説明

会合システム、表示制御方法、プログラム

【課題】多数の電子的な資料の特定の箇所を、会合の進捗度合いにかかわらず提供できる会合システム等を提供すること。
【解決手段】端末100は、複数の端末に共通の画面情報を解釈して表示手段に表示する画面情報解釈手段332と、電子資料の所定範囲にマークの貼付を受け付けるマーク貼付受け付け手段35と、所定範囲外に関連付けられたマークの選択を受け付けるマーク操作受け付け手段333と、マークIDを会合システムサーバに送信する端末送信手段314とを有し、会合システムサーバは、マークIDに対応づけて、会合ID、資料ID、及び、マークが関連付けられた電子資料の所定範囲を特定する範囲特定IDが登録されたマーク情報DB11と、マークIDをキーにしてマーク情報DBから読み出した、資料IDと範囲特定IDにより定まる所定範囲の可視情報を生成する画面情報生成手段234と、画面情報を端末に送信するサーバ送信手段214と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、参加者が端末を介して会合する会合システム等に関し、特に、資料を共有して参加者が会合する会合システム、表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議に代表される種々の会合では、ネットワークやその他の機器の普及に伴い電子的な資料が用いられることが多くなっている。参加者はそれぞれPC(パーソナルコンピュータ)を使用して、説明者が説明に使用している電子的な資料を閲覧したりスピーカ等からから音声を聞くこともできる。このような電子的会合は、一つの会議室内で開催されることはもちろん、遠隔地の参加者がネットワークを介して参加することも多い。参加者が単に電子的な資料を閲覧するだけなら、説明の進捗に応じて説明者のPCが参加者の各PCに電子的な資料のページを送信すればよい。しかし、参加者が説明者と同じ進捗で資料を閲覧するとは限らず、また、各参加者の間でも同じ進捗で資料を閲覧するは限らない。また、会合における紙の資料には各参加者が所望の書き込みをすることができるが、電子的な資料では困難な場合が多い。
【0003】
そこで、各参加者が電子的な資料を紙の資料と同様に扱うことを目的とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、参加者のPCが説明者の提示している資料と同期して資料を表示する同期モードと、参加者が選択した資料を参加者のPCが表示できる非同期モードを、参加者が切り替えることができる会議システムが開示されている。また、この会議システムでは、参加者が資料のレイヤと重畳したドローレイヤに書き込みすることを可能にしている。
【0004】
また、参加者が電子的な資料に書き込んだ書き込み内容を他の参加者と共有する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、参加者が電子的なホワイトボードに書き込んだ文字や図形等のオブジェクトを各参加者が共有可能な会議支援システムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の技術では単に資料にメモを書き込むことしかできず、特許文献2記載の技術では、各参加者がメモを目視可能に共有することしかできない。会合における参加者の行動を想定すると、参加者が電子的な資料の特定の箇所を指定して議論したり質問することがある。参加者のうち議論や質問したい参加者は電子的な資料の特定の箇所を探しだす必要があり、議論や質問を受ける側は相手の指定する箇所を探し出す必要がある。しかし、参加者が特定の箇所を複数ページの電子的な資料の中から探すことは時間のかかる作業であるため、参加者が特定の箇所を表示するには時間がかかる。すなわち、特許文献1又は特許文献2記載の技術では、参加者の所望のタイミングで電子的な資料の所望の箇所を閲覧することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、会合で使用される電子的な資料の特定の箇所を、簡単な操作で表示することができる会合システム、表示制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、端末と会合システムサーバがネットワークを介して接続された会合システムであって、前記端末は、会合システムサーバから受信した画面情報を解釈して表示手段に表示する画面情報解釈手段と、表示手段に表示されている電子資料の所定範囲にマークの貼付を受け付けるマーク貼付受け付け手段と、表示手段に表示されている所定範囲外に関連付けられたマークの選択を受け付けるマーク操作受け付け手段と、マーク操作受け付け手段が受け付けたマークを識別するマークIDを前記会合システムサーバに送信する端末送信手段と、を有し、前記会合システムサーバは、マークIDに対応づけて、電子資料にマークが関連付けられた会合の会合ID、マークが関連付けられた資料ID、及び、マークが関連付けられた電子資料の所定範囲を特定する範囲特定IDが登録されたマーク情報DBと、端末から会合ID、マークIDと表示する所定範囲の切り替え要求を受信した際、マークIDをキーにしてマーク情報DBから読み出した、資料IDと範囲特定IDにより定まる電子資料の所定範囲の可視情報を生成する画面情報生成手段と、前記可視情報を含む画面情報を端末に送信するサーバ送信手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、端末が所定範囲を表示していない場合も選択可能な、貼付箇所を指定するマークを表示し、会合システムサーバが端末からマークIDを受信するとマークが関連付けられた所定範囲の画面情報を端末に送信することで、会合で使用される電子的な資料の特定の箇所を、簡単な操作で表示することができる会合システム、表示制御方法及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】会議システムにおいて参加者が操作する参加者端末が表示する画面例を示す図である。
【図2】会議システムの概略構成図の一例である。
【図3】会議システムのハードウェア構成図の一例である。
【図4】参加者の操作に応じた画面の遷移例の一例を示す図である。
【図5】参加者の操作に応じた画面の遷移例の一例を示す図である。
【図6】参加者の操作に応じた画面の遷移例の一例を示す図である。
【図7】会議システムの機能ブロック図の一例である。
【図8】資料情報管理DBを模式的に示す図の一例である。
【図9】しおり情報管理DBを模式的に示す図の一例である。
【図10】会議情報管理DBを模式的に示す図の一例である。
【図11】ユーザ情報管理DBを模式的に示す図の一例である。
【図12】会議システムサーバと参加者端末のより詳細な機能ブロック図の一例である。
【図13】状態テーブルに登録される情報の一例を示す図である。
【図14】画面情報の模擬コードの一例を示す図である。
【図15】会議に依存しない部分を表示した画面例の一例を示す。
【図16】同一ページしおり、前方ページしおり及び後方ページしおりが表示された画面例を示す図である。
【図17】参加者端末が初期の画面を表示するまでの手順を示すフローチャート図の一例である。
【図18】図17のステップS50の手順を詳細に説明するフローチャート図の一例である。
【図19】画面情報の生成段階と、画面の遷移例を説明する図の一例である。
【図20】会議システムサーバが画面情報を各参加者端末A〜Cに送信する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図21】ページ切り替え処理の手順を示すフローチャート図の一例である。
【図22】各参加者端末が表示画面を切り替える手順を説明するフローチャート図の一例である。
【図23】しおりを追加する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図24】参加者がしおり貼付ページの表示を要求した際、会議システムサーバがしおり貼付ページの画面情報を生成する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図25】参加者端末に表示された画面の一例を示す図である。
【図26】会議システムがしおりの表示方法を切り替える手順を示すフローチャート図の一例である。
【図27】作成者のみ閲覧可能に表示されたしおりの一例を示す図である。
【図28】しおりの移動を模式的に説明する図の一例である。
【図29】しおりの移動の手順を示すフローチャート図の一例である。
【図30】「しおり一覧」を表示する機能の実現例を模式的に示す図の一例である。
【図31】資料一覧からしおり一覧に切り替える手順を示すフローチャート図の一例である。
【図32】参加者が「しおり」を検索する際に表示されるウィンドウの一例を示す図である。
【図33】検索結果の一例を示す図である。
【図34】参加者端末がしおりを検索する手順を示すフローチャート図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を説明するための形態について図面を参照しながら説明する。始めに、本実施形態の会議システム500の概略を説明する。
図1は、会議システム500において参加者が操作する参加者端末100が表示する画面例を示す。参加者端末100(3つの参加者端末100を区別する場合、「参加者端末A〜C」という)の画面は、電子資料の所定のページの一部又は全部が表示されるコンテンツ表示欄31、電子資料の一覧が表示される一覧表示欄33、参加者映像欄34、及び、各種の操作メニューが表示される操作メニュー欄32を有する。
【0011】
本実施形態の会議システム500は、電子資料への書き込みを「しおり」として扱う。しおりは、以下の主要な機能を備える。
(1)他の参加者と書き込みの共有
(2)参加者が書き込む「コメント」の保持
(3)貼付されたページ又は箇所の表示
(4)貼付した参加者の識別
(5)一覧表示欄33の電子資料のアイコン38への連動貼付
各参加者はしおりを任意にコンテンツ表示欄31に貼付することができる。(1)により、貼付されたしおりは、原則的に他の参加者が操作する参加者端末100の画面にも表示される。図では電子資料のあるページに二人の参加者がしおり101,102を貼付していることがわかる。(2)により、各参加者は原則的にしおりに書き込まれたコメントを目視することができる。(3)により、マウスやカーソルなどのポインティングデバイスにより参加者がしおりを選択すると(以下、単に「選択する」という)、コンテンツ表示欄31はしおりを貼付した電子資料のページ又は箇所(以下、単に「しおり貼付ページ」という)を表示する。(4)により、しおりを貼付した参加者を他の参加者が判別することができる。(5)により、一覧表示欄にはしおり101に対応したしおり101a、しおり102に対応したしおり102aが表示されている。以下、しおりの{符号+「a」}はコンテンツ表示欄のしおりに対応した一覧表示欄のしおりを意味する。参加者は電子資料のページをコンテンツ表示欄31へ表示することなく電子資料にしおりが貼付されていることを把握できる。
【0012】
したがって、(5)にて説明したように、しおりはコンテンツ表示欄31と一覧表示欄33の両方に表示される。各参加者は、コンテンツ表示欄31又は一覧表示欄33の任意のしおりを所望のタイミングで選択でき、(3)の機能により、参加者端末100はしおり貼付ページをコンテンツ表示欄31に表示することができる。
【0013】
以下、会議システム500について詳細に説明する。なお、本実施形態の会議システム500は、主に会議と称される会合に好適に適用できるが、電子的な資料を用いる会合であればその呼称を問わずに適用できる。例えば、電子的な参考書や教科書を資料とした勉強会やe−ラーニング、電子的なスケジュール表を資料とした打ち合わせ、電子的な掲示板を資料とした意見交換会、電子的な書類の回覧等に適用できる。
【0014】
〔システム構成〕
図2は、会議システム500の概略構成図の一例を示す。会議システムサーバ200と参加者端末A〜C(以下、参加者端末A〜Cを区別しない場合、参加者端末100という)とがネットワーク300を介して接続されている。会議システムサーバ200と参加者端末100は、相互に情報を送受信することができる。
【0015】
会議システムサーバ200は、市販されているPC(Personal Computer)、ワークステーションなどのコンピュータを実体とする。参加者端末A〜Cは、例えば、市販されているデスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォンなどのコンピュータを実体とする。参加者端末A〜Cは、会議システムサーバ200との通信手段、画面の表示手段及び参加者の操作を受け付ける操作手段を有するコンピュータであればよい。
【0016】
会議システムサーバ200と参加者端末A〜Cは物理的な1つの空間(例えば、同じ部屋)に存在していてもよいし、別の空間(例えば同じビルの別の部屋、別のビル、別の国等)に存在してもよい。また、参加者端末A〜Cの全てが1つの空間に存在していてもよいし、1台以上が別の空間に存在していてもよい。
【0017】
