中心又は重心位置から代表位置を検出することで、精度のよい物標の位置検出が行える。
【0014】
本発明に係る代表位置検出装置は、前記選択手段が選択した複数の画素の位置の加重平均位置を算出する手段をさらに備える。前記位置検出手段は、前記加重平均位置に基づいて、前記代表位置を検出する。
【0015】
この構成では、検出する代表位置の具体例として、選択した画素の位置の加重平均位置に基づいて、代表位置を検出する。
【0016】
本発明に係る代表位置検出装置において、前記選択手段は、2の累乗の数の輝度を選択する。
【0017】
この構成では、代表点は複数の画素の平均位置とするため、演算処理が行いやすい数の画素を選択する具体例を示す。
【0018】
本発明に係る代表位置検出装置は、前記画像データの各画素の輝度を示す階調データを生成する手段をさらに備える。
【0019】
この構成では、演算処理を行い易くするための具体例として、階調データを生成している。例えば、選択手段は、生成した階調データを参照することで、輝度の高い画素を選択しやすくなる。
【0020】
本発明に係る代表位置検出装置において、前記検出手段は、前記選択手段が選択した画素のなかで、最大値及び最小値の輝度の画素の中央位置を、代表位置として検出する。
【0021】
この構成では、検出する代表位置の具体例として、選択した二つの画素の中央位置を、代表位置とする。
【0022】
本発明に係る代表位置検出装置は、前記設定手段が設定した領域を複数の領域に分割する分割手段をさらに備える。前記選択手段は、前記分割手段により分割された領域毎に、輝度が高い順に画素を選択する。前記位置検出手段は、前記分割手段により分割された領域毎に代表位置を検出すると共に、所定距離内の複数の代表位置を一つの代表位置に融合する。
【0023】
この構成では、画像データに設定した領域を複数に分割し、分割した領域毎に代表位置を検出する。設定した領域には、一つとして認識された複数の物標が含まれることがある。このため、領域を複数に分割し、分割した領域毎に代表位置を検出することで、領域に含まれる物標毎の代表位置を検出できる場合がある。
【0024】
また、検出した代表位置が所定距離内にある場合には、近接する複数の代表位置を一つの代表位置に融合する。検出した代表位置が近接する場合には、異なる領域であっても、同じ物標の代表位置を検出したとして、所定距離内にある複数の代表位置を一つの代表位置に融合することで、一の物標に対して複数の代位置が検出されることを回避できる。また、設定した領域内に一の物標しか含まれていない場合であっても、分割した領域毎に検出した代表位置は近接する可能性が高い。このため、所定距離内にある複数の代表位置を一つの代表位置に融合することで、一の物標に対して複数の代位置が検出されることを回避できる。
【0025】
本発明に係る代表位置検出装置において、前記位置検出手段は、所定距離内の複数の代表位置の中から輝度が最も高いものを、融合した代表位置として選択する。
【0026】
この構成では、代表位置が所定距離内にある場合に、一つの代表位置に融合する具体例を示す。
【0027】
本発明に係る代表位置検出装置は、前記位置検出手段が検出した代表位置を輝度が高い順に所定数選択する手段をさらに備える。
【0028】
この構成では、輝度が高い順に代表位置を選択することで、ノイズが代表位置とされた場合に、それを除去することができる。
【0029】
本発明に係る代表位置検出装置は、選択された代表位置の中から、輝度が最大値に対して所定レベル以下となる代表位置を除外する手段をさらに備える。
【0030】
この構成では、選択された代表位置の輝度に差がある場合には、ノイズと判定し、その代表位置を除外する。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、精度のよい物標の位置検出を行える。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】画像処理部の構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】生成した画像データを表示した画面及び設定した検出領域の一例を示す模式図である。
【図4】検出領域を設定する方法を説明するための模式図である。
【図5】輝度選択部が輝度を降順にソートしたデータテーブルを模式的に示す図である。
【図6】輝度選択部が常に一定数の輝度を選択する場合に生じる不都合を説明するための模式図である。
【図7】実施形態1に係るレーダ装置が検出した代表点を示す図である。
【図8】実施形態1に係るレーダ装置が検出した代表点を示す図である。
【図9】レーダ装置で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】実施形態2に係る受信処理部の構成を模式的に示すブロック図である。
【図11】領域設定部が設定した検出領域を分割した状態を示す模式図である。
【図12】領域代表点の一つがノイズである場合の例を示す模式図である。
【図13】実施形態2に係るレーダ装置が検出した代表点を示す図である
【図14】実施形態2に係るレーダ装置で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明に係る代表位置検出装置、表示装置、レーダ装置、代表位置検出方法及び代表位置検出プログラムの好適な実施の形態について図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態では、本発明に係る代表位置検出装置を備え、船舶に搭載されたレーダ装置を例に挙げて説明するが、本発明は、船舶のレーダ装置以外に、空港などにおける監視装置にも適用することも可能である。
【0034】
(実施形態1)
本実施形態に係るレーダ装置は、自身が搭載された船舶(以下、自船という)の周囲を探知領域として、方位を順次変えながら波長の短い電波を周囲方向に対して放射し、探知領域にある物標、例えば、陸地、海上の他船又は鳥などに反射した反射波を受信する。レーダ装置は、受信した反射波から、探知領域に対する画像を生成すると共に、生成した画像から物標の代表点(代表位置)を検出する。代表点とは、物標を代表する位置である。例えば、物標が船舶である場合、代表点は船舶の中心部やエンジン部等となる。船舶の代表点を検出し、代表点の時間的な変位を検出することで、船舶の追尾(進行方向や進行速度等の算出)を行うことができる。
【0035】
図1は、実施形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。レーダ装置1は、送信部10、サーキュレータ11、アンテナ12、増幅器13、A/D変換部14、受信処理部15、記憶部16及び表示部17などを備える。記憶部16は、例えばROM(Read Only Memory)などであり、レーダ装置1を動作させるのに必要なプログラム16A及び各種データなどを格納する。
【0036】
送信部10は、所定のタイミングでパルス信号を出力するように制御されており、基準周波数信号を用いて、設定されたタイミングでパルス信号をサーキュレータ11へ出力する。
【0037】
サーキュレータ11は、送信部10から出力されたパルス信号をアンテナ12へ伝送する。アンテナ12は、自船に配備されており、水平面上を所定の回転速度で回転しながら、サーキュレータ11を介して入力されたパルス信号を所定の指向性で外部へ放射する。また、アンテナ12は、自身が放射したパルス信号が探知領域内の物標に反射してなるエコー信号を受信し、サーキュレータ11へ出力する。サーキュレータ11は、アンテナ12から出力されたエコー信号を増幅部13へ伝送する。
【0038】
増幅部13は、サーキュレータ11を介してアンテナ12から入力されたエコー信号を増幅する。増幅部13は、増幅したエコー信号をA/D変換部14へ出力する。A/D変換部14は、増幅部13が増幅したエコー信号を、所定のサンプリングタイムでアナログ−デジタル変換して、所定ビット数からなる受信データを形成し、受信処理部15へ出力する。
【0039】
受信処理部15は、例えばマイクロコンピュータを有しており、記憶部16に格納されるプログラム16Aを実行することで、入力された受信データ(入力信号)に基づいて、探知領域に対する画像データを生成する。この受信処理部15は、受信データ記憶部151、及び画像処理部152などを備える。なお、記憶部16は、受信処理部15が備えていてもよい。
【0040】
受信データ記憶部151は、所謂スイープメモリを備える。受信データ記憶部151は、A/D変換部14によりデジタル変換された1スイープ分の受信データを実時間で記憶し、次に得られる受信データが再び書き込まれるまでに、この1スイープ分の受信データを記憶する。より具体的には、受信データ記憶部151は、順次入力される受信データを近距離側から遠距離側へ並ぶように、すなわち自船を基準として距離方向に並ぶように、順次1スイープ分だけ記憶する。この際、受信データ記憶部151は、方位方向に並ぶ複数スイープの受信データを記憶できるように、複数のスイープメモリを備えている。
【0041】
画像処理部152は、受信データ記憶部151から受信データを随時読み出して、XY座標に変換した画像データを生成し、画像データを表示部17へ出力する。また、画像処理部152は、生成した画像データから、検出対象の物標の代表点を検出する。例えば、物標が船舶である場合、船舶の代表点を検出し、代表点の時間的な変位を検出することで、船舶の追尾(進行方向や進行速度等の算出)を行うことができる。従って、画像処理部152は、物標の代表点を精度よく検出する必要がある。画像処理部152は、検出した物標の代表点を、船舶の追尾等を行う処理部へ出力のみ行うようにしてもよいし、代表点を表示する画像データを生成し、表示部17へ出力するようにしてもよい。画像処理部152に関しては、後に詳述する。