したがって、ネットワーク300は、LAN、WAN、又は、インターネット等のいずれか又は混在したものであり、参加者端末A〜Cは適宜アクセスポイントからネットワーク300に接続できる。通信媒体は、無線通信又は有線通信のいずれでもよいし両者が混在していてもよい。
【0018】
図3(a)は、会議システムサーバ200のハードウェア構成図の一例を示す。会議システムサーバ200は、CPU211と、メモリ(ROM、RAM)212、記憶媒体装着部213、ネットワーク装置214、HDD217、入力装置216、及び、モニタ制御部215、がバスラインで接続された構造を有する。
【0019】
CPU211は、HDD217からプログラム220を読み出し実行し、会議システム500を全体的に制御する。メモリ212のRAMは、DRAMなどの揮発性メモリで、CPUがプログラムやOSを実行する際の作業エリアとなる。記憶媒体装着部213は、各種の記憶媒体219を脱着可能に接続するインターフェイスであり、記憶媒体219からデータを読み出し、また、記録媒体にデータを書き込む際に利用される。プログラム220は、記憶媒体219に記憶された状態で配布され、記憶媒体219から読み出されHDD217にインストールされる。なお、記憶媒体219は、USBメモリ、SDカード、メモリースティック(登録商標)、マルチメディアカード、CD−ROM(R/W)、DVD−ROM(RAM、R/W)、ブルーレイディスク等である。
【0020】
ネットワーク装置214は、LANやインターネットなどのネットワーク300に接続するためのインターフェイス(例えばイーサネット(登録商標)カード)である。ネットワーク装置214は、OSI基本参照モデルの物理層、データリンク層に規定されたプロトコルに従う処理を実行して、参加者端末A〜Cと通信する。なお、これより上位のプロトコルは、プログラム220やOSが受け持っている。プログラム220は、ネットワーク装置214が不図示のサーバからダウンロードすることでHDD217にインストールされてよい。
【0021】
HDD217には、会議システム500の会議システムサーバ200側のプログラム220、OS、及び後述する各種のDB(Data Base)が記憶されている。入力装置216は、マウスやキーボード、タッチパネルなどを用いて会議システムサーバ200の管理者が会議システムサーバ200を操作するための装置である。モニタ制御部215は、OSやプログラム220が指示する解像度や色数で、LCDやCRTなどに描画する画面を生成しディスプレイ218に表示する。ディスプレイ218は、モニタ制御部215の制御によりGUI(Graphical User Interface)画面を表示するユーザインターフェイスとなる。なお、会議システムサーバ200側ではディスプレイ218はなくてもよい。
【0022】
図3(b)は、参加者端末A〜Cのハードウェア構成図の一例を示す。参加者端末A〜Cは、CPU311と、メモリ(ROM、RAM)312、記憶媒体装着部313、ネットワーク装置314、HDD317、入力装置316、モニタ制御部315、カメラ321、スピーカ322及びマイク323がバスラインで接続された構造を有する。HDD317には参加者端末A〜C側のプログラム320が記憶されている。参加者端末A〜Cのディスプレイ318は、参加者が目視するものなので、LCDが小型であったり装備されていなければプロジェクタを搭載していてもよい。また、ディスプレイ318がタッチパネルを一体に搭載していてもよい。また、参加者端末A〜Cのネットワーク装置314は携帯電話網へ接続する通信装置でもよい。カメラ321は参加者の映像を撮影する装置で、マイク323は、参加者が発声した音声を集音する装置である。カメラ321が撮影した映像とマイク323が集音した音声は、他の参加者にリアルタイムに送信される。この映像は参加者映像欄34に表示され、音声はスピーカ322から出力される。
【0023】
〔画面遷移例〕
まず、画面の遷移例を説明する。図4〜6は、参加者の操作に応じた画面の遷移例の一例を示す。以下では、この参加者が同期モードであるものとする。
【0024】
図4(a)は、参加者端末100が画面情報を解釈して表示した状態である。参加者はそれぞれマイク323を通して発言し、他の参加者の発言した内容をスピーカ322やヘッドフォンから聴いている。
【0025】
図4(a)の画面を見た参加者が、電子資料の現在のページに書き込みする場合、又は、後で表示できるようにしおりを貼付しておきたい場合、参加者は「しおりを挿入」メニュー35を押下する。参加者端末100は、「しおりを挿入」メニュー35が押下されたことを会議システムサーバ200に送信する。会議システムサーバ200は、しおりが追加された画面情報を生成して参加者端末100に送信する。
【0026】
図4(b)は、参加者端末100が貼付したしおり101を含む画面の一例である。なお、同期モードの他の参加者端末100は、他の参加者が貼付したしおりであっても目視することができる。参加者Aが、参加者Bの貼付したしおりを目視できるか否かは、会議情報管理DB12に登録されている。図4(b)では、コンテンツ表示欄31の右側、一覧表示欄33のアイコン上にそれぞれしおり101,101aが表示されるようになった。
【0027】
図4(c)は、さらに別の参加者が「しおりを挿入」メニュー35を押下した場合に参加者端末100が表示する画面の一例を示す。会議システムサーバ200は、参加者(参加者端末A〜C)毎にしおり101,102の色や形状を可変にして画面情報を生成することができる。図4(c)では、コンテンツ表示欄31の右側にしおり101,102が、一覧表示欄33のアイコン381上に複数のしおり101a,102aが表示されるようになった。
【0028】
図4(d)に示すように、参加者がコンテンツ表示欄31のしおり101を例えば右クリックすると、参加者は、しおり101にコメントを書き込むことができる。コメントを書き込めるのは、自らが貼付したしおりだけとしてもよいし、他人の貼付したしおりに他人が書き込み可能としてもよい。
【0029】
図5(a)はコメントが書き込まれたしおりの一例を示す図である。図5(a)ではしおりに「後で協議する」という文字列が書き込まれている。後述するように、しおりに書き込まれた書き込みは、会議システムサーバ200のしおり情報管理DB11に登録される。なお、参加者のコメント編集中は、会議システムサーバ200から新たな画面情報が送信されても、参加者端末100は画面の更新(同期)を保留する。そして、コメントの編集が終了したサインを受け付けると(例えば、参加者がリターンキーを押下すると)、参加者端末100は画面を更新することで同期を再開する。他の参加者端末100でこのコメントが表示可能となるのは、次に他の参加者端末100が表示する画面が書き込みした参加者端末100と同期した時である(例えば、所定時間が経過、表示ページが遷移した時、「同期モード」メニュー36が押下された時)。
【0030】
参加者又は説明者がページをめくったり戻したりすると、しおりが関連付けられたページも最前面のページでなくなる。会議システムサーバ200は、最前面のページよりも画面の奥側にあるページに貼付されたしおりの形状や色を調整して、しおりの貼付位置を参加者が把握できるように画面情報を生成する。
【0031】
図5(b)では、上方のしおり151が下方のしおり152より手前側に表示されている。この場合、上方のしおり151が貼付されたページが、下方のしおり152が貼付されたページよりも手前にあることを意味する。
【0032】
また、参加者が一覧表示欄33のアイコン38を右クリックすると、参加者端末100は、右クリックされたアイコン38の電子資料に関連付けられたしおりに書き込まれたコメントをポップアップ表示する。
図5(c)は、コメント一覧153がポップアップ表示された画面の一例を示す図である。例えば、参加者がしおり又はアイコン38を左クリックしたり、マウスオーバすると、参加者端末100は、電子資料に関連付けられた全てのコメントのコメント一覧153をポップアップ表示する。各コメントは、会議システムサーバ200のしおり情報管理DB11にも登録されている。なお、コメントの表示は参加者端末100で完結する処理なので、他の参加者端末100では同期して表示されない。
【0033】
参加者がコメントの1つを左クリックすると、参加者端末100に、しおりが関連付けられているページである、しおり貼付ページが表示される。
図5(d)は、しおり貼付ページが表示された画面の一例を示す。図5(c)で参加者が「後で協議する」をクリックしたとすると、そのコメント154が書き込まれたしおりが関連付けられたページ(図5(a)と同じページ)が表示される。具体的には、参加者端末100がしおり101を特定する情報を会議システムサーバ200に送信し、会議システムサーバ200が、しおり101が関連付けられたページをコンテンツ表示欄31に表示する画面情報を生成する。
【0034】
説明者が図5(c)の操作を行えば、同期モードの他の参加者の参加者端末100にも図5(d)の画面が表示される。また、非同期モードの参加者が、図5(c)の操作を行えば、この参加者の参加者端末100だけが図5(d)の画面を表示する。このように、参加者端末100が、しおり(コメント)の一覧からしおりを貼付したページに切り替えて表示できる。
【0035】
また、コンテンツ表示欄31の右上のしおり101,102からも同様の操作が可能である。
図6(a)は、コンテンツ表示欄31に複数のしおり151、152が表示された画面の一例を示す。図6(a)のしおり151,152は、現在のページよりも後方にしおりが表示されている。このしおり151、152を参加者がマウスで左クリックしたり、マウスオーバすると図6(b)に示すように参加者がしおり151,152に書き込んだコメントのコメント一覧155が表示される。図6(b)のように複数のしおりに対して、1回のクリック等でコメント一覧を表示するのでなく、1つのしおり毎にコメントを表示してもよい。
【0036】
コメント一覧155が表示された状態で、参加者がマウスでコメントを左クリックすると、そのコメントが書き込まれたシナリオが関連付けられた、シナリオ貼付ページが表示される。
【0037】
〔機能構成〕
図7は、会議システム500の機能ブロック図の一例を示す。会議システムサーバ200は、表示画面制御部15、サーバ入出力部16、資料情報管理DB14、しおり情報管理DB11、会議情報管理DB12及びユーザ情報管理DB13を有する。表示画面制御部15とサーバ入出力部16は、会議システムサーバ200のCPU211がプログラム220を実行することで実現されたものである。資料情報管理DB14、しおり情報管理DB11、会議情報管理DB12及びユーザ情報管理DB13は、HDD217に記憶されている。
【0038】
また、参加者端末100は、表示画面同期部21及び端末入出力部22を有する。表示画面同期部21及び端末入出力部22は、参加者端末100のCPUがプログラム320を実行することで実現されたものである。
【0039】
各機能を簡単に説明する。サーバ入出力部16は、ネットワーク300を介して参加者端末100から入力された情報を表示画面制御部15に受け渡し、表示画面制御部15が生成した画面情報をネットワーク300を介して参加者端末A〜Cに同報的に送信する。参加者端末A〜Cから入力される情報は、例えば後述する操作情報である。表示画面制御部15は、参加者端末A〜Cから入力された操作情報に応じて、画面構成を決定し、画面情報を生成する。
【0040】
また、同期モードにおいて例えば、参加者端末Aが説明者であると仮定すると、参加者端末Aは現在の状態(例えば、電子資料とページ番号)を会議システムサーバ200に送信(HTTP Request)、会議システムサーバ200からの画面情報を受信する(Response)。これに対し、参加者端末B,Cは定期的又は会議システムサーバ200が参加者端末Aに画面情報を送信する毎に画面情報を送るよう、予め会議システムサーバ200に要求しておく。表示画面制御部15は、参加者端末Aから操作情報を受信して生成した画面情報を、定期的に参加者端末B、Cに送信する。非同期モードの参加者端末100は、HTTP Requestの送信と、HTTP Request に対するResponseの受信により、画面を表示する。
【0041】
図8〜11を用いてデータベースについて説明する。図8(a)は、資料情報管理DB14を模式的に示す図の一例である。資料情報管理DB14は、会議で使用する電子資料を登録するデータベースである。資料情報管理DB14は、「ID」「資料名」「資料の各ページの情報」フィールドを有する。「ID」フィールドには資料情報管理DB14における識別子(資料ID)が格納され、「資料名」フィールドは電子資料の名前が格納され、「資料の各ページの情報」フィールドには、電子資料の内容、PCファイルそのもの(この場合は人間には可読でない)、PCファイルへのパス情報が格納されている。
【0042】
図8(b)は、資料情報管理DB14に登録された情報の一例を示す図である。資料IDが「F001」の「資料名」は「追加資料.DOC」であり、そのPCファイルは「c:¥eigyou¥」に記憶されていることが示されている。資料IDが「F002」の「資料名」は「議事録(メモ).TXT」であり、そのPCファイルは「c:¥jinji¥」に記憶されていることが示されている。
【0043】