【0042】
表示部17は、画像処理部152から出力された画像データを、探知領域内の物標探知結果として表示する。なお、表示部17は、レーダ装置1とは別途に設けられていてもよく、画像処理部152は、生成した画像データを、例えば船舶に既存の表示装置に出力するようにしてもよい。
【0043】
次に、画像処理部152について詳述する。
【0044】
図2は、画像処理部152の構成を模式的に示すブロック図である。画像処理部152は、画像データ生成部21、領域設定部(設定手段)22、画素選択部(選択手段)23及び代表点検出部(位置検出手段)24を備える。
【0045】
画像データ生成部21は、受信データ記憶部151から受信データを随時読み出して、Rθ座標系をXY座標系に変換した画像データを生成する。画像データ生成部21が生成した画像データは、表示部17へ出力される。
【0046】
領域設定部22は、画像データ生成部21が生成した画像データから、輝度が所定レベル以上の纏まった画像を一つの物標として検出し、検出した物標を囲う矩形状の検出領域を設定する。検出領域は、囲った物標の代表点を検出するための領域である。後に詳述するが、この検出領域におけるピーク値の輝度を有する画素の位置(近傍を含む)が、検出対象の物標の代表点とされる。
【0047】
図3は、生成した画像データを表示した画面及び設定した検出領域の一例を示す模式図である。図3は、物標を船舶とした場合であって、XY座標系で表した画面を示す。なお、図3では、検出領域100が表示された状態を示しているが、検出領域100は画面に表示されなくてもよい。
【0048】
アンテナ12が受信するエコー信号は、物標で反射したエコー信号以外に、例えば、船舶の引き波などで反射した不要なエコー信号を含んでいる。このため、画像データ生成部21が生成する画像データは、図3に示すように、検出対象の船舶の画像90以外に、引き波の画像91,92を含む。
【0049】
領域設定部22は、画像データ生成部21が生成した画像データ内の物標を検出し、検出した物標を囲う検出領域100を設定する。検出領域に基づいて物標の代表点が検出されるため、領域設定部22は、検出対象の物標である船舶の画像90のみを囲うように検出領域を設定することが好ましい。しかしながら、船舶の画像90及び引き波の画像91,92の画像の境界が判断できない場合、領域設定部22は、画像90,91,92を一つの物標として認識することがある。この場合、領域設定部22は、図3に示すように、画像90,91,92を囲う検出領域100を設定する。
【0050】
検出領域100は、船舶の画像90のみを囲った検出領域より大きくなる。このため、単に検出領域100の中央部分を物標の代表点とする方法の場合、検出領域100から算出する船舶の代表点は、船舶の画像90のみを囲った検出領域から検出する代表点とズレが生じる。そこで、物標以外で反射したエコーは、物標で反射したエコーよりも信号レベルが小さいことを利用して、画像処理部152は、画素選択部23等の後段の処理により、領域設定部22が設定した検出領域100におけるピーク値の輝度を有する画素の位置近辺を、物標の代表点とする。これにより、領域設定部22が物標以外の画像91,92を含む検出領域100を設定した場合であっても、検出領域100の大きさに関係なく、検出対象の物標の代表点を精度よく検出することが可能となる。
【0051】
なお、検出領域100が囲う画像は、船舶及び引き波の画像90,91,92としたが、これに限定されない。例えば、物標の画像及びレーダ偽像であってもよい。物標の画像は、アンテナ12から送信されるパルス信号のメインローブに係るエコー信号から生成される画像である。レーダ偽像は、実際には探知領域に存在しない物標の画像である。レーダ偽像が生成される原因は、例えば、パルス信号のサイドローブが原因となる。または、エコー信号を増幅部13で増幅する際に、エコー信号の信号レベルが急騰して増幅部13に誤作動が生じた場合、エコー信号の波形の立ち下りが、物標が存在しない部分まで尾を引いた状態となる。この尾を引いた立ち下がる部分の信号(偽像信号)が、偽像の原因となる。また、検出領域100が囲う画像は、物標の画像、及び、特殊な反射態様となる信号、例えばビーコン信号から生成される画像の場合もある。
【0052】
ここで、領域設定部22による検出領域100の設定方法について説明する。図4は、検出領域100を設定する方法を説明するための模式図である。図4(a)は、物標95をRθ座標系で示した図である。図4(b)は、図4(a)をXY座標系に変換した図である。
【0053】
領域設定部22は、図4(a)に示すように、物標95を囲む矩形状の領域100Aの各頂点LT(Rs,θs)、LB(Rs,θe)、RT(Re,θs)、RB(Re,θe)それぞれを算出する。次に、領域設定部22は、図4(b)に示すように、領域100Aの各頂点LT、LB、RT、RBそれぞれを、XY座標系に変換する。変換後の各頂点は、LT(LTx,LTy)、LB(LBx,LBy)、RT(RTx,RTy)、RB(RBx,RBy)とする。LTx,LTy,LBx,LBy,RTx,RTy,RBx,RByそれぞれは、以下の式(1)〜式(8)により算出される。
【0054】
【数1】

【0055】
領域設定部22は、XY座標系に変換した各頂点LT、LB、RT、RBから、検出領域100の各頂点A(Xs,Ys),B(Xe,Ys),C(Xs,Ye),D(Xe,Ye)を算出する。領域設定部22は、以下の式(9)〜式(12)により、Xs,Xe,Ys,Yeを算出する。これにより、領域設定部22は、図3に示す、XY座標系における検出領域100を設定することができる。
【0056】
【数2】

【0057】
図2に戻り、画素選択部23は、領域設定部22が設定した検出領域100を構成する各画素の輝度を取得して降順にソートした後、複数の画素を選択する。図5は、画素選択部23が輝度を降順にソートしたデータテーブルを模式的に示す図である。図5に示すデータテーブルは、各画素の輝度及び位置(XY座標)が対応付けられており、輝度が高い順にソートされた階調データである。画素選択部23は、図5に示すデータテーブルに基づいて、最高輝度から所定階調(例えば、上位4階調)の画素を選択する。この画素選択部23が選択した画素の位置の中心位置が、物標の代表点となる。なお、物標の代表点は、選択した画素の位置の重心位置であってもよいし、各画素の輝度レベルに応じて、各位置の座標に重み付けをして平均した位置であってもよい。
【0058】
画素選択部23は、常に一定数の画素を選択するようにせず、例えば、最高輝度から4階調分の輝度に相当する数の画素を選択することが好ましい。図6は、画素選択部23が常に一定数の画素を選択する場合に生じる不都合を説明するための模式図である。エコー信号から生成する物標の画像データは、エコー信号によって構成する画素数が異なる。図6では、横軸を座標位置(X又はY座標位置)、縦軸を画素の輝度としたグラフを示している。また、図6(a)に示す斜線部分と、図6(b)に示す斜線部分とは、同数の画素を示している。従って、画素選択部23が常に一定数の画素を選択するようにした場合、図6(a)及び図6(b)に示す斜線部分の画素が選択される。
【0059】
画素選択部23が常に一定数の画素を選択するようにした場合、図6(a)において、画素選択部23は、略すべてがピーク値の画素を選択する。画素選択部23が選択した画素の平均位置が、物標の代表点となるため、図6(a)の場合、輝度が略ピーク値となる位置が、物標の代表点とされる。一方、図6(b)において、画素選択部23は、ピーク値から離れた位置の輝度も多数選択する。従って、画素選択部23が選択した輝度に対応する複数の画素の平均位置を物標の代表点として算出された場合、輝度がピーク値から離れた位置が、物標の代表点とされる。
【0060】
このため、画素選択部23は、上位一定階調数(例えば4階調分)の輝度を有する数の画素を選択する。これにより、物標の大きさや形状に影響されず、的確に物標のピーク値に近い位置を、物標の代表点とすることができる。
【0061】
また、画素選択部23は、選択する輝度の数を、2の累乗とすることが好ましい。代表点は、複数の画素の座標の平均値であり、2進数演算では、選択する画素数によって除算した結果に余りが発生すると、非常に負荷の大きい処理となる。そこで、画素選択部23が2の累乗数の画素を選択することで、平均を算出する際の処理の負荷を軽減することができる。
【0062】
代表点検出部24は、画素選択部23が選択した輝度の画素位置の平均(中央)位置を算出し、算出した位置を物標の代表点として検出する。これにより、物標の代表点は、ピーク値及びピーク値に近い輝度を有する画素の位置(近傍を含む)とすることができる。なお、代表点検出部24は、検出した代表点が画面表示されるように、画像データ生成部21へ出力してもよいし、船舶の追尾等を行う処理部へ出力のみ行うようにしてもよい。
【0063】