会議に用いる電子資料は、会議が始まる前に参加者が会議システムサーバ200に直接登録するか、又は、管理者に依頼して登録してもらう。また、電子資料の登録は、会議中も可能であり、ある参加者が、資料情報管理DB14に登録されていない電子資料を会議システムサーバ200に登録すると、各参加者がその電子資料を閲覧可能となる。
【0044】
図9(a)は、しおり情報管理DB11を模式的に示す図の一例である。しおり情報管理DB11は、しおりの情報を登録するデータベースである。しおり情報管理DB11は、「ID」「コメント」「会議」「ファイル」「ページ」「表示位置」「作成者」のフィールドを有する。「ID」フィールドにはしおり情報管理DB11における識別子(しおりID)が格納され、「コメント」フィールドは参加者が書き込んだ記号を含む文字列が格納され、「会議」フィールドには、しおりが関連付けられた会議の会議情報管理DB12におけるID(会議ID)が格納され、「ファイル」フィールドには、しおりが関連付けられた電子資料の資料情報管理DB14におけるID(資料ID)が格納され、「ページ」フィールドには、しおりが関連付けられた電子資料においてしおりを表示するページ番号が格納され、「表示位置」フィールドにはしおりを表示するページ内での表示位置のXY座標(単位はピクセル)が格納され、「作成者」フィールドにはしおりを作成したユーザのユーザ情報管理DB13におけるID(ユーザID)が格納される。
【0045】
図9(b)は、しおり情報管理DB11に登録された情報の一例を示す図である。しおりIDが「S001」のしおりは、「コメント」として「ここを詳しく聞く」という文字列を有し、「M012」という会議IDの会議で使用された、「F123」という資料IDで識別される電子資料の「5」ページ目の表示位置「145,88」に、「U001」というユーザIDのユーザにより貼付されたことが示されている。
【0046】
図9(c)を用いて、しおりの「表示位置」について説明する。表示位置は、コンテンツ表示欄31の左下を原点(0,0)にピクセル単位で指定する。コンテンツ表示欄31の最大サイズが(800px,600px)の場合、コンテンツ表示欄31の右上の角のピクセルの位置が(800,600)となる。このコンテンツ表示欄31へ貼付されたしおりの場合、表示位置のx座標は800以下,y座標は600以下となる。なお、この原点は一例であり、原点を左上、右上又は右下等、左下以外に取ってもよい。
【0047】
会議システムサーバ200は、参加者端末A〜Cから受信したしおり情報を用いて、しおり情報管理DB11の1レコードに図6の各フィールドの情報を登録する。
【0048】
図10(a)は、会議情報管理DB12を模式的に示す図の一例である。会議情報管理DB12は、会議の情報を登録するデータベースである。会議情報管理DB12は、「ID」「会議名」「参加者」「添付資料」「資料状態」「しおり表示状態」のフィールドを有する。「ID」フィールドには会議情報管理DB12における識別子(会議ID)が格納され、「会議名」フィールドには会議の名前が格納され、「参加者」フィールドには会議に参加したユーザのユーザ情報管理DB13におけるID(ユーザID)が格納され、「添付資料」フィールドには会議に使用される電子資料の資料情報管理部におけるID(資料ID)が格納され、「資料状態」フィールドには、説明者がどの電子資料の何ページを表示しているのかが{[資料ID],[ページ番号]}の形式で格納されており、「しおり表示状態」フィールドにはしおりの表示/非表示(NULL)に対する制限が格納されている。
「資料状態」フィールドは、会議が開催されている場合にのみ情報が登録され、会議が開催される前又は後には何も情報が登録されていない状態になる。
【0049】
図10(b)は、会議情報管理DB12に登録された情報の一例を示す図である。会議IDが「M001」の会議の「会議名」は「月例報告会」であり、参加者はユーザID「U001,U023,U108」を有し、使用する電子資料の資料IDは「F023」であり、「資料状態」はF023の電子資料の3ページ目が表示された状態であり、しおりは表示されないことが示されている。
【0050】
なお、会議IDが「M001」の会議と会議IDが「M002」の会議の「添付資料」フィールドでは、「F023」という電子資料が共通している。このように、各会議が同じ電子資料を使用することができる。換言すると、会議システムサーバ200がしおりを特定するためには資料IDだけでなく、会議IDが必要となることを意味する。
【0051】
会議情報管理DB12のレコードの各フィールドは、会議の開催前に登録されることが可能であり、その後、会議の終了まで、参加者や資料情報等が適宜更新される。会議が終了すると、例えば開始時刻と終了時刻が登録され(不図示)、次回、同じ会議(参加者や会議名、資料等が同じ)が開催されても会議IDは別の値になる。
【0052】
図11(a)は、ユーザ情報管理DB13を模式的に示す図の一例である。ユーザ情報管理DB13は、ユーザの情報を登録するデータベースである。ユーザ情報管理DB13は、「ID」「ユーザ名」「所属グループ」のフィールドを有する。「ID」フィールドにはユーザ情報管理DB13における識別子(ユーザID)が格納され、「ユーザ名」フィールドにはユーザの名前が格納され、「所属グループ」フィールドにはユーザが所属しているグループ名が格納されている。
【0053】
図11(b)は、ユーザ情報管理DB13に登録された情報の一例を示す図である。ユーザIDが「U001」のユーザの「ユーザ名」は「高橋徹」であり、このユーザの「所属グループ」は「営業部」であることが示されている。ユーザ情報管理DB13は、会議システム500を使用可能なユーザとして予め登録されている。
【0054】
図7に戻り、端末入出力部22は、参加者が参加者端末A〜Cを操作すると操作情報を会議システムサーバ200に送信し、会議システムサーバ200から画面情報を受信する。また、表示画面同期部21は、会議システムサーバ200が提供した画面情報を解釈し画面をディスプレイ318に表示する。ここで、同期モードでも非同期モードでも、画面の表示までの手順は同じである。同期モードでは、参加者が参加者端末100を操作しなくても画面が更新され、非同期モードでは参加者が参加者端末100を操作して送信した操作情報に対する画面情報に基づき画面が更新される。各参加者端末A〜Cは、同期モードか非同期モードかを例えばフラグ等で判別し、表示する画面情報を決定する。
【0055】
図12は、会議システムサーバ200と参加者端末100のより詳細な機能ブロック図の一例を示す。状態テーブル232は、現在の会議システム500の状態を登録したテーブルである。
【0056】
図13は、状態テーブル232に登録される情報の一例を示す図である。状態テーブル232は、現在の会議の状態を示す。状態テーブル232は、会議ID、開催要求者、参加者(ユーザID)、説明者、モード、ログアウト済み参加者、開始時刻、の各フィールドを有する。
【0057】
状態テーブル232の「会議ID」は、現在、開催されている会議の会議IDである。「開催要求者」は、会議の開催を予約した者又は会議の開催要求を会議システムサーバ200に登録した者である。「参加者」は現在の参加者のユーザID(参加者端末A〜Cでもよい)である。「説明者」は同期モードにおいて画面遷移の権利を有する参加者のユーザIDが登録される。「モード」には、同期モードのユーザID(参加者端末A〜Cでもよい)、非同期モードのユーザID(参加者端末A〜Cでもよい)がそれぞれ登録されている。「ログアウト済み参加者」は、一度、会議に参加したがログアウトした参加者のユーザIDが登録される。「開始時刻」は、会議の始まった時刻である。なお、状態テーブル232には、参加者のユーザIDに対応づけて各参加者端末A〜CのIPアドレスが紐付けされている。
【0058】
〔操作情報の解釈〕
操作情報解釈部235は、操作情報を解釈して、データベース操作部231にデータベースの操作を要求し、また、画面情報生成部234に新たな画面情報の生成を要求する。操作情報解釈部235は、説明者が電子資料のページを変える操作をすると、その操作情報を解釈し、データベース操作部231に会議情報管理DB12の資料状況の更新を要求し、また、画面情報生成部234に新たな画面情報の生成を要求する。また、非同期モードの参加者端末100が、しおりやコメントを操作してしおり貼付ページの表示を会議システムサーバ200に要求すると、操作情報解釈部235はその操作情報を解釈し、画面情報生成部234にしおり貼付ページの画面情報の生成を要求する。
【0059】
また、操作情報解釈部235は、参加者が「しおりを挿入」メニュー35を押下した操作情報を解釈して、データベース操作部231にしおり情報管理DB11のしおりの登録を要求し、また、画面情報生成部234に新たなしおりが関連付けられた画面情報の生成を要求する。
【0060】
また、操作情報解釈部235は、状態テーブル232を操作する。操作情報解釈部235は、参加者端末100から会議の開催要求及び会議IDを受信すると状態テーブル232の「会議ID」のフィールドに会議IDを、「開催要求者」のフィールドに開催要求したユーザのユーザIDを、「開始時刻」にその時の時刻を登録する。会議開催直後の「説明者」は「開催要求者」と等しい。操作情報解釈部235は、参加者から参加要求と会議IDを受信すると、会議IDをキーにして参加者のユーザIDを「参加者」フィールドに登録する。操作情報解釈部235は、初期状態として、開催要求者を非同期モードに、それ以外の参加者を同期モードに登録する(全員を同期モード又は非同期モードに登録してもよい)。操作情報解釈部235は会議システムからログアウトした参加者を「ログアウト済み参加者」に登録する。途中退席した参加者を記録に残すためである。
【0061】
〔画面情報とその生成〕
画面情報生成部234は、例えばHTML、DHTML、XMLなどの言語で画面情報を生成する。画面情報には、会議ID、ユーザID、資料ID、しおりID(すでに付与されている場合)およびページ番号が含まれる。また、画面情報生成部234は、JavaScript (ECMAScript、Jscript)等のスクリプト言語、DOM(Document Object Model)、AJAX(Asynchronous JavaScript+XML)等を利用して、ユーザの操作を受け付ける画面情報を生成する。画面情報生成部234は、コンテンツ表示欄31、一覧表示欄33、参加者映像欄34、及び操作メニュー欄32を例えばフレームで分割して、フレーム毎に表示コードを生成する。参加者端末100がディスプレイに表示する画面は、会議に依存する部分と、会議に依存しない部分がある。画面情報DB233には、会議に依存せずに表示されるコンテンツ表示欄31をフレームとして表示する表示コード、会議に依存せずに表示される一覧表示欄33をフレームとして表示する表示コード、会議に依存せずに表示される参加者映像欄34をフレームとして表示する表示コード、及び、操作メニューの表示コード、並びに、アイコン38などの画像データが記憶されている。画面情報生成部234は、画面情報DB233からこれらの表示コードを読み出し、会議に依存する表示コードを生成して画面情報を生成する。
【0062】
図14は、画面情報の模擬コードの一例を示す図である。例えば、しおり貼付ページの画像データ「しおり貼付ページ.jpg」、しおりの画像データ「しおり画像データ1.jpg」、配列に格納されるコメント「コメント1」等が会議に依存する表示コードであり、イベントで呼び出される関数「function popUp()」等が会議に依存しない表示コードである。
【0063】
また、各フレームを定義したメインの模擬コードは例えば以下のようになる。
<html>
<head>
<title>メイン</title>
</head>
<body>
<frameset cols="70%,*">
<frameset rows="70%,*">
<frame src="A.html">
<frameset rows="20%,*">
<frame src="B.html">
<frame src="C.html">
</frameset>
</frameset>
<frame src="D.html">
</frameset>
</body>
</html>
図14(a)〜(c)は各フレームの模擬コードをそれぞれ示す。コンテンツ表示欄31をA.html、操作メニュー欄32をB.html、一覧表示欄33をC.html、とした。図14(a)では「onMouseOver」でしおりへのイベントを検出し、しおりに書き込まれたコメントをポップアップする表示コード、図14(b)では「onClick」でボタンへのイベントを検出し、例えば新たなしおりの貼付を会議システムサーバ200に要求する表示コード、図14(c)では「onMouseOver」でアイコン38へのイベントを検出し、しおりに書き込まれたコメントをポップアップする表示コード、等が記述されている。なお、クリックやマウスオーバのイベント検出は一例であって、クリックやマウスオーバ、ダブルクリック等を適宜設定できる。なお、参加者映像欄34のD.htmlは省略したが、D.htmlには、会議システムサーバ200が合成した、3台のカメラ321が撮影した3つの画像データの合成画像データを表示する表示コードと現在の参加者を色やマークなどで明示する表示コードが記述される。