図7及び図8は、本実施形態に係るレーダ装置1が検出した代表点を示す図である。図7は、物標が船舶で、引き波が不要エコーとして表れている画面を示し、単に検出領域100の略中央位置を代表点とした場合を、対比するために示している。代表点200は、検出領域100の略中央位置を代表点とする方法により算出された代表点である。代表点201は、ピーク値の輝度を有する画素の位置付近を代表点とする本実施形態での方法により算出された代表点である。代表点200は、不要エコー(引き波)も物標として検出されているのに対し、代表点201は、不要エコー(引き波)の画像は輝度が小さいことを利用して、検出領域100内の輝度の大きさによって検出されているため、代表点をより精度よく検出することができる。
【0064】
図8は、レーダ偽像が表れている画面を示し、図8(a)は、増幅部130に誤作動が生じた場合、図8(b)は、パルス信号のサイドローブが原因として表れるレーダ偽像の場合に表れるレーダ偽像の原因の場合を示す。何れの場合であっても、代表点200は、レーダ偽像が物標の画像であるとして検出されているのに対し、代表点201は、レーダ偽像の画像は輝度が小さいことを利用して、検出領域100内の輝度の大きさによって検出されているため、代表点をより精度よく検出することができる。
【0065】
次に、レーダ装置1で実行される動作について説明する。図9は、レーダ装置1で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【0066】
レーダ装置1は、アンテナ12からパルス信号を送信し、パルス信号が物標で反射したエコー信号を受信する(S1)。次に、画像処理部152の画像データ生成部21は、エコー信号に基づいて画像データを生成する(S2)。領域設定部22は、画像データ生成部21が生成した画像データから物標を検出し、検出した物標を囲う検出領域100を設定する(S3)。
【0067】
次に、画素選択部23は、検出領域100を構成する各画素の輝度を降順にソートし、複数の輝度を選択する(S4)。このとき、画素選択部23は、上位一定階調数の輝度を有する数であって、2の累乗の数の輝度を選択する。例えば、上位4階調分の画素を選択した結果、17個の画素を選択した場合、画素選択部23、2の累乗である16個の画素を選択するようにしてもよい。
【0068】
次に、代表点検出部24は、画素選択部23が選択した輝度の画素位置の平均位置を算出し、その算出した平均位置を物標の代表点とする(S5)。代表点検出部24が検出した代表点は、表示部17に表示するようにしてもよいし、表示しなくてもよい。表示する場合、画像データ生成部21が生成した画像データ(図3参照)に重畳して表示するようにしてもよいし、座標位置の数値(例えば、緯度及び経度)を表示してもよい。これにより、本処理は終了する。
【0069】
以上説明したように、本実施形態では、エコー信号から生成した画像データに基づいて、物標を検出し、検出領域100を設定する。そして、検出領域100におけるピーク値の輝度を有する画素に近い位置を、物標の代表点として検出する。これにより、単に検出領域100の中央部を代表点としていた場合との対比において、精度のよい物標の代表点検出を行うことができる。
【0070】
なお、本実施形態では、レーダ装置1は、輝度の高い順に画素を複数選択し、選択した画素の平均位置を代表点としているが、輝度の高い順に選択した画素の中で、最大値及び最小値の輝度の画素を選択し、その二つの画素の中央位置を代表点としてもよい。この場合、平均位置を算出する場合との対比において、処理量を少なくすることができる。
【0071】
(実施形態2)
以下に、本発明に係る実施形態2について説明する。実施形態1は、検出領域100に一つの物標が含まれているものとして説明したが、本実施形態では、検出領域100に複数の物標(本実施形態では二つとする)が含まれている場合について説明する。検出対象の物標が近接している場合、画像データを生成したとき、近接した物標の画像が一つの画像として認識され、検出領域100が設定されることがある。そこで、本実施形態では、検出領域100に複数の物標が含まれている場合であっても、各物標の代表点を検出することができるレーダ装置1について説明する。
【0072】
以下に説明する実施形態は、生成した画像データに対して検出領域100を設定する点で実施形態1と同じであるが、検出領域100をさらに複数の領域へ分割し、領域毎に代表点を検出する点で実施形態1と相違する。以下、実施形態1との相違点について説明する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】
本実施形態に係るレーダ装置1は、受信処理部15の構成が実施形態1と相違する。図10は、本実施形態に係る受信処理部15の構成を模式的に示すブロック図である。受信処理部15は、画像データ生成部21、領域設定部22、画素選択部23、領域分割部25、領域代表点検出部26及び代表点選定部27を備えている。画像データ生成部21及び領域設定部22は、実施形態1と同様である。
【0074】
領域分割部25は、領域設定部22が設定した検出領域100を複数(例えば4つ)に分割する。図11は、領域設定部22が設定した検出領域100を分割した状態を示す模式図である。領域分割部25は、矩形状の検出領域100を上下左右に二分して、同形状、かつ、同サイズの領域100A,100B,100C,100Dを生成する。
【0075】
画素選択部23は、領域分割部25が分割した各領域100A,100B,100C,100Dに対して、実施形態1と同様の処理を行う。
【0076】
領域代表点検出部26は、実施形態1に係る代表点検出部24と同様の処理を、領域100A,100B,100C,100Dそれぞれに対して行う。これにより、領域100A,100B,100C,100Dそれぞれで、領域代表点301,302,303,304が検出されることとなる。
【0077】
代表点選定部27は、領域代表点検出部26が算出した領域代表点301,302,303,304から、領域代表点の選定を行う。代表点選定部27は、近接する領域代表点301,302,303,304を検出する。近接する場合とは、領域代表点が所定範囲内に存在する場合、例えば、領域代表点間の距離が閾値(例えば検出領域100のXY方向の幅の1/4の距離)以下となる場合である。この場合、検出領域100が非常に小さい場合に閾値が一定以下にならないよう最低閾値(例えば、8pixel)を設定してもよい。図11では、領域代表点301,304が近接しているものとする。領域代表点301,304が近接している場合、代表点選定部27は、領域100A,100Dで検出された領域代表点301,304が、同じ物標に対する領域代表点であると判定する。そして、代表点選定部27は、近接する領域代表点301,304を一つに融合する。例えば、代表点選定部27は、領域代表点301,304の中で、輝度の高い方を選択し、他方を削除する。これにより、同じ物標に対して一つの領域代表点のみが選定される。なお、代表点選定部27は、領域代表点301,304の平均位置を算出するようにしてもよい。
【0078】
なお、領域代表点301,302,303,304が全て近接している場合、代表点選定部27は、一つの領域代表点を選定することとなる。この場合、検出領域100には、一つの物標のみが含まれていることとなる。従って、本実施形態では、検出領域100に含まれる物標が一つであっても、実施形態1と同様に、物標の代表点を検出することができる。
【0079】
また、領域設定部22が設定する検出領域100には最大二つの物標が含まれる可能性を想定し、代表点選定部27は、検出領域100内に三つ以上の領域代表点があるかを判定する。三つ以上の領域代表点がある場合、代表点選定部27は、輝度が高い順に二つの領域代表点を選択する。これにより、検出領域100に含まれる二つの物標に対して、代表点を検出することができる。なお、検出領域100には、二つの物標が含まれている場合について説明したが、二つに限定されない。この場合、代表点選定部27が選択する領域代表点の数は、検出領域100に含まれる物標の数によって適宜変更される。
【0080】
さらに、代表点選定部27は、代表点選定部27により輝度が高い順に選択された二つの領域代表点の輝度を対比し、一方がノイズであるか否かを判定する。図12は、領域代表点の一つがノイズである場合の例を示す模式図である。検出領域100を分割した際、何れかの領域がすべてノイズ領域になってしまう場合がある。図12では、領域100Dがノイズ領域となり、代表点選定部27により輝度が高い順に領域100Bの領域代表点302と、領域100Dの領域代表点304とが選択された場合を示す。
【0081】
代表点選定部27は、ノイズの輝度は小さいことを利用して、領域代表点302,304の輝度比(大きい輝度/小さい輝度)を算出する。そして、代表点選定部27は、算出結果、例えば、大きい輝度が小さい輝度より2.5倍以上となる場合、小さい輝度の領域代表点(図12では、領域代表点304)がノイズ領域中にあると判断して除外する。なお、閾値は、レーダ画像の性質によって適宜変更される。
【0082】
図13は、本実施形態に係るレーダ装置1が検出した代表点を示す図である。図13は、検出領域100が二つの物標を含んでおり、図13(a)は単に検出領域100の中央部を物標の代表点とする方法で検出した代表点を示し、図13(b)は本実施形態に係るレーダ装置が検出した代表点を示す。図13(a)は、検出領域100の中央部を物標の代表点として検出しているため、二つの物標に対して、一つの代表点しか検出されていない。これに対し、図13(b)は、二つの物標それぞれに対して代表点が検出されており、代表点をより精度よく検出することができる。
【0083】