【0064】
図15は、会議に依存しない画面情報を表示した画面例の一例を示す。コンテンツ表示欄31には電子資料の内容が表示されず、一覧表示欄33にも電子資料のアイコン38が表示されていない。
【0065】
次に、会議に依存する画面情報の生成について説明する。
画面情報生成部234は、コンテンツ表示欄31、一覧表示欄33、操作メニュー欄32及び参加者映像欄34を有する画面の画面情報を生成する。画面情報生成部234がどのような画面を生成するかは、参加者端末が指定した会議ID、会議IDと資料ID、又は、しおりID等、により決定される。
【0066】
・コンテンツ表示欄31
画面情報生成部234は、会議の開催時には、少なくとも会議IDを参加者端末100から受信する。この場合、画面情報生成部234は、前回の会議で最後に使用した電子資料や資料の登録順により、複数ある電子資料から表示する電子資料を決定し、また、最初のページなどのページ番号を特定する。また、画面情報生成部234は、会議の開催中に、参加者端末100からしおりIDを受信すると、受信したしおりIDによりコンテンツ表示欄31に表示するページを決定することができる。しおりIDは関連付けられた電子資料の資料IDとページ番号を一意に特定する。表示する電子資料の資料IDとページ番号が特定された後のコンテンツ表示欄31の生成方法は共通である。
【0067】
開催時を例にすると、画面情報生成部234は、例えば、会議IDを参加者端末A〜Cのいずれかから指定される(受信する)と、会議情報管理DB12から会議IDにより特定されるレコードの「添付資料」フィールドから電子資料の資料IDを読み出す。画面情報生成部234は、資料IDをキーにして資料情報管理DB14から「資料の各ページの情報」フィールドのPCファイル等を読み出す。
【0068】
そして、画面情報生成部234は、電子資料(複数ある場合は、最後に使用した電子資料や登録順により決定する)を対応したアプリケーションで開き、例えば1ページごとに汎用的なフォーマットの画像データに変換する。例えば、電子資料がプレゼンテーションソフトウェアで作成されたファイルの場合、画面情報生成部234はプレゼンテーションソフトウェアを起動して、各ページをJpeg等の画像データに変換する。画像データの大きさは変換時又は参加者端末100での表示時にコンテンツ表示欄31の固定の大きさに調整される。
【0069】
また、画面情報生成部234は、参加者端末A〜Cから受信した開催中の会議IDをキーにしてしおり情報管理DB11からしおりIDを特定して、特定したしおりIDのレコードの「ファイル」「ページ」「表示位置」「作成者」フィールドから登録された値を抽出する。画面情報生成部234は、「ファイル」フィールドの資料ID、「ページ」フィールドのページ番号、「表示位置」フィールドの表示位置によりしおりを貼付して表示する電子資料の資料ID、ページ番号及び表示位置を特定し、「作成者」フィールドによりしおりを貼付した参加者のユーザIDを特定する。
【0070】
上述したように、しおりはコンテンツ表示欄31に表示されるページに貼られている場合と、それ以外のページに貼られている場合とで表示態様が異なる。このため、画面情報生成部234は、表示対象の電子資料を資料IDにて特定する。そして、画面情報生成部234は、電子資料毎に、「ページ」フィールドのページ番号(しおりが貼付されているページ)と、表示しようとするページ番号(会議情報管理DB12の「資料状態」のページ番号や、参加者端末A〜Cから指定されたページ番号)を比較して、両者が一致するしおり(以下、「同一ページしおり」という)、「資料状態」のページ番号よりも「ページ」フィールドのページ番号が前のしおり(以下、前方ページしおり)という、及び、「資料状態」のページ番号よりも「ページ」フィールドのページ番号が後のしおり(以下、「後方ページしおり」という)、をそれぞれ特定する。例えば、「資料状態」のページ番号が「3」の場合、「ページ」フィールドのページ番号が「3」のしおりは同一ページしおりを意味し、「ページ」フィールドのページ番号が「1」又は「2」のしおりは前方ページしおりを意味し、「ページ」フィールドのページ番号が「4」以上のしおりは後方ページしおりを意味する。
【0071】
図16(a)は、同一ページしおり、前方ページしおり及び後方ページしおりが表示された画面例を示す図である。画面情報生成部234は、各しおりの表示態様を決定する。表示態様とは、例えば、表示位置、形状、色や陰影である。同一ページしおりの表示位置は、しおり情報管理DB11に登録されている。前方ページしおりや後方ページしおりは、しおり情報管理DB11に登録された表示位置をそのまま用いて表示されるとコンテンツ表示欄31の電子資料に隠れて参加者が目視できないおそれがある。このため、画面情報生成部234は右側と左側に、それぞれ後方ページしおりと前方ページしおりを表示する。
【0072】
図16(a)では、コンテンツ表示欄31の右側にしおり111、112、113が、左側にしおり114が表示されている。しおり111,112は同一ページしおりであり、しおり113は後方ページしおりであり、しおり114は前方ページしおりである。
【0073】
前方ページしおりがコンテンツ表示欄31の左側に表示されるのは、左から右にページをめくる本や冊子をイメージした表示態様としたためである。したがって、右から左にページをめくる本や冊子をイメージすれば、前方ページしおりが右側に、後方ページしおりが左側に表示される。
【0074】
また、しおり111と112に対し、しおり113では、後方ページしおりであるしおり113がしおり111、112よりも画面の奥側に表示されている。後方ページしおりについて図を用いて説明する。
【0075】
なお、一覧表示欄33には、ユーザ毎にしおり101a(ユーザA)、102a(ユーザB)が表示される。
【0076】
図16(b)はユーザ毎に、複数の後方ページしおりが表示された表示態様の一例を示す。図16(b)では、後方ページしおりだけを比較しても、奥のページのしおりほど、少し小さくかつ位置を下方向にずらした状態で表示されている。前方ページしおりについても同様に表示することができるが、前方ページしおりの場合は奥のページのしおりほどページ番号が小さい。
【0077】
このような後方ページしおりの画像データは、後方ページしおりの数毎に、数だけ重畳した1つの画像データが画面情報DB233に記憶されている。または、各後方しおりページ毎に、後方ページしおりのうち表示しているページから何番目かに応じて、準備された画像データが画面情報DB233に記憶されている。前方ページしおりについても同様である。前者の場合、後方ページしおりが複数ある場合は、後方ページしおりがひとかたまりで表示される。この場合、ユーザ毎に後方ページしおりの数を数値で表示してもよい。後者の場合、後方ページしおり毎に目視で判別可能な態様で(例えば、1つのしおり毎に間隔を空けて)各後方ページしおりが表示されることが好ましい。
【0078】
また、前者の場合、参加者が後方ページしおりに対すマウスのイベントを発生させると、複数の後方ページしおりに書き込まれた全てのコメントが表示され、後者の場合、参加者が後方ページしおりに対すマウスのイベントを発生させると、後方ページしおり毎に書き込まれたコメントが表示される。
【0079】
また、図16(b)に示すように、後方ページしおりと前方ページしおりは、ユーザ毎に上下方向に位置をずらして表示されている。この配置は、しおり貼付ページのしおりの配置と同じである。ユーザ毎に位置をずらすことでしおりの判別性が向上する。
【0080】
以上から、しおりの表示コードを生成する際、画面情報生成部234は、「作成者」毎に後方ページしおりと前方ページしおりの数をカウントする。そして、画面情報生成部234は、後方ページしおりについて、「作成者」毎に、カウントした数に応じて1つの画像データ(前者の場合)、又は、カウントした数とページ順に応じて各個法ページしおり毎に表示するしおりの画像データ(後者の場合)を決定する。こうすることで、後方のページに関連付けられた後方ページしおりほど、画面の奥方向に表示されるように表示順を制御することができる。また、前方ページしおりについては、画面情報生成部234は、前方のページに関連付けられた前方ページしおりほど、画面の奥方向に表示されるように表示コードを生成する(画像データを決定する)。
【0081】
このようにしおりの画像データを決定することで、参加者端末A〜Cは、前方ページしおりと後方ページしおりを、「作成者」毎にひとかたまりに表示できる。画面情報生成部234は、例えば、作成者「U001」のしおりは一番上に、作成者「U002」のしおりはその下に、表示するものとする。また、画面情報生成部234は、「作成者毎」にしおりの色や形状を可変になるように、しおりの画像データを選択することができる。
【0082】
画面情報生成部234は、Jpeg等に変換された画像データをコンテンツ表示欄31に表示するよう指定する表示コード(例えば、図14の「しおり貼付ページ.JPG」等)、同一ページしおりの画像データを指定する表示コード、前方ページしおりの画像データを指定する表示コード、及び、後方ページしおりの画像データを指定する表示コード(例えば、図14の「しおり画像データ1.JPG」等)、コメントを表示する表示コード(例えば、図14の「コメント1」等)、を画面情報に加える。また、画面情報生成部234は、参加者のしおりに対する操作を受け付け、コメントを表示したり、しおり貼付ページを表示するための表示コードを画面情報に含める。この他、画面情報には、例えば、コンテンツ表示欄31上のマウスの右クリック、操作メニューの左クリック、しおりの右クリックやダブルクリック、しおりやアイコン38のマウスオーバに対応した、動作が記述される。
【0083】
・一覧表示欄33
画面情報生成部234は、会議IDをキーにして会議情報管理DB12から読み出したレコードの「添付資料」フィールドの資料IDを読み出す。画面情報生成部234は、資料IDをキーにして資料情報管理DB14から読み出したレコードの「資料名」フィールドから電子資料の資料名を特定する。画面情報生成部234は、例えば拡張子等に基づき、電子資料に対応したアプリケーションを特定し、アプリケーション毎に定まるアイコン38の画像データを画面情報DB233から読み出す。したがって、アイコンは電子資料の数だけ生成される。また、画面情報生成部234は「資料名」フィールドの資料名をアイコン38の画像データの周囲又は重畳するように付加する。
【0084】
また、画面情報生成部234は、電子資料に1つでもユーザのしおりが貼付されていれば、ユーザ毎に色などを変えたしおりが、アイコン38に重ねて表示されるように画面情報を生成する。このため、画面情報生成部234は、コンテンツ表示欄31の表示コードを生成する際に検出した、しおりを貼付したユーザIDを利用して、アイコン38に付するしおりの数と種類を決定する。画面情報生成部234は、電子資料に1つでもしおりを貼付したユーザがいれば、そのユーザIDに対応したしおりを電子資料のアイコンに付する。例えば、画面情報生成部234は、資料ID毎かつユーザID毎に、しおりの数をカウントし、カウント結果が1以上なら、その資料IDの電子資料のアイコンにそのユーザIDの色のしおりを付する。
【0085】
1つの電子資料に一人のユーザが複数のしおりを貼付しても、表示されるアイコン38と一緒に表示されるしおりは1つであるが、しおりの近くにカウントした数を表示してもよい。なお、この表示態様は後述する「資料一覧」に対応し、参加者が「しおり一覧」に切り替えることができる。
【0086】
画面情報生成部234は、アイコン38を表示するよう指定する表示コード(例えば、図14の「アイコン1.JPG」等)、ユーザ毎にしおりを表示よう指定する表示コード(例えば、図14の「小しおり1.JPG」等)、コメントを表示する表示コード(例えば、「コメント1」等)、を画面情報に加える。また、コンテンツ表示欄31と同様に、画面情報生成部24は種々の制御コードを画面情報に加える。
【0087】
〔参加者端末100の機能ブロック〕
参加者端末100の画面情報解釈部332は、画面情報を解釈してディスプレイに表示するHTML等で記述された画面情報の場合、画面情報解釈部332はブラウザソフトウェアを用いることができる。
【0088】
同期/非同期受け付け部334は、操作メニュー欄32の「同期モード」メニュー36が押下されると、画面情報解釈部332に同期モードであることを通知する。同期/非同期受け付け部334は、同期モードか非同期モードかをフラグ3341により保持する。画面情報解釈部332は、会議システムサーバ200から送信された画面情報を解釈してディスプレイに表示する。また、同期/非同期受け付け部334は、操作メニュー欄32の「非同期モード」メニュー37が押下されると、画面情報解釈部332に非同期モードであることを通知する。画面情報解釈部332は、会議システムサーバ200から送信された画面情報を解釈することを中止し、参加者端末100は、以降は参加者の操作に応じて画面を表示する。同期/非同期受け付け部334は、例えば図14の「input type="button" onclick="douki() "」等に関する記述によりにより実現されている。
【0089】