次に、レーダ装置1で実行される動作について説明する。図14は、本実施形態に係るレーダ装置1で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【0084】
レーダ装置1は、アンテナ12からパルス信号を送信し、パルス信号が反射してなるエコー信号を受信する(S11)。次に、画像処理部152の画像データ生成部21は、エコー信号に基づいて画像データを生成する(S12)。領域設定部22は、画像データ生成部21が生成した画像データに、物標を囲う検出領域100を設定する(S13)。
【0085】
次に、領域分割部25は、領域設定部22が設定した検出領域100を分割する(S14)。画素選択部23は、領域分割部25が分割した各領域100A,100B,100C,100Dを構成する各画素の輝度を降順にソートし、複数の輝度を選択する(S15)。次に、領域分割部25は、画素選択部23が選択した輝度の画素位置の平均位置を算出し、その算出した平均位置を物標の領域代表点とする(S16)。
【0086】
代表点選定部27は、近接する領域代表点があるか否かを判定する(S17)。近接する領域代表点がある場合(S17:YES)、代表点選定部27は、最高の輝度を有する領域代表点を選択する(S18)。近接する領域代表点がない場合(S17:NO)、S19の処理が実行される。
【0087】
代表点選定部27は、検出領域100内に三以上の領域代表点があるか否かを判定する(S19)。検出領域100内に三以上の領域代表点がない場合(S19:NO)、S21の処理が実行される。検出領域100内に三以上の領域代表点がある場合(S19:YES)、代表点選定部27は、輝度が高い順に上位二つの領域代表点を選択する(S20)。続いて、代表点選定部27は、選択した二つの領域代表点のうち、一方がノイズであるか否かの判定を行う(S21)。具体的には、代表点選定部27は、領域代表点の輝度比を算出し、算出結果が閾値以上である場合、小さい輝度の領域代表点がノイズであると判定して除外する。そして、本処理は終了する。
【0088】
以上説明したように、本実施形態では、検出領域100に複数の物標が含まれている場合であっても、各物標に対して代表点を検出することができる。
【0089】
なお、レーダ装置1の具体的構成などは、適宜設計変更可能であり、上述の実施形態に記載された作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、上述の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0090】
1−レーダ装置、10−送信部、12−アンテナ、13−受信処理部、14−記憶部、15−表示部、21−画像データ生成部、22−領域設定部、23−輝度取得部、24−輝度選択部、25−代表点検出部、26−領域分割部(分割手段)、27−領域代表点検出部、28−代表点選定部(位置検出手段)、100−検出領域、133−画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて、前記物標を代表する代表位置を検出する代表位置検出装置において、
前記入力信号の信号レベルに基づく自装置からの位置を、信号レベルが高い順に、複数選択する選択手段と、
該選択手段が選択した複数の位置に基づいて、前記代表位置を検出する位置検出手段と
を備えることを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の代表位置検出装置であって、
前記入力信号に基づいて、画像データを生成する生成手段
をさらに備え、
前記選択手段は、
前記画像データを構成する画素から、輝度が高い順に画素を複数選択し、
前記位置検出手段は、
前記選択手段が選択した画素の位置に基づいて、前記代表位置を検出する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の代表位置検出装置であって、
前記画像データの各画素の輝度に基づいて、物標を含む領域を画像データに設定する設定手段
をさらに備え、
前記選択手段は、
前記設定手段が設定した領域を構成する画素から、輝度が高い順を複数選択する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の代表位置検出装置であって、
前記選択手段が選択した複数の画素の中心又は重心位置を算出する手段
をさらに備え、
前記位置検出手段は、
前記中心又は重心位置に基づいて、前記代表位置を検出する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項5】
請求項2又は3に記載の代表位置検出装置であって、
前記選択手段が選択した複数の画素の位置の加重平均位置を算出する手段
をさらに備え、
前記位置検出手段は、