なお、後述するように、参加者端末100は、同期モード/非同期モードの別を会議システムサーバ200に通知することが好ましい。
【0090】
しおり操作受け付け部333は、しおりの新規作成と既に貼付されているしおりに対する操作を受け付ける。しおりの新規作成とはしおりの貼付と同義である。しおり操作受け付け部333は、例えば図14の「input type="button" onclick="siori()"」により実現されている。操作メニュー欄32の「しおりを挿入」メニュー35が押下されると、しおり操作受け付け部333は、操作情報生成部331にしおりの新規作成操作を受け付けたことを通知する。操作情報生成部331は、しおりの新規作成を通知する操作情報を会議システムサーバ200に送信する。
【0091】
また、既に貼付されているしおりに対する操作には、次のようなものがある。
・しおりの移動
・コンテンツ表示欄31のしおりへの操作
ダブルクリック、右クリック、マウスオーバ
・一覧表示欄33のしおりへの操作
ダブルクリック、右クリック、マウスオーバ
・しおりの削除
・コメントの左クリック
しおり操作受け付け部333は、入力装置316から取得したマウスの位置と操作内容及びJavaScript等の制御コードから、しおりに対する操作を特定する。参加者端末100は、画面情報の記述に従った処理を実行する。処理には、参加者端末100で完結する処理と、会議システムサーバ200に操作情報を送信する処理がある。
【0092】
まず、会議システムサーバ200に操作情報を送信する処理において、操作情報生成部331は、しおりの操作内容を通知する操作情報を会議システムサーバ200に送信する。例えば、会議システムサーバ200は、「しおりの移動」という操作情報に対し、しおり管理情報DBの表示位置を更新する(しおりの移動自体は参加者端末100で完了する)。会議システムサーバ200は、コンテンツ表示欄31のしおりのダブルクリックという操作情報に対し、しおり貼付ページの表示画面を生成する。また、会議システムサーバ200はコンテンツ表示欄31のしおりの削除という操作情報に対し、しおり管理情報DBからしおりを抹消する。
【0093】
また、しおり操作受け付け部333は、コンテンツ表示欄31のしおりへの右クリック又はマウスオーバを受け付けると、しおり操作受け付け部333はしおりに書き込まれたコメントを表示する。
【0094】
また、しおり操作受け付け部333は、コメントの左クリックを受け付けると、操作情報生成部331がその操作情報を会議システムサーバ200に送信するので、会議システムサーバ200は、コメントが書き込まれたしおりのしおり貼付ページの画面情報を生成する。
【0095】
なお、このような操作手順は画面情報に依存する部分が大きくあくまで一例に過ぎない。
【0096】
〔画面の表示例〕
図17は、参加者端末100が初期の画面を表示するまでの手順を示すフローチャート図の一例である。すでに、会議情報管理DB12には開催する会議の情報が登録されているものとする。同じ会議には複数の参加者が参加すると考えられるが、同期モードでは、各参加者に同じ画面情報が送信されるので、会議システムサーバ200は、参加者の数に拘わらず、1ページ当たり1回だけ画面情報を生成すればよい。ただし、ある参加者が参加者端末100を非同期モードに切り替えて別の画面を要求したり、同期モードでもある参加者がしおりを貼付した場合は、画面情報生成部234はページが切り替わらなくても画面情報を生成する。
【0097】
各参加者は、ブラウザを立ち上げ会議システムサーバ200にアクセスする。会議システムサーバ200からログイン用画面のWebページが送信されるので、参加者は会議IDを入力して送信ボタンを押下する。これにより、参加者端末100の操作情報生成部331は、会議IDと会議の開催又は参加を要求する操作情報を会議システムサーバ200に送信する(S10)。例えば、会議システムサーバ200は、会議情報管理DB12から参加可能な会議の「会議ID」、「会議名」、「参加者」を読み出し、これらが埋め込まれたWebページを送信する。参加者は入力装置316で会議IDを選択するだけで会議を特定できる。なお、参加者端末100に参加者がログインした時点で、参加者はユーザIDを参加者端末100に入力するので、参加者端末100は「ユーザID」を通信のたび又は必要な際に会議システムサーバ200に送信可能である。
【0098】
会議システムサーバ200の操作情報解釈部235は、会議IDをキーにして会議情報管理DB12から1レコードを読み出す(S20)。会議システムサーバ200は、状態テーブル232を参照して、参加者端末100から送信された会議IDが登録されていなければ、登録し参加者のユーザIDを登録する。操作情報解釈部235は、会議開催直後の「説明者」を「開催要求者」として状態テーブル232に登録する。その後、参加者は状態通知により説明者を切り替えることができる。
【0099】
画面情報生成部234は、会議情報管理DB12から読み出した1レコードの「添付資料」フィールドから資料IDを抽出し、資料IDをキーに資料情報管理DB14から「資料名」や「資料情報」を読み出す(S30)。
【0100】
画面情報生成部234は、資料IDをキーにして、しおり情報管理DB11からレコードを抽出し、該レコードのしおりIDを特定する(S40)。すでにこの電子資料が別の会議(同じ参加者により以前に開催された会議等)で使用され参加者がしおりを貼付している場合があるためである。S40の処理は必須でなく、別の会議で使用された資料であっても会議が違えばしおりIDを特定しないとすることも可能である。会議システム500で使用することが初めての電子資料の場合、しおり情報管理DB11に資料IDは登録されていない。
【0101】
画面情報生成部234は、画面情報DB233から会議に依存しない部分の表示コードを読み出し、電子資料により定まるコンテンツ表示欄31と一覧表示欄33の表示コードを生成して画面情報を生成する(S50)。ステップS50については図18で詳細に説明する。画面情報生成部234は、生成した画面情報を各参加者端末A〜Cに送信する(S60)。
【0102】
参加者端末100の画面情報解釈部332は、画面情報を解釈してディスプレイ318に表示する(S70)。初期状態では、各参加者端末A〜Cはある電子資料の最初のページを表示する。以降は、同期モードの場合、説明者の操作(ページめくり等)に応じて会議システムサーバ200が、画面情報を生成し、同期モードの参加者端末100は説明者と同じ画面をディスプレイに表示する。
【0103】
図18は、ステップS50の手順を詳細に説明するフローチャート図の一例である。図19は、画面情報の生成段階と、画面の遷移例を説明する図の一例である。
画面情報生成部234は、参加者端末100から会議IDを取得している(S51)。なお参加者端末100において、すでに電子資料がコンテンツ表示欄31に表示されている場合は、画面情報生成部234は、資料IDとページ番号も取得している。
【0104】
画面情報生成部234は、会議に依存しない部分の表示コードを画面情報DB233から読み出す(S52)。図19(a)は、会議に依存しない部分の表示コードだけを参加者端末100の画面情報解釈部332が解釈した際に表示される画面の一例を示す。
【0105】
ついで、画面情報生成部234は、ステップS30で読み出した「資料名」の拡張子又は「資料情報」から、ファイル種別を特定し、電子資料の種別に対応したアイコン38を画面情報DB233から読み出す(S53)。アイコン38に付されたしおりが表示される場合は、しおり付きのアイコン38又は一覧表示欄33用のしおりの表示コードを画面情報DB233から読み出す。
【0106】
つぎに、画面情報生成部234は、一覧表示欄33がクリックされたら各アイコン38と「資料名」が表示される表示コードを例えばJavaScript等で記述する(S54)。また、画面情報生成部234はこのアイコン38がマウスオーバされるとコメントを表示する表示コードコメントがクリックされるとしおり貼付ページを表示する表示コードを、例えばJavaScriptで記述する。
図19(b)は、一覧表示欄33がクリックされた場合に参加者端末100が表示する画面の一例を示す。一覧表示欄33に電子資料の種別に応じたアイコン38と「資料名」が表示されている。
【0107】
画面情報生成部234は、電子資料の表示ページを決定して、画像データに変換する(S55)。表示ページは、最初のページ、説明者が指示したページ、非同期モードの参加者が指示したページ等である。また、説明者の説明しているページは、会議情報管理DB12の「資料状態」に登録されているので、多くの場合はこれを利用する。画面情報生成部234は、アプリケーションソフトウェアで電子資料の当該ページを開き、Jpeg画像に変換する。
【0108】
画面情報生成部234は、コンテンツ表示欄31がクリックされたら電子資料の画像データ(表示ページ)が表示される表示コードを例えばJavaScriptで記述する(S56)。
図19(c)は、コンテンツ表示欄31がクリックされた場合に参加者端末100が表示する画面の一例を示す。コンテンツ表示欄31に電子資料の当該ページの画像データが表示されている。
【0109】
続いて、画面情報生成部234は、ステップS40で取得したしおりIDを用いて、しおりの表示コードを生成する(S57)。また、画面情報生成部234は、しおりがマウスオーバ又は右クリックされるとコメントの一覧を表示する表示コードや、ダブルクリックされたしおり又はコメントがクリックされたしおりが関連付けられたしおり貼付ページを表示する表示コードを、例えばJavaScript等で記述する。参加者端末100では、図19(d)に示す、画面が表示される。
【0110】
〔基本フロー〕
図20は、会議システムサーバ200が画面情報を各参加者端末A〜Cに送信する手順を示すフローチャート図の一例である。各参加者端末A〜Cには図17のステップにより電子資料の最初のページが表示されているものとする。また、参加者はユーザA〜Cであり、説明者がユーザA、ユーザB、Cは同期モード、ユーザAは非同期モードがであるとする。
【0111】
操作情報解釈部235は、操作情報を受信したか否かを判定する(S1010)。操作情報には各種のID(会議ID、ユーザID、資料ID、ページ番号、(必要な場合にはしおりID))と、操作内容が含まれる。操作情報を受信しない場合(S1010のNo)、操作情報解釈部235は、画面情報生成部234が最後に画面情報を送信してから所定時間(例えば、30秒〜1分程度)が経過したか否かを判定する(S1020)。所定時間が経過した場合(S1020のYes)、参加者端末A〜Cが画面情報を受信できない状況が発生しても所定時間後には回復できるように、操作情報解釈部235は画面情報生成部234に同期モード用に生成した最後の画面情報を各参加者端末A〜Cに送信する(1030)。このように、各参加者端末A〜Cが同期モードか非同期モードかに関係なく、画面情報生成部234は同期モード用の画面情報を定期的に送信する。1つの会議に参加している参加者端末A〜CのIPアドレスは、状態テーブル232に登録されている。各参加者端末A〜Cの画面情報解釈部332は、参加者端末の設定が同期モードか非同期モードかに応じて解釈する画面情報を選択する。
【0112】
操作情報を受信した場合(S1010のYes)、操作情報解釈部235は、操作内容に応じて処理を切り替える(S1040)。処理の種類には、状態通知(S1041)、説明者によるページ切り替え処理(S1050)、しおりの追加(S1060:図23)、しおり貼付ページの表示(S1070:図24)、表示方法の変更(S1080:図26)、しおりの位置の変更(S1090:図29)、「しおり一覧」「資料一覧」の切り替え(S1100:図31)、「しおり」の検索(S1110:図34)等がある。
【0113】
<状態通知S1041>
状態通知とは、各参加者端末A〜Cの状態を会議システムサーバ200に通知することをいう。操作情報解釈部235は、操作内容から状態通知であることを検出すると、状態テーブル232を更新する。各参加者端末A〜Cが通知する状態には、次のようなものがある。
・同期モード/非同期モードのどちらかに切り替えたこと
・説明者を切り替えたこと
・参加者の追加
・参加者のログアウト
なお、説明者を切り替える際、現在の説明者は、次の説明者になる参加者から要請を受けて説明者の切り替えの操作情報と、切り替え後のユーザIDを会議システムサーバ200に通知する。この他、次に説明者になりたい参加者が、説明者の切り替え要求と会議システムサーバ200にユーザIDを通知して、会議システムサーバ200が現在の説明者にその旨を通知することで、現在の説明者が該要求に応答する形で説明者を切り替えてもよい。
【0114】
操作情報解釈部235は、同期モード/非同期モードのどちらかに切り替えたという状態通知を受信すると、状態テーブル232の「同期モード」と「非同期モード」のユーザIDを更新する。操作情報解釈部235は、説明者を切り替えたという状態通知を受信すると、状態テーブル232の「説明者」のユーザIDを、切り替え後のユーザIDに登録し、元の説明者のユーザIDを「同期モード」に登録し、新しい説明者のユーザIDを「非同期モード」に登録する。操作情報解釈部235は、参加者の追加という状態通知を受信すると、「参加者」のフィールドにユーザIDを追加する。操作情報解釈部235は、参加者のログアウトという状態通知を受信すると、「参加者」のフィールドからユーザIDを削除し、「ログアウト済み参加者」に追加する。
<ページ切り替えS1050>
図21は、ページ切り替え処理の手順を示すフローチャート図の一例である。
【0115】
操作情報解釈部235は、操作内容からページ切り替え処理であると判定する(S1051)。
【0116】
操作情報解釈部235は、操作情報に含まれるユーザIDに基づき状態テーブル232を参照し、操作情報を送信した参加者端末100が説明者の操作する端末か否かを判定する(S1052)。
【0117】
操作内容が説明者によるページ切り替え処理だった場合(S1052のYes)、操作情報解釈部235は操作情報と共に画面情報生成部234に画面情報の生成を要求する。画面情報生成部234は、資料IDとページ番号をキーにして資料情報DB14から、資料情報を読み出し画面情報を生成する(S1053)。電子資料にしおりが貼付されている場合は、しおりの画像データを含む画面情報を生成する。
【0118】
画面情報生成部234は、説明者の参加者端末に画面情報を送信すると共に、他の参加者端末に画面情報を送信する(S1054)。
【0119】
この場合、非同期モードである説明者の参加者端末Aの画面情報解釈部332は、HTTP Requestに対するResponseとして画面情報を受信して画面を表示する。同期モードである参加者端末B、Cの画面情報解釈部332はフラグ3341を参照して同期モードであることを確認すると、画面情報を解釈して画面を表示する。なお、参加者端末B、Cが非同期モードの場合、画面情報解釈部332はフラグ3341を参照して非同期モードであることを確認するので、画面情報を受信しても画面を表示しない。画面情報生成部234は、画面情報の送信を操作情報解釈部235に通知する。
【0120】
次いで、操作情報解釈部235は、データベース操作部231に資料状態の更新を要求する。この要求により、データベース操作部231は、現在の資料状態を、説明者の参加者端末から送信された資料IDとページ番号で更新する(S1055)。
【0121】
操作内容が説明者によるページ切り替え処理でない場合(S1052のNo)、操作情報解釈部235は非同期モードの参加者端末からのページ切り替え要求であると判断する。この場合も、操作情報解釈部235は操作情報と共に画面情報生成部234に画面情報の生成を要求する。画面情報生成部234は、資料IDとページ番号をキーにして資料情報DB14から、資料情報を読み出し画面情報を生成する(S1056)。電子資料にしおりが貼付されている場合は、しおりの画像データを含む画面情報を生成する。
【0122】
画面情報生成部234は、ページ切り替え処理を操作情報として要求した参加者端末にだけ画面情報を送信する(S1057)。この場合、ページ切り替え処理を要求した非同期モードの参加者端末の画面情報解釈部332は、HTTP Requestに対するResponseとして画面情報を受信して画面を表示する。同期モードである参加者端末には画面情報が送信されない。
【0123】
図22は、各参加者端末の表示画面の切り替えの手順を説明するフローチャート図の一例である。
【0124】
画面情報解釈部332は、画面情報を受信したか否かを監視しており、画面情報を受信すると(S2010)、フラグ3341を参照して同期モードか非同期モードかを判定する(S2020)。
同期モードの場合(S2020のYes)、画面情報解釈部332は、受信した画面情報が既に受信した画面情報か否かを判定する(S2030)。既に受信した画面情報の場合(S2030のYes)、画面情報解釈部332は既に画面を表示していることになるので、何もしない(S2040)。既に受信した画面情報か否は、例えば、画面情報の表示コードを比較することで判定される。
【0125】
既に受信した画面情報でない場合(S2030のNo)、新しい画面情報を受信したことになるので、画面情報解釈部332は画面情報を解釈して画面を表示する(S2080)。
【0126】
同期モードではない場合(S2020のNo)、非同期モードであることになる。非同期モードでは、自らの HTTP Requestに対するResponseでなければ、画面情報解釈部332が画面を表示しない。このため、画面情報解釈部332は画面情報が HTTP Requestに対するResponseとして受信されたか否かを判定する(S2050)。HTTP Requestに対するResponseか否かは例えばステータスコードから判別される。
【0127】
HTTP Requestに対するResponseとして受信された場合(S2050のYes)、非同期モードの参加者端末が要求した画面情報を受信したので、画面情報解釈部332は画面を表示する(S2070)。
【0128】
HTTP Requestに対するResponseとして受信されてない場合(S2050のNo)、同期モードの参加者端末向けの画面情報を受信したので、画面情報解釈部332は何もしない(S2060)。
【0129】
なお、参加者端末A〜C側で画面を表示する/しないを判定するのでなく、会議システムサーバ側200が、状態テーブル232に基づき、参加者端末A〜Cが同期モードか否かを判定し、同期モードの参加者端末にだけ画面情報を定期的に送信してもよい。この場合、会議システムサーバ側200は、非同期モードの参加者端末A〜Cには、HTTP Requestに対するResponseのみを送信する。説明者は非同期モードなので、説明者の参加者端末はHTTP Requestに対するResponseを受信する。
【0130】
<しおりの追加>
図23は、しおりを追加する手順を示すフローチャート図の一例である。すでに参加者は会議に参加しているものとする。また、参加者端末A、Bのいずれも同期モードであるとする。
【0131】
参加者端末Aの参加者がマウスで「しおりを挿入」メニュー35をクリックする(S110)。しおり操作受け付け部333はしおりの新規作成の操作を受け付ける。操作情報生成部331は、しおりの新規作成を通知する操作情報を会議システムサーバ200に送信する。操作情報には、会議ID、資料ID、ユーザID及びページ番号が含まれる。
【0132】
画面情報生成部234は、コンテンツ表示欄31と一覧表示欄33のアイコン38にしおりを表示する表示コードを画面情報に加える(S120)。しおりの表示位置は「しおりを挿入」メニュー35がクリックされた時点では、デフォルトの位置である。例えば、コンテンツ表示欄31の右上であるが、複数のユーザがしおりを貼付する可能性があるので、画面情報生成部234はユーザ名に応じて好ましくは重複しないように定める。一方、参加者がしおりを移動した場合は、移動後の表示位置をデフォルトの位置よりも優先する。画面情報生成部234は、作成した画面情報を各参加者端末A、Bに送信する(S130)。
【0133】
ついで、データベース操作部231は、しおり管理情報DB11にこのしおりのしおり情報を登録する(S140)。データベース操作部231は、一意のしおりIDを決定し、画面情報生成部234から受け取ったしおりの表示位置を、会議ID、資料ID、ユーザID、及び、ページ番号、と共に1つのレコードとして、しおり情報管理DB11に登録する。
【0134】
参加者端末A,Bは、画面情報を受信する。参加者端末A、Bの画面情報生成部234は、画面情報を解釈してそれぞれしおりが表示された画面を表示する(S150、S160)。
【0135】
つぎに、参加者端末Aの参加者がしおりにコメントを書き込む。しおり操作受け付け部333は、入力装置316から文字列を受け取り操作情報生成部331に送出する。操作情報生成部331は、しおりにコメントを登録する操作情報を会議システムサーバ200に送信する(S170)。この操作情報には、しおりID及びコメントが含まれる。なお、画面情報を受信するのを待つことなく、しおりの表示までを参加者端末A、Bで受け持ってもよい。この場合、次に画面が更新されるまでは参加者端末A、Bが表示したしおりが表示され、1回でも画面が更新された以降は会議システムサーバ200が生成した画面情報に含まれるしおりが表示される。この場合、しおりが表示されるまでの時間を短縮できる。
【0136】
操作情報解釈部235は、操作情報を解釈してコメントの追加であることを判別すると、データベース操作部231にコメントの追加を要求する。データベース操作部231はしおりIDによりしおり情報管理DB11からコメントが書き込まれたしおりを特定し、「コメント」フィールドにコメントを登録する(S180)。
【0137】
また、操作情報解釈部235は、コメントの追加であることを画面情報生成部234に通知する。画面情報生成部234は、しおりを右クリックするとコメントが表示される表示コードを画面情報に追加する(S190)。
【0138】
画面情報生成部234は、作成した画面情報を各参加者端末A、Bに送信する(S200)。参加者端末A,Bは、画面情報を受信する。参加者端末A、Bの画面情報生成部234は、画面情報を解釈してそれぞれしおりが表示された画面を表示する(S210、S220)。
【0139】
<しおり貼付ページの表示>
図24は、参加者がしおり貼付ページの表示を要求した際、会議システムサーバ200がしおり貼付ページの画面情報を生成する手順を示すフローチャート図の一例である。説明者が同期モードで表示ページを遷移する場合、他の参加者端末A、Bが表示する画面も自動的に切り替わる。また、参加者が非同期モードで表示ページを遷移する場合、他の参加者端末A、Bが表示する画面は切り替わらない。両者の違いは、会議システムサーバ200が画面情報を参加者端末A、Bに送信した後の参加者端末A、Bの動作であり、画面情報を生成するまでの手順は同じである。
【0140】
まず、参加者は、一覧表示欄33又はコンテンツ表示欄31のしおりを操作して表示したコメントをクリックする(S111)。しおり操作受け付け部333は、しおり貼付ページの表示という操作を受け付ける。操作情報生成部331は、しおり貼付ページの表示という操作を通知する操作情報を会議システムサーバ200に送信する。この操作情報には、会議ID、しおりID、資料ID、ユーザID、ページ番号及び「しおり貼付ページの表示」という操作内容が含まれる。
【0141】
操作情報解釈部235は、操作情報からしおり貼付ページの表示であることを画面情報生成部234に通知する。画面情報生成部234は、操作情報からしおり貼付ページを特定する(S112)。画面情報生成部234は、操作情報に含まれるしおりIDをキーにしてしおり情報管理DB11からレコードを抽出し、該レコードの「ファイル」フィールドの資料IDと「ページ」フィールドのページ番号を読み出す。これにより電子資料としおり貼付ページを特定できた。
【0142】
次に、画面情報生成部234は、しおり貼付ページに関連付けられた同一ページしおり、前方ページしおり及び後方ページしおりを特定する(S113)。しおり貼付ページに貼付されたしおりは、操作情報に含まれるしおりIDのしおりである。前方ページしおりと後方ページしおりは、しおり貼付ページのしおりが関連付けられた電子資料に関連付けられている(ただし、同じ会議で使用されていることが前提)。このため、画面情報生成部234は、操作情報に含まれていた会議IDと資料ID(複数ある場合はしおり貼付ページが含まれる資料ID)をキーに、しおり管理情報DBからレコードを抽出し、該レコードのしおりIDを読み出す。ここで読み出されたしおりIDのしおりは、しおり貼付ページを含む電子資料に関連付けられたしおりである。画面情報生成部234は、特定したしおりIDの「ページ」フィールドのページ番号と、しおり貼付ページのページ番号を比較して、各しおりを前方ページしおりと後方ページしおりに区分する。
【0143】
なお、画面情報生成部234は、ユーザ毎に異なる色のしおりを表示するため、しおり貼付ページを含む電子資料に関連付けられたしおりの「作成者」フィールドのユーザIDを読み出す。
【0144】
次に、画面情報生成部234はしおりの位置と形状を決定する(S114)。しおり貼付ページのしおり(同一ページしおり)の表示位置は「しおりを挿入」メニュー35がクリックされた時点では、デフォルトの位置である。例えば、コンテンツ表示欄31の右上であるが、複数のユーザがしおりを貼付する可能性があるので、画面情報生成部234はユーザ名に応じて好ましくは重複しないように定める。一方、参加者がしおりを移動した場合は、移動後の表示位置をデフォルトの位置よりも優先する。
【0145】
また、画面情報生成部234は、しおり貼付ページ以外のしおりの形状を、前方ページしおり及び後方ページしおり毎、かつ、ユーザID毎に決定する。これによりしおり貼付ページ以外のしおりを、ページの奥行きを表現して、ユーザ毎に上下方向の位置を変えて表示できる。
【0146】
また、画面情報生成部234は、コンテンツ表示欄31の表示コードと、一覧表示欄33の表示コードを画面情報に加える(S115)。画面情報生成部234は、作成した画面情報を各参加者端末A、Bに送信する(S116)。なお、一覧表示欄33の画面情報は、しおりが追加されたり削除されたりしなければしおりの数も変化しないので、画面が切り替わる直前の表示コードを利用できる。
【0147】
参加者端末A,Bは、画面情報を受信する。参加者端末A、Bの画面情報生成部234は、画面情報を解釈してそれぞれしおりが表示された画面を表示する(S117、S118)。