前記加重平均位置に基づいて、前記代表位置を検出する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の代表位置検出装置であって、
前記選択手段は、
2の累乗の数の輝度を選択する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項7】
請求項6に記載の代表位置検出装置であって、
前記画像データの各画素の輝度を示す階調データを生成する手段
をさらに備えることを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項8】
請求項7に記載の代表位置検出装置であって、
前記選択手段は、
前記階調データから2の累乗の数の輝度を選択する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項9】
請求項2又は3に記載の代表位置検出装置であって、
前記位置検出手段は、
前記選択手段が選択した画素のなかで、最大値及び最小値の輝度の画素の中央位置を、代表位置として検出する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項10】
請求項3乃至9の何れか一つに記載の代表位置検出装置であって、
前記設定手段が設定した領域を複数の領域に分割する分割手段
をさらに備え、
前記選択手段は、
前記分割手段により分割された領域毎に、輝度が高い順に画素を選択し、
前記位置検出手段は、
前記分割手段により分割された領域毎に代表位置を検出すると共に、所定距離内の複数の代表位置を一つの代表位置に融合する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項11】
請求項10に記載の代表位置検出装置であって、
前記位置検出手段は、
所定距離内の複数の代表位置の中から輝度が最も高いものを、融合した代表位置として選択する
ことを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の代表位置検出装置であって、
前記位置検出手段が検出した代表位置を輝度が高い順に所定数選択する手段
をさらに備えることを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項13】
請求項12に記載の代表位置検出装置であって、
選択された代表位置の中から、輝度が最大値に対して所定レベル以下となる代表位置を除外する手段
をさらに備えることを特徴とする代表位置検出装置。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか一つに記載の代表位置検出装置と、
前記画像データを表示する表示部と
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れか一つに記載の代表位置検出装置と、
信号を送受信するアンテナと、
該アンテナが受信した信号を前記代表位置検出装置へ入力する手段と
を備えることを特徴とするレーダ装置。
【請求項16】
送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて、前記物標を代表する代表位置を検出する代表位置検出方法において、
前記入力信号の信号レベルに基づく自装置からの位置を、信号レベルが高い順に、複数選択するステップと、
選択した複数の位置に基づいて、前記代表位置を検出するステップと
を備えることを特徴とする代表位置検出方法。
【請求項17】
送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて、前記物標を代表する代表位置を検出するコンピュータで実行する代表位置検出プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記入力信号の信号レベルに基づく自装置からの位置を、信号レベルが高い順に、複数選択するステップと、
選択した複数の位置に基づいて、前記代表位置を検出するステップと
を実行させることを特徴とする代表位置検出プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図14】
image rotate

【図3】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−141189(P2012−141189A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293006(P2010−293006)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000166247)古野電気株式会社 (441)
【Fターム(参考)】