【0148】
<しおりの表示/非表示の制御>
しおりの表示/非表示の制御例について説明する。以下は、しおりの表示の制御例を示す。
・全ての参加者端末100が他の参加者が貼付したしおりを表示する
・一切、参加者端末100がしおりを表示しない
・作成者のみが参加者端末100にしおりを表示できる
図25は、参加者端末100に表示された画面の一例を示す。参加者がコンテンツ表示欄31で右クリックを押下すると、表示画面同期部21はメニュー一覧41を表示する。図には「しおりの表示/非表示/作成者のみ閲覧可」「しおり挿入」「同期/非同期」「資料の先頭に戻る」「コピー」「しおりの削除」と表示されている。参加者が作成者のみ閲覧可を選択したものとする。
【0149】
図25のコンテンツ表示欄31には、しおり121、122、123が表示されている。このうち、しおり121は、参加者端末Aにより作成されたしおりであり、しおり122、123は、参加者端末Bにより作成されたしおりである
図26は、会議システム500がしおりの表示方法を切り替える手順を示すフローチャート図の一例である。
【0150】
しおり操作受け付け部333は、「作成者のみ閲覧可」という操作を受け付けたことを、操作情報生成部331に通知する。操作情報生成部331は、操作情報を会議システムサーバ200に送信する(S310)。この操作情報には、会議ID、ユーザID、資料ID及び表示切り替え内容(作成者のみ閲覧可)が含まれる。
【0151】
操作情報解釈部235は、表示切り替え内容であることを判別すると、データベース操作部231に会議情報管理DB12の「しおり表示状態」を更新するよう要求する。具体的には、データベース操作部231は、会議IDをキーに会議情報管理DB12のレコードを特定し、「しおり表示状態」フィールドを「作成者のみ」に変更する(S320)。
【0152】
したがって、以降、この会議の各参加者端末A、Bは、同期モードであっても、表示されるしおりが異なることになる。図26では、説明のためステップ320の後に、この会議に新たに参加者が加わったものとした。すなわち、参加者端末Bが、会議ID、ユーザID及び画面の閲覧要求を含む操作情報を会議システムサーバ200に送信する(S330)。
【0153】
これにより、会議システムサーバ200の操作情報解釈部235は、操作情報が新たな参加者の閲覧要求であると判別すると、画面情報生成部234に画面情報の生成を要求する。これにより、画面情報生成部234は、参加者端末Bの画面情報を生成する。具体的には、画面情報生成部234は、会議IDをキーに会議情報管理DB12を参照して、「しおり表示状態」フィールドに「作成者のみ閲覧可」と登録されていることを判別する。これにより、画面情報生成部234は、参加者端末Aに送信した画面情報を参加者端末Bに転用できないと判別する。
【0154】
新たに画面情報を生成するため、画面情報生成部234は、参加者端末Bが作成したしおりIDを特定する(S340)。画面情報生成部234は、会議IDをキーにして会議管理情報DBからレコードを抽出し、該レコードの「添付資料」フィールドに登録された資料IDを読み出す。ついで、資料IDと会議IDをキーにして、しおり情報管理DB11からレコードを抽出し、該レコードのしおりIDを読み出す。そして、画面情報生成部234は、読み出したしたしおりIDのレコードの「作成者」フィールドのユーザIDが、参加者端末Bから受信したユーザIDと同じしおりID特定する。
【0155】
そして、画面情報生成部234は、参加者端末Bのための画面情報を生成する(S350)。生成方法は上記のとおりである。また、画面情報生成部234は、同じ手順で参加者端末Aの画面情報(参加者端末AのユーザIDのユーザが貼付したしおりだけが表示される画面情報)を生成する。
【0156】
画面情報生成部234は、生成した画面情報を参加者端末Bに送信する(S370)。参加者端末Bの画面情報解釈部332は、画面情報を解釈してディスプレイに表示する(S380)。
【0157】
図27は、作成者のみ閲覧可能に表示されたしおりの一例を示す図である。図27(a)は、参加者端末Aに表示される画面であるが、参加者端末Aが作成したしおり121しか表示されてない。図27(b)は、参加者端末Bに表示される画面であるが、参加者端末Bが作成したしおり122,123しか表示されてない。
【0158】
なお、図25で、参加者が「しおりの非表示」を選択した場合は、画面情報生成部234は全ての参加者端末A、Bについてしおりの表示コードを生成しない。また、参加者が「しおりの表示」を選択した場合は、画面情報生成部234は全ての参加者端末A、Bについてしおりの表示コードを生成する。すなわちこれらの手順は参加者端末A、Bに共通なのですでに説明したとおりである。
【0159】
また、参加者Aが「作成者のみ閲覧可」を選択したが、参加者Bが「しおり表示」を選択する場合がある。この場合は、しおりの操作の優先権を有する参加者(例えば、優先度を予め会議情報管理DB12に登録しておく)の設定が優先されるものとする。
【0160】
また、上記では会議情報管理DB12にて「しおり表示状態」が管理されていたが、しおり情報管理DB11が「しおり表示状態」を管理してもよい。この場合、参加者はしおり毎に「しおりの表示/非表示/作成者のみ閲覧可」を設定できる。
【0161】
<しおりの移動>
しおりのデフォルトの表示位置は、例えば、コンテンツ表示欄31の右上であるが、参加者はしおりの位置を移動することができる。
【0162】
図28は、しおりの移動を模式的に説明する図の一例である。図28では、画面右側にある破線の四角形で囲まれたしおり122をマウスのドラッグ操作で「対応コストがどれくらいになるか?」の「か?」の付近に移動した例を示している。
【0163】
このようなマウス操作後、所定のタイミングで、参加者端末A、Bは会議システムサーバ200に操作情報を送信する。操作情報には、しおりID、しおりの位置情報、ユーザID、「しおりの位置を変えた」という操作内容が含まれる。会議システムサーバ200は、しおり情報管理DB11を更新する。また、会議システムサーバ200は、各参加者端末A、Bに対して、同期依頼がある度に位置を更新した状態でしおり表示するように画面情報を生成する。
【0164】
図29は、しおりの移動の手順を示すフローチャート図の一例である。
ユーザはマウスを操作してしおり122を移動させる。しおり操作受け付け部333は、移動後、しばらくすると位置が確定したものとして、入力装置316から位置情報を取得し、操作情報生成部331に通知する。操作情報生成部331は、操作情報を会議システムサーバ200に送信する(S410)。この操作情報にはしおりID、しおりの位置情報、ユーザID、しおりの位置を変えたという操作内容が含まれる。
【0165】
操作情報解釈部235は、操作情報からしおり122の移動であることを判別すると、データベース操作部231にしおり122の移動後の表示位置を登録するよう要求する。データベース操作部231は、しおりIDをキーにしおり情報管理DB11におけるレコードを特定し、「表示位置」フィールドに、移動後の位置情報を登録する(S420)。
【0166】
ここで、データベース操作部231は、しおり122の「作成者」フィールドのユーザIDが、参加者端末Aから受信したユーザIDと一致する場合にのみ、「表示位置」フィールドを更新することが好適となる。こうすることで、各参加者は参加者端末A、B内では他の参加者の作成したしおりを自由に移動できるが、しおり情報管理DB11には作成者しか移動後の位置を登録できないようにすることができる。
【0167】
このように、しおりの移動は、新たな画面情報を必要としないので、画面情報生成部234は画面情報を生成せずに、説明者がページをめくるなどの操作をしたり、参加者が非同期モードを要求して画面情報を生成する必要が生じるまで待機する。画面情報を生成する必要が生じると、画面情報生成部234は画面情報を生成して、参加者端末A、Bに送信する(S430)。新たな画面情報が生成されると、しおり情報管理DB11の表示位置が画面情報に反映される。
【0168】
参加者端末A、Bの画面情報解釈部332は、それぞれ画面情報を解釈してディスプレイに表示する(S440、S450)。
【0169】
<資料一覧としおり一覧の切り替え>
図30は「しおり一覧」を表示する機能の実現例を模式的に示す図の一例である。これまで、一覧表示欄33で電子資料のアイコン38と複数のしおりを一緒に表示したり(以下、区別するため「資料一覧」という)、コンテンツ表示欄31で同一ページしおり、前方ページしおり、後方ページしおり、をそれぞれ表示することを説明した。
【0170】
しかしながら、一覧表示欄33では、マウスの右クリックやマウスオーバでコメントが表示されるが、各参加者のコメントが同じように表示されてしまい、判別性が悪い。また、一覧表示欄33ではアイコン38もしおりも小さいので、1つの電子資料に各参加者が貼付した全てのしおりを表示することには限界がある。コンテンツ表示欄31でも、前方ページ又は後方ページのしおりは表示面積が小さいので参加者別のしおりの選択がしにくいことや、前方ページから後方ページのしおりを選択するには、マウスを大きく移動する必要がある。
【0171】
そこで、一覧表示欄33に「しおり一覧」表示が可能な参加者端末A、Bについて説明する。図30(a)に示すように、操作メニュー欄32に新たに「しおり一覧」メニュー39という操作メニューが追加されている。しおり一覧とは、1つの電子資料のアイコン38に1つのしおりのみを対応づけて表示する表示態様である。したがって、1つの電子電子資料にN個のしおりが貼付されている場合、その電子資料のアイコン38の数はN個になる。
【0172】
説明のため、図30(a)では、コンテンツ表示欄にユーザAの2つのしおり161,162を、ユーザBの2つのしおり163,164が貼付され、アイコン381にはユーザA、Bのしおりが、アイコン382にはユーザAのしおりが、アイコン383にはユーザBのしおりが、それぞれ表示されている。
【0173】
なお、「しおり一覧」という操作メニューを設けるのでなく、参加者がマウスを右クリックすることで、表示されるコンテキストメニューから切り替えられるようにしてもよい。
【0174】
図30(b)は、「しおり一覧」の表示態様で表示された一覧表示欄33の一例を示す図である。同じ電子資料のアイコン381〜384にそれぞれしおりが1つずつ表示されている。例えば、図30(b)では、4つの同じパワーポイント(登録商標)の電子資料のアイコン381a〜381dのうち、2つのアイコン381b、381cに参加者Aのしおり161a、162aが、また、アイコン381a、381dに参加者Bのしおり163a、164aが、アイコンと共に表示されている。PDFのアイコン383a、382bにはそれぞれユーザBのしおり166a、167aが表示されている。これに対し、Word(登録商標)のアイコン382にはユーザaのしおり165aが表示されたままである。
【0175】
この「しおり一覧」の状態で、参加者が右クリック又はマウスオーバすると、しおり操作受け付け部333は、コメントを表示する。
【0176】
図30(c)は、コメントが表示された「しおり一覧」の一覧表示欄33の一例を示す図である。コメントをクリック又はアイコン38をダブルクリックすることで、参加者端末A、Bにはクリックされた電子資料のしおりが関連付けられたページが表示される。
【0177】
図31は、資料一覧からしおり一覧に切り替える手順を示すフローチャート図の一例である。
【0178】
参加者が「しおり一覧」を左クリックすると、しおり操作受け付け部333は、「しおり一覧」が選択されたことを受け付け、操作情報生成部331に通知する。操作情報生成部331は、操作情報を会議システムサーバ200に送信する(S510)。この操作情報には、会議ID、ユーザID、「しおり一覧」が選択された操作内容が含まれる。
【0179】
操作情報解釈部235は、操作情報から「しおり一覧」が選択されたことを判別すると、画面情報生成部234に新たな画面情報の生成を要求する。画面情報生成部234は、「しおり一覧」を表示態様とする一覧表示欄33の表示コードを含む画面情報を生成する(S520)。まず、画面情報生成部234は、会議IDをキーにして会議情報管理DB12からレコードを読み出し、該レコードの「添付資料」フィールドから、資料IDを全て読み出す。この資料IDは、「資料一覧」の一覧表示欄33で既に表示されている電子資料の資料IDである。次に、画面情報生成部234は会議IDと資料IDをキーにしてしおり情報管理DB11から抽出されたレコードのしおりIDを読み出す。また、読み出したしおりIDのレコードの「作成者」フィールドからユーザIDを読み出す。
【0180】
画面情報生成部234は、会議情報管理DB12から読み出した資料IDをキーに資料情報管理DB14からレコードを抽出し、該レコードの「資料名」フィールドに基づき電子資料のファイル種別を特定し、ファイル種別毎にアイコン38を特定する。また、画面情報生成部234はファイル種別毎にしおりIDの数をカウントする。
【0181】
画面情報生成部234は、ファイル種別毎にカウントしたしおりIDの数だけのアイコン38と、ユーザID毎に色の異なるしおりを表示する表示コードを生成して画面情報に追加する。なお、しおりに書き込まれたコメントも表示コードに記述される。
【0182】
画面情報生成部234は、参加者端末A,Bに画面情報を送信する(S530)。参加者端末A、Bの画面情報解釈部332は、それぞれ画面情報を解釈してディスプレイに表示する(S540、S550)。
【0183】
なお、アイコン38の数が所定値以上になり、「しおり一覧」のアイコン38が一覧表示欄33に入りきらないと画面情報生成部234が判断した場合、画面情報は横方向のスクロールバーを表示する表示コードを画面情報に加える。このようなスクロールバーはブラウザソフトウェアの機能を利用できる。
【0184】
また、参加者端末A、Bは、「しおり」の付けられたページ順、付けられた日付順、などに応じ一覧表示欄33の並び順を変更できる。変更方法は右クリック時のメニューで「〜順」を選択することとし、これまでと同様にJavaScriptを埋め込んでおことで実現できる。
【0185】
<しおりの検索>
しおりの検索について説明する。
図32は、参加者が「しおり」を検索する際に表示されるウィンドウの一例を示す図である。このウィンドウは、画面上(コンテンツ表示欄31、一覧表示欄33、参加者映像欄34、及び、操作メニュー欄32)を参加者が右クリックして「しおりを検索」メニューを選択すると表示される。これも画面情報にJavaScriptを埋め込むことで実現できる。
【0186】
図32のウィンドウは「ユーザ指定」欄と、「コメントに含まれる語句で指定」欄の二種類の検索条件の指定が可能である。「ユーザ指定」欄は、しおりを貼付したユーザをトグルスイッチ42で指定する欄である。すなわち参加者はユーザ単位でしおりを検索することができる。「コメントに含まれる語句で指定」欄は、参加者がコメントに含まれている語句を指定する入力欄43を有する。すなわち参加者は指定した語句がコメントに含まれている「しおり」を検索することができる。なお、この他、作成日時、アクセス権限、ページ、資料名などで絞り込みしてもよい。
【0187】
ユーザ名(hiyoshi)は斜線(例えば赤色)の「しおり」、ユーザ名(aihara)は横線(例えば青色)の「しおり」が、画面情報生成部234により割り当てられている。したがって、参加者は検索条件を、より視覚的に入力することができる。
【0188】
図33は、検索結果の一例を示す図である。ここではユーザ名(aihara)で検索した結果を示す。図示するように、コンテンツ表示欄31及び一覧表示欄33のいずれにも横線のしおり171、171aしか表示されない。また、一覧表示欄33には、1つの電子資料のアイコン381しか表示されていない。すなわち、同じユーザ名(aihara)が登録されたしおり171が貼付されていない電子資料のアイコン381は表示されない。なお、検索結果の表示は「資料一覧」か「しおり一覧」のどちらを用いてもよいが、電子資料毎に1つずつしおりが表示される「しおり一覧」が好ましい。
【0189】
図34は、参加者端末100がしおりを検索する手順を示すフローチャート図の一例を示す。
まず、参加者は検索条件を設定して「実行」ボタンを押下する。しおり操作受け付け部333は、検索実行が選択されたことを受け付け、操作情報生成部331に通知する。操作情報生成部331は、操作情報を会議システムサーバ200に送信する(S610)。この操作情報には、会議ID、ユーザID、検索条件が含まれる。ここでは、ユーザ名(ユーザID)を検索条件とするものとする。
【0190】
操作情報解釈部235は、操作条件から検索要求であることを判別し、画面情報生成部234に通知する。画面情報生成部234は検索条件に合致するしおりIDを特定する(S620)。まず、画面情報生成部234は、会議IDをキーにして会議情報管理DB12から読み出したレコードの「添付資料」フィールドから、資料IDを全て読み出す。次に、画面情報生成部234は、会議IDと資料IDをキーにして、しおり情報管理DB11のレコードを抽出し、該レコードのしおりIDを読み出す。
【0191】
画面情報生成部234は、読み出したしおりIDのレコードの「作成者」フィールドに、検索条件であるユーザIDに一致するユーザIDが登録されたしおりIDを特定する。画面情報生成部234は、各しおりIDが特定するレコードの「ファイル」フィールドに基づき、特定されたしおりIDを資料ID毎に区分する。以上で、検索条件に合致するしおりを特定できた。検索結果にはしおり情報管理DB11の1レコード全体をふくめてもよいし、コメントのみ読み出してもよい。
【0192】
画面情報生成部234は、検索結果を表示するための画面情報を生成する(S630)。画面情報生成部234は、上記と同様に電子資料のファイル種別を特定し、ファイル種別毎にアイコン38を特定する。画面情報生成部234は、検索条件であるユーザIDに一致するユーザIDが登録されたしおりID毎に、ファイル種別に応じたアイコンとユーザIDに対応した色等のしおりを表示する表示コードを生成して画面情報に追加する。
【0193】
画面情報生成部234は、参加者端末A,Bに画面情報を送信する(S640)。参加者端末A、Bの画面情報解釈部332は、それぞれ画面情報を解釈してディスプレイに表示する(S650、S660)。
【0194】
これにより、図33のように検索結果の画面が表示される。同期モードであっても、検索結果は検索した参加者の参加者端末のみに表示される。または、非同期モードに切り替えた後にのみ、検索を可能にしてもよい。
【0195】
以上説明したように、本実施形態の会議システム500は、しおりやコメントの一覧を、電子資料のどのページが表示中でも選択可能とし、しおり貼付ページに切り替えることができるので、多数の電子的な電子資料の特定の箇所を、会議の進捗度合いにかかわらず、簡単な操作で表示したり、他の参加者に提示することができる。
【符号の説明】
【0196】
11 しおり情報管理DB
12 会議情報管理DB
13 ユーザ情報管理DB
14 資料情報管理DB
15 表示画面制御部
16 サーバ入出力部
21 表示画面同期部
22 端末入出力欄
31 コンテンツ表示欄
32 操作メニュー欄
33 一覧表示欄
34 撮影者映像欄
38 アイコン
100 参加者端末
200 会議システムサーバ
500 会議システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0197】
【特許文献1】特開平09‐101767号公報
【特許文献2】特開2004‐072428号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末と会合システムサーバがネットワークを介して接続された会合システムであって、
前記端末は、
会合システムサーバから受信した、複数の端末に共通の画面情報を解釈して表示手段に表示する画面情報解釈手段と、
表示手段に表示されている電子資料の所定範囲に、該所定範囲を表示しない場合も目視可能なマークの貼付を受け付けるマーク貼付受け付け手段と、
表示手段に前記所定範囲が表示されていない状態で、前記所定範囲に関連付けられたマークの選択を受け付けるマーク操作受け付け手段と、
マーク操作受け付け手段が受け付けたマークを識別するマークID、及び、表示する前記所定範囲の切り替え要求を前記会合システムサーバに送信する端末送信手段と、を有し、前記会合システムサーバは、
マークIDに対応づけて、電子資料にマークが関連付けられた会合の会合ID、マークが関連付けられた電子資料の資料ID、及び、マークが関連付けられた電子資料の前記所定範囲を特定する範囲特定IDが登録されたマーク情報DBと、
端末から会合ID、マークID及び前記切り替え要求を受信した際、マークIDをキーにしてマーク情報DBから読み出した、資料IDと範囲特定IDにより定まる電子資料の切り替え後の前記所定範囲の可視情報を生成する画面情報生成手段と、
前記可視情報を含む画面情報を端末に送信するサーバ送信手段と、
を有することを特徴とする会合システム。
【請求項2】
前記画面情報生成手段は、前記可視情報の周囲に、前記可視情報の生成対象の電子資料に関連付けられた全てのマークを判別可能に表示する画面情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の会合システム。
【請求項3】
前記マーク操作受け付け手段は、
入力手段を介してマークに書き込まれた記号情報を受け付け、
前記端末送信手段は、前記記号情報が書き込まれたマークのマークID、該記号情報及び該記号情報の登録要求を前記会合システムサーバに送信し、
前記会合システムサーバは、
マークIDが登録された前記マーク情報DBのレコードに、前記記号情報を登録するデータベース操作手段を有する、
ことを特徴とする請求項1記載の会合システム。
【請求項4】
前記画面情報生成手段は、
電子資料毎に、電子資料を意味するアイコンに該電子資料にマークが貼付されていることを示す第2のマークを付した一覧用可視情報、及び、該電子資料に関連付けられた全てのマークの前記記号情報を目視と不可視を切り替え可能に表示する記号表示情報を生成し、
前記サーバ送信手段は、前記一覧用可視情報と前記記号表示情報を含む画面情報を端末に送信し、
前記画面情報解釈手段は、前記一覧用可視情報を表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項3項記載の会合システム。
【請求項5】
前記マーク操作受け付け手段は、入力手段を介して一覧用可視情報のアイコン又は第2のマークに対する所定の操作を受け付けた場合、該アイコンに対応する電子資料に関連付けられた全てのマークの前記記号情報を目視可能に表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項4記載の会合システム。
【請求項6】
前記マーク操作受け付け手段が、目視可能に表示された全ての前記記号情報から1つの前記記号情報の選択を受け付けた場合、
前記端末送信手段は、選択された前記記号情報が書き込まれたマークのマークID、及び、前記所定範囲の切り替え要求を会合システムサーバに送信する、
ことを特徴とする請求項5記載の会合システム。
【請求項7】
前記画面情報生成手段は、端末から所定範囲の切り替え要求と共に受信した会合IDと資料IDキーにして、前記マーク情報DBから読み出したレコードの範囲特定IDに基づき、マーク毎に、切り替え後の前記所定範囲よりも前方に関連付けられたマークか後方に関連付けられたマークかを判定し、前方か後方かに応じて前記可視情報の周囲におけるマークの表示位置を切り替える、
ことを特徴とする請求項2記載の会合システム。
【請求項8】
端末と会合システムサーバがネットワークを介して接続された会合システムの表示制御方法であって、
前記端末の画面情報解釈手段が、会合システムサーバから受信した複数の端末に共通の画面情報を解釈して表示手段に表示するステップと、
マーク貼付受け付け手段が、表示手段に表示されている電子資料の所定範囲に、該所定範囲を表示しない場合も目視可能なマークの貼付を受け付けるステップと、
マーク操作受け付け手段が、表示手段に前記所定範囲が表示されていない状態で、前記所定範囲に関連付けられたマークの選択を受け付けるステップと、
端末送信手段が、マーク操作受け付け手段が受け付けたマークを識別するマークID、及び、表示する前記所定範囲の切り替え要求を前記会合システムサーバに送信するステップと、
マークIDに対応づけて、電子資料にマークが関連付けられた会合の会合ID、マークが関連付けられた電子資料の資料ID、及び、マークが関連付けられた電子資料の所定範囲を特定する範囲特定IDが登録されたマーク情報DBから、
端末から会議ID、マークID及び前記切り替え要求を受信した際、前記会合システムサーバの画面情報生成手段が、マークIDをキーにして読み出した、資料IDと範囲特定IDにより定まる電子資料の切り替え後の所定範囲の可視情報を生成するステップと、
サーバ送信手段が、前記可視情報を含む画面情報を端末に送信するステップと、
を有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
ネットワークを介して接続された複数の端末に共通に、電子資料の所定範囲の可視情報を画面情報に含めて送信する会合システムサーバを、
端末が可視情報に付したマークを識別するマークIDに対応づけて、電子資料にマークが関連付けられた会合の会合ID、マークが関連付けられた電子資料の資料ID、及び、マークが関連付けられた電子資料の所定範囲を特定する範囲特定IDが登録されたマーク情報DBから、
端末から、会合ID、マークID及び表示する所定範囲の切り替え要求を受信した際、マークIDをキーにして読み出した、資料IDと範囲特定IDにより定まる電子資料の切り替え後の前記所定範囲の可視情報を生成する画面情報生成手段と、
前記可視情報を含む画面情報を端末に送信するサーバ送信手段と、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2011−65288(P2011−65288A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213751(P2009−213751)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】